JP3048820B2 - 不凝縮ガス排出装置 - Google Patents

不凝縮ガス排出装置

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JP3048820B2
JP3048820B2 JP6018522A JP1852294A JP3048820B2 JP 3048820 B2 JP3048820 B2 JP 3048820B2 JP 6018522 A JP6018522 A JP 6018522A JP 1852294 A JP1852294 A JP 1852294A JP 3048820 B2 JP3048820 B2 JP 3048820B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吸収冷凍機等の機器内に
滞留する不凝縮ガスを排出する不凝縮ガス排出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開昭63−233274号公報
には、吸収器、発生器、凝縮器及び蒸発器等を配管接属
した吸収冷凍機に不凝縮ガスを一時的に貯えておくタン
クを配管接続し、このタンク内の圧力を検出する検出器
を設けると共に、タンク内の不凝縮ガスを排出するため
の配管に排気用ポンプを接続し、タンク内の圧力が設定
圧力異常になると検出器からの信号により排気用ポンプ
を作動してタンク内の不凝縮ガスを上記配管を通して機
外へ排出するようにした吸収冷凍機の自動抽気装置が開
示されている。
【0003】そして、タンクから流れてきた液が直接排
気用ポンプに吸引されるのを防止するために排気ポンプ
の上流側には通常液トラップが設けられている。この排
気用ポンプはガスバラスト弁が液トラップはカウンター
に記録された起動回数によって不凝縮ガスの排出回数の
経年変化、排出量の定量的な把握が可能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に排気用ポンプに
より吸収式冷凍機内の不凝縮ガスを外部に排出する場
合、不凝縮ガスに混ざっていた水蒸気が排出運転後に凝
縮し、このままで次の排出運転を開始した場合には排気
用ポンプの吸引能力が低下するという問題が発生す
る。」また、水蒸気が排気用ポンプ内で凝縮して混入し
この混入量が増加すると潤滑不良あるいは錆び付き等が
発生し、排気用ポンプの吸引能力がさらに低下するとい
う問題が発生する。
【0005】また、排気用ポンプに外気道入用のガスバ
ラストバルブを備えたものを用いた場合には、排気用ポ
ンプに水が溜まったときにガスバラストバルブを開き排
気用ポンプを例えば1から2時間空運転し、水を蒸発さ
せ外気と共に排出することが可能である。しかしなが
ら、上記のようにガスバラストバルブを備えた排気用ポ
ンプは内部の構造が複雑になり高価であり、且つガスバ
ラストバルブを手動にて開閉して水を排出するようにし
たときには、排出の間隔の管理及びガスバラストバルブ
の開時間の管理を確実に行う必要があり、長期間ガスバ
ラストバルブを使用せず、排気用ポンプから水を排出し
なかった場合には、上記と同様に吸引能力の低下あるい
は潤滑不良が発生するため、保守点検作業を確実に行う
必要があり、保守点検作業が非常に煩雑になるという問
題が発生する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、請求項1の発明によれば、吸収式冷凍機
に配管接続された不凝縮ガス抽気装置40と、この不凝
縮ガス抽気装置40に第1の電磁弁11,12を有した
排出管10を介して接続された液トラップ7と、この液
トラップ7に配管接続された抽気ポンプ4と、第1の電
磁弁11,12より下流側の排出管10あるいは液トラ
ップ7に一端が接続され他端が外気に開口された外気導
入配管9と、この外気導入配管9に設けられた手動の開
閉弁Bもしくはオリフィス23とを備えた不凝縮ガス排
出装置を提供するものである。
【0007】また、請求項2の発明によれば、吸収式冷
凍機に配管接続された不凝縮ガス抽気装置40と、この
不凝縮ガス抽気装置40に第1の電磁弁11,12を有
した排出管10を介して接続された液トラップ7と、こ
の液トラップ7に配管接続された抽気ポンプ4と、第1
