JP3048650B2 - 電子部品用封止材及びそれを用いた電子部品 - Google Patents
電子部品用封止材及びそれを用いた電子部品Info
- Publication number
- JP3048650B2 JP3048650B2 JP2415983A JP41598390A JP3048650B2 JP 3048650 B2 JP3048650 B2 JP 3048650B2 JP 2415983 A JP2415983 A JP 2415983A JP 41598390 A JP41598390 A JP 41598390A JP 3048650 B2 JP3048650 B2 JP 3048650B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electronic component
- sealing material
- filler
- electronic
- linear expansion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/22—Secondary treatment of printed circuits
- H05K3/28—Applying non-metallic protective coatings
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品用封止材及び
電子部品、特に、熱硬化性樹脂と充填材とを含む電子部
品用封止材、及び基板に配置された電子素子を保護する
ための封止材を備えた電子部品に関する。
電子部品、特に、熱硬化性樹脂と充填材とを含む電子部
品用封止材、及び基板に配置された電子素子を保護する
ための封止材を備えた電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】回路基板に半導体ベアチップやチップコ
ンデンサ等の電子素子を配置した電子部品がある。この
電子部品では、セラミック基板上の電子素子を封止材に
より封止し、これにより電子素子を保護している。従来
の封止材には、熱衝撃が加わった際にセラミック基板か
ら剥離するのを防止するために、セラミック基板との線
膨張係数差が小さな材料が用いられている。このような
封止材として、熱硬化性樹脂と溶融シリカ等を主に含む
ものがある。この封止材では、溶融シリカの割合を多く
し、封止材の線膨張係数をセラミック基板の線膨張係数
に近づけている。
ンデンサ等の電子素子を配置した電子部品がある。この
電子部品では、セラミック基板上の電子素子を封止材に
より封止し、これにより電子素子を保護している。従来
の封止材には、熱衝撃が加わった際にセラミック基板か
ら剥離するのを防止するために、セラミック基板との線
膨張係数差が小さな材料が用いられている。このような
封止材として、熱硬化性樹脂と溶融シリカ等を主に含む
ものがある。この封止材では、溶融シリカの割合を多く
し、封止材の線膨張係数をセラミック基板の線膨張係数
に近づけている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の電子部品用
封止材は、溶融シリカの割合を多くしすぎると、溶融シ
リカの接着剤となる熱硬化性樹脂の添加量が少なくなる
ため、強度不足となる。また、封止材の目が粗くなるた
め、水分が浸透しやすくなり、電子素子を湿気から充分
に保護できない。さらに、熱硬化性樹脂が少ないと、封
止材とセラミック基板との接着力が弱くなり、電子部品
の機械的強度が低くなる。
封止材は、溶融シリカの割合を多くしすぎると、溶融シ
リカの接着剤となる熱硬化性樹脂の添加量が少なくなる
ため、強度不足となる。また、封止材の目が粗くなるた
め、水分が浸透しやすくなり、電子素子を湿気から充分
に保護できない。さらに、熱硬化性樹脂が少ないと、封
