JP3051639U - 造作部材 - Google Patents

造作部材

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JP3051639U JP1998001214U JP121498U JP3051639U JP 3051639 U JP3051639 U JP 3051639U JP 1998001214 U JP1998001214 U JP 1998001214U JP 121498 U JP121498 U JP 121498U JP 3051639 U JP3051639 U JP 3051639U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用性の高いオレフィン系樹脂化粧シートを
貼着した造作部材を提供する。 【解決手段】 基板20の少なくとも片方の表面に化粧
シート10を貼着してなる化粧板から造作部材を構成す
る。造作部材としては、幅木、扉枠、窓枠等が代表的で
ある。前記化粧シート10として、主原料が高密度ポリ
エチレン又はポリプロピレンのいずれかからなり、これ
にエラストマー、着色剤及び無機充填剤を添加してなる
基材シート上に、無色又は着色透明なエチレン−プロピ
レン−ブテン共重合体系熱可塑性エラストマーの表面シ
ートを積層し、必要に応じて少なくともいずれかに模様
を施してなる化粧シートを使用する。ポリ塩化ビニル系
フィルムを表面に有する化粧扉に比べても劣らない性能
を有する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、建築物や建具などに用いられる部材に係り、詳しくは、表面に化粧 シートを貼着した構成の造作部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような用途に用いる幅木、扉枠等の所謂造作部材は、装飾用、防 水用、或いは反り防止用として表面に化粧シートを貼着している。この化粧シー トとしては、ポリ塩化ビニルフィルムを使用し、これに印刷、エンボス加工等で 装飾した化粧シート(特公昭28−5036号公報、特公昭58−14312号 公報等参照)が用いられてきたが、近年これに代わるものとして、(I)ポリエ チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルムを使用した化粧シート( 特開昭54−62255号公報参照)が提案され、さらに、これを改良したもの として、(II)極性官能基をグラフト重合させたポリオレフィン系樹脂に、オレ フィン系熱可塑性エラストマーを混合させたもの(特開平6−210808号公 報、特表平4−504384号公報等参照)、或いは、ポリオレフィン系樹脂に 相溶化剤を用いてポリウレタン樹脂を混合させたもの(特開平7−26038号 公報参照)、等も提案されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記のようなポリオレフィン系樹脂シートを用いた化粧シートは造作 部材の表面材として必ずしも満足できるものではない。すなわち、建築物、建具 等の造作部材に用いる表面化粧シートには、通常、下記(1)〜(10)のような 機能が要求される。
【0004】 (1)ポリ塩化ビニル並みの熱成形性。特に、温度変化に伴う一定荷重時伸度の 変化がポリ塩化ビニルとほぼ同等の緩やかさで連続的に変化すること。また、加 熱→冷却に伴って、強度低下等の材料力学的特性の劣化が生じないこと。 (2)耐クリープ変形性。造作部材の特に嵌合部等には、定荷重が長時間かけら れる場合が多く、クリープ変形が生じると、荷重部分がめくれたり剥がれたりす る。従って、極力クリープ変形が生じない材料であることが求められる。 (3)耐寒折り曲げ強度。造作部材に加工するに当たって寒冷時にVカット加工 等の折り曲げ加工を行うと、応力緩和が不十分な場合は、折り曲げ部に白化、亀 裂、破断等が生じ易くなる。 (4)耐有機溶剤性。化粧シートと基板(被着体)を接着する接着剤の溶剤によ り化粧シートが膨潤・変形するのを防止する。 (5)破断時伸度、耐衝撃強度。Vカット加工時の折り曲げ部の亀裂を防止する ために、この特性を求められる。 (6)適度な曲げ弾性率。曲げ加工部での化粧シートの追従性が十分であるため には必要とされる。 (7)良好な透明性。これは特に表面シートに対して要求される。 (8)エンボス加工等に伴う加熱と冷却が加わっても、再結晶による白化、濁り を生じないこと。 (9)易接着性。これは特に基材シートに対して要求される。 (10)優れた耐候性。
【0005】 前記した(I)の仕様の化粧シートは、工業的に量産が難しく、かつ、ポリオ レフィン系樹脂は結晶化度が高いため等の理由から、図1に示す曲線bのように 、ポリ塩化ビニル樹脂(図1の曲線a)に比べて融点前後の物性の変化が急峻で あり、従来汎用のポリ塩化ビニルシートに比べ加工可能な条件範囲が狭い欠点を 有しており、上記の条件のうち、特に、(1)、(5)〜(10)の条件を十分に は満足できないものであった。また(II)の仕様のものは、オレフィン系熱可塑 性エラストマーを混合させたことにより、(1)、(5)、(6)の条件は改善 され、熱成形性、エンボス加工性等は向上したが、透明性、耐候性、及び耐熱性 では不十分なものであった。
