JP3051416B2 - アドレス発生装置 - Google Patents

アドレス発生装置

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JP3051416B2
JP3051416B2 JP1318953A JP31895389A JP3051416B2 JP 3051416 B2 JP3051416 B2 JP 3051416B2 JP 1318953 A JP1318953 A JP 1318953A JP 31895389 A JP31895389 A JP 31895389A JP 3051416 B2 JP3051416 B2 JP 3051416B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、テレビジョン信号の走査線順入替えに代表
される、単位信号の転置によりスクランルブルおよびデ
スクランブルを行なって情報信号の内容を秘匿するため
の転置先アドレスを発生させるアドレス発生装置に関
し、特に、比較的簡単な回路構成により高速動作が可能
なようにしたものである。
(発明の概要) 本発明アドレス発生装置は、それぞれ複数個の単位信
号からなる情報信号の各ブロック毎に、Nとおりのアド
レスを擬似的にランダムな順序で1回づつ発生させるた
めに、Nとおりのアドレスを順次にカウントするカウン
タの出力を、Nとおりのアドレス空間からNとおりの他
のアドレス空間への1対1写像回路により、鍵信号を参
照して変換することによって転置先アドレスを発生させ
るものであり、条件判断によるフィードバック制御の必
要をなくして動作の高速化および回路の構成の簡単化を
図ったものである。なお、1対1写像は、アドレスをベ
クトルで表現するとともにその成分毎の1対1写像回路
ブロックを複数段縦続配置することにより実現してい
る。
(従来の技術) テレビジョン映像信号のスクランブル伝送方式の一つ
として、走査線転移方式あるいはラインパーミュテーシ
ョン方式と称する走査線順入替え方式は、例えば1フィ
ールドを入替えの単位ブロックとし、この単位ブロック
内で走査線の順序の入替えを行なったうえで伝送し、受
信側では逆の順序の入替えを行なって復元するスクラン
ブル伝送方式である。ここで、走査線の順序の入替えを
行なうには、1ブロック分の走査線を、一旦メモリに書
込んだ後に、その1ブロック分の走査線を書込んだとき
とは異なる擬似的ランダムな順序でメモリから読出す、
という操作を繰返し行なうのが一般である。なお、かか
る操作を行なうには、メモリ書込時または読出時あるい
はその両方において、1ブロック分の走査線アドレスを
擬似的にランダムな順序で、1回ずつ、重複することな
く、しかも余りなく発生させる必要がある。
従来のこの種のアドレス発生装置としては、第5図に
示すように暗号回路を用いたもの、および、第6図に示
すようにソフトウェア処理により予め作成した変換表を
用いたものがある。かかる従来装置について、N本の走
査線を1ブロックとして走査線順入替えを行なう場合を
例にとって以下に説明する。
まず、暗号回路を用いた従来装置では、2rNを満足
する整数rにつき、rビット分の暗号回路に0〜(2r
1)の値を順に入力すると0〜(2r−1)の値が順序を
変えて1回づつ出力されることを利用し、かかる出力の
うち、走査線アドレスとして得るN未満の出力値だけを
有効な転置先アドレスとして使用する。具体的には、第
5図に示すように、カウンタ51の順次の計数値を暗号回
路52により上述のように変換した出力値を擬似ランダム
アドレス値として出力する。なお、カウンタ51は、走査
線ブロックの始端でリセットされたのち、原則的には、
走査線周期毎にカウントアップするが、暗号回路52で変
換した後の出力値がN以上になった場合には、比較器53
により検出して始端から再度カウントアップし直すこと
により、Nを超えるカウント値はスキップする。
なお、かかる従来装置は、カウンタ51が上述のように
してその順次の計数値をスキップすることがあるので、
カウンタ51を順次アドレスのカウントには使用し得な
い。
そこで、順次アドレスをメモリに順次に書込んだのち
に擬似ランダムアドレスとしてメモリから読出すことに
よってスクランブル・デスクランブルを行なう場合や、
逆に、擬似ランダムアドレスをメモリに順次に書込んだ
