JP3046300B2 - 湿式電子写真方式プリンタのスキ―ズロ―ラ―昇降装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は湿式電子写真方式プ
リンタのスキーズローラー昇降装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】湿式電子写真方式プリンタには、感光ベ
ルトに形成された静電潜像を現像するための現像ユニッ
トが備えられている。この現像ユニットには、図１に示
されたように、粉状のトナーと液状のキャリアとが混合
された現像液１を感光ベルト10に供給して静電潜像を現
像する現像ローラー13と、前記感光ベルト10から余分の
現像液を除去するためのスキーズローラー11が備えられ
ている。

【０００３】前記スキーズローラー11は印刷モード時、
前記感光ベルト10をバックアップローラー12に対して圧
着することで余分の現像液を除去し、印刷後停止モード
では感光ベルト10から分離されて圧着力が解除される。
前記印刷モードと停止モードとの間にはドリップライン
(drip-line）を除去するためのドリップライン除去モー
ドがある。このドリップラインは、印刷時スキーズロー
ラー11と感光ベルト10が密着される部位に現像液が溜ま
ることによって発生する。このドリップライン除去モー
ドでは、感光ベルト10に対するスキーズローラー11の圧
着力を若干緩和させた後、そのスキーズローラー11を感
光ベルト10の走行方向とは反対方向に回転させて溜まっ
ている現像液を取外すことになる。

【０００４】このような動作のため、湿式電子写真方式
プリンタはスキーズローラー昇降装置を具備するが、こ
れは停止モード時スキーズローラー11を感光ベルト10か
ら離隔させ、印刷モード時にはこれを昇降させて前記感
光ベルト10に圧着させ、またドリップライン除去モード
時には圧着力を緩和させるようにする。図２は従来のス
キーズローラー昇降装置を示す図である。スキーズロー
ラー11が装着されたスキーズフレーム20がメーンフレー
ム40に昇降自在に設けられており、前記スキーズフレー
ム20は、前記メーンフレーム40に支持されて駆動モータ
（図示せず）により回転するカム22により昇降される。
30は前記感光ベルト10が走行経路から外れないように支
持するために前記メーンフレーム40に装着されるベルト
フレームを示す。

【０００５】このような構成においては、スキーズロー
ラー11を上昇させて感光ベルト10を前記バックアップロ
ーラー12に対して圧着させる時、その圧着力に対する反
発力がメーンフレーム40に直接的に伝えられる問題点が
ある。即ち、感光ベルト10を圧着する力の反発力が前記
スキーズフレーム20を支持しているメーンフレーム40に
加えられることにより、長時間動作時メーンフレーム40
に歪みが発生しうる。従って、かかるメーンフレーム40
への反発力の伝達を最大限抑制しうるスキーズローラー
昇降装置が要求されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点を
解決するために案出されたもので、スキーズローラーの
感光ベルトの圧着に応じる反発力によるメーンフレーム
の変形を抑制可能に改善された湿式現像機のスキーズロ
ーラー昇降装置を提供することにその目的がある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明は、スキーズローラーを昇降させてベルトフレ
ームに走行自在に装着された感光ベルトを選択的に圧着
するための湿式電子写真方式プリンタのスキーズローラ
ー昇降装置において、前記ベルトフレームに固定された
ハウジングと、前記ハウジング内に昇降自在に設けられ
て前記スキーズローラーが支持されるスキーズフレーム
と、前記スキーズフレームに昇降自在に設けられた第１
昇降部材と、前記第１昇降部材の昇降運動に連動されて
昇降されるように前記スキーズフレームに設けられ、上
昇時前記スキーズローラーが前記感光ベルトを圧着する
ように前記スキーズフレームを押上げる第２昇降部材
と、前記第１昇降部材と第２昇降部材が連動されるよう
にこれらを結合させる第１バネと、前記第２昇降部材と
前記スキーズフレームが連動されるようにこれらを結合
させる第２バネと、前記第１昇降部材を昇降させる手段
とを含む。

