JP3048803B2 - 皮革様シートの製造方法 - Google Patents

皮革様シートの製造方法

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JP3048803B2 JP5246173A JP24617393A JP3048803B2 JP 3048803 B2 JP3048803 B2 JP 3048803B2 JP 5246173 A JP5246173 A JP 5246173A JP 24617393 A JP24617393 A JP 24617393A JP 3048803 B2 JP3048803 B2 JP 3048803B2
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    • D06N3/0043Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof characterised by their foraminous structure; Characteristics of the foamed layer or of cellular layers
    • D06N3/0052Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof characterised by their foraminous structure; Characteristics of the foamed layer or of cellular layers obtained by leaching out of a compound, e.g. water soluble salts, fibres or fillers; obtained by freezing or sublimation; obtained by eliminating drops of sublimable fluid

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ソフトな触感と優れた
皮革様の外観をもつ極細繊維皮革様シートの製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、天然皮革の代替材料として人工皮
革が開発され、シューズ、スポーツ用ボール、バッグ、
衣料などの用途に広く使用されてきた。
【0003】しかし、従来の人工皮革は、これらの用途
に使用される材料として、その用途に必要な特性を十分
に備えてはおらず、特に天然皮革らしいソフトな触感と
外観を有し、しかも層間剥離強度が高く実用強度に優れ
た皮革様シートを製造することができなかった。
【0004】これらの性質を改良する方法として、使用
する繊維質基材の繊維に極細繊維あるいは極細繊維の集
束繊維からなる布帛を用い、ポリウレタン弾性樹脂で含
浸処理する方法(特開昭56―58052号公報)、極
細繊維形成繊維成分とこれを被覆する成分をポリウレタ
ン弾性樹脂で含浸処理して凝固させた後、該被覆成分を
除去し、極細繊維成分とポリウレタン樹脂とからなるシ
ートを製造する方法(特開昭56―134271号公
報)などが開発されてきている。
【0005】ここで、極細繊維を得る方法としては、溶
剤溶解性の異なる2種の重合体成分を複合紡糸し、得ら
れた複合繊維を溶剤処理してその一成分を溶解除去する
方法が、一般的に用いられている。
【0006】この場合、複合繊維を処理した後の溶剤を
除去するのに、熱によって溶剤を蒸発させる方法が用い
られている。しかしながら、この方法では、溶剤に溶解
された重合体成分が、溶剤により溶解されずに残った重
合体成分、すなわち、極細繊維の束状フィブリルを毛管
現象で伝わって析出し、フィブリルを膠着させるため、
極細繊維の風合いが硬くなってしまうという問題があっ
た。
【0007】また、複合繊維の両重合体成分に対して非
溶剤で、使用した溶剤には混和性のある液体で処理する
方法もあるが、この方法でも溶剤に溶解された重合体成
分が、極細繊維の束状フィブリルの中で凝固するため、
柔軟性に欠けるものとなるという欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解消し、柔軟で、ソフトな触感と優れた
皮革様の外観を有する皮革様シートを製造する方法を提
供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(イ)