止材とセラミック基板との接着力が弱くなり、電子部品
の機械的強度が低くなる。
【0004】本発明の目的は、耐熱衝撃性、耐湿性及び
基板との接着性が良好な電子部品用封止材、及びその封
止材を備えた電子部品を提供することにある。
基板との接着性が良好な電子部品用封止材、及びその封
止材を備えた電子部品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子部品用
封止材は、熱硬化性樹脂と充填材とを含んでいる。充填
材は、30〜300℃での線膨張係数が5.0×10-7
/℃以下のガラスセラミックスである。本発明におい
て、ガラスセラミックスは、主にMgO、Al2O3、S
iO2及びNiOからなるガラスセラミックスである。
封止材は、熱硬化性樹脂と充填材とを含んでいる。充填
材は、30〜300℃での線膨張係数が5.0×10-7
/℃以下のガラスセラミックスである。本発明におい
て、ガラスセラミックスは、主にMgO、Al2O3、S
iO2及びNiOからなるガラスセラミックスである。
【0006】本発明の電子部品用封止材は、熱硬化性樹
脂と充填材とを含んでいる。本発明に用いられる熱硬化
性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹
脂等の通常用いられる熱硬化性樹脂である。このうち、
本発明では、特にエポキシ樹脂が好ましい。本発明に用
いられる充填材は、ガラスセラミックスである。ガラス
セラミックスは、低熱膨張性結晶を生成しやすく固溶範
囲が広いため、構成成分の比率によって線膨張係数を容
易に調整できる。ガラスセラミックスとして好ましいの
は、次に挙げる組成のガラスセラミックスである。これ
らのガラスセラミックスは、原子間結合力の強い結合が
3次元的に連結した構造を持ち、また原子間結合に垂直
方向の原子の熱振動を許容するための隙間がある構造を
有するため、低熱膨張性結晶を生成しやすい。
脂と充填材とを含んでいる。本発明に用いられる熱硬化
性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹
脂等の通常用いられる熱硬化性樹脂である。このうち、
本発明では、特にエポキシ樹脂が好ましい。本発明に用
いられる充填材は、ガラスセラミックスである。ガラス
セラミックスは、低熱膨張性結晶を生成しやすく固溶範
囲が広いため、構成成分の比率によって線膨張係数を容
易に調整できる。ガラスセラミックスとして好ましいの
は、次に挙げる組成のガラスセラミックスである。これ
らのガラスセラミックスは、原子間結合力の強い結合が
3次元的に連結した構造を持ち、また原子間結合に垂直
方向の原子の熱振動を許容するための隙間がある構造を
有するため、低熱膨張性結晶を生成しやすい。
【0007】<ガラスセラミックスの組成> MgO、Al2O3、SiO2及びNiOを主成分とする
ガラスセラミックス。このガラスセラミックスでは、各
成分の比率は、MgOが5.0〜36.0モル%(好ま
しくは5.0〜20.0モル%、さらに好ましくは8.
0〜15.0モル%)、Al2O3が10.0〜36.0
モル%(好ましくは10.0〜22.2モル%、さらに
好ましくは10.0〜20.0モル%)、SiO2が4
5.5〜80.0モル%(好ましくは56.0〜80.
0モル%、さらに好ましくは60.0〜70.0モル
%)、NiOが3.0モル%以下に設定される。
ガラスセラミックス。このガラスセラミックスでは、各
成分の比率は、MgOが5.0〜36.0モル%(好ま
しくは5.0〜20.0モル%、さらに好ましくは8.
0〜15.0モル%)、Al2O3が10.0〜36.0
モル%(好ましくは10.0〜22.2モル%、さらに
好ましくは10.0〜20.0モル%)、SiO2が4
5.5〜80.0モル%(好ましくは56.0〜80.