の電磁弁11,12より下流側の排出管10、この液ト
ラップ7あるいは液トラップ7と抽気ポンプ4との間の
配管に一端が接続され他端が外気に開口された外気導入
管9と、この外気導入管9に設けられた第2の電磁弁B
と、抽気ポンプ4へ運転信号を出力すると共に第1の開
閉弁11,12へ開信号を出力して不凝縮ガスの排出運
転を行わせる前にあらかじめ所定時間抽気ポンプ4へ運
転信号を出力し且つ第2の電磁弁Bへ開信号を出力する
制御装置16とを備えた不凝縮ガス排出装置を提供する
ものである。
【0008】請求項3の発明によれば、吸収式冷凍機に
配管接続された不凝縮ガス抽気装置40と、この不凝縮
ガス抽気装置に第1の電磁弁11、12を有した排出管
10を介して接続された液トラップ7と、この液トラッ
プに配管接続された抽気ポンプ4と、第1の電磁弁12
より下流側の排出管、液トラップあるいは液トラップと
抽気ポンプとの間の配管に一端が接続され他端が外気に
開口した外気導入配管9と、この外気導入管に設けられ
た第2の電磁弁Bと、抽気ポンプへ運転信号を出力する
と共に第1の開閉弁へ開信号を出力して不凝縮ガスの排
出運転を行わせ、且つこの排出運転の終了後抽気ポンプ
へ運転信号を継続して出力し第1の電磁弁へ閉信号を出
力すると共に第2の電磁弁へ開信号を出力し、不凝縮ガ
スの排出を終了してから所定時間経過後に第2の電磁弁
へ閉信号を出力すると共に抽気ポンプへ停止信号を出力
する制御装置16とを備えた不凝縮ガス排出装置を提供
するものである。
【0009】
【0010】
【作用】請求項1の不凝縮ガス排出装置によれば、第2
の開閉弁Bに手動の開閉弁を使用して開閉弁のコストを
低減できると共に抽気ポンプ4にガスバラストバルブが
設けられていない構造に簡単なものを使用し、不凝縮ガ
ス排出装置のコストを大幅に低減することが可能にな
る。また、不凝縮ガスの排出運転の前あるいは後に抽気
ポンプ4を運転すると共に第2の開閉弁Bを開いて外気
を抽気ポンプ4に導入することによって、排出運転時に
抽気ポンプ4のオイル中に混入している水の量を僅かに
抑えることができ、抽気ポンプ4の吸引能力は向上し、
また抽気ポンプ4の潤滑不良あるいは錆び付きを回避し
て、抽気ポンプ4を長期間にわたって安定して運転させ
ることが可能となり、さらに、排出管49あるいは液ト
ラップ7に孔を開け外気排出管9を接続した場合にも切
り粉は液トラップ7の底に溜まり、抽気ポンプ4に吸引
されるのを防止でき、抽気ポンプ4の故障を回避するこ
とが可能となる。又、第2の開閉弁Bの代わりにオリフ
ィス23を配置すれば、抽気ポンプ4の運転時には外気
がオリフィス23を介して抽気ポンプ4へ導入され、不
凝縮ガスの排出運転時に抽気ポンプ4のオイル中に混入
している水の量を僅かに抑えることができ、抽気ポンプ
4の吸引能力は向上することができ、また、抽気ポンプ
の潤滑不良あるいは錆び付きを回避して、抽気ポンプ4
を長期間にわたって安定して運転させることが可能とな
る。さらに、オリフィス23を備えた外気排出管9を接
続すれば良く構成を際めて簡略化することができると共
に抽気ポンプ4にガスバラストバルブを備えていないも
のを使用でき、不凝縮ガス排出装置のコストを大幅に低
減することが可能になる。
【0011】また、請求項2の不凝縮ガス排出装置1に
おいては、抽気ポンプ4を運転すると共に第1の開閉弁
11、12を開いて行う不凝縮ガスの排出運転前に抽気
ポンプ4を運転すると共に第2の開閉弁Bを開き、少量
の外気が抽気ポンプ4に引かれ、抽気ポンプ7内の圧力
は水蒸気の飽和圧力より高く保たれ、抽気ポンプ4に吸
引された水蒸気を凝縮する前にガス及び外気と共に排出
することが可能になり、且つ不凝縮ガスの排出時に抽気
ポンプ4のオイルに混入しその後に凝縮した水も外気と
共に排出され、この結果、排出運転時に抽気ポンプ4の
オイル中に混入している水の量を僅かに抑え、抽気ポン
プ4の吸引能力を向上することが可能になる。また、不
凝縮ガスの排出運転の前には制御装置16が動作して自
動的に第2開閉弁Bが開き、外気が導入されて水蒸気あ
るいはオイルに混入していた水が排出され、保守点検作
業を大幅に簡略化される。
【0012】また、請求項3の不凝縮ガス排出装置1に
おいては、不凝縮ガスの排出運転後に制御装置16によ
