JP3044786B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JP3044786B2
JP3044786B2 JP2333622A JP33362290A JP3044786B2 JP 3044786 B2 JP3044786 B2 JP 3044786B2 JP 2333622 A JP2333622 A JP 2333622A JP 33362290 A JP33362290 A JP 33362290A JP 3044786 B2 JP3044786 B2 JP 3044786B2
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃機関の空燃比制御装置に関する。
〔従来の技術〕
アクセルペダルの踏込み量に応じて変化する目標スロ
ットル弁開度とアクセルペダルの踏込み量に応じて変化
する目標排気ガス再循環量とを予め記憶しておき、スロ
ットル弁開度が目標スロットル弁開度となるようにスロ
ットル弁開度を制御すると共に排気ガス再循環(以下EG
Rと称する)量が目標EGR量となるようにEGR制御弁開度
を制御することによって空燃比を制御するようにした内
燃機関が公知である(特開昭63−248938号公報参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながらこのように単にスロットル弁開度および
EGR量を目標値に一致させても空燃比を予め定められた
目標空燃比に正確に一致せしめることはできない。
ところで通常燃料噴射式内燃機関では機関排気通路内
に設けられた空燃比センサの出力信号に基いて空燃比が
目標空燃比となるように制御している。この場合、機関
負荷および機関回転数に応じて変化しかつ空燃比をほぼ
目標空燃比としうる基本燃料噴射量が予め記憶されてお
り、この基本燃料噴射量にフィードバック補正係数を乗
算することによって実際の燃料噴射量が算出され、この
際空燃比が目標空燃比にほぼ一致するようにフィードバ
ック補正係数が空燃比センサの出力信号に基いて制御さ
れる。上述したように基本燃料噴射量は空燃比がほぼ目
標空燃比となるように設定されているのでフィードバッ
ク補正係数は1.0前後の値をとり、空燃比が目標空燃比
よりも大きくなればフィードバック補正係数が大きくな
って実際の燃料噴射量が増量せしめられ、空燃比が目標
空燃比よりも小さくなればフィードバック係数が小さく
なって実際の燃料噴射量が減少せしめられる。その結
果、空燃比は目標空燃比を中心として微少に変化せしめ
られ、斯して空燃比が目標空燃比にほぼ一致せしめられ
る。この場合、空燃比が目標空燃比を中心として変動し
ていても空燃比の変動巾が大きくなると意味がなく、空
燃比の変動巾をできるだけ小さくする必要がある。
ところで燃料噴射量を一定量補正した場合の空燃比の
変動巾は燃料噴射量に依存している。即ち燃料噴射量が
少いときに燃料噴射量を一定量補正した場合と燃料噴射
量が多いときに燃料噴射量を同じ一定量だけ補正した場
合を比べると燃料噴射量が少いときのほうが燃料噴射量
が多いときに比べて空燃比の変動巾が大きくなる。従っ
て燃料噴射量にかかわらずに空燃比の変動巾を小さな一
定巾に維持するためには補正すべき燃料量を燃料噴射量
に比例させればよいことになる。従って上述のように基
本燃料噴射量にフィードバック補正係数を乗算すると補
正すべき燃料量が燃料噴射量に比例することになり、斯
くして目標空燃比に対する空燃比の変動巾を燃料噴射量
にかかわらずに小さな変動巾内に維持することができ
る。
これは上述のように燃料噴射量を制御することによっ
て空燃比を目標空燃比に制御する場合だけではなく、吸
入空気量又はEGR量を制御することによって空燃比を目
標空燃比に制御する場合にも同じことが云える。即ち、
燃料噴射量が少いときに吸入空気量又はEGR量を一定量
補正した場合と燃料噴射量が多いときに吸入空気量又は
EGR量を同じ一定量だけ補正した場合を比べると燃料噴
射量が少いときのほうが燃料噴射量が多いときに比べて
空燃比の変動巾が大きくなり、従って燃料噴射量にかか
わらずに空燃比の変動巾を小さな一定巾に維持するため
には補正すべき吸入空気量又はEGR量を燃料噴射量に比
例させればよいことになる。
ところが従来では吸入空気量或いはEGR量を制御する
に当ってこのような精密な制御を行うことまでは考えて
はいないのが現状である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば空燃比の変動巾の小さな空燃比制御を
行うために第1図の発明の構成図に示されるように、吸
入空気通路内に配置されたスロットル弁7の開度と排気
ガス再循環通路内に配置された排気ガス再循環制御弁13
の開度とを制御することによって空燃比を目標空燃比に
制御するようにした内燃機関において、実際の空燃比を
検出するために機関排気通路内に配置された空燃比検出
手段Aと、実際の空燃比と目標空燃比との偏差を算出す
る偏差算出手段Bと、機関負荷を検出するための負荷検
出手段Cと、上述の偏差と機関負荷との積を算出する積
算出手段Dと、実際の空燃比を目標空燃比に維持するの
に必要なスロットル弁開度と積との関係、および実際の
空燃比を目標空燃比に維持するのに必要な排気ガス再循
環制御弁の開度と積との関係を予め記憶した記憶手段E
とを具備し、積算出手段Dにより算出された積を用いて
上述の予め記憶された関係からスロットル弁の開度およ
び排気ガス再循環制御弁の開度を決定するようにしてい
る。
〔作用〕
実際の空燃比と目標空燃比との偏差が算出され、この
偏差と機関負荷との積が算出される。実際の空燃比を目
標空燃比に維持するのに必要なスロットル弁開度と積と
の関係、および実際の空燃比を目標空燃比に維持するの
に必要な排気ガス再循環制御弁の開度と積との関係が予
め記憶されており、これら関係と上述の積からスロット
ル弁の開度および排気ガス再循環制御弁の開度が決定さ
れる。
〔実施例〕
第2図に第1実施例を示す。第2図を参照すると機関