0モル%、さらに好ましくは60.0〜70.0モル
%)、NiOが3.0モル%以下に設定される。
【0008】なお、前記ガラスセラミックスには、所望
により、Bi2O5やNb2O5等の他の成分が含まれてい
てもよい。図1は、前記の本件発明に係るガラスセラミ
ックス、参考例としての他のセラミックス及び従来例と
しての溶融シリカの温度範囲と線膨張係数との関係を示
している。図において、ガラスセラミックスが前記組
成の本件発明に係るガラスセラミックスであり、他のガ
ラスセラミックス、、はそれぞれ以下の組成であ
る。 Li2O、Al2O3、SiO2を主成分とするガ
ラスセラミックス。このガラスセラミックスでは、各成
分の比率は、Li2Oが5.0〜36.0モル%、Al2
O3が10.0〜36.0モル%、SiO2が45.5〜
80.0モル%に設定される。 のガラスセラミッ
クスにさらにTiO2を添加したガラスセラミックス。
このガラスセラミックスでは、TiO2は5.0モル%
以下添加される。 のガラスセラミックスにさらに
ZrO2を添加したガラスセラミックス。このガラスセ
ラミックスでは、ZrO2は5.0モル%以下添加され
る。
により、Bi2O5やNb2O5等の他の成分が含まれてい
てもよい。図1は、前記の本件発明に係るガラスセラミ
ックス、参考例としての他のセラミックス及び従来例と
しての溶融シリカの温度範囲と線膨張係数との関係を示
している。図において、ガラスセラミックスが前記組
成の本件発明に係るガラスセラミックスであり、他のガ
ラスセラミックス、、はそれぞれ以下の組成であ
る。 Li2O、Al2O3、SiO2を主成分とするガ
ラスセラミックス。このガラスセラミックスでは、各成
分の比率は、Li2Oが5.0〜36.0モル%、Al2
O3が10.0〜36.0モル%、SiO2が45.5〜
80.0モル%に設定される。 のガラスセラミッ
クスにさらにTiO2を添加したガラスセラミックス。
このガラスセラミックスでは、TiO2は5.0モル%
以下添加される。 のガラスセラミックスにさらに
ZrO2を添加したガラスセラミックス。このガラスセ
ラミックスでは、ZrO2は5.0モル%以下添加され
る。
【0009】図1に示すように、これらのガラスセラミ
ックスは電子部品の使用温度範囲である25〜300℃
での線膨張係数が5.0×10-7/℃以下である。この
値は、従来から用いられている溶融シリカの線膨張係数
(5.5×10-7/℃)に比べて小さい。これにより、
本発明の電子部品用封止材の線膨張係数は、充填材の割
合が少なくても小さくなり、一般に使用される回路基板
の線膨張係数(0.5×10-5〜1.4×10-5/℃)
に近くなる。
ックスは電子部品の使用温度範囲である25〜300℃
での線膨張係数が5.0×10-7/℃以下である。この
値は、従来から用いられている溶融シリカの線膨張係数
(5.5×10-7/℃)に比べて小さい。これにより、
本発明の電子部品用封止材の線膨張係数は、充填材の割
合が少なくても小さくなり、一般に使用される回路基板
の線膨張係数(0.5×10-5〜1.4×10-5/℃)
に近くなる。
【0010】本発明の電子部品用封止材には、前記熱硬
化性樹脂及び前記充填材以外に、所望により硬化剤、溶
剤、添加剤が添加される。硬化剤は、熱硬化性樹脂の硬
化を促進するためのものであり、たとえばフェノール、
ノボラック等のポリフェノール系硬化剤、無水メチルナ
ジック酸等の無水水酸物系の硬化剤等が用いられる。ま
た、添加剤としては、着色剤、カップリング剤、消泡
剤、難燃剤等が例示できる。
化性樹脂及び前記充填材以外に、所望により硬化剤、溶
剤、添加剤が添加される。硬化剤は、熱硬化性樹脂の硬
化を促進するためのものであり、たとえばフェノール、
ノボラック等のポリフェノール系硬化剤、無水メチルナ
ジック酸等の無水水酸物系の硬化剤等が用いられる。ま
た、添加剤としては、着色剤、カップリング剤、消泡
剤、難燃剤等が例示できる。
【0011】本発明では、各成分の混合割合は、熱硬化
性樹脂が20〜40重量%(好ましくは25〜30重量
%)、充填材が60〜80重量%(好ましくは70〜7
5重量%)に設定される。熱硬化性樹脂が20重量%未
満でありかつ充填材が80重量%を超えると、封止材の
耐湿性が低下し、また封止材と回路基板との接着性が低
下する。逆に、熱硬化性樹脂が40重量%を超えかつ充
填材が60重量%未満の場合は、封止材の線膨張係数が
十分に回路基板の線膨張係数に近づかず、封止材の耐熱