【0006】 本考案は、オレフィン系樹脂を用いた従来の表面化粧シートの持つ上記のよう な造作部材の表面材としての不都合を解消することを目的としており、具体的に は、オレフィン系樹脂を用いながらポリ塩化ビニル系樹脂を用いた化粧シートと 同等の熱成形性及び耐候性、透明性を持つ表面化粧シートを貼着した造作部材を 提供することにある。
【0007】 なお、図1は、定荷重下における温度と伸びの関係を示すグラフであり、曲線 aは半硬質塩化ビニルシートを、曲線bは結晶性の高密度ポリエチレンをベース とするシートを、曲線cは後述する本考案の造作部材に用いる積層シートの場合 を示している。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案者は、上記の課題を解決すべく多くの実験と研究を行うことにより、造 作部材表面の少なくとも一方の面に貼着する化粧シートを単層シートではなく、 少なくとも基材シートとそこに積層する表面シートの2層構造とし、それぞれの シートに前記した化粧シートに求められる諸条件を分担して持たせることにより 、扉表面材として実用性の高いオレフィン系樹脂化粧シートが得られることを知 見し、本考案をなすに至った。
【0009】 そして、基材シートには前記条件における(1)〜(6)及び(9)を担わせ ることとし、基材シートの表面に積層する表面シートには条件(1)〜(8)及 び(10)の条件を担わせることとした。
【0010】 その前提の下に、基材シートの配合ベースとなるポリオレフィンとしては、基 本的性能が優れるものとして高密度ポリエチレン(HDPE)又はポリプロピレ ン(PP)を選択した。表1は高密度ポリエチレン又はポリプロピレンの前記化 粧シートに求められる(1)〜(10)の条件の充足程度を示している。
【0011】
【表1】
【0012】 ※1:融点前後のシートの伸びの変化急峻。また、エンボス加工時、冷却によ る結晶化向上により伸度低下。 ※2:降伏点応力高い。 ※3:曲弾性率高すぎる。 ※4:微結晶粒による白濁の傾向。
【0013】 そこで、エラストマーを添加し、結晶化を阻害すると共に、成形加工時の応力 の吸収・緩和を行った。その結果、表2に示すように各条件は変化した。
【0014】
【表2】
【0015】 それにより、条件(1)、(5)、(6)は満足するものとなったが、(2) の耐クリープ性が幾分低下した。そこで、さらに無機質微粒子体質顔料を加えた 。その結果、表3に示すように各条件は変化した。これにより、耐クリープ性も 良好となり、基材シートとしての性能(1)〜(6)、(9)を満足するものが 得られることを確認した。
【0016】
【表3】
【0017】 次に、基材シートに重ねる表面シートとして、まず透明度が高くかつ耐候性に 優れたアイソタクチックポリプロピレンシートを選択した。このシートについて 前記(1)〜(10)の条件の充足程度を調べた。表4にその程度を示す。
【0018】
【表4】
【0019】 ※5:アイソタクチックポリプロピレンの結晶性が高いことによる。 ※6:再結晶化による白濁が生じた。
【0020】 そこで、プロピレンにエチレン及びブテンを共重合させて重合体の結晶化度を 低下させてなる熱可塑性エラストマーを用いて前記(1)〜(10)の条件の充足 程度を調べた。表5にその程度を示す。
【0021】
【表5】
【0022】 表5に示すように、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体からなる熱可塑性 エラストマーを用いることにより、(1)及び(3)の充足度が幾分不十分のま まであるが、基材シートと積層することによってその分の補強は受けており、ま た折り曲げ時の応力も基材シート層に一部分散されるため、積層シートの状態で は白化、亀裂は目立たないものとなった。また、(9)の易接着性が完全には満 たされないが、表面シートの場合には、化粧シート製造時に適当な接着剤を選択 したり熱融着を用いることにより、基材シートとの接着が可能であれば十分であ り、出来上がった化粧シートとして支障ないことを確認した。
【0023】 本考案は、上記の実験結果に基づくものであり、基本的に、本考案の造作部材 は、基板の少なくとも一方の表面に化粧シートを貼着した化粧板から構成される 。ここで、扉表面に貼着すべき化粧シートは、主原料が高密度ポリエチレン又は ポリプロピレンのいずれかからなり、これにエラストマー、着色剤及び無機充填 剤を添加してなる基材シート上に、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体から なる無色又は着色透明な熱可塑性エラストマーの表面シートを積層し、そして、 必要に応じて基材シート又は表面シートのいずれか又は両方に模様を施してなる 化粧シートであることを特徴とする。
【0024】
【考案の実施の形態】
本考案における高密度ポリエチレンとしては、好ましくは、比重が0.94〜 0.96のポリエチレンであって、低圧法で得られる結晶化度が高く分子に枝分 かれ構造の少ない高分子である高密度ポリエチレンが用いられる。また、ポリプ ロピレンとしては、好ましくは、アイソタクチックポリプロピレンが用いられる 。
