JP3045686B2 - カップ付き女性用衣類 - Google Patents

カップ付き女性用衣類

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JP3045686B2
JP3045686B2 JP9091091A JP9109197A JP3045686B2 JP 3045686 B2 JP3045686 B2 JP 3045686B2 JP 9091091 A JP9091091 A JP 9091091A JP 9109197 A JP9109197 A JP 9109197A JP 3045686 B2 JP3045686 B2 JP 3045686B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカップ付き女性用衣
類に係り、特に詳細には、ワイヤフォーム型のブラジャ
ー、ボディスーツ、スリーインワン等のファンデーショ
ン衣類や、ブラスリップ、ブラキャミソール等のランジ
ェリー衣類、さらにレオタード、水着、ブラドレス等の
衣類(洋服)に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラジャーは乳房をサポートする保護機
能を有するだけでなく、かたち良く整えて持ち上げるバ
ストアップ機能を有している。そして、このブラジャー
の一種として、左右一対の乳房を覆うカップ部の下方湾
曲部に、半円弧状(ほぼU字状)のカップワイヤー部が
縫い込まれたワイヤフォーム型のブラジャーが広く知ら
れている。
【0003】このようなブラジャーにおいては、一対の
カップ部を構成する両カップ布は前中心布で連結されて
いるが、連結の態様には各種各様のものがある。
【0004】第1の態様のものは、バイアステープにワ
イヤーが縫い込まれたカップワイヤー部の前中心側の末
端から下端にわたって、両カップ部を連結すべく前中心
布が縫合されたブラジャーであり、特開平8−1994
06号公報に示されるように、前中心布は一般的に幅広
になっている。なお、前中心布の幅を狭くしたワイヤフ
ォーム型ブラジャーも知られており、この場合には、前
中心布の高さ位置は、カップワイヤー部の前中心側の末
端と下端の中間となっている。
【0005】第2の態様のものは、略V字状の骨材によ
って両カップ部を前中心で連結したブラジャーであり、
例えば実公平1−24089号公報に開示されている。
この場合には、前中心における連結部の高さ位置(骨材
の連結位置)は、カップワイヤー部の下端にほぼ一致し
ている。
【0006】第3の態様のものは、アモルファス樹脂シ
ート状の成型体片で両カップ部を連結したブラジャーで
あり、例えば特開平7−278909号公報に開示され
ている。このブラジャーでは、女性のアンダーバスト部
分および前中心部分を覆うように樹脂シートが設けられ
ているが、この外縁部(バージスラインに沿う部分)が
細帯状に肉厚とされ、これがワイヤーと同様にバストを
造形する役割を果している。
【0007】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなワイヤフ
ォーム型のブラジャーでは、バージスライン(乳房の下
縁の半円状の輪郭)にフィットするカップワイヤー部が
縫い込まれてカップ部が形成されているので、カップの
保形性などが向上し、一応のバストアップ機能とボリュ
ームアップ機能が実現されている。
【0009】しかし、着用者が上半身の屈伸や捩りを伴
なう運動をしたときには、両カップ部が着用当初の位置
からずれる事がある。また、乳房が通常より大型(豊
満)であったり、下垂気味あるいは左右に拡開気味であ
ったりする場合には、着用後に両カップ部の脇側が下方
に向ってずれ動きやすい。
【0010】このため、前述の第1の態様のブラジャー
では、一般的には両カップ部を連結する前中心布がカッ
プワイヤー部の前中心側末端から下端まで縫着されて上
下方向に幅広とされているが、このようなブラジャーで
は、カップの上辺で乳房が押さえられて圧迫感が生じや
すい。また、バストの谷間を着用者の前側から望見可能
にしたVネック等の衣類を上着として着用することに支
障があり、ブラジャーの実用性、特にファンデーション
衣類として汎用性が低下する。
【0011】そこで、この様な問題点を克服するため、
前中心布の幅をカップワイヤー部の前中心側の末端と下
縁との中間部で狭くしたブラジャーが知られているが、
このようなブラジャーでは前中心布からカップワイヤー
部に伝わる力が不安定となり、特にカップの安定性が低
下しやすい。
【0012】一方、前述の第2および第3の態様のもの
では、カップワイヤー部を一定の位置関係に保持するこ
とができ、したがってカップの保形性と安定性には優れ
るものの、着用者に圧迫感を与えやすく、特に着用者が
激しい運動をしたときは着用感が低下する。また、ブラ
ジャーを前中心で折りたたんで収納、保管するのに支障
がある。
【0013】
【0014】なお、上記のような事情は、ワイヤフォー