繊維形成性高分子重合体(A)と、該繊維形成性高分子
重合体(A)とは溶剤溶解性の異なる高分子重合体
(B)とを複合紡糸して得られた繊維を用いて作成した
繊維質基材を溶剤処理し、その一方の成分を溶解除去し
て皮革様シートを製造するに際し、(1)溶剤として水
と100℃以下の温度で共沸する有機溶剤を選定し、か
つこの有機溶剤に可溶な高分子重合体(B)を溶解除去
成分に選定して繊維質基材を作成し、(2)次いで、該
有機溶剤で該繊維質基材を処理して高分子重合体(B)
を溶解除去し、(3)その後、共沸温度より5℃以上高
い熱水中に、該有機溶剤を含有する繊維質基材を浸漬
し、瞬間的に有機溶剤を共沸除去することを特徴とする
皮革様シートの製造方法、(ロ)繊維形成性高分子重合
体(A)と、該繊維形成性高分子重合体(A)とは溶剤
溶解性の異なる高分子重合体(B)とを複合紡糸して得
られた繊維を用いて作成した繊維質基材を溶剤処理し、
その一方の成分を溶解除去して皮革様シートを製造する
に際し、(1)溶剤として水と100℃以下の温度で共
沸する有機溶剤を選定し、かつこの有機溶剤に可溶な高
分子重合体(B)を溶解除去成分に選定して繊維質基材
を作成し、(2)次いで、該有機溶剤で該繊維質基材を
処理して高分子重合体(B)を溶解除去し、(3)その
後、爆発臨界酸素濃度以下で、水との共沸温度以上の水
蒸気中にて、該有機溶剤を含有する繊維質基材を処理し
て有機溶剤を除去することを特徴とする皮革様シートの
製造方法、及び(ハ)繊維形成性高分子重合体(A)
と、該繊維形成性高分子重合体(A)とは溶剤溶解性の
異なる高分子重合体(B)とを複合紡糸して得られた繊
維を用いて作成した繊維質基材を溶剤処理し、その一方
の成分を溶解除去して皮革様シートを製造するに際し、
(1)溶剤として水と100℃以下の温度で共沸する有
機溶剤を選定し、かつこの有機溶剤に可溶な高分子重合
体(B)を溶解除去成分に選定して繊維質基材を作成
し、(2)次いで、該有機溶剤で該繊維質基材を処理し
て高分子重合体(B)を溶解除去し、(3)その後、共
沸温度より5℃以上高い熱水中に、該有機溶剤を含有す
る繊維質基材を浸漬し、瞬間的に有機溶剤を共沸除去
し、(4)更に、その後、爆発臨界酸素濃度以下で、水
との共沸温度以上の水蒸気中にて、該繊維質基材を処理
して残留有機溶剤を除去することを特徴とする皮革様シ
ートの製造方法が提供され、さらに好ましくは、該有機
溶剤中に、アルキルポリシロキサン、アルキルアリルポ
リシロキサン、アミノ基含有シリコーン、アルキレンエ
ーテル変性シリーコン、アルキレンエーテル変性パーフ
ロロアルキル化合物の中から選ばれた一種以上の化合物
を0.1〜5重量%含有させる皮革様シートの製造方法
が提供される。
【0010】また、前記(イ)、(ロ)、(ハ)の方法
において、繊維形成性高分子重合体(A)の繊維が、そ
の飽和吸水状態から平衡水分率以下へ乾燥した場合、3
%以上収縮するものであり、前記有機溶剤除去工程の
後、該繊維形成性高分子重合体(A)の繊維からなる繊
維質基材を飽和吸水させ、次いで平衡水分率以下に乾燥
して、繊維質基材の面積で5%以上収縮させる方法、及
びその際、収縮処理を、繊維質基材が拘束されず、自由
な状態で行なう方法も好ましい態様である。
【0011】以下、本発明方法について、さらに詳細に
説明する。
【0012】皮革様シート状物の柔軟性、触感を改良す
る手段としては、使用する繊維質基材の繊維を極細化す
ることが有効であり、本発明においても、繊維形成性高
分子重合体(A)と、該繊維形成性高分子重合体(A)
とは溶剤溶解性の異なる高分子重合体(B)とを複合紡
糸して得られた繊維を用いて作成した繊維質基材を溶剤
処理して、その一成分を溶解除去することにより、均一
な極細束状繊維を形成させる。
【0013】繊維形成性高分子重合体(A)と、該繊維
形成性高分子重合体(A)とは溶剤溶解性の異なる高分
子重合体(B)とを複合紡糸して得られる繊維の具体例
としては、次に示すものを挙げることができる。
【0014】繊維形成性高分子重合体(A)としては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ートなどのポリエステル、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン12などのポリアミドが好ましく、これらと溶
剤溶解性の異なる高分子重合体(B)として好ましいも
のは、ポリエチレン、エチレンとアクリル酸ビニル、酢
酸ビニルなどのビニル化合物との共重合体、ポリスチレ