【0025】 本考案におけるエラストマーとしては、ジエン系ゴム、水素添加ジエン系ゴム 、オレフィンエラストマー等が用いられる。水素添加ジエン系ゴムは、ジエン系 ゴム分子の二重結合の少なくとも一部分に水素原子を付加させてなるもので、ポ リオレフィン系樹脂(本考案においては、高密度ポリエチレン)の結晶化を抑え 、柔軟性をアップさせる。ジエン系ゴムとしては、イソプレンゴム、ブタジエン ゴム、ブチルゴム、プロピレン・ブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジエ ンゴム、アクリロニトリル・イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等がある 。オレフィンエラストマーとしては、2種類又は3種類以上のオレフィンと共重 合しうるポリエンを少なくとも1種加えた弾性共重合体であり、オレフィンはエ チレン、プロピレン、α−オレフィン等が使用され、ポリエンとしては、1,4 ヘキサジエン、環状ジエン、ノルボルネン等が使用される。好ましいオレフィン 系共重合体ゴムとしては、例えばエチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン −プロピレン−非共役ジエンゴム、エチレン−ブタジエン共重合体ゴム等のオレ フィンを主成分とする弾性共重合体が挙げられる。なお、これらのエラストマー は、必要に応じて有機過酸化物、硫黄等の架橋剤を用いて、適量架橋させてもよ い。
【0026】 これらエラストマーの添加量としては、10〜60重量%、好ましくは30重 量%程度である。10重量%より低いと一定荷重伸度の変化が急峻になり過ぎ、 また、破断時伸度、耐衝撃性、易接着性の低下が生じ、60重量%より高いと透 明性、耐候性及び耐クリープ性の低下が生じる。
【0027】 本考案における無機充填剤としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー 、タルク等の平均粒径0.1〜10μm程度の粉末が用いられる。添加量として は、1〜60重量%程度、好ましくは5〜30重量%程度である。1重量%より 低いと耐クリープ変形性及び易接着性の低下が生じ、60重量%より高いと破断 時伸度及び耐衝撃性の低下が生じる。
【0028】 本考案における着色剤は基材シートに化粧シートとして必要な色彩を持たせる ためのものであり、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタ ン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノン、ハンザイエロ ーA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー等の有機 顔料或いは染料、アルミニウム、真鍮等の箔粉からなる金属顔料、二酸化チタン 被覆雲母、塩基性炭酸亜鉛等の箔粉からなる真珠光沢顔料等が用いられる。着色 は透明着色、不透明(隠蔽)着色いずれでも可であるが、一般的には被着体を隠 蔽するために不透明着色が好ましい。
【0029】 さらに、必要に応じて、熱安定剤、難燃剤、ラジカル捕捉剤等を添加する。熱 安定剤は、フェノール系、サルファイト系、フェニルアルカン系、フォスファイ ト系、アミン系等公知のものであり、熱加工時の熱変色等の劣化の防止性をより 向上させる場合に用いられる。難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マ グネシウム等の粉末が用いられ、これらは難燃性を付与する必要がある場合に添 加する。
【0030】 これらの材料をブレンドしたものをカレンダー製法等の常用の方法により製膜 して不透明着色基材シートを得る。前記のように、得られる基材シートは化粧シ ートの基材シートに求められる前記(1)〜(6)、(9)の条件を満足するも のとなる。基材シートの厚みは50〜200μm程度、好ましくは100μm程 度である。
【0031】 基材シートの表面には、好ましくは、易接着層の塗布、コロナ放電処理、プラ ズマ処理、オゾン処理等の易接着処理が施される。易接着層(プライマー層、或 いはアンカー層ともいう)としては、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共 重合体、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリ エチレンが使用されるが、特にウレタン樹脂が望ましい。
【0032】 アクリル樹脂としては、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリ ル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル 、(メタ)アクリル酸メチル・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)ア クリル酸エチル・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・(メタ)アク リル酸メチル共重合体、スチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メ タ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなるアクリル樹脂(ただし 、ここで(メタ)アクリルとはアクリル又はメタアクリルを意味する)等が用い られる。