って抽気ポンプ4を運転すると共に第2の開閉弁Bを開
き、少量の外気が抽気ポンプ4に引かれ、抽気ポンプ7
内の圧力は水蒸気の飽和圧力より高く保たれ、抽気ポン
プ4に吸引された水蒸気は凝縮する前にガス及び外気と
共に排出され、且つ不凝縮ガスの排出時に抽気ポンプ4
のオイルに混入した水蒸気も外気と共に排出され、この
結果、抽気ポンプ4のオイル中で凝縮する水蒸気の量を
極僅かに抑えることができ、この結果、抽気ポンプ4の
潤滑不良あるいは錆び付きを回避して、抽気ポンプ4を
長期間にわたって安定して運転させることが可能にな
る。
【0013】
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1及び図2は本発明による不凝縮ガス
排出装置1の概略構成正面図及び側面図であり、2は金
属板の周縁を下方に折曲した基台、2aは基台1の下面
に取り付けられたキャスター、2bは基台の下面四隅に
設けられた固定ボルトである。これらの固定ボルト2b
は回動することによって上下に移動し、キャスター2a
によって不凝縮ガス排出装置1を移動した後固定ボルト
2bを下げ、床面に当接させることによって不凝縮ガス
排出装置1を固定する。3aは基台2の四角に接続され
上方へ延びるフレーム、3bはフレーム3aの上端に接
続され不凝縮ガス排出装置1の上面を覆う上面板であ
る。4は基台1の上面に設置された抽気ポンプ、4aは
抽気ポンプ4のオイル排出用のコック、4bは不凝縮ガ
スの排気口、5は抽気ポンプ4駆動用のモータ、5aは
モータ5の電源ボックス、6はモータ5と抽気ポンプ4
とを結びモータ5の動力を抽気ポンプ4に伝えるベル
ト、7は抽気ポンプ4の上方に設けられ抽気ポンプと配
管8a、8bにて接続された液トラップである。液トラ
ップ7内には破線にて示したように仕切板7aが設けら
れ、この仕切板7aによってドレン溜まり7bが形成さ
れている。また、7cはドレンバルブである。9は液ト
ラップ7に一端が接続され他端が外気に開放した外気導
入配管であり、10は液トラップ7に一端が接続された
抽気配管である。11、12は抽気配管10の途中に接
続された電磁弁などの第1の開閉弁、13は上流側の第
1の開閉弁11より上流側の抽気配管に接続された第1
の圧力検出器であり、また、Bは外気導入配管9の途中
に設けられた電磁弁などの第2の開閉弁である。そし
て、第2の開閉弁Bには開いたときに抽気ポンプ4によ
って引かれる外気の量が抽気ポンプ4の抽気能力より小
さくなるようなものが使用され、第2の開閉弁Bが開き
抽気ポンプ4を運転したときには抽気ポンプ4の抽気能
力の例えばほぼ10%の量の外気が引かれる。14は下
流側の第1の開閉弁12の下流の液トラップ7に配管接
続された第2の圧力検出器である。さらに、10aは抽
気配管10の他端に取付けられ、例えばフレアナットな
どを介して他の配管に接続される接続具である。
【0015】15はモータ5の上方に設けられた制御ボ
ックスであり、この制御ボックス15にモータ5の運
転、第1の開閉弁11、12及び第2の開閉弁Bの開閉
を制御する制御装置16が収納されている。制御装置
16は例えばマイコンにより構成され、第1、第2の圧
力検出器13、14から圧力信号を入力して動作し、第
1の開閉弁11、12及び第2の開閉弁Bへ開閉信号を
出力し、かつモータ5に運転信号を出力する。17は制
御ボックス15の取付板であり、この取付板17は支持
脚18と取付部19とから構成されている。支持脚18
の下端は基台1に例えば溶接接続され、支持脚18のほ
ぼ中央にはモータ5の通気口5bに対向して開口18a
が形成されている。取付部19は支持脚18の上端から
折曲して水平に延びさらに折曲して垂直に延びており断
面L字状に形成されている。そして、制御ボックス15
が取付部19に例えばビスによって取り付けられてい
る。また、20は支持脚18の適所に例えばビスによっ
て取り付けられた断面L字状の支持板であり、この支持
板20に開閉弁11、12が取り付けられている。
【0016】そして、上記制御装置16に設けられた例
えば記憶素子(図示せず)には、第1、第2の圧力検出
器13、14が検出した圧力及び抽気ポンプ4の運転時
間に基づく第1の開閉弁11、12及び第2の開閉弁B
