JP3045112B2 - カード用多層ポリエステルシート - Google Patents
カード用多層ポリエステルシートInfo
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Description
るにも関わらず、110〜150℃程度の実用的な温度
で熱融着できるカード用多層ポリエステルシートに関す
るものである。
導体共重合ポリエステルは非晶性のポリマーであり、透
明性、耐薬品性、耐衝撃性が良く、押出シートとして、
食品包装や建材等に広く用いられている。1,4−シク
ロヘキサンジメタノール誘導体共重合ポリエステルは、
ガラス転移温度が約80℃であるため、多層シートに加
工する際には、110〜120℃程度の低い温度で熱融
着でき、加工性にも優れるという特長を持っている。し
かしながら、高耐熱が要求されるような用途には用いる
ことができなかった。1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール誘導体共重合ポリエステルからなるシートの耐熱性
を向上させる方法の1つとして、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール誘導体共重合ポリエステルに高ガラス転
移温度を有するポリマーをブレンドする方法は従来から
考えられてきた方法の一つである。
カーボネートと、テレフタル酸単位およびイソフタル酸
単位を主とするジカルボン酸単位と1,4−シクロヘキ
サンジメタノール単位を主とするグリコール単位からな
るポリエステル(以下ポリ(1,4-シクロヘキサンジメタ
ノールテレフタレート−コ−イソフタレート)と称す
る)とのブレンド物およびシートが示されている。この
ブレンド物は広い範囲にわたって相溶系をなし、ポリカ
ーボネートや、ポリ(1,4-シクロヘキサンジメタノール
テレフタレート−コ−イソフタレート)の特徴である透
明性を保持している。ポリカーボネートと、ポリ(1,4-
シクロヘキサンジメタノールテレフタレート−コ−イソ
フタレート)とのブレンド物およびシートは、ポリカー
ボネートの含有量を増やせば確かに耐熱性は向上する。
しかしながら、耐熱性を向上させようとすれば熱融着温
度も上昇し、高い耐熱性と易加工性を合わせ持つことは
できなかった。
ド等には、一般に硬質ポリ塩化ビニル樹脂製の多層シー
トが用いられているが、ポリ塩化ビニル樹脂は耐熱性に
劣るため、真夏の自動車中に放置するなど、高温下にさ
らされると変形する場合があり、耐熱性に優れた多層シ
ートが要望されていた。
有するにも関わらず、110〜150℃程度の実用的な
温度で熱融着できるなどの易加工性を有し、かつ機械特
性も良好なカード用多層ポリエステルシートを提供する
ことを課題とする。
って、その少なくとも1層が、(A−1)テレフタル酸
単位を主とするジカルボン酸単位とエチレングリコール
単位(I)および1,4−シクロヘキサンジメタノール
単位(II)を主とするグリコール単位からなるポリエス
テルであって、かつエチレングリコール単位(I)と
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(II)のモル
比(I)/(II)が1以上であるポリエステル、および
(A−2)芳香族ポリカーボネートとからなる樹脂組成
物からなるシートAであることを特徴とするカード用多
層ポリエステルシート、 (2)多層ポリエステルシートがシートA層およびシー
トA層以外の非晶ポリエステルシート層を含むものであ
る上記(1)記載のカード用多層ポリエステルシート、 (3)シートAを構成する樹脂組成物において、(A−
1)成分が連続相となる分散構造をとることを特徴とす
る上記(1)または(2)記載のカード用多層ポリエス
テルシート、 (4)シートAを構成する樹脂組成物において、(A−
2)成分が連続相となる分散構造をとることを特徴とす
る上記(1)または(2)記載のカード用多層ポリエス
テルシート、 (5)上記(1)〜(4)のいずれか記載のカード用多
層ポリエステルシートからなるカードである。
層してなる多層シートであって、その少なくとも1層
が、下記(A−1)および(A−2)とからなる樹脂組
成物からなるシートAであるカード用多層ポリエステル
シートであり、全てがシートAからなる多層シートであ
っても、一部の層がシートAである多層シートであって
もよい。
分は、テレフタル酸単位を主とするジカルボン酸単位と
エチレングリコール単位(I)および1,4−シクロヘ
キサンジメタノール単位(II)を主とするグリコール単
位からなるポリエステルであって、かつエチレングリコ
ール単位(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール
単位(II)のモル比(I)/(II)が1以上であるポリ
エステルである。
シクロヘキサンジメタノール誘導体共重合ポリエステル
の好ましいものは、グリコール成分中、エチレングリコ
ール単位(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール
単位(II)のモル比(I)/(II)が90/10〜60
/40であり、より好ましくは、(I)/(II)が75
/25〜65/35で、かつ酸成分がテレフタル酸から
なるものである。この好ましい1,4−シクロヘキサン
