JP3051913B2 - 非環状ポリエーテル - Google Patents

非環状ポリエーテル

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JP3051913B2
JP3051913B2 JP5442897A JP5442897A JP3051913B2 JP 3051913 B2 JP3051913 B2 JP 3051913B2 JP 5442897 A JP5442897 A JP 5442897A JP 5442897 A JP5442897 A JP 5442897A JP 3051913 B2 JP3051913 B2 JP 3051913B2
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和宏 田口
和久 平谷
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工業技術院長
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非環状ポリエーテ
ル、その製造方法、金属イオン捕捉剤及び金属イオンの
回収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属イオンを含む水溶液から
金属イオンを回収するための金属イオン捕捉剤として
は、多くの環状のポリエーテル(いわゆるクラウンエー
テル)及び非環状ポリエーテルが開発されてきた。金属
イオン捕捉剤には特定金属イオンに対する高い選択性と
ともに速い捕捉と放出という機能が同時に求められる。
環状のポリエーテルは、ある大きさの擬似内孔を持ち、
その大きさに対応したイオン径の金属イオンを分子内に
選択的に包接することが多く、既に数多くの捕捉剤が開
発されている。しかし環状ポリエーテルは安定な錯体を
形成すると金属イオンの放出に時間を要したり、時には
放出が全く困難となることさえある。一方、非環状ポリ
エーテルは柔軟な分子鎖をもつために金属イオンの取り
込みと放出の速度の点では優れるが、擬似内孔の大きさ
が固定されないために特定金属イオンに対する選択性に
劣るという欠点がある。通常、ポリエーテル類の場合、
クロロホルムやトルエンなどの疎水性溶媒に溶かした
後、金属塩水溶液と接触させることで金属を捕捉する。
金属イオンを捕捉したときポリエーテルが有機溶媒と水
のいずれにも不溶化して析出すれば、濾過という簡便な
方法で金属を回収できる。しかし、ポリエーテル類はこ
れらの有機溶媒に対して溶解性が高いために、一般的に
金属イオンと結合した後も溶媒中に溶解したままであ
る。そこでポリエーテルに結合した金属を回収する場合
には、一旦、有機層を分離した後、酸の水溶液で金属を
再抽出するという煩わしい操作を余儀なくしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、以
上のような従来技術の欠点を解消し、金属イオンを捕捉
する前は疎水性有機溶媒に易溶であるが、金属イオンを
捕捉すると水と有機溶媒のいずれにも不溶となり、濾過
による分離を可能とする金属イオン捕捉剤を開発するこ
とをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、下記一般式(1)
【化1】 (式中、Arは2価ナフタレン基を示し、R及びR
はカルボキシル基又はヒドロキシル基を示し、nは2〜
の整数を示す)で表される非環状ポリエーテルが提供
される。また、本発明によれば、下記一般式(1)
【化1】 (式中、Arは2価ナフタレン基を示し、nは2〜8
整数を示す)で表される非環状ポリエーテルの製造方法
において、下記一般式(2)
【化2】 (式中、Arは2価ナフタレン基を示し、Rはアルキ
ル基又はアリール基を示し、pは2〜8の整数を示す)
で表されるポリエーテルと下記一般式(3)
【化3】 (式中、Arは2価ナフタレン基を示し、Rはアルキ
ル基を示し、qはゼロ又は1以上の整数を示し、nから
pを差し引いた数に対応する)で表されるポリエーテル
とを反応させた後、得られた反応生成物中に含まれるア
ルコキシカルボニル基COORを加水分解してカルボ
キシル基へ変換させることを特徴とする前記の方法が提
供される。さらに、本発明によれば、下記一般式(4)
【化4】 (式中、Arは2価ナフタレン基を示し、nは2〜8
整数を示す)で表される非環状ポリエーテルからなる金
属イオン捕捉剤が提供される。さらにまた、本発明によ
れば、水溶液中に含まれている金属イオンを回収する方
法において、該水溶液と前記金属イオン捕捉剤を疎水性
有機溶媒に溶かした溶液とを接触させることを特徴とす
る金属イオンの回収方法が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】前記一般式(1)において、nは
2〜8の整数である。また、2価ナフタレン基(−Ar
−)において、その2つの結合手は隣接する炭素原子に
存在することが好ましい。前記一般式(2)で表される
ポリエーテルにおいて、Rはアルキル基又はアリール
基を示すが、この場合のアルキル基としては、炭素数1
〜8のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等