ン、スチレンとアクリル酸ビニル、酢酸ビニルなどのビ
ニル化合物との共重合体などである。
【0015】高分子重合体(A)と高分子重合体(B)
とから本発明で使用する複合繊維を得るには、高分子重
合体(A)を島成分、高分子重合体(B)を海成分とな
るように紡糸すればよく、例えば、高分子重合体(A)
と高分子重合体(B)とを混合紡糸する方法、熔融紡糸
ノズルの中で複数の高分子重合体(A)の分岐流を高分
子重合体(B)で包接するように紡糸する方法、あるい
は繊維の断面において、高分子重合体(A)が連続層に
ならず、高分子重合体(B)により分断された構造とな
るように、高分子重合体(A)と高分子重合体(B)と
を紡糸する方法などがある。
【0016】これらの複合繊維からなる繊維質基材か
ら、柔軟性、触感に優れた極細繊維の皮革様シートを得
るには、高分子重合体(B)を除去する際に、高分子重
合体(A)の極細繊維からなる束状フィブリルの中に高
分子重合体(B)が残らないように除去し、有機溶剤中
に溶解した高分子重合体(B)により高分子重合体
(A)のフィブリルを再膠着させないようにすることが
重要である。
【0017】本発明では、高分子重合体(B)を溶出さ
せるのに使用する有機溶剤として、高分子重合体を溶解
すると共に、水と100℃以下の温度で共沸するものを
選定する。
【0018】前記した高分子重合体(B)に対して、こ
の条件を満たす有機溶剤としては、例えば、ベンゼン
(69℃)、トルエン(85℃)、クロルベンゼン(9
0℃)、エチルベンゼン(92℃)、キシレン(94
℃)などを挙げることができる(括弧内は水との共沸温
度を示す)。
【0019】前記複合繊維からなる繊維質基材を、常法
により前記有機溶剤で処理して、高分子重合体(B)を
溶解除去した後、共沸温度より5℃以上、好ましくは8
℃以上高い熱水中に、該有機溶剤を含有する繊維質基材
を浸漬し、瞬間的に有機溶剤を共沸除去する。かくする
ことにより、有機溶剤中に溶解していた高分子重合体
(B)は、突沸状態で共沸する有機溶剤と共に、高分子
重合体(A)の極細繊維フィブリルから除去されるた
め、その後、乾燥しても、極細繊維フィブリルを再膠着
させることがなく、風合いを損なうようなことはない。
【0020】この方法によれば、有機溶剤中に溶解した
高分子重合体(B)が、高分子重合体(A)の極細繊維
フィブリルを再膠着させないため、有機溶剤で高分子重
合体(B)を溶解除去する際に、その処理を繰り返し
て、高分子重合体(B)を完全に溶解除去しなくても
(例えば、高分子重合体(B)が1〜5%程度溶解され
ずに残っていても)、十分な柔軟性を維持することが可
能である。従って、工業的に実施する場合、設備を小型
化することができ、使用する有機溶剤の量も少なくてす
むので、きわめて有利である。
【0021】一方、前述のように高分子重合体(B)を
有機溶剤で溶解除去した後、酸素濃度が爆発臨界酸素濃
度以下で、共沸温度以上の水蒸気中にて、該有機溶剤を
含有する繊維質基材を処理して、有機溶剤を除去しても
よい。
【0022】ここで爆発臨界酸素濃度とは、酸素、窒素
及び有機溶剤蒸気の3成分の混合気体において、爆発、
発火の生じない酸素濃度を意味し、酸素濃度を爆発臨界
酸素濃度以下とすることにより、有機溶剤を蒸発させた
際に、有機溶剤の濃度に関係なく、爆発が起こらないよ
うにすることができる。
【0023】前記有機溶剤の爆発臨界酸素濃度は、ベン
ゼンが9%、トルエンが10%、キシレン が10%
以下である。
【0024】繊維質基材に含まれている有機溶剤は、水
蒸気を満たした共沸温度以上のスチーマー中で、水と共
沸蒸発させる。これにより、有機溶剤に溶解している高
分子重合体(B)は、水と共沸する有機溶剤が蒸発する
際に、極細繊維のフィブリルの中から除去されるため、
該重合体成分のフィブリル中への残留量は少なくなり、
フィブリルを膠着させることが少なく、柔軟でソフトな
風合いが得られ、しかも有機溶剤も完全に除去されるこ
とになる。
【0025】スチーマー内を爆発臨界酸素濃度以下の酸
素濃度に維持するには、スチーマー内に空気が拡散、侵
入しないようにシールした構造を有する容器内に、空気
を除去しつつ酸素濃度が爆発臨界濃度以下になるまで、
共沸温度以上のスチームを封入すればよい。スチーマー
温度を100℃以上とするには、封入するスチームを1
00℃以上の熱源で加熱し、過加熱したスチームとして
供給する。
【0026】この方法によれば、有機溶剤を完全に除去
することが可能であり、水蒸気をブローすることで処理