ジメタノール誘導体共重合ポリエステルは一般にポリカ
ーボネートと混和するが、2種類のガラス転移温度を有
し2相系をなし、半透明である。上記(A−1)成分の
かわりにエチレングリコール単位(I)と1,4−シク
ロヘキサンジメタノール単位(II)のモル比(I)/
(II)が1より小さいポリエステルを用いても、一般に
ポリカーボネートと相溶し、単一層を形成するため、耐
熱性を向上させようとすれば熱融着温度も上昇し、高い
耐熱性と易加工性を合わせ持つシートとすることが困難
となる。
られる1,4−シクロヘキサンジメタノール誘導体共重
合ポリエステルの製造方法は特に限定されるものではな
いが、例えば、有機チタン化合物などの触媒の存在下も
しくは非存在下において、テレフタル酸またはその低級
アルキルエステルと1,4−シクロヘキサンジメタノー
ルおよびエチレングリコールを重縮合して得る方法が挙
げられる。重合条件としては、例えば米国特許第2,9
01,466号に記載された条件などが適用され得る。
られる1,4−シクロヘキサンジメタノール誘導体共重
合ポリエステルには、本発明の効果を損なわない範囲、
通常20モル%以下、好ましくは10モル%以下の範囲
で、酸成分として、イソフタル酸、オルトフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレン
ジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、メチ
ルテレフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、
2,2’−ビフェニルジカルボン酸、1,2’−ビス
(4−カルボキシフェノキシ)−エタン、コハク酸、ア
ジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ド
デカンジオン酸、オクタデカンジカルボン酸、ダイマー
酸、および1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの
他のジカルボン酸、また、グリコール成分として、プロ
ピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,
10−デカンジオール、1,3−シクロヘキサンジメタ
ノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、および
2,2−ビス(2’−ヒドロキシエトキシフェニル)プ
ロパンなどの他のグリコールを共重合したものも用いる
ことができる。
られるポリカーボネートは、2,2’−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルアルカンあるいは4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた1種以上を
主原料とするものが好ましく挙げられ、なかでもビスフ
ェノールAを主原料として製造されるものが好ましい。
具体的には、上記ビスフェノールAなどをジヒドロキシ
成分として用い、エステル交換法あるいはホスゲン法に
より得られたポリカーボネートが好ましい。さらに、ビ
スフェノールAの一部、好ましくは10モル%以下を
4,4’−ジヒドロキシジフェニルアルカンあるいは
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’
−ジヒドロキシジフェニルエーテルなどで置換したもの
も好ましい。
る樹脂組成物は、(A−1)成分が連続相となるような
分散構造をとる場合や、(A−2)成分が連続相となる
分散構造を取る場合に高い耐熱性と易加工性を合わせ持
つことができる。かかる分散構造としては、(A−1)
成分からなる連続相中に(A−2)成分が分散相として
存在する場合や、(A−1)成分、(A−2)成分いず
れもが連続相を形成する場合、(A−2)成分からなる
連続相中に(A−1)成分が分散相として存在する場合
等が挙げられる。ここで分散構造とは単一相ではない何
らかの多相構造を形成する場合をいう。
物の組成比は、(A−1)成分と(A−2)成分の合計
に対して(A−1)成分10重量%〜90重量%、(A
−2)成分90重量%〜10重量%であることが好まし
い。かかる範囲では優れた耐熱性と易加工性を兼ね備え
た多層ポリエステルシートを得ることができる。特に、
(A−1)成分50重量%以上90重量%以下、(A−
2)成分50重量%以下10重量%以上であると、(A
−1)成分が連続相を形成しやすく110〜130℃の
低い温度で熱融着できる。また、(A−1)成分10以
上50重量%未満、(A−2)成分90重量%以下50
重量%超であると、(A−2)成分が連続相を形成しや
すく優れた耐熱性を有するにもかかわらず、130〜1
50℃の実用的な温度で熱融着できる。
2)成分をブレンドする方法は特に限定はなく、周知の
方法で行うことができる。その具体的な製造方法として
は、単軸あるいは二軸押出機を用いて均一に溶融混練す
る方法が挙げられる。シートに加工する方法は、Tダイ
法やインフレーション法、プレス成形法等の公知の方法
が用いられる。
積層する際に用いるシートの材質に特に制限はなく、
紙、布、合成樹脂(例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹
脂、ABS樹脂など)などの材質を用いることができ
る。各層間には、必要に応じて接着剤層を設けても良
い。さらに、各層には印刷を施しても良く、また、磁性
体を塗布しても良い。かかる磁性層は、シート全面であ
ってもストライプ状等シートの一部分であっても良い。
法は、シートA以外のシートの材質により、共押出法や
加熱積層法、ホットメルト法等、任意の周知の方法が用
いられるが、加熱積層法を用いる場合、110〜150
℃の範囲で熱融着可能な材質のシートが好ましく、かか
るシートとしては非晶ポリエステルシートを用いること
が好ましい。
常、示差走査型熱量計で溶融状態から10℃/分の速度
で降温したときの結晶化熱量が5cal/g以下である
ポリエステルが挙げられる。
は、非晶ポリエステル単独または非晶ポリエステルを含
む組成物からなるシートが挙げられ、非晶ポリエステル
としては、非晶ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンテレフタレート共重合体、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール誘導体共重合ポリエステルなどが挙げられ
る。かかる非晶ポリエステルには、さらに他の非晶ポリ
マーを配合して用いることができ、かかる非晶ポリマー
としては、芳香族ポリカーボネート、非晶ポリエステル
などが挙げられ、その中でも芳香族ポリカーボネートが
好ましい。配合する非晶ポリマー量は、10〜90重量
%が好ましい。
シートの積層形態は、2枚以上のシートを積層してな
り、かつその少なくとも1層が、シートAであればよ
い。2層からなる場合、シートAとシートA以外のシー
トから構成されていても、2層ともシートAから構成さ
れていてもいずれでも良い。3層以上からなる場合、シ
ートAの両側にシートA以外のシートを積層した構造、
シートAを2枚以上積層し、その両側にシートA以外の
シートを積層した構造、シートAとシートA以外のシー
トを交互に積層した多層構造、すべての層がシートAか
らなる構造など、いずれでも良いが、本発明のカード用
多層ポリエステルシート全体に対して、シートAの割合
が、少なくとも厚みで50%以上の割合を占めることが
好ましい。
を構成する各層の厚みは特に限定されないが、表面層約
50μm〜100μm、表面層以外の層約100μm〜
700μm、全体で150μm〜2000μm、好まし
くは全体で600μm〜900μmの厚みが好んで用い
られる。
からなるカードの製造方法は特に限定されないが、本発
明のカード用多層ポリエステルシートを特定の大きさに
切断しカードに加工する方法が挙げられる。また、上記
シートにプレス成形等の二次加工を施し、カード形状に
加工しても良い。
からなるカードの大きさは特に限定されないが、長辺が
10mm〜300mm、短辺が10mm〜200mmの
広がりを持つ長方形形状のものが好ましく、特に長辺が
50mm〜100mm、短辺が25mm〜80mmの広
がりを持つ長方形形状のものが好ましい。なかでも長辺
が約85mm、短辺が約54mmの長方形形状のものが
より好ましい。
からなるカードが磁気カードやICカード等のJIS
X6301準拠のカードに用いられる場合、必要に応じ
て本発明のカード用多層ポリエステルシートを構成する
熱可塑性樹脂組成物の合計100重量部に対し、酸化チ
タン2〜25重量部を加え不透明にして使用される。
シートの各層には、本発明の目的を損なわない範囲でさ
らに他の各種の添加剤を含有せしめることもできる。こ
れら他の添加剤としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊
維、アスベスト繊維、岩綿、炭酸カルシウム、ケイ砂、
ベントナイト、カオリン、タルク、クレー、ワラステナ
イト、硫酸バリウム、ガラスビーズ、マイカ、酸化チタ
ンなどの強化材、充填材、あるいは酸化防止剤(リン
系、硫黄系など)、紫外線吸収剤、熱安定剤(ヒンダー
ドフェノール系など)、滑剤、離型剤、帯電防止剤、ブ
ロッキング防止剤、染料および顔料を含む着色剤、難燃
剤(ハロゲン系、リン系など)、難燃助剤(三酸化アン
チモンに代表されるアンチモン化合物、酸化ジルコニウ
ム、酸化モリブデンなど)、発泡剤、架橋剤(例えば、
多価のエポキシ化合物、イソシアネート化合物、酸無水
物など)などが挙げられる。また他の合成樹脂(例え
ば、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹
脂、ポリエチレン樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合
体、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、
など)を含有せしめることもできる。
は、110〜150℃程度の実用的な温度で熱融着でき
るので、カードに容易に加工でき、さらに耐熱性にも優
れているので、高温になるような場所、例えば真夏の自
動車中に放置しても変形がほとんどない。本発明の多層
ポリエステルシートは、カード用途に用いられ、一般に
磁気カードやICカード等の情報を記録し得るカード、
具体的には磁気的、電気的あるいは光学的に読みおよび
/または書き可能なカード用途、具体的にはプリペイド
