JP3044920B2 - アルミ缶のしごき加工用ダイス - Google Patents

アルミ缶のしごき加工用ダイス

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JP3044920B2
JP3044920B2 JP4137245A JP13724592A JP3044920B2 JP 3044920 B2 JP3044920 B2 JP 3044920B2 JP 4137245 A JP4137245 A JP 4137245A JP 13724592 A JP13724592 A JP 13724592A JP 3044920 B2 JP3044920 B2 JP 3044920B2
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ironing
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隆一 伊藤
徹 山内
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミ缶のしごき加工に
用いられるダイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビールや清涼飲料水の容器として、スチ
ール缶と並んでアルミ缶が使用されている。このアルミ
缶は、例えば下記のような工程によって製造される。
【0003】まず、アルミニウムの板材を所定形状(通
常は円形)に打ち抜き、次いで、これを深絞り加工によ
ってカップ状に成型し、さらに、しごき加工によって所
定の厚さおよび外径寸法とした後、トリミングによって
長さ(高さ)を所定の寸法に整える。
【0004】このように加工されたアルミ缶は、洗浄の
後、表面に印刷が施されるとともに、ネック部およびフ
ランジ部が形成されて完成品となり、飲料メーカなどの
需要者へ送り出される。
【0005】図3は、しごき加工に用いられるダイス各
部位の定義を示すものである。しごきダイス2は、屈曲
部6を境にして、減厚加工を役割とするダイス面4と減
厚加工をほぼ終了した時点で素材とこすり合わさること
によって素材の光沢度を付加する役割のランド面8を主
な構成要素とし、それぞれは、図中に示す角度を正とし
てダイス角(θd)とランド角(θL)を有している。こ
こで、ランド角(θL)が負の場合にはランド面として
上記の機能がなくなるので、加工精度上の範囲内で正の
ランド角となるように、すなわち、負のランド角になら
ないように仕上げ加工されていることが多い。図4は上
記ダイスの製造工程中の一従来例を示すものであるが、
このダイス2にあっては、ランド角(θL)が負となっ
ており、ワーク10を図中矢印方向へ移動させることに
より、ランド面8の内径に従った形状にしごき加工され
る。
【0006】なお、前記ダイス面4およびランド面
は、加工前に図中破線で示すような形状であったもの
が、加工時には図中実線で示すような弾性変形状態とな
っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記アルミ
缶の製造工程にあっては、しごき加工によって形成され
た面にそのまま印刷が行われるから、しごき加工の良否
がアルミ缶の品質に直接の影響を与えることになる。ま
た、過大な加工力によってワークが破断した場合、ある
いは、ダイスが摩耗した場合には、ラインを停止させる
ことが必要になる。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、良好な表面状態を得ることができるとともにワーク
に破断が生じ難く、しかも寿命の長いダイスを提供する
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ワークの表面
状態の悪化、あるいは、ダイスの寿命の減少などの問題
の原因が、ランド面の加工において、ワークの変形がCo
nvergent状態、すなわち外形が縮小する方向へ行われる
ことによってダイスおよびワークに生じる過大な加工応
力によるものである点に着目し、この部分の加工におい
てワークの変形がDivergent 状態、すなわち外形が拡大
する方向に行われるように、弾性変形量を考慮しつつダ
イスのランド面の角度を選択するようにしたものであ
る。このような知見に基づく本発明の構成は、ランド面
の応力を減少させるの筒状のワークを挿通させることに
よって該ワークを所定の外形に加工するしごき加工工具
であって、前記ワークの表面に接触する加工面は、前段
部分からなるダイス面と後段部分からなり前記ダイス面
よりダイス角の小さなランド面とを有してなり、前記ラ
ンド面は、前記ワークの進行方向前方側へ次第に拡大さ
れるようなランド角に設定されたものである。
【0010】
【作用】上記構成にあっては、しごき加工に際してラン
ド面が弾性変形しても正のランド角が維持される。正の
ランド角に維持されると、ワークは、ダイス面の終わり
ランド面開始)部位において最も加工量が大きくなっ
た後、弾性変形状態でランド面に接触しながら、徐々に
復元するDivergent 状態に維持されながら最終形状に至
る。
【0011】
【実施例】以下図面を参照して本発明の一実施例を説明
する。なお、図中従来例と共通の部分には同一符号を付
し、説明を簡略化する。図1のダイス2にあっては、ダ
イス角θdより小さな角度とされたランド角θLを持った
ランド面8となっている。
【0012】また実施例の場合、前記ランド角θLは、
いわゆる正のランド角に設定されていて、内径が漸次拡
大するDivergent 状態を維持するようになっている。ま
た前記ランド面8は、図中破線で示すような加工前の形
状から、しごき加工にともなう弾性変形によって図中実
線で示すような形状に弾性変形するとともに、この弾性