本体1は複数個の気筒1aを有する。各気筒1aは夫々対応
する吸気枝管2を介して共通のサージタンク3に接続さ
れ、サージタンク3は吸気ダクト4を介してエアクリー
ナ5に接続される。吸気ダクト4内にはステップモータ
6によって駆動されるスロットル弁7が配置される。一
方、各気筒1aは共通の排気マニホルド8に連結され、こ
の排気マニホルド8は三元触媒コンバータ9に連結され
る。各吸気枝管2には夫々EGRガス流入口10が形成さ
れ、各EGRガス流入口10はEGR通路11を介して排気マニホ
ルド8に連結される。EGR通路11内には例えばステップ
モータ12により駆動されるEGR制御弁13が配置される。
排気マニホルド8内に排出された排気ガスの一部はEGR
通路11を介して各吸気枝管2内に供給される。排気マニ
ホルド8内には空燃比を検出するための空燃比センサ14
が取付けられる。また、各気筒1aには夫々燃料噴射弁15
が取付けられ、これら燃料噴射弁15は電子制御ユニット
20の出力信号に基いて制御される。
電子制御ユニット20はディジタルコンピュータからな
り、双方向性バス21を介して相互に接続されたRAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)22、ROM(リードオンリメモ
リ)23、CPU(マイクロプロセッサ)24、入力ポート25
および出力ポート26を具備する。また、CPU24にはバス2
7aを介してバックアップRAM27に接続される。空燃比セ
ンサ14はAD変換器28aを介して入力ポート25に接続され
る。アクセルペダル16はアクセルペダル16の踏込み量に
比例した出力電圧を発生する負荷センサ17に接続され、
負荷センサ17の出力電圧はAD変換器28bを介して入力ポ
ート25に入力される。また、入力ポート25には機関回転
数を表わす出力パルスを発生する回転数センサ18が接続
される。一方、出力ポート26は対応する駆動回路29を介
してステップモータ6、ステップモータ12および各燃料
噴射弁15に接続される。
第3図および第4図は各気筒1aの燃焼室構造を示して
いる。
第3図および第4図を参照すると、30はシリンダブロ
ック、31はシリンダブロック30内で往復動するピスト
ン、32はシリンダブロック30上に固締されたシリンダヘ
ッド、33はピストン31とシリンダヘッド32間に形成され
た燃焼室を夫々示す。図面には示されていないがシリン
ダヘッド32の内壁面上には吸気弁と排気弁が配置されて
おり、吸気ポートは燃焼室33内に流入した空気がシリン
ダ軸線回りの旋回流を発生するように構成されている。
第3図に示されるようにシリンダヘッド32の内壁面の中
央部に点火栓34が配置され、シリンダヘッド32の内壁面
の周辺部に燃料噴射弁15が配置される。第3図および第
4図に示されるようにピストン31の頂面上には燃料噴射
弁15の下方から点火栓34の下方まで延びるほぼ円形の輪
郭形状を有する浅皿部35が形成され、浅皿部35の中央部
にはほぼ半球形状をなす深皿部36が形成される。
第5図は機関低負荷運転時における燃焼方法を示して
おり、第6図は機関中負荷運転時における燃焼方法を示
しており、第7図は燃料噴射量Qと機関負荷、例えば、
アクセルペダル16の踏込み量Lとの関係を示している。
第7図においてアクセルペダル16の踏込み量LがL1
り小さい機関低負荷運転時には第5図(A)および
(B)に示されるように圧縮行程末期に深皿部36の周壁
面に向けて燃料噴射F、第5図に示す実施例ではガソリ
ン噴射が行われる。このときの燃料噴射量Qは第7図に
示されるようにアクセルペダル16の踏込み量Lが大きく
なるにつれて増大する。深皿部56の周壁面に向けて噴射
された燃料は旋回流Sによって気化せしめられつつ拡散
され、それによって第5図(C)に示されるように凹部
37および深皿部36内に混合気Gが形成される。このとき
凹部37および深皿部36以外の燃焼室33内では空気および
EGRガスで満たされている。次いで混合気Gが点火栓34
によって着火せしめられる。
一方、第7図においてアクセルペダル16の踏込み量L
がL1とL2の間である機関中負荷運転時には吸気行程初期
と圧縮行程末期の2回に分けて燃料噴射が行われる。即
ち、まず初めに第6図(A)および(B)に示されるよ
うに吸気行程初期に浅皿部35に向けて燃焼噴射Fが行わ
れ、この噴射燃料によって燃焼室33内全体に希薄混合気
が形成される。次いで第6図(C)に示されるように圧
縮行程末期に深皿部36の周壁面に向けて燃料噴射Fが行
われ、第6図(D)に示されるようにこの噴射燃料によ
って凹部37および深皿部36内には火種となる着火可能な
混合気Gが形成される。この混合気Gは点火栓34によっ
て着火せしめられ、この着火火災によって燃焼室33内全
体の希薄混合気が燃焼せしめられる。この場合、圧縮行
程末期に噴射される燃料は火種を作れば十分であるので
第7図に示されるように機関中負荷運転時にはアクセル
ペダル16の踏込み量Lにかかわらず圧縮行程末期の燃料
噴射量は一定に維持される。これに対して吸気行程初期
の燃料噴射量はアクセルペダル16の踏込み量Lが大きく
なるにつれて増大する。
第7図においてアクセルペダル16の踏込み量LがL2
りも大きい機関高負荷運転時には第6図(A)および
(B)に示されるように吸気行程初期に一回だけ浅皿部
35に向けて燃料が噴射され、それによって燃焼室33内に
均一混合気が形成される。このとき吸気行程初期の燃料
噴射量は第7図に示されるようにアクセルペダル16の踏
込み量Lが大きくなるにつれて増大する。
第8図は燃料噴射量Qと目標空燃比AFRとの関係を示
している。なお、第8図の横軸のQ1およびQ2は第7図の
縦軸のQ1およびQ2と同じである。第8図からわかるよう
に燃料噴射量QがQ1とQ2の中間に位置するQaよりも小さ
いときは目標空燃比AFRが理論空燃比14.6よりも大き
く、燃料噴射量Qが減少するにつれて目標空燃比AFRが
大きくなる。また燃料噴射量QがQaと、Q2よりも大きい
Qbとの間にあるときには目標空燃比AFRが理論空燃比14.