【0033】 ウレタン樹脂とは、ポリオール(多価アルコール)を主剤とし、イソシアネー トを架橋剤(硬化剤)とするポリウレタンである。ポリオールとしては、分子中 に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリコール、ポリプロ ピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテ ルポリオール等が用いられる。
【0034】 また、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有す る多価イソシアネートが用いられる。例えば、2−4トリレンジイソシアネート 、キシレンジイソシアネート、4−4ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳 香族イソシアネート、或いはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ ソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタン ジイソシアネート等の脂肪族(ないしは脂環族)イソシアネートが用いられる。 或いはこれらのイソシアネートの付加体又は多量体を用いることもできる。
【0035】 易接着処理を施した表面に必要に応じて模様層を形成する。模様層は基材シー ト又は表面シートのいずれか一方、或いは両方に形成する。図2(A)は易接着 層を形成した一例であり、基材シート1に積層した表面シート2と模様層3との 間に易接着層4を設けている。図2(D)に示すように、基材シート1が被着体 20に面する側に易接着層4を設ける場合もある。模様処理としては、図2(A )に示すような模様層3の印刷、図2(B)に示すようなエンボス加工(加熱プ レス)、ヘアライン加工等による凹凸模様5の賦形等であってよく、さらに、凹 凸模様5の凹部に公知のワイピング法によって、着色インキ6を充填することも できる。
【0036】 模様印刷としては、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、 転写シートからの転写印刷等公知の印刷法を用いインキ(或いは塗料)にて模様 を形成する。模様としては、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学 図形、文字、記号、或いは全面ベタ等がある。
【0037】 インキ(或いは塗料)としては、バインダーとして、塩素化ポリエチレン、塩 素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタ ン樹脂、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、セ ルロース系樹脂等を用い、一種又は二種以上混合して用いる。これに前記に列挙 したような公知の顔料を添加したものを用いる。
【0038】 基材シートに直接印刷する場合は、バインダーとして塩素化ポリオレフィン、 ウレタン樹脂等が接着性の点で好ましいが、易接着プライマーを適当に選択して 層形成すれば、その他のバインダーを用いても十分な接着性を与える。
【0039】 エンボス加工は、基材シートを加熱軟化させ、エンボス版で加圧、賦形し、冷 却固定して形成するもので、公知の枚葉、或いは輪転式のエンボス機が用いられ る。凹凸形状としては、木目板導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表 面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等である。着色インキは前 記と同様のものが可能である。ただし、耐摩耗性の点で、2液硬化型ウレタン樹 脂をバインダーとするものが好ましい。
【0040】 金属薄膜は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等の金属を用い、真空蒸着、 スパッタリング等の方法で製膜する。或いはこれらの組み合わせでもよい。該金 属薄膜は、全面に設けても、或いは部分的にパターン状に設けてもよい。
【0041】 本考案の造作部材を構成する化粧シートは、上記のように必要に応じて模様処 理が施された基材シートの表面に、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体から なる無色又は着色透明な熱可塑性エラストマーの表面シートを積層する。
【0042】 表面シートとなるエチレン−プロピレン−ブテン共重合体樹脂は、そのブテン として、1ブテン、2ブテン、イソブチレンの3種の構造異性体のいずれも用い ることができる。共重合体としては、ランダム共重合体で、非晶質の部分を一部 含み、熱可塑性エラストマーとなったものが用いられる。このエチレン−プロピ レン−ブテン共重合体の好ましい具体例としては、次のないしはが挙げられ る。
