JP3052107B2 - 鋼管の開先加工装置 - Google Patents

鋼管の開先加工装置

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JP3052107B2
JP3052107B2 JP5128450A JP12845093A JP3052107B2 JP 3052107 B2 JP3052107 B2 JP 3052107B2 JP 5128450 A JP5128450 A JP 5128450A JP 12845093 A JP12845093 A JP 12845093A JP 3052107 B2 JP3052107 B2 JP 3052107B2
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榮一 川崎
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丸杉金属興業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼管の切断端面に傾斜
面を形成する開先加工を行なうための鋼管の開先加工装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、鋼管の端面には、該鋼管の端面相
互の溶接のために開先f(図9参照)が形成される。こ
の開先fにより、当接部で溶着金属を埋める埋入溝を生
じることとなる。従来は、この開先加工を、鋼管を所定
寸法に切断した後に、その端面を面取りすることにより
行なっていた。そしてこの加工に用いられる従来の開先
加工装置としては、図19で示すように、送材通路を囲
繞する回転ドラムDの径方向にスライドベースBを固定
して、該ベースBにスライドテーブルTを径方向へ移動
可能に装架し、さらに該テーブルT上に回転モータM
と、該回転モータMにより回転駆動する開先回転刃物A
を支持し、スライドテーブルTを油圧シリンダCで押圧
し、開先回転刃物Aの刃先を鋼管wの端面に圧接するよ
うにしてなる構成が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる構成
にあっては、ベースB上を油圧シリンダCの制御により
スライドテーブルTを直線移動させるものであるから、
開先回転刃物Aの移動ストロークを大きくするために
は、回転ドラムDの幅径を大きくして、ベースBを径方
向に長くする必要があって大重量となる。また、開先回
転刃物の移動ストロークを小さくすれば、断面矩形状の
鋼管wは、200 角〜750 角の範囲まであるが、この適用
形状に対応することができなくなる。さらには、ベース
上を油圧シリンダの制御によりスライドテーブルを直線
移動させるものであるから、その摺動抵抗により、必ず
しも迅速に移動させることができず、鋼管周面に対する
追従性に劣る、等の問題点があった。
【0004】また、従来にあっては、鋼管wをあらかじ
め所定寸法に切断してから、その端面を切削するもので
あるから、刃物に対する鋼管wの挿入位置により切込み
深さの調整は可能ではあるが、挿入位置の設定に熟練を
要して面倒であると共に、設定誤差により必ずしも常に
均一な切込み深さを達成することができなかった。
【0005】特に本発明者は、断面錐状の先端部を備え
た開先回転刃物基盤の、該傾斜面に開先切削用チップ刃
を固着し、該先端縁に切込み用チップ刃を固着してなる
開先回転刃物を案出し、この刃物により、鋼管を切断と
同時に開先加工を施すことを提案しているが、このよう
な同時加工では、従来のように、加工材の挿入位置調整
により切込み深さを調整することができず、新たな調整
手段が求められることとなる。
【0006】本発明は、切込み深さの調整を自動的に行
うことができる鋼管の開先加工装置を提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋼管の送材通
