JP3046806B2 - プラットホーム防護壁の設置構造 - Google Patents

プラットホーム防護壁の設置構造

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JP3046806B2
JP3046806B2 JP32729098A JP32729098A JP3046806B2 JP 3046806 B2 JP3046806 B2 JP 3046806B2 JP 32729098 A JP32729098 A JP 32729098A JP 32729098 A JP32729098 A JP 32729098A JP 3046806 B2 JP3046806 B2 JP 3046806B2
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Kawasaki Motors Ltd
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Central Japan Railway Co
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗降客の安全を図
るためにプラットホーム空間と車両が走行する軌道空間
とを仕切るプラットホーム防護壁の設置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両に乗降客が乗降するプラ
ットホームにおいて、乗降客が往来するプラットホーム
空間と車両が走行する軌道空間とを仕切るために防護壁
が設置されている。この防護壁は、車両に乗降する乗降
客の安全を図るなどの目的で設置されている。そのた
め、防護壁はプラットホームにおける床構造体の軌道寄
りの側部に設置され、車両が停車する位置に対応してプ
ラットホームの長手方向にわたって設置されている。こ
のような防護壁は、その下部が床構造体に固定されるこ
とによってプラットホームに設置される。なお、防護壁
の従来技術の例として特開昭57−2537号に開示さ
れるものが挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プラットホームの床構
造体は、水平方向に延びる床版と、床版を所定の高さに
支持して固定するための複数の支持脚とを有している。
このとき、床構造体における床版の軌道寄りの側部は軌
道側に突出する突出部の先端部分として形成されてお
り、突出部の下方には床下空間が形成される。床下空間
は、電気ケーブルなどの配線空間、軌道検査員の退避場
所、車両の床構造体よりも下方の下部領域の点検作業場
所などとして使用される。このような床下空間を得るた
めに、床版の突出部は片持ち梁として形成されている。
上述したように、防護壁は突出部の先端部分に設置され
ているので、片持ち梁である突出部に荷重が加わる。既
設のプラットホームに防護壁を設置する場合は、突出部
に加わる防護壁による荷重に対応して、床構造体におけ
る突出部の支持構造を補強しなければならないという問
題がある。
【0004】本発明の目的は、床構造体に加えられる防
護壁による荷重を少なくすることができるプラットホー
ム防護壁の設置構造を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、プラットホー
ムの床構造体の長手方向に間隔をあけて設けられる支持
脚の上方で、立設される複数の柱の上部に、軌道側に向
けて延びる梁が連なる上部構造体が設けられ、床構造体
の軌道寄りの側部に、プラットホーム空間と軌道空間と
を仕切る防護壁が配置され、この防護壁は、床構造体の
長手方向に延びる上枠部材と、上端部が上枠部材に床構
造体の長手方向に移動自在に支持され、乗降客の乗降範
囲にわたって設けられる複数の引戸を有する開閉扉と、
上端部が上枠部材に固定され、乗降範囲を除く残余の位
置に設けられる固定壁とを有し、上枠部材は、各上部構
造体間にわたって延び、かつ各上部構造体に連結される
吊下構造体によって吊下され、防護壁の下部は、防護壁
の上下方向の変位を許容し、かつ前記床構造体の長手方
向に垂直な一鉛直面上における横方向の変位が阻止され
ることを特徴とするプラットホーム防護壁の設置構造で
ある。
【0006】本発明に従えば、プラットホームにおい
て、床構造体の軌道寄りの側部に配置される防護壁の上
部は、上部構造体に連結される吊下構造体によって吊下
される。このように防護壁を吊下することによって、プ
ラットホームにおいて、防護壁および防護壁を設置する
ための構成の全重量による荷重が床構造体の軌道寄りの
側部に作用したとき、その荷重に耐え得るため充分な強
度を床構造体の軌道寄りの側部が有していない場合にお
いても防護壁を設置することができる。これによって床
構造体の軌道寄りの側部に防護壁の荷重が加わらないよ
うにすることができるので、片持ち梁構造とすることが
でき、その結果床構造体の軌道寄りの側部の下方に床下
空間を形成することができる。また床下空間が形成され
た既設のプラットホームの片持ち梁構造となっている部
分に防護壁を設置する場合において、防護壁による荷重
に耐え得るように床構造体を補強する必要がなくなる。
【0007】また防護壁の下部は、上下方向の変位を許
容し、かつ横方向の変位が阻止される。このように防護
壁は上下方向の変位が許容されるので、軌道を走行する
車両による振動または地震などによって防護壁が上下方
向に変位したとしても、防護壁に力が作用して変形また
は破損することが防止される。また防護壁は、床構造体
の長手方向に垂直な一鉛直面上における横方向の変位が
阻止される。したがって防護壁は、軌道を走行する車両
による風圧が作用したり、車両に乗降する乗降客が接触
するなどして力が加えられる場合においても所定位置に
保持される。
【0008】本発明に従えば、防護壁の上枠部材には、
開閉扉の上端部が床構造体の長手方向(図1、図3、図
5および図7の紙面に垂直方向)に移動自在に支持され
るとともに、固定壁の上端部が固定され、この上枠部材
が、支持脚18の上方で立設される柱を有する吊下構造
体によって吊下される。したがって、この防護壁の重力
が床構造体の軌道寄りの側部に作用することを防ぐこと
ができ、したがって既存のプラットホームにおいて、床
構造体を防護壁の設置のために補強する必要が、前述の
ように、なくなる。また本発明は、(a)プラットホー
ムの床構造体14であって、 (a1)水平な床版16と、 (a2)この床版16を、床版16の突出部22が軌道
10側に突出するように突出部22を片持ち梁構造とし
て支持する複数の支持脚18とを有する床構造体14
と、 (b)複数の上部構造体24であって、各上部構造体2
4は、 (b1)床構造体14の長手方向に間隔をあけて床版1
6に、支持脚18の上方で立設される複数の柱26と、 (b2)柱26に設けられ、軌道10側に向けて延びる
梁28とを有する上部構造体24と、 (c)前記突出部22の軌道寄りの先端部分22a上
に、プラットホームの上下方向に延びて形成され、プラ
ットホーム空間3と車両が走行する軌道空間36とを仕
切り、プラットホーム4の長手方向のほぼ全長にわたっ
て配置される防護壁32であって、 (c1)床構造体14の長手方向に延びる上枠部材42
と、 (c2)上端部が上枠部材42に床構造体14の長手方
向に移動自在に支持され、乗降客の乗降範囲にわたって
設けられる複数の引戸を有する開閉扉40と、 (c3)上端部が上枠部材42に固定され、乗降範囲を
除く残余の位置に設けられる固定壁38とを有する防護