6となっている。一方、燃料噴射量QがQbよりも大きい
ときには目標空燃比AFRが理論空燃比14.6よりも小さ
く、燃料噴射量Qが増大するにつれて目標空燃比AFRが
小さくなる。
第1実施例においては燃料噴射量QがQaとQbとの間に
あるときには空燃比センサ14の出力信号に基いて空燃比
が理論空燃比14.6となるようにスロットル弁7の開度θ
aとEGR制御弁13の開度θbがフィードバック制御さ
れ、それ以外の領域ではスロットル弁7の開度θaとEG
R制御弁13の開度θbがオープンループ制御される。
次に第9図を参照してスロットル弁7の開度θaとEG
R制御弁13の開度θbについて説明する。
第9図は機関回転数Nが或る一定回転数に維持されて
いるときのスロットル弁7の開度θaとEGR制御弁13の
開度θbとの関係を示しており、第9図の横軸Rは後で
詳細に説明するがおおよそ機関負荷を表わしている。な
お、ここでは発明を理解しやすくするためにRが機関負
荷を表わしているものとして説明する。
機関負荷RがR1よりも低いときは機関負荷Rが小さく
なるにつれてスロットル弁開度θaとEGR制御弁開度θ
bが共に減少せしめられる。機関負荷RがR1とR2との間
であるときにはEGR制御弁開度θbは全開に維持され、
スロットル弁開度θaは機関負荷Rが高くなるにつれて
大きくなる。機関負荷RがR2とR3の間にあるときにはス
ロットル弁開度θaが全開に維持され、EGR制御弁開度
θbは機関負荷Rが高くなるにつれて小さくなる。機関
負荷RがR3よりも高いときにはスロットル弁開度θaが
全開に維持され、EGR制御弁開度θbが全閉に維持され
る。空燃比を理論空燃比14.6とすべきフィードバック制
御はほぼR1とR3の間において行われ、その他の領域では
オープンループ制御が行われる。
まず初めにフィードバック制御が行われる領域のうち
でR1とR2の間について検討してみると、R1とR2の間では
EGR制御弁開度θbが全開に維持された状態で機関負荷
Rが高くなるほどスロットル弁開度θaが増大する。即
ち、機関負荷Rが高くなるほど吸入空気量が増大する。
一方、機関負荷Rが高くなるほど燃料噴射弁15から噴射
される燃料量が増大するので機関負荷Rが高くなるほど
吸入空気量が増大し、同時に燃料噴射量が増大すること
になる。ところでR1とR2の間において実線で示すスロッ
トル弁開度θaは空燃比が理論空燃比となる開度をR1
R2の間のいくつかの負荷について実験により求めてこれ
らを結んだものであり、従って基本的にはスロットル弁
開度を機関負荷Rに対応したスロットル弁開度θaに制
御すれば空燃比が理論空燃比になることになる。
次にR2とR3の間について検討してみると、R2とR3の間
ではスロットル弁開度θaが全開に維持された状態で機
関負荷Rが高くなるほどEGR制御弁開度θbが減少す
る。即ち、機関負荷Rが高くなるほどEGRガスの供給量
が減少するので吸入空気量が増大することになる。一
方、前述したように機関負荷Rが高くなるほど燃料噴射
弁15から噴射される燃料量が増大するので機関負荷Rが
高くなるほど吸入空気量が増大し、同時に燃料噴射量が
増大することになる。ところでR2とR3の間において破線
で示すEGR制御弁開度θbは空燃比が理論空燃比となる
開度をR2とR3の間のいくつかの負荷について実験により
求めてこれらを結んだものであり、従って基本的にはEG
R制御弁開度を機関負荷Rに対応したEGR制御弁開度θb
に制御すれば空燃比が理論空燃比になることになる。結
局、第9図のフィードバック制御領域内においてはスロ
ットル弁開度θaとEGR制御弁開度θbを第9図に示す
ように制御すれば基本的には空燃比が理論空燃比に維持
されることになる。
次に機関負荷RがR1よりも小さいときについて検討し
てみるとこのときのスロットル弁開度θaとEGR制御弁
開度θbは機関負荷Rが低くなるにつれて空燃比が第8
図の領域Iで示される目標空燃比AFRのように次第に大
きくなるように予め実験により求められたものである。
従って機関負荷RがR1よりも小さいときにスロットル弁
開度θaとEGR制御弁開度θbを第9図に示すように制
御すれば空燃比は基本的に第8図の領域Iで示される目
標空燃比AFRとなる。
次に機関負荷RがR3よりも大きいときについて検討し
てみるとこのときにはスロットル弁開度θaは全開に維
持され、EGR制御弁開度θbは全閉に維持される。従っ
て機関負荷RがR3よりも大きいときは機関負荷Rが高く
なって燃料噴射量が増大するにつれて空燃比が小さくな
っていく。実際にはこのときの空燃比は第8図の領域II
