JP3044760B2 - 雪粒集成人工雪の製造方法 - Google Patents

雪粒集成人工雪の製造方法

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JP3044760B2
JP3044760B2 JP2214697A JP21469790A JP3044760B2 JP 3044760 B2 JP3044760 B2 JP 3044760B2 JP 2214697 A JP2214697 A JP 2214697A JP 21469790 A JP21469790 A JP 21469790A JP 3044760 B2 JP3044760 B2 JP 3044760B2
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25CPRODUCING, WORKING OR HANDLING ICE
    • F25C2303/00Special arrangements or features for producing ice or snow for winter sports or similar recreational purposes, e.g. for sporting installations; Special arrangements or features for producing artificial snow
    • F25C2303/044Snow making using additional features, e.g. additives, liquid gas

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は高吸水性樹脂粒状体を含む雪粒集成人工雪の
製造方法に関するものである。
さらに詳しくは、特に屋内スキー場の根雪に適した雪
粒集成人工雪を製造する方法に関するものである。
[従来技術] (天然雪) 近年、年々積雪が少なくなり、スキー場のオープンに
支障を来している。しかも地上に積もった天然の雪は軟
らかすぎてスキーの滑りが悪く、そのままではゲレンデ
として不向きなため、圧雪車で雪を何回も圧縮しなけれ
ばならない。また圧雪車による圧縮では競技には向か
ず、人が靴だけで踏む「つぼ足」や敷きつめた雪に散水
する方法などが採用されている。このようにしてメーク
したゲレンデは、外気の温度により大きく影響され、時
間の経過と共に雪質が変化していく。積雪内部で昇華・
凝縮が起こり、雪結晶の変化が進行するためであり、
「しまり雪」から「ざらめ雪」へと進む。ざらめ雪はス
キーヤーにとって非常に滑りにくい雪であり、そのため
雪を砕く作業、すなわちグルーミングを頻繁に行わなけ
ればならないが、それでも充分な効果があるとはいえな
い。
(人工雪) 最近我が国のスキー場においても、滑走シーズンを早
めたり延ばしたりするため、人工降雪装置の導入が盛ん
である。人工降雪装置には大別するとガンタイプとファ
ンタイプの2種類がある。これらの装置で雪を造る方法
は、0℃以下の大気中で高圧の水を圧搾空気の断熱膨張
を利用して、あるいは冷たい空気を利用して細かい氷を
造る方法である。そのようにして造られた人工雪は水分
を10%以上含み、密度が0.3〜0.4g/cm3、強度が1Kg/cm2
以下であり、圧雪しなければスキーに適さない。またこ
のような雪は天然雪に比べ、雪質の変化が急速に進行
し、数日経過すると、外径が約1〜5mmのざらめ雪へ進
む場合もある。ざらめ雪は前述のごとくスキーにとって
厄介な雪質であり、前述と同様な対策が施される。
また水を凍結させて氷塊とし、物理的衝撃を与えて粉
砕して氷粒や雪片とする人工造雪機も導入されている
が、これも厄介な雪質であるかき氷状雪またはざらめ雪
しか得られない欠点があり、前述と同様な対策が施され
る。
水を界面活性剤と混合し、かきまぜ、曝気して泡を作
り、この泡を凍結して雪結晶を作る人工雪の製造方法が
