JP3049084U - 左官鏝 - Google Patents

左官鏝

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JP3049084U
JP3049084U JP1997010844U JP1084497U JP3049084U JP 3049084 U JP3049084 U JP 3049084U JP 1997010844 U JP1997010844 U JP 1997010844U JP 1084497 U JP1084497 U JP 1084497U JP 3049084 U JP3049084 U JP 3049084U
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Inventor
邦幸 神沢
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神沢精工株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラスチック鏝など鏝板に合成樹脂製の連結部
材を介して木製の柄を取付けた左官鏝が、従来では湿気
や使用中の力で柄下面の連結部材取付用の口(溝)が開
いて柄が往々にして外れることがあったが、このように
柄が外れることのない此の種の左官鏝を提供する。 【解決手段】柄3は下面に、前後端のふさがった溝3aを
凹設し、鏝板1と柄3とを連結する連結部材2は、鏝板
1上面に固着すべき背板4と、柄3の溝3aに挿嵌固定す
べき所定厚の短冊状の連結部2aと、背板上面に直立して
前記連結部2aの下面に連続するとともに中心に補強用の
針金5を備えた柱脚6とを一体成形する。柄3の溝3aに
連結部材2の連結部2aを挿嵌して柄3側面の前後方向の
2ヶ所の孔と、連結部2aに穿設した2ヶ所の孔2a1 とに
一対の固定部材71, 72を対向して挿通結合するとともに
背板4を鏝板1上面の所定位置に接合固着する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、左官鏝に関し、より詳しくは鏝板に合成樹脂製の連結部材を介し て木製の柄を取付けた左官鏝の改良に関する考案である。
【0002】
【従来の技術】
従来、角鏝其の他各種の左官鏝が用いられているが、近時、これ等の鏝におけ る金属製の鏝板及び木製柄と該鏝板との間の金属製の連結部材に変えて、合成樹 脂製の鏝板に合成樹脂製の背板、柱脚等を一体成形して備えた連結部材を介して 木製の柄を取付けたプラスチック鏝が錆の問題がなくコスト面でも有利なため多 用されるようになっている。
【0003】 このプラスチック鏝は図5の鏝縦断面図に示すように、通常、合成樹脂の鏝板 1’に対し、背板4’、柱脚6’、所定厚の短冊状の連結部2a' を一体成形した 合成樹脂製の連結部材2’をその背板4’下面を該鏝板1’上に接着剤を用いて 接合固着するとともに、前記所定厚の短冊状の連結部2a' を、所定径、所定長の 木製の丸棒の柄下面に長手方向に形成した所定巾・所定深さのU字形の溝3a' に 接着剤を介して挿入定位せしめて柄3’を連結部材2’に固着して作製するよう にしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
このような従来のプラスチック鏝は、使用を重ねるに伴い、図6に示すように 口すなわち柄の溝3a' が開いて柄3’が往々にして外れることがあった。このた め、使用者は該口が開かぬように柄3’にビニールテープを巻いて使用していた が、それでも充分な固定ができずガタついたり、また、湿気や使用中の力で柄が はずれたりすることを防げなかった。