衝撃性が低下する。参考として、図2及び図3に浸漬試
験後の封止材の吸水量の時間変化を示す。図2及び図3
は、それぞれガラスセラミックス及びガラスセラミッ
クスを用いてその添加量を変更した場合のデータであ
る。図から、ガラスセラミックス(充填材)の添加量が
少ない程、浸漬試験後の封止材の吸水性が少なく、封止
材の耐湿性が良好なことがわかる。
性樹脂が20〜40重量%(好ましくは25〜30重量
%)、充填材が60〜80重量%(好ましくは70〜7
5重量%)に設定される。熱硬化性樹脂が20重量%未
満でありかつ充填材が80重量%を超えると、封止材の
耐湿性が低下し、また封止材と回路基板との接着性が低
下する。逆に、熱硬化性樹脂が40重量%を超えかつ充
填材が60重量%未満の場合は、封止材の線膨張係数が
十分に回路基板の線膨張係数に近づかず、封止材の耐熱
衝撃性が低下する。参考として、図2及び図3に浸漬試
験後の封止材の吸水量の時間変化を示す。図2及び図3
は、それぞれガラスセラミックス及びガラスセラミッ
クスを用いてその添加量を変更した場合のデータであ
る。図から、ガラスセラミックス(充填材)の添加量が
少ない程、浸漬試験後の封止材の吸水性が少なく、封止
材の耐湿性が良好なことがわかる。
【0012】なお、硬化剤及びその他の添加剤は、本発
明の目的を阻害しない範囲内で添加される。本発明の電
子部品用封止材は、上述の各成分を所定の割合で混合
し、これにメチルエチルケトン、トルエン低級アルコー
ル等の溶剤を加えたペースト状で用いられる。
明の目的を阻害しない範囲内で添加される。本発明の電
子部品用封止材は、上述の各成分を所定の割合で混合
し、これにメチルエチルケトン、トルエン低級アルコー
ル等の溶剤を加えたペースト状で用いられる。
【0013】******* 本発明に係る電子部品は、基板と、基板に配置された電
子素子と、基板に配置されかつ電子素子を保護するため
の封止材とを備えている。封止材は、熱硬化性樹脂と、
30〜300℃での線膨張係数が5.0×10-7/℃以
下の、主にMgO、Al2O3、SiO2及びNiOか
らなるガラスセラミックスとを含んでいる。
子素子と、基板に配置されかつ電子素子を保護するため
の封止材とを備えている。封止材は、熱硬化性樹脂と、
30〜300℃での線膨張係数が5.0×10-7/℃以
下の、主にMgO、Al2O3、SiO2及びNiOか
らなるガラスセラミックスとを含んでいる。
【0014】図4は、本発明の一例に係る電子部品位置
の一部切欠き斜視図である。図において、電子部品1
は、セラミック基板2上に配置された電子回路3を備え
ている。セラミック基板2は、薄板状の部材であり、線
膨張係数が0.7×10-5〜1.4×10-5/℃程度で
ある。電子回路3は、セラミック基板2上に所定のパタ
ーンでプリントされた厚膜導体5と、厚膜導体5上の所
定位置に配置された厚膜抵抗体素子6、チップコンデン
サ7、ミニモールド半導体8及びICベアチップ9を有
している。ICベアチップ9は、チップコーティング材
10により被覆されている。なお、厚膜導体5の複数の
所定位置からは、リード端子5aが延びている。
の一部切欠き斜視図である。図において、電子部品1
は、セラミック基板2上に配置された電子回路3を備え
ている。セラミック基板2は、薄板状の部材であり、線
膨張係数が0.7×10-5〜1.4×10-5/℃程度で
ある。電子回路3は、セラミック基板2上に所定のパタ
ーンでプリントされた厚膜導体5と、厚膜導体5上の所
定位置に配置された厚膜抵抗体素子6、チップコンデン
サ7、ミニモールド半導体8及びICベアチップ9を有
している。ICベアチップ9は、チップコーティング材
10により被覆されている。なお、厚膜導体5の複数の
所定位置からは、リード端子5aが延びている。
【0015】前記電子部品1は、外装材4により被覆さ
れている。外装材4は、本発明に係る電子部品用封止材
からなる。外装材4は、電子回路3の全体を覆ってお
り、その一成分である熱硬化性樹脂によりセラミック基
板2に接着している。この電子部品1は、セラミック基
板2と外装材4との線膨張係数差が小さいため、熱衝撃
が加わった場合に、外装材4にはクラックが発生しにく
く、また外装材4はセラミック基板2から剥離しにく
い。また、外装材4は、熱硬化性樹脂を充分に含んでい
るので耐湿性が良好であり、電子回路3を水分から良好
に保護できる。さらに、外装材4はセラミック基板2と
の接着性が良好であるため、電子部品1は機械的強度が
高い。
れている。外装材4は、本発明に係る電子部品用封止材