ム型の他のカップ付き女性用衣類、例えばブラスリップ
やボディスーツ等においても同様である。
【0015】本発明は、このようなワイヤフォーム型ブ
ラジャー等が有していた問題点を解決するためになされ
たもので、バストの造形性とカップの保形性および安定
性に優れ、しかも着用感を損なわないカップ付き女性用
衣類を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係るカップ付き
女性用衣類は、左右一対のカップ部と、カップ部の下方
湾曲部にそれぞれ縫着された半円弧状のカップワイヤー
部と、カップ部の脇側縁部に連結されると共に、その下
縁に伸縮性のアンダーテープが取り付けられたバック部
と、カップワイヤー部のそれぞれの前中心側下部にその
端部が縫着されて左右一対のカップ部を連結するテープ
状の連結フレームと、左右一対のカップ部の下方湾曲部
の前中心側に両端が縫着された前中心布とを備え、連結
フレームは前中心布に縫合されて一体の部材となること
により左右一対のカップ部の連結部として機能すると共
に、前中心布はカップワイヤー部の前中心側末端より略
V字状に切り込まれており、かつ、着用状態において両
カップワイヤー部から連結フレームに対して作用する力
に対して、連結部は、その長手方向に実質的に非伸縮性
を有し、かつ、復元性をもって撓むことができることを
特徴とする。
【0017】本発明によれば、カップワイヤー部の前中
心側下部が連結フレームで連結され、この連結フレーム
は、着用状態に作用する力に対して長手方向に非伸縮性
を有し、かつ、復元性をもって撓むことができるので、
両カップワイヤー部は着用状態において互いに一定の位
置関係とされる。すなわち、バージスラインに沿う半円
弧状のカップワイヤー部が下方湾曲部に縫着されたカッ
プ部は、着用状態において乳房からの反力、すなわち外
方下向きの力を受けるが、カップワイヤー部はその中間
部において連結フレームにより連結されている。ここ
で、着用状態において伸縮性のアンダーテープにより両
脇方向に引っ張られたときには、連結フレームは上辺で
強い引張力を受け、下辺で弱い引張力または弱い圧縮力
を受けるが、連結フレームはテープ状であって長手方向
での非伸縮性を有しているため、上辺が伸びることな
く、下辺が縮むこともなく、したがって両カップワイヤ
ー部は一定の位置関係に維持される。
【0018】また、着用者が上半身を動かした場合に
は、乳房からの反力などにより、両カップ部およびカッ
プワイヤー部には上記の位置関係とは異なる位置に相対
的に移動する力が伝えられるが、カップワイヤー部を連
結する連結フレームは復元性をもって撓むことができる
ため、いたずらに屈曲したり捩れたりすることなく、し
たがって両カップワイヤー部は、一定の範囲内で独立し
て動きうるのでカップワイヤー部をバージスラインに沿
う着用当初の位置に維持する。
【0019】このため、着用当初に着用者自身が脇から
手で寄せ上げて両カップ内にフィッティングさせた乳房
を、着用後においても位置ずれや型崩れさせることな
く、一定の状態に保持できる。したがって、長時間にわ
たって乳房をバージスライン側から全体的かつ緩やか
に、脇から寄せつつ持ち上げ続けることができ、自然で
美麗なバストラインを形成し続ける。なお、前中心布を
更に設けているので、連結フレームが前中心布の肌側に
隠れることとなり、前側より露見されることがなくな
る。また、連結フレームと前中心布が一体の部材となる
ので、これらが両カップ部の連結部として共働すること
により、更に一層の脇寄せ機能が達成される。
【0020】本発明は、アンダーテープが前中心の下部
に延び、連結フレームの下部がアンダーテープに縫着さ
れていることを特徴としてもよい。このようにすれば、
連結フレームにアンダーテープが縫着されることによ
り、これらが一体となって両カップ部の連結部として機
能するので、脇寄せによる立体的な造形効果と安定性は
更に向上する。
【0021】また、バック部のアンダーテープとカップ
ワイヤー部の下部、および連結フレームの下部が、着用
状態でほぼ同一平面上に位置することを特徴としてもよ
い。
【0022】このようにすれば、左右のカップ部に取り
付けられたカップワイヤー部が更に安定した状態で連結
されるので、造形性と保形性が更に向上する。すなわ
ち、伸縮性のアンダーテープによって着用時に生じる引
張力は、カップワイヤー部が取り付けられたカップ部の
下方湾曲部の下部、およびこの間に設けられた連結フレ
ームの下部を結ぶほぼ同一平面上の曲線の方向(着用者
のアンダーバストに沿う方向)に加えられるので、カッ
プ部の上部が乳房の膨らみや重みによって左右に引かれ
ることなく安定し、したがって優れた脇寄せ効果を無理
なく実現することができる。
【0023】
【0024】
【0025】本発明は、連結フレームの幅がカップワイ
ヤー部のワイヤーバイアスおよびアンダーテープの幅よ
りも広く、かつ、25mm以下としてもよい。
【0026】このようにワイヤーバイアスおよびアンダ