壁32と、 (d)吊下構造体44,110であって、 (d1)略鉛直方向に形成されるトラス構造である鉛直
梁構造部48であって、両端部68が第1ブラケット7
0によって前記梁28に連結され、床構造体14の長手
方向に延びる第1上弦材52と、床構造体14の長手方
向に延びる下弦材54と、第1上弦材52と下弦材54
とに第1および第2の各接点58,60でそれぞれ連結
され、第1上弦材52と下弦材54との間にわたって設
けられる複数の第1斜材56とを含む鉛直梁構造部48
と、 (d2)略水平方向に形成されるトラス構造である水平
梁構造部50であって、両端部72が第2ブラケット7
4によって柱26に連結され、床構造体14の長手方向
に延びる第2上弦材62と、第2上弦材62と前記下弦
材54とに第3および前記第2の各接点66,60でそ
れぞれ連結され、第2上弦材62と前記下弦材54との
間にわたって設けられる複数の第2斜材64とを含む水
平梁構造部50とを含み、 (d3)前記下弦材54の両端部76は、第3ブラケッ
ト78によって上枠部材42に連結される吊下構造体4
4,110と、 (e)下部保持構造80であって、 (e1)突出部22に嵌合溝98が形成され、この嵌合
溝98に固定壁38の下部82が嵌合して、固定壁38
の上下方向の変位を許容し、かつ床構造体14の長手方
向に垂直な一鉛直面上における横方向の変位が阻止さ
れ、 (e2)突出部22に案内溝102が形成され、この案
内溝102には、開閉扉40の下部100から下方に突
出して形成された案内部104が緩やかに嵌り込んでお
り、案内部104の上下方向の変位を許容し、かつ床構
造体14の長手方向に垂直な一鉛直面上における横方向
の変位が阻止される下部保持構造80とを含むことを特
徴とするプラットホーム防護壁の設置構造である。本発
明は、第1上弦材52と第2上弦材62との間にわたっ
て、床構造体14の長手方向に間隔をあけて、複数の補
助部材112が、前記第1および第3接点58,60で
それぞれ連結されることを特徴とする。
【0009】本発明に従えば、吊下構造体は、主として
鉛直荷重が負荷される鉛直梁構造部を有しているので、
吊下構造体は防護壁を吊下することができる。また吊下
構造体は、主として水平荷重が負荷される水平梁構造部
とを有しているので、防護壁に軌道を走行する車両によ
る風圧が作用したり、防護壁に乗降客が接触したりする
ことによる水平荷重に耐え得ることができる。さらに吊
下構造体は、地震が発生したときに慣性力として作用す
る鉛直荷重および水平荷重に耐え得ることができる。
【0010】本発明に従えば、鉛直梁構造部48と水平
梁構造部50とを含む吊下構造体44は、図1〜図4に
関連して後述され、吊下構造体44,110は、剛性が
高いトラス構造であるので、全体の構成を大型化するこ
となく強度を大きくすることができる。したがって吊下
構造体は、より大きい鉛直荷重および水平荷重に耐え得
ることができる。本発明に従えば、鉛直梁構造部48の
第1上弦材52と水平梁構造部50の第2上弦材62と
の間にわたって、図4に関連して後述されるように補助
部材112が連結され、したがって吊下構造体110の
振動を低減し、防護壁32に確実に吊下することができ
る。本発明は、(a)プラットホームの床構造体14で
あって、 (a1)水平な床版16と、 (a2)この床版16を、床版16の突出部22が軌道
10側に突出するように突出部22を片持ち梁構造とし
て支持する複数の支持脚18とを有する床構造体14
と、 (b)複数の上部構造体24であって、各上部構造体2
4は、 (b1)床構造体14の長手方向に間隔をあけて床版1
6に、支持脚18の上方で立設される複数の柱26と、 (b2)柱26に設けられ、軌道10側に向けて延びる
梁28とを有する上部構造体24と、 (c)前記突出部22の軌道寄りの先端部分22a上
に、プラットホームの上下方向に延びて形成され、プラ
ットホーム空間3と車両が走行する軌道空間36とを仕
切り、プラットホーム4の長手方向のほぼ全長にわたっ
て配置される防護壁32であって、 (c1)床構造体14の長手方向に延びる上枠部材42
と、 (c2)上端部が上枠部材42に床構造体14の長手方
向に移動自在に支持され、乗降客の乗降範囲にわたって
設けられる複数の引戸を有する開閉扉40と、 (c3)上端部が上枠部材42に固定され、乗降範囲を
除く残余の位置に設けられる固定壁38とを有する防護
壁32と、 (d)吊下構造体122であって、 (d1)梁28の防護壁32の直上よりも遊端部124
寄りの部位および防護壁32の上部にわたって設けられ
るトラス構造である第1傾斜梁構造部126であって、
両端部142が第1ブラケット144によって前記梁2
8に連結され、床構造体14の長手方向に延びる第1上
弦材132と、床構造体14の長手方向に延びる下弦材
134と、第1上弦材132と下弦材134とにわたっ
て設けられる複数の第1斜材136とを含む第1傾斜梁
構造部126と、 (d2)梁28の防護壁32の直上よりも梁28の基端
部128寄りの部位および防護壁32の上部にわたって
設けられるトラス構造である第2傾斜梁構造部130で
あって、両端部146が第2ブラケット148によって
梁28に連結され、床構造体14の長手方向に延びる第
2上弦材138と、第2上弦材138と前記下弦材13
4とにわたって設けられる複数の第2斜材140とを含
む第2傾斜梁構造部130とを含み、 (d3)前記下弦材134の両端部150は、第3ブラ
ケット152によって上枠部材42に連結される吊下構
造体122と、 (e)下部保持構造80であって、 (e1)突出部22に嵌合溝98が形成され、この嵌合
溝98に固定壁38の下部82が嵌合して、固定壁38
の上下方向の変位を許容し、かつ床構造体14の長手方
向に垂直な一鉛直面上における横方向の変位が阻止さ
れ、 (e2)突出部22に案内溝102が形成され、この案
内溝102には、開閉扉40の下部100から下方に突
出して形成された案内部104が緩やかに嵌り込んでお
り、案内部104の上下方向の変位を許容し、かつ床構
造体14の長手方向に垂直な一鉛直面上における横方向
の変位が阻止される下部保持構造80とを含むことを特
徴とするプラットホーム防護壁の設置構造である。
【0011】本発明に従えば、吊下構造体は、第1傾斜
梁構造部および第2傾斜梁構造部とを有しているので、
鉛直荷重および水平荷重を第1および第2傾斜梁構造部
にほぼ均等に分担させることができる。
【0012】本発明に従えば、図5および図6に関連し
て後述されるように、第1および第2傾斜梁構造部12
6,130を含む吊下構造体122が用いられ、これら
はいずれもトラス構造であり、こうして上述のようにほ
ぼ均等に鉛直荷重および水平荷重を分担する構造を、大
きな強度で実現することができる。
【0013】本発明は、(a)プラットホームの床構造
体14であって、 (a1)水平な床版16と、 (a2)この床版16を、床版16の突出部22が軌道
10側に突出するように突出部22を片持ち梁構造とし
て支持する複数の支持脚18とを有する床構造体14
と、 (b)複数の上部構造体24であって、各上部構造体2
4は、 (b1)床構造体14の長手方向に間隔をあけて床版1
6に、支持脚18の上方で立設される複数の柱26と、 (b2)柱26に設けられ、軌道10側に向けて延びる
梁28とを有する上部構造体24と、 (c)前記突出部22の軌道寄りの先端部分22a上
に、プラットホームの上下方向に延びて形成され、プラ
ットホーム空間3と車両が走行する軌道空間36とを仕
切り、プラットホーム4の長手方向のほぼ全長にわたっ
