JP3046531B2 - 中空成形機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ブロー成形法で中
空成形品を作製する際に使用される中空成形機、特に、
レシプロタイプの下打込式中空成形機に関する。

【０００２】

【従来の技術】ブロー成形法で中空成形品を作製する際
に使用される中空成形機は、成形型を開閉する型締装
置、上記成形型にブローピンを打ち込む打込装置、及び
パリソンを連続的に押し出す押出装置を具備している。

【０００３】レシプロタイプの中空成形機においては、
上記型締め装置が、本体部と、本体部に前後動自在且つ
水平に支持されたタイバーと、該タイバーに支持された
一対のプラテンとを備えると共に、上記一対のプラテン
の互いに対向する側に分割成形型を備えた構成とされて
いる。

【０００４】そして、斯かる中空成形機においては、通
常、上記押出装置からパリソンを下方に向けて連続供給
し、分割成形型でパリソンを挟持した後、型締め装置を
移動させてパリソンから退避させ、上記打込装置で型締
めされた状態の分割成形型にブローピンを打込み、ブロ
ー過程、脱気過程を終了した後、分割成形型を開いてブ
ローピンから取出装置で直接成型品を取り出し、成形サ
イクルを完了する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の中空
成形機においては、ブローピンから成型品を取出装置で
把持して取り出す際には、取出装置の成型品把持用のチ
ャックを分割成形型に進入させて該チャックで成型品を
把持した後に、該チャックを分割成形型から退避させる
ため、成型品の取出しに時間がかかり、成形サイクルが
長くならざるを得なかった。加えて、ブローピンの打込
装置が型締装置のプラテンやタイバーと独立して付設さ
れており、分割成形型の移動（型締装置のパリソンから
の退避）が完了した後でなければ、打込装置によるブロ
ーピンの打ち込みを行うことができないため、係る理由
によっても成形サイクルが長くならざるを得なかった。
また、従来の中空成形機においては、型移動動作におい
て、型締ユニットをブローピン打込位置まで移動させた
後、ブローピンと金型とのセンタリングを実施するが、
このとき型締ユニットの移動推力を実成形時と同様にか
けていないと、打込位置がずれてしまう問題があった。
更に、従来の中空成形機では、推力をかけたままセンタ
リング調整作業を行うため、作業に危険性を伴ってい
た。また、実成形時に振動が大きくなると、打込位置が
安定せず、センタリング調整をした位置とずれてしまう
場合があった。その上、上述の如く、打込装置が分割成
形型やタイバーと独立して付設されているため、打ち込
みの際にタイバーやプラテンに係る負荷を考慮して強度
の高い機械部品を使用しなければならず、その分装置が
大掛かりなものにならざるを得なかった。

【０００６】従って、本発明の第１の目的は、成型品の
取出しに要する時間を短縮することによって成形サイク
ルを短縮することができる中空成形機を提供することに
ある。また、本発明の第２の目的は、成形サイクルを短
縮できるとともに、ブローピンの打込の際のセンタリン
グ精度を高めることができ、且つ装置の小型化を図るこ
とができる中空成形機を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に記載
の発明は、分割成形型を備えた型締装置、及び上記分割
成形型内にブローピンを打ち込む打込装置を備えてお
り、成形後の成型品を上記ブローピンから取出装置で把
持して取り出す中空成形機において、上記打込装置は、
上記ブローピンをその軸方向に往復動させる往復動機構
と、上記ブローピンを水平軸回りに回動させる回動機構
とを備えていることを特徴とする中空成形機を提供する
ことにより、上記第１の目的を達成したものである。

【０００８】また、本発明の請求項２に記載の発明は、
分割成形型を備えた型締装置、及び上記分割成形型内に
ブローピンを打ち込む打込装置を備えており、成形後の
成型品を上記ブローピンから取出装置で把持して取り出
す中空成形機において、上記打込装置は、上記ブローピ
ンをその軸方向に往復動させる往復動機構と、上記ブロ
ーピンの往復動動作に該ブローピンの水平軸回りの回動
動作を与える機構とを備えていることを特徴とする中空
成形機を提供するものである。

【０００９】

【００１０】また、本発明の請求項３に記載の発明は、
請求項１又は２に記載の中空成形機において、上記型締
装置が、本体部と、該本体部に前後動自在且つ水平に支
持されたタイバーと、該タイバー支持された一対のプラ
テンと、該一対のプラテンの互いに対向する側に上記分
割成形型とを備えており、且つ上記打込装置を、上記分
割成形型の下方において上記一対のプラテン又は上記タ
イバーに支持させて、上記ブローピンを上記分割成形型
の下方より打込ませることを特徴とする中空成形機を提
供することにより、上記第２の目的を達成したものであ
る。

【００１１】本発明の請求項１に記載の中空成形機にお
いては、型締装置で分割成形型の開閉を行い、これら分
割成形型でパリソンを挟持した状態において、打込装置
で上記分割成形型の下方よりブローピンを打ち込むこと
によって、ブロー成形が行われるが、成形後において、
上記分割成形型を過開いた後、上記ブローピンを水平軸
回りに必要最小限回動させて取出装置に成型品を把持さ
せた後、上記往復動機構を作動させることによって、上
記ブローピンをその軸方向に移動させてブローピンを成
形品から引き抜くことができ、成型品の取出しに要する
時間を短縮することができる。

【００１２】本発明の請求項２に記載の中空成形機にお
いては、上記ブローピンの往復動動作に該ブローピンの
水平軸回りの回動動作を与える機構によって、上記往復
動機構によるブローピンの往復動動作に、該ブローピン
の水平軸回りの回動動作が与えられるため、ブローピン
の動作に係る機構を簡略化することができる。