における目標空燃比AFRに沿って変化する。
従って第9図に示すスロットル弁開度θaおよびEGR
制御弁開度θbに制御すれば基本的には空燃比は第8図
の目標空燃比AFRに沿って変化することになる。
次になぜスロットル弁開度とEGR制御弁開度を第9図
に示すような開度で変化せしめるようにしたかについて
簡単に説明する。即ち、第9図のフィードバック制御領
域におけるように空燃比を理論空燃比に維持するために
は単純に考えると機関負荷Rが高くなるにつれて、即ち
燃料噴射量が増大するにつれてスロットル弁開度を次第
に大きくしてやればよいことになる。このとき、EGRガ
スを供給しないようにした場合にはスロットル弁開度は
フィードバック制御領域のほぼ全領域に亘って部分開状
態となる。ところがスロットル弁開度が部分開状態であ
ると絞り損失が生ずるのでそれだけ機関出力が低下す
る。絞り損失を低減するにはスロットル弁開度をできる
だけ大きく、好ましくは全開にすることが好ましい。そ
こで第9図に示すようにスロットル弁開度θaをR2にお
いて全開せしめるようにしている。即ち、スロットル弁
開度θaをR2において全開すると機関負荷RがR2よりも
大きい領域における絞り損失をなくすことができる。ま
た、機関負荷RがR2よりも大きい領域においては機関負
荷Rが高くなるにつれてEGR制御弁開度θbを次第に減
少させてEGRガス量を減少させることにより機関負荷R
が高くなるにつれて吸入空気量を次第に減少せしめるよ
うにしている。一方、機関負荷RがR2よりも小さい領域
においてはEGR制御弁開度θaが全開せしめられ、斯く
して多量のEGRガスが供給される。その結果EGRガスを供
給しない場合に比べて同一吸入空気量とするためのスロ
ットル弁開度θaを大きくすることができ、それだけ絞
り損失を低減できることになる。このような理由からス
ロットル弁開度θaおよびEGR制御弁開度θbは第9図
に示すような開度に設定されている。
ところで前述したように第9図は機関回転数Nが或る
一定回転数に維持されているときに空燃比が目標空燃比
AFRとなるスロットル弁開度θaとEGR制御弁開度θbと
を示している。機関回転数Nが変化すると充填効率が変
化するために同一スロットル弁開度であっても機関シリ
ンダ内に供給される吸入空気量が変化し、斯くして空燃
比が目標空燃比AFRとなるスロットル弁開度θaとEGR制
御弁開度θbが変化する。第10図は異なる機関回転数N
におけるスロットル弁開度θaとEGR制御弁開度θbを
示している。第10図(A)は低速運転時、第10図(B)
は中速運転時、第10図(C)は高速運転時を示してい
る。従ってスロットル弁開度θaおよびEGR制御弁開度
θbは機関負荷Rと機関回転数Nの関数となる。第10図
に示すスロットル弁開度θaと機関負荷R、機関回転数
Nの関係は第11図(A)に示すようなマップの形で予め
ROM23内に記憶されており、第10図に示すEGR制御弁開度
θbと機関負荷R、機関回転数Nの関係は第11図(B)
に示すようなマップの形で予めROM23内に記憶されてい
る。
前述したようにスロットル弁開度およびEGR制御弁開
度を第9図に示すように制御すれば空燃比は基本的には
第8図に示す目標空燃比AFRに維持されることになる。
しかしながら実際には部品のばらつきや経時変化によっ
てスロットル弁開度およびEGR制御弁開度を第9図に示
すように制御しても空燃比が目標空燃比AFRに正確に一
致しない。特に三元触媒は空燃比が理論空燃比のときに
最も高い浄化性能を発揮するので三元触媒コンバータ9
を用いた場合には目標空燃比AFRが理論空燃比であると
きには空燃比を正確に理論空燃比に一致させる必要があ
る。そこで目標空燃比AFRが理論空燃比であるときには
第9図に示すように空燃比をフィードバック制御するよ
うにしている。
ところで空燃比を目標空燃比、例えば理論空燃比に制
御するには燃料噴射量を制御するか、吸入空気量を制御
するか、EGR量を制御するかである。この場合、これら
のうちの二つを同時に制御すると空燃比が急変したり、
発散したりする可能性があるのでこれらのうちの一つを
制御することになる。そこで本発明による実施例では燃
料噴射量は制御せず、吸入空気量とEGR量のいずれか一
方を制御するようにしている。ところが前述したように
第9図に示すようなスロットル弁開度θaとEGR制御弁
開度θbとの関係(実際には第10図に示す関係)は予め
記憶されており、しかも第9図のフィードバック制御領
域ではスロットル弁開度θaとEGR制御弁開度θbのい
ずれか一方が全開に保持されているのでRを変化させれ