の開閉制御のためのプログラム等が予め記憶されてい
る。以下、この種吸収冷凍機に予め設けられている不凝
縮ガスの抽気装置について図3に基づいて説明する。
【0017】35は吸収冷凍機の器胴、36は器胴35
の下部に形成された吸収液溜め、37は吸収液ポンプ、
38及び39は吸収冷凍機内を循環する吸収液の流通用
の管、40は予め吸収冷凍機に配管接続された不凝縮ガ
スの抽気装置であり、40aは容器、41は容器40a
の上部に形成された不凝縮ガスの抽気室、42は容器4
0aの下部に形成された気液分離室、43は容器40a
の中間部に形成された不凝縮ガスの貯室、44は一端が
抽気室41に開口して接続され他端が気液分離室42の
吸収液中に開口した筒状の流下管、45は一端が器胴3
5の気相部に接続され他端が抽気室41に接続された抽
気管、46は一端が吸収液流通用の管39に接続され他
端が流下管44の気相部に開口した吸収液送り管、47
は一端が気液分離室42の底部に接続され他端が吸収液
溜め36の上部に開口し器胴35に接続された吸収液戻
し管である。
【0018】また、48は貯室43の圧力を検出する圧
力検出器、49は貯室43に連通した不凝縮ガスの排出
管であり、この排出管49の下流に抽気ポンプ(図示せ
ず)が接続されている。さらに、排出管49の途中には
開閉弁51、52及び圧力検出器53が設けられてい
る。吸収冷凍機の運転時、管46の先端から噴射される
吸収液のエゼクタ作用によって器胴35内の冷媒蒸気
(例えば水蒸気)および不凝縮ガスが抽気管45経由で
抽気室41に吸引される。吸引された冷媒蒸気は噴出さ
れた吸収液に吸収され、冷媒蒸気を吸収した吸収液は流
下管44を流下して気液分離室42及び戻し管47経由
で器胴35へ戻る。また、不凝縮ガスは気泡状になって
吸収液と共に流下管44を流下して気液分離室42に流
入して浮上して貯室43に集まる。貯室43に集まった
不凝縮ガスの量は時間の経過に伴い増加して貯室43内
の圧力が次第に上昇する。
【0019】そして、圧力検出器48の検出圧力が予め
設定された圧力になると、吸収冷凍機の制御装置(図示
せず)が動作して抽気ポンプが運転を開始する。このと
き排出管途中の開閉弁51、52は共に閉じている。抽
気ポンプが運転を開始して時間が経過して開閉弁51、
52下流の圧力が低下して圧力検出器53の検出圧力が
所定の圧力まで低下すると、制御装置は開閉弁51、5
2に信号を出力して開閉弁は開き、抽気ポンプを介して
不凝縮ガスが排出される。不凝縮ガスの排出によって貯
室43内の圧力が低下して所定の圧力になると制御装置
は開閉弁51、52に信号を出力し、各開閉弁は閉じ
る。その後、抽気ポンプは遅延して運転を停止する。
【0020】以後同様に、貯室43内に不凝縮ガスが溜
まり圧力が上昇したときには、同様に抽気ポンプが運転
して不凝縮ガスが排出される。以下、上記のように構成
された不凝縮ガス排出装置1の使用方法について、説明
する。上記のように、吸収冷凍機の運転時、例えば吸収
冷凍機の配管接続部からの漏れの量が増加した場合等に
は、予め設けられている不凝縮ガスの抽気装置の運転時
間は次第に増加する。そして、運転時間が所定時間に達
した場合、あるいは予め吸収冷凍機に接続されている抽
気装置の運転のみでは、機器内の不凝縮ガス量が増加し
て運転効率すなわちCOPがさらに低下した場合には、
例えば運転管理者が不凝縮ガス排出装置1を抽気装置4
0に配管接続する。
【0021】また、吸収冷凍機に予め設けたれている抽
気装置が故障して機器内の不凝縮ガス量が増加して運転
効率が低下した場合には、例えば運転管理者が不凝縮ガ
ス排出装置1を抽気装置40に配管接続する。このと
き、図1に示したように抽気管10の接続具10aに連
絡管54の一端を例えばフレアナット(図示せず)にて
接続し、連絡管54の他端を図4に示したようにサービ
スバルブ55を介して例えば排出管49の途中に配管接
続する。
【0022】以下、不凝縮ガス排出装置1の動作につい
て、自動制御用キー24が押され、開閉弁11、12の
開閉が自動制御される自動モードの際の不凝縮ガスの抽
気時及び排出時の動作を説明する。機器内での不凝縮ガ
スの発生に伴って抽気管10内の圧力が次第に上昇す
る。このとき、制御装置16は第1の開閉弁11、12