容器内の酸素濃度を下げることができるため、安全上有
利であり、更に、スチームブロー量と回収排気吸引量と
をバランスさせることで容易に内圧をコントロールする
ことができる。
【0027】なお、前記の熱水中で有機溶剤を共沸除去
する方法では、前記のごとく、有機溶剤中に溶解してい
た高分子重合体(B)が、極細繊維フィブリルを再膠着
させることがないため、ソフトで、優れた風合いの皮革
様シートを得ることができるが、有機溶剤(特にポリウ
レタン樹脂内に含まれる有機溶剤)を完全に除去するこ
とが難しく、更に追加の乾燥が必要となる。
【0028】これに対して、前記の水蒸気中で有機溶剤
を除去する方法では、有機溶剤を完全に除去することが
できるが、柔軟性、風合いの点では、前記熱水処理より
も若干劣ったものとなる。
【0029】そこで、溶剤処理した後の繊維質基材に、
溶剤に溶解された重合体成分を除去し、フィブリルの膠
着を防いで、柔軟性、風合いを向上させる点で優ってい
る前記熱水処理をまず施し、次いで溶剤除去の点で優っ
ている前記水蒸気処理を施すと、より柔軟で、ソフトな
触感を有すると共に、溶剤が完全に除去された皮革様シ
ートを得ることができる。そのためには、例えば、シー
ルしたスチーマー内に、熱水処理浴を設け、溶剤処理後
の繊維質基材を連続的に熱水処理浴に浸漬させ、次い
で、熱水処理浴から出た繊維質基材を水蒸気処理するよ
うにすればよい。
【0030】前記いずれの方法においても、柔軟性を更
に向上させるには、有機溶剤中にジメチルポリシロキサ
ンなどのアルキルポリシロキサン、メチルフェニルポリ
シロキサンなどのアルキルアリールポリシロキサン、ア
ミノ基含有シリコン、アルキレンエーテル変性シリコ
ン、アルキレンエーテル変性パーフロロアルキル化合物
の中から選ばれた一種以上の化合物を0.1〜5重量%
含有させておくことが有効である。
【0031】これらの添加剤を加えることにより、高分
子重合体(B)の溶出が促進され、かつ有機溶剤中に溶
解した高分子重合体(B)による極細繊維フィブリルの
膠着を防止することができる。
【0032】前記各方法において、繊維形成性高分子重
合体(A)の繊維が、その飽和吸水状態から平衡水分率
以下へ乾燥した場合、3%以上収縮するものであり、有
機溶剤除去工程の後で、該繊維形成性高分子重合体
(A)の繊維からなる繊維質基材を飽和吸水させ、次い
で平衡水分率以下に乾燥して、繊維質基材の面積で5%
以上収縮させると、一層ソフトな感触と皮革様の外観を
有する皮革様シートが得られる。この場合、収縮処理
を、繊維質基材が拘束されず、自由な状態で行なうのが
好ましい。かかる収縮特性を有する高分子重合体(A)
の例としては、ナイロン6、ナイロン66及びナイロン
12などが挙げられる。
【0033】本発明は、前述した複合繊維からなる繊維
質基材そのものに適用してもよく、また高分子重合体
(B)を溶出するのに使用する有機溶剤に対して溶解性
のないポリウレタンエラストマー、ポリウレタンウレア
エラストマー等を含浸させた繊維質基材に適用してもよ
い。
【0034】
【実施例】以下、本発明の方法を実施例により説明す
る。なお、以下の実施例、比較例における柔軟性、20
%伸長応力/5%伸長応力及び溶剤残留量は、次のよう
にして測定した。 (1)柔軟性 測定しようとする皮革様シートから、幅2.5cm、長
さ9cmのテストピースを作成し、その一端2cmをク
ランプして、基準面から他端を上にして直立させ、該他
端から2cm下方の点に下方向に荷重を加えて、テスト
ピースを湾曲させ、基準面と該他端の間隔が2cmとな
ったときの荷重をテストピース幅1cm当りに換算して
示した。この値が小さい程、柔軟性に優れていることを
示す。 (2)20%伸長応力/5%伸長応力 皮革様シートサンプルを引張試験機で伸長試験し、5%
及び20%伸張時の応力を読み取り、両者の比を求め
た。ここで、5%伸長応力が小さいことは、ソフトであ
ることを示し、20%伸長応力が大きいことは、伸び難
いことを示す。従って、20%伸長応力/5%伸長応力
の値が大きい程、ソフトで、伸び難いことを示す。 (3)溶剤残留量 サンプルをイソプロピルアルコ−ルに浸漬して、残溶剤
をイソプロピルアルコ−ルで抽出し、ガスクロマトグラ
フイ−で定量分析した。
【0035】実施例1 ナイロン6と低密度ポリエチレンとを、交互に24層に
張り合わせた中空多層張り合わせ型繊維の表面をポリエ
チレンで包んだ形の複合繊維を溶融紡糸して、総デニー
ルが6デニールの繊維を作り、51mmの長さににカッ
トして短繊維を得た。ナイロン6成分のデニールは0.
