JP2938148B2 - 人工スキー場ゲレンデおよびその製法 - Google Patents
人工スキー場ゲレンデおよびその製法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は人工スキー場ゲレンデおよびその製法に関す
る。
る。
さらに詳しくは、特に屋内スキー場に適した人工雪を
用いたゲレンデであり、スキーに適する上に製造、維
持、補修が容易であるゲレンデおよびその製法に関す
る。
用いたゲレンデであり、スキーに適する上に製造、維
持、補修が容易であるゲレンデおよびその製法に関す
る。
[従来技術] (天然雪) 近年、年々積雪が少なくなり、スキー場のオープンに
支障を来している。しかも地上に積もった天然の雪は軟
らかすぎてスキーの滑りが悪く、そのままではゲレンデ
として不向きなため、圧雪車で雪を何回も圧縮しなけれ
ばならない。また圧雪車による圧縮では競技に向かず、
人が靴だけで踏む「つぼ足」や敷きつめた雪に散水する
方法などが採用されている。このようにしてメークした
ゲレンデは、外気の温度により大きく影響され、時間の
経過と共に雪質が変化していく。積雪内部で昇華・凝縮
が起こり、雪結晶の変化が進行するためであり、「しま
り雪」から「ざらめ雪」へと進む。ざらめ雪はスキーヤ
ーにとって非常に滑りにくい雪であり、そのため雪を砕
く作業、すなわちグルーミングを頻繁に行わなければな
らないが、それでも充分な効果があるとはいえない。
支障を来している。しかも地上に積もった天然の雪は軟
らかすぎてスキーの滑りが悪く、そのままではゲレンデ
として不向きなため、圧雪車で雪を何回も圧縮しなけれ
ばならない。また圧雪車による圧縮では競技に向かず、
人が靴だけで踏む「つぼ足」や敷きつめた雪に散水する
方法などが採用されている。このようにしてメークした
ゲレンデは、外気の温度により大きく影響され、時間の
経過と共に雪質が変化していく。積雪内部で昇華・凝縮
が起こり、雪結晶の変化が進行するためであり、「しま
り雪」から「ざらめ雪」へと進む。ざらめ雪はスキーヤ
ーにとって非常に滑りにくい雪であり、そのため雪を砕
く作業、すなわちグルーミングを頻繁に行わなければな
らないが、それでも充分な効果があるとはいえない。
(人工雪) 最近我が国のスキー場においても、滑走シーズンを早
めたり延ばしたりするため、人工降雪装置の導入が盛ん
である。人工降雪装置には大別するとガンタイプとファ
ンタイプの2種類がある。これらの装置で雪を造る方法
は、0℃以下の大気中で高圧の水を圧搾空気の断熱膨張
を利用して、あるいは冷たい空気を利用して細かい氷を
造る方法である。そのようにして造られた人工雪は水分
を10%以上含み、密度が0.3〜0.4g/cm3、強度が1Kg/cm2
以下であり、圧雪しなければスキーに適さない。またこ
のような雪は天然雪に比べ、雪質の変化が急速に進行
し、数日経過すると、外径が約1〜5mmのざらめ雪へと
進む場合もある。ざらめ雪は前述のごとくスキーにとっ
て厄介な雪質であり、前述と同様な対策が施される。
めたり延ばしたりするため、人工降雪装置の導入が盛ん
である。人工降雪装置には大別するとガンタイプとファ
ンタイプの2種類がある。これらの装置で雪を造る方法
は、0℃以下の大気中で高圧の水を圧搾空気の断熱膨張
を利用して、あるいは冷たい空気を利用して細かい氷を
造る方法である。そのようにして造られた人工雪は水分
を10%以上含み、密度が0.3〜0.4g/cm3、強度が1Kg/cm2
以下であり、圧雪しなければスキーに適さない。またこ
のような雪は天然雪に比べ、雪質の変化が急速に進行
し、数日経過すると、外径が約1〜5mmのざらめ雪へと
進む場合もある。ざらめ雪は前述のごとくスキーにとっ
て厄介な雪質であり、前述と同様な対策が施される。
また水を凍結させて氷塊とし、物理的衝撃を与えて粉
砕して氷粒や雪片とする人工造雪機も導入されている
が、これも厄介な雪質であるかき氷状雪またはざらめ雪
しか得られない欠点があり、前述と同様な対策がほどこ
される。
砕して氷粒や雪片とする人工造雪機も導入されている
が、これも厄介な雪質であるかき氷状雪またはざらめ雪
