JP3046944U - 組立式木造物置 - Google Patents

組立式木造物置

Info

Publication number
JP3046944U
JP3046944U JP1997007031U JP703197U JP3046944U JP 3046944 U JP3046944 U JP 3046944U JP 1997007031 U JP1997007031 U JP 1997007031U JP 703197 U JP703197 U JP 703197U JP 3046944 U JP3046944 U JP 3046944U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
siding
door
panel
fitted
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1997007031U
Other languages
English (en)
Inventor
和英 菊池
敏 浮田
守 野村
茂樹 松川
浩一 田畑
学 室井
涼一 高取
Original Assignee
上松商事株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 上松商事株式会社 filed Critical 上松商事株式会社
Priority to JP1997007031U priority Critical patent/JP3046944U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3046944U publication Critical patent/JP3046944U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Residential Or Office Buildings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大部分を天然木によって構成し、柔らかい質
感にして住空間に調和させ、また短時間で容易に組立て
得る木造物置を提供する。 【解決手段】 前後,左右の土台材1a,1b、大引
2、柱3、間柱4、前後,左右の胴差し材5a,5b、
母屋材6、羽目板7、床板8、野地板9、屋根板10、
妻板11およびドアの各部材を、工場で天然木を機械加
工して構成し、これらを所要数だけ設置現場に運び、胴
差し5と母屋材6とをボルト14およびナット15によ
って固定し、前記ドアを蝶番によって柱3に取付けた以
外、前記各部材を蟻掛け、ホゾなどの凹凸結合し、柱3
および間柱4に対向させて設けた上下方向溝20への羽
目板7両端部の嵌合と、床板8、屋根板10、妻板11
の接着剤による固着などとによって木造物置を組立てる
ようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、大部分を天然木で構成した組立式木造物置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、組立式の物置は、スチールなどの金属製の各部材を多数のボルト、ナッ トなどの金具を用いて組立てるものであり、また、個人住宅用などとして木造の 物置もあったが、これは組立式のものではなく、建築現場で木材を加工して建設 するものであった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、従来の金属製の物置は、塩害や銹によって腐蝕しやすく、また各部材 を金具を用いて固定するため、組立作業が面倒であり、従来の木造の物置は現場 で木材を加工して建設するので、完成までに時間がかかる上に、コスト高になる という問題点があった。
【0004】 この考案は、前述した問題点を解決して、エゾ松、トド松などの天然木で大部 分を構成することで、柔らかい質感にして住空間に調和させ、塩害や銹に強く、 耐久年数を長くできる上に、土台材、大引、柱、間柱、胴差し材、母屋材、羽目 板、床板、屋根板、妻板などの各部材を、工場で予め機械加工し、設置現場では ボルト、ナットや釘などの金具をほとんど使用せずに、短時間で容易に組立てる ことができ、さらに材料として間伐材や端材を用いることで安価にできる、組立 式木造物置の提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案に係る組立式木造物置は、工場で天然木を機械加工した前,後 および左,右の土台材、大引、柱、間柱、前,後,左,右の胴差し材、母屋材、 