て配置される防護壁32であって、 (c1)床構造体14の長手方向に延びる上枠部材42
と、 (c2)上端部が上枠部材42に床構造体14の長手方
向に移動自在に支持され、乗降客の乗降範囲にわたって
設けられる複数の引戸を有する開閉扉40と、 (c3)上端部が上枠部材42に固定され、乗降範囲を
除く残余の位置に設けられる固定壁38とを有する防護
壁32と、 (d)吊下構造体160であって、 (d1)梁28の防護壁32の直上よりも遊端部124
寄りの部位および防護壁32の上部にわたって設けられ
るプレートガーダ構造であり、上両端部が第1ブラケッ
ト144によって前記梁28に連結される第1傾斜梁構
造部162と、 (d2)梁28の防護壁32の直上よりも梁28の基端
部128寄りの部位および防護壁32の上部にわたって
設けられるプレートガーダ構造であり、上両端部が第2
ブラケット148によって梁28に連結される第2傾斜
梁構造部164とを含み、 (d3)第1および第2傾斜梁構造部162,164の
下両端部は、第3ブラケット152によって上枠部材4
2に連結される吊下構造体160と、 (e)下部保持構造80であって、 (e1)突出部22に嵌合溝98が形成され、この嵌合
溝98に固定壁38の下部82が嵌合して、固定壁38
の上下方向の変位を許容し、かつ床構造体14の長手方
向に垂直な一鉛直面上における横方向の変位が阻止さ
れ、 (e2)突出部22に案内溝102が形成され、この案
内溝102には、開閉扉40の下部100から下方に突
出して形成された案内部104が緩やかに嵌り込んでお
り、案内部104の上下方向の変位を許容し、かつ床構
造体14の長手方向に垂直な一鉛直面上における横方向
の変位が阻止される下部保持構造80とを含むことを特
徴とするプラットホーム防護壁の設置構造である。本発
明に従えば、図7に関連して後述されるように、プレー
トガーダ構造である第1および第2傾斜梁構造部16
2,164とを含んで吊下構造体160が構成される。
【0014】本発明に従えば、吊下構造体は、剛性が高
いプレートガーダ構造であるので、吊下構造体の剛性を
高くすることができ、構造を複雑化することなく強度を
大きくすることができる。したがって吊下構造体は、よ
り大きい鉛直荷重および水平荷重に耐え得ることができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
プラットホーム防護壁の設置構造を簡略化して示す断面
図である。たとえば鉄道車両である車両2に、乗降客が
乗降するためのプラットホーム4が車両2の軌道10に
沿って設けられている。車両2は乗降客が乗車する車体
6と、車体6を支持する台車8とを備えている。車体6
の両側部には、乗降客が乗降するための乗降口を開閉す
る複数の扉9が車両2の前後方向に間隔をあけて設けら
れている。車両2は、所定の路盤7に敷設された軌道1
0上を走行する。
【0016】プラットホーム4は、軌道10に沿って延
び、停車する車両2の長さおよび停車位置に対応して所
定の長さを有する。プラットホーム4は、車両2に乗降
する乗降客が往来するために、路盤7にプラットホーム
4の長手方向にわたって設けられる床構造体14を備え
ている。たとえば鉄筋コンクリートから構成される床構
造体14は、水平方向に延びる床版16と、床版16を
所定の高さ位置に支持するための複数の支持脚18(図
1においては一部のみを示す)とを備えており、床版1
6は支持脚18に固定されている。床版16は、支持脚
18よりも、軌道10側に突出する突出部22を有し、
突出部22は片持ち梁構造とされ、その下方に床下空間
20を形成している。突出部22の下方に形成される床
下空間20は、電気ケーブルなどの配線空間、軌道10
の検査員の退避場所、車両2の床構造体14の床版16
よりも下方の下部領域を点検するときの作業場所などと
して使用される。
【0017】床構造体14の上側には、床構造体14の
長手方向に間隔をあけて複数の上部構造体24が設けら
れている。上部構造体24は、強度を大きくするため
に、たとえばH形鋼で構成される。上部構造体24は、
床構造体14の長手方向に間隔をあけて床版16に支持
脚18の上方で立設される複数の柱26を有している。
これら柱26には、軌道10側に向けて延びる梁28が
それぞれ連なって形成されている。本実施形態におい
て、梁28は軌道10側に向けて斜め上方に延びている
が、水平方向または斜め下方に延びるように形成されて
いてもよい。
【0018】また本実施形態においては、柱26には軌
道10側に延びる梁28だけでなく、軌道10から離反
する側に延びる梁30が、複数の柱26からそれぞれ連
なって形成される。このような上部構造体24には、そ
の上側に屋根構造体(図示せず)が設けられることによ
って、乗降客が雨または雪から保護される。
【0019】プラットホーム4において、床版16の軌
道10寄りの側部である突出部22の先端部分22a上
には、プラットホーム4の上下方向に延びて形成される
防護壁32が配置されている。防護壁32は、乗客が往
来するプラットホーム空間34と、車両2が走行する軌
道空間36とを仕切り、車両2に乗降する乗降客がプラ
ットホーム4から転落することを防止し、かつ走行する
車両2に対して乗降客の安全を図るために設けられてい
る。このような防護壁32は、各種の車両2が停車する
範囲を含むプラットホーム4の長手方向のほぼ全長にわ
たって配置されている。
【0020】防護壁32は、上部を吊下構造体44に吊
下され、下部を下部保持構造80によって保持されてプ
ラットホーム4に配置される。吊下構造体44は、略鉛
直方向に形成される鉛直梁構造部48と、略水平方向に
形成される水平梁構造部50とを有している。吊下構造
体44は、各上部構造体24間にわたって延び、かつブ
ラケット70,74によって上部構造体24に連結さ
れ、ブラケット78によって防護壁32の上部に連結さ
れている。下部保持構造80は、防護壁32の上下方向
の変位を許容し、かつ床構造体14の長手方向に垂直な
一鉛直面上における横方向の変位を阻止するように防護
壁32の下部を保持する。
【0021】また防護壁32は、乗降客の乗降範囲にわ
たって設けられる複数の引戸を有する開閉扉40と、乗
降範囲を除く残余の位置に設けられる固定壁38とを有
し、開閉扉40は、固定壁38の軌道10側に設けられ
ている。開閉扉40の各引戸は、固定壁38の長手方向
に移動自在であり、引戸を固定壁38の長手方向に移動
することによって、乗降用開口を形成することができ、
乗降客は乗降用開口を通過することができる。このよう
な乗降用開口は、停車する車両2に扉9によって開閉さ
れる各乗降口の位置に対応してそれぞれ形成される。し
たがって乗降客は、防護壁32の乗降用開口と、車両2
の乗降口とを介して車両2に乗降することができる。ま
た防護壁32は、ブラケット78に固定される上枠部材
42を有し、固定壁38は、上枠部材42に上端部が固
定され、開閉扉40は、上端部が上枠部材42に固定壁
38の長手方向に移動自在に支持されている。また防護
壁32は、上枠部材42内に開閉駆動手段を備えてい
る。開閉駆動手段は、たとえばリニアモータによって実
現され、開閉扉40の各引戸を固定壁38の長手方向に
移動させ、乗降用開口を形成する。
【0022】図2は、図1における吊下構造体44を簡
略化して示す斜視図であり、厚みを省略して示す。図1
をも参照して、防護壁32は、その上部を吊下構造体4
4によって吊下されることによって、プラットホーム4
に配置される。吊下構造体44は、各上部構造体24間
にわたって延び、かつ各上部構造体24に連結されてい