提案されているが(特公平2-27584号公報)、上記のよ
うな問題の解決が困難である上、界面活性剤を用いた
り、曝気したりするのは工程が繁雑であり、コストアッ
プや公害問題ともなる欠点がある。
また、特許出願公表昭63-500526号に開示されている
ような、水膨潤性材料(吸水性樹脂)と水を混合し(吸
水させ)、曝気後凍結させて造る人工雪の場合、雪の密
度や強度は、曝気条件や凍結条件によってばらつきやす
く、密度が0.4〜0.9g/cm3、強度が10〜数100kg/cm2とな
る。そのような雪は雪と言うよりも、ごつごつした細か
い氷またはアイスバーンと同じ状態である。アイスバー
ンと同じ状態のものは上記のように物理的衝撃を与えて
粉砕して氷粒や雪片としなければならず、ざらめ雪状の
ものしか得られない。従って、水膨潤性材料のみで人工
雪を造る場合、スキーに適すようにするためには凍結し
た粒子同志が必要以上に結合しないように、界面活性剤
を加えたり、粒子径や吸水比率を調整したり、グルーミ
ングを頻繁に実施したりしなければならない。そのよう
な雪はスキー場にとって非常に使いにくい雪といえる。
また、屋外スキー場は天候に左右されるので、四季を
通じて利用することができる屋内スキー場の人気が高ま
っている。屋内スキー場の人工ゲレンデも上記の人工雪
や、人工氷粒や雪片など、あるいは水膨潤性材料(吸水
性樹脂)と水から造られる人工雪等を人工のスロープに
配設して造られる。しかし、これらの方法によって造ら
れた屋内スキー場でも上記と同じ問題がある。
また、屋内スキー場の人工ゲレンデに前記水膨潤性材
料(吸水性樹脂)と水を混合(重量比、約1/80〜1/10
0)したものを配設し、スケート場のように一旦は全面
結氷させた後、その表面のみをグルーミングして氷を削
り取り人工雪とした人工ゲレンデもある。この方法によ
って造られた屋内スキー場でも上記の問題があるほか、
人工雪の下にはアイスバーンのような氷の層があるので
ストックが立たない等の問題もある。
また、本発明者等によって開発された、高吸水性樹脂
粒状体を使用して吸水させるかあるいは吸水させずに、
天然の雪、または人工降雪装置により造った人工雪や人
工造雪機により造った氷雪に混合して凍結して造られた
人工雪を用いれば上記の問題は解決されるが、この方法
で造った人工雪は屋外向きであり、屋内スキー場で用い
る場合は、天然の雪や他の方法で造った人工雪や氷雪に
混合しないでも人工雪が得られるのが望ましい。
さらに本発明者等によって開発された、吸水して膨潤
した高吸水性樹脂粒状体をドライアイスなどの冷却剤を
用いて凍結して造られた人工雪を用いれば上記の問題は
解決されるが、ドライアイスなどの冷却剤を用いるので
やや繁雑であり、コストアップにもなる。
このように、界面活性剤を用いたり、曝気したりせず
に、また凍結させるために冷却剤を用いず、できた人工
雪はそのまま使用できるような人工雪であり、しかもゲ
レンデをスキーに適するように容易に維持できるものが
望まれている。
[発明が解決しようとする課題] 従来の天然雪や人工雪などは下記のような問題点があ
り、特に屋内スキー場のゲレンデには適さない。
圧雪しなければならない。
スキーヤーのレベルや好みに応じた任意の密度や強度
の雪が得られない。
雪質の経時変化が大きく、ゲレンデのコンディション
を保つのが難しい。
ゲレンデの建設費や維持費が高い。
天然雪や人工雪等の各種の雪に配合しなければならな
い。
水膨潤性材料(吸水性樹脂)と水から凍結して造られ
る人工雪は、氷塊になるので、それを一旦粉砕しなけれ
ばならない。
界面活性剤を用いたり、曝気しなければならない。
吸水させた吸水性樹脂を凍結して人工雪を作るときに
冷却剤を用いなければならない。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重
ねた結果、本発明の目的は、屋内スキー場のゲレンデの
根雪にも適する雪粒集成人工雪の製造方法を提供するも