羽目板、床板、野地板、屋根板、妻板、および前記天然木の機械加工によって構 成したドアまたは引き戸の各部材と、前記胴差し材と母屋材とを固定するボルト およびナットと、防湿シートとを、所要数だけまとめて1組とし、設置現場で、 前,後,左,右の土台材の各端部を凹凸結合させて土台を構成すると共に、土台 材と前記大引の両端部とを凹凸結合させて土台内に大引を固定し、土台材上に前 記柱および間柱の下端部を所定間隔で凹凸結合させて直立させ、前側の2本の柱 間に開口を残し、柱と間柱および間柱相互に対向させてある上下方向端に上下多 数段の羽目板の両端部をそれぞれ嵌合させ、前記柱と間柱の上端部とに前,後お よび左,右の胴差し材を凹凸結合させ、かつ最上段の羽目板の上部を胴差し材に 形成してある深溝にそれぞれ嵌合させ、さらに胴差し材の各端部の凹凸結合によ って胴差しを構成し、胴差し上に前後複数の前記母屋材を支持し、胴差し材と母 屋材とを前記ボルトおよびナットによって固定し、前記母屋材に前記野地板の前 ,後端部を支持し、野地板上に防湿シートを敷設し、左,右胴差し材の上面に形 成してある細溝に複数の前記妻板の下縁部を嵌め、防湿シート上に配置した左, 右多数の屋根板の前,後端部を前記母屋材に支持して接着剤で固着し、屋根板の 左,右側部を接着剤で互いに固着し、左,右側部の屋根板と前記妻板の上縁部と を接着剤で固定し、前記土台材と大引との対向縁部上面に設けた切欠部に、大引 の長さ方向に並べた多数の床板の両端部を支持して接着剤で固着し、土台内の全 体または前記開口と対向する一部以外の大部分に床板を敷設し、開口を開閉する ドアまたは引き戸を柱または前土台材に支持するようにしたものである。
【0006】 請求項2の考案は、請求項1に記載した組立式木造物置において、工場で天然 木を機械加工した左,右縦框、上,下横框、中桟および多数のドア用羽目板を備 え、左,右縦框の上,下端部および上下方向中間部の間に、上,下横框の左,右 端部および中桟の左,右端部をそれぞれ固定すると共に、左,右縦框の対向面に 形成した上下方向溝に上下多数段のドア用羽目板の左,右端部を嵌合させ、かつ 下框上および中桟上に支持させて上下方向に嵌合させ、中桟および上框の下面に 開口する横溝にドア用羽目板の上部をそれぞれ嵌合させてドアを構成してあり、 設置現場でドアの一側部と開口の片側に配置した柱に上下複数の蝶番によって開 閉可能に連結するようにしたものである。
【0007】 請求項3の考案は、請求項1または2に記載した組立式木造物置において、工 場で天然木を機械加工した窓枠材によって板ガラスを囲んで保持したガラス窓を 複数の羽目板に代えて、柱と間柱または間柱相互の対向面に形成した上下方向溝 に左,右の窓枠材の外側縁部を嵌め、上,下窓枠材の上側,下側縁部を上,下に 隣接する羽目板の下縁部,上縁部にそれぞれ嵌めたものである。
【0008】 請求項4の考案は、請求項1〜3のいずれかに記載した組立式木造物置におい て、最下段の羽目板の下面を水平にして土台上に支持させ、各羽目板の上側部が 厚さ方向中央部に長方形の突起を突出させ、突起の下縁内側に段を設け、突起の 下縁外側に直角三角形に切欠いた外側傾斜面を形成した横断面形状にしてあり、 2段目より上の羽目板の下側部が厚さ方向中央部に下面が開口した凹部を設け、 凹部の開口端内側に段を設け、開口端外側の下方に直角三角形の突出部を一体に 設けて内側傾斜面を形成した横断面形状とし、下段の羽目板の突起に、上方に隣 接する羽目板の凹部を順次嵌合させ、下段の羽目板に設けた外側傾斜面上に上段 の羽目板に設けた内側傾斜面を密接支持させて、上下多数段に羽目板を配置し、 さらに最上段の羽目板の上部を胴差し材の下面に開口する深溝に嵌合させたもの である。
【0009】 請求項5の考案は、請求項1〜4のいずれかに記載した組立式木造物置におい て、土台材、大引、柱、間柱、胴差し材、母屋材、羽目板、床板、野地板、屋根 板、妻板、およびドアまたは引き戸の材料の少なくとも一部を、間伐材と製材の 端材との一方または両方を用いてそれぞれ構成したものである。
【0010】
【考案の実施の形態】
以下、この考案の一実施形態を図に基づいて説明する。 図1〜図3の各図に示すように、この考案の一実施形態に係る組立式木造物置 は、前,後、左,右の土台材1a,1b、大引2、柱3、間柱4、前,後、左, 右の胴差し材5a,5b、母屋材6を角材とし、羽目板7、床板8、野地板9、 屋根板10、妻板11を板材とし、これらをエゾ松、トド松などの天然木によっ て構成し、ガラス窓12の窓枠材12a、ドア13も前記天然木によって構成し 、これらの全部を工場で所定の寸法および形状に予め機械加工しておく。 なお、前記天然木は、間伐材や製材の端材をできるだけ多く用い、材料費を安 価にしている。
