JP3044885B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP3044885B2
JP3044885B2 JP3318446A JP31844691A JP3044885B2 JP 3044885 B2 JP3044885 B2 JP 3044885B2 JP 3318446 A JP3318446 A JP 3318446A JP 31844691 A JP31844691 A JP 31844691A JP 3044885 B2 JP3044885 B2 JP 3044885B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両用の自動変速機に
おいて変速を制御するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように従来一般の有段式の自動変
速機は、クラッチやブレーキあるいは一方向クラッチな
どの摩擦係合装置を適宜に係合および解放し、それらの
係合・解放の組合わせに応じてそれぞれ所定の変速段に
設定するよう構成されている。そしてそれらの摩擦係合
装置は、作用することが想定されているトルクより若干
大きい伝達トルク容量を有するよう構成することによ
り、装置の不必要な大型化を防ぎ、また油圧を過剰に高
くすることによる燃費の悪化などを防止している。
【0003】しかるにいずれかの摩擦係合装置が、摩擦
材の劣化や油圧の低下などによって必要な伝達トルク容
量を持ち得なくなった場合、換言すればフェイルが生じ
た場合、その摩擦係合装置を係合させる変速段を設定で
きなくなる。一般に設定すべき変速段は、車速およびエ
ンジン負荷などの走行状態に基づいて判断しているか
ら、その判断された変速段が必要な伝達トルク容量を持
ち得なくなった摩擦係合装置を係合させる変速段であっ
た場合、その変速段を設定することができず、車両とし
ては走行し得なくなってしまう。そこで本出願人は、こ
のような不都合を未然に回避することのできる装置を既
に特願平2−40521号によって提案した。
【0004】この特願平2−40521号の制御装置
は、摩擦係合装置を係合させ得ない状態すなわちフェイ
ル状態を判定し、その判定されたフェイル状態に基づい
て設定可能な変速段を選択して走行を確保するよう構成
した装置である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように自動変
速機での各変速段は車速やスロットル開度などの走行状
態に基づいて判断され、またその変速段を設定するため
の摩擦係合装置は、その走行状態に適した伝達トルク容
量を持つようにしている。しかるに上述した装置は、走
行状態から判断した変速段を設定し得ないことに伴っ
て、止むを得ず他の変速段に設定するものであるから、
設定された変速段は必ずしも走行状態に適したものとは
ならず、またその変速段を設定するために係合している
摩擦係合装置には想定していたトルク以上のトルクが負
荷されるおそれがある。したがって上記従来の装置で
は、いずれかの摩擦係合装置のフェイル時の走行を確保
するために他の変速段を設定した場合に、摩擦係合装置
に過大なトルクが作用して滑りが生じ、その結果、摩擦
係合装置の耐久性が低下するおそれがあった。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、摩擦係合装置のフェイル時の走行を確保する
とともに摩擦係合装置の耐久性の低下を防止することの
できる変速制御装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、図1に示す構成としたことを特徴と
するものである。すなわち図1はこの発明を原理的に示
すブロック図であり、この発明の装置は、複数の摩擦係
合装置の係合および解放の組合わせに応じて複数の変速
段に設定される自動変速機Aの変速制御装置であって、
車速やエンジン負荷などの走行状態に基づいて設定すべ
き変速段を判断する変速段判断手段1と、この変速段判
断手段1によって判断された設定すべき変速段の設定の
可否を、該変速段を設定するために係合させる摩擦係合
装置の伝達トルク容量に関連する所定の回転状態によっ
て判断するフェイル判断手段2と、このフェイル判断手
段2が前記設定すべき変速段を前記摩擦係合装置の伝達
トルク容量の不足によって正常には設定できないことを
判断した場合に伝達トルク容量の不足している前記摩
係合装置にかかるトルクが、正常状態で前記変速段を設
定する際に作用するトルクより小さくなる設定可能な他
の変速段への変速を指令する変速指令手段3とを具備し
ていることを特徴とするものである。また請求項2の発
明は、入力トルクを伝達する第1のクラッチを係合させ
て設定する変速段と、入力トルクを伝達する第2のクラ