しか得られない欠点があり、前述と同様な対策がほどこ
される。
また、特許出願公表昭63−500526号に開示されている
ような、水膨潤性材料(吸水性樹脂)と水を混合し(吸
水させ)、曝気後凍結させて造る人工雪の場合、雪の密
度や強度は、曝気条件や凍結条件によってばらつきやす
く、密度が0.4〜0.9g/cm3、強度が10〜数100Kg/cm2とな
る。そのような雪は雪というよりも、ごつごつした細か
い氷またはアイスバーンと同じ状態である。アイスバー
ンと同じ状態のものは上記のように物理的衝撃を与えて
粉砕して氷粒や雪片としなければならず、ざらめ雪状の
ものしか得られない。従って、水膨潤性材料のみで人工
雪を造る場合、スキーに適すようにするためには凍結し
た粒子同士が必要以上に結合しないように、界面活性剤
を加えたり、粒子径や吸水比率を調整したり、グルーミ
ングを頻繁に実施したりしなければならない。そのよう
な雪はスキー場にとって非常に使いにくい雪といえる。
ような、水膨潤性材料(吸水性樹脂)と水を混合し(吸
水させ)、曝気後凍結させて造る人工雪の場合、雪の密
度や強度は、曝気条件や凍結条件によってばらつきやす
く、密度が0.4〜0.9g/cm3、強度が10〜数100Kg/cm2とな
る。そのような雪は雪というよりも、ごつごつした細か
い氷またはアイスバーンと同じ状態である。アイスバー
ンと同じ状態のものは上記のように物理的衝撃を与えて
粉砕して氷粒や雪片としなければならず、ざらめ雪状の
ものしか得られない。従って、水膨潤性材料のみで人工
雪を造る場合、スキーに適すようにするためには凍結し
た粒子同士が必要以上に結合しないように、界面活性剤
を加えたり、粒子径や吸水比率を調整したり、グルーミ
ングを頻繁に実施したりしなければならない。そのよう
な雪はスキー場にとって非常に使いにくい雪といえる。
また、屋外スキー場は天候に左右されるので、四季を
通じて利用することができる屋内スキー場の人気が高ま
っている。屋内スキー場の人工ゲレンデも上記の人工雪
や、人工氷粒や雪片など、あるいは水膨潤性材料(吸水
性樹脂)と水から造られる人工雪等を人工のスロープに
配設して造られる。しかし、これらの方法によって造ら
れた屋内スキー場でも上記と同じ問題がある。
通じて利用することができる屋内スキー場の人気が高ま
っている。屋内スキー場の人工ゲレンデも上記の人工雪
や、人工氷粒や雪片など、あるいは水膨潤性材料(吸水
性樹脂)と水から造られる人工雪等を人工のスロープに
配設して造られる。しかし、これらの方法によって造ら
れた屋内スキー場でも上記と同じ問題がある。
また、屋内スキー場の人工ゲレンデに前記水膨潤性材
料(吸水性樹脂)と水を混合(重量比、約1/80〜1/10
0)したものを配設し、スケート場のように一旦は全面
結氷させた後、その表面のみをグルーミングして氷を削
り取り人工雪とした人工ゲレンデもある。この方法によ
って造られた屋内スキー場でも上記の問題があるほか、
人工雪のしたにはアイスバーンのような氷の層があるの
でストックが立たない等の問題もある。
料(吸水性樹脂)と水を混合(重量比、約1/80〜1/10
0)したものを配設し、スケート場のように一旦は全面
結氷させた後、その表面のみをグルーミングして氷を削
り取り人工雪とした人工ゲレンデもある。この方法によ
って造られた屋内スキー場でも上記の問題があるほか、
人工雪のしたにはアイスバーンのような氷の層があるの
でストックが立たない等の問題もある。
また、本発明者等によって開発された、高吸収水性樹
脂粒状体を使用して吸水させるかあるいは吸収させず
に、天然の雪、または人工降雪装置により造った人工雪
や人工造雪機により造った氷雪に混合して凍結して造ら
れた人工雪を用いれば上記の問題は解決されるが、この
方法で造った人工雪は屋外向きであり、屋内スキー場で
用いる場合は、天然の雪や他の方法で造った人工雪や氷
雪に混合することなく、そのまま使用できるような人工
雪であり、しかもゲレンデをスキーに適するように容易
に維持できるものが望まれている。
脂粒状体を使用して吸水させるかあるいは吸収させず