【００１３】

【００１４】本発明の請求項３に記載の中空成形機にお
いては、上記打込装置で上記分割成形型の下方よりブロ
ーピンを打ち込むことによって、ブロー成形が行われる
が、上記打込装置が、上記一対のプラテン又は上記タイ
バーに支持されており、型締装置の本体部が連続して押
し出されるパリソンから退避する際にプラテン又はタイ
バーとともに打込装置も移動するので、本体部の移動中
に分割成形型へのブローピンの打込みを行うことがで
き、成形サイクルを短縮できる。また、ブローピンの打
込の際のセンタリングも高い精度が維持される。更に、
ブローピンの打込み時の負荷が、プラテン又はタイバー
と打込装置との間にて作用・反作用の力の関係で打ち消
されるため、打ち込みによりプラテンやタイバーに加わ
る負荷が軽減され、その分装置の小型化を図ることがで
きる。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照しながら説明する。

【００１６】図１〜図７は、本発明に係る中空成形機の
第１実施形態を示したものである。これらの図におい
て、符号Ａは中空成形機、Ｐはパリソン、Ｂは成型品、
Ｓは押出装置、Ｃは押出装置Ｓのクロスヘッドを示して
いる。

【００１７】図１及び図２に示したように、上記中空成
形機Ａは、本体部２と、本体部２に前後動自在且つ水平
に支持された２本のタイバー３、３と、タイバー３、３
に支持されたフロントプラテン４、リアプラテン５、及
び可動プラテン６を備えると共に、上記フロントプラテ
ン４及び可動プラテン６（一対のプラテン）の互いに対
向する側に分割金型（分割成形型）７、８を備えた型締
装置１、及び上記分割金型７、８の下方よりブローピン
９３を打ち込む打込装置９を備えている。

【００１８】上記フロントプラテン４及び可動プラテン
６には、支持プレート４０、６０が一体的に設けられて
おり、上記打込装置９は、回動自在に架設された回転シ
ャフト１０を介して、支持プレート４０、６０によって
支持されている。

【００１９】上記打込装置９は、上記回転シャフト１０
の略中央部に固定されたベースプレート９０と、このベ
ースプレート９０上に固定された電動式のピストン・シ
リンダー機構９１と、このピストン・シリンダー機構９
１によって屈伸するトグル機構９２と、トグル機構９２
の屈伸によって上下動するブローピン９３とを備えてい
る。なお、上記ピストンシリンダー機構９１及びトグル
機構９２はブローピン９３をその軸方向に往復動させる
往復動機構Ｘを構成している。

【００２０】上記ピストン・シリンダー機構９１の作動
ロッド９１ａの先端部には、連結ロッド９１ｂがピン結
合されており、この連結９１ｂが上記トグル機構９２の
作動ロッド９２ａの関節部にピン結合されている。そし
て、上記作動ロッド９１ａの水平動に伴って、上記作動
ロッド９２ａが屈伸するように設けられている。

【００２１】上記ブローピン９３は、上記トグル機構９
２の作動ロッド９２の上端部に固定されたベース９４上
に固定されており、コンプレッサー（図示せず）を通じ
て供給される圧縮空気を上記分割金型７、８の下方より
略垂直に打込むことができるように設けてある。

【００２２】また、上記回転シャフト１０の一端部に
は、ピニオン・ラック機構１００が付設されており、こ
のピニオン・ラック機構１００のラック１０１を電動式
のピストン・シリンダー機構１０３で昇降させてピニオ
ン１０２を回転させ、回転シャフト１０をその軸回りに
回転させることによって、ブローピン９３を上記回転シ
ャフト１０を軸として傾倒できるように設けてある。な
お、これら回転シャフト１０及びピニオン・ラック機構
１００は、ブローピン９３の水平軸回りの回動機構Ｙを
構成している。

【００２３】ベースプレート９０の上記ブローピン９３
の下方に位置する部分には、ガイドパイプ９５が挿設さ
れており、このガイドパイプ９５には、上記ブローピン
９３のベース９４の下面から下方に延びるガイドシャフ
ト９６が挿通されている。ガイドシャフト９６の下端部
には、ストッパープレート９７が設けられており、この
ストッパープレート９７をベースプレート９０の下面に
垂下させたストッパーピン９８に当接させることによっ
て、ブローピン９３の上昇を規制するようになしてあ
る。ブローピン９３の上昇高さは、ストッパーピン９８
の突出長さを調節するか、或いはストッパープレート９
０の位置を変更するなどし、ストッパープレート９７と
ストッパーピン９８との間隔を調節することによって、
調節できるようになしてある。

【００２４】図１及び図３に示したように、上記型締装
置１の本体部２は、キャリッジＧ上に固定された枠体２
ａを主体として構成されており、この枠体２ａの対角に
位置する隅部に上記タイバー３、３が前後動自在且つ水
平に支持されている。上記本体部２には、クランク機構
２０及びこのクランク機構２０のクランク軸２１に駆動
力を伝達する電動モーター２２が付設されている。ま
た、上記可動プラテン６及び上記リアプラテン５は、上
記クランク機構２０のクランクアーム２３に連結ロッド
２４及び２５を介して連結されている。上記キャリッジ
Ｇは、減速機（図示せず）を介してサーボモーター（図
示せず）により駆動するボールねじ（図示せず）によっ
て、押出装置ＳのクロスヘッドＣの下方位置から水平移
動できるように設けてあり、分割金型７、８を、連続し
て押し出されるパリソＰから退避できるようになしてあ
る。なお、このキャリッジＧの移動は、油圧式若しくは
空気圧式のピストン・シリンダー機構を採用して移動さ
せるか、又は例えばトグル機構等の伸縮機構にキャリッ
ジＧを付設し、当該伸縮機構を上記サーボモーター若し
くは上記ピストン・シリンダー機構により駆動させても
よい。また、パリソンからの待避のためのキャリッジＧ
の移動は、下方或いは斜め方向にであってもよい。