路を囲繞して駆動モータにより一方向へ回転する回転環
体に、揺動アームを揺動可能に枢支し、かつ回転環体に
前記揺動アームの先端を送材通路側へ付勢する押圧手段
を設けると共に、該揺動アームの端部に切断用モータに
連係して自転する開先回転刃物を支持し、さらに、開先
回転刃物の同一支点位置で軸支腕を揺動可能に枢支し、
該軸支腕に、開先回転刃物の径方向に沿った直線ガイド
を設け、該直線ガイドに、倣い遊転ロールを枢支する軸
受片を移動可能に装着すると共に、直線ガイドに沿って
軸支腕に軸支されて前記軸受片を螺装する送り螺子と、
前記回転環体に取付けられた調整モータと、一端を該調
整モータに連係し、他端を送り螺子と連係して、調整モ
ータの駆動力を送り螺子に伝達する伸縮性軸接手とで構
成され、該軸受片を直線ガイドに沿って移動調整可能と
する移動制御手段を備えてなり、前記押圧手段の付勢作
用により、軸受片に枢支された倣い遊転ロールを鋼管の
周面に圧接して、開先回転刃物を倣い遊転ロールとの周
面偏差の分だけ鋼管周面に切込ませたことを特徴とする
鋼管の開先加工装置である。
【0008】
【作用】押圧手段により、揺動アームはその先端を送材
通路側へ付勢され、該送材通路に保持した鋼管の側面に
開先回転刃物が当接して、その自転により鋼管に切込
む。一方、揺動アームには倣い遊転ロールも支持されて
おり、このため、開先回転刃物の切込みにともない、該
倣い遊転ロールの周面が鋼管の周面に当接し、この位置
が開先回転刃物の切り込み深さとなる。そして、回転環
体の回動に伴い、該開先回転刃物は、鋼管の周面に倣っ
て移動し、その全周面を開先加工することとなる。この
工程にあって、鋼管は断面矩形状であるが、前記倣い遊
転ロールにより、開先回転刃物は鋼管周面に整一に倣
い、開先回転刃物と倣い遊転ロールとの周面偏差により
確定された等しい切込み深さで開先加工することとな
る。
【0009】また、開先回転刃物と同一支点位置で揺動
可能に枢支した軸支腕に枢支して、倣い遊転ロールを支
持したから、前記押圧手段による揺動アームの付勢力に
より、軸支腕が揺動し、該倣い遊転ロールは、該ロール
の支点と開先回転刃物の支点を通る線分が鋼管の周面と
直交することとなる位置で、安定的に保持されるから、
この位置における開先回転刃物と倣い遊転ロールとの周
面偏差により切込み深さが決定されることとなる。
【0010】さらには、軸支腕に、倣い遊転ロールを枢
支する軸受片を移動制御手段によって移動可能に装着し
から、該移動制御手段の調整モータの駆動制御によ
り、開先回転刃物と倣い遊転ロールとの偏心量を随意に
設定でき、このため、切込み深さの自動調整ができるこ
ととなる。
【0011】
【実施例】添付図面について本発明が適用される開先加
工装置の一実施例を説明する。
【0012】尚、従来構成は、鋼管wの切断加工を行な
った後に開先加工を行なうものであるが、本実施例は、
かかる開先加工を鋼管wの切断加工と共に行ない得る開
先加工装置に本発明を適用したものである。
【0013】ここで1は装架フレームであって、その中
央部左右方向を送材通路2としており、該送材通路2を
規定する前コンベヤ23、中間コンベヤ24、後コンベ
ヤ25が連続状に配設されている。そして前コンベヤ2
3及び後コンベヤ25上には、鋼管wの保持装置3a,
3bが配設される。さらには、前記送材通路2に沿っ
て、短尺加工材を吊り持ち状に保持して供給する補助保
持装置4、倣い切込み装置6等が設けられている。
【0014】ここで、前コンベヤ23,後コンベヤ25
は、図1,5で示すように、複数の回動ローラ23a,
25aを支持枠23b,25bに支持した公知構成から
なり、夫々回動ローラ23a,25aを遊転歯車を介し
た歯車列23c,25cにより一方向に駆動するように
連係し、図示しない送り側コンベヤ又は受け側コンベヤ
の動力源を利用して、各回動ローラ23a,25aを同
期駆動するようにしている。そして、前コンベヤ23,