ッチを係合させて設定する他の変速段とを設定可能な自
動変速機の変速制御装置であって、前記第1のクラッチ
を係合させて設定する変速段へ変速を判断する変速判断
手段と、その変速段を設定するための前記第1のクラッ
チの伝達トルク容量が充分か否かを判断するフェイル判
断手段と、前記第1のクラッチの伝達トルク容量が不足
していることが前記フェイル判断手段で判断された場合
に、前記第1のクラッチを解放しかつ前記第2のクラッ
チを係合させて設定される変速段への変速を指令する変
速指令手段とを具備していることを特徴とするものであ
る。さらに、請求項3の発明は、入力トルクを伝達する
第1および第2のクラッチを有し、前記第1のクラッチ
を係合させて設定する変速段と、前記第1および第2の
クラッチを係合させて設定する他の変速段とを設定可能
な自動変速機の変速制御装置であって、前記第1のクラ
ッチを係合させて設定する変速段へ変速を判断する変速
判断手段と、その変速段を設定するための前記第1のク
ラッチの伝達 トルク容量が充分か否かを判断するフェイ
ル判断手段と、前記第1のクラッチの伝達トルク容量が
不足していることが前記フェイル判断手段で判断された
場合に、前記第1のクラッチおよび前記第2のクラッチ
を係合させて設定される前記他の変速段への変速を指令
する変速指令手段とを具備していることを特徴とするも
のである。さらに、請求項4の発明は、請求項1ないし
3のいずれかの構成に加えて、図1に併せて記載してあ
るように、前記変速指令手段3が前記他の変速段への変
速を指令した場合に入力トルクを低減させる指令を出力
する入力トルク低減指令手段4を更に備えていることを
特徴とするものである。
【0008】
【作用】この発明で対象とする自動変速機Aは、複数の
摩擦係合装置を適宜に係合および解放させることによっ
て複数の変速段に設定することのできるものであって、
設定すべき変速段は、変速段判断手段1が車速やエンジ
ン負荷などの走行状態に基づいて判断する。一方、請求
項1の発明では、この設定すべき変速段を設定し得るか
否か、すなわちその変速段の設定の可否をフェイル判断
手段2が、その変速段を設定するために係合させる摩擦
係合装置の伝達トルク容量に関連する所定の回転状態に
基づいて行い、前記設定すべき変速段を設定できないこ
とが判断された場合には、変速指令手段3は変速判断手
段1で判断された変速段とは異なる他の変速段であっ
て、前記摩擦係合装置に作用するトルクが、正常状態で
前記変速段を設定する際のトルクより小さいトルクとな
る変速段を設定するよう変速指令を出力する。 また、請
求項2の発明は、上述した請求項1の発明を更に具体的
に規定した発明であって、変速判断手段は、入力トルク
を伝達する第1のクラッチを係合させて設定する変速段
への変速を判断する。その判断が成立した際に、その第
1のクラッチの伝達トルク容量が不足していることによ
りその変速段を設定できないことをフェイル判断手段が
判断する。そのフェイルが判断された場合には、変速指
令手段が、第1のクラッチを解放し、かつ入力トルクを
伝達する第2のクラッチを係合して設定する他の変速段
への変速を指令する。その結果、伝達トルク容量が不足
している第1のクラッチを解放して第1のクラッチに作
用するトルクを零まで低減するので、その第1のクラッ
チに過剰な滑りが生じたり、その耐久性が低下したりす
ることがない。また、自動変速機に対するトルクの入力
を確保することができるので、上記のフェイルが生じて
も確実に走行することができる。さらに、請求項3の発
明は、上述した請求項1の発明を更に具体的に規定した
発明であって、変速判断手段は、入力トルクを伝達する
第1のクラッチを係合させて設定する変速段への変速を
判断する。その判断が成立した際に、その第1のクラッ
チの伝達トルク容量が不足していることによりその変速
段を設定できないことをフェイル判断手段が判断する。
そのフェイルが判断された場合には、変速 指令手段が、
第1のクラッチに加えて、入力トルクを伝達する第2の
クラッチを係合して設定する他の変速段への変速を指令
する。その結果、入力トルクを第1のクラッチと第2の
クラッチとの2つのクラッチで伝達するので、第1のク
ラッチに作用するトルクが低下する。したがって伝達ト
ルク容量が不足している第1のクラッチに過剰な滑りが
生じたり、その耐久性が低下したりすることがない。ま
た、自動変速機に対するトルクの入力を確保することが
できるので、上記のフェイルが生じても確実に走行する
ことができる。そして、請求項4の発明では、摩擦係合
装置もしくはクラッチに作用するトルクを低下させる制
御と併せて、入力トルク低減指令手段4が自動変速機A
への入力トルクを低減させる指令を出力する。この入力
トルクは、特に歯車変速装置への入力トルクであり、し
たがってその入力トルクは、エンジンの出力トルクを低
減させることによって低減しても良く、あるいはトルク