のである。
本発明の請求項(1)の発明は、次の(イ)および
(ロ)の工程を含む雪粒集成人工雪の製造方法である。
(イ)吸水しても粒状を保ち互いに非粘着性であり、脱
イオン水に対する吸水能が約30〜500倍、吸水前の粒径
が約20〜500μmである高吸水性樹脂粒状体に吸水させ
て、その粒径が約0.05〜5mmとなるまで膨潤させる工
程。
(ロ)膨潤した高吸水性樹脂粒状体を6cm未満の厚さに
層状に凍結させる工程。
本発明の請求項(2)の発明は、次の(イ)、(ロ)
および(ハ)の工程を含む雪粒集成人工雪の製造方法で
ある。
(イ)吸水しても粒状を保ち互いに非粘着性であり、脱
イオン水に対する吸水能が約30〜500倍、吸水前の粒径
が約20〜500μmである高吸水性樹脂粒状体に吸水させ
て、その粒径が約0.05〜5mmとなるまで膨潤させる工
程。
(ロ)膨潤した高吸水性樹脂粒状体を天然の雪、人工降
雪装置により造った人工雪あるいは氷塊を粉砕した氷雪
および/またはドライアイスと混合する工程。
(ハ)該混合物を6cm未満の厚さに層状に凍結させる工
程。
本発明の請求項(3)の発明は、高吸水性樹脂粒状体
が、ポリアクリル酸塩、ビニルアルコールとアクリル酸
塩共重合体またはイソブチレンと無水マレイン酸との共
重合体ケン化物であることを特徴とする請求項(1)お
よび(2)記載の雪粒集成人工雪の製造方法である。
本発明に用いられる高吸水性樹脂しては、デンプン
系、セルロース系あるいはアクリルアミド、アクリル
酸、アクリル酸塩、メタアクリル酸塩、スチレン、ビニ
ルエーテル等のポリマー、コポリマー、ターポリマー等
の合成樹脂系などがあげられるが、とりわけ粒状を示
す、有機溶剤中で逆相懸濁重合して得られるポリアクリ
ル酸塩、ビニルアルコールとアクリル酸塩共重合体また
はイソブチレンと無水マレイン酸との共重合体ケン化物
が好適である。
本発明に用いられる高吸水性樹脂の形態は粒状であ
り、粒径が吸水させる前で約20〜500μm、吸水後で約
0.05mm〜5mm程度になるものが好ましい。粒径が吸水さ
せる前で約20μm以下では細か過ぎて雪粒集成人工雪が
硬くなり過ぎ、500μm以上では雪粒集成人工雪がざら
め状になり好ましくない。
粒状の高吸水性樹脂が好ましい理由として、取り扱い
易い、凍結して得られる人工雪も粒状の集合体である雪
粒集成人工雪となり、表面が球状人工雪であるためスキ
ーの滑りがよい、この雪粒集成人工雪を根雪としその上
に本発明者等の方法によって別途製造したさらさらした
粒状人工雪を配設すると馴染みがよい、外気の影響など
によって融解し難いのでゲレンデの維持が経済的に容易
に行える、天然の雪などと混ぜ易いことなどが挙げられ
る。
本発明に用いられる高吸水性樹脂が吸水した後も粒状
で流動性を保持し、互いに非粘着性とするためには、多
価エポキシや多価アミンで架橋度を高めてやればよい
が、架橋し過ぎると吸水能が低下するので、適当な吸水
能になるよう架橋剤量を調節する。
本発明に用いられる高吸水性樹脂が吸水した後も粒状
で流動性を保持するのは、吸水した粒子間の付着水が少
なく、粒子が互いに滑り合い空隙が生じることで起こる
と思われる。
高吸水性樹脂の中には吸水した時、糊状になるものが
あるが、糊状になると凍結したとき一つの大きな氷塊に
なり、細かく砕かない限りスキー用の人工雪としては使
えないし、またこの人工雪は前記のようにスキーに適す
るように維持するのが困難であるので好ましくない。
本発明に用いられる高吸水性樹脂は脱イオン水に対す
る吸水能が30〜500倍、好ましくは50〜200倍がよい。30
倍より吸水能が小さい場合は得られる人工雪の吸水能力
が低いため雪粒集成人工雪が溶けて発生する液体の水を
吸収して、目的条件の雪質に維持することが難しくな
る。一方、500倍より大きい場合は吸水した時のゲル強
度が弱く、圧力が加わると破壊され易くなり好ましくな
い。
高吸水性樹脂の吸水量は高吸水性樹脂の最大保水量以