【0011】 そして、窓枠材12aによって板ガラス12bを囲んで保持し、組立てた前記 ガラス窓12、胴差し材5a,5bと母屋材6とを固定するためのボルト14と ナット15、前記ドア13用の蝶番16と把手17、防湿シート18、およびチ ューブなどの容器に入れた接着剤(図示省略)を、前記角材と板材との所要数、 さらにドア13を加え、まとめて1組の組立式セットとし、9個のコンクリート ブロック19と共に、設置現場に運ぶ。
【0012】 設置現場では、地盤を水平にならして、その上にコンクリートブロック19を 所定間隔で設置し、これらのブロック19上に前,後土台材1aと左,右土台材 1bとをそれぞれ水平に支持させ、図4に示すように、前,後土台材1aの左, 右端に突出させてある寄り蟻掛け1cを、左,右土台材1bの前,後端部の対向 面に形成してある寄り蟻掛け溝1dにそれぞれ上方から嵌めて前,後土台材1a と左,右土台材1bとを凹凸結合させることで、平面長方形の土台1を構成する と共に、3本の大引2の左,右端に突出させてある蟻掛け(図示省略)を、左, 右土台材1bの前後方向中間部の対向面に等間隔で形成してある蟻掛け溝(図示 省略)に嵌めて、大引2と左,右土台材1bとを凹凸結合させる。
【0013】 次に、柱3の下端に突出させてあるホゾ取り3aを左,右土台材1bの前,後 端部に形成してあるホゾ穴1eにそれぞれ嵌め、他の柱3の下端に突出させてあ るホゾ取りを左,右土台材1bの前後(奥行)方向中央に形成してあるホゾ穴に 嵌め、柱3の下端に突出させてあるホゾ取りを前土台材1aの左右(間口)方向 右寄り部のホゾ穴および後土台材1aの左右方向中央に形成してあるホゾ穴にそ れぞれ嵌め、合計8本の柱3を、土台1に凹凸結合させることで、柱3を土台1 上に直立させる。
【0014】 左,右土台材1bの各柱3の中央間、および後土台材1aの各柱3の中央間に 形成してあるホゾ穴には、間柱4の下端に突出させてあるホゾ取りをそれぞれ嵌 め、前土台材1aの左端部の柱3と右寄りの柱3との間に等間隔で形成してある 2つのホゾ穴には間柱4の下部に突出させてあるホゾ取りをそれぞれ嵌め、合計 8本の間柱4を土台1に凹凸結合させて間柱4を土台1上に直立させる。
【0015】 そして、各柱3と間柱4との対向面および間柱4相互の対向面には、ホゾ取り を除く全長にわたる上下方向溝20を対向させてあり、これらの溝20に上下多 数段の羽目板7の両端部を嵌合させる。図5に示すように、羽目板7の横断面形 状は、上側部の厚さ方向中央部に長方形の突起7aを突出させ、突起7aの下縁 内側に水平な段7bを設け、突起7aの下縁外側に直角三角形に切欠いた外側傾 斜面7cを形成し、下側部の厚さ方向中央部には下面が開口した長方形の凹部7 dを設け、凹部7dの開口端内側に段7cを設け、前記開口端外側の下方に直角 三角形状の突出部7fを一体に設けて、突出部7fに内側傾斜面7gを形成して ある。なお、最下段の羽目板7のみは、下端面を水平にしてある。
【0016】 そして、最下段の羽目板7の下端面を土台1上に支持させ、下方の羽目板7の 突起7aに、上方に隣接する羽目板7の凹部7dを嵌合させ、下段の羽目板7に 設けた外側傾斜面7c上に上段の羽目板7に設けた内側傾斜面7gを密接支持さ せ、かつ下段の羽目板7の突起7aに上段の羽目板7の凹部7dを嵌め、上下多 数段に羽目板7を配置することで、雨や雪などが羽目板7の内側に吸込むことを 防止できるようにしてある。さらに、最上段の羽目板7は上部を柱3、間柱4の 上部ホゾ取り以外の上端より上方に突出させてある。
【0017】 前記柱3および間柱4は、外側面を土台1の外側面と等しい垂直面に配置し、 上下方向溝20を柱3および間柱4の外側近くに位置させ、土台1の外側上部を 横断面三角形に切欠き、水切り傾斜面1fを形成してある。 前土台材1a上に直立させた左,右間柱4の対向する上下方向溝20には、ガ ラス窓12の窓枠12aの左,右側縁部をそれぞれ嵌め、窓枠12aの上,下側 部を羽目板7の上,下側部と同様な横断面形状にしてあり、3段の羽目板7に代 えて窓枠12aを羽目板7間の上部に介在させ、前土台材1a上に直立させた右 側柱3と右寄りの柱3との間をドア13用開口を形成し、この開口と前記ガラス 窓12を介在させた部分を除く、各柱3と間柱4との対向面および間柱4相互の 対向面に形成してある上下方向溝20に前述したように上下多数段に羽目板7を 嵌める。