のちに順次アドレスメモリから読出す場合になど、順次
アドレスを出力する必要がある場合には、別個のカウン
タ56を設ける必要がある。
また、ソフトウェア処理による従来装置では、第6図
に示すような回路構成の回路により、まず、スイッチ63
および64をマイクロプロセッサ回路65側に接続し、擬似
ランダム信号を参照しながらソフトウェア処理によっ
て、順次アドレス値と擬似ランダムアドレス値との間の
変換表を予め作成してRAM62に記憶させた後に、スイッ
チ63および64を反対側に切換え、カウンタ61を走査線周
期毎にカウントアップさせながら、そのカンウト値すな
わち順次アドレス値を、RAM62上の変換表に従い、擬似
ランダムアドレス値に変換して出力する。
しかして、第5図示の暗号回路を用いた従来装置で
は、前述したように、走査線の転置先としては無効なア
ドレスの発生を抑制するためにカウンタ51にスキップ動
作をさせる場合があり、したがって、比較器53のような
条件判断回路を設ける必要があるのみならず、スキップ
動作のタイミング制御過程が複雑なものになり、また、
スキップ動作を要する時間だけアドレス発生の所要時間
が増大し、最悪の場合には、一つのアドレス発生にスキ
ップ動作を(2r−N)回繰返す可能性さえあり、タイミ
ング設計には、この最悪の場合のアドレス発生時間を見
込む必要がある。したがって、この種の従来装置では、
高速動作のアドレス発生が困難であった。
また、第6図示のソフトウェア処理による従来装置で
は、回路構成の点で、ソフトウェア処理にマイクロプロ
セッサのような比較的大規模のハードウェアを必要とす
るのみならず、動作速度の点でも、ソフトウェア処理に
要する時間の故にあまり高速の動作は望めなかった。
(課題を解決するための手段) 本発明の目的は、上述した従来の課題を解決し、アド
レス発生の所要時間を短くして高速動作のアドレス発生
を可能にしたアドレス発生装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、ソフトウェア処理による従来装
置のように大規模のハードウェアを必要とせず、比較的
小さい回路規模で済み、さらに、暗号回路を用いた従来
装置のようにカウンタのスキップ動作のための条件判断
回路など余分の回路を必要としない構成のアドレス発生
装置を提供することにある。
すなわち、本発明アドレス発生装置は、所定個数Nの
単位信号からなるブロック毎に単位信号を転置して情報
信号をスクランブルまたはデスクランブルするためのブ
ロックメモリに供給する単位信号記憶アドレスを発生さ
せるアドレス発生装置において、前記所定個数Nをi
(ただし、iは2以上の自然数)個の整数N1乃至Niの積
とし、Nとおりの状態をxで表現するとともに、N1とお
りの要素状態x1乃至Niとおりの要素状態xiからなるi組
の要素状態の組合わせをで表現するとき、要素状態の
組合わせのうち任意の1個の要素状態xjを除く(i−
1)組の要素状態および鍵入力の状態を参照して出力状
態を決定する1個の組合せ回路と、当該組合わせ回路の
出力状態を参照して前記要素状態xjを新たな出力状態
xj′に1対1変換する1個の換字回路とを含んでなり、
1段当り1個の成分について換字処理を行う換字ブロッ
クを複数段備え、Nとおりの状態xを順次に発生させる
N進カウンタと前記状態xを要素状態の組合わせに1
対1変換する変換回路との組合わせもくしはNとおりの
要素状態の組合わせを順次に発生させるカウンタブロ
ックにより得た要素状態の組合わせに前記複数段の換
字ブロックによりそれぞれ順次変換を施した擬似ランダ
ムアドレスを直接にもしくは前記変換回路とは逆の変換
を行なう逆変換回路を介して出力アドレスとしたことを
特徴とするものである。
(実施例) 以下に図面を参照して実施例につき本発明を詳細に説
明する。
まず、本発明アドレス発生装置の基本的構成を第1図
および第2図にそれぞれ示す。
ここで、走査線順入替えを行なうブロック内の走査線
数、すなわち、発生すべき転置先アドレス値の個数をN
とし、この数値Nは、いずれも素数とするを要しないi
(ただし、iは2以上の自然数)個の整数N1乃至Niの積
であって、N=N1・N2・……・Niと表わし得るものとす
る。かかる条件のもとでは、0xj<Njなる整数xj(j
=1,2,……,i、以下同じ)を成分とするベクトル表現
=(x1,x2,……,xi)を用いることにより、走査線順入
