JP3050852U - 鍛造組織のノンウェルディング眼鏡部品 - Google Patents

鍛造組織のノンウェルディング眼鏡部品

Info

Publication number
JP3050852U
JP3050852U JP1997007832U JP783297U JP3050852U JP 3050852 U JP3050852 U JP 3050852U JP 1997007832 U JP1997007832 U JP 1997007832U JP 783297 U JP783297 U JP 783297U JP 3050852 U JP3050852 U JP 3050852U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
forged structure
parts
eyeglass
lens
welding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1997007832U
Other languages
English (en)
Inventor
邦男 福永
Original Assignee
野尻眼鏡工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 野尻眼鏡工業株式会社 filed Critical 野尻眼鏡工業株式会社
Priority to JP1997007832U priority Critical patent/JP3050852U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3050852U publication Critical patent/JP3050852U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Eyeglasses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全体が一様な鍛造組織によって構成されて優
れた強靱性を有し、しかもロウ付などの接合加工を経る
ことなく能率的に製造することができる眼鏡部品を提供
すること。 【解決手段】 構成各部が一体の金属材料によって構成
されており、かつ、この構成各部の成形の際に履歴した
加工変形力によって全体を一様な鍛造組織に調質すると
いう手段を採用した。 【効果】 優れた強靱性を有する眼鏡部品を能率的に製
造することができ、従来の眼鏡部品製造のように複数の
構成部材をロウ付などの溶接により接合するといった手
間の掛かるウェルディング作業は全く必要としない。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、眼鏡部品の改良、更に詳しくは、全体が一様な鍛造組織によって構 成されて優れた強靱性を有し、かつ、ロウ付などの接合加工を経ることなく能率 的に製造することができる「鍛造組織のノンウェルディング眼鏡部品」に関する ものであり、特にリムレス眼鏡に用いるレンズ止め智に適する。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、眼鏡は多数の眼鏡部品を連結して組立てられており、これらの 眼鏡部品は非常に小さくて精密な眼鏡部品が多い。
【0003】 ところで、従来このような眼鏡部品を金属材料で作製する場合には、例えばリ ムレス眼鏡のレンズを保持するレンズ止め智を作製するときはレンズストラップ 部分とレンズの側面に当てる当て板部分とをロウ付などの溶接(Welding )によ り接合することが必要であった。このため、ロウ付作業に手間が掛かって作業能 率を上げることが困難であるうえに、眼鏡部品の製造コストも高くなるという問 題があった。また、ロウ付による接合にあっては、銀ロウ等のロウ材を高温で加 熱して溶融させる必要があるため、ロウ付熱によって全体が焼鈍されて所定の弾 力が得られなかったり、耐熱性の低い金属材料の場合には接合部近傍で脆弱層が 形成されて十分な接合強度が得られないという欠点もあった。
【0004】 そこで、溶融金属を鋳型に注入して所要形状の部品を製造することができる鋳 造法を用いて、上記レンズ止め智の如き複雑な形状の眼鏡部品を一体成形するこ とにより、ロウ付工程を排除する方法も提案されている。
【0005】 ところが、上記鋳造法にあっては、ロウ付工程を必要とすることなく複雑な形 状の眼鏡部品を簡単に製造できるという利点はあるけれども、当該眼鏡部品自体 が所謂「鋳造組織」になってしまうため、鋳巣、収縮孔、偏析などが生じて、靱 性や強度の点で十分な物理的性質を有しないという欠点があった。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、従来の眼鏡部品に上記の如き欠点があったことに鑑みて為されたも のであり、全体が一様な鍛造組織によって構成されて優れた強靱性を有し、しか もロウ付などの接合加工を経ることなく能率的に製造することができる「鍛造組 織のノンウェルディング眼鏡部品」を提供することを技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添附図面を参照 して説明すれば、次のとおりである。
【0008】 即ち、本考案は、構成各部が一体の金属材料によって構成されており、かつ、 この構成各部の成形の際に履歴した加工変形力によって全体を一様な鍛造組織に 調質するという手段を採用することによって、上記課題を解決した点に特徴があ る。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下、本考案を添附図面に示す実施形態に基いて更に詳しく説明する。なお、 図1は本考案の実施形態である眼鏡部品の製造工程の一つであって、金属材料を 一体成形して取り出した成形体の斜視図、図2は図1の成形体の一部にベンディ ング加工を施して蝶番の駒相当部分を形成した状態を示す斜視図、図3は図2の 成形体の駒相当部分に孔明け・タップ加工を施した状態を示す斜視図、図4は図 3の成形体に所要形状のベンディング加工を施して形成したレンズ止め智の斜視 図、図5は図4のレンズ止め智を装着したリムレス眼鏡の部分斜視図である。
