JP3051052B2 - 鋳造用上ノズルのモルタル塗布装置とその塗布方法 - Google Patents

鋳造用上ノズルのモルタル塗布装置とその塗布方法

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JP3051052B2
JP3051052B2 JP7352513A JP35251395A JP3051052B2 JP 3051052 B2 JP3051052 B2 JP 3051052B2 JP 7352513 A JP7352513 A JP 7352513A JP 35251395 A JP35251395 A JP 35251395A JP 3051052 B2 JP3051052 B2 JP 3051052B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融金属容器の出
鋼口に組付けられる上ノズルの外周面にモルタルを自動
塗布する鋳造用上ノズルのモルタル塗布装置及びその塗
布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製鋼法における連続鋳造工程において、
一般的にタンディッシュ及びレードルなどの溶融金属容
器が用いられている。この溶融金属容器には、例えば図
6に示すように、容器本体30の内側に内張りレンガ3
1が張り付けられ、また溶融金属が出鋼する底部の出鋼
口32の近傍には、マスレンガなどの羽口ブロック33
が設置されている。そして、この羽口ブロック33に形
成された取付孔に上ノズル34が着脱自在に組付けら
れ、上ノズル34の下方には溶融金属の出鋼量を制御す
る鋳造用スライドゲート35及び下ノズル36を有する
流量制御装置(カセット)37が取付けられている。
【0003】前記上ノズル34は、耐熱、耐蝕性で口径
が変化しにくい材質によって形成される共に、溶融金属
の吐出口側から導入口側に向けて、徐々に細くなるよう
にその外周面はテーパ状に形成されている。そして溶融
金属容器の出鋼口に組付けする前に、前記上ノズル34
には図7に示すように、上ノズル34の外周面に一定厚
さのモルタル38が塗布される。このモルタル38の塗
布作業は、一般に人手作業により行なわれている。尚、
このモルタル38は上ノズルを羽口ブロック33に密着
して組付けるためになされるものである。また上ノズル
34は使用すると溶損するために、容器内の溶融金属を
すべて注湯した後、容器本体から使用済の上ノズルを取
り外して、モルタル38が塗布された新しい上ノズルと
交換される。
【0004】ところで、上ノズルの外周面におけるモル
タルの塗布を、これまでのように人手作業で行うと、作
業者によってモルタルの塗布量や塗布状態が不均一にな
り、また作業能率が低く、しかも重作業のため、危険を
伴うものであった。これら問題を解決するため、今日で
は、作業台に載置された上ノズルを一定の速度で回転さ
せながら、吹付けなどの方法によりモルタルを上ノズル
の外周面に塗布するようにしたモルタル塗布装置が用い
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のモルタル塗布装置では、上ノズルにモルタルを
塗布する際に、作業台に載置された上ノズルの自転の回
転数、塗布ノズルを上下に移動させる昇降速度が一定で
あるため、図7に示すように、上ノズル34の外周面に
モルタル層38が均一な厚さに塗布され、上ノズルの上
下部分におけるモルタル層の厚さを変化させたりするこ
とは困難であった。即ち、上ノズルの外周面にモルタル
層が均一な厚さに塗布されるために、モルタル層に余裕
がなく、上ノズルを溶融金属容器の出鋼口に組付ける際
に、目地切れを起こすという技術的課題があった。
【0006】本発明は、上記した従来の技術的課題を解
決するためになされたものであり、上ノズルの外周面に
塗布されるモルタル層の厚さを適正に変化させることの
できる鋳造用上ノズルのモルタル塗布装置及びその塗布
方法を提供ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明にかかる鋳造用上ノズルのモルタル塗
布装置は、回転自在に設置されたターンテーブルと、前