2デニール、ナイロン6:ポリエチレンの重量比は1:
1であった。
【0036】この短繊維を、カード、クロスレ−ヤー、
ニードルロッカーで絡合して繊維質基材を作成し、90
℃に加熱したロールの間に通して、重量310g/m2
、厚さ1.5mmとした。これに、ポリオール成分と
して、ポリブチレンアジペート、ポリテトラメチレング
リコール、イソシアネート成分として4、4′―ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、鎖伸長剤としてエチレン
グリコールを反応させて得たポリウレタン樹脂(イソシ
アネート基に基づく窒素含有量が4.0%)と、多孔調
整剤としてのポリオキシエチレンエーテル変成シリコー
ンを添加したジメチルホルムアミド液を含浸させ、水中
で凝固させた後、乾燥させた。
【0037】この基材を、80℃のトルエンに10分間
浸漬し、すぐに基材厚さの40%の間隙にセットしたニ
ップロールで絞り、この操作を5回繰り返した。さらに
新鮮トルエンに替え、デイップ・ニップ洗浄を2回同様
に行い、最後に基材厚さの40%でニップしてトルエン
含有量を基材重量の150%に調整した。この処理によ
りポリエチレンがトルエンに溶解、除去され、基材中の
残ポリエチレン量は2重量%であった。
【0038】この基材を、95℃の熱水中に2分間浸漬
し、トルエンを共沸除去した後、100℃で10分乾燥
した。
【0039】得られた皮革様シートは、柔軟性が1.5
g/cm、20%伸長応力/5%伸長応力が3.4、ト
ルエン共沸除去後の基材中のトルエン残留量が0.2%
であり、柔軟性に富み、優れた皮革様外観を有してい
た。
【0040】実施例2 ナイロン6と低密度ポリエチレンをチップで重量比1:
1に混合し、溶融混合紡糸して、ナイロン6を島成分、
ポリエチレンを海成分とする複合繊維を作り、51mm
の長さにカットして短繊維を得た。
【0041】この短繊維を、カード、クロスレ−ヤー、
ニードルロッカーで絡合して繊維質基材を作成し、90
℃に加熱したロールの間に通して、重量460g/m2
、厚さ1.53mmとした。これに、実施例1で用い
たポリウレタン樹脂と多孔調整剤としてのポリオキシエ
チレンエーテル変成シリコーンを添加したジメチルホル
ムアミド 液を含浸させ、水中で凝固させた後、乾燥さ
せた。
【0042】この基材を、85℃のトルエンに10分間
浸漬し、すぐに基材厚さの40%の間隙にセットしたニ
ップロールで絞り、この操作を7回繰り返した。さらに
新鮮トルエンに替え、デイップ・ニップ洗浄を2回同様
に行い、最後に基材厚さの40%でニップしてトルエン
含有量を基材重量の150%に調整した。この処理によ
り、ポリエチレンがトルエンに溶解、除去され、基材中
のの残ポリエチレン量は3%であった。
【0043】この基材を、95℃の熱水中に2分間浸漬
し、トルエンを共沸除去した後、100℃で10分乾燥
した。
【0044】得られた皮革様シートは、柔軟性が1.6
g/cm、20%伸長応力/5%伸長応力が3.3、ト
ルエン共沸除去後の基材中のトルエン残留量が0.2%
であり、柔軟性に富み、優れた皮革様外観を有してい
た。
【0045】実施例3 実施例1で作成した、ポリウレタン樹脂とポリオキシエ
チレンエーテル変成シリコーンを含むジメチルホルムア
ミド液を含浸させた繊維質基材を、90℃のクロルベン
ゼン中に10分間浸漬し、すぐに基材厚さの40%の間
隙にセットしたニップロールで絞り、この操作を7回繰
り返した。さらに新鮮クロルベンゼンに替え、デイップ
・ニップ洗浄を2回同様に行い、最後に基材厚さの40
%でニップしてクロルベンゼン含有量を基材重量の15
0%に調整した。この処理により、ポリエチレンがクロ
ルベンゼンに溶解、除去され、基材中のの残ポリエチレ
ン量は2.5%であった。
【0046】この基材を、98℃の熱水中に5分間浸漬
し、トルエンを共沸除去した後、110℃で10分乾燥
した。
【0047】得られた皮革様シートは、柔軟性が1.6
g/cm、20%伸長応力/5%伸長応力が3.4、ク
ロルベンゼン共沸除去後の基材中のクロルベンゼン残留
量が0.1%であり、柔軟性に富み、優れた皮革様外観
を有していた。
【0048】比較例1、2 実施例1及び2において、トルエンで溶出処理した基材
を、40℃、60℃、80℃及び95℃にそれぞれ調温
した乾燥室を連設した連続乾燥機で、溶剤の濃度が0.
3%以下となるように新鮮空気を補充しつつ乾燥し、溶
剤は活性炭吸着させた。
【0049】得られた各シートは、柔軟性が、それぞれ
2.6g/cm(比較例1)及び2.7g/cm(比較
例2)、20%伸長応力/5%伸長応力が、それぞれ
2.8(比較例1)及び2.9(比較例2)であり、風
合いが硬くダンボール紙のような折れしわを生じ、挫屈
性の劣るものであった。
【0050】比較例3 実施例2で作成した基材を、80℃の熱水中で処理した
以外は、実施例2と同一条件で処理を行なった。
【0051】得られたシートは、柔軟性が2.4g/c
m、20%伸長応力/5%伸長応力が2.9であり、実
施例2のシートと比較して、風合いが硬く劣ったもので