【0043】 特開平9−111055号公報記載のもの。これは、エチレン、プロピレン 及びブテンの3元共重合体によるランダム共重合体である。単量体成分の重量比 はプロピレンが90重量%以上とする。メルトフローレートは、230℃、2. 16kgで1〜50g/10分のものが好適である。そして、このような3元ラ ンダム共重合体100重量部に対して、燐酸アリールエステル化合物を主成分と する透明造核剤を0.01〜50重量部、炭素数12〜22の脂肪酸アミド0. 003〜0.3重量部を熔融混練してなるものである。
【0044】 特開平5−77371号公報記載のもの。これは、エチレン、プロピレン及 び1ブテンの3元共重合体であって、プロピレン成分含有率が50重量%以上の 非晶質重合体20〜100重量%に、結晶質ポリプロピレンを80〜0重量%添 加してなるものである。
【0045】 特開平7−316358号公報記載のもの。これは、エチレン、プロピレン 及び1ブテンの3元共重合体であって、プロピレン及び/又は1ブテン含有率が 50重量%以上の低結晶質重合体20〜100重量%に、アイソタクチックポリ プロピレン等の結晶性ポリオレフィンを80〜0重量%混合した組成物100重 量部に対して、Nアシルアミノ酸アミン塩、Nアシルアミノ酸エステル等の油ゲ ル化剤を0.5重量部程度添加してなるものである。
【0046】 エチレン−プロピレン−ブテン共重合体樹脂は、単独で用いてもよいし、上記 ないしに必要に応じて更に他のポリオレフィン樹脂を混合して用いてもよい 。
【0047】 このエチレン−プロピレン−ブテン共重合体樹脂組成物には、化粧シートの表 面層として求められる機能を補強するために、所望により、各種添加剤、補強剤 、充填剤、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、帯電防 止剤、難燃剤等が添加される。
【0048】 紫外線吸収剤、光安定剤は、樹脂により良好な耐候性(耐光性)を付与するた めのものであり、その添加量は紫外線吸収剤、光安定剤とも通常0.5〜5重量 %程度である。一般的には、紫外線吸収剤と光安定剤とを併用するのが好ましい 。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、サルチル酸エ ステル等の有機物、又は0.2μm径以下の微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリウム 、酸化チタン等の無機物を用いることができる。光安定剤としては、ビス−(2 ,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート等のヒンダードア ミン径ラジカル捕捉剤、ピペリジン系ラジカル捕捉剤等のラジカル捕捉剤を用い ることができる。難燃剤は、基材シートの場合と同様であってもよい。
【0049】 これらの材料をブレンドしたものをカレンダー製法等の常用の方法により製膜 して無色又は着色透明なエチレン−プロピレン−ブテン共重合体系の熱可塑性エ ラストマーを得る。前記のように、得られたシートは化粧シートの表面シートに 求められる前記(1)〜(8)、特に(7)、(8)の条件を満足する。表面シ ートの厚みは50〜200μm程度、好ましくは100μm程度である。
【0050】 上記の表面シートの基材シートとの接触面には、好ましくは、基材シートの場 合と同様にして、易接着層の塗布、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理 等の易接着処理が施される。
【0051】 前記した着色フィルムである基材シートと上記無色又は着色透明なエチレン− プロピレン−ブテン共重合体系熱可塑性エラストマーである表面シートは、通常 の手段により積層される。積層方法としては、熔融押し出し塗工(エクストルー ジョンコート)、熱プレスによる融着、或いは2液硬化型ウレタン樹脂、ポリエ ステル樹脂等の接着剤を用いたドライラミネート等であってよい。
【0052】 さらに、前記積層シートの表面シート側の表面にも、必要に応じて模様層を形 成する。模様処理としては、図2(C)に示すようなエンボス加工(加熱プレス )、ヘアライン加工等による凹凸模様7の賦形、或いは模様の印刷であってよい 。その際に、必要に応じて、エンボス加工面に前記したコロナ処理等の易接着処 理を施し、着色インキの充填を行う。
【0053】 模様印刷法、模様の種類、インキ(或いは塗料)の種類、バインダー等は、基 材シートの場合と同様であってよい。さらに必要に応じて、凹凸模様の凹部に公 知のワイピング法によって着色インキを充填することもできる。
【0054】 好ましくは、さらにその上に、艶調整保護コート層を形成する。バインダーと して塩素化ポリオレフィン、2液硬化型ウレタン樹脂等が好ましく、また、電離 放射線硬化樹脂も用い得る。電離放射線硬化型樹脂は、具体的には、分子中に重 合性不飽和結合又はカチオン重合性官能基を有するプレポリマー、ポリマー及び /又はモノマーを適宜混合した電離放射線により硬化可能な組成物が好ましくは 用いられる。なお、ここで電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち分子を 重合或いは架橋しうるエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(U V)又は電子線(EB)が用いられる。
