JP3049088U - 自動開放装置付きスリングフック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スリングフックが無負荷の状態になった時点
で該フックより自動的に外れる装置を開発することにあ
る。 【解決手段】 クレーンのロープＸに吊り下げる吊り体
１を設け、該吊り体の下端付近にはフック状のスリング
掛け２を連結ピン６で軸着し、吊り体のスリング掛けの
連結ピン付近にスリング掛け用バネ４も設け、スリング
掛けの内側先端部を押圧するように設け、該吊り体の中
央部には、上・下の穴を中途の突起を有して連通する略
ダルマ穴Ｙを設け、該穴に、保持体兼外れ止め３の一端
と保持体支えピン７で遊嵌着し、該保持体兼外れ止めの
他端には、前記スリング掛けの先端部のフックと係止す
る，スリング掛け支えピン８を固定して設け、該保持体
兼外れ止めには、先端部に凸部１０を形成し、吊り体の
前記凸部との相対向する位置に、凹部９を設け、吊り体
と保持体兼外れ止めを保持用バネ５で連結した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、自動開放装置付きスリングフックに関し、特に、船舶の倉庫内よ り荷物を陸揚げする際のフックの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、船舶における荷役作業で使用しているスリングフックは、船倉内より荷 物（梱包品は高さ１．８ｍくらい）を吊り上げて岸壁に着荷した時点で梯子・踏 台等を用いて作業員が荷物の上にあがり、手で取り外した後、再び荷物から降り て、退避するという動作を毎回繰り返して行っており、大変な重労働であると共 に、その作業に時間を要し、作業効率の悪いものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案は、上記の欠点を除去すべく開発されたものであって、スリ ングフックの吊り荷が岸壁に着荷し、無負荷の状態になった時点でスリング（玉 掛け用ワイヤロープ）がフックより自動的に外れる装置を設け、作業員の安全と 作業時間の短縮を図ることにより、荷役作業の効率を図り、コストの低廉化を目 的とするスリングフックを開発することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

そこで、この考案は、上記の欠点を除去すべく開発されたものであって、スリ ングフックの吊り荷が岸壁に着荷し、無負荷の状態になった時点でスリング（玉 掛け用ワイヤロープ）がフックより自動的に外れる装置を有するスリングフック を開発することにある。

【０００５】

【考案の実施の形態】

次に、この考案の好適な方法の一実施例を図に基づいて説明すると、スリング フックにおいて、クレーンのロープ（Ｘ）に吊り下げられる吊り体（１）を設け 、該吊り体（１）の下端付近にはフック状のスリング掛け（２）を連結ピン（６ ）で軸着すると共に、吊り体（１）のスリング掛け（２）の連結ピン（６）付近 にスリング掛け用バネ（４）も設け、スリング掛け（２）の内側先端部を押圧す るように設け、該吊り体（１）の中央部には、上・下の穴を中途の突起を有して 連通する略ダルマ穴（Ｙ）を設け、該穴に、保持体兼外れ止め（３）の一端と保 持体支えピン（７）で遊嵌着し、該保持体兼外れ止め（３）の他端には、前記ス リング掛け（２）の先端部のフックと係止する，スリング掛け支えピン（８）を 固定して設け、該保持体兼外れ止め（３）には、先端部に凸部（１０）を形成し 、吊り体（１）の前記凸部との相対向する位置に、凹部（９）を設け、吊り体（ １）と保持体兼外れ止め（３）を保持用バネ（５）で連結したことを特徴とする 自動開放装置付きスリングフックより構成されるものである。尚、（１１）は、 スリングであり、（１２）は吊り荷である。

【０００６】 次に、この考案の作動を説明すると、船倉より荷物を吊る際には、作業員が手 動で先ず、スリング掛け（２）を、保持体兼外れ止め（３）より外し、吊り荷（ １２）を吊るスリング（１１）をスリング掛けに掛け、保持体兼外れ止め（３） のスリング掛け支えピン（８）に係止して、保持体兼外れ止め（３）を上方に押 すことにより該保持体兼外れ止めの凸部（１０）が、吊り体（１）の凹部（９） に嵌まる。

【０００７】 そして、クレーン等で吊ると、吊り荷（１２）の荷重でスリング掛け（２）は 下方にさがり、それに伴って、保持体兼外れ止め（３）も下方に下がり、保持体 兼外れ止め（３）の保持体支えピン（７）は略ダルマ穴（Ｙ）の下方に移動し、 保持体兼外れ止め（３）は、保持用バネ（５）に抗してスリング掛け（２）の先 端部のフックに係止され安定し、吊り荷を岸壁まで搬送する。

【０００８】 そして、吊り荷が地面に着地し、スリング掛け（２）が無負荷の状態になると 、Ｘ）を下げるとスリング掛け用バネ（４）が働き、スリング掛け（２）の端部 の内側先端部を外側に向けて押し圧することによりスリング掛け（２）は上方に 移動する。それにより先端部のフックが保持体兼外れ止め（３）のスリング掛け 支えピン（８）から外れ、それに伴って、保持体用バネ（５）が働き、該保持体 兼外れ止め（３）を図面において左方向に移動し、その結果、スリング掛け（２ ）は下方に下がりスリング（１１）はスリング掛けから自動的に開放されるもの である。

【０００９】

【考案の効果】

この考案によると、例えば船倉内より荷上げの際に、スリング掛けに手動でス リングを掛けてセットすると、岸壁あるいは地面に着地すれば後は自動的にフッ クが外れるため、安全でしかも作業時間の短縮が図れる等極めて有益なる効果を 奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す正面図である。

【図２】本考案の使用状態を示す正面図である。

【図３】本考案の要部拡大説明図である。

【図４】本考案の要部拡大説明図である。

【符号の説明】

１ 吊り体 ２ スリング掛け ３ 保持体兼外れ止め ４ スリング掛け用バネ ５ 保持用バネ ６ 連結ピン ７ 保持体支えピン ８ スリング掛け支えピン ９ 凹部 10 凸部 11 スリング 12 吊り荷 Ｘ クレーンのロープ Ｙ 略ダルマ穴

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スリングフックにおいて、クレーンのロ
   ープ（Ｘ）に吊り下げられる吊り体（１）を設け、該吊
   り体（１）の下端付近にはフック状のスリング掛け
   （２）を連結ピン（６）で軸着すると共に、吊り体
   （１）のスリング掛け（２）の連結ピン（６）付近にス
   リング掛け用バネ（４）も設け、スリング掛け（２）の
   内側先端部を押圧するように設け、該吊り体（１）の中
   央部には、上・下の穴を中途の突起を有して連通する略
   ダルマ穴（Ｙ）を設け、該穴に、保持体兼外れ止め
   （３）の一端と保持体支えピン（７）で遊嵌着し、該保
   持体兼外れ止め（３）の他端には、前記スリング掛け
   （２）の先端部のフックと係止する，スリング掛け支え
   ピン（８）を固定して設け、該保持体兼外れ止め（３）
   には、先端部に凸部（１０）を形成し、吊り体（１）の
   前記凸部との相対向する位置に、凹部（９）を設け、吊
   り体（１）と保持体兼外れ止め（３）を保持用バネ
   （５）で連結したことを特徴とする自動開放装置付きス
   リングフック。