【００２５】上記クランク機構２０は、上記クランク軸
２１と、このクランク軸２１の軸方向の略中央部におい
て固定されたクランクアーム２３と、このクランクアー
ム２３に連結された連結ロッド２４、２５とを主体とし
て構成されている。クランク軸２１の両端部は、本体部
２に固定されたピローブロック２６によって回動自在に
支持されている。また、クランク軸２１の一端部には減
速ユニット２２ａを介して上記電動モーター２２の駆動
軸２２ｂが連結されており、この電動モーター２２を駆
動させることによって、クランク機構２０が作動するよ
うになしてある。

【００２６】上記クランクアーム２３は、クランク軸２
１に対して１８０°回転対称に形成されたアーム部２３
ａを備えており、これらアーム部２３ａの先端部に後述
する連結ピン２７及び２８を介して上記連結ロッド２４
及び２５が連結されている。そして、これらアーム部２
３ａ及び連結ロッド２４、２５が一直線になったとき
に、上記分割金型７、８が互いに当接して所定の型締力
が発生するようになしてある。

【００２７】図４及び図５（ｂ）に示したように、クラ
ンクアーム２３と連結ロッド２４、２５とを連結する上
記連結ピン２７、２８は、その軸方向中間部に、両端部
に比べて外径が大きく且つ両端部の軸芯から軸芯がずれ
た偏芯部２７ａ、２８ａが設けられており、また、先端
部に、ギア２７ｂ、２８ｂが固定されている。上記連結
ピン２７、２８の両端部は上記クランクアーム２３のア
ーム部２３ａで回動自在に支持されており、上記偏芯部
２７ａが上記連結ロッド２４、２５の挿通孔（図示せ
ず）に挿通されている。

【００２８】また、図４及び図５（ａ）に示したよう
に、クランクアーム２３の側面部における上記ギア２７
ｂ、２８ｂの下方（図５（ａ）において上方）に位置す
る部分には、ハンドシャフト２９が水平に且つ回転自在
に支持部材２９ａで支持されている。このハンドシャフ
ト２９の軸方向中間部には、ウォーム２９ｂが固定され
ている。一方、クランク軸２１には、上記ギア２７ｂ、
２８ｂに噛み合うギア２１ａ及びこのギア２１ａに固定
されて上記ウォーム２９ｂに噛み合うウォームホイール
２１ｂが、クランク軸２１に対して相対回転可能に配設
されている。そして、上記ハンドシャフト２９を回転さ
せて、ウォーム２９ｂ、ウォームホイール２１ｂ、ギア
２１ａ、及びギア２７ｂ、２８ｂ介して連結ピン２７、
２８を回転させることによって、クランク軸２１の軸芯
から偏芯部２７ａ、２８ａの軸芯までの距離を変化させ
てクランク機構２０の伸縮長さを調整し、クランクアー
ム２３及び連結ロッド２４、２５が、成形型の寸法・形
状によらず、一直線に伸長できるようになしてある。こ
こで、これら偏芯部２７ａ、２８ａ、ギア２７ｂ、２８
ｂ、２１ａ、ハンドシャフト２９、ウォーム２９ｂ、ウ
ォームホイール２１ｂは、クランク機構２０の伸縮長さ
調整機構を構成している。

【００２９】図１に示したように、上記タイバー３、３
の前後端部には、雄ねじ部３ａ、３ｂがそれぞれ設けら
れており、これら雄ねじ部３ａ、３ｂに後述のフロント
プラテン４及びリアプラテン５のブッシュ４０ｂ及び５
０ｂが螺着されるようになっている。

【００３０】フロントプラテン４、リアプラテン５、及
び可動プラテン６は、正面視して正方形状の板状の部材
からなり、各プラテンの対角に位置する隅部には、上記
タイバー３、３が挿通可能な挿通孔４ａ、５ａ及び６ａ
がそれぞれ設けられている。そして、上記タイバー３、
３が上記分割金型７、８の中心に対して対称に位置する
ように、上記フロントプラテン４、リアプラテン５、及
び上記可動プラテン６を上記タイバー３、３に配設でき
るようになしてある。

【００３１】また、フロントプラテン４及びリアプラテ
ン５の挿通孔４ａ及び５ａには、上記タイバー３の雄ね
じ部３ａ、３ｂに対応した雌ねじ部（図示せず）を備え
たブッシュ４０ｂ及び５０ｂが配設されており、これら
各プラテンをタイバー３、３の前後端部における所定位
置に固定できるようになしてある。なお、フロントプラ
テン４のブッシュ４０ｂの前面部には、プーリー３０
（図６参照）が固定されている。また、リアプラテン５
及び可動プラテン６における本体部２と対向する面部に
は、後述する連結ロッド２４、２５の一端部を上記クラ
ンク軸２１の軸芯と同じ高さで上記ピン支持する支持治
具５０ｃ、６０ｃが固定されている。

【００３２】図６及び図７に示したように、上記フロン
トプラテン４のブッシュ４０ｂに固定された各プーリ３
０には無端状のタイミングベルト３１が巻回されてい
る。また、フロントプラテン４の前面部のほぼ中央には
前方に水平に突出するシャフト３２が回動自在に配設さ
れており、このシャフト３２には駆動プーリー３３及び
ウォームホイール３４が固定されている。さらに、フロ
ントプラテン４の前面部には、上記ウォームホイール３
４の下方に位置するように、ハンドシャフト３５が水平
に回動自在に支持部材で支持されており、このハンドシ
ャフト３５の軸方向中間部には上記ウォームホイール３
４と噛み合うウォーム３６が固定されている。上記ハン
ドシャフト３５の一端部には、カウンター３７が取り付
けてあり、このカウンター３７でフロントプラテン４の
固定位置を移動量で表示できるようになしてある。ここ
で、これらプーリー３０、タイミングベルト３１、シャ
フト３２、駆動プーリー３３、ウォームホイール３４、
ハンドシャフト３５、ウォーム３６、及びカウンター３
７は、上記タイバー３の前端部における任意位置で当該
フロントプラテン４を固定可能な固定位置調整機構を構
成している。