ーテープの幅よりも広くすれば、着用時の連結フレーム
の屈曲、特に捩れ変形を効果的に抑えることができ、か
つ、25mm以下とすれば、着用者の動きに起因する両
カップワイヤー部の独立した相対的な動きが規制過剰に
なるのを抑えることができる。
【0027】本発明は、連結フレームがアモルファス樹
脂の成型体、アモルファス樹脂ファイバの織布または不
織布、アモルファス樹脂を含浸させた織布または不織
布、もしくは、これらのいずれかと繊維生地を積層させ
た複合材(例えば繊維生地と樹脂をラミネートまたはボ
ンディング加工したもの)としてもよい。
【0028】このようにすれば、復元性をもった可撓性
を有すると共に、長手方向に実質的に非伸縮性を有する
連結フレームを容易かつ安価に形成し、かつ簡単な工程
でカップワイヤー部等に縫着することができる。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施形態に係るブラジャーを、従来例と対比しつつ
説明する。なお、図面の説明において、同一要素には同
一符号を付し、重複する説明を省略する。また、本明細
書において「上」、「下」、「左(L)」、「右
(R)」、「前」、「後」等の語は、衣類を立位姿勢で
着用したときの状態を基準とする。
【0040】図1は、ホックが背側(後側)に設けられ
たタイプ(フロントホック型でないタイプ)のブラジャ
ーの第1の実施形態を示す斜視図である。また、図2
は、このブラジャーの前中心の近傍を肌側からみた正面
図である。なお、他の部材の裏側に位置する部材の縁部
は一点鎖線で示し、縫製部分(縫い糸の部分)は破線で
示してある。
【0041】図示の通り、左右一対の乳房を覆うカップ
部1L,Rは下カップ布11L,Rと上カップ布12
L,Rをそれぞれ縫着して形成されており、下カップ布
11L,Rのそれぞれの下縁湾曲部(下方の湾曲した縁
部)には、半円弧状のワイヤ2L,R(図2参照)が縫
い込まれたカップワイヤー部21L,Rが縫着されてい
る。このワイヤー2L,Rは、形状記憶合金などの金属
や剛性のあるプラスチック等で成形されており、乳房の
バージスラインに好適にフィットする形状をなしてい
る。そして、ワイヤー2L,Rは不織布などの柔らかい
素材からなるバイアステープに包まれて縫い込まれてお
り、前述の下カップ布11L,Rおよび上カップ布12
L,Rとこのカップワイヤー部21L,Rにより左右一
対のカップ部1L,Rが構成されている。
【0042】カップワイヤー部21L,Rの脇側縁部に
はバック部布3L,Rが縫着されており、その先端には
金属製の雄ハトメおよび雌ハトメが縫着されて、着用時
に接続される後ホック4が構成されている。ここで、バ
ック部布3L,Rは伸縮可能な織布であって、その下縁
にはゴムによって伸縮性を備えるようにされたアンダー
テープ5L,Rが縫着されている。上カップ布12L,
Rの上端部とバック部布3L,Rの背側との間には、伸
縮性で長さが調節可能な肩ストラップ6L,Rが掛け渡
されている。
【0043】左右のカップ部1L,Rは、その前中心側
すなわちカップワイヤー部21L,Rの前中心側部分で
前中心布7により連結されており、この前中心布7の下
縁には前述のアンダーテープ5が縫着されている。つま
り、左右のバック部布3L,Rの下縁に縫着されたアン
ダーテープ5L,Rは、前中心布7の下縁に縫着された
アンダーテープ5と一体の伸縮性テープ材であり、か
つ、カップワイヤー部21L,Rの下端にも縫着されて
いる。
【0044】本実施形態のブラジャーにおいて、従来と
比較して特徴的なことは、この前中心布7の肌側には図
2に詳細に示すようにテープ状の連結フレーム8が設け
られ、この両端が左右のカップワイヤー部21L,Rの
前中心側下部に縫着されていることである。この連結フ
レーム8は長手方向(左右方向)とその直交方向(上下
方向)に非伸縮性を有し、かつ曲げ方向に復元性をもっ
て撓み得る性質(可撓性)を有している。また、連結フ
レーム8は両端が斜めに切断された略台形状に成型され
ており、この台形の斜辺の部分で上辺から下辺にわたっ
て、両カップのカップワイヤー部21L,Rのバイアス
テープと下カップ布11L,Rに縫着されている。さら
に、連結フレーム8はその上辺および下辺に沿って前中
心布7に縫合されると共に、その下部にはアンダーテー
プ5が縫合され、これらが一体となって両カップ部1
L,Rの相互の連結部が構成されている。
【0045】なお、前中心布7はカップワイヤー部21
L,Rの前中心側末端のやや下部から下端にわたって縫
着されており、前中心側末端の近傍には縫着されていな
い。そして、カップワイヤー部21L,Rの間隙から下
方に向って、略V字状に切り込まれており、したがって
前中心布7の上下方向の幅は狭く、しかも従来のブラジ
ャーとは異なり、全体的に下方に位置している。
【0046】図3は、連結フレーム8の物理的な特徴、
性質を説明する図である。図示のように、連結フレーム
8は長手方向(矢印Aの方向)とその直交方向(矢印B
