JP3045740B2 - 受像管装置 - Google Patents

受像管装置

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JP3045740B2
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正樹 川崎
正人 谷口
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松下電子工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、受像管とそのガラス外囲器のネック部に装
着された偏向ヨークとからなる受像管装置、とくにビュ
ーファインダ用に適した低消費電力の受像管装置に関す
るものである。
従来の技術 受像管装置の消費電力を低減させるために、電子ビー
ムに対する偏向感度を高める提案が種々なされている。
米国特許第3163794号明細書に開示されている受像管装
置では、受像管外囲器のネック部のうち、偏向ヨーク装
着領域を電子銃封入領域よりも径小となしている。
発明が解決しようとする課題 このように構成すると、電子銃の機能を低下させるこ
となく偏向感度を高め得、電力消費の少ない受像管装置
を実現できるのであるが、偏向ヨークが電子銃のビーム
放射口に近接することから、偏向ヨークからの洩れ磁界
が電子銃内に侵入しやすく、電子銃内での電子ビームが
不本意な偏向作用を受けやすいという課題があった。
課題を解決するための手段 本発明は、かかる従来の課題を解決すべくなされたも
ので、本発明によると、受像管のガラス外囲器のネック
部の偏向ヨーク装着領域を前記ネック部の電子銃封入領
域に比して径小となすことに加え、前記偏向ヨーク装着
領域に装着された偏向ヨークからの漏れ磁界をシャント
するための環状磁性体片を、前記電子銃の先端部に位置
する電磁集束用筒状マグネットの開口端面に添接せし
め、銃封入領域におけるネックの径をD、偏向ヨークの
後端と環状磁性体片の偏向ヨーク側端との間隔をgとし
たとき、0.6D≦g≦1.0Dを満足させる。
作用 このように構成すると、偏向ヨークからの漏れ磁界が
環状磁性体片によって電子銃のビーム放射口付近でシャ
ントされるので、ビーム集束部への偏向磁界の悪影響を
軽減させることができる。また、偏向ヨークと電子銃と
の間隔を狭めて装置全体の短小化を図ることもできるほ
か、前記磁性体片が電磁集束用筒状マグネットの開口端
面上に位置することから、集束磁界をより一様な分布な
らしめ得て、収差を少なくすることができ、高品位の画
像を提供する受像管を得ることができる。
実施例 つぎに、本発明を図面に示した実施例とともに説明す
る。
モノクローム形式の小型受像管1は、そのガラス外囲
器2内に直熱型の陰極3、第1格子電極4、第2格子電
極5、第3格子電極6、第4格子電極7、電磁集束用筒
状マグネット8、第1および第2の環状磁性体片9,10な
らびにリングゲッタ11等からなる電子銃を封入してな
り、偏向ヨーク12を装着している。ガラス外囲器2のネ
ック部の偏向ヨーク装着領域13における外径dは、電子
銃封入領域14における外径Dよりも小さく、本例ではD
=10mmに対してd=6mmとなしている。
第1および第2の環状磁性体片9,10は、軸方向両端に
N極およびS極をそれぞれ有する筒状マグネット8の両
開口端面に同軸的に添設されており、これらは第4格子
電極7内にあってm(=6mm)なる軸方向長を有する電
磁集束手段を構成し、その内側を通過する電子ビームに
対して電磁集束作用を与える。また、ガラス外囲器2の
フェースパネル部15はP(=15.9mm)なる最大外径を有
し、その内面上に蛍光体層16が付設されている。
偏向ヨーク12を構成する水平偏向コイル17および垂直
偏向コイル18はL(=21mm)なる軸方向長を有し、その
後端と第1の環状磁性体片9との軸方向間隔gが所定値
(本例では4.5mm)となるように、絶縁性ホルダ19およ
び締め付け用リング20によってガラス外囲器2の外周面
上に固定されている。21,22は静コンバーゼンス用マグ
ネットリング、23は内部導電膜を示す。
偏向ヨーク12から電子銃への漏れ磁界は、主として第
1の環状磁性体片9によって、また、第2の環状磁性体
片10によってもシャントされるので、電子銃電極内へ侵
入してビーム集束に悪影響を与えることが軽減される。
また、偏向ヨークと電子銃との間隔を狭めて装置全体の
短小化を図ることもできる。そのうえ、この1対の磁性
体片9,10は筒状マグネットの両開口端面上に位置して集
束磁界をより一様な分布ならしめるので、収差を少なく
することができる。
偏向ヨーク12と第1の環状磁性体片9との軸方向間隔
gは、g≦Dの関係に、より好ましくは、g=(0.6〜
1.0)Dの関係に設定される。1.0D<gとした場合には
電子銃のレンズ倍率が高められ、微細なビームスポット
径をもって優れたフォーカス性能を実現することが困難
となる。一方、g<0.6Dとした場合には偏向磁界に磁性
体片が干渉して画像が歪む等の悪影響を及ぼすといった
ことがある。したがって、0.6D≦g≦1.0Dとすることに
より、優れた解像度でかつ歪みのない高品位の画像を提
供する受像管を得ることできる。
発明の効果 以上のように本発明によると、偏向ヨークからの漏れ
磁界が電子銃の電子ビーム放射口付近でシャントされる
ので、ビーム集束作用に悪影響を与えることが軽減され
る。また、偏向ヨークと電子銃との間隔を狭めて装置全
体を短小化することができるほか、このシャント用磁性
体片でもって集束磁界の分布を一様ならしめ得て、収差
を少なくすることができ、高品位の画像を提供する受像
管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明を実施した受像管装置の一部破断側面図であ
る。 1……受像管、2……ガラス外囲器、8……筒状マグネ
ット、9,10……環状磁性体片、12……偏向ヨーク、13…
…偏向ヨーク装着領域、14……電子銃封入領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−48732(JP,A) 特開 昭63−228551(JP,A) 米国特許3163794(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/76 H01J 29/66 H01J 31/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受像管のガラス外囲器のネック部の偏向ヨ
    ーク装着領域が、前記ネック部の電子銃封入領域に比し
    て径小となされ、前記偏向ヨーク装置領域に装着された
    偏向ヨークからの洩れ磁界をシャントするための環状磁
    性体片が、前記電子銃の先端部に位置する電磁集束用筒
    状マグネットの開口端面に添接されてなり、前記電子銃
    封入領域における前記ネックの径をD、前記偏向ヨーク
    の後端と前記環状磁性体片の偏向ヨーク側端との間隔を
    gとしたとき、0.6D≦g≦1.0Dを満足することを特徴と
    する受像管装置。
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