【0055】 硬質塗膜を形成する電離放射線硬化性樹脂は、具体的には、分子中に(メタ) アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、 エポキシ基等のカチオン重合性官能基又はチオールを2個以上有する単量体、プ レポリマー又はポリマーからなる。これらの単量体、プレポリマー又はポリマー は単体で用いるか、或いは複数種を混合して用いる。なお、ここで、例えば(メ タ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタアクリロイル基の意味で用い ている。
【0056】 ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーの例としては、ポリエステル( メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリ レート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート等が 使用できる。分子量としては、通常250〜10000程度のものが用いられる 。ラジカル重合性不飽和基を有するポリマーとしては、上記ポリマーの重合度を 10000程度以上としたものが用いられる。
【0057】 カチオン重合性官能基を有するプレポリマーの例としては、ビスフェノール型 エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂、脂肪族系ビニル エーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂等のプレポリマー がある。
【0058】 ラジカル重合性不飽和基を有する単量体の例としては、(メタ)アクリレート 化合物の単官能単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、2−エ チルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等 がある。
【0059】 ラジカル重合性不飽和基を有する多官能単量体の例としては、ジエチレングリ コールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート 、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン エチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ (メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等 がある。
【0060】 カチオン重合性官能基を有する単量体の例としては、上記カチオン重合性官能 基を有するプレポリマーの単量体が利用できる。チオール基を有する単量体の例 としては、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ジペンタエリスリト ールテトラチオグリコレート等がある。
【0061】 紫外線又は可視光線にて硬化させる場合には、電離放射線硬化樹脂中に光重合 開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、光重合開 始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾ イン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して用いることができる。ま た、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香 族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタセロン 化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いることが できる。なお、これらの光重合開始剤の添加量は、該電離放射線硬化性樹脂10 0重量%に対して0.1〜10重量%程度である。
【0062】 艶消しにする場合には艶消(光拡散)剤を添加する。艶消剤としては、炭酸カ ルシウム、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、ウレタン樹脂ビーズ、ポリカーボ ネート樹脂ビーズ等の粒径1〜30μm程度の微粒子が有効である。膜厚は1〜 100μm程度が好ましい。
【0063】 本考案において、基板の表面に貼着する積層シート(化粧シート)は、延伸・ 未延伸いずれのシートも使用可能であるが、エンボス加工適性、Vカット加工、 ラッピング加工等の成形加工適性の点からは未延伸シートの方が好ましい。