【0018】 その後、前,後胴差し材5aと左,右胴差し材5bとを前記土台1と同様な手 段によって、土台1と同様な大きさの平面長方形に凹凸結合させて胴差し5を形 成し、柱3,間柱4の上端に突出させてあるホゾ取り3b,4bを前,後,左, 右胴差し材5a,5bに形成したホゾ穴(図示省略)に嵌めて、柱3、間柱4の 上端に胴差し5を凹凸結合させると共に、各胴差し材5a,5bの外側部には、 長手方向に沿って延びかつ下面に開口している深溝5cに、最上段の羽目板7の 上部を嵌め、図5に示すように、各羽目板7の上下方向幅が経年変化によって狭 くなっても、最上段の羽目板7が深溝5cから外れないようにして、土台1の真 上に胴差し5を配置する。
【0019】 さらに、3つの母屋材6を胴差し5上に前後方向に等間隔で支持し、予め母屋 材6と胴差し5とに形成してある貫通孔21,22を合致させ、これらの貫通孔 21,22にボルト14を挿通し、ボルト14の先端部にナット15を締付ける ことで、母屋材6を胴差し5上にそれぞれ固定する。前記母屋材6は、前側のも のから後側のものに向かって、順次高さを低くしてあり、各母屋材6の上部には 、対向する溝23と、これらの溝23の上方に配置した切欠部24とを、それぞ れ左右方向の全長にわたって形成してある。
【0020】 左,右胴差し材5aの外側部には、長手方向に沿って延び上面に開口している 細溝5dが形成してあり、細溝5dに複数の妻板11の下縁部を前後方向に密接 させて嵌める。また、母屋材6に設けた対向する溝23には、前,後野地板9の 前,後端部をそれぞれ嵌合保持させ、野地板9上には防湿シート18をそれぞれ 支持させ、これらのシート18上には屋根板10をそれぞれ配置し、屋根板10 の前,後端部を、母屋材6の切欠部24にそれぞれ支持させ、接着剤によって切 欠部24上に固定し、妻板11の前上がりに傾斜させた上縁を母屋材6の外側部 下面に当接させ、これらを接着剤によって固定し、妻板11の前,後端部を母屋 材6に支持させ、接着剤によって固定する。 なお、屋根板6は、左右方向に多数配置し、左右方向の一側上部と、他側下部 とを切欠き、切欠いた部分を重ねて接着剤により固着し、必要に応じ妻板11の 下縁部を胴差し材5aに接着剤により固着することで、屋根部から物置内に雨水 などが漏れるのを防止する。
【0021】 土台1と大引2とを固定した後の適時に、図6の(a),(b),(c)に示 すように、床板8を張る。すなわち、前,後土台材1aと大引2との対向部、大 引2相互の対向部に形成した対向凹部25、および左,右土台材1bの内側部に 形成した切欠凹部25を有し、前後方向に長い長方形の床板8の一側下部と他側 上部とに形成し、厚さを中央部の厚さの1/2にした部分を重ねて、多数の床板 8を左右方向に並べ、これらの前,後端部を前記切欠凹部25上に支持し、また 左,右両側端に位置する床板8の外側部を前切欠凹部25上に支持して、土台1 および大引2の上面と床板8の上面とを同一水平面に配置してある。 なお、床板8は、接着剤によって土台1、大引2に固着して、柱3と間柱4と で囲んだ部分のほぼ全面に設けてある。
【0022】 前記ドア13は、土台1上に柱3と間柱4とを直立させ、これらの上に胴差し 5を取付けた後に、前土台材1aと右側柱3と右寄りの柱3と前胴差し材5aと で囲んだドア用開口内に、上下複数の蝶番16によって開閉可能に右寄りの柱3 に連結し、ドア13の右縦框13aに把手17を固定する。 前記ドア13は、左,右縦框13aと上,下横框13bとを固定し、左,右縦 框13aの中間部に中桟13cを固定し、これらで囲んだ上,下部に、前述した 羽目板7のほぼ2倍の長さにしかつ羽目板7と同様な横断面形状にした長いドア 用羽目板13dを、それぞれ上下多数段に嵌めると共に、左,右端部を左,右縦 框13aに対向させて設けた上下方向溝に嵌めて、前記上,下部に羽目板7の場 合と同様に予め構成してある。 なお、この考案の一実施形態に係る組立式木造物置の寸法は、開口を2.5m、 奥行を2mとし、ドアを装着する開口の柱中央間を1mとした以外、柱と間柱、 間柱相互の中央間を0.5mにしてある。
【0023】 前述したように、この考案の一実施形態に係る組立式木造物置は、土台1、大 引2、柱3、間柱4、胴差し5、母家材6、羽目板7、床板8、野地板9、屋根 板10、妻板11、ガラス窓12の窓枠12aおよびドア13の大部分などを、 エゾ松、トド松などの天然木によって構成し、胴差し5と母屋材6との固定用の ボルト14、ナット15、ドア13用の蝶番16、把手17およびガラス窓12 のガラス板12b以外の大部分が木製であるため、柔らかい質感が住空間に調和 し、塩害や銹に強く耐久年数を長くできる。