の方向)に非伸縮性を有しており、したがって着用状態
において引張力を受けても伸びず、仮に圧縮力を受けて
も縮まない。なお、この非伸縮性の程度は、前中心布7
に縫合されることにより伸縮性が喪失されたときのアン
ダーテープ5よりも高い。また、曲げ方向(矢印C1
2の方向)については、着用状態において作用する力
に対して撓(たわ)み得る性質、すなわち可撓性を有
し、かつ、しなやかに一定の屈曲半径で屈曲する一方で
復元する性質を有しており、したがって、いたずらに折
れ曲ったりすることなく、かつ、一定の半径で捩れる性
質を有しつつ、この変形は緩やかに制約されと共に復元
する性質をも持っている。
【0047】別言すれば、非伸縮性を有しながら一定の
柔軟性と剛性および弾性を併有しており、したがってそ
の剛性や弾性に起因して、着用状態において連結フレー
ム8に外力(着用者の上半身の屈伸や捩れを伴なう運動
により乳房等から伝えられる反力等)が付与されたとき
には、しなやかに屈曲あるいは捩れ変形すると同時に、
外力から解放されると元の状態に復帰する。
【0048】次に、図1,2および3に示す第1実施形
態のブラジャーの作用を説明する。
【0049】このような特徴と性質をもった連結フレー
ム8は、その両端の斜辺において剛性を有するカップワ
イヤー部21L,Rに縫着により固定されており、した
がって着用時に伸縮性のアンダーテープ5L,Rやバッ
ク部布3L,Rの伸長により引張力を受けたときには、
テープ状の連結フレーム8は大きな捩れ変形や屈曲を生
じることなく、カップワイヤー部21L,Rに対してそ
のテープ面に沿う方向の力を与える。
【0050】このアンダーテープ5L,Rやバック部布
3L,Rの伸長による左右に引き離す方向の引張力は、
連結フレーム8の長手方向に沿って、その上辺から下辺
にわたって幅広く加えられるが、その強さは一様ではな
く、着用状態では、上辺に沿う引張力は下辺に沿う引張
力よりも大きい。なぜなら、着用時(着用当初)におい
ては、着用者自身の手によって乳房が脇から中央に寄せ
上げられ、カップ部1L,Rの内側にフィッティングさ
れるが、着用状態では、乳房を寄せて持ち上げ続ける作
用(特に寄せる作用)の反作用として、両カップ部1
L,Rには下方に拡開する方向の反力(乳房の膨らみと
造形したことによる反力)が与えられるからであり、こ
れにより、カップワイヤー部21L,Rは前中心側下部
を中心として、脇側が下方外側に、前中心側が上方に押
される傾向がある。
【0051】この「寄せ上げ」による反作用(乳房から
の反力)が大きいとき(例えば着用者の運動時や外部か
ら圧迫を受けたとき)には、連結フレーム8の上辺には
左右に引き離す方向の強い引張力が作用する一方で、下
辺には左右から圧縮する方向の弱い圧縮力が作用するこ
ともある。しかし、本実施形態においては、連結フレー
ム8は長手方向に非伸縮性を有しているため、引張力の
作用する上辺は伸びることなく、しかも圧縮力の作用す
る下辺は縮むことがない。
【0052】また、上記の連結フレーム8の下辺に作用
する可能性がありうる弱い圧縮力は、連結フレーム8の
一部(特に中央部)を捩れ変形させ、あるいは屈曲させ
る要因となり得る。しかし、全体としては引き離す方向
の引張力が強く作用しており、この圧縮力は連結フレー
ム8の全体に作用する引き離し力(引張力)と比べれば
十分に弱いので、復元性をもって撓みうる性質を有する
連結フレーム8は、その復元性をもって撓みうる性質に
起因する「しなやか」な屈曲性と復元性、捩れ変形を制
約する性質とその復元性により、結局は極端な屈曲や大
きな捩れ変形を生じることなく、連結フレーム8の上辺
と下辺はほぼ平行に保たれ、したがって寄せ上げ機能を
損なうことなくカップを着用当初の位置に安定に保持す
る。
【0053】さらに、着用状態で着用者が上半身の捩り
を伴う運動をしたときや、外部からバストの一方に圧迫
を受けたときには、左右の乳房は一定の範囲内で独立に
動くことになる。ここにおいて、両カップワイヤー部2
1L,Rを連結する連結フレーム8は、着用状態に作用
する力に対して復元性をもって撓み得る性質を有してい
るので、両カップ部1L,Rの相対的な独立した動きに
追従して「しなやか」に屈曲あるいは捩れ変形する。こ
のため、カップワイヤー部21L,Rの位置ずれ等を生
じさせることなく、かつ、着用者が通常の(運動前の)
姿勢に復帰したり片寄った圧迫から解放されたときに
は、連結フレーム8は当初の状態に復元する。
【0054】更に、本実施形態では、テープ状の連結フ
レーム8は前中心布7に縫合され、かつ連結フレーム8
の下辺にはアンダーテープ5が縫着されているので、こ
れらが連結フレーム8の上記の非伸縮性と復元性をもっ
た可撓性(図3参照)、特に捩れる変形を制約すると共
に復元させる性質を補強する。このため、着用時におい
ては、アンダーテープ5L,Rによって連結テープ8が
引張力を受けることにより、カップワイヤー部21L,
Rは前中心側で下方に、脇側で上方により強く付勢され
る傾向が生じる。