ばスロットル弁開度θaとEGR制御弁開度θbのいずれ
か一方を制御できることになる。即ち、R=Raである場
合にはRをRaよりも小さくすればスロットル弁開度θa
が小さくなるので吸入空気量が減少して空燃比が小さく
なり、RをRaよりも大きくすればスロットル弁開度θa
が大きくなるので吸入空気量が増大して空燃比が大きく
なる。また、R=Rbである場合にはRをRbよりも小さく
すればEGR制御弁開度θbが大きくなるので吸入空気量
が減少して空燃比が小さくなり、RをRbよりも大きくす
ればEGR制御弁開度θbが小さくなるので吸入空気量が
増大して空燃比が大きくなる。そこで本発明による実施
例では空燃比が理論空燃比となるようにRの値を制御す
るようにしている。この場合、第1実施例では空燃比セ
ンサ14の出力信号に基いてフィードバック補正係数FAF
を制御し、このフィードバック補正係数FAFに基いてR
が制御される。そこでまず初めに空燃比センサ14の出力
信号およびフィードバック補正係数FAFについて説明す
る。
空燃比センサ14は第12図に示されるように空燃比が理
論空燃比14.6よりも大きいときには0.1(V)程度の出
力電圧を発生し、空燃比が理論空燃比14.6よりも小さい
ときには0.9(V)程度の出力電圧を発生する。
第13図は機関運転中における空燃比センサ14の出力電
圧Vの変化と、フィードバック補正係数FAFの変化を示
している。第13図からわかるように空燃比が理論空燃比
よりも大きくなると、即ちV0.45(V)になるとフィ
ードバック補正係数FAFはスキップ量Sだけ急激に減少
せしめられた後に積分定数Kでもって徐々に減少せしめ
られ、空燃比が理論空燃比よりも小さくなると、即ちV
>0.45(V)になるとフィードバック補正係数FAFはス
キップ量Sだけ急激に増大せしめられた後に積分定数K
でもって徐々に増大せしめられる。従ってこのフィード
バック補正係数FAFを利用してFAFが大きくなったときに
Rを大きくしてやれば吸入空気量が増大するので空燃比
は大きくなり、FAFが小さくなったときにRを小さくし
てやれば吸入空気量が減少するので空燃比が小さくな
り、斯くして空燃比を理論空燃比に維持することができ
ることになる。
そこで次にRとしてどのような値を用いるかが問題と
なる。そこでまず初めにRとしてフィードバック補正係
数FAFと燃料噴射量Qとの積、即ちFAF・Qを用いた場合
について説明する。この場合には第10図の各線図
(A),(B),(C)の横軸Rを燃料噴射量Qとした
ときに空燃比が目標空燃比AFRとなるようにスロットル
弁開度θaおよびEGR制御弁開度θbが定められてい
る。従って今燃料噴射量Qが第9図においてRaであると
するとこのとき空燃比はほぼ理論空燃比となっている。
ところでこのとき空燃比が理論空燃比よりも小さくなれ
ばフィードバック補正係数FAFは大きくなるのでR=FAF
・Qは大きくなり、斯くして吸入空気量が増大するため
に空燃比が小さくなる。一方、空燃比が理論空燃比より
も大きくなればフィードバック補正係数FAFは小さくな
るのでR=FAF・Qは小さくなり、斯くして吸入空気量
が減少するために空燃比が大きくなる。このようにして
空燃比は理論空燃比に制御されることになる。このとき
車両が低地で運転されているときには第13図に示される
ようにフィードバック補正係数FAFは1.0を中心として変
動する。車両が高地で運転されている場合には空気密度
が減少するのでFAFは1.0よりも大きな値を中心として変
動する。
ところで空燃比が理論空燃比からずれればフィードバ
ック補正係数FAFが増大又は減少せしめられるのでフィ
ードバック補正係数FAFは理論空燃比に対する空燃比の
偏差を表わしている。従ってR=FAF・Qは空燃比の偏
差に燃料噴射量Qを乗算したことを意味している。ま
た、Rは吸入空気量に対する補正量を表わしている。前
述したように空燃比のフィードバック制御中において燃
料噴射量Qにかかわらずに空燃比の変動巾を一定の小さ
な変動巾に収めるには空燃比が偏差を生じたときに補正
量Rを燃料噴射量Qに比例させる必要がある。従ってR
=FAF・Qとすれば補正量Rが燃料噴射量Qに比例する
ことになり、斯くしてフィードバック制御中に空燃比の
変動巾を小さな一定巾内に収めることができる。
また、燃料噴射量Qはアクセルペダル16の踏込み量L
に大きく依存しているのでRとしてR=FAF・Lを用い
ることもできる。また、燃料噴射量Qはアクセルペダル
16の踏込み量Lと機関回転数Nの関数である。従って第
14図に示すようにZをアクセルペダル16の踏込み量Lと