後コンベヤ25間に後述するように、切断加工を可能と
するために作動間隙が形成され、該作動間隙内に中間コ
ンベヤ24が退避可能に配設されている。
【0015】この中間コンベヤ24も、複数のローラ2
4aを支持枠24bに支持した構成からなるが、該支持
枠24bは前記支持枠25bに後端を枢支された油圧シ
リンダ24cのロッドに支持され、かつ、後コンベヤ2
5の最前部の回動ローラ25aの軸に、連結リンク24
dを介して支持される。そして、油圧シリンダ24cの
ロッド収縮により、図1の鎖線で示すように、中間コン
ベヤ24を作動間隙内から退避することとなる。
【0016】次に、保持装置3a,3bの構成を図1,
2,3,5,6に従って説明する。
【0017】前記装架フレーム1の側板1a,1aの対
向内側面に、前部及び後部位置で夫々形成した昇降案内
11,11に両側端を嵌装して前昇降フレーム12a及
び後昇降フレーム12bが夫々支持されている。前昇降
フレーム12aには図9で示すように昇降螺子13a,
13aが上下方向に螺装され、装架フレーム1の上面に
装架した減速機付昇降モータ15により駆動される幅方
向に差し渡した連係軸16aの端部に形成された傘歯車
と、該昇降螺子13a,13a上端の傘歯車とを噛み合
わせることにより、昇降モータ15によって、昇降螺子
13a,13aを回動し、前昇降フレーム12aの昇降
制御を行なうようにしている。この昇降モータ15は、
後述するように、回転環体60を装架する昇降板14を
昇降制御するための駆動源を兼ねる。尚、この昇降板1
4は、前昇降フレーム12aの半分の昇降量となるよう
に、歯車比を調整している。
【0018】同様に後昇降フレーム12bには図1,
4,6で示すように昇降螺子13b,13bが上下方向
に螺装され、装架フレーム1の上面に装架した減速機付
昇降モータ17により駆動される幅方向に差し渡した連
係軸16bの端部に形成された傘歯車と、該昇降螺子1
3b,13bの上端の傘歯車とを噛み合わせることによ
り、昇降モータ17によって、昇降螺子13b,13b
を回動し、後昇降フレーム12bの昇降制御を行なうよ
うにしている。この昇降モータ17は昇降モータ15と
同期駆動するようにしており、従って、前昇降フレーム
12aと後昇降フレーム12bとは、実質的に連動する
こととなる。
【0019】前昇降フレーム12a,後昇降フレーム1
2bには、図6で示すように、鋼管wの上面に圧接する
踏圧板31a,31bをロッドに固定した油圧シリンダ
30a,30bが固定される。
【0020】また踏圧板31a,31bの下部両側に
は、装架フレーム1に固定された乗載台33a,33
a、33b,33bに乗載され、該乗載台33a,33
a、33b,33b上のガイドによって、幅方向移動可
能とした挟圧体34a,34a、34b,34bが配設
される。この挟圧体34a,34a、34b,34b
は、減速機付モータ35a,35bにより連係機構36
a,36bを介して、同期的に離近移動する。
【0021】而して、踏圧板31a,挟圧体34a,3
4a等により保持装置3aが構成され、踏圧板31b,
挟圧体34b,34b等により保持装置3bが構成さ
れ、後述するように、コンベヤ23〜25上を移送され
た鋼管wをその両側を挟圧体34a,34a、34b,
34bで挟持し、上面を踏圧板31a,31bで踏圧す
ることにより、該鋼管wを前コンベヤ23及び後コンベ
ヤ25上で保持する作用を生ずる。
【0022】次に倣い切込み装置6の構成を図7,11
〜18につき説明する。
【0023】前記保持装置3aの後方には、上述した昇
降板14に、回転環体60が回動可能に支持されてい
る。すなわち昇降板14には送材通路2を囲繞するよう
に円孔14aが形成され、該円孔14a内に回転環体6
0が配設され、前記円孔14aの内周縁に支持した複数
の支持ロール61により回転環体60が支持される。そ
して、前記回転環体60の外周面には円孔14a内で歯
