JP3050455U - フィルム外設式カメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルムをカメラ外部に設置し、写真機本体
の重さを軽減させ、携帯に便利で、低コストのカメラを
提供する。 【解決手段】 写真機本体１０の片側がフィルムカバー
３０を収納する空間１１を有する。係合部２０が該空間
１１の下限を、頂板１２が上限を制限する。写真機本体
１０とフィルムカバー３０間の接着面は円弧状で、接触
していない部分のフィルムカバー３０は露呈し、係合部
２０と頂板１２内面部の係合ほぞ１３がフィルムカバー
３０の上、下端を固定する。フィルム輸出端３１はフィ
ルム輸送溝１５のラッパ状入口１４に嵌挿し、光を浸入
させない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、フィルム外設式カメラに関するものであり、１３５型フィルムの簡 易型カメラに適用する。フィルムを露呈した状態で写真機本体に固定することに より、写真機の構造が簡素化され、体積は減少し、より使用が便利になる。

【０００２】

【従来の技術】

現在、カメラの技術の発展は実に目覚ましいが、やはり一的般に使用されてい るのは、一眼レフや全自動式、使い捨てタイプのカメラである。何故なら、一眼 レフカメラは絞り、シャッターの調節ができ、また、レンズの交換により写真に 様々な変化がつけられ、また、全自動式カメラは、撮影の操作が非常に簡単、便 利であり、使い捨てタイプのカメラに至っては、その値段の安さから、カメラを 携帯せずに出かけた際等、手軽に購買できるからだ。しかしながら、一眼レフカ メラは使用に高度な技術を要し、かつ一セットの総額は高価である。全自動式カ メラは使用上便利ではあるが、頻繁にカメラを使用しない人にとっては、その値 段は決して安いものではない。そして、使い捨てカメラの最大の欠点は、当然の 如く一巻のフィルムしか使用できず、もちろんフィルムを交換する事はできない ので、フィルム代がかえって高くついてしまう。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような一般のカメラの欠点を解決するため、本考案は、フィルムを、カ メラ外部に露呈状態で設置する構造にし、写真機本体の重さを軽減させ、携帯に 便利で、低コストのカメラを提供する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のフィルムを外設する構造のカメラは、無電力の１３５型フィルム専用 の簡易型カメラにおいて適用される。写真機本体の片側にフィルムカバーが収納 できる空間を設置し、該空間の上限は頂板により制限され、該写真機本体とフィ ルムカバー間の接触面は円弧面を呈し、フィルムカバーの接触しない部分は露呈 する。該フィルムカバーは係合部と頂板内面部の係合ほぞにより固定され、フィ ルムカバーのフィルム輸出端と写真機本体のフィルム輸送溝はラッパ状入口に嵌 挿し、光の浸入を完全に防ぐ。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案のフィルム外設式のカメラは、１３５型フィルム専用の簡易式カメラに 採用する。 写真機本体１０の片側にフィルムカバー３０を収納できる空間１１があり、頂 板１２が空間１１を上限とし、写真機本体１０とフィルムカバー３０間の接触面 は円弧状で、フィルムカバー３０が写真機本体１０と接着しない部分は露呈する 。係合部２０及び頂板１２内部面の係合ほぞ１３がフィルムカバー３０の上、下 端を固定し、該フィルムカバー３０のフィルム輸出端３１は、写真機本体１０の フィルム輸送溝１５のラッパ状の入口１４挿入され、光の侵入を完全に阻止する 。 係合部２０に設置の上向きの開口を有するキャップ状部２１は、下方が摘み２ ２となっており、該摘み２２中央の凸爪２３は、キャップ部２１を貫通し、上方 に突出している。該キャップ部２１の開口はフィルムカバー３０の下端を嵌入さ せ、摘み２２の凸爪２３はフィルムカバー３０中央の軸孔３３に嵌合する。また 、係合部２０は写真機本体１０に枢接されているため、係合部２０は上、下の回 転が行える。