に、天然の雪、または人工降雪装置により造った人工雪
や人工造雪機により造った氷雪に混合して凍結して造ら
れた人工雪を用いれば上記の問題は解決されるが、この
方法で造った人工雪は屋外向きであり、屋内スキー場で
用いる場合は、天然の雪や他の方法で造った人工雪や氷
雪に混合することなく、そのまま使用できるような人工
雪であり、しかもゲレンデをスキーに適するように容易
に維持できるものが望まれている。
一方、これらの人工雪や人工氷雪などをスキーに適し
たコンディションに維持するためには、人工のスロープ
上に断熱材層を設け、その上に冷媒を通すパイプやパネ
ルを敷き詰めて冷凍機によって冷却され温度制御された
冷媒を通して、その上にある人工雪や人工氷雪を冷却す
る方法が行われている。
たコンディションに維持するためには、人工のスロープ
上に断熱材層を設け、その上に冷媒を通すパイプやパネ
ルを敷き詰めて冷凍機によって冷却され温度制御された
冷媒を通して、その上にある人工雪や人工氷雪を冷却す
る方法が行われている。
第2図に従来の屋内スキー場ゲレンデの断面の一例を
示す。強度のあるデッキプレート(D)の上に、厚さ約
75mmの発砲スチロール製断熱材層(G)、冷媒の通る冷
凍パイプ(2)、厚さ約30mmの砂層(3)、ラスメタル
層(4)、水膨潤性材料(吸収性樹脂)と水から造られ
る凍結層(B)および表雪層(A)からなる厚さ約150m
mの人工雪(1)がこの順序で配設されている。
示す。強度のあるデッキプレート(D)の上に、厚さ約
75mmの発砲スチロール製断熱材層(G)、冷媒の通る冷
凍パイプ(2)、厚さ約30mmの砂層(3)、ラスメタル
層(4)、水膨潤性材料(吸収性樹脂)と水から造られ
る凍結層(B)および表雪層(A)からなる厚さ約150m
mの人工雪(1)がこの順序で配設されている。
冷却パイプ(2)には冷凍機(図示せず)からの冷媒
が通り、約−15〜−20℃に制御されている。人工雪
(1)の殆どは凍結層(B)であり、その表面の厚さ約
3cmが表層雪(A)でありその温度は約−2℃である。
屋内スキー場の室温は通常10〜15℃に空調設備によって
維持される。
が通り、約−15〜−20℃に制御されている。人工雪
(1)の殆どは凍結層(B)であり、その表面の厚さ約
3cmが表層雪(A)でありその温度は約−2℃である。
屋内スキー場の室温は通常10〜15℃に空調設備によって
維持される。
このような人工ゲレンデは雪質をスキーに適するよう
に維持するのが難しく、常にグルーミングをせねばなら
ず、その上、空調設備、冷凍設備等の建設費が高く、ま
たランニングコストも大きい欠点がある。
に維持するのが難しく、常にグルーミングをせねばなら
ず、その上、空調設備、冷凍設備等の建設費が高く、ま
たランニングコストも大きい欠点がある。
[発明が解決しようとする課題] 従来の人工スキー場のゲレンデには下記のような問題
点がある。
点がある。
建設費やランニングコストが高い。
冷媒が漏れるとフロンによるオゾン層の破壊の問題が
ある。
ある。
雪質をスキーに適するように維持するのが難しく、常
にグルーミングせねばならない。
にグルーミングせねばならない。
天然雪や人工雪等と配合しないと雪質をスキーに適す
るように維持するのが難しいものもある。
るように維持するのが難しいものもある。
水膨潤性材料(吸水性樹脂)と水から得られるものは
氷塊となるので、粉砕しなければ人工雪とならず、しか
も維持管理が難しい。
氷塊となるので、粉砕しなければ人工雪とならず、しか
も維持管理が難しい。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重
ねた結果、屋内スキー場に適したゲレンデの構成とする
こと、また屋内スキー場に適した人工雪を用いることに
より目的を達成できることを見いだし、本発明をなすに
至った。
ねた結果、屋内スキー場に適したゲレンデの構成とする
こと、また屋内スキー場に適した人工雪を用いることに
より目的を達成できることを見いだし、本発明をなすに
至った。
本発明の第1の目的は、人工スキー場のゲレンデの建
設費やランニングコストが安く、しかもスキーヤーに好