【0055】別言すれば、前中心布7とアンダーテープ
5のみで両カップワイヤー部21L,Rを連結したので
は、連結部の上辺に加わる強い引張力と下辺に加わる弱
い引張力(または圧縮力)に抗して、両カップワイヤー
部21L,Rを一定の位置関係に保持することができな
い。このため、従来のブラジャーでは、両カップワイヤ
ー部21L,Rの前中心側上部(末端)から下部にわた
って、上下の幅の広い前中心布7を縫着するか、また
は、上辺と下辺に均等に引張力が加わるように、前中心
側の上部と下部の中間部分において、上下の幅の狭い前
中心布7を縫着していた。本実施形態によれば、連結フ
レーム8は長手方向に非伸縮性を有しているので、両カ
ップワイヤー部21L,Rの前中心側「下部」を連結し
たときにも、連結フレーム8は型崩れすることなく、両
カップ部1L,Rを一定の位置関係に保持する。
【0056】これらの作用により、着用状態において乳
房を脇から寄せ上げ続ける機能が存分に発揮され、着く
ずれすることなく、すぐれたバストの立体的な造形性が
もたらされる。また、肩ストラップ6L,Rが腕の方へ
外れる方向でのカップ部1L,Rの位置ずれを阻止する
機能も同時に発揮されるため、すぐれた保形性と安定性
がもたらされる。したがって、優れた着用感、着ごこち
の良さと、バストアップおよびボリュームアップ機能を
同時に実現できる。
【0057】また、本実施形態では、連結フレーム8の
幅はアンダーテープ5の幅よりも広く、かつ、カップワ
イヤー部21L,Rの幅(ワイヤーバイアス)よりも広
く、好ましくはこれらの幅の1.1倍〜2.5倍の幅、
特に好ましくは1.3〜2.0倍の幅になっている。具
体的には、連結フレームの幅は0.7〜2.8cmであ
り、望ましくは0.8〜2.5cm程度である。
【0058】連結フレーム8の幅が狭く、例えばアンダ
ーテープ5の幅と同程度以下であるときは、着用時に引
張力が加わったときにカップワイヤー部21L,Rに作
用する力の方向が不安定となり、造形性が低下する。す
なわち、着用時に強い引張力が作用する連結フレーム8
の上辺と、弱い引張力あるいは弱い圧縮力が作用する連
結フレーム8の下辺とが近すぎるため、着用者が運動し
たり通勤時に圧迫などを受けたときは、簡単に捩れ変形
などを生じ、復元が困難となりやすくなる。
【0059】他方、連結フレーム8の幅が広すぎるとき
は、カップワイヤー部21L,Rの前中心側の動きが規
制過剰となる。このため、乳房が圧迫されて窮屈とな
り、着用感が低下する等の不具合が生じる。すなわち、
本実施形態のブラジャーでは、半円弧状のカップワイヤ
ー部21L,Rの中間部分(前中心側の下部)について
は連結フレーム8から力を直接に作用させる一方で、脇
側末端および前中心側末端については連結フレーム8か
ら力が直接に作用しないようにすることで、剛性と弾
性、反発性をもったカップワイヤー部21L,Rを乳房
のバージスラインに無理に押しあてることなく、自然に
寄せて持ち上げる作用を付与できるのである。
【0060】また、本実施形態のブラジャーの着用状態
においては、バック部布3L,Rの下辺に縫合されたア
ンダーテープ5L,Rと、連結フレーム8の下部がアン
ダーバストに沿うほぼ同一水平面上に位置し、かつカッ
プワイヤー部21L,Rの下部がこの水平面の僅かに下
方に位置することで、これらはほぼ同一水平面上の楕円
(アンダーバストに沿う胸部表面)に沿って位置してい
る。このため、着用時にアンダーテープ5L,Rがバッ
ク部布3L,Rと共に伸長すると、その引張力は上記の
「ほぼ同一水平面」上に沿って伝達されるので、カップ
部1R,1Lは乳房の重みや膨らみによって左右に引か
れることなく、着用当初の位置に安定し、スリムな脇部
のラインを保持する。さらに、カップワイヤー部21
L,Rによってバージスラインが無理に押さえられた
り、肩ストラップ6L,Rが両腕方向に位置ずれし、着
くずれを生じさせたり、背側の後ホック4が外れやすく
なる等の不具合もない。
【0061】また、本実施形態のブラジャーでは、連結
フレーム8は可撓性を有しているので、着用者の身体に
対する安全性が高く、ブラジャーを前中心で折りたたん
で収納、保管するのに支障がなく、洗濯にも特別の配慮
は不要である。さらに、本実施形態では、連結フレーム
8という安価で手軽に入手できる素材を、カップワイヤ
ー部21L,Rに縫着することのみで容易製造できるの
で、素材や製造プロセスで特にコストアップを招くこと
もない。
【0062】さらにまた、連結フレーム8で両カップ部
1L,Rの下部を連結しているため、前中心布7をカッ
プワイヤー部21L,Rの前中心側末端から下方に向っ
て、深く略V字状に切り込み可能にしている。このた
め、バストの谷間を強調すべく前中心を深く切り込んだ
衣類(例えばVネックやテーラーカラーの服)を上着と
して着用することが可能になるので、ファンデーション
衣類としての本実施形態のブラジャーの実用性と汎用性
を高めることができる。
【0063】本実施形態に適用される連結フレーム8と