【0010】 まず、本考案の実施形態の眼鏡部品であるレンズ止め智を図1〜図5に基いて 説明する。図1の成形体Mは、リムレス眼鏡Gに用いるレンズ止め智Eの基材で ある。この成形体Mは、止め孔11を有するレンズストラップ1、当て板2、駒相 当部分3の構成各部から成る略棒状の形に金属材料を一体に成形して得られたも のであり、この一体成形は型鍛造加工によって行われている。この型鍛造時にお ける加工変形力により、金属材料の粗大で不均一な結晶粒子が微細化されて全体 が一様な鍛造組織に調質されるので、靱性や粘性などの物理的性質の優れた成形 体Mが得られる。また、本実施形態においては、金属材料としてチタン合金を使 用しているが、金合金、ニッケル合金、洋白やベリリウム青銅等の銅合金、ステ ンレス鋼などを使用してもよい。
【0011】 そして、上記成形体Mの構成各部のうち駒相当部分3にベンディング加工を施 して略コ字形に折り曲げると、図2に示すように、蝶番の2枚駒3a・3aが形 成される。さらに、これら駒3a・3aに孔明け加工を施してそれぞれ蝶番孔31 ・31を穿設し、これらのうち一方の蝶番孔31にタップで雌ネジを立てると、図3 に示すような2枚の駒3b・3bが形成される。
【0012】 そして、図3の成形体Mに所要形状のベンディング加工を施すと、図4に示す ような屈曲状態のレンズ止め智Eが形成される。このベンディング加工の際に、 鍛造加工も併せて施すことにより成形体Mの物理的性質を一層向上させることも できる。そして、前記レンズ止め智Eの当て板2をレンズLの側面に当てつゝ、 レンズストラップ1の止め孔11にネジを挿通してレンズ止め智EをレンズLに止 着する一方、2枚駒3b・3bの各蝶番孔31にネジを挿通してレンズ止め智Eに テンプルTを折畳み自在に連結すると、図5に示すようなリムレス眼鏡Gが完成 する。
【0013】 上記の如きレンズ止め智Eは、一体の金属材料に鍛造加工を施して複数の構成 部材、即ちレンズストラップ1と当て板2と駒相当部分3とを有する所要形状に 成形されているので、その成形の際に履歴した鍛造による加工変形力によって全 体が一様な鍛造組織に調質されて優れた強靱性を有している。また、複数の構成 部材を有するレンズ止め智Eを一体成形して得ているので、レンズ止め智Eを能 率的に製造することができ、従来のレンズ止め智製造のように複数の構成部材を ロウ付などの溶接により接合するといった手間の掛かるウェルディング作業は全 く必要としない。
【0014】 また、上記レンズ止め智Eの基材である図1の成形体Mを鋳造加工によって一 体成形して得た後、その成形体Mに鍛造加工を施すという加工法を採用すること もできる。鍛造加工を施すタイミングとしては、例えば、図2や図4に示す成形 体Mのベンディング加工時が好ましい。このような加工法においては、鋳造加工 された成形体Mに鍛造加工を繰り返し施して塑性変形を与えると、履歴した加工 変形力によって成形体Mが鋳造組織から鍛造組織に変化して優れた強靱性を有す るレンズ止め智Eが得られる。
【0015】 このように鋳造加工と鍛造加工を併用することにより、複雑な形状の眼鏡部品 を高精度で製造できるという鋳造の利点と、眼鏡部品の強靱性が向上するという 鍛造の利点とを共に得ることができる。
【0016】 本考案の実施形態は概ね上記のとおりであるが、本考案は前述の実施形態に限 定されるものでは決してなく、「実用新案登録請求の範囲」の記載内において種 々の変更が可能であって、例えば、本実施形態においては、リムレス眼鏡G用の レンズ止め智Eの例を挙げてあるが、リムレス眼鏡G用のブリッジやパッド等に 適用することも可能であり、また、リムレス眼鏡Gでない普通の眼鏡の蝶番部品 における駒に適用することも可能であり、これら何れの変更態様も本考案の技術 的範囲に属することは言うまでもない。
【0017】
【考案の効果】
以上実施形態を挙げて説明したとおり、本考案にあっては、一体の金属材料に 鍛造加工を施して複数の構成部材を有する所要形状の眼鏡部品が成形されている ので、その成形の際に履歴した鍛造による加工変形力によって全体が一様な鍛造 組織に調質されて優れた強靱性を有する眼鏡部品を得ることができる。また、複 数の構成部材を有する眼鏡部品を一体成形して得ているので、眼鏡部品を能率的 に製造することができ、従来の眼鏡部品製造のように複数の構成部材をロウ付な どの溶接により接合するといった手間の掛かるウェルディング作業は全く必要と しない。
【0018】 また、本考案にあっては、鋳造加工と鍛造加工を巧みに併用して眼鏡部品を製 造しているので、複雑な形状の眼鏡部品を高精度で製造できるという鋳造の利点 と、眼鏡部品の強靱性が向上するという鍛造の利点とを共に得ることができる。 よって、眼鏡部品の分野における実用価値は頗る大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施形態である眼鏡部品の製造工程の
一つであって、金属材料を一体成形して取り出した成形
体の斜視図である。
【図2】図1の成形体の一部にベンディング加工を施し
て蝶番の駒相当部分を形成した状態を示す斜視図であ
る。
【図3】図2の成形体の駒相当部分に孔明け・タップ加
工を施した状態を示す斜視図である。
【図4】図3の成形体に所要形状のベンディング加工を
施して形成したレンズ止め智の斜視図である。
【図5】図4のレンズ止め智を装着したリムレス眼鏡の
部分斜視図である。
【符号の説明】
1 レンズストラップ 11 止め孔 2 当て板 3 駒相当部分 3a (孔明け加工前の)駒 3b (孔明け加工後の)駒 31 蝶番孔 E レンズ止め智 G リムレス眼鏡 L レンズ M 成形体 T テンプル
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年12月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項4】 眼鏡部品が、レンズストラップと当て板
と駒とが一体成形されたレンズ止め智である請求項1〜
3の何れか一つに記載の、鍛造組織のノンウェルディン
グ眼鏡部品。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年3月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02C 5/14 G02C 5/14