まれる雪質を容易に維持することができるゲレンデを提
供することである。
設費やランニングコストが安く、しかもスキーヤーに好
まれる雪質を容易に維持することができるゲレンデを提
供することである。
また本発明の第2の目的は、オゾン層破壊などの環境
破壊や環境汚染の問題のない人工スキー場のゲレンデの
製法を提供することである。
破壊や環境汚染の問題のない人工スキー場のゲレンデの
製法を提供することである。
本発明の請求項(1)の発明は、 断熱材層の上に凹凸断面を有する基盤を配置し、その
上に人工雪および/または天然雪を配設した人工スキー
場ゲレンデにおいて、該断熱材層と該基盤との間に凸部
空間を形成し、その凸部空間に冷却手段が内蔵されてい
ることを特徴とする人工スキー場ゲレンデである。
上に人工雪および/または天然雪を配設した人工スキー
場ゲレンデにおいて、該断熱材層と該基盤との間に凸部
空間を形成し、その凸部空間に冷却手段が内蔵されてい
ることを特徴とする人工スキー場ゲレンデである。
本発明の請求項(2)の発明は、 該基盤の上にグレーティングを置いた後、その上に人
工雪および/または天然雪を配設することを特徴とする
請求項(1)記載の人工スキー場ゲレンデである。
工雪および/または天然雪を配設することを特徴とする
請求項(1)記載の人工スキー場ゲレンデである。
本発明の請求項(3)の発明は、 冷却手段がドライアイスであることを特徴とする請求
項(1)記載の人工スキー場ゲレンデである。
項(1)記載の人工スキー場ゲレンデである。
本発明の請求項(4)の発明は、 多数の貫通小孔を有する基盤を用いることを特徴とす
る請求項(1)記載の人工スキー場ゲレンデである。
る請求項(1)記載の人工スキー場ゲレンデである。
本発明の請求項(5)の発明は、 人工雪および/または天然雪が落雁状の根雪層とさら
さらした表雪層からなることを特徴とする請求項(1)
記載の人工スキー場ゲレンデである。
さらした表雪層からなることを特徴とする請求項(1)
記載の人工スキー場ゲレンデである。
本発明の請求項(6)の発明は、 人工雪が、下記の特性を有する高級水性樹脂球状体に
5〜100倍吸収させ、それを凍結させたものであること
を特徴とする請求項(1)記載の人工スキー場ゲレンデ
である。
5〜100倍吸収させ、それを凍結させたものであること
を特徴とする請求項(1)記載の人工スキー場ゲレンデ
である。
吸水しても球状を保ち互いに非粘着性であり、 イオン交換水に対する吸水能が約30〜500倍、 吸水前の粒径が約20〜500μm、 吸水後の粒径が約0.05〜5mm。
本発明の請求項(7)の発明は、 人工雪が、下記の特性を有する高級水性樹脂を含む人
工雪であることを特徴とする請求項(1)記載の人工ス
キー場ゲレンデである。
工雪であることを特徴とする請求項(1)記載の人工ス
キー場ゲレンデである。
球状を保ち、 粒径が粒径が約0.05〜2mm、 氷/高吸水性樹脂の重量比が約5〜100。
本発明の請求項(8)の発明は、 断熱材層の上に凹凸断面を有する基盤を配置し、その
上に人工雪および/または天然雪を配設し、該断熱材層
と該基盤との間に凸部空間を形成し、その凸部空間に冷
却手段が内蔵されている人工スキー場ゲレンデを造る
時、下記の特性を有する高吸収性樹脂球状体に5〜100
倍吸収させたものを該基盤上に配置して、該冷却手段に
より凍結させて落雁状人工雪からなる根雪層とし、その
上にさらさらした人工雪の表層雪を設けることを特徴と
する人工スキー場ゲレンデの製法である。
上に人工雪および/または天然雪を配設し、該断熱材層
と該基盤との間に凸部空間を形成し、その凸部空間に冷
却手段が内蔵されている人工スキー場ゲレンデを造る
時、下記の特性を有する高吸収性樹脂球状体に5〜100
倍吸収させたものを該基盤上に配置して、該冷却手段に
より凍結させて落雁状人工雪からなる根雪層とし、その
上にさらさらした人工雪の表層雪を設けることを特徴と
する人工スキー場ゲレンデの製法である。
吸水しても球状を保ち互いに非粘着性であり、 イオン交換水に対する吸水能が約30〜500倍、 吸水前の粒径が約20〜500μm、 吸水後の粒径が約0.05〜5mm。