る。吊下構造体44の長手方向の長さLは、プラットホ
ーム44の長手方向における各上部構造体24同士の間
隔に設定され、長手方向に連なって各上部構造体24間
に設けられる。
【0023】吊下構造体44は、鉛直梁構造部48と、
水平梁構造部50とを有しており、鉛直梁構造部48お
よび水平梁構造部50はトラス構造である。鉛直梁構造
部48は、長手方向に延びる上弦材52および下弦材5
4と、上弦材52と下弦材54との間にわたって設けら
れる複数の斜材56とによって構成されるワーレントラ
ス構造を有している。上弦材52と斜材56とは、互い
の複数の節点である格点58で連結され、下弦材54と
斜材56とは複数の格点60で連結されている。同様に
水平梁構造部50は、長手方向に延びる上弦材62およ
び下弦材54と、上弦材62と下弦材54との間に介在
される複数の斜材64とで構成されるワーレントラス構
造を有しており、水平梁構造部50の下弦材は鉛直梁構
造部48の下弦材54を共有する。上弦材58と斜材6
4とは、互いの複数の節点である格点66で連結され、
下弦材54と斜材64とは鉛直梁構造部48の複数の格
点60で連結されている。鉛直梁構造部48および水平
梁構造部50を構成する上弦材52,62、下弦材54
および斜材56,64は、たとえば鋼管、より詳しくは
一般構造用炭素鋼管によって実現される。また本発明の
実施の他の形態として、上記の断面形状が円筒状の鋼管
以外に、前記各部材の軸線に垂直な断面形状がI形、H
形およびT形などである任意の形状の部材によって、鉛
直梁構造部48および水平梁構造部50を構成すること
もできる。
【0024】吊下構造体44において、鉛直梁構造部4
8の上弦材52の両端部68は、支点としてブラケット
70によって隣合った上部構造体24の梁28にそれぞ
れ連結されている。水平梁構造部50の上弦材52の両
端部72は、支点としてブラケット74によって隣合っ
た上部構造体24の柱26にそれぞれ連結されている。
また鉛直梁構造部48および水平梁構造部50の下弦材
54の両端部76は、支点としてブラケット78によっ
て防護壁32の上部に連結されている。
【0025】このように吊下構造体44が上部構造体2
4および防護壁32に連結され、防護壁32が吊下され
ることによって、防護壁32はプラットホーム4におけ
る床構造体14の突出部22の先端部分22aの上側に
配置される。このように吊下構造体44が防護壁32を
吊下することによって、プラットホーム4において、床
構造体14の軌道寄りの側部が防護壁32および防護壁
32を設置するための構成の全重量による荷重に耐え得
る充分な強度を有していない場合においても防護壁32
を設置することができる。すなわち、床構造体14にお
いて、突出部22に防護壁32の荷重が加わらないよう
にすることができる。これによって床構造体14の軌道
10寄りの側部を片持ち梁構造とすることができ、その
結果として上記側部の下方に床下空間20を形成するこ
とができる。また既設のプラットホームにおいて床下空
間20が形成されている場合、防護壁32を片持ち梁と
なっている突出部22に配置する際に防護壁32による
荷重に耐え得るように床構造体14を補強しなくてもよ
くなる。
【0026】また吊下構造体44において、鉛直梁構造
部48は防護壁32の上部から上部構造体24の梁28
にわたって略鉛直方向に設けられているので、主として
鉛直荷重が負荷される。すなわち吊下構造体44は、防
護壁32の荷重による鉛直方向の力に対抗し、防護壁3
2を吊下することができる。また水平梁構造部50は防
護壁32の上部から上部構造体24の柱26にわたって
略水平方向に設けられているので、主として水平荷重が
負荷される。したがって吊下構造体44は、防護壁32
に軌道10を走行する車両2による風圧が作用したり、
防護壁32に乗降客が接触したりすることによる水平方
向の荷重が作用した場合にも防護壁32を支持すること
ができる。さらに吊下構造体44は、地震が発生したと
きに慣性力等を含む鉛直荷重および水平荷重にも大きな
強度で対抗することができる。
【0027】吊下構造体44の鉛直梁構造部48および
水平梁構造部50は、剛性が高いトラス構造であるの
で、全体の構成を大型化することなく強度を大きくする
ことができる。本実施形態においては、鉛直梁構造部4
8および水平梁構造部50のトラス構造がワーレントラ
ス構造とされているが、これに代えて、ハウトラス構造
またはプラットトラス構造など任意のトラス構造とする
こともできる。
【0028】図3は、図1における防護壁32の下部の
下部保持構造80を示す断面図である。防護壁32は、
その下部が下部保持構造80によって床構造体14に保
持される。下部保持構造80は、固定壁38の下方に設
けられ、固定壁38の長手方向に延びる保持部材84を
含んでいる。また下部保持構造80は防護壁32におけ
る固定壁38の下部82を含み、下部82には第1およ
び第2立下がり部86,88が形成される。固定壁38
の下部82は、長手方向に垂直な断面形状が大略的に逆
U字状に形成されている。固定壁38の下部82は、軌
道空間34側から下方に立下がる第1立下がり部86
と、プラットホーム空間34側から立下がる第2立下が
り部88とを有し、第1立下がり部86と第2立下がり
部88との間に嵌合溝90が形成される。固定壁38の
下部82において、第2立下がり部88の厚さT12は
第1立下がり部86の厚さT11より大きく形成されて
いる。
【0029】保持部材84は、床構造体14における突
出部22の先端部分22aの上側に設けられる長尺の部
材であって、長手方向に垂直な断面形状が大略的にU字
状に形成されている。保持部材84は、突出部22に固
定される基部92と、基部92のプラットホーム空間3
4側から上方に立上がる第1立上がり部94と、軌道空
間36側から立上がる第2立上がり部96とを有し、第
1立上がり部94と第2立上がり部96との間には、し
たがって突出部22には、嵌合溝98が形成される。保
持部材84において、第2立上がり部96の厚さT22
は第1立上がり部94の厚さT21より大きく形成され
ている。
【0030】このような固定壁38および保持部材84
は、下部保持構造80において、固定壁38の下部82
の第2立下がり部88が保持部材84の嵌合溝98に嵌
まり込み、保持部材84の第2立上がり部96が固定壁
38の下部82の嵌合溝90に嵌まり込むことによっ
て、固定壁38の下部82が保持部材84を介して床構
造体14の突出部22の先端部分22aに保持される。
また嵌合部分において、固定壁38の下部82の第2立
下がり部88の両側面は、保持部材84の嵌合溝98に
臨む側面に摺接する状態に保持されている。このような
構成によって、固定壁38の下部82は、吊下構造体4
4に、保持部材84のわずかに上方に吊下されて支持さ
れることによって、上下方向の変位が許容され、かつ固
定壁38の下部82は、保持部材84に、床構造体14
の長手方向に垂直な一鉛直面上における横方向の変位が
阻止された状態で、床構造体14に保持される。したが
って固定壁38が軌道10を走行する車両2による振動
または地震などによって上下方向に変位したとき、固定
壁38に外力が加わって変形または破損することが防止
される。また固定壁38は横方向の変位が阻止されるの
で、走行する車両2による風圧が作用したり、車両2に
乗降する乗降客が接触した場合においても固定壁38は
所定の設置位置に保持される。
【0031】上述した固定壁38の保持状態において、
固定壁38の下部82における第1立下がり部86の下
面a1は、床構造体14の突出部22の表面から高さH