あった。
【0052】実施例4〜6 実施例2で使用した有機溶剤中に表1に示した添加剤を
加え、その他の条件は実施例2と同一条件で処理を行な
った。
【0053】得られたシートの柔軟性、20%伸長応力
/5%伸長応力及びトルエン共沸除去後の基材中のトル
エン残留量は表1に示す通りであり、柔軟性に特に優れ
ており、皮革様シートとして優れたものであった。
【0054】
【表1】
【0055】実施例7 実施例1において、トルエンでポリエチレンを溶解、除
去した基材を、95℃の熱水中に2分間浸漬し、トルエ
ンを共沸除去すると共に、ナイロン6極細繊維を飽和吸
水させた。次いで、この基材をタンブラー揉み機にかけ
て、拘束せずに自由な状態で、揉み処理を施しながら1
00℃で10分間乾燥し、基材の面積で8%収縮させ
た。このとき、このナイロン6極細繊維は、飽和吸水状
態から含水率0.5%まで乾燥した場合、5%の収縮率
を有していた。
【0056】得られた皮革様シートは、柔軟性が1.3
g/cm、20%伸長応力/5%伸長応力が3.5、ト
ルエン共沸除去後の基材中のトルエン残留量が0.2%
であり、柔軟性に富み、優れた皮革様外観を有してい
た。
【0057】実施例8 実施例2において、トルエンでポリエチレンを溶解、除
去した基材を、95℃の熱水中に2分間浸漬し、トルエ
ンを共沸除去すると共に、ナイロン6極細繊維を飽和吸
水させた。次いで、この基材をタンブラー揉み機にかけ
て、拘束せずに自由な状態で、揉み処理を施しながら1
00℃で10分間乾燥し、基材の面積で6%収縮させ
た。
【0058】得られた皮革様シートは、柔軟性が1.2
g/cm、20%伸長応力/5%伸長応力が3.5、ト
ルエン共沸除去後の基材中のトルエン残留量が0.2%
であり、柔軟性に富み、優れた皮革様外観を有してい
た。
【0059】実施例9〜11 実施例8で使用した有機溶剤中に表2に示した添加剤を
加え、その他の条件は実施例8と同一条件で処理を行な
った。
【0060】得られたシートの柔軟性、20%伸長応力
/5%伸長応力及びトルエン共沸除去後の基材中のトル
エン残留量は表2に示す通りであり、柔軟性に特に優れ
ており、皮革様シートとして優れたものであった。
【0061】
【表2】
【0062】実施例12 ポリエチレンテレフタレートと低密度ポリエチレンと
を、交互に24層に張り合わせた中空多層張り合わせ型
繊維の表面をポリエチレンで包んだ形の複合繊維を溶融
紡糸して、総デニールが6デニールの繊維を作り、51
mmの長さににカットして短繊維を得た。ポリエチレン
テレフタレート成分のデニールは約0.2デニール、ポ
リエチレンテレフタレート:ポリエチレンの重量比は
1:1であった。
【0063】この短繊維を、カードにかけてウエブを作
成した後、ニードルロッカーに通して、打ち込み密度
1,400本/cm2 でニードルパンチングを行なっ
た。
【0064】次いで、得られた絡合繊維質基材を90℃
に加熱したロールの間に通して、重量550g/m2 、
厚さ1.83mmとした。これに、ポリオール成分とし
て、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール、イソシ
アネート成分として4、4′―ジフェニルメタンジイソ
シアネート、鎖伸長剤としてエチレングリコールを反応
させて得たポリウレタン樹脂(イソシアネート基に基づ
く窒素含有量が4.2%)と、多孔調整剤としてのポリ
プロピレングリコール(分子量6,000)及びポリオ
キシエチレンエーテル変成シリコーンを添加したジメチ
ルホルムアミド液を含浸させ、ニップロールで包液量が
180%となるように調整した。次いで、この基材を4
0℃の水中に浸漬し、凝固させた後、水で十分洗浄し、
乾燥して、繊維:樹脂が100:45の基材を得た。
【0065】この基材を、85℃のトルエンに10分間
浸漬し、すぐに基材厚さの40%の間隙にセットしたニ
ップロールで絞り、この操作を5回繰り返した。さらに
新鮮トルエンに替え、同じ操作を更に2回繰り返した。
次いで、トルエン含有量を基材重量の150%に調整し
た。この処理によりポリエチレンがトルエンに溶解、除
去され、基材中の残ポリエチレン量は2重量%であっ
た。
【0066】この基材を、98℃の熱水中に2分間浸漬
し、トルエンを共沸除去した後、110℃で10分乾燥
した。
【0067】得られた皮革様シートは、柔軟性が1.7
g/cm、20%伸長応力/5%伸長応力が3.2、ト
ルエン共沸除去後の基材中のトルエン残留量が0.2%
であり、柔軟性に富み、優れた皮革様外観を有してい
た。
【0068】実施例13 実施例1で得た短繊維を、カード、クロスレ−ヤー、ニ
ードルロッカーで絡合して繊維質基材を作成し、150
℃に加熱した熱風乾燥機中で5分間処理し、次いで90
℃に加熱したロールの間を通して、重量560g/m2
、厚さ1.85mmとした。これに、ポリオール成分
として、ポリブチレンアジペート、ポリテトラメチレン
グリコール、イソシアネート成分として4、4′―ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、鎖伸長剤としてエチレ
