JP3044840U - 眼鏡のヒンジ連結機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 眼鏡の新しい丁番構造を提供する。 【構成】 円盤形の１枚コマを切削加工して作り、テン
プルの先端を環状に屈曲加工して巻き付け固定する。 【効果】 汎用のロー付け丁番では難しい円盤形のデザ
インを採用しながらも、製造コストを抑えることができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、眼鏡丁番の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

多くの眼鏡テンプルは、丁番で折り畳み自在に連結されている。ところが、こ の丁番は可動部品であるが故に、他の眼鏡部品よりも１桁高い加工精度を要求さ れる。このため、丁番は他の眼鏡部品とは別に作って、後で一体化した方がコス ト的に有利になる。例えば、従来は、異形線形成後に切削加工で最終仕上げした 丁番を、テンプルと智にロー付けしていたのである。しかし、この方法では、丁 番ロー付け面積を確保するために、テンプルや智の形状が、縦方向に長い形状に 限定されてしまうという欠点があった。また、ステンレス鋼のようにロー付け性 の悪い材料は、部品に使いづらいという問題もあった。

【０００３】 これに対し、テンプルと丁番の１枚コマを一体に作ってロー付けを省略した眼 鏡もあり、このような眼鏡は、上記のような形状の限定がない。しかし、多様な デザインのテンプルや智をプレス加工した後に、それぞれ切削加工でコマを仕上 げることが必要になり、切削工程を自動化しにくく、コストアップになりやすい 。

【０００４】

【解決しようとする課題】

そこで、本考案では、ロー付けを省略可能で、しかも製造コストが比較的低い 眼鏡の丁番を提供することを技術的課題とする。

【０００５】

【課題を解決する手段】

以下、上記課題解決のために本考案において採用した手段を説明すると、所定 形状のヨロイを用意し、テンプルの一端を環状に屈曲し、丁番を構成する一対の コマと枢軸を用い、テンプルの環状屈曲部分に一方のコマを抱持させ、テンプル とコマとを接合するという手段である。

【０００６】 なお、コマは、１枚コマ、２枚コマなどの中コマと、２枚コマ、３枚コマなど の外コマが含まれる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を実施例に基づいて説明する。

【０００８】 5.6mm径の金属線をＮＣ旋盤で自動加工し、外径5.5mmで、中央に1.4mmのバカ ネジ孔を持つ厚み1.4mmの円盤形のコマ１を量産する。他方、ステンレス鋼線を 加工して、先端が環形に屈曲したテンプル３を得る。このテンプルの屈曲部分に コマを収め、コマがスライドして抜けないように、銀ロー材で固定する。

【０００９】 更に、２枚コマ２を持つヨロイを、製造する。このヨロイのコマ部分は、切削 加工で仕上げておく。ヨロイとリム、ブリッジをロー付けしてフロントを製造し 、前記テンプルを丁番ネジで組み付けて眼鏡とする。

【００１０】 上記の構成では、テンプル側の１枚コマは、自動化された切削加工により製造 できる。しかも、この加工は、汎用のＮＣ旋盤で行える。また、この１枚コマは 、テンプルの屈曲部分に抱持されるようにして固定されているので、ロー付け強 度が弱くても壊れない。このため、ステンレス鋼のようなロー付け性の悪い材料 を使える。

【００１１】

【考案の効果】

以上のように、本考案は、高精度の必要なコマの部分だけを切削加工すること で、デザイン性と製造コストの両立を図っている。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の部分拡大分解組み立て図である。

【符号の説明】

１ １枚コマ ２ ２枚コマ ３ テンプル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 テンプル側コマとヨロイ側コマとを枢支
   連結して構成される眼鏡の丁番であって、所定形状のヨ
   ロイと、一端が環状に屈曲されたテンプルとを有し、所
   定間隔を以て対設される複数の摺動面を持つ外コマと、
   当該外コマの摺動面間に挿入可能な中コマと、外コマと
   中コマとを同時貫通する枢軸とを備えると共に、テンプ
   ルの環状屈曲部分がコマを抱持して、テンプルとコマと
   が接合され、他方のコマはヨロイに付設されていること
   を特徴とする眼鏡のヒンジ連結機構。