11を有し、第2立下がり部88の下面a2は高さH1
2を有し、嵌合溝90に上方から臨む下面a3は高さH
13を有する。保持部材84における嵌合溝98に下方
から臨む上面b1は床構造体14の表面から高さH21
を有し、第2立上がり部96の上面b2は高さH22を
有し、第1立上がり部94の上面b3は高さH23を有
する。このとき、固定壁38の嵌合溝90に上方から臨
む下面a3と、保持部材84の第2立上がり部96の上
面b2との隙間はΔK1となり、固定壁38の第2立下
がり部88の下面a2と、保持部材84の嵌合溝98に
下方から臨む上面b1との隙間はΔK2となる。また固
定壁38の第1立下がり部86の下面a1の高さH11
と、保持部材84の第2立上がり部96の上面b2の高
さH22との上下差はΔG1となり、固定壁38の第2
立下がり部88の下面a2の高さH12と、保持部材8
4の第1立上がり部94の上面b3の高さH23との上
下差はΔG2となり、固定壁38の第2立下がり部の下
面a2の高さH12と、保持部材84の第2立上がり部
96の上面b2の高さH22との上下差はΔG3とな
る。このような各高さH11,H12,H13,H2
1,H22,H23と、各隙間寸法ΔK1,ΔK2と、
各上下差ΔG1,ΔG2,ΔG3とは、あらゆる外力に
よる上下変動によって、保持部材84から固定壁38の
下部82が外れたり、固定壁38の下部82と保持部材
84とが上下方向に当接することがないように、これら
の寸法が計算および試験によって決定されている。
【0032】保持部材84において、第1立上がり部9
4の上面b3の高さH23と、第2立上がり部96の上
面b2の高さH22とは、H23>H22となるように
設定されている。さらに固定壁38の下部82におい
て、第1立下がり部86の下面a1の高さH11と、第
2立下がり部88の下面a2の高さH12とは、H11
<H12となるように設定されている。すなわち、固定
壁38の第2立下がり部88の下面a2の高さH12
と、保持部材84の第2立上がり部96の上面b2の高
さH22との差ΔG3=H22−H12が最も小さく設
定される。したがって固定壁38の建込み時に、保持部
材84の第2立上がり部96に固定壁38の第2立下が
り部88を乗越えさせやすく、固定壁38の下部82を
保持部材84に軌道空間36側から嵌め込みやすくな
る。さらに、第1立下がり部88を第1立上がり部94
に当接させて、固定壁38を下方に変位させることによ
って、第1立下がり部88および第2立上がり部96を
嵌合溝98,90に嵌合させるようにすることができ
る。このように各寸法を設定することによって、固定壁
38の建込み作業を容易に行うことができる。
【0033】固定壁38の下部82において、第2立下
がり部88の横方向の厚さT12は第1立下がり部86
の厚さT11より大きく形成されており、第2立下がり
部88の強度は第1立下がり部86の強度より大きくな
る。固定壁38の下部82は、実質的には第2立下がり
部88が保持部材84の嵌合溝98に嵌まり込むことに
よって保持されるので、外力が作用しても、保持される
第2立下がり部88が容易に破損するおそれがなくな
る。
【0034】固定壁38の下部82における第1立下が
り部86は軌道空間36側に面しており、固定壁38の
嵌合溝90と保持部材84の第2立上がり部96との嵌
合部分を覆うように下方に立下がっている。これによっ
て、嵌合溝90と第2立上がり部96との嵌合部分に塵
などが軌道空間36側から流入することが防止される。
また保持部材84の第1立上がり部94はプラットホー
ム空間34側に面しており、保持部材84の嵌合溝98
と固定壁38の第2立下がり部88との嵌合部分を覆う
ように上方に立上がっている。これによって、嵌合溝9
8と第2立下がり部88との嵌合部分に塵などがプラッ
トホーム空間34側から流入することが防止される。
【0035】また下部保持構造80は、防護壁32にお
ける開閉扉40の引戸の下部100(以下、開閉扉40
の下部100と記す場合がある)を含み、開閉扉40の
下方における床構造体14の突出部22の先端部分22
aにおいて、床構造体14の長手方向に延びて形成され
る案内溝102を含んでいる。開閉扉40の下部100
の下端には案内部104が形成されており、案内部10
4は床構造体14における案内溝102にゆるやかに嵌
り込んでおり、開閉扉40の各引戸は固定壁38に対し
て開閉動作することができるように保持される。
【0036】上述した開閉扉40の保持状態において、
案内部104が設けられる開閉扉40の各引戸の下端面
C1は、床構造体14の突出部22の表面から高さH3
1を有し、案内部104の下端面C2は、床構造体14
に形成された案内溝102に下方から臨む上面から高さ
H32を有している。このような各高さH31,H32
は、案内溝102から案内部104が外れたり、案内部
104と床構造体14とが上下方向に当接することがな
いように、これらの寸法が計算および試験によって決定
されている。
【0037】このように床構造体14に保持される開閉
扉40の引戸の下部100は、吊下構造体44におい
て、案内溝102に下方から臨む上面のわずかに上方に
吊下されて支持されることによって、固定壁38に追従
する上下方向の変位が許容され、かつ開閉扉40の下部
100は、床構造体14の長手方向に垂直な一鉛直面上
における横方向の変位が阻止された状態で、床構造体1
4に保持される。したがって開閉扉40が上下方向に変
位したとき、防護壁38に力が加わって変形または破損
することが防止される。また開閉扉40は横方向の変位
が阻止されるので、横方向に力が加わった場合において
も開閉扉40は所定の設置位置に保持される。
【0038】図4は、本発明の実施の他の形態のプラッ
トホーム防護壁の設置構造における吊下構造体110を
簡略化して示す斜視図であり、厚みを省略して示す。本
実施形態は上述した図1〜図3に示す実施形態に類似
し、対応する部分には同一の参照符号を付し、その説明
を省略する。
【0039】図4に示す吊下構造体110は、鉛直梁構
造部48の上弦材52における複数の格点58と、水平
梁構造部50の上弦材62における複数の格点66との
間にわたって設けられる複数の補助部材112を有して
いる。補助部材112は吊下構造体110の上弦材5
2,62、下弦材54および斜材56,64と同様に、
たとえば鋼管、より詳しくは一般構造用炭素鋼管によっ
て実現される。補助部材112は吊下構造体110の長
手方向に垂直な方向に延び、上弦材52,62における
複数の格点58,66にわたって長手方向に格点1つお
きに設けられている。吊下構造体110にはこのような
補助部材112が設けられるので、吊下構造体110に
連結される防護壁32に力が作用したり、地震が発生し
た場合などにおいて吊下構造体110の振動を低減させ
ることができる。したがって吊下構造体110は、防護
壁32をさらに確実に吊下することができる。
【0040】本実施形態においては吊下構造体110に
おける補助部材112は、上弦材52,62における複
数の格点58,66にわたって長手方向に格点1つおき
に設けられているが、長手方向に格点ごとに設けること
もできる。また補助部材112は上弦材52,62にお
ける格点58,66にわたって吊下構造体110の長手
方向に垂直な方向に設けられているが、上弦材52にお
ける格点58と上弦材62における格点66とにわたっ
て吊下構造体110の長手方向に対して斜め方向に設け
ることもできる。このように補助部材112を吊下構造
体110の設置状況に応じて設けることによって、吊下