【0005】 本考案は上記の点に鑑みてなされたものであって、湿気や使用中の力で柄が外 れることのない合成樹脂製の連結部材を鏝板と柄との間に備えた左官鏝を提供す ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本考案においては、鏝板1と柄3とを合成樹脂製 の連結部材2を介して結合してつくられる左官鏝として、柄3は、下面に柄前後 端からそれぞれ所定距離をおいて所定巾・所定深さの溝3aが前記連結部材2の連 結用に凹設されたものを用いる。連結部材2は、鏝板1上面に固着すべき背板4 と、前記柄3の溝3aに挿嵌固定すべき所定厚の短冊状の連結部2aと、前記背板4 上面に直立して前記連結部2a下面に連続するとともに中心に背板4から前記連結 部2aに亘るごとく補強用の針金5を備えた柱脚6とを一体成形してつくる。そし て、前記連結部材2の連結部2aを前記柄3の溝3aに挿嵌して、柄3側面の所定位 置に柄3の溝3aの両側部に穿設した孔3a1 と前記連結部2aに穿設した孔2a1 とに 、一対の固定部材71, 72を対向して挿通して結合するとともに、前記背板4を鏝 板1上面の所定位置に接合固着せしめて構成したものである。この場合、連結部 2aの溝3aへの挿嵌部に接着剤を用いても良く、柱脚6は柄3の長手方向に前後一 対設けることも、柄3中央に一ケ設けることも可能で、一対の対向する固定部材 71, 72にはねじとナットとを用いるようにしても良い。
【0007】 これにより、連結部材2は、その連結部2aが固定部材71, 72に規制されて柄3 に対し移動することが防止されるとともに、溝3の溝3aを挾む両側部は該固定部 材により開くことすなわち口が開くことは防止される。従って、使用中の力によ り柄3が鏝板1に対し、ガタついたり外れたりすることは皆無となる。また、溝 3aは柄3の両端部から所定距離をおいて形成されているため、溝3aの両端部は従 来のように露出せず、柄3は外観的に優れたものとなる。
【0008】 前記柱脚6の補強用針金5は、連結部材2上部の所定厚の短冊状の連結部2aの 頂面より所定の小量突出51して、該連結部2aを柄3の溝3aに挿嵌取付時、木製の 柄3の溝3aの底部に喰込むようにすることができる。 これにより、連結部材2の連結部2aの孔2a1 の内径と、対向結合した固定部材 71, 72の挿通部外径との差が製作誤差により大きく連結部2aの孔2a1 と固定部材 71, 72の挿通部との間に間隙が発生するような場合でも、連結部材2の連結部2a は木製の柄3に対して僅かなガタつきも完全に防止することができる。
【0009】
【考案の実施の形態】
本考案の好ましい実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。 図1は本願考案の左官鏝の斜視図で、図2は鏝板の一部を切除して示した左官 鏝の縦断面図で、図3は図2のA〜A断面図である。
【0010】 鏝板1は、先端部が稍鋭角の長い五角形の平面形状の所定厚の鏝板上面に、後 述する背板4を案内定位するための二条の所定巾・所定高さの凸部1a,1aが該鏝 板の長手方向に、後部より前端部の相互間隔が稍狭まった状態で凸設されて、所 定の合成樹脂(例えば固く靱性のあるABS樹脂)により成形されている。
【0011】 柄3は、所定径、所定長さの木製の丸棒が用いられ、その下面には後述する連 結部材2の連結部2aを挿嵌定位させるための溝3aが、柄3の前後端からそれぞれ 所定距離をおいて所定巾・所定深さに凹設されるとともに、溝3a両側部の柄3側 面の長手方向の前後2ヶ所の所定位置に、それぞれ孔3a1 が後述する連結部材2 の固定用に、該連結部材2の連結部2aの長手方向の前後2ヶ所の孔2a1 に対応し て穿設されている。
【0012】 鏝板1と柄3とを連結するための連結部材2は、前端部が三角状に尖ってその 巾が後部より狭い長いくさび状に鏝板1の上面の二条の凸部1a,1a間に挿嵌定位 するように形成された巾の狭い背板4と、柄3下面の溝3aに挿嵌連結すべく所定 厚の短冊状に形成されて長手方向の前後2ヶ所の所定位置に柄3の取付用の孔2a 1 を備えた連結部2aと、前記背板4上面に直立して前記連結部2a下面に連続する とともに中心に背板4より該連結部2aに亘るごとく補強用の針金5を備えた前後 二つの柱脚6,6とが、所定の合成樹脂(例えば前記ABS樹脂)により一体成 形により形成されている。 また、前記連結部2aの両側面には接着剤を使用するに備えてそれぞれ三条の細 溝2a2 が凹設されている。