本発明の請求項(9)の発明は、 多数の貫通小孔を有する基盤および冷却手段としてド
ライアイスを用いることを特徴とする請求項(8)記載
の人工スキー場ゲレンデである。
ライアイスを用いることを特徴とする請求項(8)記載
の人工スキー場ゲレンデである。
本発明の請求項(10)の発明は、 断熱材層の上に凹凸断面を有する基盤を配置し、その
上に人工雪および//または天然雪を配設し、該断熱材層
と該基盤との間に凸部空間を形成し、その凸部空間に冷
却手段が内蔵されている人工スキー場ゲレンデを造る
時、下記の特性を有する高吸収性樹脂球状体に5〜100
倍吸収させたものを凍結して造った落雁状人工雪のブロ
ックあるいは板状物を該基盤上に配置し、次いで該基盤
と該落雁状人工雪との間に水を流入して凍結せしめ、該
落雁状人工雪と該基盤とを強固に接合することを特徴と
する人工スキー場ゲレンデの製法である。
上に人工雪および//または天然雪を配設し、該断熱材層
と該基盤との間に凸部空間を形成し、その凸部空間に冷
却手段が内蔵されている人工スキー場ゲレンデを造る
時、下記の特性を有する高吸収性樹脂球状体に5〜100
倍吸収させたものを凍結して造った落雁状人工雪のブロ
ックあるいは板状物を該基盤上に配置し、次いで該基盤
と該落雁状人工雪との間に水を流入して凍結せしめ、該
落雁状人工雪と該基盤とを強固に接合することを特徴と
する人工スキー場ゲレンデの製法である。
吸水しても球状を保ち互いに非粘着性であり、 イオン交換水に対する吸水能が約30〜500倍、 吸水前の粒径が約20〜500μm、 吸水後の粒径が約0.05〜5mm。
本発明に使用する雪としては天然雪、上記の人工降雪
装置により造った人工雪や、人工造雪機により氷塊を粉
砕して造った氷粒や雪片など、あるいは水膨潤性材料
(吸水性樹脂)と水を混合し(吸水させ)、曝気後凍結
させて造る人工雪等などいずれを用いてもよいし、本発
明者等によって開発された、高吸水性樹脂粒状体を使用
して吸水させるかあるいは吸水させずに、天然の雪、ま
たは人工降雪装置により造った人工雪や人工造雪機によ
り造った氷雪に混合して凍結して造られた人工雪を用い
てもよいし、また本発明者等によって開発された、高吸
水性樹脂球状体に吸水させ、凍結して得られる人工雪を
用いてもよい。
装置により造った人工雪や、人工造雪機により氷塊を粉
砕して造った氷粒や雪片など、あるいは水膨潤性材料
(吸水性樹脂)と水を混合し(吸水させ)、曝気後凍結
させて造る人工雪等などいずれを用いてもよいし、本発
明者等によって開発された、高吸水性樹脂粒状体を使用
して吸水させるかあるいは吸水させずに、天然の雪、ま
たは人工降雪装置により造った人工雪や人工造雪機によ
り造った氷雪に混合して凍結して造られた人工雪を用い
てもよいし、また本発明者等によって開発された、高吸
水性樹脂球状体に吸水させ、凍結して得られる人工雪を
用いてもよい。
これらのなかでも本発明者等によって開発された、高
吸水性樹脂球状体に吸水させ、凍結させて得られる人工
雪が屋内スキー場ゲレンデに適しているので好ましい。
この人工雪について以下に説明する。
吸水性樹脂球状体に吸水させ、凍結させて得られる人工
雪が屋内スキー場ゲレンデに適しているので好ましい。
この人工雪について以下に説明する。
本発明に用いられる高吸水性樹脂にしては、デンプン
系、セルロース系あるいはアクリルアミド、アクリル
酸、アクリル酸塩、メタアクリル酸塩、スチレン、ビニ
ルエーテル等のポリマー、コポリマー、ターポリマー等
の合成樹脂系などがあげられるが、とりわけ球状を示
す、有機溶剤中で逆相懸濁重合として得られるポリアク
リル酸塩、ビニルアルコールとアクリル酸塩共重合体ま
たはイソブチレンと無水マレイン酸との共重合体ケン化
物が好適である。
系、セルロース系あるいはアクリルアミド、アクリル
酸、アクリル酸塩、メタアクリル酸塩、スチレン、ビニ
ルエーテル等のポリマー、コポリマー、ターポリマー等
の合成樹脂系などがあげられるが、とりわけ球状を示
す、有機溶剤中で逆相懸濁重合として得られるポリアク
リル酸塩、ビニルアルコールとアクリル酸塩共重合体ま