変形状態にあってもDivergent 状態に維持されるように
なっている。
【0013】このようなしごき加工にあっては、ダイス
面4においてしごき加工されたワーク10がランド面
に沿って弾性回復しながら所定寸法にしごき加工され
る。また、ランド面8にあっては、0゜2’30”の正
のランド角によってDivergent状態で加工が行われるか
ら、図4のダイスのように負のランド角によってConver
gent 状態で加工が行われる場合に比べてダイスとワー
クとの接触面の面圧が低くなり、したがって、加工面へ
の潤滑剤の流入が促進され、ダイスと素材とが接触して
いる領域全体で安定した潤滑膜が得られ、ダイス面4へ
の金属素材の凝着が防止されるため、ダイスの寿命が延
長される。
【0014】一方、ランド角が過大な場合、ランド面
から出る以前に素材の表面がダイスの内面から離れてし
まうため、ランド角の上限値θmax を最適に定めること
が必要とされる。
【0015】図2に示すように、元板厚(加工前の板
厚)をt、減圧率をR、ランド幅をL、素材の弾性回復
率を0.2%(0.002)とすれば、素材の弾性回復
量t’は、 t’=t×{(100−R)/100}×{0.2/1
00} ……(1)式 によって与えられ、この弾性回復量t’より、素材の弾
性回復角θe は、 θe=tan-1(t’/L) ……(2)式 となる。したがって、ランド角の上限値θmaxは、 θmax=0゜2’+θe ……(3)式 となる。
【0016】上記の式により設定されるランド角θLの
範囲の具体例は、加工条件に応じて下記のようになる。 板厚0.32mm 減厚率20% 0°2’40”≦θ≦0゜6’11” 板厚0.30mm 減厚率20% 0°2’36″≦θ≦0°5’54″ 板厚0.28mm 減厚率20% 0゜2’33”≦θ≦0゜5’37” 板厚0.25mm 減厚率20% 0゜2’27”≦θ≦0゜5’12” 板厚0.19mm 減厚率40% 0°2’34″≦θ≦0°4’08″ ただし素材の弾性回復率は0.2%とする。
【0017】このようなランド角θLとなるように管理
することにより、加工中にDivergent状態を維持するこ
とができる。なお、加工中にDivergent 状態を維持する
ことのできるθLを選択した場合と、加工中にConvergen
t 状態となるランド角を選択した場合とによるダイスの
寿命の変化は下記の実験結果に示す通りであった。
【0018】素材名 アルミニウム合金板(A
3004) ブランク径 φ140 絞り比 1.57 再絞り比 1.35 パンチ径 φ66.0 総しごき率 65% ダイス寿命 加工中にDivergent 状態を維持するこ
とのできるθLを選択し た場合、Conve
rgent 状態となる場合の寿命を100とすると、
150の寿命が得られた。
【0019】なお、ランド面8の幅Lについては、ワー
クの弾性回復を緩やかに行わせるためには大きい方が望
ましいが、Lが過大な場合、ダイス12に生じるフープ
応力が大きくなって割れの原因となるから、ダイスに用
いられる材料の強度、あるいは、行われる当該加工にお
ける加工力に応じて選択する必要がある。
【0020】ランド幅Lが長いほどダイスが受ける半径
方向力が増加し、ダイス寿命が短くなるため、ランド幅
Lは短い方がよい。しかし、ランド幅Lが短か過ぎる
と、表面状態が悪化するため、ある程度の長さが必要で
ある。よって、ランド幅としては板厚以上の長さが必要
である。
【0021】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明
は、しごき加工時に弾性変形しても、押し出し方向前方
側へ内径が漸増するDivergent 形状が維持されるように
ダイスのランド角を選択したから、しごき加工時に、ワ
ークがランド面に沿って徐々に弾性復帰しながら押し出
されることとなる。したがって、ワークがランド面に密
着しながらしごき加工されることとなって良好な表面状
態をえることができるとともに、加工面の面圧が低いた
め、潤滑剤の侵入が促進されて加工に要する力が減少
し、ダイスの寿命を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の縦断面図である。
【図2】図1のダイスのランド角の説明図である。
【図3】ダイス角およびランド角の説明図である。
【図4】ダイスの一従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
4 ダイス面 6 屈曲部 8 ランド面 10 ワーク 12 ダイス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 22/28,51/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のワークを挿通させることによって
    該ワークを所定の外形に加工するしごき加工工具であっ
    て、前記ワークの表面に接触する加工面は、前段部分からな
    るダイス面と後段部分からなり前記ダイス面よりダイス
    角の小さなランド面とを有してなり、 前記ランド面 には、前記ワークを加工する際に弾性変形
    した状態でワークの進行方向前方側へ内径が漸次拡大す
    るようなランド角θLが設定されていることを特徴とす
    るアルミ缶のしごき加工用ダイス。
  2. 【請求項2】 前記ランド角θLが少なくとも0°2’
    であることを特徴とするアルミ缶のしごき加工用ダイ
    ス。
JP4137245A 1992-05-28 1992-05-28 アルミ缶のしごき加工用ダイス Expired - Lifetime JP3044920B2 (ja)

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