【０００６】 頂板１２内部面の係合ほぞ１３はの数は２〜３個が適当であり、下向きに突出 しているものが良い。フィルムカバー３０の上縁は頂部１２に当接し、その内部 面の各係合ほぞ１３はフィルムカバー３０上端の周縁３４の内縁において、両者 を固定させる。 係合部２０のキャップ部２１周縁には浅い切欠口２４が設けられ、フィルムカ バー３０の下縁が該係合部２０のキャップ状部２１内に嵌入する際、輸出端３１ は該切欠口２４にぴったり合わさる。フィルムカバー３０装着時、露出している フィルム３２をラッパ状入口１４から写真機本体１０のフィルム輸送溝１５内に 送入し、さらに、該フィルムカバー３０を上方に推し上げると、フィルムカバー ３０上端は頂板１２下端面に当接し、各係合ほぞ１３はフィルムカバー３０上端 の周縁３３の内面において係止する。続けて係合部２０を上方に回転させると、 フィルムカバー３０の下端はキャップ部２１内に嵌入し、該フィルムカバー３０ はよって固定される。また、この係合部２０のキャップ部２１周縁は弾性を有し ているため、フィルムカバー３０下端はより堅牢に固定される。このように、フ ィルムカバー３０の輸出端３１は写真機本体１０に設けられているフィルム輸送 溝１５のラッパ状入口１４にぴったり合わさって挿入し、光を通さない。 フィルムカバー３０の輸出端３１の防光層（図面上には表示なし）に加え、該 輸出端３１、ラッパ状入口１４の嵌挿が完全に光りの入らない状態にする。また 、該ラッパ状入口１４の両壁に、軟質の防光シートを貼り（図面上には表示なし ）、防光効果をより高めることもできる。 フィルムカバー３０は写真機本体１０上に固定されている時、該写真機本体１ ０との接触面は円弧状を呈し、光の浸入を防止する作用を有する。また、該写真 機本体１０の後蓋１６は、フィルムカバー３０の弧度に沿ってラッパ状入口１４ を被覆するため、この部分も光の浸入を防ぐ。

【０００７】 写真機本体１０の後端面にはフィルム移送片４０が設置され、該フィルム移送 片４０は右方向、つまりフィルム３２の輸出方向に突出している上、下二つの、 弾性作動片４１、４２を作動させる。よって、フィルム移送片４０を押圧すると 、上、下弾性作動片４１、４２はそれぞれフィルム３２の上、下孔３５内に挿入 される。この時、使用済みのフィルム３２は右へ輸送され、未使用の部分は暗箱 内で待機する。フィルム移送片４０が左方向に動いて元の位置に戻ると、上、下 弾性作動片４１、４２はフィルム３２の孔３５上を滑るので、フィルム３２を逆 方向に巻戻すことはない。 フィルム移送片４０上端に連設されている作動部５０は、三つの発動爪５１、 ５２、５３を有し、その第一作動爪５１は弾性を有する安全片６０を、第二作動 動爪５２はシャッター作動片７０を、第三作動爪５３は一方向歯車８０を作動さ せる。該安全片６０が作動していない状態の時、その前端６１はシャッターボタ ン６２の下方に係止し、シャッターボタン６２の誤押圧を防ぐ。フィルム移送片 ４０が起点にある時、第一作動爪５１が安全片６０前端６１を作動させ、図６に 示すように、該安全片６０の前端６１はシャッターボタン６２の下方から突出し 、シャッターボタン６２が押圧できるようになる。また、フィルム移送片４０が 位置を移動すると、安全片６０は自身の弾性によって自然に元の状態に戻り、そ の前端６１をシャッターボタン６２下方に収める。フィルム移送片４０が右方向 にフィルム３２を移動させる過程において、第二作動爪５２がシャッター作動片 ７０を作動させると、該シャッター作動片７０は中央の枢設部７１を軸として回 転する。シャッター作動片７０が回転して終点に達した時、その前端７２は、シ ャッターボタン６２下方に連設の横桿６３上の凸点６４を越え、これによって定 位される。シャッター作動片７０前端７２は、該凸点６４を越え、同時にシャッ ター片７３の上端７４上を通過し、撮影準備位置につく（図８参照）。フィルム 移送片４０が右方向にフィルムを輸送し、終点に達した時、第三作動爪５３は一 方向歯車８０を回転させ、一定の角度に設定させる（図９参照）。一方向歯車８ ０が回転して一定の角度になると、フィルム３２が一枚輸送され、該一方向歯車 に連設の計数盤８１によりフィルム３２の使用数がわかる。