機関回転数Nの関数としてマップの形で予めROM23内に
記憶しておき、RとしてR=FAF・Zを用いることもで
きる。この場合、Zは燃料噴射量Qに大きく依存した値
である。本発明による実施例では機関負荷は基本的には
燃料噴射量Qによって制御されるので燃料噴射量Q、お
よびL,Zは機関負荷を表わしており、従って補正量Rは
空燃比の偏差FAFに機関負荷を乗算した形となる。
次に第16図を参照して空燃比の制御ルーチンについて
説明する。このルーチンは一定時間毎の割込みによって
実行される。
第16図を参照するとまず初めにステップ50において燃
料噴射量Qが計算される。この燃料噴射量Qは第15図に
示すようにアクセルペダル16の踏込み量Lと機関回転数
Nの関数として予めROM23内に記憶されている。次いで
ステップ51では燃料噴射量Qが第8図のQaとQbの間か否
か、即ち理論空燃比にフィードバック制御すべき領域で
あるか否かが判別される。Qa<Q<Qbのときはステップ
52に進んで空燃比センサ14の出力電圧Vが第13図に示す
基準電圧V0よりも小さいか否かが判別される。V>V0
とき、即ち空燃比が理論空燃比よりも小さいとき、即ち
リッチのときにはステップ53に進んで今回の処理サイク
ルにおいて空燃比が理論空燃比よりも大きい状態、即ち
リーンからリッチに変化したか否かが判別される。今回
の処理サイクルにおいてリーンからリッチに変化したと
きにはステップ54に進んでフィードバック補正係数FAF
にスキップ量Sが加算され、ステップ59に進む。前回の
処理サイクルにおいてもリッチのときにはステップ55に
進んでFAFに積分定数Kが加算され、ステップ59に進
む。なお、このFAFはバックアップRAM27内に記憶され
る。
一方、ステップ52においてVV0と判断されたとき、
即ちリーンのときにはステップ56に進んで今回の処理サ
イクルにおいてリッチからリーンに変化したか否かが判
別される。今回の処理サイクルにおいてリッチからリー
ンに変化したときはステップ57に進んでFAFからスキッ
プ量Sが減算され、ステップ59に進む。前回の処理サイ
クルにおいてもリーンのときにはステップ58に進んでFA
Fから積分定数Kが減算され、ステップ59に進む。
ステップ59ではZが計算される。このZとしては燃料
噴射量Q、又はアクセルペダル16の踏込み量L、又は第
14図のマップ値のいずれか一つが用いられる。次いでス
テップ60ではR=Z・FAFが計算される。次いでステッ
プ61では第11図(A)のマップからスロットル弁開度θ
aが補間計算され、次いでステップ62では第11図(B)
のマップからEGR制御弁開度θbが補間計算される。ス
テップモータ6,12はスロットル弁開度およびEGR制御弁
開度が夫々θaおよびθbとなるように制御される。
一方、ステップ51においてQa<Q<Qbでないと判別さ
れたときはステップ59にジャンプし、次いでステップ60
を通ってステップ61,62においてスロットル弁開度θa
およびEGR制御弁開度θbが計算される。従ってこのと
きにはオープンループ制御が行われる。
第17図に第2実施例を示す。この実施例において第1
実施例と同様な構成要素は同一の符号で示す。この第2
実施例における目標空燃比も第8図に示す目標空燃比と
同じであるがこの第2実施例では全ての目標空燃比に亘
ってフィードバック制御するようにしている。従ってこ
の実施例では広い範囲に亘って空燃比を検出しうる空燃
比センサ14aが排気マニホルド8に配置される。
この空燃比センサ14aは第18図に示すようにジルコニ
ア40の内周面と外周面に夫々薄膜電極41と42を形成し、
ジルコニア40の外周面を多孔質層43によって覆ったもの
である。この空燃比センサ14aでは電極41,42間に電圧を
印加すると空燃比がリーンのときには多孔質層43の外側
の酸素分子が多孔質層43内を拡散して電極42に達し、次
いで酸素イオンの形でジルコニア40内を移動する。その
結果、電極41,42間には多孔質層43の外側の酸素分圧に
比例した電流が流れる。一方、空燃比がリッチのときは
電極42上において酸化反応が生じ、酸素分子が欠乏する
と電極41から電極42に向けて酸素イオンが供給される。
この結果、電極41,42間には逆向きに電流が流れること
になる。電極41,42間を流れる電流は電流電圧変換器19
により電圧に変換され、電流電圧変換器19からは第19図
に示すように空燃比A/Fに比例した出力電圧Eが出力さ
れる。この出力電圧EはAD変換器28cを介して入力ポー
ト25に入力される。
第2実施例では補正量RとしてZ・Kaを用い、KaをP.
I.D制御により求めるようにしている。なお、Zは前述
したように燃料噴射量Q又はアクセルペダル16の踏込み
量L又は第14図のマップから求められる値である。
第20図は電流電圧変換器19の出力電圧EとKaとの関係
を示している。第20図において目標空燃比AFRに対応す
る出力電圧EがE0であるとすると出力電圧EがE0になる
ようにスロットル弁開度θaおよびERG制御弁開度θb
が制御される。即ち、空燃比が目標空燃比AFRよりも大
きくなって出力電圧EがE0よりも大きくなるとKaが小さ
くなる。Kaが小さくなるとR=Ka・Zが小さくなるため
に吸入空気量が減少し、斯くして空燃比が小さくなる。
これに対して空燃比が目標空燃比AFRよりも小さくなっ
て出力電圧EがE0よりも小さくなるとKaが大きくなる。
Kaが大きくなるとR=Ka・Zが大きくなるために吸入空
気量が増大し、斯くして空燃比が大きくなる。このよう
にして空燃比が目標空燃比AFRに制御される。この第2
実施例ではKaが目標空燃比AFRに対する空燃比の偏差を
表わしている。
この第2実施例で用いられるスロットル弁開度θaお
よびEGR制御弁開度θbが第21図に示される。第21図に
示すスロットル弁開度θaおよびEGR制御弁開度θbは
第9図に示すものと若干異なっている。即ち、この第2
実施例ではR<R1の領域およびR>R2の領域でもフィー
ドバック制御可能なようにR<R1領域ではEGR制御弁開
度θbが全開に維持され、R>R2の領域ではRが大きく
なるにつれてEGR制御弁開度θbが徐々に小さくなるよ
うに設定されている。なお、第22図に示されるように目
標空燃比AFRはアクセルペダル16の踏込み量Lおよび機
関回転数Nの関数としてマップの形で予めROM23内に記
憶されている。
次に第23図を参照して空燃比の制御ルーチンについて
説明する。このルーチンは一定時間毎の割込みによって
実行される。
第23図を参照するとまず初めにステップ70において燃
料噴射量Qが計算される。この燃料噴射量Qは第15図に
示すようにアクセルペダル16の踏込み量Lと機関回転数
Nの関数として予めROM23内に記憶されている。次いで
ステップ71では第22図のマップから目標空燃比AFRが補
間計算される。次いでステップ72では電流電圧変換器19
の出力電圧Eが読込まれ、次いでステップ73において出
力電圧Eに対応する空燃比AFが計算される。続くステッ
プ74から77ではP.I.D制御を行なうための種々の値が計
算される。即ち、ステップ74では空燃比AFと目標空燃比
AFRとの差ΔAFが計算され、次いでステップ75ではΣΔA
FにΔAFを加算してΣΔAFとされ、次いでステップ76で
は今回の処理サイクルにおいて求められたΔAFから前回
の処理サイクルにおいて求められたΔAF1が減算されて
dΔAFが計算される。次いでステップ77では次式に基い
てKaが計算され、このKaはバックアップRAM27内に記憶
される。
Ka=Ka−Kp・ΔAF−Ki・ΣΔAF−Kd・dΔAF 次いでステップ78ではZが計算される。このZとして
は燃料噴射量Q、又はアクセルペダル16の踏込み量L、
又は第14図のマップの値のいずれか一つが用いられる。
次いでステップ79ではR=Z・Kaが計算される。次いで
ステップ80では第11図(A)と同様なマップからスロッ
トル弁開度θaが補間計算され、次いでステップ81では
第11図(B)と同様なマップからEGR制御弁開度θbが
補間計算される。ステップモータ6,12はスロットル弁開
度およびEGR制御弁開度が夫々θaおよびθbとなるよ
うに制御される。
第24図に第3実施例を示す。この実施例において第1
実施例および第2実施例と同様な構成要素は同一の符号
で示す。
この第3実施例では第1実施例で用いられている空燃
比センサ14と、第2実施例において用いられている空燃
比センサ14aとが排気マニホルド8内に配置される。こ
の第3実施例においても目標空燃比AFRは第8図に示す
目標空燃比AFRと同じであり、目標空燃比AFRが理論空燃
比14.6のときには空燃比センサ14の出力信号に基いてフ
ィードバック制御され、目標空燃比AFRが理論空燃比14.
6でないときには空燃比センサ14aの出力信号に基いてフ
ィードバック制御される。なお、第3実施例においても
第2実施例と同様に第21図に示されるスロットル弁開度
θaとEGR制御弁開度θbが用いられる。
次に第25図および第26図を参照して空燃比の制御ルー
チンについて説明する。このルーチンは一定時間毎の割
込みによって実行される。
第25図および第26図を参照するとまず初めにステップ
90において燃料噴射量Qが計算される。この燃料噴射量
Qは第15図に示すようにアクセルペダル16の踏込み量L
と機関回転数Nの関数として予めROM23内に記憶されて
いる。次いでステップ91では第22図のマップから目標空
燃比AFRが補間計算される。次いでステップ92では目標
空燃比AFRが14.6、即ち理論空燃比であるか否かが判別
される。目標空燃比AFRが理論空燃比のときにはステッ
プ93に進んで空燃比センサ14の出力電圧Vが読込まれ、
ステップ94に進む。ステップ94から100では第16図のス
テップ52から58と同じ処理が行われる。
即ち、ステップ94では空燃比センサ14の出力電圧Vが
第13図に示す標準電圧V0よりも小さいか否かが判別され
る。V>V0のとき、即ちリッチのときにはステップ95に
進んで今回の処理サイクルにおいてリーンからリッチに
変化したか否かが判別される。今回の処理サイクルにお
いてリーンからリッチに変化したときにはステップ96に
進んでフィードバック補正係数FAFにスキップ量Sが加
算され、ステップ101に進む。前回の処理サイクルにお
いてもリッチのときにはステップ97に進んでFAFに積分
定数Kが加算され、ステップ101に進む。
一方、ステップ94においてVV0と判断されたとき、
即ちリーンのときにはステップ98に進んで今回の処理サ
イクルにおいてリッチからリーンに変化したか否かが判
別される。今回の処理サイクルにおいてリッチからリー
ンに変化したときにはステップ99に進んでFAFからスキ
ップ量Sが減算され、ステップ101に進む。前回の処理