記ターンテーブルを一方向に間欠的に回転駆動させるテ
ーブル回転機構と、前記ターンテーブルの回転機構によ
りターンテーブルが回転駆動され、前記ターンテーブル
の上面に配置された上ノズルが所定位置に達したとき
に、前記上ノズルを自転させる上ノズル自転機構と、前
記ターンテーブルの外側の所定位置に設置されると共
に、モルタルを塗布する塗布ノズルと、前記塗布ノズル
を、前記ターンテーブルに配置された上ノズルの上下方
向、及び上ノズルに対して接近あるいは離間する方向に
移動可能に構成された塗布ノズル移動手段とを備えるこ
とを基本的構成としている。また上ノズルを自転させる
上ノズル自転機構の回転数を、変化させる回転数可変手
段を備えていることが好ましく、また前記ターンテーブ
ルに配置された上ノズルの上下方向に、塗布ノズルを移
動させる移動速度を変化させる移動速度可変手段備えて
いることが好ましい。
【0008】また本発明にかかる鋳造用上ノズルのモル
タル塗布方法は、上ノズルの導入側端部から吐出側端部
に向かう所定の位置まで、塗布装置の塗布ノズルからモ
ルタルを噴射させ、上ノズルの外周面にモルタルを塗布
する第1の工程と、前記上ノズルの所定位置に到達後、
塗布ノズルからのモルタル噴射を中止させ、前記塗布ノ
ズルを上ノズルの導入側端部まで移動させる第2の工程
と、前記塗布ノズルが上ノズルの導入側端部に到達した
後、前記塗布ノズルからモルタルを噴射させながら、上
ノズルの導入側端部から吐出側端部に至る外周面にモル
タルを塗布する第3の工程とを含むこと基本的構成とし
ている。
【0009】また上ノズルの導入側端部から吐出側端部
に向かう所定の位置まで、塗布装置の塗布ノズルからモ
ルタルを噴射させ、上ノズルの外周面にモルタルを塗布
する第1の工程と、前記上ノズルの所定位置に到達後、
塗布ノズルからのモルタル噴射を中止させ、前記塗布ノ
ズルを上ノズルから離間させ、上ノズルの導入側端部ま
で移動させる第2の工程と、前記塗布ノズルが上ノズル
の導入側端部に到達した後、前記塗布ノズルからモルタ
ルを噴射させながら上ノズルの導入側端部から所定の位
置まで塗布ノズルを低速で移動させると共に、前記塗布
ノズルからのモルタル噴射状態を維持しつつ、前記所定
の位置から上ノズルの吐出側端部まで高速で移動させる
ことにより、上ノズルの外周面にモルタルを塗布する第
3の工程とを含む構成を有している。また本発明にかか
る鋳造用上ノズルのモルタル塗布方法は、上ノズル導入
側端部外側面に塗布するモルタルの厚みが、吐出側端部
外側面に塗布するモルタルの厚みにより3乃至5mm厚
く塗布するものである。
【0010】以上の構成に基づいて、本発明にかかる鋳
造用上ノズルのモルタル塗布装置は、ターンテーブルを
間欠的に回転させて各ステーション毎に順次上ノズルを
セットするとともに、塗布ノズルによる塗布位置でター
ンテーブルの各ステーションにセットされた上ノズルを
自転機構によって回転させ、前記塗布ノズルによって上
ノズルの外周面にモルタルを塗布する。このとき、モル
タルの塗布ノズルを上ノズルの上下方向、及び上ノズル
に対して接近あるいは離間する方向に移動させるように
したので、上ノズルの外周面に塗布されるモルタル層の
厚さを、上ノズルの形状に合わせて適正に変化させるこ
とができる。
【0011】また、本発明にかかる鋳造用上ノズルのモ
ルタル塗布方法は、上ノズルの導入側端部から吐出側端
部に向かう所定の位置まで塗布し、続いて上ノズルの導
入側端部から吐出側端部まで、モルタルを塗布するよう
にしたため、上ノズルの外周面に塗布されるモルタル層
の厚さを、上ノズルの導入口側が厚く、吐出口側が薄く
なるように、上ノズルの形状に合わせて適正に変化させ
ることができる。更に、上ノズルの導入口側端部から吐
出口側端部への移動における塗布ノズルの移動速度を可
変することにより、上ノズルの外周面に塗布されるモル
タル層の厚さを、上ノズルの導入口側が厚く、吐出口側
が薄くなるように、上ノズルの形状に合わせて適正に変
化させることができる。
【0012】すなわち、溶融金属容器の出鋼口に組付け
る側(導入口側)の上ノズルのモルタル層を厚く形成す
ることができるため、出鋼口に上ノズルを組付けた場