【0024】 また、土台1、柱3、羽目板7、屋根板10などの前記木製の各部材は、工場 で予め機械加工し、設置現場では、前述したように釘などの金具をほとんど使用 せずに組立てることができるので、組立が短時間ででき、しかも木製の各部材を 容易に量産でき、さらに材料として間代材や端材を使用することができて安価で ある。
【0025】 なお、木製の各部材に組立用の着色や、組立順序を示す番号を表示しておき、 組立手順の説明書を添付することで、素人でも組立てることができ、熟練した専 門業者では1日に3戸程度の設置組立ができる。 さらに、胴差し5の深溝5cに最上段の羽目板7の上部を嵌めることで、長期 間の使用によって多数の羽目板7の上下幅が収縮し、最上段の羽目板の上端と深 溝5cの上底との間に隙間ができても、最上段の羽目板7の上部が深溝5cから 外れることがない。
【0026】 この考案において、筋交いを間柱に貫通させて、両端部を2本の柱に固定した り、火打を土台および胴差しの各隅部に固定したりすることで、強度を高めても よく、これらの場合に筋交いや火打は金具を用いることなく、柱、土台、胴差し に凹凸結合する。
【0027】 この考案において、開口、奥行方向寸法は適宜変更できるが、0.5mを単位と して柱、間柱の数を変更することで、多くの天然木によって構成した部材の共用 ができる。
【0028】 この考案において、ドアに予め蝶番および把手を固定しておいてもよく、ドア に代えて引き戸を用い、引き戸を開閉する敷居、鴨居を付加してもよく、ドア、 引き戸と対向する室内側に一部の床板をなくした土間を設けてもよく、ガラス窓 の上下方向寸法を変更したり、ガラス窓を複数箇所に設けたり、逆にガラス窓を なくしたりしてもよい。
【0029】 この考案において、コンクリートブロックに代えてコンクリート製の束石を用 い、これらの上に、土台を設けてもよく、母屋材の数、これらの高さ寸法を変更 してもよく、屋根板上を防水シートなどによって覆い、防水性と耐久性を向上さ せるようにしてもよい。
【0030】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1の考案に係る組立式木造物置は、工場で天然木 を機械加工した土台材、大引、柱、間柱、胴差し材、母屋材、羽目板、床板、野 地板、屋根板、妻板、および機械加工によって構成したドアまたは引き戸の各部 と、ボルト、ナットと、防湿シートとを、所要数だけまとめて1組として設置現 場に送り、設置現場では、土台材、胴差し材の各端部を凹凸結合によって土台、 胴差しをそれぞれ構成し、これらと柱および間柱とを凹凸結合させ、胴差しと母 屋材とをボルト、ナットによって固定する以外、金属を使用せずに、天然木の機 械加工品からなる各部材を、凹凸結合および接着剤による固着によって木造物置 を構成するようにしたので、エゾ松、トド松などの天然木で、物置の大部分を構 成でき、柔らかい質感にして住空間に調和させることができ、天然木が塩害や銹 に強く、耐久年数を長くできる。また、天然木を工場で機械加工した前記各部材 の組立は短時間で容易にできる。
【0031】 請求項2の考案は、請求項1に記載した組立式木造物置において、工場で天然 木を機械加工した左,右縦框、上,下横框、中桟および多数のドア用羽目板を備 え、左,右縦框の上,下端部および上下方向中間部の間に、上,下横框の左,右 端部および中桟の左,右端部をそれぞれ固定すると共に、左,右縦框の対向面に 形成した上下方向溝に上下多数段のドア用羽目板の左,右端部を嵌合させ、かつ 下框上および中桟上に支持させて上下方向に嵌合させ、中桟および上框の下面に 開口する横溝にドア用羽目板の上部をそれぞれ嵌合させてドアを構成してあり、 設置現場でドアの一側部と開口の片側に配置した柱に上下複数の蝶番によって開 閉可能に連結するようにしたので、蝶番以外の各部材がほぼ天然木であるため、 ドアが天然の各部材と調和し、また多数のドア用羽目板を用いたので、これらの 羽目板を間代材や端板にすることができ、大きな木板を用いるドアに比べて安価 になる。
【0032】 請求項3の考案は、請求項1または2に記載した組立式木造物置において、工 場で天然木を機械加工した窓枠材によって板ガラスを囲んで保持したガラス窓を 複数の羽目板に代えて、柱と間柱または間柱相互の対向面に形成した上下方向溝 に左,右の窓枠材の外側縁部を嵌め、上,下窓枠材の上側,下側縁部を上,下に 隣接する羽目板の下縁部,上縁部にそれぞれ嵌めたので、ガラス窓を設けたこと で太陽光を板ガラスに透して物置内に導き、内部を明るくすることができ、窓枠 材が天然木であるため、羽目板と調和して外観がよく、さらに多数の羽目板に代 えて柱と間柱、間柱相互の間の適所に設けることができる。