車62aが設けられ、回動モータ63の駆動軸に固着し
た歯車62bを歯車62aに噛み合わせて、回動モータ
63により、回転環体60を半回転させるようにしてい
る。この回転制御は、昇降板14側に固定されたリミッ
スイッチ69aで回転環体60に突設した係合子69b
を検知することにより制御される。
【0024】前記回転環体60には揺動軸64に支持さ
れた二片の揺動アーム65が点対称位置に支持されてい
る。そして、該揺動アーム65の端部で軸受筒67(図
13参照)により回転刃物9の取付軸66を支持し、該
取付軸66の後端縁に固着した傘歯車に、前記揺動アー
ム65の後面に固定した切断モータ68の駆動軸に固着
した傘歯車を噛み合わせることにより、前記切断モータ
68の駆動に伴って、回転刃物9を自転させるようにし
ている。
【0025】一方、前記揺動アーム65には、取付軸6
6と同心位置で、支軸69により軸支腕70の一端を支
持している。この軸支腕70には、その両側面に形成し
た直線ガイド71,71に軸受片73を嵌装しており、
該直線ガイド71,71に沿って支持した送り螺子72
に軸受片73を螺装することにより、送り螺子72の送
り作用により該軸受片73を直線ガイド71,71に沿
って移動可能としている。また軸受片73には該鋼管w
の側面に圧接して倣い回転する倣い遊転ロール80が支
軸81により遊転可能に支持されている。そして、前記
送り螺子72の端部に固着した傘歯車を、軸支腕70の
側面に支持した短尺状の連係軸74の傘歯車に螺装して
いる。この連係軸74は、軸方向にスパイラル溝が形成
された連動軸75aに枢支されている。
【0026】また前記揺動アーム65には、取付けフレ
ーム79により、サーボモータからなる切込み深さの調
整モータ77と、該調整モータ77の駆動軸と歯車を介
して噛み合う連係軸78が支持されており、前記連動軸
75に外嵌して、スパイラル溝の噛み合いにより相対的
軸方向移動を可能とした連動筒75bを前記連係軸78
の他端に枢支している。この連動軸75a,連動筒75
bとは、伸縮性軸接手75を構成する。
【0027】かかる構成にあって、前記切断モータ68
を駆動させると、連係軸78,伸縮性軸接手75及び連
係軸74が回転し、送り螺子72の回転により軸受片7
3が直線ガイド71,71に沿って移動して、0 記倣い
遊転ロール80の支軸81の位置が変わって、前記回転
刃物9との偏位量を調整し得るようになる。また各枢支
部の屈折作用と、伸縮性軸接手75の伸縮作動により軸
支腕70及びフレーム79に対する相対変位が可能とな
る。この構成は倣い遊転ロール80の移動制御手段の一
例を示すものであり、この手段に限定されるものではな
い。
【0028】前記揺動アーム65には、回転環体60に
傾動可能に枢支した油圧シリンダ85のロッド86の先
端が枢支され、これにより揺動アーム65は、揺動軸6
4を中心に傾動する。この油圧シリンダ85の付勢力に
より、倣い遊転ロール80は鋼管wの側面に圧接するこ
ととなる。
【0029】次に前記回転刃物9の構成を図8〜10に
従って説明する。
【0030】この回転刃物9は断面錐状の先端部を備え
た回転刃物基盤90に、複数個の開先用チップ刃91及
び切込み用チップ刃92を固着して構成される。すなわ
ち、前記刃物基盤90の傾斜面93は、複数の刃物装着
溝94が形成され、この刃物装着溝94にスローアウエ
イチップ等からなる開先用チップ刃91を螺子固着す
る。この各開先用チップ刃91は径方向で干渉するよう
にし、該傾斜面93の径方向にわたって、いずれかの開
先用チップ刃91が切削加担するようにして後述するよ
うに鋼管wを傾斜状に切削し、その切断に伴って、鋼管
w端面に開先fを形成するようにする。また刃物基盤9
0の先端部には、切込み用チップ刃92が固着される。
【0031】この刃物基盤90先端は半割れ状となっ
て、その座面95を中心面と一致させるようにし、この
座面95に、両側面で交互に所定間隔毎に、切込み用チ