構造体110の振動を所望のとおりに抑制することがで
きる。
【0041】図5は、本発明の実施のさらに他の形態の
プラットホーム防護壁の設置構造を簡略化して示す断面
図であり、図6は、図5の吊下構造体122を簡略化し
て示す斜視図であり厚みを省略して示す。本実施形態は
上述した図1〜図3に示す実施形態に類似し、対応する
部分には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0042】図5および図6を参照して、防護壁30
は、その上部を吊下構造体122に吊下されることによ
ってプラットホーム4に配置されている。吊下構造体1
22は各上部構造体24にわたって延び、かつ各上部構
造体24に連結されており、長手方向の長さLは各上部
構造体24同士の間隔に設定される。
【0043】吊下構造体122は、上部構造体24にお
ける梁28の防護壁32の直上よりも遊端部124寄り
の部位および防護壁32の上部にわたって設けられる第
1傾斜梁構造部126と、梁28の防護壁32の直上よ
りも梁28の基端部128寄りの部位および防護壁32
の上部にわたって設けられる第2傾斜梁構造部130と
を有している。第1傾斜梁構造部126および第2傾斜
梁構造部130はトラス構造である。第1傾斜梁構造部
126は、長手方向に延びる上弦材132および下弦材
134にわたって複数の斜材136が設けられることに
よって構成されるワーレントラス構造を有しており、第
2傾斜梁構造部130は、長手方向に延びる上弦材13
8と、第1傾斜梁構造部126と共有する下弦材134
とにわたって複数の斜材140が設けられることによっ
て構成されるワーレントラス構造を有している。このよ
うな第1傾斜梁構造部126および第2傾斜梁構造部1
30を構成する上弦材132,138、下弦材134お
よび斜材136,140は、たとえば鋼管、より詳しく
は一般構造用炭素鋼管によって実現される。
【0044】吊下構造体122において、第1傾斜梁構
造部126の上弦材132の両端部142は、支点とし
て隣合った梁28において防護壁32の直上よりも遊端
部124寄りの部位にブラケット144によってそれぞ
れ連結されている。第2傾斜梁構造部130の上弦材1
38の両端部146は、支点として隣合った梁28にお
いて防護壁32の直上よりも基端部128寄りの部位に
ブラケット148によってそれぞれ連結されている。ま
た第1および第2傾斜梁構造部126,130の下弦材
134の両端部150は、支点としてブラケット152
によって防護壁32の上部、したがって前述の実施の形
態と同様に上枠部材42にそれぞれ連結されている。
【0045】吊下構造体122は、このような第1およ
び第2傾斜梁構造部126,130を有しているので、
防護壁32に力が作用することによる鉛直荷重および水
平荷重を第1および第2傾斜梁構造部126,130に
ほぼ均等に分担させて吊下し、強固に防護壁32を支持
することができる。また図1〜図4に示した実施形態に
おける吊下構造体をプラットホーム4に設置した場合と
比較して、防護壁32のプラットホーム空間34側にお
いて、吊下構造体122が邪魔することなく、上方空間
を有効に利用することができる。
【0046】図7は、本発明の実施のさらに他の形態の
プラットホーム防護壁の設置構造を簡略化して示す断面
図である。本実施形態は上述した図5および図6に示す
実施形態に類似し、対応する部分には同一の参照符号を
付し、その説明を省略する。
【0047】図7を参照して、防護壁32を吊下する吊
下構造体160は、第1傾斜梁構造部162および第2
傾斜梁構造部164とを有しており、第1および第2傾
斜梁構造部162,164はプレートガーダ構造を有し
ている。第1傾斜梁構造部162は、上部構造体24に
おける梁28の防護壁32の直上よりも遊端部124寄
りの部位から防護壁32の上部にわたって設けられ、第
2傾斜梁構造部164は、梁28の防護壁32の直上よ
りも基端部128寄りの部位から防護壁32の上部にわ
たって設けられている。このような吊下構造体160
は、上述した図5および図6に示す実施形態と同様に上
部構造体124の梁28に連結される。この図7におい
て、傾斜梁構造部162は、前述の図5および図6の傾
斜梁構造部126と同様にして、その傾斜梁構造部16
2の上両端部は、ブラケット144によって梁28に連
結されるとともに、傾斜梁構造部164は、図5および
図6に示される傾斜梁構造部130と同様に、その傾斜
梁構造部164の上両端部は、ブラケット148によっ
て梁28に連結される。またこれらの傾斜梁構造部16
2,164は、前述の図5および図6に示される傾斜梁
構造部126,130と同様にして、これらの傾斜梁構
造部162,164の下両端部は、ブラケット152に
よって上枠部材42に連結される。
【0048】吊下構造体160の第1および第2傾斜梁
構造部162,164は剛性が高いプレートガーダ構造
であるので、吊下構造体160の構成を複雑化させるこ
となく強度を大きくすることができる。したがって吊下
構造体160は、より大きい鉛直荷重および水平荷重に
対抗することができる。
【0049】また本発明の吊下構造体は、図1〜図7に
示す種々の実施形態における吊下構造体に限らず、防護
壁32を吊下することができるワイヤーなどの他の任意
の吊下構造体であってもよい。
【0050】
【発明の効果】請求項1の本発明によれば、プラットホ
ームにおいて、床構造体の軌道寄りの側部に配置される
防護壁の上部は、床構造体の支持脚の上方で柱を有する
上部構造体に連結される吊下構造体によって、吊下され
る。この防護壁は、上枠部材に開閉扉の上端部が移動自
在に支持されるとともに、固定壁の上端部が固定されて
構成され、この上枠部材が、吊下構造体によって吊下さ
れる。このように防護壁を吊下することによって、プラ
ットホームにおいて、防護壁および防護壁を設置するた
めの構成の全重量による荷重が床構造体の軌道寄りの側
部に作用したとき、その荷重に耐え得るため充分な強度
を床構造体の軌道寄りの側部が有していない場合におい
ても防護壁を設置することができる。これによって床構
造体の軌道寄りの側部に防護壁の荷重が加わらないよう
にすることができるので、片持ち梁構造とすることがで
き、その結果床構造体の軌道寄りの側部の下方に床下空
間を形成することができる。また床下空間が形成された
既設のプラットホームの片持ち梁構造となっている部分
に防護壁を設置する場合において、防護壁による荷重に
耐え得るように床構造体を補強する必要がなくなる。本
発明によれば、開閉扉だけでなく固定壁もまた、上枠部
材に支持され、この上枠部材が吊下構造体によって吊下
されるので、片持ち梁構造となった床構造体の突出部
に、大きな重量が作用することはなく、したがって防護
壁を既存のプラットホームに設置する場合、上述のよう
に床構造体を補強する必要がなくなる。
【0051】また防護壁の下部は、上下方向の変位を許
容し、かつ横方向の変位が阻止される。このように防護
壁は上下方向の変位が許容されるので、軌道を走行する
車両による振動または地震などによって防護壁が上下方
向に変位したとしても、防護壁に力が作用して変形また
は破損することが防止される。また防護壁は、床構造体
の長手方向に垂直な一鉛直面上における横方向の変位が
阻止される。したがって防護壁は、軌道を走行する車両
による風圧が作用したり、車両に乗降する乗降客が接触
するなどして力が加えられる場合においても所定位置に
保持される。
【0052】請求項2,3の本発明によれば、吊下構造
体は、主として鉛直荷重が負荷される鉛直梁構造部を有