下であり、吸水倍率で約5〜100倍である。軟らかい雪
粒集成人工雪を得たい場合は約5〜50倍とし、硬い雪粒
集成人工雪を得たい場合は約30〜100倍とするのが好ま
しい。
高吸水性樹脂の最大保水量以下に吸水させてあるの
で、それを凍結して造った雪粒集成人工雪は未だ吸水能
力があり、外気温の上昇などにより雪粒集成人工雪が溶
けて発生した液体の水を吸収して目的条件の雪質が変化
しないように維持することができる。
例えば、硬くて重い雪粒集成人工雪が得たい場合は粒
径が小さく(20〜150μm)、吸水倍率/吸水能の比率
を大きく(30〜80%)する。
反対に軟らかくて軽い雪粒集成人工雪を得たい場合は
粒径大(150〜500μm)、吸水倍率/吸水能の比率を小
さく(10〜50%)すればよい。
高吸水性樹脂に吸水させる方法はどんな方法でもよ
く、例えば攪拌した水の中に粒子を投入し、吸水倍率に
もよるが数分間放置するだけでよい。水温により吸水速
度は影響を受け、低温であると吸水速度は遅く、高温に
なるほど早くなる傾向があるので、例えば水温が10℃以
下などの場合は適宜加熱して吸水させることが望まし
い。
吸水した高吸水性樹脂はそのまま室温に放置しても水
分を放出せず長時間安定に保つことができるので、凍結
して人工雪を造るまでに或る程度の期間があっても(例
えば、2か月以上)特に悪影響を受けることはない。
高吸水性樹脂自体は吸水性であるので、保存する場合
は吸湿しないように例えば密閉容器に入れておくのが望
ましい。
本発明では、雪粒集成人工雪を作るために先ず、吸水
しても粒状を保ち互いに非粘着性であり、脱イオン水に
対する吸水能が約30〜500倍、吸水前の粒径が約20〜500
μmである高吸水性樹脂粒状体に吸水させて、その粒径
が約0.05〜50mmとなるまで膨潤させ、次いで、膨潤した
高吸水性樹脂粒状体をそのまま用いるか、あるいは天然
の雪、人工降雪装置により造った人工雪あるいは氷塊を
粉砕した氷雪および/またはドライアイスと混合して、
それを6cm未満の厚さに層状に凍結させることが肝要で
ある。具体的には吸水して膨潤した高吸水性樹脂粒状体
等を層状に配設し、−5〜−30℃の冷凍庫中で凍結させ
る等の方法がある。
例えば、吸水して膨潤した高吸水性樹脂粒状体、ある
いは天然の雪などやドライアイスとの混合物を約6cm以
上の厚さに層状に配設して、−5〜−30℃の冷凍庫中で
凍結させて得られる人工雪は、雪粒集成人工雪にならず
氷塊あるいはアイスバーン状となり、そのままでは人工
スキー場には使用できず、また根雪としても不適なもの
である。この氷塊あるいはアイスバーン状物は、上表面
はある程度雪粒集成人工雪になっているが、中心部から
下部は完全に氷塊となっていることからすると、断定は
できないが、自重によって氷塊化したものと考えられ
る。
従って、吸水して膨潤した高吸水性樹脂粒状体、ある
いは天然の雪などやドライアイスとの混合を層状に凍結
させる時の厚さは6cm未満であり、好ましくは約2〜4cm
である。
吸水して膨潤した高吸水性樹脂粒状体などを層状に凍
結させる方法は手動でも、機械を用いて自動的に行なう
方法でもよい。然し、凍結させて雪粒集成人工雪を作っ
た後、人工スキー場ゲレンデに配置し易いように、プラ
スチックス、アルミニウムなどの金属や合金類、セラミ
ックス、コンクリートやセメント、木材などのシート、
板、波板、織布、ケース、パネル、箱などを用いてそれ
らの上や内部に層状に凍結させるのが好ましい。
本発明で用いる冷凍庫などは、層状に配設した吸水し
て膨潤した高吸水性樹脂粒状体などを−5〜−30℃に冷
凍して凍結させることができる冷凍能力を有するもので
あれば冷凍庫のような可動のものでも、冷凍室のような
不動のものでも使用することができ、特に限定されな
い。
吸水して膨潤した高吸水性樹脂粒状体を天然の雪など
および/またはドライアイスと混合する方法は公知の方
法を用いることができる。両者の混合比率は重量比で99
/1〜50/50、好ましくは99/2〜70/30であり、使用目的に