替えに必要なN=N1・N2・……・Niとおりのアドレスを
表現することが可能である。
第1図示の基本的構成においては、N進カウンタ11に
よりカウントした順次アドレスxをベクトル表現変換回
路12によってi個の成分xjに変換し、ベクトル表現によ
る順次アドレスを作成する。
なお、順次アドレスxからベクトル表現順次アドレス
へのかかる変換は、例えば、 によって実行することができる。
一方、第2図示の基本的構成においては、i個のNj
カウンタを従続接続したN進カウンタブロック14により
順次にカウントして直接にベクトル表現による順次アド
レス=(x1,x2,……,xi)を出力する。ついで、ベク
トル表現による順次アドレスxを、複数段縦続接続し、
1段当りではアドレスの1個の成分について換字処理を
行なう換字ブロックにおける第1換字ブロック1に入力
する。各段の換字ブロックにおいては、任意の1個の成
分xjに対する換字処理すなわち0xj<Njなる整数xj
ら0xj′<Njなる他の整数xj′への1対1の可逆変換
をつぎのようにして行なう。
すなわち、まず、1個の組合わせ回路5において、こ
のブロックで換字処理する成分xj以外の成分x1,x2,…
…,xj-1,xj+1,……,xiおよび第1の鍵入力kの関数h=
H(x1,x2,……,xj-1,xj+1,……xi,k)を計算する。こ
の関数Hは任意の関数でよく、したがって、組合わせ回
路5は、組合わせロジック回路でさえあれば、特に条件
は要しない。
しかしながら、不正復元を困難にするという立場から
すれば、一方向性関数のロジック回路とするのが望まし
い。
ついで、1個の換字回路4において、上述の関数hに
対応したxj成分の換字変換、xj′=F(xj,h)を実行す
る。この変換関数Fの満たすべき条件は、関数hを固定
したときに成分xjと変換成分xj′との関係がxj(0xj
<Nj)からxj′(0xj′<Nj)への1対1写像、換言
すれば、可逆変換、となっていることである。
具体例としては、xjからxj′への換字表をいくつか作
成しておき、その換字表を関数hに従って切換える方
法、Njを法とする加算による方法(xj′=(xj+h)mo
d Nj)、特に、Njが2の羃乗のときは、ビット毎の排他
的論理和をとる方法(xj′=xjh)、および、これら
の方法の組合わせなどがある。
以上が各段の換字ブロックにおける換字処理過程であ
る。
上述のような1段当り1個の成分について換字処理を
行なう換字ブロックを複数段縦続接続して順次アドレス
を擬似ランダムアドレスに変換する。
なお、各段の換字ブロックにおいて換字処理を施す成
分xjは、各段にそれぞれ独立に設定したものでよく、複
数回繰返して換字処理を施す成分があってもよいし、1
回も換字処理を施さない成分があってもよい。
上述のようにして得たベクトル表現の擬似ランダムア
ドレスyは、第1図示の基本的構成においてはベクトル
表現逆変換回路13によってスカラー表現の擬似ランダム
アドレスyに変換し直したのちに出力し、走査線順入替
えなどを行なうための転置先アドレスとして用いる。
なお、かかるベクトル表現アドレスからスカラー表
現アドレスyへの変換は、例えば、 によって実行することができる。
一方、第2図示の基本的構成においては、擬似ランダ
ムアドレスを直接にベクトル表現のまま出力してい
る。すなわち、汎用メモリを効率よく利用するには、第
1図示の基本的構成におけるように、ベクトル表現のア
ドレスをスカラー表現のアドレスyに変換する必要が
あるが、専用メモリを利用し得る場合や出力した後に別
途アドレスデコードを行なう場合には、上述のようにベ
クトル表現のまま出力するのが好適である。
つぎに、標準方式テレビジョン画像の走査線順入替え
によるスクランブルおよびデスクランブルに応用した本
発明アドレス発生装置の構成を第3図および第4図
(a)〜(c)について説明する。第3図は走査線順入
替えに応用した本発明によるアドレス発生回路の構成例
を示し、第4図(a)および(b),(c)には同じく
そのスクランブラ装置およびデスクランブラ装置の概略
構成をそれぞれ示す。なお、走査線順入替えのブロック
は1フィールドの有効走査線部分の走査線240本とし、
N=240=16×15であるから、N1=16,N2=15とする。
まず、第3図示のアドレス発生回路の構成例において
は、240進カウンタ25により1ブロック内の240本の有効