ングリコールを反応させて得たポリウレタン樹脂(イソ
シアネート基に基づく窒素含有量が4.0%)を添加し
たジメチルホルムアミド液を含浸させ、水中で凝固させ
た後、乾燥させた。
【0069】この基材を、80℃のトルエンに10分間
浸漬し、すぐに基材厚さの40%の間隙にセットしたニ
ップロールで絞り、この操作を5回繰り返した。さらに
新鮮トルエンに替え、デイップ・ニップ洗浄を2回同様
に行い、最後に基材厚さの40%でニップしてトルエン
含有量を基材重量の150%に調整した。この処理によ
りポリエチレンがトルエンに溶解、除去され、基材中の
残ポリエチレン量は2重量%であった。
【0070】この基材を、酸素濃度1%、100℃のス
チームに5分間暴露してトルエンを除去し、次いで10
0℃で10分乾燥した。
【0071】得られた皮革様シートは、柔軟性が2.0
g/cm、20%伸長応力/5%伸長応力が3.0、ト
ルエン共沸除去後の基材中のトルエン残留量が0%であ
り、柔軟性に富み、優れた皮革様外観を有し、しかもト
ルエン共沸除去後の基材中にはトルエンがまったく残留
しておらず、皮革様シートとして優れたものであった。
【0072】実施例14 ナイロン6と低密度ポリエチレンをチップで重量比1:
1に混合し、溶融混合紡糸して、ナイロン6を島成分、
ポリエチレンを海成分とする複合繊維を作り、51mm
の長さにカットして短繊維を得た。
【0073】この短繊維を、カード、クロスレ−ヤー、
ニードルロッカーで絡合繊維質基材を作成し、140℃
の熱風炉中で5分間処理した後、90℃に加熱したロー
ルの間を通して、重量560g/m2 、厚さ1.85m
mとした。これに、実施例1で用いたポリウレタン樹脂
とポリオキシエチレンエーテル変成シリコーンを多孔調
整剤として添加したジメチルホルムアミド 液を含浸さ
せ、水中で凝固させた後、乾燥させた。
【0074】この基材を、85℃のトルエンに10分間
浸漬し、すぐに基材厚さの40%の間隙にセットしたニ
ップロールで絞り、この操作を7回繰り返した。さらに
新鮮トルエンに替え、デイップ・ニップ洗浄を2回同様
に行い、最後に基材厚さの40%でニップしてトルエン
含有量を基材重量の150%に調整した。この処理によ
り、ポリエチレンがトルエンに溶解、除去され、基材中
のの残ポリエチレン量は3%であった。
【0075】この基材を、酸素濃度2%、98℃のスチ
ームに7分間暴露してトルエンを除去し、次いで100
℃で10分乾燥した。
【0076】得られた皮革様シートは、柔軟性が2.1
g/cm、20%伸長応力/5%伸長応力が3.0、柔
軟性に富み、優れた皮革様外観を有し、しかもトルエン
共沸除去後の基材中にはトルエンがまったく残留してお
らず、皮革様シートとして優れたものであった。
【0077】実施例15 実施例13で作成した、ポリウレタン樹脂とポリオキシ
エチレンエーテル変成シリコーンを含むジメチルホルム
アミド液を含浸させた繊維質基材を、90℃のキシレン
中に10分間浸漬し、すぐに基材厚さの40%の間隙に
セットしたニップロールで絞り、この操作を7回繰り返
した。さらに新鮮キシレンに替え、デイップ・ニップ洗
浄を2回同様に行い、最後に基材厚さの40%でニップ
してキシレン含有量を基材重量の150%に調整した。
この処理により、ポリエチレンがキシレンに溶解、除去
され、基材中のの残ポリエチレン量は2.5%であっ
た。
【0078】この基材を、酸素濃度1%、120℃の過
加熱スチームに7分間暴露してキシレンを除去し、次い
で110℃で10分乾燥した。
【0079】得られた皮革様シートは、柔軟性が2.0
g/cm、20%伸長応力/5%伸長応力が3.0、柔
軟性に富み、優れた皮革様外観を有し、しかもキシレン
共沸除去後の基材中にはキシレンがまったく残留してお
らず、皮革様シートとして優れたものであった。
【0080】実施例16〜18 実施例14で使用した有機溶剤中に表3に示した添加剤
を加え、その他の条件は実施例14と同一条件で処理を
行なった。
【0081】得られたシートの柔軟性、20%伸長応力
/5%伸長応力及びトルエン共沸除去後の基材中のトル
エン残留量は表3に示す通りであり、柔軟性に特に優れ
ており、しかもトルエン共沸除去後の基材中にはトルエ
ンがまったく残留しておらず、皮革様シートとして優れ
たものであった。
【0082】
【表3】
【0083】実施例19 実施例14において、トルエンで溶出処理した基材を、
酸素濃度2%、98℃のスチームに7分間曝してトルエ
ンを除去すると共に、ナイロン6極細繊維を飽和吸水さ
せた。次いで、この基材をタンブラー揉み機にかけて、
拘束せずに自由な状態で、揉み処理を施しながら100
℃で10分間乾燥し、基材の面積で6%収縮させた。
【0084】得られた皮革様シートは、柔軟性が1.8
g/cm、20%伸長応力/5%伸長応力が3.2、ト
ルエン共沸除去後の基材中のトルエン残留量が0%であ
り、柔軟性に富み、優れた皮革様外観を有していた。
【0085】実施例20 実施例2において、トルエンで溶出処理した基材を95