からなる。外装材4は、電子回路3の全体を覆ってお
り、その一成分である熱硬化性樹脂によりセラミック基
板2に接着している。この電子部品1は、セラミック基
板2と外装材4との線膨張係数差が小さいため、熱衝撃
が加わった場合に、外装材4にはクラックが発生しにく
く、また外装材4はセラミック基板2から剥離しにく
い。また、外装材4は、熱硬化性樹脂を充分に含んでい
るので耐湿性が良好であり、電子回路3を水分から良好
に保護できる。さらに、外装材4はセラミック基板2と
の接着性が良好であるため、電子部品1は機械的強度が
高い。
【0016】なお、前記電子部品1は、セラミック基板
2上に所定の電子回路3を設け、電子回路3上に封止材
のペーストを塗布して硬化させることにより製造でき
る。
2上に所定の電子回路3を設け、電子回路3上に封止材
のペーストを塗布して硬化させることにより製造でき
る。
【0017】
【発明の効果】本発明の電子部品用封止材では、充填材
として上述のようなガラスセラミックスを用いている。
このため、本発明によれば、耐熱衝撃性、耐湿性、及び
基板との接着性が良好な電子部品用封止材が実現でき
る。本発明に係る電子部品は、上述の電子部品用封止材
を備えている。このため、本発明によれば、耐熱衝撃性
及び耐湿性が良好で、機械的強度が高い電子部品が実現
できる。
として上述のようなガラスセラミックスを用いている。
このため、本発明によれば、耐熱衝撃性、耐湿性、及び
基板との接着性が良好な電子部品用封止材が実現でき
る。本発明に係る電子部品は、上述の電子部品用封止材
を備えている。このため、本発明によれば、耐熱衝撃性
及び耐湿性が良好で、機械的強度が高い電子部品が実現
できる。
【0018】
【実施例】[実施例] フェノール系樹脂と、以下に示す組成Aのガラスセラミ
ックと、イミダゾール系硬化剤と、メチルエチルケトン
(溶剤)と、微量の添加剤(消泡剤,着色剤等)とを混
合し、均一なペーストを作成した。
ックと、イミダゾール系硬化剤と、メチルエチルケトン
(溶剤)と、微量の添加剤(消泡剤,着色剤等)とを混
合し、均一なペーストを作成した。
【0019】<組成A> MgO:20.0モル%、Al2O3:22.2モル%、
SiO2:55.5モル%、NiO:2.0モル%次
に、電子部品が実装された、線膨張係数が0.71×1
0-5/℃の京セラ(株)社製厚膜回路基板に得られたペ
ーストを塗布し、このペーストを70℃で乾燥した後1
50℃で60分間硬化させて封止材を形成し、電子部品
を得た。
SiO2:55.5モル%、NiO:2.0モル%次
に、電子部品が実装された、線膨張係数が0.71×1
0-5/℃の京セラ(株)社製厚膜回路基板に得られたペ
ーストを塗布し、このペーストを70℃で乾燥した後1
50℃で60分間硬化させて封止材を形成し、電子部品
を得た。
【0020】得られた電子部品について、封止材の緻密
度と、耐熱衝撃性と、耐湿性とを調べた。封止材の緻密
度は、水銀圧入法により評価した。耐熱衝撃性は、電子
部品を熱衝撃試験装置に入れて0℃〜100℃の温度サ
イクルに繰り返し置き、乾燥後、電気テストとクラック
や剥がれ等を外観観察により評価した。耐湿性は、電子
部品を浸漬試験装置に入れて0℃の飽和食塩水に60分
間の条件と65℃の純水に60分間の条件とに繰り返し
置き、乾燥後、電気テストと試験前後の重量差から評価
した。結果は、耐熱衝撃性、耐湿性ともに良好であっ
た。
度と、耐熱衝撃性と、耐湿性とを調べた。封止材の緻密
度は、水銀圧入法により評価した。耐熱衝撃性は、電子
部品を熱衝撃試験装置に入れて0℃〜100℃の温度サ
イクルに繰り返し置き、乾燥後、電気テストとクラック
や剥がれ等を外観観察により評価した。耐湿性は、電子
部品を浸漬試験装置に入れて0℃の飽和食塩水に60分
間の条件と65℃の純水に60分間の条件とに繰り返し
置き、乾燥後、電気テストと試験前後の重量差から評価
した。結果は、耐熱衝撃性、耐湿性ともに良好であっ
た。
【0021】[比較例] 線膨張係数が5.0×10-7/℃を超えるガラスセラミ
ックスを用いて実施例と同様の電子部品を製造し、この
電子部品について耐熱衝撃性と耐湿性とを評価した。ま
た、ガラスセラミックスに代えて溶融シリカを用い、実
施例と同様の電子部品を製造し、得られた電子部品につ
いて、同様に耐熱衝撃性及び耐湿性を評価した。
ックスを用いて実施例と同様の電子部品を製造し、この
電子部品について耐熱衝撃性と耐湿性とを評価した。ま