よって適宜選択する。ドライアイスは粉粒体を用いるの
が好ましい。
本発明の雪粒集成人工雪はそのまま単独で直接スロー
プや平地に使用することができる。従って、スロープや
平地の表面の凹凸などの形状、面積、材質などになどに
合わせて雪粒集成人工雪を作って配設するのがよい。隣
接する雪粒集成人工雪同志の係留、一体化、接着などを
行うために、製造時に予め雪粒集成人工雪同志が噛み合
うような形状にしたり、一旦製造した雪粒集成人工雪を
後加工したり、その他機械的あるいは化学的デバイスを
施してもよい。
スロープや平地は土、コンクリート、金属、木材、プ
ラスチックス、セラミックスその他特に限定されるもの
ではなく、また断熱材および/または冷却、冷凍システ
ムを設けていてもよい。長期にわたって人工スキー場ゲ
レデを維持する場合は、断熱材および/または冷却、冷
凍システムを設けることが好ましい。本発明の雪粒集成
人工雪とこれらのスロープ表面との間の滑りを防止する
ために機械的あるいは化学的デバイスを施してもよい。
然し、本発明の雪粒集成の人工雪を根雪としてスロー
プや平地に配設し、その上に、高吸水性樹脂粒状体を用
いて本発明者等の方法によって別に製造された「さらさ
らした人工雪」を適当な厚さで配設してゲレンデを構成
するのが好ましく、この方法によって前記のような問題
のないスキーに適したゲレンデを造ることができ、しか
もストックが立たないなどの問題もなくなる。
本発明で用いる高吸水性樹脂粒状体は適当な方法によ
り分離回収し、乾燥するなどして再使用することができ
る。
本発明で用いる高吸水性樹脂粒状体はそれ自体光崩壊
性、生分解性を有するので、使用後、廃棄しても問題が
ないが、特に早期の光崩壊や生分解を望む場合は、高吸
水性樹脂に光崩壊、生分解用の公知促進剤、触媒、添加
剤等を配合、添加、含浸、塗布などしてもよい。高吸水
性樹脂自体は人体に対して安全なものであるから、これ
らの添加剤も安全性に配慮して選択するのが好ましい。
本発明の雪粒集成人工雪および/または本発明に用い
る高吸水性樹脂を顔料、染料などを用いる公知の方法で
着色してもよい。着色された雪粒集成人工雪は美しいの
で、新しい商業的価値を付加することができる。例え
ば、上級者用ゲレンデ、初心者用ゲレンデ等を色で区別
することなどにも使用することができスキーをより楽し
いものとする。
本発明の雪粒集成人工雪および/または本発明に用い
る高吸水性樹脂に公知の香水、芳香剤、香料などを用い
て賦香することによりまた新しい商業的価値を付加する
ことができる。
本発明に用いる高吸水性樹脂に酸化防止剤、紫外線吸
収剤、蛍光剤、核剤、増量剤、低摩擦係数を持つ物質、
その他添加剤などを本発明の主旨をを損なわない範囲で
添加、配合、塗布、含浸などしてもよい。
[実施例] 次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、本
発明はこの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例における吸水能、流
動性、凍結後の人工雪の密度および強度は次の操作によ
り求められる。
(脱イオン水に対する吸水能) 乾燥ポリマー0.5gを1の脱イオン水に分散し、24時
間静置後、60メッシュの金網で濾過し得られた水膨潤体
重量(W)を測定し、この値を初めの乾燥ポリマー
(W0)で割って得られた値である。
(吸水後の流動性) 乾燥ポリマー1.0gに脱イオン水50cc加えて吸水し切っ
た後、動かしながら水膨潤体を観察し、流動性を○、
×、△で示した。
安息角を測定した。
(凍結後の人工雪の密度) 体積のわかった雪を取りだし、秤量し、重量を体積で
割って求める。単位はg/cm3。雪が軟らかいときは、薄
いステンレス製の内容積のわかった箱を積雪に差し込め
ば、体積のわかった雪が取れる。硬い雪の場合は、鋸で
四角に雪を切りだし、寸法を物差しで計って体積を計算
する。