【0013】 左官鏝の組立は、先ず、前記連結部材2の下部の背板4を鏝板1上面の凸部1a ,1a間に接着剤を介して挿嵌定位して固着せしめた後、連結部材2の連結部2aを 、(必要に応じ接着剤を併用して)柄3下面の溝3aに挿嵌定位せしめて、柄3の 溝3aの両側部の孔3a1, 3a1と連結部材2の連結部2aの孔2a1 とに一対の固定部材 71, 72(一方は棒状、他方は筒状でカチ込みにより固定)を対向して挿通結合せ しめ、連結部材2を柄3に結合するようにして行う。この場合、連結部材2を柄 3に結合た後、連結部材2下部の背板を鏝板1上面に固着してもよい。これによ り柄3が鏝板1に対しガタついたり外れたりすることの皆無な左官鏝を作製する ことができる。 なおこの場合、一対の固定部材にねじとナットを用いてもよい。
【0014】 前記実施の形態では鏝板1に合成樹脂(固く靱性のあるABS樹脂等)を用い たが、薄い鋼板、ステンレス鋼板を鏝板に用いて背板4にねじ止めして接合固着 することもできる。また、柄3を支持する前後二つの柱脚も設計変更して1ケに することも可能であり、本考案の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行うこ とができる。
【0015】
【考案の効果】
請求項1記載の本考案の左官鏝によれば、鏝板と柄とを合成樹脂製の連結部材 で結合して作られる従来の左官鏝が、柄下面の長手方向の通し溝に連結部材上部 の連結部を挿嵌し接着剤で固着して柄を取り付けていたことから、使用中の力で 口が開いて往々にして柄が外れることがあり、また、使用者が該口が開かぬよう 柄にビニールテープを巻いて使用する場合でも充分な固定ができず、ガタついた り、湿気や使用中の力で柄が外れたりすることは防止できなかったが、之等の欠 点をすべて解消して使用中に柄が外れることがなく、且つ柄の端面に通し溝が見 えない外観にすぐれた此の種の左官鏝を提供することができる。
【0016】 請求項2記載の考案によれば、柱脚の補強用の針金先端を木製の柄下面に形成 した連結部材取付用の溝の底部に喰込ませるようにしたことにより、連結部材の 柄取付部分の製作誤差により使用中の力で柄のガタつきが予想される場合でも完 全に之を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の左官鏝の斜視図である。
【図2】一部を切除した左官鏝の縦断面図である。
【図3】図2のA〜A断面図である。
【図4】補強用針金の柄喰込み部を示す断面図である。
【図5】従来のプラスチック鏝における柄取付部の縦断
面図である。
【図6】従来のプラスチック鏝の柄の溝が開いた状態を
示す図5のB〜B断面図である。
【符号の説明】
1…鏝板、 1a…背板案内保持部、 2…連結部材、
2a…連結部、 2a1…孔、 3…柄、 3a…溝、 3a1
…孔、 4…背板、 5…補強用針金、 6…柱脚、
71, 72…固定部材。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】鏝板1と柄3とを合成樹脂製の連結部材2
    を介して結合してなる左官鏝であって、柄3は、下面に
    柄前後端からそれぞれ所定距離をおいて所定巾・所定深
    さの溝3aが前記連結部材2の連結用に凹設されており、
    連結部材2は、鏝板1上面に固着すべき背板4と、前記
    柄3の溝3aに挿嵌固定すべき所定厚の短冊状の連結部2a
    と、前記背板4上面に直立して前記連結部2a下面に連続
    するとともに中心に背板4より前記連結部2aに亘るごと
    く補強用の針金5を備えた柱脚6とを一体成形してな
    り、前記連結部材2の連結部2aを前記柄3の溝3aに挿嵌
    して、柄3側面の所定位置に柄3の溝3aの両側部に穿設
    した孔3a1 と前記連結部2aに穿設した孔2a1 とに、一対
    の固定部材71, 72を対向して挿通結合するとともに、前
    記背板4を鏝板1上面の所定位置に接合固着せしめたこ
    とを特徴とする左官鏝。
  2. 【請求項2】柱脚6の補強用針金5は、連結部材2上部
    の所定厚の短冊状の連結部2aの頂面より所定の小量突出
    して、該連結部2aを柄3の溝3aに挿嵌取付時、木製の柄
    3の溝3aの底部に喰込むようにしたことを特徴とする請
    求項1記載の左官鏝。
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