JP3046264B2 - ルアー回収具 - Google Patents

ルアー回収具

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JP3046264B2
JP3046264B2 JP9179548A JP17954897A JP3046264B2 JP 3046264 B2 JP3046264 B2 JP 3046264B2 JP 9179548 A JP9179548 A JP 9179548A JP 17954897 A JP17954897 A JP 17954897A JP 3046264 B2 JP3046264 B2 JP 3046264B2
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訓之 大根田
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株式会社斎田鉄工所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣り具に関し、特
に根掛かりしたルアーを回収するための回収具に関す
る。
【0002】
【発明の背景】水中で木や石などに根掛かりしたルアー
を回収するための器具としては、例えば従来次のような
タイプのルアー回収具が知られている。一つには、ルア
ーの針を回収具に係合させてルアーを回収するタイプで
ある。その一例としては、実開昭58−6481号公報
に開示するタイプの回収具がある。この回収具は、全体
をリング状とし、その一部に釣糸を通すための開閉機構
を備えるものである。これによれば、開閉部を開いて釣
糸に通した回収具をルアーに到達させ、回収糸を引っ張
ることでルアーの針をこれに係合させ、ルアーを回収す
るものである。
【0003】また、他の一つのタイプとしては、特開平
7−327570号公報に開示するタイプの回収具があ
り、釣糸とルアーの接続に介在する接続部材に係合する
ものである。これによれば、釣糸を挿通した回収具をル
アーに到達させて、接続部材であるヨリモドシ(スイベ
ル)を回収具前端のすり鉢状の挿入部から内部に取込
み、次いで回収糸を引っ張ることで、ヨリモドシを該挿
入部に設けたV字状係止溝に係入させて、ルアーを回収
するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした二つのタイプ
の係合機構を有するルアー回収具には、次のような難点
が指摘される。即ち、前者のタイプの回収具は全体をリ
ング状とし構造が簡易である点で優れている。しかし、
根掛かりしているルアーのサイズに適合したリング径を
もつ回収具を使用する必要があり、従ってルアーのサイ
ズに合わせて様々なサイズの回収具を複数用意しなけれ
ばならず、使用者にとって不便である。
【0005】後者のタイプの回収具は、回収具が係合す
る対象を接続部材とするので、前者のタイプで指摘した
難点を解消することができる点では好ましい。しかしな
がら、この回収具は部品点数が多く構造が複雑であるた
め、水中での操作性、又は耐用年数などの信頼性という
点に着目すると、より簡易な構造とした回収具の必要性
は依然高い。
【0006】このように指摘される従来のルアー回収具
の難点を解消すべくなされたのが本発明である。即ち、
本発明の目的は、部品点数の少ない簡易な構造としなが
らも確実にルアーを回収することができ、しかも回収対
象とするルアーのサイズによる制約を受けることのない
ルアー回収具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のルアー回収具は、錘り部と、この錘部に回収
糸を連結するための連結部と、同様に錘部に接続された
筒状の捕獲部とを有し、前記捕獲部に挿通した釣糸に沿
って滑り落ちて釣糸とルアーとの接続に介在する接続部
材に到達し、回収糸を引っ張ることにより当該接続部材
に係合しこの係合状態を利用してルアーを回収するよう
になっている。そして、前記捕獲部は接続部材よりも短
く形成され、回収糸が引っ張られた際に錘部を介して働
くモーメントにより捕獲部にひねりが生じ、このひねり
により接続部材に係合するようになっている。つまり、