ップ刃92を固定し、而して、切込み用チップ刃92先
端の二倍の厚で切削するようにしている。そしてこの切
込み用チップ刃92により鋼管wの周面に切込み切削が
施され、鋼管wを所定長さに切削することが可能とな
る。
【0032】この回転刃物9は、刃物基盤90の中心に
形成した取付け孔98に前記取付軸66を挿通すること
により、揺動アーム65に固定される。
【0033】上述の構成にあって、各作動は図示しない
中央制御装置CPUにより、自動制御される。
【0034】またかかる構成の開先切断装置に適用され
る鋼管wは、200 角〜750 角の断面正方形からなり、通
常0.1m〜16m の長さに切断される。
【0035】次に、かかる構成の作動につき説明する。
【0036】<鋼管wの供給と保持>
【0037】断面矩形状の鋼管wを図示しない供給用コ
ンベヤに載せ、中央制御装置CPUに接続された入力装
置により鋼管wの大きさ、板厚、回転環体60の回転角
度を設定する。
【0038】次に、供給用コンベヤから前コンベヤ23
に鋼管wを送り込むと、各回動ローラ23a,25aの
駆動により前送し、前記切断位置から所定切断寸法分移
動した位置で送り駆動が停止され、鋼管wはその停止位
置で前コンベヤ23,中間コンベヤ24,後コンベヤ2
5上で支持される。この停止位置は、鋼管wの前記端縁
をリミットスイッチ等で検知する等の測長手段により、
容易に設定し得る。
【0039】尚、この鋼管wの供給を可能とするため
に、あらかじめ、倣い切込み装置6の油圧シリンダ85
はロッドが収縮位置となり、図15で示すように、該揺
動アーム65は、回転環体60の円周方向に沿った退避
位置となっており、この状態では、回転刃物9が当然な
がら退避していると共に、軸支腕70が倣い切込み装置
6と同心の軸支腕70に一端を支持され、かつ他端を連
動軸75に支持されて垂持状態となっており、該倣い遊
転ロール80も支軸81を回転刃物9の取付軸66より
外側に偏位した位置となって退避している。このため送
材通路2が確保され、鋼管wの供給が可能となってい
る。
【0040】そして、この位置で、減速機付モータ35
a,35bが作動し、連係機構36a,36bを介し
て、挟圧体34a,34a、34b,34bが接近方向
に移動し、鋼管wの両側面を挟持する。さらには、減速
機付昇降モータ15,17が駆動し、昇降螺子13a,
13bの送り作用により、前昇降フレーム12a,後昇
降フレーム12bが下降し、踏圧板31a,31bが鋼
管wに当接し、さらに、油圧シリンダ30a,30bが
作動して、踏圧板31a,31bに踏圧力が発生する。
これにより、鋼管wは前後部で夫々保持装置3a,3b
により保持されることとなる。このとき、前昇降フレー
ム12aと共に昇降板14も半分量下降し、前記回転環
体60の中心と鋼管wの中心がほぼ一致することとな
る。
【0041】かかる保持後に、油圧シリンダ24cのロ
ッド収縮により、中間コンベヤ24は図1の鎖線で示す
ように、後コンベヤ25の最前部の回動ローラ25aの
軸位置を中心として傾動し、前コンベヤ23,後コンベ
ヤ25間の作動間隙内から退避する。
【0042】<鋼管wの切断加工>
【0043】上述した鋼管wの位置決め状態で、昇降板
14の下降にともない、鋼管wの中心と、前記回転環体
60の中心とはほぼ一致している。またこの保持状態
で、倣い切込み装置6の油圧シリンダ85はロッドが収
縮位置となっており、図15で示すように、回転刃物9
及び倣い遊転ロール80は退避位置となっている。
【0044】この状態で切断モータ68を駆動して回転
刃物9を回転すると共に、油圧シリンダ85を駆動し
て、そのロッドを伸出する。これにより、前記回転環体
60に一端を支持された揺動アーム65が、図16のよ
うに傾動し、鋼管wの側面に、倣い遊転ロール80が外
接すると共に、回転刃物9の先端が該鋼管wの側面に圧
接し、さらに回転刃物9の回転と油圧シリンダ85の圧