カード、クレジットカード、バンキングカード、各種証
明用カード、運転免許証用カード等のカード類に好まし
く使用することができる。
説明する。
4−シクロヘキサンジメタノール単位からなるポリエス
テルであって、かつエチレングリコール単位(I)と
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(II)のモル
比(I)/(II)が、70/30であるポリエステル
(イーストマンケミカル社“イースター”GN071)
および芳香族ポリカーボネート(三菱瓦斯化学(株)
“ユーピロン”S3000)を表1に記載の組成比でV
ブレンダーを用いてドライブレンドした後、270℃に
設定した2軸スクリュー押出機を使用して溶融混練、ペ
レタイズし、樹脂組成物を得た。また、組成物を加工温
度230℃、圧力1MPaでプレス成形し、厚み100
μmおよび600μmのシートを成形した。
をプレス成形機に供し、温度120℃、圧力1MPaで
10分間保持し熱融着した後、接着性を調べた。表1に
は手で剥がすことが可能なものを×、手で剥がすことが
できないものを○で示した。
色し、透過型電子顕微鏡でその薄片試料の分散形態を観
測し、その結果を表1に示した。
4−シクロヘキサンジメタノール単位からなるポリエス
テルであって、かつエチレングリコール単位(I)と
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(II)のモル
比(I)/(II)が、70/30であるポリエステル
(イーストマンケミカル社“イースター”GN071)
をポリ(1,4-シクロヘキサンジメタノールテレフタレー
ト−コ−イソフタレート)(イーストマンケミカル社
“イースター”6761)に置き換えた以外は、実施例
1と同様にシートを成形し、実施例1と同じ条件で接着
性を調べた。
同様に観測し、その分散形態を表1に示した。
S8800A)をプレス成形機に供し、温度230℃、
圧力1MPaで、厚み100μmおよび600μmのシ
ートに加工し、実施例1と同じ条件で接着性を調べた。
比較例2のシートは融着せず、剥離した。
ートを成形し、温度130℃、圧力1MPaで同種シー
ト間の熱融着を行い、接着性を調べた。
同様に観測した。
ートを成形し、温度145℃、圧力1MPaで同種シー
ト間の熱融着を行い、接着性を調べた。
同様に観測した。
み600μmのシートを成形した。この厚み600μm
のシートと、テレフタル酸単位とエチレングリコール単
位および1,4−シクロヘキサンジメタノール単位から
なるポリエステルであって、かつエチレングリコール単
位(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール単位
(II)のモル比(I)/(II)が、70/30であるポ
リエステル(イーストマンケミカル社“イースター”G
N071)からなる厚み100μmのシートをプレス成
形機に供し、温度110℃、圧力1MPaで10分間保
持し熱融着した後、実施例1と同様に接着性を調べた。
実施例1の組成比のシートを用いた多層シートは剥離し
なかった(○)が、比較例1の組成比のシートを用いた
多層シートは剥離した(×)。
み600μmのシートを成形した。この厚み600μm
のシートと、テレフタル酸単位とエチレングリコール単
位および1,4−シクロヘキサンジメタノール単位から
なるポリエステルであって、かつエチレングリコール単
位(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール単位
(II)のモル比(I)/(II)が、70/30であるポ
リエステル(イーストマンケミカル社“イースター”G
N071)からなる厚み100μmのシートをプレス成
形機に供し、温度120℃、圧力1MPaで10分間保
持し熱融着した後、実施例1と同様に接着性を調べた。
実施例2の組成比のシートを用いた多層シートは剥離し
なかった(○)が、比較例3の組成比のシートを用いた
多層シートは剥離した(×)。
み600μmのシートを成形した。この厚み600μm
のシートと、テレフタル酸単位とエチレングリコール単
位および1,4−シクロヘキサンジメタノール単位から
なるポリエステルであって、かつエチレングリコール単
位(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール単位
(II)のモル比(I)/(II)が、70/30であるポ
リエステル(イーストマンケミカル社“イースター”G
N071)からなる厚み100μmのシートをプレス成
形機に供し、温度135℃、圧力1MPaで10分間保
持し熱融着した後、実施例1と同様に接着性を調べた。
実施例2の組成比のシートを用いた多層シートは剥離し
なかった(○)が、比較例3の組成比のシートを用いた
多層シートは剥離した(×)。
よび600μmのシートを成形し、温度120℃、圧力
1MPaで100μm/600μm/100μm
(“/”は積層を表す)の多層ポリエステルシートを作
製した。この多層ポリエステルシートを各種カードにほ
ぼ匹敵するサイズである85mm×54mmの長方形に
切り出し、ヒートサグ試験で耐熱性を評価した。具体的
には温度105℃の熱風オーブン中で片端20mm×5
4mmを水平支持し、20分経過後の試験片先端の垂れ