走査線を順次にカウントして順次アドレスxを得る。こ
の順次アドレスxをベクトル表現変換回路26に導いて、
つぎの式に従い、2成分x1およびx2に分解する。
x1=[x/30]×2+[x mod 2] x2=[x/2]mod 15 なお、ここで、xは8ビットで表現することができ、
x1およびx2はそれぞれ4ビットで表現することができ
る。また、ベクトル表現変換回路26は、四則演算回路に
より構成することも可能であるが、予め作成した変換表
をROMに書込んでおくことにより実用的な回路規模で構
成することもできる。
上述のようにして変換したベクトル表現によるアドレ
スは、まず、第1換字ブロック21においてx2成分に換
字を施す。すなわち、データセレクタ31においては、0
〜15の16とおりの値をとるx1成分に従い、第1鍵入力の
16組の4ビットワードを切換えて選択した4ビットワー
ドを出力とする。
一方、15を法とする加算回路32においては、x2成分の
4ビットとデータセレクタ31の上述した出力の4ビット
とを加算したのちに15の法をとる計算を行ない、しかる
のちに、換字表33を参照して、x2成分に1対1の可逆変
換を施す。なお、換字表33は、15×4ビットのROMを用
いて実現することができる。また、第3図示の構成によ
る第1換字ブロック21においては、データセレクタ31の
部分が、本発明装置の基本的構成をそれぞれ示した第1
図および第2図における組合わせ回路5に相当し、ま
た、15を法とする加算回路32および換字表33からなる部
分が、第1図および第2図における換字回路4に相当す
る。
ついで、第2換字ブロック22においてx1成分に換字を
施す。すなわち、データセレクタ34においては、0〜14
の15とおりの値をとるx2成分に従い、第2鍵入力の一部
をなす15組の4ビットワードを切換えて選択した4ビッ
トワードを出力とし、さらに、その出力をAND回路55に
導いて、第2鍵入力の残余の4ビットとのビット毎の論
理積を求める。
一方、XOR回路36においては、x1成分の4ビットと上
述したAND回路35の出力の4ビットとの排他的論理和を
求めることによってx1成分に換字変換を施す。なお、こ
の第2換字ブロック22においては、データセレクタ34お
よびAND回路35からなる部分が第1図および第2図にお
ける組合わせ回路5に相当し、XOR回路36の部分が第1
図および第2図における換字回路4に相当する。
さらに、第1換字ブロック21と同様に構成した第3換
字ブロック23においてx2成分にさらに換字変換を施した
のちに、第2換字ブロック22と同様に構成した第4換字
ブロック24においてx1成分にさらに換字変換を施して、
最終的に本発明装置のベクトル表現による擬似ランダム
アドレス出力とする。なお、この構成例においは、アド
レス出力としてスカラー表現を用いた場合の8ビットに
対し、ベクトル表現を用いた場合でも、得られたアドレ
ス出力はx1成分の4ビットとx2成分の4ビットとの計8
ビットであり、汎用メモリを用いたとしても、メモリの
利用効率は変わらない。したがって、ベクトル表現逆変
換回路を省略して、ベクトル表現のままでアドレス出力
としている。
ところで、第3図示の構成によるアドレス発生回路に
おいては、第2換字ブロック22および第4換字ブロック
24にそれぞれ入力する第2および第4鍵入力のうちのAN
D回路35にそれぞれ入力する各4ビットを制御すること
により、AND回路35の出力において相当するビットをつ
ねに0に固定し、その結果として、x1成分において相当
するビットの反転を行なわないようにすることが可能で
ある。すなわち、これらの鍵入力を適切に制御すること
によって、x1成分における特定のビットの変換を禁止す
ることができることになる。かかる変換禁止処置を巧み
に利用して、例えば、x1成分におけるLSBの変換を禁止
すれば、前述の式x1=[x/30]×2+(x mod 2)によ
り、x1成分のLSBは、xが偶数か奇数かを表すビットで
あるから、偶数番目の走査線は偶数番目へ転置し、奇数
番目の走査線は奇数番目へ転置する、という態様の走査
線順入替えが行なわれることになり、例えば、NTSCカラ
ー画像信号の場合に、カラー位相を乱さないように走査
線順入替えが行なうことが可能となる。
また、x1成分のMSBから始めて順次に変換を禁止して