が挙げられる。アリール基としては、フェニル、トリ
ル、キシル等が挙げられる。pは1〜7の整数を示す
前記一般式(3)において、qはゼロ又は1以上の整数
を示し、nからpを差し引いた数(q=n−p、n=p
+q)に対応するが、好ましくは1又は2である。
【0006】本発明による前記一般式(1)の非環状ポ
リエーテルの合成反応を式で示すと以下の通りである。
【化5】 前記式中、Ar、R3、R4、p及びqは前記と同じ意味
を有する。Z1は以下の式(6)で表される残基を示
す。
【化6】 (式中、Ar、R4及びqは前記と同じ意味を有する)
【0007】前記一般式(2)のポリエーテルは、以下
に示すような反応を繰返し行うことによって得ることが
できる。
【化7】
【化8】
【0008】一方、前記一般式(3)のポリエーテル
は、以下に示すような反応を繰返し行うことによって得
ることができる。
【化9】
【化10】
【化11】 前記式において、Ar及びR4は前記と同じ意味を有
し、R5及びR6は2−テトラヒドロピラニル基を示す。
【0009】前記一般式(1)において、R及びR
がヒドロキシル基の場合、このものは、これに3−クロ
ロ−1−プロパノールを反応させることにより、その少
なくとも一方のヒドロキシル基を3−ヒドロキシプロピ
ルオキシ基に変換することができる。
【0010】前記一般式(4)で表される両端にカルボ
キシル基を有する非環状ポリエーテルは、金属イオン捕
捉剤として有利に用いられる。このものは、金属イオン
と結合する前は有機溶媒可溶性であるが、金属イオンと
結合すると、不溶性の錯体となる。この不溶性錯体は濾
過により容易に分離回収することができる。本発明のポ
リエーテルからなる金属イオン捕捉剤を用いて水溶液中
に含まれている金属イオンを分離回収するには、その金
属イオン捕捉剤(ポリエーテル)を疎水性有機溶媒(例
えば、クロロホルムや、1,2−ジクロロエタン、トル
エン等)に溶かしてポリエーテルの疎水性有機溶媒溶液
を作り、この溶液と前記水溶液とを接触させる。この接
触によりポリエーテルは直ちに金属イオンと結合し、水
及び有機溶媒の両方に不溶性の錯体として分離してく
る。この不溶性の錯体を濾別することにより、溶液から
分離回収することができる。このようにして得られた錯
体は、汎用の溶媒に事実上不溶で、通常のNMRや紫外
可視分光法で分析できないほどである。この錯体を希塩
酸などに接触させると、錯体は分解し、ポリエーテルは
容易に金属をイオンを放出し、濃厚金属塩溶液として金
属を回収できる。またポリエーテルは酸に不溶であるの
で濾過等で回収することができる。
【0011】
【発明の効果】本発明のポリエーテルは、アルカリ金属
イオン、アルカリ土類金属イオン及び重金属イオンを包
含する各種の金属イオンと不溶性の錯体を作るので、極
めて利便性の良い金属イオン捕捉剤として利用できる。
また、本発明のポリエーテルは、資源として重要なリチ
ウムに対して特に高い選択性があるので、リチウム以外
のアルカリ金属イオンが共存している場合にもリチウム
を効率よく分離回収することが可能である。
【0012】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。 実施例1 下記式(12)で表される2,3-ビス[3-(3-カルボキシ-2
-ナフチルオキシ)プロポキシ]ナフタレンの調製
【化12】 (式中、Arは2価ナフタレン基) (1)2,3-ビス(3-ヒドロキシプロポキシ)ナフタレンの
合成:
【化13】 2,3-ジヒドロキシナフタレン22.2 g (0.139 mol) をN,N
-ジメチルホルムアミド (DMF) 80 ml に溶解し、炭酸カ
リウム41.9 g (0.303 mol) 、ヨウ化カリウム2.3 g を
加えた。さらに、撹拌しながら3-クロロ-1-プロパノー
ル29.1g (0.308mol) を少しずつ加え、70〜80℃に2日間
加熱した。放冷後、純水に反応液を注ぎ、生成した固体
をろ別し、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶
液を濃縮した後、エタノール:水 =10:16で再結晶をし
て、2,3-ビス(3-ヒドロキシプロポキシ)ナフタレン(化
合物12)30.0 g (収率:80%) を得た。 性状:白色固体 融点:115.5〜116.2℃1 H NMR:δ (CDCl3) : 7.69-7.65 (2H, m, H-5とH-8),
7.35-7.32 (2H, m, H-7とH-6), 7.13 (2H, bs, H-1とH
-4), 4.32-4.29 (4H, m, -OCH 2CH2CH2OH), 3.90 (4H, b
s, -OCH2CH2CH 2OH), 2.92(2H, bs, -OH), 2.18-2.10 (4
H, m, -OCH2CH 2CH2OH)
【0013】(2)2,3-ビス(3-クロロプロポキシ)ナフ
タレンの合成:
【化14】 2,3-ビス(3-ヒドロキシプロポキシ)ナフタレン29.9 g
(0.108 mol) に五酸化リンで蒸留したクロロホルム150
ml とピリジン30 ml を加え溶解した。塩化チオニル17.