しては、例えば伸縮性が小さく、一定の弾性と可撓性を
有するアモルファス樹脂製のファイバ(百〜数百μm
径)を、縦糸および横糸として例えば平織りした織布が
用いられるが、このようなファイバの不織布であっても
よい。また、撚糸の織布や不織布にアモルファス樹脂を
浸み込ませることにより、しなやかに屈曲する可撓性と
復元性、非伸縮性等を持たせた素材でもよい。
【0064】また、同種あるいは異種の素材からなる織
布や不織布、アモルファス樹脂シート等を2層以上の多
層に重ねて縫合あるいは接着する(例えば繊維生地と樹
脂をラミネートあるいはボンディング加工する)ことに
より、全体として前述した性質(非伸縮性、可撓性、復
元性等)を持たせた素材でもよい。特に、肌側に撚糸の
織布や不織布等の繊維生地を貼り合せたときには、良好
な肌ざわりを実現できる。
【0065】上記のようなアモルファス樹脂としては、
弾性と柔軟性にすぐれたエラストマー樹脂、例えばポリ
スチレン系エラストマー樹脂、ポリオレフィン系エラス
トマー樹脂、ポリエステル系エラストマー樹脂、ポリウ
レタン系エラストマー樹脂、ポリアミド系エラストマー
樹脂およびシリコーン系エラストマー樹脂を用いること
ができ、また靭性の大きなプラスチックとして、ポリア
ミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエーテルサルフォン樹
脂、ポリエステルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹
脂、ポリアミドイミド樹脂等のエンジニアリング樹脂を
用いることができ、さらに、炭素繊維強化プラスチッ
ク、アラミド繊維強化プラスチック、ガラス繊維強化プ
ラスチック等の繊維強化プラスチックを用いることがで
きる。
【0066】これらは、適度の硬さと柔軟性を有する素
材が容易に入手可能であるから、非伸縮性を有し、かつ
復元性をもって撓み得る連結フレーム8を容易に実現で
きる。また、耐久性が良好で、繰り返しの洗濯に十分に
耐えることができる。
【0067】なお、本実施形態においては、連結フレー
ム8を両カップ部1L,Rの連結のための中心的な素材
として、これにアンダーテープ5および前中心布7が縫
合されているが、これら全体としての連結部が有する非
伸縮性や可撓性などの程度は、カップのサイズの大、小
等によって微妙に異なる。例えば、AカップやBカップ
等の小型のカップサイズの場合には、着用状態で連結フ
レーム8に作用する力が弱くなりがちなため、連結フレ
ーム8が幅方向(上下方向)に多少の伸縮性を有してい
たり、曲げや捩れ変形に対する復元性が低い場合もあ
る。
【0068】しかしながら、これらが異なる場合であっ
ても、着用状態で作用する力に対して復元性をもって撓
むことのできる性質を有すると共に、長手方向に実質的
に非伸縮性を有するテープ状の連結フレーム8が、両カ
ップ部1L,Rの連結部の中心的な素材として設けら
れ、この両端がカップワイヤー部21L,Rの前中心側
下部に縫着されていることによる作用は、カップのサイ
ズ等によらず共通であり、従来のブラジャーが有してい
た着用感、バストアップおよびボリュームアップ機能を
越える、優れた機能を持ったブラジャーを提供すること
ができる。
【0069】次に、第1実施形態の変形例に係るブラジ
ャーを、図4および5を参照して説明する。
【0070】図4は変形例に係るブラジャーの斜視図で
あり、図5はカップ連結部の近傍を、肌側からみた図で
ある。図示の通り、前中心布7がカップワイヤー部21
L,Rの前中心側末端から下端の間にわたって縫着され
ている。前中心布7は両カップ部1L,Rの下側から脇
側に続くカップ下布13L,Rに連続しており、このカ
ップ下布13L,Rは脇部で伸縮性のバック部布3L,
Rに縫着されている。また、カップ下布13L,Rの下
縁にはアンダーテープ5L,Rが縫合され、このアンダ
ーテープ5L,Rはカップ下布13L,Rの下縁を経て
バック部布5L,Rの下縁に延びている。
【0071】連結フレーム8は長方形のテープ材の上側
の頂角部分を斜めに切り欠いた六角形状をしており、こ
の切り欠かれた斜辺でカップワイヤー部21L,Rに縫
着されている。また、連結フレーム8は上辺と両側辺で
前中心布7に縫合され、下辺でアンダーテープ5に縫合
されている。
【0072】この変形例においても、連結フレーム8の
素材、物理的特徴および性質は前述のものと同様である
が、その幅はアンダーテープ5が下方にシフトした分だ
け多少広くなっている。すなわち、本変形例では、左右
一対のカップ部1L,Rを構成する下カップ布11L,
Rとカップ下布13L,Rとの境界に位置する下方湾曲
部に、カップワイヤー部21L,Rが介在することによ
り構成されており、このカップ下布13L,Rの下縁の
アンダーテープ5L,Rと連結フレーム8の下辺とが縫
着されているため、連結フレーム8は図1のブラジャー
より幅が広くなっている。
【0073】この変形例の場合には、連結フレーム8の
両端の上部はカップワイヤー部21L,Rの前中心側下
部に縫着されているので、着用時にバック部布3L,R
とアンダーテープ5L,Rの伸長による引張力がカップ
下布13L,Rから連結フレーム8に加えられると、そ
の力は連結フレーム8の両端上部の縫着部分からカップ
ワイヤー部21L,Rに伝えられる。このとき、連結フ
レーム8は長手方向に非伸縮性を有しているため、その
上辺と下辺の長さは伸縮によって変化することなく、か
つ復元性の下での可撓性を有しているため、いたずらに
屈曲したり捩れたりすることがない。このため、カップ
ワイヤー部21L,Rの脇側を上方内側へ付勢し続ける
ので、乳房を中央に寄せてボリュームアップした着用当
初の状態を維持するという、優れた脇寄せ機能を実現で
きる。
【0074】この変形例では、連結フレーム8は幅が広
くなっているが、その上部の両端でカップワイヤー部2
1L,Rに縫着され、その下部にはアンダーテープ5
L,Rが縫合されているので、捩れ変形に対する抵抗が
更に大きくなる。このため、カップワイヤー部21L,
Rの外縁にカップ下布13L,Rが設けられていること
との相乗作用により、造形機能の高いブラジャーを実現
できる。
【0075】なお、前中心布7はカップワイヤー部21
L,Rの前中心側下部から末端まで縫着されているが、
その上部より略V字状に切り込まれている。このため、
カップワイヤー21L,Rの動きが前中心布7により規
制過剰となることはない。
【0076】次に、第1実施形態に係るブラジャーの別
の変形例を、図6を参照して説明する。
【0077】図6はカップの連結部の近傍を肌側からみ
た図であり、同図に示すように、このブラジャーにおい
ては、前中心布は設けておらず、また、左右のアンダー
テープ5L,Rもカップワイヤー部21L,Rの下端よ
り前中心側には延びていない。このため、両カップ部1
L,Rの下縁湾曲部に設けられたカップワイヤー部21
L,Rは、テープ状の連結フレーム8のみによって連結
されている。
【0078】この変形例の連結フレーム8についても、
長手方向およびその直交方向に非伸縮性を有し、かつ、
復元性をもって撓む性質を有し、このため、しなやかに
屈曲する性質と復元性を有し、さらに捩れ変形が緩やか
に制約されて滑らかに復元する性質を持っている。
【0079】この変形例のブラジャーにおいても、着用
時に引張力を受けると連結フレーム8は大きく屈曲した
り極度に捩れたりすることなく、両カップワイヤー部2
1L,Rをその前中心側下部で安定に保持する。
【0080】つまり、前中心布やカップ下布等に用いら
れる繊維生地のみで両カップワイヤー部21L,Rを連
結した従来のブラジャーでは、着用者自身が着用に際し
て寄せ上げて、両手でカップ部1L,Rにフィッティン
グした乳房からの反力(下向き外方への力)により、上
記の連結部の繊維生地がいたずらに捩れたり屈曲した
り、または皺になったりするので、両カップワイヤー部
21L,Rを着用当初の位置関係に保持するのが難し
い。このため、従来のブラジャーでは前中心布を両カッ
プワイヤー部21L,Rの末端から下縁にわたって縫着
して幅を広くするか、あるいは、前中心側の下部と上部
の中間部分で両カップワイヤー部21L,Rに縫着する
ことで幅を狭くしていた。
【0081】この変形例のブラジャーでは、連結のため
の素材をテープ状の連結フレーム8とし、これは着用状
態において伝えられる力に対して長手方向の非伸縮性を
有し、かつ復元性をもって撓むことのできるものである
ので、前中心側の下部でその両端を両カップワイヤー部
21L,Rに縫着することにより、両カップ部1L,R
を一定の位置関係に維持し続けることができる。このた
め、連結フレーム8を設けるだけの極めて簡単な構造に
より、優れた造形機能と高い運動機能性を実現できる。
【0082】なお、この変形例では、連結フレーム8の
みが両カップ部1L,Rの連結部を構成するため、第1
実施形態の連結フレーム8と比べると、その非伸縮性、
復元性などの程度、別言すれば硬さや弾性などの程度は
高い。また、その外観や肌ざわりを考慮すれば、上記の
連結フレーム8はプラスチック製テープの両面に繊維生
地が貼付された、またはプラスチック製テープを繊維生
地に包んで縫い込んだテープ材を用いることが好まし
い。
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
【0092】
【0093】
【0094】
【0095】
【0096】
【0097】
【0098】
【0099】
【0100】
【0101】
【0102】
【0103】
【0104】
【0105】
【0106】
【0107】
【0108】
【0109】
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】
【0117】本発明は上記実施形態に限定されず、種々
の態様を採り得る。
【0118】上記実施形態は、ファンデーション衣類と
してのブラジャーに関するものであるが、ワイヤフォー