【0033】 請求項4の考案は、請求項1〜3のいずれかに記載した組立式木造物置におい て、最下段の羽目板の下面を水平にして土台上に支持させ、各羽目板の上側部が 厚さ方向中央部に長方形の突起を突出させ、突起の下縁内側に段を設け、突起の 下縁外側に直角三角形に切欠いた外側傾斜面を形成した横断面形状にしてあり、 2段目より上の羽目板の下側部が厚さ方向中央部に下面が開口した凹部を設け、 凹部の開口端内側に段を設け、開口端外側の下方に直角三角形の突出部を一体に 設けて内側傾斜面を形成した横断面形状とし、下段の羽目板の突起に、上方に隣 接する羽目板の凹部を順次嵌合させ、下段の羽目板に設けた外側傾斜面上に上段 の羽目板に設けた内側傾斜面を密接支持させて、上下多数段に羽目板を配置し、 さらに最上段の羽目板の上部を胴差し材の下面に開口する深溝に嵌合させたので 、下方の羽目板の突起に上方に隣接する羽目板の凹部を嵌合させ、下段の羽目板 の外側傾斜面に上段の羽目板の内側傾斜面を密接支持させ、下段の羽目板の突起 と上段の羽目板の凹部を嵌め、さらに羽目板の両端部を柱、間柱の上下方向溝に 嵌合させたこともあって、上下多数段に配置した羽目板の内側に雨や雪などが吹 込んで物置内に入ることを確実に防止できる。そして、最上段の羽目板の上部を 胴差し材の下面に開口する深溝に嵌合させたことで、長期間の使用によって各羽 目板の上下幅が収縮し、最上段の羽目板の上端と深溝の上底との間に隙間ができ ても、最上段の羽目板が外れることがなく、雨水などが物置内に入ることがない 。
【0034】 請求項5の考案は、請求項1〜4のいずれかに記載した組立式木造物置におい て、土台材、大引、柱、間柱、胴差し材、母屋材、羽目板、床板、野地板、屋根 板、妻板、およびドアまたは引き戸の材料の少なくとも一部を、間伐材と製材の 端材との一方または両方を用いてそれぞれ構成したので、羽目板、ドア用羽目板 などの工場で天然木を機械加工した部材、とくに横断面積が小さい部材を安価に することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施形態に係る組立式木造物置を
示した正面図。
【図2】図1に示した組立式木造物置のA−A線側断面
図。
【図3】図1に示した組立式木造物置の骨組の一部分解
斜視図。
【図4】図1に示した組立式木造物置の土台材および柱
の部分分解斜視図。
【図5】図1に示した組立式木造物置の外側部の部分縦
断面図。
【図6】この考案の一実施形態に係る組立式木造物置の
床部を示し、(a)は部分平面図、(b)は(a)のB
−B線断面図、(c)は(a)のC−C線断面図。
【符号の説明】
1 土台 1a 土台材 1b 土台材 1c 寄り蟻掛け 1d 蟻掛け溝 1e ホゾ穴 2 大引 3 柱 3a ホゾ取り 4 間柱 5 胴差し 5a 胴差し材 5b 胴差し材 6 母屋材 7 羽目板 7a 突起 7b 段 7c 外側傾斜面 7d 凹部 7e 段 7f 突出部 7g 内側傾斜面 8 床板 9 野地板 10 屋根板 11 妻板 12 ガラス窓 12a 窓枠材 12b 板ガラス 13 ドア 13d ドア用羽目板 14 ボルト 15 ナット 16 蝶番 17 把手 18 防湿シート 19 コンクリートブロック 20 上下方向溝 21 貫通穴 22 貫通穴 23 溝 24 切欠部 25 切欠凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松川 茂樹 北海道苫小牧市新開町4丁目1番10号 上 松商事株式会社苫小牧プレカット工場内 (72)考案者 田畑 浩一 北海道苫小牧市新開町4丁目1番10号 上 松商事株式会社苫小牧プレカット工場内 (72)考案者 室井 学 北海道苫小牧市新開町4丁目1番10号 上 松商事株式会社苫小牧プレカット工場内 (72)考案者 高取 涼一 北海道苫小牧市新開町4丁目1番10号 上 松商事株式会社苫小牧プレカット工場内

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工場で天然木を機械加工した前,後およ
    び左,右の土台材、大引、柱、間柱、前,後,左,右の
    胴差し材、母屋材、羽目板、床板、野地板、屋根板、妻
    板、および前記天然木の機械加工によって構成したドア
    または引き戸の各部材と、前記胴差し材と母屋材とを固
    定するボルトおよびナットと、防湿シートとを、所要数
    だけまとめて1組とし、設置現場で、前,後,左,右の
    土台材の各端部を凹凸結合させて土台を構成すると共