2 ml (0.237 mol) を滴下し、15時間加熱還流した。放
冷後、反応液を2%炭酸水素ナトリウムと水で洗い、硫
酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濃縮した後、減圧蒸留
を行い、2,3-ビス(3-クロロプロポキシ)ナフタレン(化
合物14)19.00 g (収率:56%) を得た。 性状:黄色固体 融点:98.8〜99.3℃1 H NMR:δ( CDCl3) : 7.68-7.65 (2H, m, H-5とH-8),
7.35-7.31 (2H, m, H-6とH-7), 7.15 (2H, bs, H-1とH
-4), 4.27-4.23 (4H, m, -OCH 2CH2CH2Cl), 3.82-3.78
(4H, m, -OCH2CH2CH 2Cl), 2.37-2.29 (4H, m, -OCH2CH 2
CH2Cl)
【0014】(3)2,3-ビス[3-(3-メトキシカルボニル
-2-ナフチルオキシ)プロポキシ]ナフタレンの合成:
【化15】 3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸メチル4.65 g (0.028 mol)
をDMF15 ml に溶解し、カリウムtert-ブトキシド3.31 g
(0.030 mol ) を加え撹拌した。次いで、2,3-ビス(3-
クロロプロポキシ)ナフタレン3.71 g (0.012 mol) とヨ
ウ化カリウム0.43 g を加え、窒素雰囲気下で4日間70℃
で加熱撹拌した。放冷後、反応液に水を注ぎ、クロロホ
ルムを加え、有機相を水洗した後、硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー
(シリカゲル/クロロホルム)で精製して、2,3-ビス[3-
(3-メトキシカルボニル-2-ナフチルオキシ)プロポキシ]
ナフタレン(化合物15)4.27 g (収率:56%)を得
た。 性状:褐色の粘性ある液体1 H NMR:δ (CDCl3) : 8.25 (2H, s, H-1), 7.77 (2H,
d, J=8.0Hz, H-8), 7.66-7.63 (2H, m, H-5), 7.60 (2
H, d, J=7.60Hz, H-5'とH-8'), 7.46-7.40 (2H,m, H-6'
とH-7'), 7.35-7.33 (2H, m, H-7), 7.31-7.27 (2H, m,
H-6), 7.22 (2H, s, H-4), 7.17 (2H, s, H-1'とH-
4'), 4.40 (4H, t, J=6.1Hz, H-OCH 2CH2CH2O-H'), 4.34
(4H, t, J=5.8Hz, H-OCH2CH2CH 2O-H'), 3.89 (6H, s,
-COOCH3), 2.48-2.40 (4H, m,H-OCH2CH 2CH2O-H')
【0015】(4)2,3-ビス[3-(3-カルボキシ-2-ナフ
チルオキシ)プロポキシ]ナフタレンの合成:
【化16】 2,3-ビス[3-(3-メトキシカルボニル-2-ナフチルオキシ)
プロポキシ]ナフタレン1.51 g (2.34×10-3mol) をエタ
ノール50 ml に分散し、水酸化カリウム0.98g を加え
て、10時間加熱還流を行った。反応液を濃縮し、希塩酸
(水100 ml +濃塩酸2 ml) を加え中和後、析出物をクロ
ロホルムで抽出した。有機相を水洗し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶液を濃縮し、クロロホルム+ベンゼン
で再結晶を行い、2,3-ビス[3-(3-カルボキシ-2-ナフチ
ルオキシ)プロポキシ]ナフタレン 0.73 g (収率:51%)
を得た。 性状:黄色固体 融点:169.4〜170.4℃1 H NMR:δ( CDCl3) : 8.57 (2H, s, H-1), 7.74 (2H,
d, J=8.2Hz, H-8とH-8'), 7.69-7.65 (2H, m, H-5とH-
5"), 7.56 (2H, d, J=8.2Hz, H-5'とH-8'), 7.49-7.43
(2H, m, H-6'とH-7'), 7.38-7.34 (4H, m, H-6とH-7とH
-6"とH-7"), 7.21(2H, s, H-4とH-4"), 7.19 (2H, s, H
-1'とH-4'), 4.57 (4H, t, J=6.0Hz, H-OCH 2CH2CH2O-
H'), 4.40 (4H, t, J=5.8Hz, H-OCH2CH2CH 2O-H'), 2.57
-2.53 (4H,m, -OCH2CH 2CH2O-)
【0016】実施例2 下記式(17)で表される2,3-ビス[3-[3-[3-(3-カルボ
キシ-2-ナフチルオキシ)プロポキシ]2-ナフチルオキシ]
プロポキシ]ナフタレンの調製
【化17】 (1)2,3-ビス[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロ
ポキシ]ナフタレンの合成:
【化18】 2,3-ビス(3-ヒドロキシプロポキシ)ナフタレン 27.1 g
(0.098 mol) と塩化p-トルエンスルホニル46.3 g (0.24
2 mol) を窒素雰囲気下で氷冷しながら撹拌し、無水ピ
リジン32.5 g の無水ジエチルエーテル溶液 80 ml を反
応温度を0〜5℃に保ちながら少しずつ加えた。約1日
後、氷冷しながら冷水を少しずつ加えクロロホルムで抽
出し、1N 塩酸で洗浄し、水洗し、2%炭酸水素ナトリウ
ムでpH9になるまで洗浄し硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー (シリカゲル
/ クロロホルム)で精製し、2,3-ビス[3-(p-トルエンス
ルホニルオキシ)プロポキシ]ナフタレン 43.1 g (収
率:75%) を得た。 性状:黄色液体1 H NMR:δ(CDCl3) :7.74 (4H, d, J=9.0Hz, H-2'とH-
6'), 7.66-7.62 (2H, m, H-5とH-8), 7.36-7.33 (2H,
m, H-6とH−7), 7.17 (4H, d, J
3.5=9.0Hz, H−3’とH−5’), 6.