【０００８】また、前記昇降手段は、駆動モータと、前
記ハウジングの内部に貫通するように前記ベルトフレー
ムから延びたシャフトに設けられて前記駆動モータによ
り回転され、カム溝が形成されたカム部材と、前記カム
溝に摺動自在に挿入されるように前記第１昇降部材に形
成されたカム突起とを含む。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、添付した図面に基づき本発
明を詳しく説明する。図３乃至図９は本発明に係るスキ
ーズローラー昇降装置の望ましい実施例を示す図面であ
る。図３及び図４を参照するに、感光ベルト100 が走行
経路から離脱されないように支持する一対のハウジング
500 がベルトフレーム300 の両側に設けられる。前記ハ
ウジング500 の内部にはスキーズローラー110 を支持す
るスキーズフレーム200 が昇降自在に設けられる。前記
スキーズフレーム200 には第１、２昇降部材210 、220
が昇降自在に設けられている。

【００１０】前記第１、２昇降部材210 、220 には各々
第１、２連動部210a、220aが備えられている。前記第２
昇降部材220 は、第２連動部220aが前記第１昇降部材21
0 の第１連動部210aと接触するように第１バネ230 によ
り上方に付勢され、また第２バネ240 により前記スキー
ズフレーム200 と連結されている。従って、第１昇降部
材210 が昇降されると、前記第１バネ230 の弾性力によ
り第２昇降部材220 も昇降する。同時に、前記第２昇降
部材220 が昇降されることによって第２バネ240 により
連結されたスキーズフレーム200 も昇降する。

【００１１】前記第１昇降部材210 を昇降させる昇降手
段は、駆動モータ600 と、前記駆動モータ600 と結合さ
れた中継ギア610 に噛合うカム部材400 と、前記カム部
材400 に形成されたカム溝410 に挿入されるように前記
第１昇降部材210 に形成されたカム突起211 を含んで構
成される。前記カム部材400 は、前記ベルトフレーム30
0 から前記ハウジング500 を貫通するように延びたシャ
フト310 に支持され、前記駆動モータ600 により回転さ
れながら前記第１昇降部材210 を昇降させる。前記感光
ベルト100 を介在して前記スキーズローラー110 と対向
されるバックアップローラー120 の回転シャフト620 は
前記ハウジング500 の内部に延びており、その端部に中
継ギア610 が結合される。従って、一つの駆動モータ60
0 でベルトフレーム300 の両側の中継ギア610 を同時に
回転させうる。

【００１２】さらに、図５に示されたように、ハウジン
グ500 の内部にそれぞれの駆動モータ600 に回転する支
持軸621 を別途に設け、中継ギア610 を設けることもで
きる。 図３及び図４において、130 は感光ベルト100
の走行をガイドするガイドローラーを、501 はスキーズ
フレーム200 に形成された長孔201 に挿入されるように
ハウジング500 から突設された昇降ガイド突起を各々示
す。

【００１３】前述したような構成を有するスキーズロー
ラー昇降装置の動作において、まず印刷停止モード時に
は、図６に示されたように、スキーズフレーム200 が下
降された状態であって、スキーズローラー110 がバック
アップローラー120 から離隔されている。この際、前記
第１昇降部材210 のカム突起211 は前記カム部材400に
形成されたカム溝410 の最低点に位置する。

【００１４】前記カム部材400 が駆動モータ600 により
反時計回り方向に回転されると、図７に示されたよう
に、前記カム突起211 が前記カム溝410 に沿って移動し
ながら前記第１昇降部材210 が上昇される。この際、前
記第１バネ230 の弾性力により第１昇降部材210 と結合
されている前記第２昇降部材220 は上昇し、同時に前記
スキーズフレーム200 は前記第２バネ240 の弾性力によ
り上昇することになる。従って、前記スキーズフレーム
200 に支持されたスキーズローラー110 が前記バックア
ップローラー120 に密着されながら感光ベルト100 を圧
着する。

【００１５】この状態でカム部材400 が反時計回り方向
にさらに回転されると、図８に示されたように、カム突
起211 がカム溝410 を追って移動しながら前記第１昇降
部材210 がさらに上昇する。従って、前記感光ベルト10
0 に対するスキーズローラー110 の圧着力をさらに増加
させる。このような状態で印刷作業が進行されて前記ス
キーズローラー110 が感光ベルト100 を圧着し、それよ
り液状のキャリアを除去する。