この捕獲部に働くひねりは、根掛かりして釣糸で引っ張
られているルアーの中心軸(釣糸の緊線方向)と交差す
る方向へ接続部材を回転させるように作用する。
【0008】本発明の回収具はこのようなひねりを利用
するから、単純な筒構造だけで確実性の高い係合が可能
である。つまり、構造を簡易にすることができる。ま
た、ひねり係合であることから、捕獲部は接続部材より
もやや太径の筒であれば足りる。このため、ルアーの種
類やサイズに左右されることがなく適合範囲が広い。
【0009】前記ルアー回収具は、捕獲部の先にルアー
と当接することで接続部材を捕獲部の内部への接続部材
の位置決め状態を助けるストッパーをさらに備えると好
ましい。また、以上のルアー回収具の捕獲部をコイルで
形成するとより好ましい。つまり、ストッパーの位置決
め機能により、剛体である接続部材に対する捕獲部の係
合を常に確保できるようにされる。また、捕獲部をコイ
ルとすれば釣糸の挿通も容易であり、水中での釣糸の滑
り易さも向上する。
【0010】以上のルアー回収具の捕獲部の中心軸の向
きは、錘部の鉛直軸に対し交差するようにするのが好適
である。このように捕獲部を上辺とし、錘部を垂直辺と
した逆L字状の構造を採用すれば、回収具が水中を滑り
落ちるときに錘部の自重を最も自然に作用させることが
可能となり到達距離も長くなる。特に、水深の深い位置
でルアーが根掛かりした場合には、錘部の自重が作用す
る鉛直軸と捕獲部の中心軸とのなす角が鋭角であればそ
の分、錘の自重を効果的に作用させることができ、また
回収糸の引っ張りの程度が弱くても大きな係合力を発揮
させることが可能である。さらに、このような回収具に
形成する連結部は、錘部の下端に形成するとより好まし
い。これによれば、捕獲部のひねりの変位量を大きくす
ることができ、係合の確実性が向上する。
【0011】さらに、本発明は、以上のルアー回収具に
ついて次のような構造とした回収具を提供する。即ち、
このルアー回収具は、錘部に挿通させた針金の一端を連
結部とし、他端をコイルにして捕獲部とした構造を採用
する。従って、部品点数は僅かであり構造もシンプルで
あるが、上記のようなひねりによる確実な係合を発揮す
る。このことは、水中での操作性、到達距離、耐用年数
などを向上させる上でも好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の一例に
ついて説明する。本例のルアー回収具1は、図1に示す
ように、錘部2に挿通した針金3の上端に曲げ加工を施
して捕獲部としてのコイル4を形成し、同様にその下端
に曲げ加工を施して連結部5を形成したものである。
【0013】錘部2は、針金3を錘6に挿通して構成さ
れる。この錘6は、回収具1を水中で釣糸に沿って滑り
落とし、ルアーに到達させるのに必要な重量をもつもの
であれば、その材質や形状、大きさその他については任
意のものを選択的に用いることができる。
【0014】錘部2の針金3の先には、ヨリモドシ、ス
ナップ等(接続部材)と係合するコイル4が筒状に形成
されており、さらにその先にはストッパー7が形成され
ている。コイル4の中心軸は錘部2の鉛直軸に対して本
例では略直角に交差するようになっている。このコイル
4には、後述のようにして釣糸が挿通される(図2参
照)。コイル4の巻き数は任意の回数としてよいが、ル
アー側コイル4aと釣竿側コイル4bとのコイル間長さ
Aは、ヨリモドシ等の長さよりも短くされている。この
点、本例のコイル4は2回半巻きとし、長さAを7.5
mm程度としてある。コイル4の内径Bは、ヨリモドシ
等よりもやや太径とし、若干の間隙を設けた状態で該ヨ
リモドシ等をコイル内部に取り込むことができればよ
い。本例ではこれを5mm程度としてある。このコイル
4によれば、3号〜6号程度のサイズのヨリモドシに対
して効果的な係合を発揮することが可能である。
【0015】ストッパー7は、コイル4の先に設けられ
ており、回収具1がルアーに到達したときにその先端8
がルアーと当接するようになっている。これによりコイ
ル4は、前記ヨリモドシ等との係合に好ましい場所へ位
置決めが助けられるようにされている。
【0016】また、錘部2の下端には連結部5が形成さ