【0064】 本考案の造作部材に使用する化粧シートは、図2(D)に示すように、被着体 である基板20に積層して先ず化粧板となし、該化粧板を少なくとも構造材の一 部として各種構造の造作部材30を構成する。その場合に、化粧シート10自体 では基板20と接着しない場合は、適当な易接着層及び接着剤層4を介して積層 する。基板20に化粧シート10自体が(熱融着等で)接着可能な場合は、接着 剤層は省いてもよい。
【0065】 基板としては各種素材の平板、柱状体等の各種の形状の物が対象となる。基板 に用いられる素材としては、木材単板、木材合板、パーティクルボード、中密度 繊維板(MDF)等の木質繊維板等の木質板、鉄又はステンレス鋼等の鉄合金、 アルミニウム又はジュラルミン等のアルミニウム合金等の金属、アクリル、ポリ カーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリオレフィン、ABS、フェノ ール樹脂、ポリ塩化ビニル等の樹脂等がある。
【0066】 これら各種基板への化粧シートの積層方法としては、例えば、接着剤層を間 に介して板状基材に加圧ローラーで加圧して積層する方法、特公昭50−19 132号公報、特公昭43−27488号公報等に記載されるように、化粧シー トを射出成形の雌雄両金型間に挿入して、両金型を閉じ、雄型のゲートから熔融 樹脂を射出充填した後、冷却して樹脂成形品の成形と同時にその表面に化粧シー トを接着積層する、所謂射出成形同時ラミネート方法、特公昭56−4576 8号公報、特公昭60−58014号公報等に記載されるように、成形品の表面 に化粧シートを間に接着剤層を介して対向ないしは載置し、成形品側からの真空 吸引による圧力差により化粧シートを成形品表面に積層する、所謂真空プレス積 層方法、特公昭61−5895号公報、特公平3−2666号公報等に記載さ れるように、円柱、多角柱等の柱状基材の長軸方向に、化粧シートを間に接着剤 層を介して供給しつつ、複数の向きの異なるローラーにより、柱状体を構成する 複数の側面に順次化粧シートを加圧接着して積層していく、所謂ラッピング加工 方法、実公大15−31122号公報、特開昭48−47972号公報等に記 載されるように、先ず化粧シートを板状基材に接着剤層を介して積層し、次いで 板状基材の化粧シートとは反対側の面に、化粧シートと板状基材との界面に到達 する、断面がV字状、又はU字状溝を切削し、次いで該溝内に接着剤を塗布した 上で、該溝を折り曲げ箱体又は柱状体を成形する、所謂Vカット又はUカット加 工方法、等がある。
【0067】 前記の化粧板に所定の成形加工等を施し、これらを組み合わせて公知の各種構 造の造作部材を構成する。本考案で言う造作部材とは、建築物内装や、窓、扉等 の建具の構造部材或いは装飾部材のうち、柱状、棒状、乃至は帯状のものを意味 する。具体的には、窓枠、扉枠、幅木、回縁、鴨居、敷居、手摺、ケーシング材 等である。造作部材の代表例を図3〜図7に示す。
【0068】 図3(A),(B)はそれぞれ幅木の一例を示すもので、一部を切り欠いた状 態での斜視図を示している。幅木は一般に厚みの薄い柱状体乃至は帯状体をなす 基板20の表面(通常は取り付けた状態で外部に露出する部分)に化粧シート1 0を積層して形成される。幅木は壁面上の最下部、即ち壁面が床面と接する部分 の表面に接着剤、釘、ネジ等の手段によって固定される。図3(A)の幅木では 、基板の表面中央に溝aが彫ってあり、化粧シート10は基板20の前面を溝a 内も含めて被覆し積層され、さらに基板20の上面から裏面の上端部にまで廻り 込んで被覆積層されている。基板20の裏面は壁面と接する。図3(B)の幅木 は、基板20の上面に凹条部bが形成されている。化粧シート10は基板20の 前面の全面と下面の前端部、及び上端の凹条部bよりも前方を被覆し積層されて いる。凹条部bには壁板40が嵌め込まれる。
【0069】 図4(A),(B)はそれぞれケーシング材の一例を示すもので、一部を切り 欠いた状態での斜視図を示している。ケーシング材は、扉枠の内周面、壁面の端 部等の端部表面に嵌合して被せることによって、その端部を化粧する部材である 。図4(A)のケーシング材は、裏面に凹条部cが形成されて表面は段差と曲面 部からなる形状に加工されている。化粧シート10は基板20の前面、上面、下 面、及び裏面のうち凹条部cの上部と下部を被覆し積層されてなる。ケーシング 材の凹条部cは、壁板41の端部と嵌合され、接着剤、釘、ネジ等の手段で固定 される。図4(B)のケーシング材は、断面が略L字型をした柱状体の基板20 の前面(図では右側面)と上面とに化粧シート10を被覆し積層してなる。この ケーシング材は図示の如く壁本体42と壁化粧板43からなる壁板の端部に嵌合 して固定される。
【0070】 図5は扉枠(ドア枠)の一例である。扉枠は一般に扉の四方を囲繞するか、或 いは扉の上側及び両側の三方を囲む枠体であり、この扉枠には扉を蝶番等で枢着 する。図5(A)は扉枠のうち戸当たりを有する部分の断面斜視図であり、図中 51は扉枠本体、52は扉の解放端(非枢着側)と当接する側に突設した戸当た りである。化粧シート10は、基板である扉枠本体51の扉側の全表面、側面( 図では左右両側)及び裏面(図では下方の面)の両端部を被覆し、さらに戸当た り52に積層されてなる。このタイプの扉枠は壁面の開口部等に嵌め込んで固定 される。図5(B)は戸当たりを有しない側、即ち枢着側に相当する部分の断面 斜視図であり、図5(C)は扉枠50の全体図である。ただし、扉は省略して図 示してある。