に閉信号をを出力して第1の開閉弁11、12は閉じて
いる。また、第1の圧力検出器13が検出した圧力は所
定時間毎に制御装置16に記憶される。
【0023】制御装置16にて不凝縮ガスの排出のため
のプログラムに基づいて第1の圧力検出器13の検出圧
力が第1の設定圧力である例えば80mmHgとが比較
される。そして、第1の圧力検出器13の検出圧力が第
1の設定圧力よりも高くなると、制御装置16は動作し
てモータ5に運転信号を出力すると共に第2の開閉弁B
へ開信号を出力する。また、制御装置16のタイマー2
2は運転信号出力後の時間のカウントを開始する。
【0024】モータ5が運転を開始すると、第1の開閉
弁12の下流の抽気管10あるいは液トラップ7内等の
ガスが破線矢印にて示したように排出され、前記抽気管
10内の圧力、即ち、第2の圧力検出器14の検出圧力
が次第に低下する。また、抽気ポンプ4の油の温度が次
第に上昇する。さらに、また、外気が外気導入配管9及
び第2の開閉弁Bを介して、液トラップ7に流入してガ
スと共に抽気ポンプ4を介して排出される。このとき、
抽気ポンプ4にガスと共に外気が吸引されるため、抽気
ポンプ4の圧力は水蒸気の飽和圧力より高く保たれ、抽
気ポンプ4に吸引された水蒸気は凝縮する前にガス及び
外気と共に排出され、且つ抽気ポンプ4のオイルに混入
していた水蒸気も気化してガス及び外気と共に排出され
る。
【0025】そして、第2の開閉弁4が開き抽気ポンプ
4が運転を開始してから所定時間例えば5分経過したと
きには、タイマー22はカウントアップして制御装置1
6は第2の開閉弁Bへ閉信号を出力する。このため、第
2の開閉弁Bは閉じて液トラップ7への外気の流入は停
止する。タイマー22はカウントアップしたあとリセッ
トされ、第2の開閉弁Bが閉じてからの時間をカウント
する。また、抽気ポンプ4は運転を継続し、液トラップ
7及び配管8a、8b内に残っていたガス及び外気は排
出され、液トラップ7内の圧力は次第に低下する。そし
て、第2の開閉弁Bが閉じて所定時間(例えば5分)経
過するとタイマー22はカウントアップしてリセットさ
れる。タイマー22のリセット後、制御装置16は第2
の圧力検出器14の検出圧力を入力し第2の設定圧力と
比較し、第2の圧力検出器14の検出圧力が第2の設定
圧力である例えば10mmHgより低いか否かが判断さ
れる。
【0026】時間が経過して第2の圧力検出器14の検
出圧力が第2の設定圧力よりも低くなると、制御装置1
6は動作してタイマー22はカウントを開始する。そし
て、例えば所定時間である例えば10分が経過すると、
制御装置16は動作して第1の開閉弁11、12へ開信
号を出力する。上記開信号によって第1の開閉弁11、
12及び第2の開閉弁が開くと貯室43の不凝縮ガスが
抽気ポンプ4に引かれて排出される。
【0027】以後、第1の圧力検出器13あるいは第2
の圧力検出器14が検出する圧力、即ち、抽気管10乃
至貯室43の圧力が第3の設定圧力である例えば20m
mHgより低いか否かを判断する。第1の開閉弁11、
12が開いて不凝縮ガスが排出され、第1の圧力検出器
13あるいは第2の圧力検出器14が検出する圧力が次
第に低下して第3の設定圧力より低くなると、制御装置
16は動作して第1の開閉弁11、12に閉信号を出
力し、第1の開閉弁11、12は閉じる。また、制御装
置16が閉信号を出力すると同時に、タイマー22は各
開閉弁が閉じた後の時間をカウントする。そして、所定
時間、例えば10秒経過してタイマー22がカウントア
ップすると、リセットされて再びカウントを開始すると
共に制御装置16は第2の開閉弁Bへ開信号を出力す
る。
【0028】第2の開閉弁Bは開信号を入力すると開
き、抽気ポンプ7の運転によって外気が引かれ、このた
め、抽気ポンプ7内の圧力は水蒸気の飽和圧力より高く
保たれ、抽気ポンプ4に吸引された水蒸気は凝縮する前
にガス及び外気と共に排出され、且つ不凝縮ガスの排出
時に抽気ポンプ4のオイルに混入した水蒸気も気化して
外気と共に排出される。そして、所定時間、例えば5分
経過すると制御装置16は抽気ポンプ4に停止信号を出
力すると共に第2の開閉弁Bへ閉信号を出力し、抽気ポ
ンプ4は停止し、第2の開閉弁Bは閉じる。抽気ポンプ