力とにより切込み用チップ刃92が鋼管wの側面に食い
込む。そして鋼管wは開先用チップ刃91により傾斜面
93に倣って切削されていく。
【0045】この過程で、軸支腕70は、回転刃物9と
同一支点位置の取付軸66を支点として、図17のよう
に反時計方向へ回動し、鋼管w側面に対して直交して、
安定位置となる。このとき、前記連動軸75は連動筒7
6内に侵入し、軸支腕70の傾動を可能とする。
【0046】このように、図17で示すように、油圧シ
リンダ85の圧力により軸支腕70は鋼管w側面に対し
て直交位置となり、この位置で回転刃物9と倣い遊転ロ
ール80の各支点を結ぶ線分が鋼管w側面に対して直交
する位置関係となり、この位置で最大切込み深さとな
る。この深さは、回転刃物9と倣い遊転ロール80の偏
心に基づく、該回転刃物9と倣い遊転ロール80の周面
の変位差によるものである。このため、前記調整モータ
77を駆動して、連動軸75等の回転にともない送り螺
子72を回動し、倣い遊転ロール80の支軸81を移動
することにより、回転刃物9の食い込み深さを調整し得
ることとなる。
【0047】このように回転刃物9が図17のように最
大切込み深さとなると、回動モータ63が駆動し、回転
環体60が昇降板14の円孔14aに倣って、支持ロー
ル61で支持されながら190 度回転し、この間に倣い遊
転ロール80は鋼管wの周面に接触して倣い移動し、こ
の倣い遊転ロール80による位置決め作動によって、回
転刃物9は上述の最大切込み深さを維持しながら鋼管w
の周面に沿って切込み切削する。このとき鋼管wの角部
でも図18で示すように、回転刃物9と倣い遊転ロール
80の各支点を結ぶ線分も、該角部に沿って回動するか
ら、その位置関係は鋼管wの周面に対して一定となり、
同一深さで切込み切削が施される。そして該回転環体6
0の190 度回転により鋼管wの切断が完了することとな
る。
【0048】かかる切断状態にあって、鋼管wは前記切
込み用チップ刃92により切断されると共に、切込み用
チップ刃92に配設した開先用チップ刃91により、前
記断面は傾斜面93に倣った角度で、開先fが形成され
る。従って、該回転刃物9により鋼管wは一度に切断と
開先加工が施され、従前のように切断機械と開先加工機
の二台を要することがなく、このため、装置間の移送や
二度手間となる鋼管wの再供給を行なう必要がない。
【0049】そしてかかる切断後に再び前コンベヤ2
3,後コンベヤ25が駆動して、鋼管wは所定切断長だ
け前送されることとなる。
【0050】上述の構成にあって、前記倣い遊転ロール
80を回転刃物9と同一支点位置で支持しても良く、こ
の場合には、切込み深さは倣い遊転ロール80と回転刃
物9の半径の差により定められ、切込み深さの調整はで
きないが、この場合にも揺動アーム65を用いたことに
より利益を維持し得る。
【0051】また、この構成は、回転刃物9を従前通り
とすることにより、所定寸法に切断された鋼管wの端面
を面取り加工する開先加工手段にも適用できる。
【0052】
【発明の効果】本発明は、上述したように、回転環体6
0に、揺動アーム63を揺動可能に枢支し、揺動アーム
63の端部に開先回転刃物9を支持し、さらに開先回転
刃物9と同一支点位置又は、開先回転刃物9と同一支点
位置で揺動可能に枢支した軸支腕70に枢支して、倣い
遊転ロール80を支持して、押圧手段85により揺動ア
ーム80を付勢することにより、倣い遊転ロール80を
鋼管wの周面に圧接し、かつ開先回転刃物9を倣い遊転
ロール80との周面偏差の分だけ鋼管wの周面に切込ま
せたものであるため、揺動アーム63の揺動作用によ
り、俊敏な鋼管wへの倣い作動及び、退避作動を実現で
きて、鋼管w周面に対する追従性に優れて、良好な加工
面を形成できると共に、開先回転刃物9の進退ストロー
クを充分大きくとることが可能であるから、200 角〜75
0 角の広い範囲の鋼管wを適用することができ、さらに
は幅径の大きな回転ドラムを用いる必要が無く、かつ大