コンバータでのトルク増幅作用を減じることによって低
減しても良い。そのため、フェイルが生じた場合に、摩
擦係合装置あるいはクラッチに作用するトルクを更に低
減し、その耐久性の低下を防止できる。
【0009】
【実施例】つぎにこの発明の実施例について説明する
と、図2はこの発明の一実施例を示すブロック図であっ
て、ここに示す自動変速機Aはロックアップクラッチ付
きトルクコンバータ10および前進4段・後進1段の変
速段を設定することのできる歯車列11を備えている。
この歯車列11は第1および第2の遊星歯車機構12,
13と複数のクラッチおよびブレーキを有しており、そ
の第1遊星歯車機構12のキャリヤ14と第2遊星歯車
機構13のリングギヤ15とが連結され、また第1遊星
歯車機構12のリングギヤ16と第2遊星歯車機構13
のキャリヤ17とが連結されている。
【0010】トルクコンバータ10におけるタービンラ
ンナ10aに連結された入力軸18が、これらの遊星歯
車機構12,13の中心軸線に沿って配置されており、
この入力軸18と第1遊星歯車機構12におけるサンギ
ヤ19と間に第1クラッチC1 が設けられ、また入力軸
18と第2遊星歯車機構13におけるキャリヤ17との
間に第2クラッチC2 が設けられている。さらに入力軸
18と第2遊星歯車機構13のサンギヤ20との間に第
3クラッチC3 が設けられている。また一方、第2遊星
歯車機構13におけるキャリヤ17とサンギヤ20との
間に互いに直列に配列された第4クラッチC4 および第
1一方向クラッチF1 が設けられている。この第1一方
向クラッチF1 は、第4クラッチC4 のクラッチドラム
の回転方向すなわち第4クラッチC4 が係合している状
態でのサンギヤ20の回転方向が、キャリヤ17に対し
て正回転方向(入力軸18の回転方向と同一の回転方
向)である場合に係合するようになっている。この第4
クラッチC4 のクラッチドラムとケーシング21との間
には、そのクラッチドラムが逆回転(入力軸18とは反
対方向の回転)しようとする際に係合する第2一方向ク
ラッチF2 が設けられている。
【0011】そしてブレーキ手段として、第4クラッチ
C4 のクラッチドラムの外周にバンドブレーキである第
1ブレーキB1 が設けられ、また互いに連結された第1
遊星歯車機構12のリングギヤ16および第2遊星歯車
機構13のキャリヤ17の回転を止める第2ブレーキB
2 が設けられている。したがって第1ブレーキB1 は、
第4クラッチC4 あるいは第1一方向クラッチF1 を介
して、第2遊星歯車機構13におけるキャリヤ17の回
転とサンギヤ20の回転とを選択的に止めるようになっ
ている。
【0012】上記のクラッチC1 ,〜C4 およびブレー
キB1 ,B2 は油圧制御装置22で制御される油圧によ
って係合および解放されるようになっており、またこの
油圧制御装置22は電子制御装置(ECU)23によっ
て制御するようになっている。この電子制御装置23は
中央演算処理装置(CPU)、記憶装置(RAM,RO
M)、入出力インターフェースを主体とするものであっ
て、予め定めたプログラムに従って油圧制御装置22に
指令信号を出力して変速やロックアップクラッチ(図示
せず)の係合・解放の制御を行い、さらに入力される信
号に基づいて摩擦係合装置のフェイルを検出し、摩擦係
合装置のフェイルが検出された場合にはその摩擦係合装
置を係合させない変速段もしくはその摩擦係合装置にか
かるトルクが小さくなる変速段を選択し、そしてまた入
力トルクを低減させる指令信号を出力するようになって
いる。そしてこの電子制御装置23には、車速V、スロ
ットル開度θ、エンジン水温などのその他の信号に加え
て、タービン回転数センサー24および出力軸回転数セ
ンサー25からの出力信号が入力されている。
【0013】図2に示す歯車列においては、各クラッチ
C1 ,〜C4 およびブレーキB1 ,B2 を図3の作動表
に示すように係合させることにより前進第1速ないし第
4速および後進段を設定することができる。なお、図3
の作動表で○印は係合状態を示し、空欄は解放状態を示
し、さらに◎印はエンジンブレーキ時に係合させること
を示す。
【0014】つぎに上述した装置の作用を、第1クラッ
チC1 の伝達トルク容量が不足するフェイルが生じた場
合を例に採って説明する。図4は第1クラッチC1のフ
ェイルの判断およびそれに伴う変速制御のルーチンを示
すフローチャートであって、先ずステップ1では設定さ
れている走行レンジがD(ドライブ)レンジであるか否
かを判断し、その判断結果が“ノー“であれば制御プロ
セスはリターンし、また“イエス”であればステップ2
に進んで、現在の変速段が第1速もしくは第2速である
か否かを判断する。すなわち入力トルクを第1クラッチ
C1 のみによって伝達する変速段であるか否かを判断
し、その判断結果が“ノー”であれば、制御プロセスは