【００３３】なお、上記中空成形機Ａは、シーケンサー
を搭載した制御部（図示せず）を備えており、押出装置
Ｓ、型締装置１、打込装置９の一連の動作は、このシー
ケンサーの制御フローに従って制御されるようになして
ある。また、上記制御部には、上記各ピストン・シリン
ダー機構からの出力がエンコーダーを介して入力される
ようになしてあり、これによって、ブローピン９３の位
置・姿勢制御が可能になっている。

【００３４】次に、上記中空成形機Ａの動作を説明す
る。

【００３５】まず、分割金型７、８の寸法・形状、ブロ
ー圧などの条件に合わせて、クランクアーム２３と連結
ロッド２４、２５とが一直線になる位置で、必要な型締
力が発生するように、上記固定位置調整機構によって、
タイバー３、３の前端部におけるフロントプラテン５の
固定位置を調整するか、または、上記伸縮長さ調整機構
によって、可動プラテン５とリヤプラテン６との位置を
調整しておく。また、打込装置９による打込力は、トグ
ル機構９２の角度及び当該トグル機構を伸ばすための推
力により推算することが可能であり、この推算に基づい
て、上記トグル機構９２の伸ばし方、又は上記ピストン
シリンダー機構９１の推力を設定する。また、ブローピ
ン９３のセンター位置決めは、ブローピン９３の取付ベ
ース９４への固定を緩めて当該ブローピン９３と取付ベ
ース９４との縁を断ち、ブローピン９３が取付ベース９
４の上面を自在に動ける状態にしておいた後、慎重に打
ち込み動作を実施し、ブローピン９３のがたつきを確認
しながら当該ブローピン９３と分割金型７、８をつき合
わせ、最終的に分割金型とブローピンセンターが合致し
た状態で、ブローピン９３を取付ベース９４上にて位置
決め固定しておこなう。そして、上述したように打ち込
み高さを調整することで調整終了となる。センター位置
決めは至ってシンプルであり、実際の打込状態にて位置
固定をするため信頼性は高く、低コストで作業も簡便且
つ迅速に行うことができる。その後、上記クランク機構
２０を、連結ロッド２４、２５がクランクアーム２３の
アーム部２３ａに対して屈曲した状態となるように設定
し、図１に示すように、分割金型７、８のキャビティー
内にパリソンＰを垂下させる。

【００３６】次いで、電動モーター２２を駆動させる
と、その駆動力は減速ユニット２２ａによって減速され
た上でクランク軸２１に伝達される。そして、このクラ
ンク軸２１の回転に伴って当該クランク軸２１に固定さ
れたクランクアーム２３も回転し、クランクアーム２３
のアーム部２３ａに連結ピン２７、２８を介して連結さ
れた連結ロッド２４、２５が、クランク軸２１の中心よ
り外側に向かってそれぞれ伸長する。この連結ロッド２
４、２５の伸長に伴って、当該連結ロッド２４、２５が
支持治具５０ｃ、６０ｃを介してリヤプラテン５及び可
動プラテン６を前後に押し広げる。

【００３７】そして、可動プラテン６は、タイバー３に
沿ってパリソンＰに接近し、また、フロントプラテン４
は、リアプラテン５後方への移動に伴ってタイバー３自
身が後方に移動することによって、パリソンＰに接近す
る。そして、最後には、分割金型７、８の分割面が当接
し、分割金型７、８がパリソンＰを挟持する。

【００３８】そして、型締めの完了と同時に、カッティ
ング装置（図示せず）によってパリソンＰのカッティン
グを開始する。

【００３９】次いで、パリソンＰのカットの終了ととも
に、上記押出装置Ｓのクロスヘッドから常時連続的に押
し出されるパリソンＰから分割金型７、８を退避させる
ために、本体部２を固定したキャリッジＧが水平移動
し、これに伴って、上記分割金型７、８が型締めの状態
で水平移動する。

【００４０】一方、パリソンＰのカッティングと同タイ
ミングで、打込装置９の動作が開始され、図８（ａ）に
示すように、上記ピストン・シリンダー機構９１の作動
ロッド９１ａによって上記連結ロッド９１ｂが縮方向に
水平移動する。そして、この連結ロッド９１ｂと連結し
た上記トグル機構９２の作動ロッド９２ａが次第に伸張
し、その上端部に取り付けられたベースプレート９４の
ガイド突起（図示せず）がガイド溝（図示せず）でガイ
ドされながら上昇し、これに伴って、ブローピン９３が
型締めされた状態の分割金型に接近する（図８（ｂ）参
照）。

【００４１】そして、図８（ｃ）に示すように、ブロー
ピン９３は型締めされた分割金型の挿入口に下方より挿
入され、リニアシャフト９６に設置したストッパープレ
ート９７と打込装置９のベース９０に配設したストッパ
ー９８で停止し、高圧エアーを吐出しブロー成形を実施
する。本中空成形機Ａにおいては、打込装置９と、フロ
ントプラテン４及び可動プラテン６とが一体的に設けら
れており、ここまでの打込装置９の一連の動作は分割金
型７、８の水平移動中に行えるため、一成形サイクルが
大幅に短縮される。