98 (2H, s, H−1とH-4), 4.28 (2H, t, J
=6.0Hz, -OCH 2CH2CH2O-SO2-), 4.03 (2H, t, J=5.8Hz,
-OCH2CH2CH2 O-SO2 -), 2.25 (6H, s, -CH3), 2.22-2.16
(4H, m, -OCH2CH 2CH2O-SO2 )
【0017】(2)ナトリウム 3-(2-テトラヒドロピラ
ニルオキシ)-2-ナフトキシドの合成:2,3-ジヒドロキシ
ナフタレン24.0 g (0.150 mol) をジエチルエーテル100
mlに溶解させ、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン25.3 g (0.300
mol)のジエチルエーテル溶液を滴下し、水浴で反応さ
せた。2時間後さらに3,4-ジヒドロ-2H- ピラン12.5 g
(0.149 mol ) を加え、一夜放置した。そこに、10%水
酸化ナトリウム溶液を滴下し、析出した固体をろ過し
た。結晶を10%水酸化ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し
て、ナトリウム 3-(2-テトラヒドロピラニルオキシ)-2-
ナフトキシド24.5 g(収率:59%) を得た。 性状:淡桃色固体 融点:69.2〜71.4℃1 H NMR :δ(DMSO-d6) : 8.06-7.88 (2H, m, H-5とH-
8), 7.73 (1H, s, H-4),7.71-7.46 (2H, m, H-6とH-7),
7.20 (1H, s, H-1), 6.15-6.13 (1H, m, pyran-2), 4.
68-4.54 (2H, m, pyran-6), 2.58-2.20 (6H, m, -CH 2CH
2CH 2-)
【0018】(3)3-(3-ヒドロキシプロポキシ)-2-ナ
フトールの合成:ナトリウム 3-(2-テトラヒドロピラニ
ルオキシ)-2-ナフトキシド24.5 g (0.089 mol) をDMF 5
0 ml に溶解し、3-クロロ-1-プロパノール10.5 g (0.11
1 mol)を滴下た。ヨウ化カリウム0.62 gを加え、60〜70
℃で窒素雰囲気下で撹拌した。1日半後、析出した塩を
ろ別し、ろ液を濃縮した。エタノール120 ml と濃塩酸
数滴を加え、一夜放置した。析出物をろ別し、ろ液を濃
縮し、クロロホルムを加え、有機相を水洗し、この際に
生じた析出物をろ別し、溶液を濃縮し、前の析出物と合
わせてトルエンで再結晶し、3-(3-ヒドロキシプロポキ
シ)-2-ナフトール 9.45 g (収率:49%) を得た。 性状:白色固体1 H NMR :δ(CDCl3) : 7.63-7.60 (2H, m, H-5とH-8),
7.30-7.27 (2H, m, H-6とH-7), 7.25-7.23 (1H, m, H-
4), 7.10 (1H, s, H-1), 4.27-4.19 (2H, m, -OCH 2CH2C
H2OH), 3.6 (2H, t, -OCH2CH2CH 2OH), 2.13-2.05 (2H,
m, -OCH2CH 2CH2OH)
【0019】(4)2,3-ビス[3-[3-(3-ヒドロキシプロ
ポキシ)-2-ナフチルオキシ]プロポキシ]ナフタレンの合
成:2,3-ビス[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロポ
キシ]ナフタレン8.23 g (0.014 mol) をDMF 50 ml に溶
解し、3-(3-ヒドロキシプロポキシ)-2-ナフトール9.45
g (0.043 mol) とカリウムtert-ブトキシド4.85 g (0.0
43 mol)を加え、窒素雰囲気下、室温で撹拌した。約2日
後、純水に反応液を注ぎ、析出物をクロロホルムで抽出
し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濃縮して、未反
応の3-(3-ヒドロキシプロポキシ)2-ナフトール を減圧
蒸留により除去した後、トルエンで再結晶し、2,3-ビス
[3-[3-(3-ヒドロキシプロポキシ)-2-ナフチルオキシ]プ
ロポキシ]ナフタレン 6.45 g (収率: 64%) を得た。 性状:白色固体 融点:144.0〜146.4℃1 H NMR :δ(CDCl3) : 7.67-7.60 (4H, m, H-5とH-8と
H-5"とH-8"), 7.55 (2H, d, H-5'とH-8'), 7.30-7.23