いけば、本来240本の走査線を1ブロックとして走査線
順入替えを行なうところを、走査線120本ずつの2ブロ
ック、走査線60本ずつの4ブロック、走査線30本ずつの
8ブロックというように、順次に小ブロック化して走査
線順入替えを行なうようにすることも可能となる。かか
る制御をスクランブル対象の情報信号に対して施す場合
には、上述したように第2換字ブロック22および第4換
字ブロック24にそれぞれ入力する各鍵入力のうちAND回
路35に入力する各4ビットを並列に接続し、対象とする
情報信号のうちの4ビットを用いて直接に制御すること
により、かかる制御を実行することができる。なお、鍵
入力の他のビットは、対象とする情報信号によって初期
値を設定するようにした擬似乱数発生回路から与えるの
が一般である。
つぎに、第4図(a)は、第3図示の構成による走査
線順入替え装置を用いたスクランブラ装置の構成例を示
し、第4図(b)および(c)は、第3図示の走査線順
入替え装置を用いたデスクランブラ装置の構成例をそれ
ぞれ示す。いずれも、アドレス発生回路41の部分に第3
図示の構成による走査線順入替え装置を用いている。
しかして、第4図(a)示の構成によるスクランブラ
装置においては、最初のフィールドにおいて、スイッチ
45,46,47および48を、図示のとおりに、それぞれフィー
ルドメモリ42、フィールドメモリ43、順次アドレスおよ
び擬似ランダムアドレスの側に接続し、入力原信号をフ
ィールドメモリ42へ順次アドレスに従って入力しなが
ら、フィールドメモリ43から擬似ランダムアドレスに従
ってスクランブル信号を出力し、ついで、次のフィール
ドにおいて、スイッチ45,46,47および48を、図示とは反
対に、それぞれフィールドメモリ43、フィールドメモリ
42、擬似ランダムアドレスおよび瞬時アドレスの側に接
続し、入力原信号をフィールドメモリ43へ順次アドレス
に従って入力しながら、フィールドメモリ42から擬似ラ
ンダムアドレスに従ってスクランブル信号を出力する。
すなわち、いずれのフィールドにおいても、入力原信号
は順次アドレスに従ってフィールドメモリ42,43へ書込
まれ、擬似ランダムアドレスに従ってフィールドメモリ
42,43から読出され、その結果として、走査線順入替え
が実行されて、画像信号にスクランブルが施されること
になる。
一方、第4図(b)示の構成によるデスクランブラ装
置においては、最初のフィールドにおいて、スイッチ4
5,46,47および48を、図示のとおりに、それぞれフィー
ルドメモリ42、フィールドメモリ43、擬似ランダムアド
レスおよび順次アドレスの側に接続し、ついで、次のフ
ィールドにおいて、スイッチ45,46,47および48を、図示
とは反対に、それぞれフィールドメモリ43、フィールド
メモリ42、順次アドレスおよび擬似ランダムアドレスの
側に接続する。すなわち、入力原信号は、擬似ランダム
アドレスに従ってフィールドメモリ42,43へ書込まれ、
順次アドレスに従ってフィールドメモリ42,43から読出
される。その結果として、第4図(a)示の構成におけ
るとは逆の走査線順入替えが行なわれ、スクランブルが
解かれる。第4図(a)示のスクランブラと第4図
(b)示のデスクランブラとは対をなすものであるが、
第4図(b)示の方をスクランブラとし、第4図(a)
示の方をデスクランブラとして対にすることもできる。
第4図(c)示の構成によるデスクランブラは、第4
図(b)示のデスクランブラの構成をさらに簡単にした
ものであり、第4図(b)示の構成に比し、各スイッチ
素子を省略するとともに、メモリ素子の容量を半減させ
てある。すなわち、あるフィールドにおいて、擬似ラン
ダムアドレスに従い、メモリ素子から信号を読出してデ
スクランブル出力とする同時に、そのメモリ素子の空い
たメモリ領域に入力スクランブル信号を書込んで行く。
その結果として、入力スクランブル信号はあるフィール
ドの擬似ランダムアドレスに従ってフィールドメモリに
書込まれ、ついで、その次のフィールドの擬似ランダム
アドレスに従ってフィールドメモリから読出される。し
たがって、擬似ランダムアドレスを順次のフィールド毎
に交互に変化させれば、すなわち、アドレス発生回路41
に与える鍵入力を順次のフィールド毎に交互に変化させ
れば、走査線順入替えが行なわれることになる。なお、
第4図(c)示の構成による装置をデスクランブラとし