リターンし、また“イエス”であればステップ3に進ん
でパワーオン状態であるか否かを判断する。
【0015】このステップ3の判断過程は、第1クラッ
チC1 にかかるトルクが大きくなる状態か否かを判断す
るプロセスであって、その判断結果が“ノー”であれば
制御プロセスはリターンし、また“イエス”であればス
テップ4に進んで実際に達成されている変速比が第2速
の変速比から大きくずれているか否かを判断する。これ
は具体的には、タービン回転数Nt と出力回転数No と
の比(Nt /No )として実際に達成されている変速比
を求めるとともにその算出した値と第2速の変速比ρ2
との差(Nt /No −ρ2 )の絶対値が予め定めた値γ
2 より大きいか否かを判断する。その判断結果が“ノ
ー”であれば、実際に達成されている変速比が第2速の
変速比から大きく外れていないことになるので、第1ク
ラッチC1が所期の伝達トルク容量を有していることに
なり、したがって制御プロセスはリターンする。また判
断結果が“イエス”であれば、第1クラッチC1 に異常
があることにより実際に達成されている変速比が第2速
の変速比から大きく外れていると判断されるので、ステ
ップ5に進んで実際に達成されている変速比が第1速の
変速比から大きくずれているか否かを判断する。
【0016】これは具体的には、ステップ4での判断と
同様に、タービン回転数Nt と出力回転数No との比
(Nt /No )として実際に達成されている変速比を求
めるとともにその算出した値と第1速の変速比ρ1 との
差(Nt /No −ρ1 )の絶対値が予め定めた値γ1 よ
り大きいか否かを判断する。その判断結果が“ノー”で
あれば、実際に達成されている変速比が第1速の変速比
から大きく外れていないことになるので、第1クラッチ
C1 が所期の伝達トルク容量を有していることになり、
したがって制御プロセスはリターンする。また判断結果
が“イエス”であれば、第1クラッチC1 に異常がある
ことにより実際に達成されている変速比が第1速の変速
比から大きく外れていると判断されるので、その場合は
ステップ6に進み、第1速あるいは第2速に替えて第3
速を設定する変速信号を出力する。またステップ7で入
力トルクを低減させる指令信号を出力する。
【0017】したがって第1クラッチC1 に異常がある
と判断された場合には、第1クラッチC1 のみによって
入力トルクを伝達する第1速もしくは第2速に替えて、
第1クラッチC1 と第2クラッチC2 とを係合させる第
3速が設定され、また同時に入力トルクが低減される。
その結果、これらのクラッチC1 ,C2 にかかるトルク
が小さくなるので、たとえ第1クラッチC1 の伝達トル
ク容量が小さくなっていても過剰な滑りを生じることな
く第3速を設定することができ、クラッチの耐久性を低
下させることなく走行を確保できる。換言すれば、この
発明に係る上記の制御装置は、設定不能な第1速および
第2速で係合させる第1クラッチC1 にかかるトルクが
低下するように第3速への変速を指令し、またこの第3
速で係合させる摩擦係合装置(第1および第2のクラッ
チC1 ,C2 )に過剰な滑りが生じないように入力トル
クを低減させる。
【0018】なお、入力トルクを低減させる手段として
は、具体的には、エンジンの点火時期を遅らせる手段、
燃料噴射量を少なくする手段、トルクコンバータでのト
ルク増幅作用を減じる手段などを採用することができ
る。
【0019】また上記の実施例では、第1クラッチC1
のフェイルを検出して第3速を設定する場合を例に採っ
て説明したが、この発明は上記の実施例に限定されるも
のではなく、第2クラッチC2 のフェイルを上記の実施
例におけると同様にして検出し、その検出結果に基づい
て第4速もしくは第3速に替えて第2速を設定し、同時
に入力トルクを低減することとしてもよい。さらに入力
クラッチ以外の摩擦係合装置のフェイルを検出してその
摩擦係合装置を係合する変速段に替えて他の変速段を設
定し、同時に入力トルクを低減することとしてもよい。
【0020】そしてまたこの発明の変速制御装置は、上
記の実施例に限定されないのであって、図2に示す歯車
列以外の歯車列を備えた自動変速機を対象とする変速制
御装置にも適用することができる。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように請求項1
ないし請求項3の発明の変速制御装置によれば、摩擦係
合装置もしくはクラッチにその伝達トルク容量が不足す
るフェイルがある場合には、走行状態から判断される変
速段に替えて、その摩擦係合装置もしくはクラッチに
かるトルクが零もしくは小さくなる他の変速段を設定す
るので、走行を確保することができるうえに、摩擦係合
装置にかかるトルクを小さくしてその過剰な滑りを防止
し、摩擦係合装置もしくはクラッチの耐久性の低下を未