しているので、吊下構造体は防護壁を吊下することがで
きる。また吊下構造体は、主として水平荷重が負荷され
る水平梁構造部とを有しているので、防護壁に軌道を走
行する車両による風圧が作用したり、防護壁に乗降客が
接触したりすることによる水平荷重に耐え得ることがで
きる。さらに吊下構造体は、地震が発生したときに慣性
力として作用する鉛直荷重および水平荷重に耐え得るこ
とができる。本発明によれば、吊下構造体は、剛性が高
いトラス構造であるので、全体の構成を大型化すること
なく強度を大きくすることができる。したがって吊下構
造体は、より大きい鉛直荷重および水平荷重に耐え得る
ことができる。このことは、請求項4の本発明でも同様
である。本発明によれば、吊下構造体44,110の鉛
直梁構造部48と水平梁構造部50とを含み、振動を抑
制して大きな強度で防護壁32を支持することができ
る。さらに本発明によれば、請求項3における補助部材
112は、鉛直および水平梁構造部48,50の強度を
向上し、振動を抑制することがさらに上首尾に可能にな
る。
【0053】請求項4の本発明によれば、吊下構造体
は、第1傾斜梁構造部および第2傾斜梁構造部とを有し
ているので、鉛直荷重および水平荷重を第1および第2
傾斜梁構造部にほぼ均等に分担させることができる。
【0054】本発明によれば、吊下構造体122は、第
1および第2傾斜梁構造部126,130を含み、した
がって振動を防ぎ、大きな強度で、防護壁32を支持す
ることができる。
【0055】請求項5の本発明によれば、吊下構造体
は、第1および第2傾斜梁構造部162,164を有
し、これらの第1および第2傾斜梁構造部162,16
4はいずれも、剛性が高いプレートガーダ構造であるの
で、吊下構造体の剛性を高くすることができ、構造を複
雑化することなく強度を大きくすることができる。した
がって吊下構造体は、より大きい鉛直荷重および水平荷
重に耐え得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のプラットホーム防護壁
の設置構造を簡略化して示す断面図である。
【図2】図1の吊下構造体44を簡略化して示す斜視図
である。
【図3】図1の防護壁32の下部の下部保持構造80を
示す断面図である。
【図4】本発明の実施の他の形態のプラットホーム防護
壁の設置構造における吊下構造体110を簡略化して示
す斜視図である。
【図5】本発明の実施のさらに他の形態のプラットホー
ム防護壁の設置構造を簡略化して示す断面図である。
【図6】図5の吊下構造体122を簡略化して示す斜視
図である。
【図7】本発明の実施のさらに他の形態のプラットホー
ム防護壁の設置構造を簡略化して示す断面図である。
【符号の説明】
4 プラットホーム 14 床構造体 24 上部構造体 26 柱 28,30 梁 32 防護壁 34 プラットホーム空間 36 軌道空間 38 固定壁 40 開閉扉 44,110,122,160 吊下構造体 48 鉛直梁構造部 50 水平梁構造部 80 下部保持構造 126,162 第1傾斜梁構造部 130,164 第2傾斜梁構造部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 泰介 愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1番4 号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 大島 賢司 愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1番4 号 東海旅客鉄道株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−185853(JP,A) 特公 昭57−29635(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61B 1/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラットホームの床構造体の長手方向に
    間隔をあけて設けられる支持脚の上方で、立設される複
    数の柱の上部に、軌道側に向けて延びる梁が連なる上部
    構造体が設けられ、 床構造体の軌道寄りの側部に、プラットホーム空間と軌
    道空間とを仕切る防護壁が配置され、 この防護壁は、 床構造体の長手方向に延びる上枠部材と、 上端部が上枠部材に床構造体の長手方向に移動自在に支
    持され、乗降客の乗降範囲にわたって設けられる複数の
    引戸を有する開閉扉と、 上端部が上枠部材に固定され、乗降範囲を除く残余の位
    置に設けられる固定壁とを有し、 上枠部材は、 各上部構造体間にわたって延び、かつ各上部構造体に連
    結される吊下構造体によって吊下され、 防護壁の下部は、防護壁の上下方向の変位を許容し、か
    つ前記床構造体の長手方向に垂直な一鉛直面上における
    横方向の変位が阻止されることを特徴とするプラットホ
    ーム防護壁の設置構造。
  2. 【請求項2】 (a)プラットホームの床構造体14で
    あって、 (a1)水平な床版16と、 (a2)この床版16を、床版16の突出部22が軌道
    10側に突出するように突出部22を片持ち梁構造とし
    て支持する複数の支持脚18とを有する床構造体14
    と、 (b)複数の上部構造体24であって、各上部構造体2
    4は、 (b1)床構造体14の長手方向に間隔をあけて床版1
    6に、支持脚18の上方で立設される複数の柱26と、 (b2)柱26に設けられ、軌道10側に向けて延びる
    梁28とを有する上部構造体24と、 (c)前記突出部22の軌道寄りの先端部分22a上
    に、プラットホームの上下方向に延びて形成され、プラ
    ットホーム空間3と車両が走行する軌道空間36とを仕
    切り、プラットホーム4の長手方向のほぼ全長にわたっ
    て配置される防護壁32であって、 (c1)床構造体14の長手方向に延びる上枠部材42
    と、 (c2)上端部が上枠部材42に床構造体14の長手方
    向に移動自在に支持され、乗降客の乗降範囲にわたって
    設けられる複数の引戸を有する開閉扉40と、 (c3)上端部が上枠部材42に固定され、乗降範囲を
    除く残余の位置に設けられる固定壁38とを有する防護
    壁32と、 (d)吊下構造体44,110であって、 (d1)略鉛直方向に形成されるトラス構造である鉛直
    梁構造部48であって、 両端部68が第1ブラケット70によって前記梁28に
    連結され、床構造体14の長手方向に延びる第1上弦材
    52と、 床構造体14の長手方向に延びる下弦材54と、 第1上弦材52と下弦材54とに第1および第2の各接
    点58,60でそれぞれ連結され、第1上弦材52と下
    弦材54との間にわたって設けられる複数の第1斜材5
    6とを含む鉛直梁構造部48と、 (d2)略水平方向に形成されるトラス構造である水平
    梁構造部50であって、 両端部72が第2ブラケット74によって柱26に連結
    され、床構造体14の長手方向に延びる第2上弦材62
    と、 第2上弦材62と前記下弦材54とに第3および前記第
    2の各接点66,60でそれぞれ連結され、第2上弦材
    62と前記下弦材54との間にわたって設けられる複数
    の第2斜材64とを含む水平梁構造部50とを含み、 (d3)前記下弦材54の両端部76は、第3ブラケッ