(凍結後の人工雪の強度) 木下式硬度計で、人工雪におもりを落下させ、落下強
度を測定する。単位はkg/cm2。円板の人工雪への沈みが
7〜30mmに入るようアダプターを交換し、換算表から強
度を求める。
(高吸水性樹脂粒状体の合成例) 攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度計および窒素ガ
ス導入管を付した500mlセパラブルフラスコに脱イオン
水150gを仕込み、分散剤として部分ケン化ポリビニルア
ルコール(日本合成化学(株)製GH-23)0.2gを添加
し、加熱溶融させた後、窒素置換した。
一方、あらかじめ、三角フラスコ中でアクリル酸ラウ
リル、トリデシル混合エステル(大阪有機化学(株)製
LTA)22.5g、メタクリル酸ヒドロキシエチル10.0g、メ
タクリル酸メチル17.5gにアゾビスジメチルバレロニト
リル1.0gを加えて溶解し、上記のセパラブルフラスコに
窒素気流バブリング下に1時間かけて滴下した。65℃で
5時間保持し、反応を終了させ、冷却後固形物を濾過
し、水洗した後、減圧乾燥してビーズ状の分散剤を得
た。
攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度計および窒素ガ
ス等入管を付した1000mlセパラブルフラスコにn−ヘキ
サン360.7g、上記分散剤4.32gを仕込み、50℃まで昇温
し分散溶解した後、窒素置換した。
一方、あらかじめ、三角フラスコ中でアクリル酸72.0
gを脱イオン水103.6gに溶解した水酸化ナトリウム32.2g
で部分中和し、さらに室温下で過硫酸カリウム0.24gを
溶解した。この単量体水溶液を上記のセパラブルフラス
コに300rpmの攪拌速度で窒素気流バブリング下に1時間
かけて滴下し、2時間還流後、30%過酸化水素水0.1gを
添加し、さらに還流を1時間続け重合を完結させた。そ
の後、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.73g
を添加し、共沸脱水を行い濾過後、減圧乾燥して白色の
高吸水性樹脂粒状体を得た。
この高吸水性樹脂粒状体は、平均粒径が100μmであ
り優れた流動性を示す。
常温の水中で攪拌しながら19秒吸水させると50倍吸水
して膨潤し、その平均粒径は0.4mmとなり、これも優れ
た流動性を示した。50倍吸水させ膨潤した高吸水性樹脂
粒状体を室温で60日以上放置したが、放水することなく
安定に保持することができた。
脱イオン水に対する吸水能は100倍であった。
高吸水性樹脂粒状体の製造法、粒径、吸水能などを変
えた例を表−1に示す。
(実施例1):雪粒集成人工雪の製造例1 50倍吸水させ膨潤した上記高吸水性樹脂粒状体(温度
約19℃)、またはそれに氷雪あるいはドライアイスを配
合した混合物を木製ケース(巾20cm、長さ30cm、深さ3c
m)に一杯に入れ、−30℃の冷凍庫中で約1〜2時間凍
結させて雪粒集成人工雪を製造した。その結果を表−2
に示す。
得られた雪粒集成人工雪を−1℃に保存して、経時変
化を調べたが、1か月後でも未だ製造直後の状態を維持
していた。
(比較例1) 実施例1の50倍吸水させ膨潤した上記高吸水性樹脂粒
状体(温度約19℃)、またはそれに氷雪あるいはドライ
アイスを配合した混合物を木製ケース(巾20cm、長さ30
cm、深さ6cm〜10cm)および市販のバケツに一杯入れ、
−30℃の冷凍庫中で約1〜2時間凍結させた。
その結果雪粒集成人工雪は得られず、氷塊あるいはア
イスバーン状物が得られた。
(実施例2):人工スキー場ゲレンデの製造例 発泡スチロール(厚さ約3cm)を敷いた木製の人工ス
キー場スロープ(巾約40cm、傾斜角度約10°で長さ約4m
のスロープ部とそれに連続している長さ約2mの水平部分
からなる)の上にドライアイス細片を約20kg蒔き、その
上に全面に実施例1で製造した雪粒集成人工雪ブロック
(巾約20cm、長さ約30cm、厚さ約3.3cm)を配設して根