然に防止することができる。特に、請求項2あるいは請
求項3の発明では、フェイルが生じても入力トルクを確
保することができるので、確実に走行することができ
る。さらに請求項4の発明では、フェイルが生じた場合
に、摩擦係合装置あるいはクラッチに作用するトルクを
更に低減し、その耐久性の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の変速制御装置を原理的に示すブロッ
ク図である。
【図2】この発明の一実施例を模式的に示すブロック図
である。
【図3】図2に示す自動変速機の作動表を示す図表で
る。
【図4】第1クラッチにフェイルが生じた場合の制御ル
ーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 変速判断手段 2 フェイル判断手段 3 変速指令手段 4 入力トルク低減手段 A 自動変速機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 隆史 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−177343(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 63/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の摩擦係合装置の係合および解放の
    組合わせに応じて複数の変速段に設定される自動変速機
    の変速制御装置において、 車速やエンジン負荷などの走行状態に基づいて設定すべ
    き変速段を判断する変速段判断手段と、この変速段判断
    手段によって判断された設定すべき変速段の設定の可否
    を、該変速段を設定するために係合させる摩擦係合装置
    の伝達トルク容量に関連する所定の回転状態によって判
    断するフェイル判断手段と、このフェイル判断手段が前
    記設定すべき変速段を前記摩擦係合装置の伝達トルク容
    量の不足によって正常には設定できないことを判断した
    場合に伝達トルク容量の不足している前記摩擦係合装置
    にかかるトルクが、正常状態で前記変速段を設定する際
    に作用するトルクより小さくなる設定可能な他の変速段
    への変速を指令する変速指令手段とを具備していること
    を特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 入力トルクを伝達する第1のクラッチを
    係合させて設定する変速段と、入力トルクを伝達する第
    2のクラッチを係合させて設定する他の変速段とを設定
    可能な自動変速機の変速制御装置において、 前記第1のクラッチを係合させて設定する変速段へ変速
    を判断する変速判断手段と、その変速段を設定するため
    の前記第1のクラッチの伝達トルク容量が充分か否かを
    判断するフェイル判断手段と、前記第1のクラッチの伝
    達トルク容量が不足していることが前記フェイル判断手
    段で判断された場合に、前記第1のクラッチを解放しか
    つ前記第2のクラッチを係合させて設定される変速段へ
    の変速を指令する変速指令手段とを具備していることを
    特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 入力トルクを伝達する第1および第2の
    クラッチを有し、前記第1のクラッチを係合させて設定
    する変速段と、前記第1および第2のクラッチを係合さ
    せて設定する他の変速段とを設定可能な自動変速機の変
    速制御装置において、 前記第1のクラッチを係合させて設定する変速段へ変速
    を判断する変速判断手段と、その変速段を設定するため
    の前記第1のクラッチの伝達トルク容量が充分か否かを
    判断するフェイル判断手段と、前記第1のクラッチの伝
    達トルク容量が 不足していることが前記フェイル判断手
    段で判断された場合に、前記第1のクラッチおよび前記
    第2のクラッチを係合させて設定される前記他の変速段
    への変速を指令する変速指令手段とを具備していること
    を特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 前記変速指令手段が前記他の変速段への
    変速を指令した場合に入力トルクを低減させる指令を出
    力する入力トルク低減指令手段を更に備えていることを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の自動変
    速機の変速制御装置。
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