JP3046243U - 鋼管足場用転落防止管の取付金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 足場上で作業する者の背中側に横に延びる転
落防止用の管を取り付けることができるようにする。 【解決手段】 所要の長さの金属製支持材２の両端部に
クランプ部材３，４を固着する。該クランプ部材３，４
は、一方は足場の縦管５を、またもう一方は転落防止用
の管６を抱持するように直交する向きに固着している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は鋼管足場用転落防止管の取付金具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

建築や塗装作業を行う際には鋼管足場を用いるが、その足場は、所要の間隔を おいた２本の縦管の間に平行して２本の横管を渡し、この横管に足を乗せて作業 を行うものである。

【０００３】 このような足場にあっては、作業者はわずか２本の横管を並べたにすぎないき わめて幅の狭い足場に乗って作業をしなければならず、ひょっとしたはずみで身 体のバランスを失うことも多い。

【０００４】 そして、バランスを失ったとき急いで足場等につかまろうとしても手が滑って これが上手くいかないことが多い。このため転落する事故が繁発し、常に労災の トップになっている。

【０００５】 また、転落防止等のために２本の横管のうち外側、即ち建物と反対側の横管に ネットを垂らすことも行われるが、この場合には作業者の身体に接触する程の近 い位置にあることから足場が狭められ、動きづらいという問題点がある。また、 ネットはこしがないから充分な効果を期待することはできない。

【０００６】 また、従来は作業するとき背中側は何もない状態であるから後方への転落の不 安が大きく、ビクビクしながら作業しなければならなかった。そしてそれは建物 が高く、作業する位置が高所になればなる程大きくなる。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の点に鑑みなされたものであって、足場上で作業する者の背中側 、即ち建物と反対側に横に延びる転落防止用の管を取り付けることができるよう になし、もってバランスを失ったときにすぐにつかむことができ、また背中に横 に延びる管があることから作業者に安心感を持たせることができ、更にこの管を 作業者が足を乗せる横管よりも建物の反対側に所要の間隔だけずらすことにより 、従来のネットの如く作業者の動く空間を狭めることがないようになした転落防 止管の取付金具を提供せんとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

而して、本考案の要旨は、所要の長さの金属製支持材の両端部に、夫々が抱持 する鋼管が直交する向きにクランプ部材を固着してなる鋼管足場用転落防止管の 取付金具にある。

【０００９】 また、金属製支持材として一本の棒状金属製支持材を用い、これの両端部にク ランプ部材を固着するようにしてもよい。

【００１０】 また、金属製支持材としてＶ字状の金属製支持材を用い、それの開いた側の両 端部に同一の向きにクランプ部材を固着する一方、閉じた側の端部に、前記クラ ンプ部材と直交する向きにクランプ部材を固着するようにしてもよい。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施形態について図面を参照しつつ説明する。 図１は本考案の第１実施形態の斜視図、図２は使用方法の説明図である。

【００１２】 図中、１は転落防止管の取付金具である。２は角形管からなる金属製支持材で ある。尚、該金属製支持材の材料についてはこれに限定されるものではない。ま た、長さは適宜に決定されるが、１５cm程度が望ましい。

【００１３】 ３は前記金属製支持材２の一方側の端部に固着したクランプ部材である。該ク ランプ部材３は足場の縦管を抱持するものである。

【００１４】 ４は前記金属製支持材２の他方側の端部に固着したクランプ部材であり、前記 クランプ部材３と直交する向きに固着している。該クランプ部材４は転落防止用 の管を抱持するものである。尚、図中５は足場の縦管、６は転落防止用の管、７ ，７は足場の足乗せ用の横管を示す。

【００１５】 また、前記クランプ部材３，４は、管を抱持するに適した半円状の２個の部材 からなり、これら２個の部材は一端側を軸をもって枢着連結し、他端側をボルト で止めるようになしている。尚、該２個の部材のボルトで止める側は、ナットを 螺装するボルトを一方側に回動自在に取り付け、他方側に前記ボルトの入り込む 切り欠きを設けている。

【００１６】 而して、本実施形態の転落防止管の取付金具を使用する場合には、図２に示す 如く、足場の縦管５にクランプ部材３をもって金属製支持材２を固定すると共に もう一方のクランプ部材４に転落防止用の管６を抱持させるものである。尚、金 属製支持材２は矢標方向にある建物（図示せず）と反対側に張り出すように固定 する。

【００１７】 次に、図３に示す本考案の第２実施形態について説明する。 本実施形態における転落防止管の取付金具８は、金属製支持材としてＶ字状の 板からなる金属製支持材９を用いるものである。また、１０，１０は前記金属製 支持材９の開いた側の両端部に固着したクランプ部材であり、足場の縦管５を抱 持することができるように同一の向きに固着している。

【００１８】 １１は前記金属製支持材９の閉じた側の端部に固着したクランプ部材であり、 転落防止用の管を抱持するものである。また該クランプ部材１１は前記クランプ 部材１０，１０と直交する向きに固着している。

【００１９】 而して、本実施形態の場合には上下の二つのクランプ部材１０，１０をもって 足場の縦管に金属製支持材９を固定するものである。そしてこのように上下のク ランプ部材１０，１０をもって金属製支持材９を固定するから、それの先端に取 り付ける転落防止用の管をよりしっかりと支持することができるものである。

【００２０】

【考案の効果】

本考案は上記の如き構成であるから、足場上で作業する者の背中側、即ち建物 と反対側に横に延びる転落防止用の管を取り付けることができるものである。し たがって、バランスを失ったときにはすぐに転落防止用の管をつかんで転落を免 れることができ、また背中に横に延びる管があることから作業者に安心感を持た せることができる。更に転落防止用の管は作業者が足を乗せる横管よりも建物の 反対側に所要の間隔だけずらして支持するから、従来のネットの如く作業者の動 く空間を狭めることがない。

【００２１】 また、金属製支持部材としてＶ字状のものを用い、上下の２個のクランプ部材 をもって足場の縦管に固定する場合には、転落防止用の管の支持をよりしっかり と行うことができる。

【００２２】 また、本考案は足場を上ったり下りたりするときの足掛けとして利用すること もでき、更にまたネットを垂らすときの支持材として利用することもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施形態の斜視図である。

【図２】本考案の第１実施形態の使用方法の説明図であ
る。

【図３】本考案の第２実施形態の斜視図である。

【符号の説明】

１ 転落防止管の取付金具 ２ 金属製支持材 ３，４ クランプ部材 ８ 転落防止管の取付金具 ９ 金属製支持材 １０，１０，１１ クランプ部材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所要の長さの金属製支持材の両端部に、
   夫々が抱持する鋼管が直交する向きにクランプ部材を固
   着してなる鋼管足場用転落防止管の取付金具。
2. 【請求項２】 一本の棒状金属製支持材の両端部にクラ
   ンプ部材を固着してなる請求項１記載の鋼管足場用転落
   防止管の取付金具。
3. 【請求項３】 Ｖ字状の金属製支持材の開いた側の両端
   部に同一の向きにクランプ部材を固着する一方、Ｖ字状
   の金属製支持材の閉じた側の端部に、前記クランプ部材
   と直交する向きにクランプ部材を固着してなる請求項１
   記載の鋼管足場用転落防止管の取付金具。