℃の熱水中に2分間浸漬し、トルエンを共沸除去した
後、酸素濃度2%、98℃のスチームに7分間暴露し
た。
【0086】得られた皮革様シートは、柔軟性が1.6
g/cm、20%伸長応力/5%伸長応力が3.3、柔
軟性に富み、しかもシート中にはトルエンがまったく残
留しておらず、優れた皮革様外観を有していた。
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、柔軟で、ソフトな触感
と優れた皮革様の外観を有する皮革様シートを得ること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06N 3/00 - 3/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維形成性高分子重合体(A)と、該繊
    維形成性高分子重合体(A)とは溶剤溶解性の異なる高
    分子重合体(B)とを複合紡糸して得られた繊維を用い
    て作成した繊維質基材を溶剤処理し、その一方の成分を
    溶解除去して皮革様シートを製造するに際し、(1)溶
    剤として水と100℃以下の温度で共沸する有機溶剤を
    選定し、かつこの有機溶剤に可溶な高分子重合体(B)
    を溶解除去成分に選定して繊維質基材を作成し、(2)
    次いで、該有機溶剤で該繊維質基材を処理して高分子重
    合体(B)を溶解除去し、(3)その後、共沸温度より
    5℃以上高い熱水中に、該有機溶剤を含有する繊維質基
    材を浸漬し、瞬間的に有機溶剤を共沸除去することを特
    徴とする皮革様シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 繊維形成性高分子重合体(A)と、該繊
    維形成性高分子重合体(A)とは溶剤溶解性の異なる高
    分子重合体(B)とを複合紡糸して得られた繊維を用い
    て作成した繊維質基材を溶剤処理し、その一方の成分を
    溶解除去して皮革様シートを製造するに際し、(1)溶
    剤として水と100℃以下の温度で共沸する有機溶剤を
    選定し、かつこの有機溶剤に可溶な高分子重合体(B)
    を溶解除去成分に選定して繊維質基材を作成し、(2)
    次いで、該有機溶剤で該繊維質基材を処理して高分子重
    合体(B)を溶解除去し、(3)その後、爆発臨界酸素
    濃度以下で、水との共沸温度以上の水蒸気中にて、該有
    機溶剤を含有する繊維質基材を処理して有機溶剤を除去
    することを特徴とする皮革様シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 繊維形成性高分子重合体(A)と、該繊
    維形成性高分子重合体(A)とは溶剤溶解性の異なる高
    分子重合体(B)とを複合紡糸して得られた繊維を用い
    て作成した繊維質基材を溶剤処理し、その一方の成分を
    溶解除去して皮革様シートを製造するに際し、(1)溶
    剤として水と100℃以下の温度で共沸する有機溶剤を
    選定し、かつこの有機溶剤に可溶な高分子重合体(B)
    を溶解除去成分に選定して繊維質基材を作成し、(2)
    次いで、該有機溶剤で該繊維質基材を処理して高分子重
    合体(B)を溶解除去し、(3)その後、共沸温度より
    5℃以上高い熱水中に、該有機溶剤を含有する繊維質基
    材を浸漬し、瞬間的に有機溶剤を共沸除去し、(4)更
    に、その後、爆発臨界酸素濃度以下で、水との共沸温度
    以上の水蒸気中にて、該繊維質基材を処理して残留有機
    溶剤を除去することを特徴とする皮革様シートの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 該有機溶剤中に、アルキルポリシロキサ
    ン、アルキルアリルポリシロキサン、アミノ基含有シリ
    コーン、アルキレンエーテル変性シリーコン、アルキレ
    ンエーテル変性パーフロロアルキル化合物の中から選ば
    れた一種以上の化合物を0.1〜5重量%含有させる請
    求項1、2又は3記載の皮革様シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 該繊維形成性高分子重合体(A)の繊維
    が、その飽和吸水状態から平衡水分率以下へ乾燥した場
    合、3%以上収縮するものであり、該有機溶剤除去工程
    の後、該繊維形成性高分子重合体(A)の繊維からなる
    繊維質基材を飽和吸水させ、次いで平衡水分率以下に乾
    燥して、繊維質基材の面積で5%以上収縮させる請求項
    1、2又は3記載の皮革様シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 該収縮処理を、繊維質基材が拘束され
    ず、自由な状態で行なう請求項5記載の皮革様シートの
    製造方法。
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