(6H, m, H-6とH-7とH-6'とH-7'とH-6"とH-7"), 7.20 (2
H, s, H-1'とH-4'), 7.09 (2H, s, H-4とH-4"), 7.05
(2H, s, H-1とH-1"), 4.34-4.30 (8H, m, -OCH 2CH2CH 2O
-), 4.25-4.21 (4H, m, -OCH 2CH2CH2OH),3.88-3.85 (4
H, m, -OCH2CH2CH 2OH), 3.04 (2H, bs, -OH), 2.44-2.3
8 (4H, m,-OCH2CH 2CH2O-), 2.12-2.38 (4H, m, -OCH2C
H 2CH2OH)
【0020】(5)2,3-ビス[3-[3-[3-(p-トルエンスル
ホニル)プロポキシ]-2-ナフチルオキシ]プロポキシ]ナ
フタレンの合成:2,3-ビス[3-[3-(3-ヒドロキシプロポ
キシ)-2-ナフトキシ]プロポキシ]ナフタレン5.45 g (8.
12 mmol) 、塩化p-トルエンスルホニル 3.48 g (0.018
mol) を無水ジエチルエーテル15 ml に分散し、窒素雰
囲気下で、氷冷しながら、無水ピリジン 15 ml を滴下
した。滴下終了後、5℃で約15時間放置後さらに塩化p-
トルエンスルホニル 3.41 g (0.018 mol)を加え5℃に保
った。約2日後、氷浴下に冷水を少しずつ加え、クロロ
ホルムで抽出た。1N塩酸で洗浄し、水洗して硫酸ナト
リウムで乾燥した。溶液を濃縮し、カラムクロマトグラ
フィー (シリカゲル/クロロホルム) で精製し、2,3-ビ
ス[3-[3-[3-(p-トルエンスルホニル)プロポキシ]-2-ナ
フチルオキシ]プロポキシ]ナフタレン 4.63 g (収率:
58%) を得た。 性状:白色固体 融点:51.6〜52.6℃1 H NMR :δ (CDCl3) : 7.68-7.65 (4H, m, H'-2とH'-
6), 7.63-7.55 (6H, m,H-5とH-8とH-5'とH-8'とH-5"とH
-8"), 7.34-7.27 (6H, m, H-6とH-7とH-6'とH-7'とH-6"
とH-7"), 7.26 (2H, s, H-1'とH-4'), 7.09 (2H, s, H-
4とH-4"), 7.51(4H, d, H'-3とH'-5), 6.96 (2H, s, H-
1とH-1"), 4.36-4.25 (6H, m, -OCH 2CH2CH 2O-), 4.02
(4H, t, -OCH2CH2CH 2OTs), 2.45-338 (4H, m, -OCH2CH 2
CH2O-),2.21-2.12 (4H, m, -OCH2CH 2CH2OTs), 2.17 (6
H, s, -CH3)
【0021】(6)2,3-ビス[3-[3-[3-(3-メトキシカル
ボニル-2-ナフチルオキシ)プロポキシ]-2-ナフチルオキ
シ]プロポキシ]ナフタレンの合成:3-ヒドロキシ-2-ナ
フトエ酸メチル0.67 g (3.31×10-3 mol) をDMF 25 ml
に溶解し、カリウムtert-ブトキシド0.38 g (3.39×10
-3 mol) を加え撹拌した。2,3-ビス[3-[3-(3-トシルプ
ロポキシ)2-ナフトキシ]プロポキシ]ナフタレン1.41g
(1.43×10-3mol) を加え、窒素雰囲気下、室温で撹拌し
た。約1日後、純水に反応液を注ぎ析出した結晶をろ別
した。結晶クロロホルムに溶解し抽出を行い、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別し濃縮して、乾燥
し、ベンゼン:シクロヘキサン=1:2で再結晶を行い、
2,3-ビス[3-[3-[3-(3-メトキシカルボニル-2-ナフチル
オキシ)プロポキシ]-2-ナフチルオキシ]プロポキシ]ナ
フタレン 0.81g (収率:54%) を得た。 性状:白色固体1 H NMR:δ (CDCl3) : 8.25 (2H, s, H-1), 7.75 (2H,
d, J=8.0Hz, H-8), 7.63 (2H, d, J=7.1Hz, H-5"とH-
8"), 7.57-7.53 (6H, m, H-5とH-5'とH-8'), 7.43-7.37
(2H, m, H-6"とH-7"), 7.34-7.22 (8H, m, H-6とH-7と
H-6'と-7'), 7.19(2H, s,H-4), 7.11 (4H,s,H-1'とH-
4'), 7.10 (2H, s, H-1"とH-4"), 4.36 (4H,t, J=6.1H