重量のベース等が不要となって軽量化を実現できる。
【0053】さらには、開先回転刃物9の同一支点位置
で軸支腕70を揺動可能に枢支し、該軸支腕70に、開
先回転刃物9の径方向に沿った直線ガイド71,71を
設け、該直線ガイドに、倣い遊転ロール80を枢支する
軸受片73を移動可能に装着すると共に、調整モータ7
7の制御により、該軸受片73を直線ガイド71,71
に沿って移動調整可能とする移動制御手段を備えたか
ら、該調整モータ77の制御により、開先回転刃物9と
倣い遊転ロール80との偏心量を随意に設定でき、この
ため、切込み深さの調整が容易にでき、特に開先回転刃
物で鋼管wの切断と、開先加工を同時に施す構成に最適
となる、等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る開先装置の縦断側面図である。
【図2】補助保持装置4を除去して示す正面図である。
【図3】補助保持装置4のみを示す正面図である。
【図4】平面図である。
【図5】図1のa−a断面図である。
【図6】背面図である、
【図7】図1のb−b断面図である。
【図8】回転刃物9の正面図である。
【図9】回転刃物9の縦断側面図である。
【図10】回転刃物9の先端部の拡大縦断側面図であ
る。
【図11】倣い切込み装置6の左正面図である。
【図12】倣い切込み装置6の側面図である。
【図13】倣い切込み装置6の一部を示す平面図であ
る。
【図14】倣い切込み装置6の要部の拡大正面図であ
る。
【図15】倣い切込み装置6の待機状態を示す概念図で
ある。
【図16】倣い切込み装置6の切込み開始状態を示す概
念図である。
【図17】倣い切込み装置6の切込み加工を示す概念図
である。
【図18】倣い切込み装置6の鋼管wの角部の切込み加
工を示す概念図である。
【図19】従来構成の開先加工装置を示す概要正面図で
ある。
【符号の説明】
2 送材通路 3a,3b 保持装置 4 補助保持装置 5 補助送材装置 6 倣い切込み装置 9 回転刃物 23 前コンベヤ 24 中間コンベヤ 25 後コンベヤ 60 回転環体 63 回動モータ 64 揺動軸 65 揺動アーム 68 切断モータ 70 軸支腕 71 直線ガイド 72 送り螺子 73 軸受片 75 連動軸 77 調整モータ 80 倣い遊転ロール 81 支軸 85 油圧シリンダ 90 刃物基盤 91 開先用チップ刃 92 切込み用チップ刃 93 傾斜面 w 鋼管 f 開先

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼管の送材通路を囲繞して駆動モータによ
    り一方向へ回転する回転環体に、揺動アームを揺動可能
    に枢支し、かつ回転環体に前記揺動アームの先端を送材
    通路側へ付勢する押圧手段を設けると共に、該揺動アー
    ムの端部に切断用モータに連係して自転する開先回転刃
    物を支持し、さらに、開先回転刃物の同一支点位置で軸支腕を揺動可
    能に枢支し、該軸支腕に、開先回転刃物の径方向に沿っ
    た直線ガイドを設け、該直線ガイドに、倣い遊転ロール
    を枢支する軸受片を移動可能に装着すると共に、 直線ガイドに沿って軸支腕に軸支されて前記軸受片を螺
    装する送り螺子と、前記回転環体に取付けられた調整モ
    ータと、一端を該調整モータに連係し、他端を送り螺子
    と連係して、調整モータの駆動力を送り螺子に伝達する
    伸縮性軸接手とで構成され、該軸受片を直線ガイドに沿
    って移動調整可能とする移動制御手段を備えてなり、 前記押圧手段の付勢作用により、軸受片に枢支された倣
    い遊転ロールを鋼管の周面に圧接して、開先回転刃物を
    倣い遊転ロールとの周面偏差の分だけ鋼管周面に切込ま
    せた ことを特徴とする鋼管の開先加工装置。
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