サイクルにおいてもリーンのときにはステップ100に進
んでFAFから積分定数Kが減算され、ステップ101に進
む。ステップ101ではFAFがKaとされ、ステップ108に進
む。
一方、ステップ92において目標空燃比AFRが理論空燃
比でないと判別されたときはステップ102に進む。ステ
ップ102から107では第23図のステップ72から77と同じ処
理が行われる。即ち、ステップ102では電流電圧変換器1
9の出力電圧Eが読込まれ、次いでステップ103において
出力電圧Eに対応する空燃比AFが計算される。続くステ
ップ104から107ではP.I.D制御を行なうための種々の値
が計算される。即ち、ステップ104では空燃比AFと目標
空燃比AFRとの差ΔAFが計算され、次いでステップ105で
はΣΔAFにΔAFを加算してΣΔAFとされ、次いでステッ
プ106では今回の処理サイクルにおいて求められたΔAF
から前回の処理サイクルにおいて求められたΔAF1が減
算されてdΔAFが計算される。次いでステップ107では
次式に基いてKaが計算される。
Ka=Ka−Kp・ΔAF−Ki・ΣΔAF−Kd・dΔAF 次いでステップ108に進む。ステップ108ではZが計算
される。このZとしては燃料噴射量Q、又はアクセルペ
ダル16の踏込み量L、又は第14図のマップの値のいずれ
か一つが用いられる。次いでステップ109ではR=Z・K
aが計算される。次いでステップ110では第11図(A)と
同様なマップからスロットル弁開度θaが補間計算さ
れ、次いでステップ111では第11図(B)と同様なマッ
プからEGR制御弁開度θbが補間計算される。ステップ
モータ6,12はスロットル弁開度およびEGR制御弁開度が
夫々θaおよびθbとなるように制御される。
これまで述べた実施例では各気筒が夫々一個の燃料噴
射弁15を有している。しかしながらこの燃料噴射弁15に
加えて各気筒の吸気ポートに夫々追加の燃料噴射弁を設
け、燃料噴射弁15から圧縮行程末期にのみ噴射すると共
に吸気ポートに設けた燃料噴射弁から吸気ポート内に向
けて第7図に示す吸気行程噴射に相当する燃料を噴射す
るようにしてもよい。
〔発明の効果〕
実際の空燃比が目標空燃比に対して偏差を生じたとき
に実際の空燃比を目標空燃比に戻すべくこの偏差に基い
てスロットル弁開度およひEGR制御弁開度を制御すると
機関負荷が低いときほど、即ち燃料噴射量が少ないとき
ほど空燃比の変動巾が大きくなる。ところが本発明では
偏差と機関負荷との積に基づいてスロットル弁開度およ
びEGR制御弁開度を制御するようにしているので同一の
偏差が生じた場合でも機関負荷が低くなるほどスロット
ル弁開度およびEGR制御弁開度の補正量は小さくなる。
その結果、空燃比制御が行われる全運転領域に亘って空
燃比の変動巾を小さな一定巾内に収めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は発明の構成図、第2図は内燃機関の第1実施例
の全体図、第3図は燃焼室の側面断面図、第4図はピス
トン頂面の平面図、第5図は低負荷運転時における燃焼
方法を説明するための図、第6図は中負荷運転時におけ
る燃焼方法を説明するための図、第7図は燃料噴射量を
示す線図、第8図は目標空燃比を示す線図、第9図およ
び第10図はスロットル弁開度とEGR制御弁開度を示す線
図、第11図はマップを示す線図、第12図は空燃比センサ
の出力電圧を示す線図、第13図はフィードバック補正係
数の変化を示す線図、第14図および第15図はマップを示
す線図、第16図はフローチャート、第17図は内燃機関の
第2実施例の全体図、第18図は空燃比センサの一部の断
面図、第19図は空燃比センサの出力を電圧で表わした線
図、第20図はKaの変化を示す線図、第21図はスロットル
弁開度とEGR制御弁開度を示す線図、第22図はマップを
示す線図、第23図はフローチャート、第24図は内燃機関
の第3実施例の全体図、第25図および第26図はフローチ
ャートである。 7…スロットル弁、8…排気マニホルド、11…EGR通
路、13…EGR制御弁、14,14a…空燃比センサ、15…燃料
噴射弁。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−2433(JP,A) 特開 昭58−214649(JP,A) 特開 昭58−25543(JP,A) 特開 平4−101037(JP,A) 特開 平4−17748(JP,A) 特開 昭63−50641(JP,A) 特開 昭63−235643(JP,A) 特開 昭61−201832(JP,A) 実開 昭60−147733(JP,U) 特公 昭63−39785(JP,B2) 特公 昭55−44938(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 45/00 F02M 25/07

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸入空気通路内に配置されたスロットル弁
    の開度と排気ガス再循環通路内に配置された排気ガス再
    循環制御弁の開度とを制御することによって空燃比を目
    標空燃比に制御するようにした内燃機関において、実際
    の空燃比を検出するために機関排気通路内に配置された
    空燃比検出手段と、実際の空燃比と目標空燃比との偏差
    を算出する偏差算出手段と、機関負荷を検出するための
    負荷検出手段と、上記偏差と機関負荷との積を算出する
    積算出手段と、実際の空燃比を目標空燃比に維持するの
    に必要なスロットル弁開度と該積との関係、および実際
    の空燃比を目標空燃比に維持するのに必要な排気ガス再
    循環制御弁の開度と該積との関係を予め記憶した記憶手
    段とを具備し、上記積算出手段により算出された積を用
    いて上記予め記憶された関係からスロットル弁の開度お
    よび排気ガス再循環制御弁の開度を決定するようにした
    内燃機関の空燃比制御装置。
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