    に、土台材と前記大引の両端部とを凹凸結合させて土台
    内に大引を固定し、土台材上に前記柱および間柱の下端
    部を所定間隔で凹凸結合させて直立させ、前側の2本の
    柱間に開口を残し、柱と間柱および間柱相互に対向させ
    てある上下方向端に上下多数段の羽目板の両端部をそれ
    ぞれ嵌合させ、前記柱と間柱の上端部とに前,後および
    左,右の胴差し材を凹凸結合させ、かつ最上段の羽目板
    の上部を胴差し材に形成してある深溝にそれぞれ嵌合さ
    せ、さらに胴差し材の各端部の凹凸結合によって胴差し
    を構成し、胴差し上に前後複数の前記母屋材を支持し、
    胴差し材と母屋材とを前記ボルトおよびナットによって
    固定し、前記母屋材に前記野地板の前,後端部を支持
    し、野地板上に防湿シートを敷設し、左,右胴差し材の
    上面に形成してある細溝に複数の前記妻板の下縁部を嵌
    め、防湿シート上に配置した左,右多数の屋根板の前,
    後端部を前記母屋材に支持して接着剤で固着し、屋根板
    の左,右側部を接着剤で互いに固着し、左,右側部の屋
    根板と前記妻板の上縁部とを接着剤で固定し、前記土台
    材と大引との対向縁部上面に設けた切欠部に、大引の長
    さ方向に並べた多数の床板の両端部を支持して接着剤で
    固着し、土台内の全体または前記開口と対向する一部以
    外の大部分に床板を敷設し、開口を開閉するドアまたは
    引き戸を柱または前土台材に支持するようにしたことを
    特徴とする組立式木造物置。
  2. 【請求項2】 工場で天然木を機械加工した左,右縦
    框、上,下横框、中桟および多数のドア用羽目板を備
    え、左,右縦框の上,下端部および上下方向中間部の間
    に、上,下横框の左,右端部および中桟の左,右端部を
    それぞれ固定すると共に、左,右縦框の対向面に形成し
    た上下方向溝に上下多数段のドア用羽目板の左,右端部
    を嵌合させ、かつ下框上および中桟上に支持させて上下
    方向に嵌合させ、中桟および上框の下面に開口する横溝
    にドア用羽目板の上部をそれぞれ嵌合させてドアを構成
    してあり、設置現場でドアの一側部と開口の片側に配置
    した柱に上下複数の蝶番によって開閉可能に連結するよ
    うにしたことを特徴とする請求項1に記載の組立式木造
    物置。
  3. 【請求項3】 工場で天然木を機械加工した窓枠材によ
    って板ガラスを囲んで保持したガラス窓を複数の羽目板
    に代えて、柱と間柱または間柱相互の対向面に形成した
    上下方向溝に左,右の窓枠材の外側縁部を嵌め、上,下
    窓枠材の上側,下側縁部を上,下に隣接する羽目板の下
    縁部,上縁部にそれぞれ嵌めたことを特徴とする請求項
    1または2に記載の組立式木造物置。
  4. 【請求項4】 最下段の羽目板の下面を水平にして土台
    上に支持させ、各羽目板の上側部が厚さ方向中央部に長
    方形の突起を突出させ、突起の下縁内側に段を設け、突
    起の下縁外側に直角三角形に切欠いた外側傾斜面を形成
    した横断面形状にしてあり、2段目より上の羽目板の下
    側部が厚さ方向中央部に下面が開口した凹部を設け、凹
    部の開口端内側に段を設け、開口端外側の下方に直角三
    角形の突出部を一体に設けて内側傾斜面を形成した横断
    面形状とし、下段の羽目板の突起に、上方に隣接する羽
    目板の凹部を順次嵌合させ、下段の羽目板に設けた外側
    傾斜面上に上段の羽目板に設けた内側傾斜面を密接支持
    させて、上下多数段に羽目板を配置し、さらに最上段の
    羽目板の上部を胴差し材の下面に開口する深溝に嵌合さ
    せたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    組立式木造物置。
  5. 【請求項5】 土台材、大引、柱、間柱、胴差し材、母
    屋材、羽目板、床板、野地板、屋根板、妻板、およびド
    アまたは引き戸の材料の少なくとも一部を、間伐材と製
    材の端材との一方または両方を用いてそれぞれ構成した
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の組立
    式木造物置。
JP1997007031U 1997-08-08 1997-08-08 組立式木造物置 Expired - Lifetime JP3046944U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1997007031U JP3046944U (ja) 1997-08-08 1997-08-08 組立式木造物置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1997007031U JP3046944U (ja) 1997-08-08 1997-08-08 組立式木造物置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3046944U true JP3046944U (ja) 1998-03-24

Family

ID=43181264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1997007031U Expired - Lifetime JP3046944U (ja) 1997-08-08 1997-08-08 組立式木造物置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3046944U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010222830A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Miyata Tekko:Kk 耐震シェルターの組立方法及び耐震シェルター

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010222830A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Miyata Tekko:Kk 耐震シェルターの組立方法及び耐震シェルター

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2245624C (en) Prefabricated plastic shed and components therefor
US6604328B1 (en) Portable cabin, components therefor, methods of making and erecting same
US5577356A (en) Pre-cut building method and structure
US5701708A (en) Structural foam core panels with built-in header
US4071984A (en) House assembly with prefabricated elements
NO885459L (no) Modulaer bygningskonstruksjon og prefabrikerte komponentertil denne og tilhoerende fremgangsmaater.
US2208010A (en) Portable and sectional building construction
US6550198B1 (en) Wall construction
US2666233A (en) Prefabricated building construction
JP3046944U (ja) 組立式木造物置
AU687344B2 (en) Laminated panel modular building structure
US3665664A (en) Building panel and structure constructed therewith
JP3247307U (ja) 可搬式の家屋
JP7096606B2 (ja) 壁面構造体、木造建物、及び、木造建物の建築方法
JP2565628B2 (ja) マンサード屋根構造とその施工方法
JP2004285577A (ja) 組み立て家屋
JP2883868B1 (ja) 建築下地用枠状パネルと該パネルを用いた下地工法
JPH0243124Y2 (ja)
JP3112560U (ja) 壁式木造建築物
JP3841117B2 (ja) 玄関構造
Midon et al. Construction manual of prefabricated timber house
JP2500044B2 (ja) ド―マ―用開口部の下地構造
JPS6020732Y2 (ja) 胴差
JP2500042B2 (ja) ド―マ―のゲ―ブル取付け構造
JPH09279689A (ja) 簡易構造体及び簡易構造体の連結体