合、上ノズルのモルタル層に目地切れを起こす等の弊害
を防止することができる。特に、上ノズル導入側端部外
側面に塗布するモルタルの厚みを吐出側端部外側面に塗
布するモルタルの厚みより、3mm以上厚くすると目地
切れの防止効果が大きく、また5mm以上厚くしないこ
とにより、カセット側へ(吐出口側端部から)のはみ出
し量を減らすことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明にかかる実施形態を図
面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明による鋳造
用上ノズルのモルタル塗布装置の概略構成を示す一部破
断した側面図、図2は図1の平面図、図3は鋳造用上ノ
ズルが羽口ブロックに組付けられた状態を示す断面図で
ある。
【0014】図3に示すように、鋳造用上ノズル1は、
溶融金属容器の出鋼口の羽口ブロック33に着脱自在に
組付けられるもので、円筒状の外形は下方(吐出口側)
から上方(導入口側)に向かって細くなるようにテーパ
状に形成されており、そして内部には下方の吐出口側が
細くなる溶融金属の出鋼孔1aが形成されている。
【0015】またモルタル塗布装置は、図1、図2に示
すように、基台2の上に回転自在に設置されたターンテ
ーブル3と、ターンテーブル3を一方向に間欠的に回転
させるテーブル回転機構4と、ターンテーブル3の上面
の周囲にセットされている上ノズル1が所定位置に到達
したときに上ノズル1を自転させる上ノズル自転機構5
と、ターンテーブル3の外側の所定位置に配置されると
もに、上下に摺動自在に、前後(上ノズル1に対して接
近あるいは離間する方向)に摺動自在に形成された塗布
ノズル本体6とにより構成されている。
【0016】前記ターンテーブル3の上面の周囲には、
上ノズル1がセットされるステーション71 、72 …7
n が等間隔で複数個設けられており、各ステーション7
1 、72 …7n には上下に貫通した段付ノズル受孔8が
形成されている。そしてターンテーブル3に形成したス
テーション71 、72 …7n の段付ノズル受孔8には、
ロボット(図示せず)などのハンドリング装置により把
持された上ノズル1が1個づつセットされるようになっ
ている。このとき、上ノズル1は溶融金属容器の出鋼口
に組付けされる上方の細い部分がステーション71 、7
2 …7n の段付ノズル受孔8に嵌合するように上下方向
を反転させた状態でセットされる。
【0017】また、ターンテーブル3は、テーブル回転
機構4により各ステーション71 、72 …7n の間隔を
1ピッチ単位として一方向に間欠的に回転するように構
成され、このときの間欠時間は、上ノズル1の外周面に
モルタル塗布が完了してロボットによって上ノズルの把
持が終了するまでの時間に設定されている。したがっ
て、ターンテーブル3のステーションの間隔に対応する
1ピッチ単位で回転する毎に、ステーション7n から上
ノズル1の取外しが行われる共に、次のステーション7
1 では上ノズルの載置が行われるようになっている。
【0018】ステーション71 、72 …7n の段付ノズ
ル受孔8に設けられた上ノズル1を自転させる上ノズル
自転機構5には、回転速度を無段階に調整できる減速機
付きモータ9が設けられている。そして、ターンテーブ
ル3の上面に載置された上ノズル1が、モルタル塗布用
の塗布ノズル装置6の位置に達したときにモータ9のス
イッチが作動し、予め設定された回転速度により回転す
るように構成されている。また減速機付きモータ9の回
転軸の先端部分には、上ノズル1の内側部分と係合する
係合部材9aが設けられ、前記係合部材9aを介して回
転力が上ノズル1に付与されるようになっている。
【0019】更に、減速機付きモータ9は基台2に対し
て、エア−シリンダユニット等の手段によって上下動可
能に取付けられており、モータ9の回転軸及び係合部材
9aは前記ターンテーブル3の段付ノズル受孔8を通過
することができるように形成されている。即ち、上ノズ
ル1の外周面に所定の厚さにモルタル塗布が完了してモ
ータ9の回転が停止し、エア−シリンダユニット等の手
段によって減速機付きモータ9を基台2に対して下動
し、前記モータ9の回転軸及び係合部材9aを下方向に
移動させることにより、前記ターンテーブル3の段付ノ
ズル受孔8を通過させた後、ターンテーブル3が回転す
るようになされている。尚、ロボットによって、モルタ
ル塗布後の上ノズルは把持され、ステーション7n の外
に搬出された後に、ターンテーブル3は回転駆動され
る。
【0020】塗布ノズル本体6は、ターンテーブル3の
外側の所定位置(ステーション7nの対向する位置)に
設置されており、モルタルを噴射する塗布ノズル10
は、上ノズル1の外周面に直角な水平方向に設置されて
いる。そして塗布ノズル10は、昇降シリンダ11によ
り上下に昇降可能に設置されている。この塗布ノズル1
0の昇降速度は、図示しない昇降速度可変手段によって
段階的に切換えたりあるいは無段階に調整できるように
なっている。
【0021】また、塗布ノズル10は、スライドシリン
ダ12により上ノズル1の外周面に対向して前後方向
(上ノズル1に対して接近あるいは離間する方向)に摺
動自在に構成されている。したがって、塗布ノズル装置
6の塗布ノズル10は、昇降シリンダ11及びスライド
シリンダ12により、上ノズル1の外形のテーパ形状に
沿って上下に移動でき、しかもその上下の移動速度を上
ノズル1の形状に応じて、制御できるように構成されて
いる。
【0022】さらに、塗布ノズル10には、密閉された
貯蔵タンク15から圧送ポンプ16を介してモルタルな
どの補修材が圧送され、塗布ノズル10のバルブを制御
することによりモルタルの吐出量を定量的または可変的
に供給することができるようになっている。
【0023】以上の構成に基づいて、本発明によるモル
タル塗布装置の作動を説明する。まず、ターンテーブル
3に形成した第1のステーション71 の段付ノズル受孔
8に、ロボットのハンドリング装置などによって上ノズ
ル1が載置される。そして、ターンテーブル3を各ステ
ーション71 、72 …7n の間隔を1ピッチ単位として
回転させ、各ステーション71 、72 …7n にモルタル
塗布が施される上ノズル1が順次連続的にセットされ
る。
【0024】次に、ターンテーブル3のステーション7
n に上ノズルが到達すると、、ターンテーブル3の回転
が停止すると共に、減速機付きモータ9は基台2に対し
て、エア−シリンダユニット等の手段によって上動し、
モータ9の回転軸及び係合部材9aは前記ターンテーブ
ル3の段付ノズル受孔8を挿通し、前記係合部材9a
は、上ノズルの内側に係合する。
【0025】次に、上ノズル自転機構5が駆動されて上
ノズル1を所定速度で回転させるとともに、塗布ノズル
10に貯蔵タンク15から圧送ポンプ16を介してモル
タルなどの補修材を圧送する。この自転機構5の回転数
は上ノズルの形成するモルタル層の厚さに応じて、適宜
選択される。そして、塗布ノズル10よりモルタルを噴
射しながら塗布ノズル10を上下及び前後方向(上ノズ
ル1に対して接近あるいは離間する方向)に移動させれ
ば、上ノズル1の外周面に所定の厚さのモルタルを塗布
することができる。
【0026】そして、上ノズル1の外周面のモルタル塗
布終了が検出されると、エア−シリンダユニット等の手
段によって減速機付きモータ9を基台2に対して下動
し、係合部材9aと上ノズル1との係合を解き、前記モ
ータ9の回転軸及び係合部材9aを前記ターンテーブル
3の下に位置させる。またロボットによって上ノズルを
把持し、ステーション7n の外に搬出する。これら一連
の作業が終了したことを検知した後、ターンテーブル3
を1ピッチで回転させ、次の上ノズルの塗布作業に入る
と共に、ステーション71 で新たな上ノズルのセットが
行われる。
【0027】ここで、本発明のモルタル塗布装置により
上ノズル1の外周面にモルタルを塗布する作業行程を図
4に基づいて、更に詳しく説明する。すなわち、上ノズ
ルが塗布ノズル本体6による塗布位置(塗布ノズル本体
6に対向した位置)に到達したのを図示しないセンサ−
等の手段により検出されると、ターンテーブル3の回転
が停止し、前述のように上ノズル自転機構5が駆動され
て上ノズル1を所定速度で回転させる。
【0028】このとき、塗布ノズル本体6の塗布ノズル
10の先端部が、図4のP1 点にセットされており、塗
布ノズル10よりモルタルを噴射しながらP2 点へ定め
られた所定の上昇速度(例えば低速)で移動しながら定
量のモルタルを塗布する。そして、塗布ノズル10がP
2 点に達すると上昇移動及びモルタルの噴射を停止して
3 点に水平に後退する。前記後退後、モルタルの噴射
を停止した状態を維持しつつ、P4 点へと下降する。
【0029】次いで、塗布ノズル10はP4 点からモル
タルを噴射しながらP5 点へと定められた所定の上昇速
度(例えば低速)で移動しながら定量のモルタル塗布を
行うとともに、P5 点よりP6 点の間を定められた所定
の上昇速度(例えば高速)で移動しながら定量のモルタ
ル塗布を行う。この結果、上ノズルの上部(図4におい
ては下部、導入口側)の外周部分にモルタルを厚く、ま
た上ノズルの下部(吐出口側)に薄く塗布することがで
きる。
【0030】このような動作を繰り返すことにより、溶
融金属容器の出鋼口に組付る上ノズル1の外周面にモル
タル塗布を順次連続的に行うことができる。しかも、上
ノズル自転機構5の回転数可変手段により上ノズル1の
回転速度を変化させることができるとともに、塗布ノズ
ル10を上下及び前後方向に段階的に、あるいはまた無
段階に変化させることができるため、上ノズル1の外周
面に塗布するモルタルの塗布厚を上ノズルの形状に合わ
せて、自動的かつ任意に変化させることができる。
【0031】
【実施例】以上のような塗布装置、方法を用いて図5に
示す形状の上ノズル外側面へモルタルを塗布を行った。
導入側端部外側面のモルタルの厚みをt0 とし、吐出側
端部外側面のモルタルの厚みをt1 としたときの上ノズ
ルを装着した結果を表1、表2、表3に示す。表1、表
2、表3に示すように、t0 を5mm、t1 を5mmと
した場合、t0 を5mm、t1 を8mmとした場合、t
0 を5mm、t1 を10mmとした場合、t0 を5m
m、t1 を14mmとした場合、t0 を8mm、t1
8mmとした場合のそれぞれについて10回試験を行
い、充填量、カセット側はみ出し量、炉内側はみ出し量
の適否について評価した。ここで、上ノズルの導入側端
部の直径φD1 は149mm、吐出側端部の直径φD0
は167mmである。また羽口ブロック上ノズル挿入口
の炉側の直径は155mm、前記挿入口のカセット側の
直径は175mmである。尚、表中、○は良い、△は
可、×は不可を表している。また、表中の多、やや多、
少、やや少は、はみ出し量の大小を意味している。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】表1に示すように、t0 を5mm、t1
5mmとした場合、充填量不足、目地切れが発生し、使
用に適さないことがわかった。また、t0 を5mm、t
1 を8mmとした場合、はみ出し量はやや少ないが、使
用上の問題はないことがわかった。また表2に示すよう
に、t0 を5mm、t1 を10mmとした場合、充填
量、はみ出し量のすべてが良好であり、使用上最も適し
ている。またt0 を5mm、t1 を14mmとした場
合、充填量は良好であるが、はみ出し量が多く、モルタ
ルを必要以上に消費するものであった。更に、表3に示
すように、t0 を8mm、t1 を8mmとした場合、カ
セット側へのはみ出し量が多いため、充填具合が不安定
であり、炉内側に目地切れが認められた。
【0036】以上のように、t1 >t0 +5mmの場合
には、モルタルがカセットへはみ出しやすく、t1 <t
0 +3mmの場合には、目地切れを起こす傾向があり、
この目地切れを防止しようとモルタルを全体的に厚く塗
布すれば、モルタルがカセット側へはみ出すことが認め
られた。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1に
記載された鋳造用上ノズルのモルタル塗布装置は、回転
自在に設置されたターンテーブルと、前記ターンテーブ
ルを一方向に間欠的に回転駆動させるテーブル回転機構
と、前記ターンテーブルの回転機構によりターンテーブ
ルが回転駆動され、前記ターンテーブルの上面に配置さ
れた上ノズルが所定位置に達したときに、前記上ノズル
を自転させる上ノズル自転機構と、前記ターンテーブル
の外側の所定位置に設置されると共に、モルタルを塗布
する塗布ノズルと、前記塗布ノズルを、前記ターンテー
ブルに配置された上ノズルの上下方向、及び上ノズルに
対して接近あるいは離間する方向に移動可能に構成され
た塗布ノズル移動手段とを備えているため、上ノズルの
外周面に塗布されるモルタル層の厚さを、上ノズルの形
状に合わせて適正に変化させることができ、上ノズルの
モルタル塗布作業を自動化することができるとともに、
作業能率の向上を図ることができる。
【0038】また請求項2、3に記載された鋳造用上ノ
ズルのモルタル塗布装置は、上ノズルを自転させる上ノ
ズル自転機構の回転数を変化させる回転数可変手段、タ
ーンテーブルに配置された上ノズルの上下方向に塗布ノ
ズルを移動させる移動速度を変化させる移動速度可変手
段を備えているため、上ノズルの形状に合わせて、モル
タルの塗布厚を適正に変化させることができる。
【0039】また請求項4に記載された鋳造用上ノズル
のモルタル塗布方法は、まず上ノズルの導入側端部から
吐出側端部に向かう所定の位置まで、塗布装置の塗布ノ
ズルからモルタルを噴射させ、上ノズルの外周面にモル
タルを塗布し、その後前記塗布ノズルからモルタルを噴
射させながら、上ノズルの導入側端部から吐出側端部に
至る外周面にモルタルを塗布する工程とを含むため、上
ノズルの形状に合わせて、モルタルの塗布厚を適正に変
化させることができる。
【0040】また請求項5に記載された鋳造用上ノズル
のモルタル塗布方法は、前記塗布ノズルが上ノズルの導
入側端部に到達した後、前記塗布ノズルからモルタルを
噴射させながら、上ノズルの導入側端部から所定の位置
まで塗布ノズルを低速で移動させると共に、前記塗布ノ
ズルからのモルタル噴射状態を維持しつつ、前記所定の
位置から上ノズルの吐出側端部まで高速で移動させるこ
とにより、上ノズルの外周面にモルタルを塗布する工程
とを含むため、上ノズルの吐出側に薄く、導入側に厚く
モルタルを塗布することができる。また請求項6に記載
の方法によれば、モルタルの目地切れやカセットへのは
み出しを起こさない最適なモルタル塗布を行うことがで
きる。
【0041】以上のように、本発明では、上ノズルへの
モルタル塗布作業を自動化することができると共に、上
ノズルの外周面に塗布されるモルタル層の厚さを形状に
合わせて変化させることができる。しかも、上ノズルの
溶融金属容器の出鋼口に組付ける側(導入口側)のモル
タル層を厚くすることにより、出鋼口に上ノズルを組付
けた場合、上ノズルのモルタル層に目地切れを起こすな
どの弊害を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による鋳造用上ノズルのモルタル塗布装
置の概略構成を示す一部破断した側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】鋳造用上ノズルが羽口ブロックに組付けられた
状態を示す断面図である。
【図4】本発明による上ノズルにモルタルを塗布する作
業工程を説明するための図である。
【図5】モルタルの厚みを変えた実施例の説明図であ
る。
【図6】一般的な溶融金属容器の構造を示す断面図であ
る。
【図7】従来のモルタル塗布された上ノズルを示す断面
図である。
【符号の説明】
1 上ノズル 2 基台 3 ターンテーブル 4 テーブル回転機構 5 上ノズル自転機構 6 塗布ノズル装置 7n ステーション 8 段付ノズル受孔 9 モータ 10 塗布ノズル 11 昇降シリンダ 12 スライドシリンダ 15 貯蔵タンク 16 圧送ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 英樹 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝 セラミックス株式会社 刈谷製造所内 (72)発明者 浅井 正道 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝 セラミックス株式会社 刈谷製造所内 (72)発明者 三浦 博幸 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝 セラミックス株式会社 刈谷製造所内 (72)発明者 久保 吉一 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属 工業株式会社 和歌山製鉄所内 (72)発明者 南之園 信竹 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27D 1/16 B22D 11/06,11/10 B05D 5/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在に設置されたターンテーブル
    と、 前記ターンテーブルを一方向に間欠的に回転駆動させる
    テーブル回転機構と、 前記ターンテーブルの回転機構によりターンテーブルが
    回転駆動され、前記ターンテーブルの上面に配置された
    上ノズルが所定位置に達したときに、前記上ノズルを自
    転させる上ノズル自転機構と、 前記ターンテーブルの外側の所定位置に設置されると共
    に、モルタルを塗布する塗布ノズルと、 前記塗布ノズルを、前記ターンテーブルに配置された上
    ノズルの上下方向、及び上ノズルに対して接近あるいは
    離間する方向に移動可能に構成された塗布ノズル移動手
    段とを備えることを特徴とする鋳造用上ノズルのモルタ
    ル塗布装置。
  2. 【請求項2】 上ノズルを自転させる上ノズル自転機構
    の回転数を、変化させる回転数可変手段を備えているこ
    とを特徴とする請求項1に記載された鋳造用上ノズルの
    モルタル塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記ターンテーブルに配置された上ノズ
    ルの上下方向に、塗布ノズルを移動させる移動速度を変
    化させる移動速度可変手段を備えていることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載された鋳造用上ノズル
    のモルタル塗布装置。
  4. 【請求項4】 上ノズルの導入側端部から吐出側端部に
    向かう所定の位置まで、塗布装置の塗布ノズルからモル
    タルを噴射させ、上ノズルの外周面にモルタルを塗布す
    る第1の工程と、 前記上ノズルの所定位置に到達後、塗布ノズルからのモ
    ルタル噴射を中止させ、前記塗布ノズルを上ノズルの導
    入側端部まで移動させる第2の工程と、 前記塗布ノズルが上ノズルの導入側端部に到達した後、
    前記塗布ノズルからモルタルを噴射させながら、上ノズ
    ルの導入側端部から吐出側端部に至る外周面にモルタル
    を塗布する第3の工程とを含むことを特徴とする鋳造用
    上ノズルのモルタル塗布方法。
  5. 【請求項5】 上ノズルの導入側端部から吐出側端部に
    向かう所定の位置まで、塗布装置の塗布ノズルからモル
    タルを噴射させ、上ノズルの外周面にモルタルを塗布す
    る第1の工程と、 前記上ノズルの所定位置に到達後、塗布ノズルからのモ
    ルタル噴射を中止させ、前記塗布ノズルを上ノズルから
    離間させ、上ノズルの導入側端部まで移動させる第2の
    工程と、 前記塗布ノズルが上ノズルの導入側端部に到達した後、
    前記塗布ノズルからモルタルを噴射させながら上ノズル
    の導入側端部から所定の位置まで塗布ノズルを低速で移
    動させると共に、前記塗布ノズルからのモルタル噴射状
    態を維持しつつ、前記所定の位置から上ノズルの吐出側
    端部まで高速で移動させることにより、上ノズルの外周
    面にモルタルを塗布する第3の工程とを含むことを特徴
    とする鋳造用上ノズルのモルタル塗布方法。
  6. 【請求項6】 上ノズル導入側端部外側面に塗布するモ
    ルタルの厚みが、吐出側端部外側面に塗布するモルタル
    の厚みより3乃至5mm厚いことを特徴とする鋳造用上
    ノズルのモルタル塗布方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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