雪とした。
別に50倍吸水させ膨潤した高吸水性樹脂粒状体100重
量部と粒状のドライアイス60重量部とを、−8.3℃の室
温下にミキサーを用いて約5分間混合して凍結させ、さ
らさらな人工雪としたものを、上記根雪の上に全面に厚
さ約4cm敷き詰めてゲレンデを作った。
約21℃の外気温下、人工雪温度約−10から−30℃でス
キーの滑走性を調べた。その結果滑走性が優れており、
加速性は天然の粉雪と大体同じであった。人工雪温度が
約−10から−30℃とばらついても、あるいは人工雪の表
雪が多少融解してゲルとなっても滑走性が優れていた。
ゲレンデはストックをつかないと登れなかった。ストッ
クはゲレンデに容易に刺さった。スキーのエッジはかけ
易かった。またスキーで踏むとキュツキュツと音がして
心地がよかった。
人工雪の表雪が多少融解してゲルとなった時、粒状の
ドライアイスを適当量混合すると再びさらさらした粉雪
の状態とすることができ、これを繰り返すことによって
このゲレンデを長時間良好な状態に維持することができ
た。
[発明の効果] 本発明は、従来の天然雪や人工雪などの持つ欠点を改
良した優れた人工雪の製造方法、特に屋内スキー場のゲ
レンデの根雪に適した雪粒集成人工雪を製造する方法を
提供する。
本発明によれば界面活性剤を用いたり、曝気したりせ
ず、また冷却剤を用いず、吸水して膨潤した高吸水性樹
脂粒状体を6cm未満の厚さに層状に凍結させて人工雪を
作るため、そのまま人工雪あるいは人工根雪とすること
ができ、これらは圧雪しなくてもよく、雪質の経時変化
が少ないのでゲレンデのコンディションを保ち易く、し
かも安価で取り扱い易い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 政尚 群馬県邑楽郡大泉町上小泉2191―1 (72)発明者 永井 俊剛 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 特公 平2−27584(JP,B2) 特表 昭63−500526(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25C 3/04 A63C 19/10 C09K 3/24 C08F 22/06 C08F 22/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の(イ)および(ロ)の工程を含む雪粒
    集成人工雪の製造方法。 (イ)吸水しても粒状を保ち互いに非粘着性であり、脱
    イオン水に対する吸水能が約30〜500倍、吸水前の粒径
    が約20〜500μmである高吸水性樹脂粒状体に吸水させ
    て、その粒径が約0.05〜5mmとなるまで膨潤させる工
    程。 (ロ)膨潤した高吸水性樹脂粒状体を6cm未満の厚さに
    層状に凍結させる工程。
  2. 【請求項2】次の(イ)、(ロ)および(ハ)の工程を
    含む雪粒集成人工雪の製造方法。 (イ)吸水しても粒状を保ち互いに非粘着性であり、脱
    イオン水に対する吸水能が約30〜500倍、吸水前の粒径
    が約20〜500μmである高吸水性樹脂粒状体に吸水させ
    て、その粒径が約0.05〜5mmとなるまで膨潤させる工
    程。 (ロ)膨潤した高吸水性樹脂粒状体を天然の雪、人工降
    雪装置により造った人工雪あるいは氷塊を粉砕した氷雪
    および/またはドライアイスと混合する工程。 (ハ)該混合物を6cm未満の厚さに層状に凍結させる工
    程。
  3. 【請求項3】高吸水性樹脂粒状体が、ポリアクリル酸
    塩、ビニルアルコールとアクリル酸塩共重合体またはイ
    ソブチレンと無水マレイン酸との共重合体ケン化物であ
    ることを特徴とする請求項(1)および(2)記載の雪
    粒集成人工雪の製造方法。
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