れており、この連結部5には回収糸9が取り付けられ
る。
【0017】次に、以上のようなルアー回収具1の使用
方法を説明する。まずコイル4に釣糸を挿通するには、
ルアー側釣糸10a又は釣竿側釣糸10bを操作して行
なうが、ここでは最も簡易な釣糸10の挿通法を説明す
る。図2(a)に示すように、釣糸10を錘6の背面に
廻して空隙Xに落とし、釣竿側釣糸10bをストッパー
7の背面に廻す。次いで、図2(b)で示すように、釣
竿側釣糸10bを釣竿側コイル4bの背面に廻して空隙
Yに落とす。そして、図2(c)のように、釣竿側釣糸
10bを再度ストッパー7の背面に廻すと釣糸10がコ
イル4に挿通される。こうして釣糸10が挿通された回
収具1は、図3のようにして、釣糸10に沿って水中W
を滑り落ち、ルアー11に送り込まれる。
【0018】回収具1が釣糸10とルアー11との接続
に介在するヨリモドシ12に到達すると、ストッパー7
の先端8がルアー11に当接し(図4)、その滑動は停
止する(図5)。このときストッパー7により、コイル
4は、およそルアー側コイル4aと釣竿側コイル4bと
の間にヨリモドシ12のくびれ部12a,12bを挟む
ような位置関係に規制される。
【0019】この状態で回収糸9をX方向へ引っ張る
と、コイル4はルアー側コイル4aの上部と前記くびれ
部12aとの接触点を支点としてY方向へひねられる
(図6)。すると、ストッパー7は、ルアー11の頭部
との当接が外れて、ルアー11の側方Z方向へ逃げる。
これによりコイル4は、ルアー11に対してさらにZ方
向へひねられる(図7)。そしてさらに強く回収糸9を
引っ張ると、図8のように前記接触点を支点としてさら
にコイル4がひねられて回転する。次いで、ルアー側コ
イル4aの下部が、ヨリモドシ12の釣糸側くびれ部1
2bと接触し、ヨリモドシ12をさらに回転させる。こ
うしてY方向及びZ方向へひねられたコイル4はヨリモ
ドシ13と係合する。そして、回収糸10を引く力が強
ければ強いほど、錘部2の中心軸は釣糸10の緊線方向
と平行に近くなる状態が形成され、これに伴ってコイル
4とヨリモドシ12は釣糸10及びスナップ13と直角
に近い鋭角をなすようにひねられる。これによりコイル
4は、ヨリモドシ12に対して強い係合力を発揮して、
ルアー11を根掛かりから解放する強い回収力を発揮す
ることができる。ルアー11が根掛かりから解放された
後は、そのまま回収糸10を手繰って引き寄せるか、又
は図示せぬ釣竿のリールを巻いてルアー11を回収すれ
ばよい。
【0020】以上の実施形態では、コイル4の係合対象
をヨリモドシ12としたが、必ずしもこれに限られるも
のではない。要は、回収糸9の引っ張りによりコイル4
にひねりが生じ、このひねりによりコイル4の上部と下
部とが接続部材と接触してひねり係合状態を形成できる
剛体であれば係合対象となり得る。この意味では、前記
実施形態で示したスナップ13を係合対象とすることも
できる。またスナップ13をコイル4の上部と係合さ
せ、ヨリモドシ12をコイル4の下部と係合させるよう
にしてもよい。なお、スナップ13に係合させる場合
は、スナップ13とヨリモドシ12との双方が係合によ
りルアー11及び釣糸9に対して直角に近い鋭角をなす
ようにひねられることになる。
【0021】また、上記実施形態では、ヨリモドシ12
をルアー側コイル4aのみで係合させる例を示したが、
ヨリモドシ12のサイズによってはルアー側コイル4a
の上部と釣糸側コイル4bの下部とで、或いは釣糸側コ
イル4bの上部と下部とで係合させることも可能であ
る。
【0022】また、以上の実施形態では、コイル4とし
て形成した捕獲部の例を示したが、ひねりを生じた捕獲
部の上部及び下部で接続部材と係合できればよいので、
管材を採用することもできる。
【0023】
【発明の効果】本発明によるルアー回収具は、捕獲部の
ひねりにより接続部材と係合するようなっているので、
回収糸の引っ張りにより強固に接続部材と係合し、且つ
確実にルアーを回収することが可能である。従って、ル
アーの種類やサイズに左右されることがなく、しかもひ
ねりを得るためには簡単な筒構造で足り、構造を簡易に
することができる。よって、コスト的にも有利であり、