て使用するには、スクランブラとして逆の走査線順入替
えを行なう同様の構成の装置を併用しなければならず、
したがって、前述の走査線順入替えの逆変換を計算する
必要があるので、併用するスクランブラは若干複雑な構
成となる。
なお、第3図示の構成による走査線順入替え装置にお
いては、第1換字ブロック21と第3換字ブロック23と、
および、第2換字ブロック22と第4換字ブロック24と
が、同じ構成のブロックであるから、第1換字ブロック
21と第3換字ブロック23と、および、第2換字ブロック
22と第4換字ブロック24とをそれぞれ単一のブロックを
時分割してそれぞれに共用することも可能であり、その
結果として、アドレス発生の所要時間は多少増加する
が、全体の回路規模を縮小し得る可能性が得られる。
また、第3図示の構成による走査線順入替え装置は、
ハイビジョンの走査線順入替えに適用し得ること勿論で
あり、例えば、有効走査線を1フレームにつき1080本と
し、1フィールドの有効走査線540本を1ブロックとす
れば、N=540=15×18×2であるから、N1=15,N2=1
8,N3=2として本発明を適用することになる。
さらに、以上の説明においては、本発明アドレス発生
装置を走査線順入替えによるテレビジョン画像のスクラ
ンブラおよびデスクランブラに適用する場合を例にとっ
て説明したが、例えば標本順入替えなど、他の単位信号
の転置によるスクランブルおよびデスクランブルに任意
に適用することが可能である。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明アドレス発生
装置においては、第1図および第2図に示したとおり
り、カウンタ出力からの信号はすべてアドレス出力に向
かって一方向に流れる、いわゆるフィードフォワードの
系になっており、高速動作が可能である。第6図に示し
たようなソフトウェア処理による従来装置では、マイク
ロプロセッサ等によるソフトウェア処理の速度に不可避
の限界があり、走査線順入替えのためのアドレス発生程
度が限界であった。また、第5図に示したような暗号回
路を用いた従来装置では、走査線順入替えのためのアド
レス発生には十分の余裕があるものの、カウンタにスキ
ップ動作を行なわせる必要があるので、システムクロッ
ク毎のアドレス発生が不可能であった。これに対し、本
発明によれば、走査線順入替えのためのアドレス発生は
勿論のこと、システムクロック毎のアドレス発生も可能
であるので、標本値順入替えのためのアドレス発生も十
分に可能となる。
また、回路規模の点においても、本発明アドレス発生
装置は有利であり、第5図示の暗号回路を用いた従来装
置と比較すると、従来装置におけるカウンタ51および暗
号回路52よりなる部分が本発明装置とほぼ同一の規模と
見られ、従来装置において条件判断の結果に応じてカウ
ンタにスキップ動作をさせる比較器53およびOR回路54並
びに順次アドレス発生専用のカウンタ56は本発明装置で
は必要としない。
さらに、第6図示のソフトウェア処理による従来装置
がマイクロプロセッサのような大規模の回路要素を必要
とするのに対し、本発明アドレス発生装置ではかかる大
規模の回路要素を特に必要としない。
しかも、本発明装置は、第3図示の従来装置における
ような鍵入力の一部の制御によるカラー位相を乱さない
走査線順入替えや小規模ブロック内での走査線順入替え
等を容易に実行し得る利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明アドレス発生装置の基本的
構成をそれぞれ示すブロック線図、 第3図は本発明による標準テレビジョン画像走査線順入
替え装置の概略構成を示すブロック線図、 第4図(a)および(b),(c)は第3図示の走査線
順入替え装置を用いた本発明によるテレビジョン画像の
スクランブラ装置およびデスクランブラ装置の概略構成
をそれぞれ示すブロック線図、 第5図は暗号回路を用いた従来のアドレス発生装置の構
成を示すブロック線図、 第6図はソフトウェア処理を用いた従来のアドレス発生
