JPH05274947A - 電子部品封止材およびそれを用いた電子部品 - Google Patents

電子部品封止材およびそれを用いた電子部品

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JPH05274947A
JPH05274947A JP7110592A JP7110592A JPH05274947A JP H05274947 A JPH05274947 A JP H05274947A JP 7110592 A JP7110592 A JP 7110592A JP 7110592 A JP7110592 A JP 7110592A JP H05274947 A JPH05274947 A JP H05274947A
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JP
Japan
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filler
specific gravity
thermal expansion
electronic component
sealing material
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JP7110592A
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Tsutomu Oda
勉 小田
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Original Assignee
Kyocera Corp
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
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  • Insulating Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】耐湿性、耐熱衝撃性に優れ、さらに基板接着性
に優れた封止材及びそれを用いた電子部品を提供する。 【構成】封止材が、熱硬化性樹脂と、比重及び熱膨張係
数が異なる2つの充填物を有する充填材とから成る。ま
た、このような封止材を回路基板の表面に塗布した電子
部品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子部品及びそれを被覆
する電子部品封止材に関するものである。
【0002】
【従来技術及びその欠点】従来、回路基板に、半導体ペ
アチップやチップコンデンサなどの電子部品素子を配置
した電子部品がある。このような電子部品は、セラミッ
ク回路基板上に電子部品素子を搭載し、その上部からペ
ースト状の電子部品封止材を塗布し、この塗膜を硬化し
て電子部品封止材膜を形成していた。この封止材膜によ
って、電子部品素子や回路基板上に形成した配線パター
ンを外部からの熱衝撃や湿気などから保護していた。
【0003】従来の封止材は、熱硬化性樹脂と、充填材
と、溶剤及び各種の添加材とを均質混練していた。
【0004】ここで、熱硬化性樹脂は、フエノール樹脂
やエポキシ樹脂であり、セラミックなどの回路基板との
接着作用を有し、充填材は熱硬化性樹脂だけでは、回路
基板との熱膨張係数の差が大きいため、封止材全体の熱
膨張係数を回路基板の熱膨張係数に近似させ、さらに封
止材膜の緻密性を向上し、耐湿性を向上するために添加
されていた。さらに、溶剤は、熱硬化性樹脂及び充填材
からなる固形成分を所定粘度のペースト化するために添
加されていた。その他の添加材としては、分散剤、消泡
剤、着色剤、硬化剤などが挙げられる。
【0005】従来の封止材の固定成分として、熱硬化性
樹脂と、セラミック粉末から成る充填材を用いたもの、
また、熱硬化性樹脂と、溶融シリカから成る充填材を用
いたものが既に知られていた。
【0006】従来、前者の封止材において、充填材がL