た、ガラスセラミックスに代えて溶融シリカを用い、実
施例と同様の電子部品を製造し、得られた電子部品につ
いて、同様に耐熱衝撃性及び耐湿性を評価した。
【0022】実施例及び比較例の結果から、充填材とし
てMgO、Al2O3、SiO2、及びNiOからなるガ
ラスセラミックスを用い、しかもそのガラスセラミック
スの熱膨張係数が5.0×10-7/℃以下であれば、耐
熱衝撃性及び耐湿性がともに良好な電子部品が実現でき
ることがわかる。これに対し、比較例では、充填材の添
加量を増やせば封止材の線膨張係数が小さくなって耐熱
衝撃性が向上するが、耐湿性が低下する。逆に、充填材
の添加量を減らすと、封止材が緻密化するため耐湿性が
向上するが、封止材の線膨張係数が大きくなって耐熱衝
撃性が低下する。
てMgO、Al2O3、SiO2、及びNiOからなるガ
ラスセラミックスを用い、しかもそのガラスセラミック
スの熱膨張係数が5.0×10-7/℃以下であれば、耐
熱衝撃性及び耐湿性がともに良好な電子部品が実現でき
ることがわかる。これに対し、比較例では、充填材の添
加量を増やせば封止材の線膨張係数が小さくなって耐熱
衝撃性が向上するが、耐湿性が低下する。逆に、充填材
の添加量を減らすと、封止材が緻密化するため耐湿性が
向上するが、封止材の線膨張係数が大きくなって耐熱衝
撃性が低下する。
【図1】充填材の温度範囲と線膨張係数との関係を示す
グラフ。
グラフ。
【図2】本発明の一例に係る電子部品用封止材の吸水量
の時間変化を示すグラフ。
の時間変化を示すグラフ。
【図3】他の充填材を用いた場合の図2に相当する図。
【図4】本発明に係る電子部品の一例の斜視一部切欠き
図である。
図である。
【符号の説明】 1 電子部品 2 セラミック基板 4 外装材 6 厚膜抵抗体素子 7 チップコンデンサ 8 ミニモールド半導体 9 ICベアチップ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/29 C08K 3/20 C08L 101/16 H01L 23/31
Claims (2)
- 【請求項1】熱硬化性樹脂と充填材とを含む電子部品用
封止材において、 前記充填材が、30〜300℃での線膨張係数が5.0
×10-7/℃以下の、主にMgO、Al2O3、SiO2
及びNiOからなるガラスセラミックスであることを特
徴とする電子部品用封止材。 - 【請求項2】基板と、前記基板に配置された電子素子
と、前記基板に配置されかつ前記電子素子を保護するた
めの封止材とを備えた電子部品において、 前記封止材が、熱硬化性樹脂と、30〜300℃での線
膨張係数が5.0×10-7/℃以下の、主にMgO、A
l2O3、SiO2及びNiOからなるガラスセラミック
スとを含むことを特徴とする電子部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2415983A JP3048650B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 電子部品用封止材及びそれを用いた電子部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2415983A JP3048650B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 電子部品用封止材及びそれを用いた電子部品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04233750A JPH04233750A (ja) | 1992-08-21 |
JP3048650B2 true JP3048650B2 (ja) | 2000-06-05 |
Family
ID=18524240
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2415983A Expired - Fee Related JP3048650B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 電子部品用封止材及びそれを用いた電子部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3048650B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09214111A (ja) * | 1996-01-30 | 1997-08-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電子回路基板 |