    ト78によって上枠部材42に連結される吊下構造体4
    4,110と、 (e)下部保持構造80であって、 (e1)突出部22に嵌合溝98が形成され、この嵌合
    溝98に固定壁38の下部82が嵌合して、固定壁38
    の上下方向の変位を許容し、かつ床構造体14の長手方
    向に垂直な一鉛直面上における横方向の変位が阻止さ
    れ、 (e2)突出部22に案内溝102が形成され、この案
    内溝102には、開閉扉40の下部100から下方に突
    出して形成された案内部104が緩やかに嵌り込んでお
    り、案内部104の上下方向の変位を許容し、かつ床構
    造体14の長手方向に垂直な一鉛直面上における横方向
    の変位が阻止される下部保持構造80とを含むことを特
    徴とするプラットホーム防護壁の設置構造。
  3. 【請求項3】 第1上弦材52と第2上弦材62との間
    にわたって、床構造体14の長手方向に間隔をあけて、
    複数の補助部材112が、前記第1および第3接点5
    8,60でそれぞれ連結されることを特徴とする請求項
    2記載のプラットホーム防護壁の設置構造。
  4. 【請求項4】 (a)プラットホームの床構造体14で
    あって、 (a1)水平な床版16と、 (a2)この床版16を、床版16の突出部22が軌道
    10側に突出するように突出部22を片持ち梁構造とし
    て支持する複数の支持脚18とを有する床構造体14
    と、 (b)複数の上部構造体24であって、各上部構造体2
    4は、 (b1)床構造体14の長手方向に間隔をあけて床版1
    6に、支持脚18の上方で立設される複数の柱26と、 (b2)柱26に設けられ、軌道10側に向けて延びる
    梁28とを有する上部構造体24と、 (c)前記突出部22の軌道寄りの先端部分22a上
    に、プラットホームの上下方向に延びて形成され、プラ
    ットホーム空間3と車両が走行する軌道空間36とを仕
    切り、プラットホーム4の長手方向のほぼ全長にわたっ
    て配置される防護壁32であって、 (c1)床構造体14の長手方向に延びる上枠部材42
    と、 (c2)上端部が上枠部材42に床構造体14の長手方
    向に移動自在に支持され、乗降客の乗降範囲にわたって
    設けられる複数の引戸を有する開閉扉40と、 (c3)上端部が上枠部材42に固定され、乗降範囲を
    除く残余の位置に設けられる固定壁38とを有する防護
    壁32と、 (d)吊下構造体122であって、 (d1)梁28の防護壁32の直上よりも遊端部124
    寄りの部位および防護壁32の上部にわたって設けられ
    るトラス構造である第1傾斜梁構造部126であって、 両端部142が第1ブラケット144によって前記梁2
    8に連結され、床構造体14の長手方向に延びる第1上
    弦材132と、 床構造体14の長手方向に延びる下弦材134と、 第1上弦材132と下弦材134とにわたって設けられ
    る複数の第1斜材136とを含む第1傾斜梁構造部12
    6と、 (d2)梁28の防護壁32の直上よりも梁28の基端
    部128寄りの部位および防護壁32の上部にわたって
    設けられるトラス構造である第2傾斜梁構造部130で
    あって、 両端部146が第2ブラケット148によって梁28に
    連結され、床構造体14の長手方向に延びる第2上弦材
    138と、 第2上弦材138と前記下弦材134とにわたって設け
    られる複数の第2斜材140とを含む第2傾斜梁構造部
    130とを含み、 (d3)前記下弦材134の両端部150は、第3ブラ
    ケット152によって上枠部材42に連結される吊下構
    造体122と、 (e)下部保持構造80であって、 (e1)突出部22に嵌合溝98が形成され、この嵌合
    溝98に固定壁38の下部82が嵌合して、固定壁38
    の上下方向の変位を許容し、かつ床構造体14の長手方
    向に垂直な一鉛直面上における横方向の変位が阻止さ
    れ、 (e2)突出部22に案内溝102が形成され、この案
    内溝102には、開閉扉40の下部100から下方に突
    出して形成された案内部104が緩やかに嵌り込んでお
    り、案内部104の上下方向の変位を許容し、かつ床構
    造体14の長手方向に垂直な一鉛直面上における横方向
    の変位が阻止される下部保持構造80とを含むことを特
    徴とするプラットホーム防護壁の設置構造。
  5. 【請求項5】 (a)プラットホームの床構造体14で
    あって、 (a1)水平な床版16と、 (a2)この床版16を、床版16の突出部22が軌道
    10側に突出するように突出部22を片持ち梁構造とし
    て支持する複数の支持脚18とを有する床構造体14
    と、 (b)複数の上部構造体24であって、各上部構造体2
    4は、 (b1)床構造体14の長手方向に間隔をあけて床版1
    6に、支持脚18の上方で立設される複数の柱26と、 (b2)柱26に設けられ、軌道10側に向けて延びる
    梁28とを有する上部構造体24と、 (c)前記突出部22の軌道寄りの先端部分22a上
    に、プラットホームの上下方向に延びて形成され、プラ
    ットホーム空間3と車両が走行する軌道空間36とを仕
    切り、プラットホーム4の長手方向のほぼ全長にわたっ
    て配置される防護壁32であって、 (c1)床構造体14の長手方向に延びる上枠部材42
    と、 (c2)上端部が上枠部材42に床構造体14の長手方
    向に移動自在に支持され、乗降客の乗降範囲にわたって
    設けられる複数の引戸を有する開閉扉40と、 (c3)上端部が上枠部材42に固定され、乗降範囲を
    除く残余の位置に設けられる固定壁38とを有する防護
    壁32と、 (d)吊下構造体160であって、 (d1)梁28の防護壁32の直上よりも遊端部124
    寄りの部位および防護壁32の上部にわたって設けられ
    るプレートガーダ構造であり、 上両端部が第1ブラケット144によって前記梁28に
    連結される第1傾斜梁構造部162と、 (d2)梁28の防護壁32の直上よりも梁28の基端
    部128寄りの部位および防護壁32の上部にわたって
    設けられるプレートガーダ構造であり、 上両端部が第2ブラケット148によって梁28に連結
    される第2傾斜梁構造部164とを含み、 (d3)第1および第2傾斜梁構造部162,164の
    下両端部は、第3ブラケット152によって上枠部材4
    2に連結される吊下構造体160と、 (e)下部保持構造80であって、 (e1)突出部22に嵌合溝98が形成され、この嵌合
    溝98に固定壁38の下部82が嵌合して、固定壁38
    の上下方向の変位を許容し、かつ床構造体14の長手方
    向に垂直な一鉛直面上における横方向の変位が阻止さ
    れ、 (e2)突出部22に案内溝102が形成され、この案
    内溝102には、開閉扉40の下部100から下方に突
    出して形成された案内部104が緩やかに嵌り込んでお
    り、案内部104の上下方向の変位を許容し、かつ床構
    造体14の長手方向に垂直な一鉛直面上における横方向
    の変位が阻止される下部保持構造80とを含むことを特
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