4の停止と同時にタイマー22は抽気ポンプ4の停止後
の時間をカウントする。そして、第3の所定時間、例え
ば30分経過したか否かが判断され、所定時間経過した
場合には、タイマー22はカウントアップしてカウント
はリセットされる。
【0029】また、抽気ポンプ4の停止後、再び第1の
圧力検出器13の検出圧力と第1の設定圧力とが比較さ
れる。そして、不凝縮ガスの抽気運転によって貯室43
内の圧力が上昇して第1の設定圧力より高くなると、上
記と同様に不凝縮ガスの排出運転が開始される。上記実
施例によれば、抽気ポンプ4の上方に抽気ポンプと配管
8a、8bにて接続された液トラップ7が設けられ、液
トラップ7に第2の開閉弁Bが配管接続され、抽気ポン
プ4を運転すると共に第1の開閉弁11、12を開いて
行う不凝縮ガスの排出運転前に抽気ポンプ4を運転する
と共に第2の開閉弁Bを開き、少量の外気が抽気ポンプ
4に引かれるので、抽気ポンプ7内の圧力は水蒸気の飽
和圧力より高く保たれ、抽気ポンプ4に吸引された水蒸
気を凝縮する前にガス及び外気と共に排出することがで
き、且つ不凝縮ガスの排出時に抽気ポンプ4のオイルに
混入しその後に凝縮した水も外気と共に排出することが
でき、この結果、排出運転時に抽気ポンプ4のオイル中
に混入している水の量を僅かに抑えることができ、抽気
ポンプ4の吸引能力を向上することができる。また、不
凝縮ガスの排出運転の前には制御装置16が動作して自
動的に第2開閉弁Bが開き、外気が導入されて水蒸気あ
るいはオイルに混入していた水が排出され、保守点検作
業を大幅に簡略化することができる。
【0030】また、不凝縮ガスの排出運転後に制御装置
16によって抽気ポンプ4を運転すると共に第2の開閉
弁Bを開き、少量の外気が抽気ポンプ4に引かれるの
で、抽気ポンプ7内の圧力は水蒸気の飽和圧力より高く
保たれ、抽気ポンプ4に吸引された水蒸気を凝縮する前
にガス及び外気と共に排出することができ、且つ不凝縮
ガスの排出時に抽気ポンプ4のオイルに混入した水蒸気
も外気と共に排出することができ、この結果、抽気ポン
プ4のオイル中で凝縮する水蒸気の量を極僅かに抑える
ことができ、この結果、抽気ポンプ4の潤滑不良あるい
は錆び付きを回避して、抽気ポンプ4を長期間にわたっ
て安定して運転させることができる。
【0031】上記実施例において、第2の開閉弁Bに電
磁弁を使用して開閉を制御装置16にて自動的に制御し
たが、例えば第2の開閉弁Bに手動の開閉弁を使用した
場合には、開閉弁のコストを低減できると共に抽気ポン
プ4にガスバラストバルブが設けられていない構造の簡
単なものを使用することができ、不凝縮ガス排出装置の
コストを大幅に低減することができる。また、上記実施
例のように不凝縮ガスの排出運転の前あるいは後に抽気
ポンプ4を運転すると共に第2の開閉弁を開いて外気を
抽気ポンプ4に導入することによって、排出運転時に抽
気ポンプ4のオイル中に混入している水の量を僅かに抑
えることができ、抽気ポンプ4の吸引能力を向上するこ
とができ、また、抽気ポンプ4の潤滑不良あるいは錆び
付きを回避して、抽気ポンプ4を長期間にわたって安定
して運転させることができる。
【0032】さらに、液トラップ7に孔を開けて外気導
入管9を接続する場合にも孔開け作業に伴い形成された
切り粉が液トラップ7に溜まり、直接抽気ポンプ4に吸
引されることを防止でき、この結果、抽気ポンプ4の故
障を回避することができる。以下、請求項4の発明の実
施例を第4図に基づいて説明する。なお、第4図におい
て第1図のものと同様なものには同じ符号を付しその詳
細な説明は省略する。
【0033】外気導入配管9の途中に開閉弁4の換わり
に破線にて示したようにオリフィス23を設ける。この
オリフィス23の開口面積は抽気ポンプ4の運転時に外
気が抽気ポンプ4の排出能力の例えばほぼ10%の量導
入されるように予め設定される。そして、抽気ポンプ4
の運転時には外気がオリフィス23を介して抽気ポンプ
4へ導入される。
【0034】この結果、上記実施例と同様に不凝縮ガス
の排出運転時に抽気ポンプ4のオイル中に混入している
水の量を僅かに抑えることができ、抽気ポンプ4の吸引
能力を向上することができ、また、抽気ポンプ4の潤滑
不良あるいは錆び付きを回避して、抽気ポンプ4を長期