且つ耐用年数が長く信頼性も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 分図(a)は本発明のルアー回収具の側面
図、分図(b)はそのルアー側コイルからみた正面図。
【図2】 コイルに釣糸を挿通する手順を示す説明図。
【図3】 ルアー回収具をルアーへ滑り落とす様子を示
す図。
【図4】 ストッパーがルアーと当接する状態を示す
図。
【図5】 ストッパーがルアーと当接してルアー回収具
の滑動が停止した状態を示す図。
【図6】 ルアー側コイルとヨリモドシとの接触点を支
点にしてコイルがひねられる状態を示す図。
【図7】 ルアー側コイルとヨリモドシとの接触点を支
点にしてコイルがひねられる状態を示す図。
【図8】 コイルとヨリモドシとが係合する状態を示す
図。
【符号の説明】
1 ルアー回収具 2 錘部 3 針金 4 コイル 5 連結部 6 錘 7 ストッパー 9 回収糸 10 釣糸 11 ルアー 12 ヨリモドシ(接続部材) 13 スナップ(接続部材)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 錘部と、錘部に接続されたコイル形状の
    捕獲部と、錘部に回収糸を締結するための連結部と、を
    備えており、捕獲部に挿通した釣糸に沿って滑り落ちて
    釣糸とルアーとの接続に介在する接続部材に到達し、回
    収糸を引っ張ることにより捕獲部が接続部材に係合しこ
    の係合状態を利用してルアーを回収するようになってい
    るルアー回収具であって、 捕獲部は接続部材よりも短かく形成されており、回収糸
    が引っ張られた際に錘部を介して働くモーメントにより
    捕獲部にひねりが生じ、このひねりにより接続部材に係
    合するようになっているルアー回収具。
  2. 【請求項2】 錘部と、錘部の鉛直軸に対して中心軸が
    交差するように接続してある筒状の捕獲部と、錘部に回
    収糸を締結するための連結部と、を備えており、捕獲部
    に挿通した釣糸に沿って滑り落ちて釣糸とルアーとの接
    続に介在する接続部材に到達し、回収糸を引っ張ること
    により捕獲部が接続部材に係合しこの係合状態を利用し
    てルアーを回収するようになっているルアー回収具であ
    って、 捕獲部は接続部材よりも短かく形成されており、回収糸
    が引っ張られた際に錘部を介して働くモーメントにより
    捕獲部にひねりが生じ、このひねりにより接続部材に係
    合するようになっているルアー回収具。
  3. 【請求項3】 捕獲部をコイル形状としてある請求項2
    に記載のルアー回収具。
  4. 【請求項4】 錘部と、錘部に接続された捕獲部と、錘
    部に回収糸を締結するための連結部と、を備え、錘部に
    挿通した針金の一端を前記連結部とし且つ前記針金の他
    端をコイル形状に屈曲して前記捕獲部としてあり、捕獲
    部に挿通した釣糸に沿って滑り落ちて釣糸とルアーとの
    接続に介在する接続部材に到達し、回収糸を引っ張るこ
    とにより捕獲部が接続部材に係合しこの係合状態を利用
    してルアーを回収するようになっているルアー回収具で
    あって、 捕獲部は接続部材よりも短かく形成されており、回収糸
    が引っ張られた際に錘部を介して働くモーメントにより
    捕獲部にひねりが生じ、このひねりにより接続部材に係
    合するようになっているルアー回収具。
  5. 【請求項5】 捕獲部の先にルアーと当接することで捕
    獲部の内部への接続部材の位置決め状態を助けるストッ
    パーを備える請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の
    ルアー回収具。
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WO2022236735A1 (zh) * 2021-05-12 2022-11-17 李春星 拟饵救援器

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