JP3045032U - 非接触型ｉｃを用いたプラントの弁開閉操作支援装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】この考案は、非接触型ＩＣをプラントの弁に付
け、弁操作時に弁の個体識別を行うことにより弁操作の
誤りを防止する装置である。 【解決手段】プラントの弁に非接触型ＩＣを取り付ける
ことにより、作業員が弁操作をする際に非接触型ＩＣ読
取装置でＩＣの個体情報を取得し携帯無線装置を介して
遠隔地に設置した装置に情報送信することにより遠隔地
で弁操作情報を認識でき、また、弁正常操作情報・弁個
体情報と照会することにより、作業員の携帯情報端末装
置に操作の正誤情報・弁個体情報を提供することによ
り、弁操作に誤りが生じないよう作業員を支援すること
ができる装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、プラントの弁開閉操作支援装置に関する。詳しくは本考案は、プラン トの弁開閉操作の誤りを防止するための解決手段を提供するための装置に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

発電プラント・化学プラント・石油プラントの弁の開閉状態の情報はごく一部の 遠隔操作弁に限って弁の開閉状態を検出するためのリミットスイッチ等を設置す ることにより、検出された情報を有線によって遠隔地であるプラント制御室に送 信することによって、プラント制御室において弁の開閉状態を運転員が把握する ことが可能となっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

発電プラント・化学プラント・石油プラントにおいては弁の数は膨大であり、特 に手動にて作業員が開閉操作を行う手動弁の数は膨大であり、上記従来の技術で 記載した技術は費用的に高額であるため、膨大な数の手動弁に設置することは現 実的ではない。そのため、上記プラントの手動弁については遠隔での弁開閉状態 の把握は現場運転員が電話・トランシーバにより操作終了後に口頭でプラント制 御室の運転員に伝達することにより弁操作の確認を行い安全を確保しているのが 現状である。そのため現場運転員が誤って異なる弁を開閉することをチェックす る装置がない。 本発明はこのような課題を解決するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

プラントの手動弁に非接触型ＩＣを設置することにより、現場運転員が携帯型の ＩＣ読み取り機を近づけるだけで、当該手動弁の個体情報を読み取れ、同時に弁 の開閉操作情報を入力することにより、無線携帯端末機を介してこれらの情報を 遠隔地の制御室に設置された装置に送信することにより、遠隔地にて弁の開閉の 状態を運転員が把握することが可能となる。また、遠隔地の装置にあらかじめ収 納された弁操作情報と照合する機能により、操作しようとしている弁の正誤情報 を取得し、無線携帯端末機に送信することにより、現場運転員の誤った弁操作を 防ぐことが可能となる。 非接触型ＩＣ（大きさは直径１０ｍｍ程度・厚さ３ｍｍ程度）は工場出荷時に個 体唯一の番号がメモリーに書き込まれており、ＩＣ読み取り機を数センチから数 十センチの距離に近づけることにより接触させることなく、メモリーに書き込ま れた情報を読み取ることができる。発電プラント・化学プラント・石油プラント においては、ほこり・汚れが多い作業環境であり、ほこり・汚れに関係なく情報 を読み取れる非接触型ＩＣを用いることにより、このような作業環境下でも確実 に弁の個体識別が可能となる。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下に図２を参照しつつ本考案の実施形態を説明する。 プラントに存在する多数の弁それぞれに非接触型ＩＣ１を設置する。 携帯装置を持ったプラント作業員は弁の開閉操作を行う前に非接触型ＩＣ読取 装置４を弁に近づけ弁の個体情報を読みとり、これから行う弁操作（開・閉）を 携帯情報端末装置５より入力する。これらの情報が無線携帯装置６を介して遠隔 地に設置された情報処理装置３に送信され、遠隔地にて弁の開閉操作状況を別の 作業員が一括して認識することができる。また、情報処理装置３では受信された 弁操作情報とあらかじめ保管されている正しい弁の操作手順の情報を照合し弁操 作の正誤ならびに弁個体に関する情報を携帯装置に送信する。これにより作業員 は携帯情報端末装置５から自分がこれから行う操作が間違っていないか、ならび にその弁に関する情報を認識することができ、弁操作時のヒューマンエラーを防 止することができる。

【０００６】

【考案の効果】

発電プラント・化学プラント・石油プラントにおける事故の過半数がヒューマ ンエラーにより生じており、特に手動の弁操作が関与する非定常運転状態におけ る事故が多いのが現状である。この考案により、これらプラントにおける弁操作 のヒューマンエラーを低減することが可能となり、プラントの安全性の向上に効 果を発揮する。しかも、非接触ＩＣが安価であるため、この考案は従来の技術に 比べ劇的に安価な設備投資で実現することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の装置の機能構成を示す図。

【図２】本考案の装置の利用形態を示す図。

【符号の説明】 １ プラントの弁に設置された非接触型ＩＣ ２ 作業員が持ち歩く携帯装置 ３ 遠隔地にある情報処理装置 ４ 非接触型ＩＣ読取装置 ５ 携帯情報端末装置 ６ 無線携帯装置 ７ ＩＣ個体番号を読み取る ８ 弁操作情報（開・閉）を入力 ９ ＩＣ個体番号・弁操作情報を送信する １０ ＩＣ個体番号・弁操作情報を受信する １１ 弁個体情報と照合し弁を認識 １２ 弁操作情報を表示 １３ 弁正常操作情報との照合 １４ 操作弁個体情報・操作の正誤情報を送信 １５ 操作弁個体情報・操作の正誤情報を受信 １６ 受信した情報を作業員に表示 １７ ＩＣ個体番号 １８ 弁個体情報 １９ 弁正常操作情報

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】発電プラント・化学プラント・石油プラン
   トの弁に設置した非接触型ＩＣ１と、ＩＣ個体番号情報
   を読み取るための非接触型ＩＣ読取装置４および弁の開
   閉操作情報を入力する機能および弁操作関連情報を表示
   する機能を有する携帯情報端末装置５、および、これら
   の情報を遠隔地と送受信する無線携帯装置６からなるプ
   ラント作業員が可搬な携帯装置２と、 この携帯装置から送信されたＩＣ個体番号情報および弁
   操作情報を受信する機能と、受信されたＩＣ個体番号情
   報より弁個体情報を照合し操作する弁を認識する機能
   と、その情報を表示する機能と、弁正常操作情報と照合
   し操作の正誤を判断する機能と、その情報をこの携帯装
   置に送信する機能を有する情報処理装置３とを備えてい
   ることを特徴とするプラントの弁開閉操作支援装置。