DE19751542A1 (de) | 1997-11-20 | 1999-07-29 | Siemens Ag | Kunststoffmassen zur Umhüllung eines Metall- oder Halbleiterkörpers |
CN105504681B (zh) * | 2015-12-17 | 2018-05-29 | 广东生益科技股份有限公司 | 一种热固性树脂组合物以及含有它的预浸料、层压板以及印制电路板 |
-
1990
- 1990-12-28 JP JP2415983A patent/JP3048650B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04233750A (ja) | 1992-08-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6233817B1 (en) | Method of forming thick-film hybrid circuit on a metal circuit board | |
US6860000B2 (en) | Method to embed thick film components | |
US3714709A (en) | Method of manufacturing thick-film hybrid integrated circuits | |
US5773113A (en) | Adhesive compositions for electronic applications | |
JPH0441441B2 (ja) | ||
EP0142783B1 (en) | Method for producing hybrid integrated circuit | |
JP3048650B2 (ja) | 電子部品用封止材及びそれを用いた電子部品 | |
US4769690A (en) | Metallizing paste for silicon carbide sintered body and a semiconductor device including the same | |
JPH05274947A (ja) | 電子部品封止材およびそれを用いた電子部品 | |
EP0551100A1 (en) | Partially crystallizable low melting glass | |
US4277534A (en) | Electrical insulating composition comprising an epoxy resin, a phenolic resin and a polyvinyl acetal resin in combination | |
JPH0685116A (ja) | 電子部品用ポッティング材及びそれを用いた電子部品 | |
US5352482A (en) | Process for making a high heat-conductive, thick film multi-layered circuit board | |
JPS6167247A (ja) | 混成集積回路 | |
JPH0411756A (ja) | 半導体回路基板 | |
JPS62186407A (ja) | 導電性組成物 | |
JP2996548B2 (ja) | 放熱性複合基板 | |
US4304880A (en) | Insulating coating for transformer wires | |
JP2623735B2 (ja) | 回路基板 | |
JPS61151278A (ja) | 電気絶縁被覆用樹脂組成物及び塗料 | |
JPS60123572A (ja) | 一液性エポキシ樹脂インキ組成物 | |
JPH03250505A (ja) | 電気絶縁被覆塗料 | |
JPH03155655A (ja) | チップオンボード型印刷回路板 | |
JPS6187389A (ja) | 金属コア基板 | |
JPS61118415A (ja) | 樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090324 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |