JP3051145U

JP3051145U - 磁気分離機

Info

Publication number: JP3051145U
Application number: JP1998001392U
Authority: JP
Inventors: 峰男石川
Original assignee: 株式会社シイエヌケイ
Priority date: 1998-02-03
Filing date: 1998-02-03
Publication date: 1998-08-11
Anticipated expiration: 2004-02-03

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】研削盤などの産業機械に使用され、主として磁
性体のスラッジを含有する水溶性または、不水溶性クー
ラントの処理をおこなう磁気分離機において、磁気分離
機から排出されるスラッジの含水率や含油率を著しく低
減させることができ、スラッジの後処理を容易におこな
うことができる磁気分離機を提供する。【解決手段】非磁性回転円筒１６の外周に付着したクー
ラントを含有したスラッジから、クーラントを絞るため
の絞り用ゴムローラ２５の他に、非磁性回転円筒の外周
に、例えばスポンジなどのように吸液性の優れた材質の
ものを使用した吸液ローラ３２と、吸液ローラを圧搾ク
ーラントを絞り出すための、絞りローラ３３を備えてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、研削盤などの産業機械から排出される前記クーラントの濾過をおこなうための、磁気分離機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

産業界では、リサイクル性の向上のため、研削盤などの産業機械から排出される前記クーラントの濾過をおこなう際の磁気分離機において、前記非磁性回転円筒の外周に吸着した前記スラッジを掻き取る際に、同時に前記クーラントを磁気分離機外部に排出しないことが要望されていた。特に粘度の高い不水溶性クーラントは、前記絞り用ゴムローラによるクーラントの絞りが不完全になりやすく、前記スラッジを掻き取る際に同時に磁気分離機外部に排出してしまうため、コスト的にも高価な損失となった。そこで、従来より前記非磁性回転円筒の外周に常時押圧している絞り用ゴムローラの絞り効果を向上させるため、絞り用ゴムローラのゴム材質、ゴム硬度や、前記非磁性回転円筒の製作精度、円筒表面の面粗度など考慮し製作されていたため、非常にコスト高となり、特に粘度の高い不水溶性クーラントを磁気分離機外部に排出しないことは、非常に困難であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案に係る請求項１、請求項２は、前記絞り用ゴムローラや前記非磁性回転円筒に前述したような特別な配慮をしなくとも、前記非磁性回転円筒の外周に吸着した前記スラッジを掻き取る際に、同時に前記クーラントを磁気分離機外部に排出しないための吸液ローラ装置を具備するという、新規な方式を採用した磁気分離機を提供することを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

請求項１に係る磁気分離機は、前記非磁性回転円筒の外周に付着した前記クーラントを含有した前記スラッジから、前記クーラントを絞るための絞り用ゴムローラの他に、前記非磁性回転円筒の外周に付着した前記クーラントを吸引するための、例えばスポンジなどのように吸液性の優れた材質のものを使用した吸液ローラを備えたことを特徴とするものである。請求項２に係る磁気分離機は、前述した前記非磁性回転円筒の外周に付着した前記クーラントを吸引した吸液ローラを圧搾して、前記吸液ローラ内に吸引された前記クーラントを絞り出すための、絞りローラを備えたことを特徴とするものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本実施形態にかかる回転円筒に吸液ローラ装置を具備した磁気分離機は、研削盤などの産業機械から排出される前記クーラントの濾過をおこなう磁気分離機である。なお、研削盤などの産業機械から排出される前記クーラントを濾過する磁気分離機は、前述したように前記非磁性回転円筒の外周に吸着した前記スラッジを掻き取る際に、同時に前記クーラントを磁気分離機外部に排出しないことが要望されていた。以下、本考案の代表的な実施形態を図面を参照して説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、形状、材質、その相対位置などは、特に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明図にすぎない。本実施形態に係る回転円筒に吸液ローラ装置を具備した磁気分離機は、図１及び図２から理解できるように、磁気分離機本体１１には、流入口１２、流出口１３があり、流入口１２の前面には、整流板１４がある。また流入出口間にマグネットドラム１５と同芯で内壁がマグネットドラム１５と微小隙間で回転する回転円筒１６が磁気分離機本体１１内にマグネットドラム１５と共に収まっている。この前記回転円筒１６の回転軸１７は、磁気分離機本体１１の外部に延びて、ここにスプロケットホイール１８が取り付けられ、また磁気分離機本体１１から出されたブラケット１９に取り付けられた減速機付きモータ２０側の小スプロケットホイール２１と、前記スプロケットホイール１８の間にチェーン２２が掛けられ、前記回転円筒１６を図示矢印方向に回転駆動している。そして前記回転円筒１６と同芯で半円筒形の底板２３が前記回転円筒１６の下部に設けられ、前記回転円筒１６との間に流路２４を形成している。また回転円筒１６の上部には、絞り用ゴムローラ２５が、磁気分離機本体１１の左右側から立てられた各々のねじ棒２６で、自由に回転円筒１６の放射方向に上下動ができるように貫入されたローラ受け２７に回転自在に軸承され、各ねじ棒２６毎のコイルばね２８で常時回転円筒１６の外周を押圧していると共に、回転円筒１６の放射方向に対しローラ軸３０の軸の範囲内で伸長できる。掻き落とし板２９は、絞り用ゴムローラ２５の外周に付着したスラッジの掻き落とし用であり、流出口１３側のスラッジ剥離板３１が回転円筒１６の外周を押圧して吸着スラッジの剥離をおこなっている。また、絞り用ゴムローラ２５の下部には、絞り用ゴムローラ２５にて回転円筒１６に付着したスラッジから前記クーラントを絞り出す前に、回転円筒１６に付着した前記クーラントを吸引すべく、吸液ローラ３２が取り付けられている。吸液ローラ３２は、回転円筒１６に付着した前記クーラントの吸引がしやすいように吸液性の優れたスポンジなどで製作され、吸液ローラ３２にて吸引された前記クーラントは、絞りローラ３３にて絞られ、絞られたクーラントは、磁気分離機本体１１内へと戻される。なお、吸液ローラ３２を絞るための絞りローラ３３は、スプリング３４により吸液ローラ３２に押圧され、その押圧力は、調整ボルト３５にて調整される。その他本考案装置は、上記しかつ図面に示した実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更しうるものである。

【０００６】

【考案の効果】

本考案の、前記非磁性回転円筒の外周に付着した前記クーラントを含有した前記スラッジから前記クーラントを絞るための絞り用ゴムローラの他に、前記非磁性回転円筒の外周に付着した前記クーラントを吸引するための、例えばスポンジなどのように吸液性の優れた材質のものを使用した吸液ローラを備えた磁気分離機によれば、磁気分離機から排出される前記スラッジの含水率や含油率を著しく低減させることができ、磁気分離機から排出されたスラッジの後処理を非常に容易におこなうことができる。また、従来マグネットドラムに付着する前記スラッジが非常に少ないか、あるいは、前記スラッジが付着していない状態でマグネットドラムを回転しつずけた場合に、マグネットドラム掻き板部よりマグネチックセパレータ外部に排出される多量のクーラントを低減でき、特に高価な不水溶性クーラントを使用する場合は、研削盤などの産業機械の稼働費用の低減にも寄与できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の回転円筒に吸液ローラ装置を具備した
磁気分離機の一部断面を含む正面図

【図２】吸液ローラ装置の詳細図

【図３】従来の磁気分離機の一部断面を含む正面図

【符号の説明】

１１・・・本体２６・・・
ねじ棒１２・・・流入口２７・・・
ローラ受け１３・・・流出口２８・・・
コイルばね１４・・・整流板２９・・・
掻き落とし板１５・・・マグネットドラム３０・・・
ローラ軸１６・・・回転円筒３１・・・
スラッジ剥離板１７・・・回転軸３２・・・
吸液ローラ１８・・・スプロケットホイール３３・・・
絞りローラ１９・・・ブラケット３４・・・
スプリング２０・・・減速機付きモータ３５・・・
調整ボルト２１・・・小スプロケットホイール２２・・・チェイン２３・・・底板２４・・・流路２５・・・絞り用ゴムローラ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】研削盤などの産業機械に使用され、主とし
て磁性体のスラッジを含有する水溶性または、不水溶性
クーラントを、固定のマグネットドラムを内蔵した非磁
性回転円筒と、所定の隙間で形成された底板との間でで
きた流路に通過させ、前記クーラント中のスラッジを前
記非磁性回転円筒の外周に吸着させ、これを常時前記非
磁性回転円筒の外周に押圧している絞り用ゴムローラで
脱水し排出処理する磁気分離機において、前記非磁性回
転円筒の外周に付着した前記クーラントの脱液をおこな
うための、吸液ローラを具備していることを特徴とする
磁気分離機。
【請求項２】請求項１記載の磁気分離機において、前記
非磁性回転円筒の外周に取り付けられた吸液ローラを圧
搾して、前記吸液ローラ内に吸引された水溶性または、
不水溶性クーラントを絞り出すための絞りローラを具備
していることを特徴とする磁気分離機。