【００４２】上記打込装置９による成形ブローの際に
は、ブローピン９３により成形品の口部の内径が成形さ
れるために、基本的に後で内径の加工を必要としない。
また、上記のようにブローピン９３の挿入位置は、スト
ッパー９８で調整可能であり、成型品Ｂの口部の食い切
りなどの調整をすることができる。

【００４３】ブロー成形工程でのブロー過程、脱気過程
が終了した後、上記クランク機構２０の縮動作が開始さ
れ、分割金型７、８が前後に開く。

【００４４】そして、分割金型７、８の分割面と成型品
Ｂとが干渉しない距離になったところで、回転シャフト
１０に付設された上記ピニオン・ラック機構１００の動
作が開始され、当該回転シャフト１０が回転する。そし
て、図９（ａ）に示したように、成型品Ｂの口部に挿入
されたままの状態で、ブローピン９３が取出装置のチャ
ック（図示せず）の待機する位置（分割金型の開閉に支
障を来さない最近傍の位置）まで回転（本実施形態で
は、約３０度）する。上記取出装置のチャックによって
成型品Ｂが把持された後、上記トグル機構９２の縮動作
が開始され、成型品Ｂの口部からブローピン９３が引き
抜かれて打込装置９と成型品Ｂとが分離し、一成形サイ
クルを終了する（図９（ｂ）参照）。

【００４５】一成形サイクルの終了後、上記本体部２及
び打込装置９はそれぞれ初期状態（本体部２は押出装置
Ｓの下方に移動、打込装置９のベースプレート９０は回
転戻り動作、トグル機構９２は屈曲状態）に戻り、成形
サイクルスタートまで待機する。

【００４６】以上説明したように、本実施例の中空成形
機Ａによれば、分割金型の開閉に支障のない位置に取出
装置のチャックを配設しておき、ブロー成形工程の終了
後、上記ブローピン９３を上記回転シャフト１０の軸回
りに回動させて上記取出装置のチャックに成型品Ｂを把
持させ、上記トグル機構９２を屈伸させてブローピン９
３を成型品Ｂから引き抜くことによって、当該ブローピ
ン９３から成型品Ｂを取り出してブローピン９３と成型
品Ｂとを分離させることができるので、取出工程に要す
る時間を大幅に短縮することができ、その分成形サイク
ルを短縮することができる。

【００４７】また、打込装置９が、フロントプラテン４
及び可動プラテン６の一体的に設けられており、打込装
置９の一連の動作が分割金型７、８の移動中に行えるた
め、成形サイクルを大幅に短縮することができる。

【００４８】また、打込装置９が、フロントプラテン４
及び可動プラテン６の一体的に設けられており、ブロー
ピン２３の打込の際のセンタリング精度を高めることが
できる。

【００４９】また、フロントプラテン４及び可動プラテ
ン６が打込装置９のベースプレート９０と縁取りされて
いるため、ブローピン９３の打込み時にプラテンやタイ
バー３、３にかかる負荷が、プラテン又はタイバー３、
３と打込装置９との間の支持プレート４０、６０内にて
作用・反作用の力の関係で打ち消されるため、当該打ち
込み時の負荷が軽減され、その分装置の小型化を図るこ
とができる。

【００５０】また、上記中空成形機Ａでは、分割金型
７、８の開閉を行う型締装置１に、クランク機構２０を
採用したので、油圧作動のピストンシリンダー機構のよ
うに、常時油圧をかけておく必要がない。従って、従来
に比べてランニングコストを低く抑えることができると
ともに、油圧機器の使用に伴う種々の問題も生じること
がない。

【００５１】また、型締めに要するトルク負荷も低いの
で、電気式のモーターといったトルクの低い小型のモー
ターを採用することができ、その分装置を小型化するこ
とができる。

【００５２】さらに、タイバー３、３を分割金型７、８
の中心に対して対角配置とすることで、分割金型７、８
の当接面に均一な型締力をかけることができるので、ば
りの少な優れた中空製品を製造することができる。ま
た、これら分割金型７、８が配設されたフロントプラテ
ン４及び可動プラテン６を小型軽量化することができる
ので、装置自体を総じて小型軽量化することができ、省
エネルギー、省スペースを達成することもできる。

【００５３】また、フロントプラテンの固定位置調整機
構やクランク機構の伸縮長さ調整機構によって、クラン
クアーム及び連結ロッドを一直線に伸長させた状態で、
分割金型を型締めできるため、分割金型の寸法・形状に
関わらず、均一な型締力で安定した成形を行うことがで
きる。

【００５４】図１０及び図１１は、本発明に係る中空成
形機の第２実施形態を示したものである。なお、これら
の図において、符号Ａ’は中空成形機を示している。ま
た、これらの図において、上記第１実施形態の中空成形
機Ａと共通する部分については、同一符号を付し、その
説明は省略する。

【００５５】上記中空成形機Ａ’は、上記第１実施形態
の中空成形機Ａにおける打込装置９に代えて、ブローピ
ンをその軸方向に往復動させる往復動機構Ｘ’と、ブロ
ーピンの往復動動作に該ブローピンの水平軸回りの回動
動作を与える機構Ｚとを具備する打込装置９’を備えて
いる点を除いて、基本的には上記第１実施形態の中空成
形機Ａと同様の構成を有しており、以下の説明において
はその特徴部分について説明する。

【００５６】図１０及び図１１に示したように、本実施
形態の中空成形機Ａ’における打込装置９’は、上記シ
ャフト１０’の略中央部に水平に固定されたベースプレ
ート９０’と、このベースプレート９０’上に水平に支
持されたボールねじ９１’と、このボールねじ９１’に
よってトグル機構９２’と、トグル機構９２’の屈伸に
よって上下動するブローピン９３’とを備えている。