2 O、Al2 3 、SiO2 などのセラミック粉末で
あるため、比重が2.5〜3.1m2 /gとなり、封止
材の塗膜(加熱硬化させる前の膜)を乾燥、加熱硬化す
る間に、表面張力により、回路基板側(塗膜の下部)に
沈降してしまい、塗膜の下部にセラミック粉末が集中す
る傾向がある。このため、塗布膜の上下で、熱膨張係数
の差が発生してしまい、耐熱衝撃性の信頼性が低下して
しまう。
【0007】従来の後者の充填材が溶融シリカの封止材
は、溶融シリカ粉末の熱膨張係数が例えば上述のセラミ
ック粉末よりも熱膨張係数が大きいため、封止材全体の
熱膨張係数を回路基板の熱膨張係数に近似させるには、
比較的多量の添加が必要となり、これにより、一方の固
形成分である熱硬化性樹脂の添加量が減少してしまう。
即ち、塗膜において、充填材の粒子間に熱硬化性樹脂を
充分に分散させることができず、空孔が発生してしま
い、耐湿性が劣化する。また基板との接着性が低下する
という問題があった。
【0008】このような、封止材で回路基板上に搭載し
た電子部品素子などを被覆しても、耐熱衝撃性が低下し
てしまい、半田ディップ工程などで、封止材膜にクラッ
クが発生したり、また、耐湿性が低下して、電子部品素
子や回路基板に形成した配線パターンに腐蝕が発生した
りしていた。
【0009】本発明は、上述の問題点に鑑みて案出され
たものであり、その目的は、充填材に異なる比重の2つ
の粉末を添加して、耐熱衝撃性、耐湿性に優れた封止材
を提供することにある。
【0010】また、別の目的は、回路基板に搭載した電
子部品素子や配線パターンを安定に維持できる封止材膜
を有する電子部品を提供することにある。
【0011】
【問題点を解決するための具体的な手段】第1の本発明
は、熱硬化樹脂材と、充填材と溶剤とを含む電子部品封
止材において、前記充填材は、比重が2.5m2 /g以
上の第1の充填物と、比重がそれ以下の第2の充填物と
から成り、且つ第1の充填物の熱膨張係数が、第2充填
物よりも小さいことを特徴とする電子部品封止材であ
る。この比重の重い第1の充填物としては、Li2 O、
Al2 3 、SiO2 とを含有し、主結晶構造がβ−ユ
ークリプタイト構造及び/又はβ−スポジューメン構造
のセラミックス粉末が望ましい。
【0012】第2の発明は、電子部品素子を搭載した回
路基板上に、熱硬化樹脂材と、比重、熱膨張係数が異な
る2つ以上の充填物を含む充填材とからなる電子部品封
止材膜が形成された電子部品である。
【0013】
【作用】第1の本発明では、充填材に、比重が大きい第
1の充填物と、第1の充填物の比重よりも小さいの第2
の充填物とを用いたため、塗膜の硬化中に、表面張力に
よって分離して、特に第1の充填物が沈降し、表面側に
は、第2の充填物が集中することになる。この塗膜全体
からすると、充填材が略均一に分散される。このように
塗膜の上部側と表面側とでは、熱膨張係数の差が小さく
なり、塗膜または硬化した後の封止膜の耐熱衝撃性が向
上する。また、塗膜中に、充填材が略均一に分散される
ことになるため、同時に、塗膜の緻密化が容易に達成で
き、硬化した後の封止膜の耐湿性に優れた封止材膜とな
る。
【0014】さらに、比重が重い第1の充填物の熱膨張
係数が、表面側に集中する第2の充填物に比較して熱膨
張係数が小さいため、塗膜の下部では、熱膨張係数が熱
硬化性樹脂の熱膨張係数とあいまって、より回路基板の
熱膨張係数に近づけることが可能となり、塗膜又は封止
膜と回路基板との間の耐熱衝撃性が向上する。
【0015】さらに、封止材中に充填材を65〜75重
量%とすることができ、熱硬化性樹脂による基板との接
着性を優れた状態で維持することができる。
【0016】また、このような封止材を用いて、回路基
板上に搭載した電子部品素子及び回路基板上の配線パタ
ーン上に封止膜を形成することができるため、回路基板
と封止材との熱膨張係数の差による応力が緩和され、電
子部品素子や回路基板の配線パターンなどにクラックや
変形が一切発生しなくなる。また、耐湿性が向上した封
止膜が形成できるため、電子部品素子や配線パターンな
どの腐蝕などがなく、長期にあたり、安定した所定回路
動作を維持させることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図面を用いて説明する。図1
は、本発明の電子部品の一部破断した状態の斜視図であ
る。
【0018】図において、1は電子部品であり、2はセ
ラミックなどからなる回路基板であり、4は電子部品封
止材膜である。
【0019】回路基板2の主面3には、所定配線パター
ン5が厚膜技法、メッキ技法、薄膜技法などによって形
成されており、その配線パターン5間に、厚膜抵抗体膜
6や電子部品素子7、8、9が搭載されている。特に、
9は半導体ベアチップであり、この半導体ベアチップ9
の表面には、弾性を有するシリコーン樹脂などの被膜部
材10が形成されている。
【0020】配線パターン5から絶縁基板2の外部に
は、外部リード端子5a・・・が接続されており、この
リード端子5a・・・の一部が露出するように、絶縁基
板2の全体が電子部品封止膜4によって被覆されてい
る。
【0021】この封止材膜4は、ペースト状の封止材槽
に、回路基板2及びリード端子5aの一部を浸漬し、そ
の後、回路基板2などに塗布された塗膜を70℃で乾燥
し、さらに、150℃前後で約60分加熱硬化させるこ
とによって形成される。塗布方法としては、上述のデッ
プ法の他に、回路基板の電子部品の外表面を刷毛塗り方
法やスクリーン印刷方法などの他の厚膜技法を用いるこ
とができる。
【0022】上述の封止材膜4となる封止材は、熱硬化
性樹脂と、充填材、及び溶剤とから主に構成される。
尚、必要に応じて、添加材として、分散剤、消泡剤、着
色剤などを添加しても構わない。
【0023】固形成分となる熱硬化性樹脂は、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂などであり、充
填材は、比重が異なる2つの充填物からなる。尚比重の
重い第1の充填物は、例えば比重が2.5m2 /g以上
であり、Li2 O、Al2 3 、SiO2 から成るセラ
ミック粉末か例示できる。また比重の軽い第2の充填物
としては溶融シリカ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシ
ウムなどが例示できる。ここで重要な点は、比重の重い
第1の充填物の熱膨張係数は、比重の軽い第2の充填物
に比較して小さい値となっている。例えば、セラミック
粉末などの第1の充填物の熱膨張係数は−5.3×10
-7/℃〜2.0×10-7/℃であるのに対して、溶融シ
リカなどの第2の充填物であるの熱膨張係数は5.5×
10-7/℃である。
【0024】第1の充填物は、例えばLi2 Oと、Al
2 3 と、SiO2 とを含有するセラミックス粉末であ
って、主結晶構造がβ−ユークリプタイト構造及び/又
はβ−スポジューメン構造であり、この主結晶構造を得
るために、Li2 O5〜36モル%、Al2 3 10〜
36モル%、SiO2 45.5〜80モル%とする。
【0025】このように主結晶構造がβ−ユークリプタ
イト構造及び/又はβ−スポジューメンであれば、構造
的に安定し、比重が2.5〜3.1m2 /gの範囲で、
また25〜300℃における熱膨張係数が5×10-7
℃〜−10×10-7/℃の範囲で制御可能となる。尚、
Li2 Oを16.7モル%、Al2 3 を28.3モル
%、SiO2 を55.0モル%とすると、比重が約2.
6m2 /gとなり、熱膨張係数が2.0×10-7/℃と
することができる。
【0026】第2の充填物である溶融シリカは、熱膨張
係数が5.5×10-7/℃であり、比重は、約2.2m
2 /gである。即ち、熱膨張係数は、セラミック粉末な
どの第1の充填物が溶融シリカなどの第2の充填物に対
して、小さく設定されており、また、比重は、大きく設
定されている。
【0027】この第1の充填物と第2の充填物の混合割
合は、第1の充填物を25〜75重量%、第2の充填物
を75〜25重量%する。このような混合割合によって
添加された封止材の熱膨張係数を回路基板2として多用
されるセラミック基板の熱膨張係数(0.5×10-5
℃〜1.4×10-5/℃)に近づけることができる。
【0028】上述の封止材の固形成分において、熱硬化
性樹脂を20〜40重量%、充填材の合計を60〜80
重量%とすることが望ましい。尚、上述の充填材の重量
比率は、前記セラミック粉末などの第1の充填物と溶融
シリカなどの第2の充填物を合わせた重量比率である。
熱硬化性樹脂の固形成分に対する重量比率が20重量%
未満では、封止材を塗膜、硬化した封止材膜4の耐湿性
が低下し、また、封止材膜4と基板2との接着性が低く
なる。逆に、40重量%を越えると、封止材膜4の熱膨
張係数が充分に基板の熱膨張係数に近づけることが困難
となり、封止材膜4の耐熱衝撃性が低下する。
【0029】尚、上述の封止材には、熱硬化性樹脂、充
填材の固形成分の他に、溶剤、さらに硬化剤、分散剤、
消泡剤、着色剤、カップリング剤、難燃剤などの添加材
などが適宜添加される。
【0030】溶剤は、メチルエチルケトン、トルエン低
級アルコールなどが挙げられ、固形成分に均質混練さ
れ、ペースト状に形成するものである。
【0031】硬化剤は、熱硬化性樹脂の硬化を促進させ
るものであり、例えばフェノール、ノボラック等のポリ
フェノール系硬化剤、無水メチルナジック酸などの無水
酸化物系の硬化剤などが用いられる。
【0032】上述の本発明の封止材を回路基板2に塗布
すると、塗膜の乾燥・加熱硬化の間で、充填材に挙動が
発生する。即ち、充填材を構成する第1の充填物である
セラミック粉末と第2の充填物である溶融シリカとの比
重の差によって、第1の充填物が沈降してしまい、結果
として、塗膜の表面側には、第2の充填物である溶融シ
リカの割合が多くなり、塗膜の下部側には、第1の充填
物であるセラミック粉末の割合が多くなる。
【0033】従って、封止材の塗膜全体でみると、充填
材が略均一に分散されることになり、表面側と下部との
間の熱膨張係数が極めて小さくなる。これにより、外部
から熱的衝撃が加えられても、クラックなどが発生しな
い封止材膜4が得られることになる。
【0034】また、回路基板2側においては、熱膨張係
数が比較的小さい第1の充填物であるセラミック粉末が
多くなるので、その部分において、熱膨張係数が表面側
に比較して小さくなる。これにより、回路基板2の熱膨
張係数、例えば0.7×10-5/℃に近づけることがで
き、封止材膜4と基板2間の剥離現象が緩和できる。
【0035】さらに、塗膜全体では、塗膜の上下とで熱
膨張係数の差が小さくなる。
【0036】また、封止材に充分な量の熱硬化性樹脂を
含んでいるので、耐湿性が良好であり、配線パターン
5、厚膜抵抗対膜6、電子部品素子7〜9などを湿気か
ら良好に保護することができ、回路基板2との接着性が
良好であるため、電子部品の機械的強度が高い。
【0037】(実験例1)熱硬化性樹脂としてのフェノ
ールと、第1の充填物であるLi2 Oが16.7モル
%、Al2 3 が28.3モル%、SiO2 が55.0
モル%のセラミック粉末と、第2の充填物である溶融シ
リカ、硬化剤としてのイミダゾール系硬化剤、溶剤とし
てのエチルセロソルブを均質混練してペースト状の封止
材を作成した。尚、熱硬化性樹脂として、30重量%、
第1の充填物である上述のセラミック粉末を50重量
%、第2の充填物である溶融シリカを20重量%、硬化
剤を8重量%、溶剤が20重量%夫々添加した。
【0038】次に、電子部品素子が搭載された基板(熱
膨張係数が0.71×10-5/℃の京セラ製の厚膜回路
基板)2に上述の封止材を塗布し、70℃で乾燥した
後、150℃で60分硬化した。その結果を表1に示
す。
【0039】得られた電子部品において、封止材膜4の
緻密度と、耐熱衝撃性、耐湿性とを調べた。封止材膜4
の緻密度は、水銀圧入法により、優良を「優」、良好を
「良」、やや劣るを「劣」で評価した。また、耐熱衝撃
性は電子部品を耐熱衝撃試験装置に入れて0℃〜100
℃の温度サイクルに繰り返しておき、乾燥後、電気テス
トとクラックや剥がれなどの外観観察により、優良を
「優」、良好を「良」、やや劣るを「劣」で評価した。
さらに、耐湿性は電子部品を浸漬試験装置に入れ、0℃
の飽和食塩水に60分間の条件で65℃の純水に60分
間の条件を繰り返し置き、乾燥後電気テストと試験前後
の重量差から優良を「優」、良好を「良」、やや劣るを
「劣」で評価した。
【0040】(実験例2)熱硬化性樹脂としてのフェノ
ールと、第1の充填物であるLi2 Oが16.7モル
%、Al2 3 が28.3モル%、SiO2 が55.0
モル%のセラミック粉末と、第2の充填物である溶融シ
リカ、硬化剤としてのイミダゾール系硬化剤、溶剤とし
てのエチルセロソルブを均質混練してペースト状の封止
材を作成した。尚、実験例1との相違は、第1の充填物
であるセラミック粉末を20重量%、第2の充填物であ
る溶融シリカを50重量%とした。また、評価方法など
は、実験例1と同一として、その結果を表1に示す。
【0041】(実験例3)熱硬化性樹脂としてのフェノ
ールと、第1の充填物であるLi2 Oが16.7モル
%、Al2 3 が16.7モル%、SiO2 が66.6
モル%のセラミック粉末と、第2の充填物である溶融シ
リカ、硬化剤としてのイミダゾール系硬化剤、溶剤とし
てのエチルセロソルブを均質混練してペースト状の封止
材を作成した。尚、第1の充填物であるセラミック粉末
を50重量%、第2の充填物である溶融シリカを20重
量%とした。また、評価方法などは、実験例1と同一と
して、その結果を表1に示す。
【0042】(比較例1)熱硬化性樹脂としてのフェノ
ールと、充填材としてLi2 Oが16.7モル%、Al
2 3 が16.7モル%、SiO2 が66.6モル%の
セラミック粉末と、硬化剤としてのイミダゾール系硬化
剤、溶剤としてのエチルセロソルブを均質混練してペー
スト状の封止材を作成した。尚、充填材である上述のセ
ラミック粉末を70重量%、充填材である溶融シリカを
添加していない。また、評価方法などは、実験例1と同
一として、その結果を表1に示す。
【0043】(比較例2)熱硬化性樹脂としてのフェノ
ールと、第1の充填物としてLi2 Oが22.2モル
%、Al2 3 が22.2モル%、SiO2 が50.0
モル%、Ti2 Oが5.6モル%のセラミック粉末と第
2の充填物として溶融シリカ、硬化剤としてのイミダゾ
ール系硬化剤、溶剤としてのエチルセロソルブを均質混
練してペースト状の封止材を作成した。尚、第1の充填
物であるセラミック粉末を50重量%、第2の充填物で
ある溶融シリカを20重量%添加した。また、評価方法
などは、実験例1と同一として、その結果を表1に示
す。
【0044】(比較例3)熱硬化性樹脂としてのフェノ
ールと、充填材としての溶融シリカと、硬化剤としての
イミダゾール系硬化剤、溶剤としてのエチルセロソルブ
を均質混練してペースト状の封止材を作成した。尚、充
填材である上述の溶融シリカを70重量%添加した。ま
た、評価方法などは、実験例1と同一として、その結果
を表1に示す。
【0045】(比較例4)熱硬化性樹脂としてのフェノ
ールと、充填材としての溶融シリカと、硬化剤としての
イミダゾール系硬化剤、溶剤としてのエチルセロソルブ
を均質混練してペースト状の封止材を作成した。尚、熱
硬化性樹脂を20重量%、充填材である溶融シリカを8
0重量%添加した。また、評価方法などは、実験例1と
同一として、その結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1の実験例1〜3において、塗膜の緻密
度に優れ、また、比重差による第1の充填材の沈降制
御、第1及び第2の充填材の分散制御、それに伴い塗膜
の下部側における熱膨張係数の制御が良好に行え、結果
として、耐熱衝撃性及び耐湿性に優れた封止材が得られ
る。
【0048】これに対して、比較例2のように、第1及
び第2の充填物を添加しても、第1の充填材の熱膨張係
数が6.0×10-7/℃によって、塗膜の下部側におけ
る熱膨張係数を充分に回路基板に近似させることができ
ず、耐熱衝撃性が劣化する。
【0049】また、比較例1では、従来技術で述べたよ
うに、セラミック粉末だけの充填材においては、塗膜中
にセラミック粉末の沈降現象が顕著に現れ、塗膜の表面
側と回路基板側との熱膨張係数の差が大きくなり、耐熱
衝撃性が劣化する。
【0050】さらに、比較例3、4では、充填材として
溶融シリカを用いて、その溶融シリカの添加量を増大す
れば、耐熱衝撃性を向上させる傾向にあるが、耐湿性が
劣化する。これは、溶融シリカの添加量を増大すれば、
塗膜の緻密性によって大きく作用される。
【0051】上述の実施例は、比重の重い第1の充填物
としては、Li2 Oと、Al2 3と、SiO2 とを含
有し、主結晶構造がβ−ユークリプタイト構造及び/又
はβ−スポジューメン構造のセラミックス粉末である
が、その他に比重が2.5m2/g以上の充填材とし
て、コージィライト構造のセラミック粉末、アルミナ粉
末などが挙げられる。また、第2の充填物として、溶融
シリカであるが、その他に比重が2.5m2 /g以下の
充填材として、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウムな
どが挙げられ、これらの熱膨張係数を制御して第1の充
填材の熱膨張係数が、第2の充填材の熱膨張係数よりも
小さく設定すれば、夫々の充填材を第1及び第2の充填
材として代用できる。第1の充填物においては、主結晶
構造がβ−ユークリプタイト構造及び/又はβ−スポジ
ューメン構造のセラミックス粉末を単独に用いる必要は
なく、同種の働きを有する添加物を複数用いてもよく、
また、第2の充填物についても、溶融シリカのみを用い
るのではなく、さらに同種の働きを有する他の添加物と
ともに用いても構わない。
【0052】
【発明の効果】以上のように、第1の本発明では、充填
材が比重及び熱膨張係数が異なる2つの充填物を用いる
ことにより、耐熱衝撃性、耐湿性、基板接着性に優れた
緻密な封止材を得ることができる。
【0053】また、第2の本発明では電子部品の変形、
割れ等また、封止材膜にクラックが発生せず、耐湿性、
耐熱衝撃性に優れた電子部品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子部品を説明するための一部破断の
斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・電子部品 2・・・・絶縁基板 4・・・・封止材膜 5・・・・配線パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/28 G 7511−4E // H01G 1/02 J 9174−5E

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱硬化樹脂材と、充填材と溶剤とを含む電
    子部品封止材において、前記充填材は、比重が2.5m
    2 /g以上の第1の充填物と、比重がそれ以下の第2の
    充填物とから成り、且つ比重の重い第1の充填物の熱膨
    張係数が、比重の軽い第2の充填物よりも小さいことを
    特徴とする電子部品封止材。
  2. 【請求項2】 前記比重の重い第1の充填物は、Li2
    O、Al2 3 、SiO2 とを含有し、主結晶構造がβ
    −ユークリプタイト構造及び/又はβ−スポジューメン
    構造のセラミックス粉末であることを特徴とする請求項
    1記載の電子部品封止材。
  3. 【請求項3】回路基板上に搭載された電子部品素子の外
    表面が、熱硬化樹脂材と、比重、熱膨張係数が異なる第
    1及び第2の充填物を含む充填材とからなる電子部品封
    止材膜で被覆されて成る電子部品。
JP7110592A 1992-03-27 1992-03-27 電子部品封止材およびそれを用いた電子部品 Pending JPH05274947A (ja)

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