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構成各部が一体の金属材料によって
    構成されており、かつ、この構成各部の成形の際に履歴
    した加工変形力によって全体が一様な鍛造組織に調質さ
    れていることを特徴とした鍛造組織のノンウェルディン
    グ眼鏡部品。
  2. 【請求項2】 構成各部が一体の金属材料によって構成
    されており、かつ、この構成各部を鍛造加工で一体成形
    した際に履歴した加工変形力によって不均一な金属組織
    から全体が一様な鍛造組織に調質されていることを特徴
    とした鍛造組織のノンウェルディング眼鏡部品。
  3. 【請求項3】 構成各部が一体の金属材料によって構成
    されており、かつ、この構成各部を鋳造加工で一体成形
    し当該成形体に鍛造加工を施した際に履歴した加工変形
    力によって鋳造組織から全体が一様な鍛造組織に調質さ
    れていることを特徴とした鍛造組織のノンウェルディン
    グ眼鏡部品。
  4. 【請求項4】 眼鏡部品が、レンズストラップと当て板
    と駒とが一体成形されたレンズ止め智である請求項1〜
    3の何れか一つに記載の、鍛造組織のノンウェルディン
    グ眼鏡部品。
JP1997007832U 1997-09-03 1997-09-03 鍛造組織のノンウェルディング眼鏡部品 Expired - Lifetime JP3050852U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1997007832U JP3050852U (ja) 1997-09-03 1997-09-03 鍛造組織のノンウェルディング眼鏡部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1997007832U JP3050852U (ja) 1997-09-03 1997-09-03 鍛造組織のノンウェルディング眼鏡部品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3050852U true JP3050852U (ja) 1998-08-07

Family

ID=43185036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1997007832U Expired - Lifetime JP3050852U (ja) 1997-09-03 1997-09-03 鍛造組織のノンウェルディング眼鏡部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3050852U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104007654B (zh) 用于相对于钟表的中间部件对齐表镜的方法
US6843561B2 (en) Eyeglass lens and frame assembly
JP3050852U (ja) 鍛造組織のノンウェルディング眼鏡部品
JP2986376B2 (ja) リムレス眼鏡におけるブリッジ及びリムレス眼鏡
JP7051935B2 (ja) 機械部品を装飾するための方法
EP0579373A1 (en) Nose pad supporting member, fabrication and mounting thereof
JPH11183851A (ja) リムレス眼鏡のレンズ止着構造
JP3058604U (ja) 薄型フロント枠を備えた眼鏡
KR100387217B1 (ko) 안경테나 장신구에 있어서 티탄과 이종금속 접합방법
JPH02233858A (ja) アルミニウム合金製鍛造ピストンの製造方法
KR102353763B1 (ko) 안경프레임의 제조방법 및 이에 의해 제조된 안경프레임
JP3309258B2 (ja) 縁無し眼鏡の製造方法,縁無し眼鏡フレーム用レンズ間連結部品の製造方法,縁無し眼鏡フレーム用テンプル連結部品の製造方法,および縁無し眼鏡
JP7149630B2 (ja) 樹脂リム一体型金属眼鏡フレーム
JPH03144415A (ja) 金属製眼鏡枠の製造方法
JPH0552817U (ja) 眼鏡用部品の結合構造
JPH05173095A (ja) 眼鏡用のジョイント一体リムの製造方法
US2204470A (en) Ophthalmic mounting
JP3915059B2 (ja) 眼鏡用複合金属材料
KR20020014002A (ko) 안경다리 연결구 제조방법 및 그 연결구
JP3015789B1 (ja) 樹脂製眼鏡部材の製造方法
JP2002207197A (ja) 眼鏡フロント枠におけるリムロック型パッドアーム締結機構
JP3006858U (ja) 眼鏡のブリッジ部品およびヨロイ部品
KR200164563Y1 (ko) 형상기억합금을이용한안경테
KR200172548Y1 (ko) 안경렌즈테와 연결구의 용접구조
JP3045416U (ja) 金属製眼鏡フロント部品