【００５７】上記ボールねじ９１’のボールナット９１
ａ’にはガイド部９１ｃ’が一体的に設けられており、
このガイド部９１ｂ’には、後述するトグル機構９２’
の作動ロッド９２ａ’を連結する連結ピン９２ｂ’を上
下動させるガイド溝９１ｄ’が設けられている。

【００５８】また、上記ボールねじ９１’のボールシャ
フト９１ｂ’の一端部には、タイミングプーリー９１
ｅ’が付設されており、このタイミングプーリー９１
ｅ’と、電動モーターＭの出力軸に付設したタイミング
プーリー９１ｆ’とに、無端状のタイミングベルト９１
ｇ’を巻回させることによって、電動モーターＭの駆動
とともに上記ボールねじ９１’のボールシャフト９１
ｂ’を軸回りに回転できるようになしてある。

【００５９】上記トグル機構９２’は、連結ピン９２
ｂ’で連結された２本の作動ロッド９２ａ’、９２ａ’
からなる一対のトグルロッドを主体として構成されてい
る。上記連結ピン９２ｂ’は、上記ガイド溝９１ｃ’内
に挿設されており、当該作動ロッドの屈伸の際に、その
関節部分が上下運動をするようになしてある。なお、上
記ボールねじ９１’及びトグル機構９２’は、上記往復
動機構Ｘ’を構成している。

【００６０】上記トグルロッドの上端部には、昇降ベー
ス９４ａ’がピン結合されており、また、上記トグルロ
ッドの下端部は、ベースプレート９０’にピン結合され
ている。そして、上記ボールねじ９１’におけるボール
ナット９１ａ’の水平移動に伴って、上記作動ロッドが
屈伸するように設けてある。

【００６１】上記トグルロッドの上端部に連結された昇
降ベース９４ａ’の上面には、上記ボールねじ９１の軸
方向に伸びる溝が形成されており、この溝には連結ロッ
ド９４ｂ’が枢設されている。そして、この連結ロッド
９４ｂ’の自由端部に、ブローピン取付用のベース９４
ｃ’がピン結合されている。ベース９４ｃ’の両側面部
には、一対のガイド突起９４ｄ’がそれぞれ突設されて
いる。そして、上記ガイド突起９４ｄ’を、ベースプレ
ート９０’の上面に立設された一対のガイドプレート９
７’のリ字状のガイド溝９７ａ’に沿って、移動させる
ことによって、ベース９４ｃ’が上下動及び水平軸回り
（本実施形態においては、ブローピン９３’の両側に位
置するガイド突起９４ｄ’を支点とした）に回動できる
ようになしてある。ここで、昇降ベース９４ａ’、連結
ロッド９４ｂ’、ベース９４ｃ’、ガイド突起９４ｄ’
及びガイド溝９７ａ’は、ブローピン９３’の往復動動
作に当該ブローピン９３’の水平軸回りの回動動作を与
える機構Ｚを構成している。

【００６２】上記ブローピン９３’は、上記ベース９４
ｃ’上に固定されており、コンプレッサー（図示せず）
を通じて供給される圧縮空気を上記分割金型７、８の下
方より略垂直に打込むことができるように設けてある。

【００６３】即ち、本打込装置９’においては、上記ボ
ールねじ９１’のボールシャフト９１ｂ’を回転させて
ボールナット９１ａ’を一軸移動させることによって、
上記ブローピン９３’に、上下動動作及び水平軸回りの
回動動作行えるように設けてある。

【００６４】なお、ベースプレート９０’の上記ベース
９４ａ’の下方に位置する部分には、ガイドパイプ９
５’が挿設されており、このガイドパイプ９５’には、
上記ベース９４ａ’の下面から下方に延びるガイドシャ
フト９６’が挿通されている。そして、上記ブローピン
９３’上下動が安定して行えるようになしてある。

【００６５】次に上記中空成形機Ａ’の動作を説明す
る。なお、以下の説明においても、当該中空成形機にお
ける特徴部分についてのみ説明し、上記第１実施形態の
中空成形機Ａと共通する部分についての動作説明は省略
する。

【００６６】上記中空成形機Ａ’では、成形サイクルの
初期状態において、図１２（ｂ）に示したように、ブロ
ーピン９３’が垂直状態となるようにボールねじ９１’
のボールナット位置を設定しておく。そして、パリソン
Ｐのカッティングと同タイミングで、打込装置９’の動
作が開始され、モーターＭが駆動してボールねじ９１’
を回転させる。そして、上記図１２（ａ）に示すよう
に、上記ボールねじ９１’のボールナット９１ａ’が、
上記トグル機構９２’の上記トグルロッドが伸張するよ
うに水平移動する。そして、ブローピン９３’が型締め
された状態の分割金型の挿入口に下方より挿入され、高
圧エアーを吐出しブロー成形を実施する。本中空成形機
Ａ’においては、打込装置９’と、フロントプラテン４
及び可動プラテン６とが一体的に設けられており、ここ
までの打込装置９’の一連の動作は分割金型７、８の水
平移動中に行えるため、上記実施形態における中空成形
機Ａと同様に、一成形サイクルが大幅に短縮される。

【００６７】ブロー成形工程でのブロー過程、脱気過程
が終了した後、上記クランク機構２０の縮動作が開始さ
れ、分割金型７、８が前後に開く。

【００６８】そして、分割金型７、８の分割面と成型品
Ｂとが干渉しない距離になったところで、電動モーター
Ｍが駆動して当該ボールねじ９１’が回転し、ブローピ
ン９３’は、成型品Ｂの口部に挿入されたままの状態
で、再び図１２（ｂ）に示した状態に降下する。そし
て、さらに電動モーターＭが駆動し、ボールナット９１
ａ’がさらに水平移動することによって、ベース９４
ｄ’は下降動作からガイド突起２４ｄ’を支点とした回
動動作に移行する。これに伴ってブローピン９３’も回
動し、最終的にブローピン９３’の軸が水平となるまで
回動する。そして、この位置に取出装置のチャックを配
設しておき、水平状態となった成型品Ｂを把持させる
（図１３参照）。