【０００８】 フィルム移送片４０がフィルム３２を一枚輸送し、元の位置に戻ると、シャッ ター作動片７０は撮影準備位置に待機し、シャッターボタン６１は押圧できる状 態となる（図６参照）。該シャッターボタン６１を押すと、下方の横桿６３も下 降し、シャッター作動片７０は束縛を解かれてシャッター片７２を作動させ、撮 影が可能となる。 フィルム３２一巻を使用し終わったら、係合部２０上の摘み２２を回転させる と、フィルムカバー３０の軸心３３も共に回転をし、フィルム３２が巻き終わる 。さらに、係合部２０のキャップ部２１をフィルムカバー３０の下方から離し、 該フィルムカバー３０を下に移動させて係合ほぞ１３を脱離させれば、係合部２ ０から使用済みのフィルムカバー３０を取り出し、新しいフィルムに交換するこ とができる。

【０００９】

【考案の効果】

本考案のフィルム外設式カメラは、フィルムカバー３０がカメラの外に設置さ れる構造で、カメラの体積及び重量を軽減できるだけではなく、外設のフィルム を見れば、何を撮影したのかがすぐ分かる。本考案の新しいフィルム嵌装方式は 、簡単、迅速であり、その機械動作の明瞭さは、使用においてより便利になり、 経済的負担も軽減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のフィルム外設式カメラの外観図であ
る。

【図２】同フィルムカバー無しの写真機本体の前方外観
図である。

【図３】同フィルムカバー装着状態の正面図である。

【図４】同フィルム固定状態の縦断図である。

【図５】同フィルム移送片の外観図である。

【図６】同発動片構造の俯瞰図である。

【図７】同作動部がシャッター作動片を作動させる状態
を説明する俯瞰図である。

【図８】同作動部が一方向歯車を作動させる状態を説明
する俯瞰図である。

【図９】同撮影完了の状態を説明する俯瞰図である。

【図１０】同背面図である。

【符号の説明】

１０ 写真機本体 １１ 空間 １２ 頂板 １３ 係合ほぞ １４ ラッパ状入口 １５ フィルム輸送溝 １６ 後蓋 ２０ 係合部 ２１ キャップ部 ２２ 摘み ２３ 凸爪 ２４ 切欠口 ３０ フィルムカバー ３１ 輸出端 ３２ フィルム ３３ 軸孔 ３４ 周縁 ３５ フィルムの孔 ４０ フィルム移送片 ４１ 上弾性作動片 ４２ 下弾性作動片 ５０ 作動部 ５１ 第一作動爪 ５２ 第二作動爪 ５３ 第三作動爪 ６０ 安全片 ６１ 安全片の前端 ６２ シャッターボタン ６３ 横桿 ６４ 凸点 ７０ シャッター作動片 ７１ 枢接部 ７２ シャッター作動片の前端 ７３ シャッター片 ７４ シャッター片の上端８０ 一方向歯車 ８１ 計数盤

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】写真機本体の片側がフィルムカバーを収納
   できる空間を有し、係合部が該空間の下限を、頂板が上
   限を制限し、写真機本体とフィルムカバー間の接着面は
   円弧状で、接触していない部分のフィルムカバーは露呈
   し、該係合部と頂板内面部の係合ほぞがフィルムカバー
   の上、下端をそれぞれ固定し、フィルムカバーのフィル
   ム輸出端は写真機本体のフィルム輸送溝のラッパ状入口
   に嵌挿し、光を浸入させないことを特徴とするフィルム
   外設式カメラ。
2. 【請求項２】係合部を写真機本体に枢接して、該係合部
   を上下回転自在とし、係合部に設置の開口が上向きのキ
   ャップ部は、その下方に摘みが設置され、該摘み中央の
   凸爪は上方に突出して該キャップ部を貫通し、キャップ
   部の開口はフィルムカバーの下端を嵌入させ、該摘みの
   凸爪はフィルムカバー中央の軸孔内に嵌合することを特
   徴とする請求項１に記載のフィルム外設式カメラ。
3. 【請求項３】係合部のキャップ部の周縁に設置の浅い切
   欠口が、フィルムカバーの輸出端と合わさることを特徴
   とする請求項２に記載のフィルム外設式カメラ。
4. 【請求項４】フィルムカバーの上縁部分が頂板に当接
   し、該頂板内面部の二、三個の係合ほぞは下方に突出し
   ており、フィルムカバー上端の周縁、内縁部分において
   係止することを特徴とする請求項１に記載のフィルム外
   設式カメラ。