ム型の各種のカップ付き女性用衣類に適用できる。例え
ば、ブラスリップ、ブラキャミソール、スリーインワ
ン、ボディスーツ、レオタード、水着、ブラドレス等で
ある。
【0119】また、肩ストラップは必須ではなく、スト
ラップレス型のブラジャー等にも適用される。さらに、
カップ部は3/4カップに限らず、フルカップやハーフ
カップのブラジャー等にも適用される。
【0120】また、背側と前側の双方にホックを有する
2分割型のブラジャーにも適用できる。なお、連結フレ
ーム8は長手方向において完全に同一幅のテープ材に限
らず、端部(特にカップワイヤー部側の端部)において
10〜20%程度だけ幅が広くなっているテープ材でも
よい。
【0121】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り本発明によれ
ば、テープ状の連結フレームで両カップワイヤー部を連
結するようにしたので、着用時に寄せ上げて両カップ内
にフィッティングされた乳房から加わる反力を、着用状
態においても安定させて伝えることができる。このた
め、脇寄せによるバストの立体的な造形機能に優れると
共に、カップの保形性と安定性が高く、したがって運動
機能性にも優れたカップ付き女性用衣類を提供できる。
【0122】
【0123】したがって、本発明のカップ付き女性用衣
類によれば、脇部をスリムなラインに整えつつ、バスト
を両脇から中央に寄せてボリュームアップした、メリハ
リのある美しいプロポーションを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るブラジャーの斜視図であ
る。
【図2】図1のブラジャーの前中心部を肌側からみた図
である。
【図3】連結フレームの物理的特徴と性質を説明する図
である。
【図4】第1実施形態の変形例に係るブラジャーの斜視
図である。
【図5】図4のブラジャーの前中心部を肌側からみた図
である。
【図6】第1実施形態の変形例の前中心部を肌側からみ
た図である。
【符号の説明】
1L,R…カップ部、11L,R…下カップ布、12
L,R…上カップ布、13L,R…カップ下布、2L,
R…ワイヤー、21L,R…カップワイヤー部、3L,
R…バック部布、5,5L,R…アンダーテープ、6
L,R…肩ストラップ、7,7L,R…前中心布、8…
連結フレーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A41C 3/02 A41C 3/10 - 3/14 A41B 9/06 A41D 7/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対のカップ部と、 前記カップ部の下方湾曲部にそれぞれ縫着された半円弧
    状のカップワイヤー部と、 前記カップ部の脇側縁部に連結されると共に、その下縁
    に伸縮性のアンダーテープが取り付けられたバック部
    と、 前記カップワイヤー部の前中心側下部にその端部が縫着
    されて前記左右一対のカップ部を連結するテープ状の連
    結フレームと、 左右一対のカップ部の下方湾曲部の前中心側それぞれに
    各端部が縫着された前中心布とを備え、 前記連結フレームは前記前中心布に縫合されて一体の部
    材となることにより前記左右一対のカップ部の連結部と
    して機能すると共に、前記前中心布は前記カップワイヤ
    ー部の前中心側末端より略V字状に切り込まれており、
    かつ、 着用状態において前記カップワイヤー部から前記連結フ
    レームに対して作用する力に対して、前記連結部は、そ
    の長手方向に実質的に非伸縮性を有し、かつ復元性をも
    って撓むことができることを特徴とするカップ付き女性
    用衣類。
  2. 【請求項2】 前記アンダーテープは前中心の下部に延
    び、前記連結フレームの下部が前記アンダーテープに縫
    着されている請求項1に記載のカップ付き女性用衣類。
  3. 【請求項3】 前記バック部のアンダーテープと前記カ
    ップワイヤー部の下部および前記連結フレームの下部
    が、着用状態でほぼ同一平面上に位置する請求項1又は
    2に記載のカップ付き女性用衣類。
  4. 【請求項4】 前記連結フレームの幅は、前記カップワ
    イヤー部のワイヤーバイアスおよび前記アンダーテープ
    の幅よりも広く、かつ、25mm以下の幅である請求項
    1,2または3のいずれか一項に記載のカップ付き女性
    用衣類。
  5. 【請求項5】 前記連結フレームは、アモルファス樹脂
    の成型体、アモルファス樹脂ファイバの織布または不織
    布、アモルファス樹脂を含浸させた織布または不織布、
    もしくは、これらのいずれかと繊維生地を積層させた複
    合材からなる請求項1,2,3または4のいずれか一項
    に記載のカップ付き女性用衣類。
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