【００１６】前述したドリップライン除去時には、図９
に示されたように、カム部材400 を反時計回り方向にさ
らに回転させることによってカム突起211 を図８の状態
より下降させ、スキーズローラー110 とバックアップロ
ーラー120 が密着状態を保ったまま感光ベルト100 に対
する圧着力のみを図７の印刷モード時に比べて約1/10に
減少させる。この状態で、前記スキーズローラー110 を
反対方向に回転させてドリップラインを除去する。

【００１７】次いで、印刷終了後スキーズローラー110
を感光ベルト100 から分離させる際には、前記カム部材
400 を反時計回り方向にさらに回転させて前記カム突起
211を図６に示された元の状態に復帰させる。従って、
第１昇降部材210 、第２昇降部材220 及びスキーズフレ
ーム200 が全て下降して前記スキーズローラー110 が感
光ベルト100 から分離される。

【００１８】一方、本実施例では前記カム突起211 が前
記カム部材400 に形成されたカム溝410 に挿入されて連
動されたが、図１０に示されたように、カム外周面410'
a が形成されたカム部410'を採用し、前記カム突起211
がカム外周面410'a に乗って昇降されるように構成する
こともできる。

【００１９】

【発明の効果】前述したように本発明のスキーズローラ
ー昇降装置によれば、スキーズフレームに装着されたス
キーズローラーを昇降させながら印刷モード、ドリップ
ライン除去モード及び停止モードを行うため、感光ベル
トの圧着時発生される反発力がメーンフレームに伝達さ
れることを抑制しうる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一般的な湿式電子写真方式プリンタの現像ユニ
ットを概略的に示す図である。

【図２】従来のスキーズローラー昇降装置を示す図であ
る。

【図３】本発明の一実施例に係るスキーズローラー昇降
装置を示す図である。

【図４】図３の断面図である。

【図５】中継ギアの他の例を示す図である。

【図６】図３に示されたスキーズローラー昇降装置の動
作を説明するための図である。

【図７】図３に示されたスキーズローラー昇降装置の動
作を説明するための図である。

【図８】図３に示されたスキーズローラー昇降装置の動
作を説明するための図である。

【図９】図３に示されたスキーズローラー昇降装置の動
作を説明するための図である。

【図１０】本発明の他の実施例に係るスキーズローラー
昇降装置を示す図である。

【符号の説明】

100 感光ベルト 110 スキーズローラー 120 バックアップローラー 130 ガイドローラー 200 スキーズフレーム 201 長孔 210 、220 第１、２昇降部材 211 カム突起 230,240 第１、２バネ 300 ベルトフレーム 310 シャフト 400 カム部材 410 カム溝 500 ハウジング 600 駆動モータ 610 中継ギア 620 回転シャフト 621 支持軸

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スキーズローラーを昇降させてベルトフ
   レームに走行自在に装着された感光ベルトを選択的に圧
   着するための湿式電子写真方式プリンタのスキーズロー
   ラー昇降装置において、 前記ベルトフレームに固定されたハウジングと、 前記ハウジング内に昇降自在に設けられて前記スキーズ
   ローラーが支持されるスキーズフレームと、 前記スキーズフレームに昇降自在に設けられた第１昇降
   部材と、 前記第１昇降部材の昇降運動に連動されて昇降されるよ
   うに前記スキーズフレームに設けられ、上昇時前記スキ
   ーズローラーが前記感光ベルトを圧着するように前記ス
   キーズフレームを押上げる第２昇降部材と、 前記第１昇降部材と第２昇降部材が連動されるようにこ
   れらを結合させる第１バネと、 前記第２昇降部材と前記スキーズフレームが連動される
   ようにこれらを結合させる第２バネと、 前記第１昇降部材を昇降させる手段とを含むことを特徴
   とする湿式電子写真方式プリンタのスキーズローラー昇
   降装置。
2. 【請求項２】 前記昇降手段は、 駆動モータと、 前記ハウジングの内部に貫通するように前記ベルトフレ
   ームから延びたシャフトに設けられて前記駆動モータに
   より回転され、カム溝が形成されたカム部材と、 前記カム溝に摺動自在に挿入されるように前記第１昇降
   部材に形成されたカム突起とを含むことを特徴とする請
   求項１に記載の湿式電子写真方式プリンタのスキーズロ
   ーラー昇降装置。