z, COOMe-H-OCH 2CH2CH2O-), 4.31-4.27 (12H, m, -OCH 2
CH2CH 2O-), 3.87 (6H, s, H-1"とH-4"), 2.42-2.35 (8
H, m, -OCH2CH 2CH2O-)
【0022】(7)2,3-ビス[3-[3-[3-(3-カルボキシ-2
-ナフチルオキシ)プロポキシ]-2-ナフチルオキシ]プロ
ポキシ]ナフタレンの合成:2,3-ビス[3-[3-[3-(3-メト
キシカルボニル-2-ナフチルオキシ)プロポキシ]-2-ナフ
チルオキシ]プロポキシ]ナフタレン0.34 g (3.25×10-4
mol) を酢酸20 mlに溶解し、濃塩酸2 ml を加熱した(約
80℃) 。2日後、純水に反応液を注ぎ、クロロホルムで
抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶液を濃縮し
て、エタノールで再結晶を行い、2,3-ビス[3-[3-[3-(3-
カルボキシ-2-ナフチルオキシ)プロポキシ]2-ナフチル
オキシ]プロポキシ]ナフタレンを得た。 性状:白色固体1 H NMR:δ(CDCl3) : 4.46 (4H, t, J=6.1Hz, H-OCH 2CH
2CH2O-), 4.32 (4H, t, J=6.1Hz, H-OCH2CH2CH 2O-), 4.
26 (8H, t, J=6.3Hz, -OCH 2CH2CH 2O-), 2.44-2.35 (8H,
m, -OCH2CH 2CH2O-)
【0023】実施例3 下記式(19)で表される2,3-ビス[3-[3-[3-[3-[3-(3-
カルボキシ-2- ナフチルオキシ)プロポキシ]-2-ナフチ
ルオキシ]プロポキシ]2-ナフチルオキシ]プロポキシ]ナ
フタレンの調製
【化19】 (1)3-(3-ヒドロキシプロポキシ)-2-ナフトエ酸メチ
ルの合成:3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸メチル16.6 g
(0.082 mol) をDMF 75 ml に溶解し、あらかじめ前処理
(ヘキサンで洗浄し、乾燥)した水素化ナトリウム2.56 g
を加え、均一相になるまで撹拌した。蒸留した2-(3-ク
ロロプロポキシ)テトラヒドロピラン 19.9 g (0.110 mo
l)を加え、70℃で窒素雰囲気下で撹拌した。2日後、純
水に反応液を注ぎ込み、トルエンで抽出した。水洗し
て、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶液を濃縮し、エタ
ノール100 ml と濃塩酸数滴を加え、一夜放置した。反
応液を濃縮し、クロロホルムで抽出し、水相が中性にな
るまで水洗して、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶液を
濃縮し、減圧蒸留を行い、3-(3-ヒドロキシプロポキシ)
-2-ナフトエ酸メチル 14.9 g (収率: 70%) を得た。 性状:黄色液体1 H NMR:δ(CDCl3) : 8.43 (1H, s, H-2), 7.83-7.70
(2H, m, H-5とH-8), 7.55-7.50 (2H, m, H-6とH-7), 7.
19 (1H, s, H-4), 4.31 (2H, t, J=5.6Hz, -OCH 2CH2CH2
OH), 4.01-3.94 (5H, m, -OCH2CH2CH 2OHと-COOCH 3), 2.
20-2.15 (2H, m,-OCH2CH 2CH2OH)
【0024】(2)3-(3-クロロプロポキシ)-2-ナフト
エ酸メチルの合成:3-(3-ヒドロキシプロポキシ)-2-ナ
フトエ酸メチル20.2 g (0.078 mol) を乾燥したベンゼ
ン150 mlに溶解した後、ピリジン7.5 ml を加え、少し
ずつ塩化チオニル6.0 ml (0.083 mol) 加え、加熱還流
した。20時間後、純水に反応液を注ぎ込み、有機相を水
で1回、2%炭酸水素ナトリウムで2回、さらに水で2回洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶液を濃縮し、減
圧蒸留(150℃、0.4mmHg)を行い、3-(3-クロロプロポキ
シ)-2-ナフトエ酸メチル 17.2 g (収率:80%) を得た。 性状:黄色固体 融点:70.3〜70.8℃1 H NMR:δ (CDCl3) : 8.31 (1H, s, H-1), 7.82-7.70
(2H, m, H-5とH-8), 7.53-7.34 (2H, m, H-6とH-7), 7.