装置の構成を示すブロック線図である。 1,2,3……換字ブロック 4……換字回路 5……組合わせ回路 11……N進カウンタ 12……ベクトル表現変換回路 13……ベクトル表現逆変換回路 14……N進カウンタブロック 21,22,23,24……換字ブロック 25……240進カウンタ 26……ベクトル表現変換回路 31,34……データセレクタ 32……15を法とする加算回路 33……換字表 35……AND回路 36……XOR回路 41……アドレス発生回路 42,43,44……フィールドメモリ 45,46,47,48……切換えスイッチ 51,56……カウンタ 52……暗号回路 53……比較器 54……OR回路 61……カウンタ 62……RAM 63,64……スイッチ 65……マイクロプロセッサ回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09C 1/00 - 5/00 H04K 1/00 - 3/00 H04L 9/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定個数Nの単位信号からなるブロック毎
    に単位信号を転置して情報信号をスクランブルまたはデ
    スクランブルするためのブロックメモリに供給する単位
    信号記憶アドレスを発生させるアドレス発生装置におい
    て、 前記所定個数Nをi(ただし、iは2以上の自然数)個
    の整数N1乃至Niの積とし、Nとおりの状態をxで表現す
    るとともに、N1とおりの要素状態x1乃至Niとおりの要素
    状態xiからなるi組の要素状態の組合わせをで表現す
    るとき、 要素状態の組合わせのうち任意の1個の要素状態xj
    除く(i−1)組の要素状態および鍵入力の状態を参照
    して出力状態を決定する1個の組合せ回路と、当該組合
    わせ回路の出力状態を参照して前記要素状態xjを新たな
    出力状態xj′に1対1変換する1個の換字回路とを含ん
    でなり、1段当り1個の成分について換字処理を行う換
    字ブロックを複数段備え、 Nとおりの状態xを順次に発生させるN進カウンタと前
    記状態xを要素状態の組合わせに1対1変換する変換
    回路との組合わせもくしはNとおりの要素状態の組合わ
    せを順次に発生させるカウンタブロックにより得た要
    素状態の組合わせに前記複数段の換字ブロックにより
    それぞれ順次変換を施した擬似ランダムアドレスを直接
    にもしくは前記変換回路とは逆の変換を行なう逆変換回
    路を介して出力アドレスとしたことを特徴とするアドレ
    ス発生装置。
  2. 【請求項2】Nが2の羃乗ではないことを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載のアドレス発生装置。
  3. 【請求項3】要素状態xjに前記組合わせ回路の出力状態
    をNjを法として加算する加算回路、Njが2の羃乗である
    ときに要素状態xjに前記組合わせ回路の出力状態をビッ
    ト毎に排他的論理和演算する排他的論理和回路、前記加
    算回路もしくは前記排他的論理和回路に要素状態xjの一
    対一変換を行なう換字表をそれぞれ組合わせた回路およ
    び要素状態xjの一対一変換をそれぞれ行なう複数個の換
    字表を前記組合わせ回路の出力状態に応じ切換え可能に
    して備えた回路のうちのいずれかの回路を前記換字回路
    としたことを特徴とする特許請求の範囲第1項または第
    2項記載のアドレス発生装置。
  4. 【請求項4】iの値を2とするとともに、NおよびN1,N
    2の値をそれぞれ240および16,15とし、前記組合わせ回
    路を要素状態x1に応じて切換わるデータセレクタ回路に
    より構成するとともに、前記換字回路を15を法とする加
    算回路と換字表との縦続接続により構成して要素状態x2
    の変換をそれぞれ行なう複数段の前記換字ブロックと、
    前記組合わせ回路を要素状態x2に応じて切換わるデータ
    セレクタと論理積演算回路との縦続接続により構成する
    とともに、前記換字回路を排他的論理和演算回路により
    構成して要素状態x1の変換をそれぞれ行なう複数段の換
    字ブロックとを交互に縦続接続したことを特徴とする特
    許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載のアド
    レス発生装置。
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