【0071】 図6は窓枠の一例である。図6(A)は窓枠の縦框の断面斜視図であり、図示 の如き形状の中空柱状体からなる基板20において、壁体と当接する裏面を除く 表面に化粧シート10が被覆積層されてなる。図6(A)の例では縦框60の上 下方向に凸状部60a,60b、凹状部60cが交互に隣接して平行に走行し、 両凸状部60a,60bの間に、窓70の棧71を収納し内外の気密性を保つよ うになっている。図6(B)は横框80の断面斜視図であり、基板20の窓側に は窓の上端(又は下端)の棧を収納し、これを摺動せしめて窓の開閉を行うため の2条の凹条部d,eが形成されており、敷居(又は鴨居)の形態をなしている 。化粧シート10は壁体と接する裏面(図では下方)を除く表面に被覆積層され ている。ただし、窓との摩擦による化粧シートの摩耗を防ぐため、凹条部d,e 内には化粧シートを積層しないようにしたり、或いは凹条部d,e内の化粧シー ト表面に耐摩耗性・潤滑性を出すために、弗素樹脂、金属等の高耐摩耗性・潤滑 性の材料の層を被覆してもよい。図7は窓枠の全体を正面から見た図であり、2 枚の硝子窓を嵌め込んだ状態を図示している。同図において、91は縦框、92 ,93は横框、94は棧、95は窓ガラスである。
【0072】 以上、図3〜図7により本考案の造作部材の具体例について説明したが、これ らは本考案の造作部材の代表例を図示するものであり、本考案の造作部材はこれ らのものに限定されるものではない。
【0073】
【考案の効果】
本考案の造作部材は、上記のように構成されており、その表面に貼着された化 粧シートの温度−伸び依存性は、約15℃程度温度領域が高いものの、現在用い られているポリ塩化ビニルシートを主材とする化粧シートと同様な温度−伸び依 存性を有することから、エンボス加工、Vカット加工、ラッピング加工等の加工 に伴う成形加工が可能な伸び率、耐引き裂き抵抗、柔軟性を有しており、耐熱性 も良好で、印刷を施すことにより意匠性もアップするという効果を奏し、しかも 一般のポリ塩化ビニル系フィルムを表面に有する造作部材に比べて、クリープ変 形しにくいため、部材を組み付け嵌合せしめて造作部材を構成した際、各部材の 化粧シート部分に定常的応力がかかっても、付き合わせ部分周囲の化粧シートが 捲れ上がる等の不良も生じ難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】素材の違う各種化粧シートの温度−伸びの関係
を示すグラフである。
【図2】本考案の造作部材を構成する化粧シートの断面
図である。
【図3】本考案の造作部材の一つである幅木の説明図で
ある。
【図4】本考案の造作部材の一つであるケーシング材の
説明図である。
【図5】本考案の造作部材の一つである扉枠の説明図で
ある。
【図6】本考案の造作部材の一つである窓枠の説明図で
ある。
【図7】本考案の造作部材の一つである窓枠の全体図で
ある。
【符号の説明】
1 基材シート 2 表面シート 3 模様層 4 易接着層 5 凹凸模様 6 着色インキ 7 凹凸模様 10 化粧シート 20 基板 30 造作部材 40 壁板 41 壁板 42 壁本体 43 壁化粧板 50 扉枠 51 扉枠本体 52 戸当たり 60 縦框 70 窓 71 棧 80 横框 91 縦框 92,93 横框 94 棧 95 窓ガラス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23/06 C08L 23/06 23/12 23/12 23/16 23/16 E04F 19/04 101 E04F 19/04 101Z E06B 1/34 E06B 1/34 A

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の少なくとも片方の表面に化粧シー
    トを貼着してなる化粧板から構成される部材であって、
    前記化粧シートが、主原料が高密度ポリエチレン又はポ
    リプロピレンのいずれかからなり、これにエラストマ
    ー、着色剤及び無機充填剤を添加してなる基材シート上
    に、無色又は着色透明なエチレン−プロピレン−ブテン
    共重合体系熱可塑性エラストマーの表面シートを積層
    し、そして、必要に応じて基材シート又は表面シートの
    いずれか又は両方に模様を施してなる化粧シートである
    ことを特徴とする造作部材。
  2. 【請求項2】 部材の構造が幅木であることを特徴とす
    る請求項1に記載の造作部材。
  3. 【請求項3】 部材の構造がケーシング材であることを
    特徴とする請求項1に記載の造作部材。
  4. 【請求項4】 部材の構造が扉枠であることを特徴とす
    る請求項1に記載の造作部材。
  5. 【請求項5】 部材の構造が窓枠であることを特徴とす
    る請求項1に記載の造作部材。
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