20 (1H, s, H-4), 4.27 (2H, t, J=5.7Hz, -OCH 2CH2CH2
Cl), 3.94 (3H, s, -COOCH 3), 3.84 (2H, t, J=6.1Hz,
-OCH2CH2CH 2Cl), 2.36-2.28 (2H, m, -OCH2CH 2CH2Cl)
【0025】(3)3-[3-(3-メトキシカルボニルナフト
キシ)プロポキシ]-2-ナフトールの合成:3-(3-クロロプ
ロポキシ)-2-ナフトエ酸メチル12.5 g (0.045 mol)をDM
F 70 mlに溶解し、ヨウ化カリウム0.75 g と3-(2-テト
ラヒドラピラニルオキシ)-2-ナフトールナトリウム14.3
g (0.052 mol) を加え、3日間約80℃で加熱撹拌した。
放冷後、クロロホルムを加え、クロロホルム相を水洗し
て、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶液を濃縮し、メタ
ノール60 ml と1%シュウ酸メタノール溶液60mlを加
え、一夜放置した。炭酸ナトリウムを少量加え中和し、
不溶物をろ別後、溶液を濃縮して、減圧乾燥し、トルエ
ンで再結晶し、3-[3-(3-メトキシカルボニルナフトキ
シ)プロポキシ]-2-ナフトール7.04 g (収率:39%)を得
た。 性状:淡桃色固体 融点:107.4〜110.0℃1 H NMR:δ(CDCl3) : 8.33 (1H, s, H-1), 7.82-7.69
(2H, m, H-5とH-8), 7.67-7.62 (2H, m, H-5'とH-8'),
7.54-7.35 (2H, m, H-6とH-7), 7.31-7.28 (2H,m, H-6'
とH-7'), 7.25 (1H, s, H-4'), 7.21 (2H, bs, H-1'とH
-4), 4.49 (2H,t, H-OCH2 CH2CH2O-H'), 4.34 (2H, t, H
-OCH2CH2CH2 O-H'), 3.95 (3H, s, -COOCH 3), 2.50-2.46
(2H, m, H-OCH2CH2 CH2O-H')
【0026】(4)2,3-ビス[3-[3-[3-[3-[3-(3-メトキ
シカルボニル-2- ナフチルオキシ)プロポキシ]-2-ナフ
チルオキシ]プロポキシ]-2-ナフチルオキシ]プロポキ
シ]ナフタレンの合成:2-[2-(3-メトキシカルボニルナ
フトキシ)プロポキシ]ナフトール2.20 g (5.15×10-3mo
l) をDMF20 ml に溶解し、カリウムtert-ブトキシド0.5
8 g (5.17×10-3 mol) を少しずつ加え、均一になるま
で撹拌した。2,3-ビス[3-[3-[3-(p-トルエンスルホニ
ル)プロポキシ]-2-ナフチルオキシ]プロポキシ]ナフタ
レン2.23 g(2.26×10-3mol ) を加え、窒素雰囲気下、2
日間室温で撹拌した。反応液にクロロホルムを加え、有
機相を水洗して、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濃
縮して、得られた固体を乾固させ、酢酸エチルで再結晶
し、2,3-ビス[3-[3-[3-[3-[3-(3-メトキシカルボニル-2
- ナフチルオキシ)プロポキシ]-2-ナフチルオキシ]プロ
ポキシ]-2-ナフチルオキシ]プロポキシ]ナフタレン1.60
g (収率:49%) を得た。 性状:桃白色固体1 H NMR :δ (CDCl3) : 4.35 (4H, t, J=6.2Hz, -OCH 2C
H2CH 2O-), 3.87 (6H,s, -COOCH 3), 2.41-2.35 (12H, m,
-OCH2CH 2CH2O-)
【0027】(5)2,3-ビス[3-[3-[3-[3-[3-(3-カルボ
キシ-2- ナフチルオキシ)プロポキシ]-2-ナフチルオキ
シ]プロポキシ]-2-ナフチルオキシ]プロポキシ]ナフタ
レンの合成:2,3-ビス[3-[3-[3-[3-[3-(2-メトキシカル
ボニル-2- ナフチルオキシ)プロポキシ]-2-ナフチルオ
キシ]プロポキシ]-2-ナフチルオキシ]プロポキシ]ナフ
タレン0.50 g (3.46×10-4mol) を2-メトキシエタノー
ル20 ml に溶解し、水酸化カリウム0.20 g を加え、一
夜加熱還流を行った。希塩酸(水200 ml+濃塩酸2 ml)に
反応液を注ぎ、析出物をクロロホルムに溶かし、有機相
を水洗して、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濃縮し
て、得られた固体をベンゼンで再結晶し、2,3-ビス[3-
[3-[3-[3-[3-(3-カルボキシ-2- ナフチルオキシ)プロポ
キシ]2-ナフチルオキシ]プロポキシ]-2-ナフチルオキ
シ]プロポキシ]ナフタレン0.35 g (収率:71%) を得
た。 性状:白色固体 融点:1 H NMR :δ (CDCl3) : 8.65 (2H, s, H-1), 7.79 (2H,
d, J=7.6, H-8), 4.42 (4H, t, J=6.3Hz, H-OCH 2CH2CH
2O-), 4.30 (4H, t, J=6.3Hz, H--OCH2CH2CH 2O-), 4.25