間にわたって安定して運転させることができる。さら
に、オリフィス23を備えた外気導入配管9を接続すれ
ばよく構成を極めて簡略化することができると共に抽気
ポンプ4にガスバラストバルブを備えていないものを使
用でき、不凝縮ガス排出装置のコストを大幅に低減する
ことができる。
【0035】なお、本願発明は上記実施例に限定される
ものはなく、上記実施例においては、吸収冷凍機に予め
設けられていた不凝縮ガス排出装置に新たに不凝縮ガス
排出装置1を接続する構成について説明したが、吸収冷
凍機の抽気装置に予め接続されている不凝縮ガス排出装
置の液トラップ、液トラップと抽気装置との間の排出管
49のうち開閉弁51より上流側の配管あるいは液トラ
ップと抽気ポンプとの間の配管に外気導入管9を接続し
てもよい。そして、外気導入管9を排出管49に接続し
たときには液トラップに接続する場合と同様に接続作業
に伴い発生した切り粉が抽気ポンプ4吸引されることを
防止でき、この結果、抽気ポンプの故障を回避してメン
テナンスの簡略化を図ることができる。また、図1に破
線にて示したように開閉弁Bを有した外気導入配管9を
液トラップ7と抽気ポンプ4との間の配管8aあるいは
配管8bに接続してもよく、不凝縮ガス排出装置1の構
成は、本願発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能
である。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上のように構成された不凝縮
ガス排出装置であり、請求項1の発明によれば、機器に
配管接続される液トラップに配管接続される抽気ポンプ
を備え、外気導入配管の一端を第1の電磁弁より下流側
の排出管あるいは液トラップに接続し他端を外気に開口
し、この外気導入配管に手動の開閉弁もしくはオリフィ
スを設けているので、ガスバラストバルブが設けられて
いない構造の簡単な抽気ポンプを使用することができ、
不凝縮ガス排出装置のコストを大幅に低減することがで
きる。また、不凝縮ガスの排出運転の前あるいは後に抽
気ポンプを運転すると共に第2の開閉弁を開いて外気を
抽気ポンプに導入することによって、排出運転時に抽気
ポンプのオイル中に混入している水の量を僅かに抑える
ことができ、抽気ポンプの吸引能力を向上することがで
き、また抽気ポンプの潤滑不良あるいは錆び付きを回避
できると共に、抽気ポンプが外気導入管の接続時に発生
した切り粉を吸引することを回避でき、この結果、抽気
ポンプを長期間にわたって安定して運転させ、開閉弁を
備えた外気導入配管を接続するという極めて簡単な構成
によって、不凝縮ガス排出装置の排出能力も長期間にわ
たって安定させることができる。又、第2の開閉弁の代
わりにオリフィスを配置すれば、不凝縮ガスの排出運転
時に抽気ポンプのオイル中に混入している水の量を僅か
に抑えることができ、抽気ポンプの吸引能力は向上する
ことができ、また、抽気ポンプの潤滑不良あるいは錆び
付きを回避して、抽気ポンプを長期にわたって安定して
運転させることが可能となり、さらに、オリフィスを備
えた外気排出管を接続すれば良く構成を際めて簡略化す
ることができると共に抽気ポンプにガスバラストバルブ
を備えていないものを使用でき、不凝縮ガス排出装置の
コストを大幅に低減することができる。
【0037】また、請求項2の発明によれば、制御装置
が動作して不凝縮ガスの排出運転前に抽気ポンプを運転
すると共に第2の開閉弁を開き、少量の外気が抽気ポン
プに引かれるので、抽気ポンプ内の圧力は水蒸気の飽和
圧力より高く保たれ、抽気ポンプに吸引された水蒸気を
凝縮する前にガス及び外気と共に排出することができ、
且つ不凝縮ガスの排出時に抽気ポンプのオイルに混入し
その後に凝縮した水も外気と共に排出することができ、
この結果、排出運転時に抽気ポンプのオイル中に混入し
ている水の量を僅かに抑えることができ、抽気ポンプの
吸引能力を向上することができる。また、不凝縮ガスの
排出運転の前には制御装置が動作して自動的に第2開閉
弁が開き、外気が導入されて水蒸気あるいはオイルに混
入していた水が排出され、不凝縮ガス排出装置の保守点
検作業を大幅に簡略化することができる。
【0038】また、請求項3の発明によれば、制御装置