【００６９】そして、上記図示しない取出装置のチャッ
クによって成型品Ｂが把持された後、上記本体部２を成
形サイクルの初期位置に移動させることによって、成型
品Ｂの口部からブローピン９３’を引き抜き、打込装置
９’と成型品Ｂとを分離させて一成形サイクルを終了す
る。

【００７０】一成形サイクルの終了後、上記本体部２及
び打込装置９’はそれぞれ初期状態（本体部２は押出装
置Ｓの下方に移動、打込装置９’はブローピン９３’垂
直位置（図１２（ｂ）の状態））に戻り、成形サイクル
スタートまで待機する。

【００７１】このように、本実施形態の中空成形機Ａ’
によれば、上記ブローピン９３’をその軸が水平となる
まで回転させて上記図示しない取出装置のチャックに成
型品Ｂを水平に把持させた後、本体部２の成形サイクル
の初期状態への復帰時にブローピン９３’を成型品Ｂか
ら引き抜いて、当該ブローピン９３’と成型品Ｂとを分
離させることができるので、従来に比べて、成型品Ｂの
取出しに要する時間を大幅に短縮することができ、その
分成形サイクルを短縮することができる。

【００７２】上記機構Ｚによって、上記往復動機構Ｘ’
によるブローピン９３’の往復動動作に、当該ブローピ
ン９３’の水平軸回りの回動動作を与えることができる
ため、ブローピン９３’の動作に係る機構を簡略化する
ことができる。加えて、打込装置９’において、ボール
ねじ９１’での一軸制御によって、ブローピン９３’の
上下動動作及び水平軸回りの回動動作の制御を行うよう
にしたので、このボールねじ９１’を回転させる上記電
動モーターＭの回転量のみで、ブローピンの姿勢（高さ
及び回動角度）を制御することができる。また、回転速
度を変更することで、ブローピン９３’の速度も変更す
ることができる。従って、一連の動作をスムーズに行え
て動作時間を短縮化できるとともに、打込装置自体の簡
略化を図ることができる。

【００７３】なお、本発明に係る中空成形機は、上記実
施形態の中空成形機に限定されるものではなく、本発明
の目的を逸脱しない範囲において、その寸法、形状など
を適宜変更することができる。

【００７４】例えば、上記実施形態の中空成形機Ａにお
いては、回転シャフト１０の回転に、当該回転シャフト
１０に付設したピニオン・ラック機構１００を採用し、
ラック１０１の一軸移動を電動式のピストン・シリンダ
ー機構１０３で行うようにしたが、図１４に示すよう
に、モーター１０５の出力軸にボールねじ１０４を連結
させ、ラック１０１の一軸移動を、このボールねじ１０
４を介してモーター１０５行わせても良い。また、この
回転シャフト１０の他の回転機構としては、例えば図１
５に示すような、回転シャフト１０に直接、減速機１０
６を介してモーター１０７を連結させる機構を採用して
も良い。

【００７５】また、上記実施形態の中空成形機Ａにおい
ては、ブローピン９３の回転角度が３０度となるように
回転シャフト１０を回転させるようにしたが、ブローピ
ン９３の回転角度を９０度となるように設定することに
よって、ブローピン９３の抜き取りを、上記トグル機構
９２の屈曲動作及び打込装置９の戻り動作で行うことが
でき、これにより、成型品の取出しに要する時間を短縮
することができる。また、上記中空成形機Ａ’において
は、ブローピン９３’をその軸が水平になるまで回動さ
せるようにしたが、取出装置側に成型品の引き抜き手段
を付設することによって、ブローピン９３’水平軸回り
の回転角度を少なくとも３０度以上とすることもでき
る。

【００７６】また、上記実施形態の中空成形機Ａ’にお
いては、上記トグル機構９２’の屈伸動作をボールねじ
９１’で行うようにしたが、トグル機構９２’を屈伸さ
せる他の機構として、ベルト機構、ピニオン・ラック機
構等の他の機構を使用することができる。また、トグル
機構９２’を介さずに、昇降ベース９４ｃ’を上下動さ
せることによって、上記実施形態の中空成形機Ａ’と同
様の効果を得ることもできる。

【００７７】また、上記各実施形態の中空成形機におい
ては、打込装置をフロントプラテン４及び可動プラテン
６に一体的に設けた支持プレート４０、６０に支持させ
たが、打込装置タイバー３、３に直接支持させることも
できる。

【００７８】上記実施形態の中空成形機Ａでは、上記固
定位置調整機構及び伸縮長さ調整機構のいずれもを採用
したが、これらをいずれか一方のみ採用することもでき
る。また、分割金型に変更がない場合には、固定位置調
整機構、伸縮長さ調整機構は、必ずしも採用しなくても
良い。

【００７９】また、本発明に係る中空成形機における、
クランク機構２０の駆動源としては、上記実施形態の中
空成形機Ａにおけるように電動モーターを採用すること
が特に好ましいが、灯油、ガソリン、重油等の燃料で駆
動する駆動源で作動させることもできる。

【００８０】本発明に中空成形機において、分割成形型
の開閉機構は、上記実施形態の中空成形機Ａにおけるよ
うなクランク機構で行うことが特に好ましいが、分割成
形型の開閉機構には、他の開閉機構を用いてもよい。