下がった距離(垂直距離)を測定した。
よび600μmのシートを成形し、温度170℃、圧力
1MPaで100μm/600μm/100μm
(“/”は積層を表す)の多層ポリエステルシートを作
製した。この温度では、融着可能であった。実施例7と
同様に、この多層ポリエステルシートを85mm×54
mmの長方形に切り出し、ヒートサグ試験で耐熱性を評
価した。
厚み100μmおよび600μmのシートを成形し、温
度150℃、圧力1MPaで100μm/600μm/
100μm(“/”は積層を表す)の多層ポリエステル
シートを作製した。この温度では、融着可能であった。
実施例7と同様に、この多層ポリエステルシートを85
mm×54mmの長方形に切り出し、ヒートサグ試験で
耐熱性を評価した。
よび600μmのシートを成形し、温度130℃、圧力
1MPaで100μm/600μm/100μm
(“/”は積層を表す)の多層ポリエステルシートを作
製した。実施例7と同様に、この多層ポリエステルシー
トを85mm×54mmの長方形に切り出し、ヒートサ
グ試験で耐熱性を評価した。
よび600μmのシートを成形し、温度180℃、圧力
1MPaで100μm/600μm/100μm
(“/”は積層を表す)の多層ポリエステルシートを作
製した。この温度では、融着可能であった。実施例7と
同様に、この多層ポリエステルシートを85mm×54
mmの長方形に切り出し、ヒートサグ試験で耐熱性を評
価した。
よび600μmのシートを成形し、温度145℃、圧力
1MPaで100μm/600μm/100μm
(“/”は積層を表す)の多層ポリエステルシートを作
製した。この多層ポリエステルシートを85mm×54
mmの長方形に切り出し、温度130℃の熱風オーブン
中で片端20mm×54mmを水平支持し、20分経過
後の試験片先端の垂れ下がった距離(垂直距離)を測定
した。
よび600μmのシートを成形し、温度200℃、圧力
1MPaで100μm/600μm/100μm
(“/”は積層を表す)の多層ポリエステルシートを作
製した。この温度では、融着可能であった。実施例9と
同様に、この多層ポリエステルシートを85mm×54
mmの長方形に切り出し、ヒートサグ試験で耐熱性を評
価した。
10〜150℃程度の実用的な温度で熱融着できるの
で、カードに容易に加工でき、さらに耐熱性にも優れて
いるので、磁気カードやICカード等のカード用途、具
体的にはプリペイドカード、クレジットカード、バンキ
ングカード、各種証明用カード、運転免許証用カード等
に好ましく使用することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】2枚以上のシートを積層してなる多層シー
トであって、その少なくとも1層が、 (A−1)テレフタル酸単位を主とするジカルボン酸単
位とエチレングリコール単位(I)および1,4−シク
ロヘキサンジメタノール単位(II)を主とするグリコー
ル単位からなるポリエステルであって、かつエチレング
リコール単位(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール単位(II)のモル比(I)/(II)が1以上である
ポリエステル、および(A−2)芳香族ポリカーボネー
トとからなる樹脂組成物からなるシートAであることを
特徴とするカード用多層ポリエステルシート。 - 【請求項2】多層ポリエステルシートがシートA層およ
びシートA層以外の非晶ポリエステルシート層を含むも
のである請求項1記載のカード用多層ポリエステルシー
ト。 - 【請求項3】シートAを構成する樹脂組成物において、
(A−1)成分が連続相となる分散構造をとることを特
徴とする請求項1または2記載のカード用多層ポリエス
テルシート。 - 【請求項4】シートAを構成する樹脂組成物において、
(A−2)成分が連続相となる分散構造をとることを特
徴とする請求項1または2記載のカード用多層ポリエス
テルシート。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれか記載の多層ポリエ
ステルシートからなるカード。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9210319A JP3045112B2 (ja) | 1996-08-05 | 1997-08-05 | カード用多層ポリエステルシート |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20627496 | 1996-08-05 | ||
JP8-206274 | 1996-08-05 | ||
JP9210319A JP3045112B2 (ja) | 1996-08-05 | 1997-08-05 | カード用多層ポリエステルシート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10100356A JPH10100356A (ja) | 1998-04-21 |
JP3045112B2 true JP3045112B2 (ja) | 2000-05-29 |
Family
ID=26515550
Family Applications (1)
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