が動作して不凝縮ガスの排出運転後に抽気ポンプを運転
すると共に第2の開閉弁を開き、少量の外気が抽気ポン
プに引かれるので、抽気ポンプ内の圧力は水蒸気の飽和
圧力より高く保たれ、抽気ポンプに吸引された水蒸気を
凝縮する前にガス及び外気と共に排出することができ、
且つ不凝縮ガスの排出時に抽気ポンプのオイルに混入し
た水蒸気も外気と共に排出することができ、この結果、
抽気ポンプのオイル中で凝縮する水蒸気の量を極僅かに
抑えることができ、この結果、抽気ポンプの潤滑不良あ
るいは錆び付きを回避して、抽気ポンプ4を長期間にわ
たって安定して運転させることができる。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】不凝縮ガス排出装置の概略正面図である。
【図2】不凝縮ガス排出装置の概略側面図である。
【図3】抽気装置の配管構成図である。
【図4】請求項4についての不凝縮ガス排出装置の要部
概略正面図である。
【符号の説明】
1 不凝縮ガス排出装置 4 抽気ポンプ 5 モータ 7 液トラップ 8a 配管 8b 配管 9 外気導入配管 10 抽気配管 11 第1の開閉弁 12 第1の開閉弁 B 第2の開閉弁 13 第1の圧力検出器 14 第2の圧力検出器 15 制御ボックス 16 制御装置 23 オリフィス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−94171(JP,A) 特開 平7−151424(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 43/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸収式冷凍機に配管接続された不凝縮ガス
    抽気装置と、この不凝縮ガス抽気装置に第1の電磁弁を
    有した排出管を介して接続された液トラップと、この液
    トラップに配管接続された抽気ポンプと、第1の電磁弁
    より下流側の排出管あるいは液トラップに一端が接続さ
    れ他端が外気に開口した外気導入配管と、この外気導入
    配管に設けられた手動の開閉弁もしくはオリフィスと
    備えたことを特徴とする不凝縮ガス排出装置。
  2. 【請求項2】吸収式冷凍機に配管接続された不凝縮ガス
    抽気装置と、この不凝縮ガス抽気装置に第1の電磁弁を
    有した排出管を介して接続された液トラップと、液トラ
    ップに配管接続された抽気ポンプと、第1の電磁弁より
    下流側の排出管、この液トラップあるいは液トラップと
    抽気ポンプとの間の配管に一端が接続され他端が外気に
    開口した外気導入配管と、この外気導入配管に設けられ
    た第2の電磁弁と、抽気ポンプへ運転信号を出力すると
    共に第1の開閉弁へ開信号を出力して不凝縮ガスの排出
    運転を行わせる前にあらかじめ所定時間この抽気ポンプ
    へ運転信号を出力し且つ第2の電磁弁へ開信号を出力す
    る制御装置とを備えたことを特徴とする不凝縮ガス排出
    装置。
  3. 【請求項3】吸収式冷凍機に配管接続された不凝縮ガス
    抽気装置と、この不凝縮ガス抽気装置に第1の電磁弁を
    有した排出管を介して接続された液トラップと、液トラ
    ップに配管接続された抽気ポンプと、第1の電磁弁より
    下流側の排出管、この液トラップあるいは液トラップと
    抽気ポンプとの間の配管に一端が接続され他端が外気に
    開口した外気導入配管と、この外気導入配管に設けられ
    た第2の電磁弁と、抽気ポンプへ運転信号を出力すると
    共に第1の開閉弁へ開信号を出力して不凝縮ガスの排出
    運転を行わせ、且つこの排出運転の終了後抽気ポンプへ
    運転信号を継続して出力し第1の電磁弁へ閉信号を出力
    すると共に第2の電磁弁へ開信号を出力し、不凝縮ガス
    の排出を終了してから所定時間経過後に第2の電磁弁へ
    閉信号を出力すると共に抽気ポンプへ停止信号を出力す
    る制御装置とを備えたことを特徴とする不凝縮ガス排出
    装置。
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