【００８１】また、図１６に示す実施形態の中空成形機
における打込装置９’のように、回転シャフト１０’に
固定されたベース９０’上に、ピストン・シリンダー機
構９１’及びトグル機構９２’によって上下動する伸縮
する複数本のブローピン９３’を配置し、一本のブロー
ピンについて成型品の取出しの回転を行っている間に、
他のブローピンについて打込の待機姿勢をとらせること
によって、成形サイクルをより短縮化することができ
る。本発明の中空成形機においては、打込装置を、取出
装置で把持された成型品からブローピンを引き抜く方向
に、移動自在に設けた構成にすることができる。このよ
うな構成の中空成形機においては、上記打込装置自身
も、上記取出装置で把持された上記成型品から上記ブロ
ーピンを引き抜く方向に移動できるので、成型品の取出
しに要する時間がさらに短縮され、成型品の成形サイク
ルを短縮することができる。

【００８２】

【発明の効果】本発明に係る中空成形機によれば以下の
効果を奏することができる。

【００８３】請求項１に記載の中空成形機によれば、成
型品の取出しに要する時間を短縮することによって成形
サイクルを短縮することができる。

【００８４】請求項２に記載の中空成形機によれば、上
記効果に加えて、上記ブローピンの往復動動作に該ブロ
ーピンの水平軸回りの回動動作を与える機構によって、
上記上記往復動機構によるブローピンの往復動動作に、
該ブローピンの水平軸回りの回動動作が与えることがで
きるため、ブローピンの動作に係る機構を簡略化するこ
とができる。

【００８５】

【００８６】請求項３に記載の中空成形機によれば、請
求項１又は２に記載の中空成形機における効果に加え
て、ブローピンの打込の際のセンタリング精度を高める
ことができ、且つ装置の小型化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る中空成形機の第１実施形態を示す
概略側面図である。

【図２】同実施形態の中空成形機における打込装置を示
す斜視図である。

【図３】同実施形態の中空成形機における型締装置を示
す平面図である。

【図４】同実施形態の中空成形機における型締装置のク
ランク機構の伸縮長さ調整機構を示す平面図である。

【図５】同伸縮長さ調整機構を示す図であり、（ａ）は
側面図、（ｂ）は（ａ）のＣ−Ｃ矢視断面図である。

【図６】同実施形態の中空成形機における型締装置のフ
ロントプラテンの固定位置調整機構を示す正面図であ
る。

【図７】同固定位置調整機構を示す図であり、（ａ）は
側面図、（ｂ）は図３のＡ−Ａ矢視断面図である。

【図８】同実施形態の中空成形機における打込装置の動
作を示す図であり、（ａ）は打込装置の動作開始状態を
示す要部概略図、（ｂ）はブローピンの分割金型への挿
入状態を示す要部概略図、（ｃ）はブローピンの打込完
了状態を示す要部概略図である。

【図９】同実施形態の中空成形機における打込装置の動
作を示す図であり、（ａ）は、打込装置の回転シャフト
が回転した状態を示す要部概略図、（ｂ）はブローピン
から成型品が分離した状態を示す要部概略図である。

【図１０】本発明に係る中空成形機の第２実施形態を示
す概略側面図である。

【図１１】同実施形態の中空成形機における打込装置を
示す斜視図である。

【図１２】同実施形態の中空成形機における打込装置の
動作を示す図であり、（ａ）はブローピンの分割金型へ
の挿入状態を示す要部概略図、（ｂ）は打込装置の動作
開始状態を示す要部概略図、（ｃ）はブローピンの回動
動作開始状態を示す要部概略図である。

【図１３】同実施形態の中空成形機の打込装置における
ブローピンの回動完了状態を示す要部概略図である。

【図１４】上記第１実施形態の中空成形機における回転
シャフトの回転機構の他の実施形態を示す要部斜視図で
ある。

【図１５】上記第１実施形態の中空成形機における回転
シャフトの回転機構の他の実施形態を示す要部斜視図で
ある。

【図１６】本発明に係る中空成形機における打込装置の
他の実施形態の要部を示す図である。

【符号の説明】

１ 型締装置 ２ 本体部 ３、４ タイバー ５、６ プラテン ７、８ 分割金型（分割成形型） ９、９’ 打込装置 ９３、９３’ ブローピン Ａ、Ａ’ 中空成形機 Ｘ 往復動機構 Ｙ 回動機構

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 分割成形型を備えた型締装置、及び上記
   分割成形型内にブローピンを打ち込む打込装置を備えて
   おり、成形後の成型品を上記ブローピンから取出装置で
   把持して取り出す中空成形機において、 上記打込装置は、上記ブローピンをその軸方向に往復動
   させる往復動機構と、上記ブローピンを水平軸回りに回
   動させる回動機構とを備えていることを特徴とする中空
   成形機。
2. 【請求項２】 分割成形型を備えた型締装置、及び上記
   分割成形型内にブローピンを打ち込む打込装置を備えて
   おり、成形後の成型品を上記ブローピンから取出装置で
   把持して取り出す中空成形機において、 上記打込装置は、 上記ブローピンをその軸方向に往復動
   させる往復動機構と、上記ブローピンの往復動動作に該
   ブローピンの水平軸回りの回動動作を与える機構とを備
   えていることを特徴とする中空成形機。
3. 【請求項３】 上記型締装置が、本体部と、該本体部に
   前後動自在且つ水平に支持されたタイバーと、該タイバ
   ー支持された一対のプラテンと、該一対のプラテンの互
   いに対向する側に上記分割成形型とを備えており、且つ
   上記打込装置を、上記分割成形型の下方において上記一
   対のプラテン又は上記タイバーに支持させて、上記ブロ
   ーピンを上記分割成形型の下方より打込ませることを特
   徴とする請求項１又は２に記載の中空成形機。