-4.18 (16H, m, -OCH 2CH2CH 2O-), 2.40-2.31 (12H, m,
-OCH2CH 2CH2O-)
【0028】実施例4 ポリエーテルによるアルカリ金属イオンの回収 水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの
それぞれ100 mMを含む水溶液(pH=13)を調製した。ポリ
エーテル15 mg (1.07×10-5 mol) を10 mlのジクロロメ
タンに溶解し、先に調製した水酸化アルカリ金属の溶液
1 mlを加え、室温で一夜撹拌した。溶液を濃縮し、析出
した結晶を水洗した。結晶をろ過し、その結晶を取り出
しクロロホルムに分散させ、希塩酸100 mlを加え、逆抽
出を行った。水相を取り出し、原子吸光分析に用いた。 金属 化合物17 化合物19 回収率% 選択性 回収率% 選択性 Li 49 70 Na 30 Li/Na 1.6 16 Li/Na 4.2 K 21 Li/K 2.3 14 Li/K 5.0
【0029】実施例5 (1)化合物12のマグネシウム錯体 化合物12の 0.053 g (8.11×10-5mol)をクロロホルム
10 ml に溶解し、水酸化マグネシウム0.011 g (1.62×1
0-4 mol)と水数滴を加え、一夜撹拌した。溶液を濃縮
し、水洗した。析出した結晶をろ過し、減圧乾燥して錯
体を得た。同様に、水酸化カルシウムを用いて錯体を得
た。 (2)化合物12のリチウム錯体 化合物12の 0.05 g (8.11×10-5 mol)をジクロロメタ
ンに溶解し、水酸化リチウム0.015 g (3.57×10-4 mol)
を加え、約50℃で1日加熱撹拌した。溶液を放冷し、析
出した結晶をろ過し、ジクロロメタンとアセトニトリル
で洗浄した。減圧乾燥して錯体を得た。
【0030】実施例6 (1)化合物19の錯体形成 化合物19の 0.92 g (6.49×10-4 mol)をジクロロメタ
ン20 mlに溶解し、水酸化リチウム0.110 g (2.60×10
-3 mol)と水数滴を加え、一夜撹拌した。溶液を濃縮
し、水洗した。析出した結晶をろ過し、減圧乾燥して錯
体を得た。以下、同様に水酸化ナトリウム、水酸化セシ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウムを用いて、
対応する錯体を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 J.Chem.Soc.,Chem. Commun.,(1991)(9)p. 630−634 Tetrahedron,(1971)27 (20)p.4977−4981 Chem.Abstr.,(1973)v ol.78 No.42479d (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 65/24 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、Arは2価ナフタレン基を示し、R及びR
    はカルボキシル基又はヒドロキシル基を示し、nは2〜
    の整数を示す)で表される非環状ポリエーテル。
  2. 【請求項2】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、Arは2価ナフタレン基を示し、nは2〜8
    整数を示す)で表される非環状ポリエーテルの製造方法
    において、下記一般式(2) 【化2】 (式中、Arは2価ナフタレン基を示し、Rはアルキ
    ル基又はアリール基を示し、pは1〜7の整数を示す)
    で表されるポリエーテルと下記一般式(3) 【化3】 (式中、Arは2価ナフタレン基を示し、Rはアルキ
    ル基を示し、qはゼロ又は1以上の整数を示し、nから
    pを差し引いた数に対応する)で表されるポリエーテル
    とを反応させた後、得られた反応生成物に含まれるアル
    コキシカルボニル基COORを加水分解してカルボキ
    シル基へ変換させることを特徴とする前記の方法。
  3. 【請求項3】 下記一般式(4) 【化4】 (式中、Arは2価ナフタレン基を示し、nは2〜8
    整数を示す)で表される非環状ポリエーテルからなる金
    属イオン捕捉剤。
  4. 【請求項4】 水溶液中に含まれている金属イオンを回
    収する方法において、該水溶液と請求項3の金属イオン
    捕捉剤を疎水性有機溶媒に溶かした溶液とを接触させる
    ことを特徴とする金属イオンの回収方法。
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Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Chem.Abstr.,(1973)vol.78 No.42479d
J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,(1991)(9)p.630−634
Tetrahedron,(1971)27(20)p.4977−4981

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