たはイソブチレンと無水マレイン酸との共重合体ケン化
物が好適である。
本発明に用いられる高吸水性樹脂の形態は球状であ
り、粒径が吸水させる前で約20〜500μm、吸水後で約
0.05〜2mm程度になるものが好ましい。粒径が吸水させ
る前で約20μm以下では細か過ぎて人工雪が硬くなりす
ぎ、500μm以上では人工雪がざらめ上になり好ましく
ない。
り、粒径が吸水させる前で約20〜500μm、吸水後で約
0.05〜2mm程度になるものが好ましい。粒径が吸水させ
る前で約20μm以下では細か過ぎて人工雪が硬くなりす
ぎ、500μm以上では人工雪がざらめ上になり好ましく
ない。
球状の高吸収性樹脂が好ましい理由として、取り扱い
易い、凍結して得られる人工雪も球状となり、球状人工
雪であるためスキーの滑りがよい、外気の影響などによ
って融解し難いのでゲレンデの維持が経済的に容易に行
える、天然の雪などと混ぜやすいことなどが挙げられ
る。
易い、凍結して得られる人工雪も球状となり、球状人工
雪であるためスキーの滑りがよい、外気の影響などによ
って融解し難いのでゲレンデの維持が経済的に容易に行
える、天然の雪などと混ぜやすいことなどが挙げられ
る。
本発明に用いられる高吸水性樹脂が吸水した後も球状
で流動性を保持し、互いに非粘着性とするためには、多
価エポキシや多価アミンで架橋度を高めてやればよい
が、架橋し過ぎると吸水能が低下するので、適当な吸水
能になるよう架橋剤量を調節する。
で流動性を保持し、互いに非粘着性とするためには、多
価エポキシや多価アミンで架橋度を高めてやればよい
が、架橋し過ぎると吸水能が低下するので、適当な吸水
能になるよう架橋剤量を調節する。
本発明に用いられる高吸水性樹脂が吸水した後も球状
で流動性を保持するのは、吸水した粒子間の付着水が少
なく、粒子が互いに滑り合い空隙が生じることで起こる
と思われる。
で流動性を保持するのは、吸水した粒子間の付着水が少
なく、粒子が互いに滑り合い空隙が生じることで起こる
と思われる。
高吸水性樹脂の中には吸水した時、糊状になるものが
あるが、糊状になると凍結したとき一つの大きな氷塊に
なり、細かく砕かない限りスキー用の人工雪としては使
えないし、またこの人工雪は前記のようにスキーに適す
るように維持するのが困難であるので好ましくない。
あるが、糊状になると凍結したとき一つの大きな氷塊に
なり、細かく砕かない限りスキー用の人工雪としては使
えないし、またこの人工雪は前記のようにスキーに適す
るように維持するのが困難であるので好ましくない。
吸水した高吸水性樹脂粒状体を凍結して得られる本発
明の人工雪は凍結方法、粒径、吸水倍率、吸水能などに
より、細かく均一に分散している「さらさらしたもの」
から、粒子相互が軽く接着しているような例えばお菓子
の「落雁」によく似た「落雁状のもの」ができる。
明の人工雪は凍結方法、粒径、吸水倍率、吸水能などに
より、細かく均一に分散している「さらさらしたもの」
から、粒子相互が軽く接着しているような例えばお菓子
の「落雁」によく似た「落雁状のもの」ができる。
本発明に用いられる高吸水性樹脂はイオン交換水に対
する吸水能が30〜500倍、好ましくは50〜200倍がよい。
30倍より吸水能が小さい場合は得られる人工雪の吸水能
力が低いため人工雪が溶けて発生する液体の水を吸収し
て、目的条件の雪質に維持することが難しくなる。一
方、500倍より大きい場合は吸水した時のゲル強度が弱
く、圧力が加わると破壊され易くなり好ましくない。
する吸水能が30〜500倍、好ましくは50〜200倍がよい。
30倍より吸水能が小さい場合は得られる人工雪の吸水能
力が低いため人工雪が溶けて発生する液体の水を吸収し
て、目的条件の雪質に維持することが難しくなる。一
方、500倍より大きい場合は吸水した時のゲル強度が弱
く、圧力が加わると破壊され易くなり好ましくない。
高吸水性樹脂の吸水量は高吸水性樹脂の最大保水量以
下であり、吸水倍率で約5〜100倍である。軟らかい人
工雪を得たい場合は約5〜50倍とし、硬い人工雪を得た
い場合は約30〜100倍とするのが好ましい。
下であり、吸水倍率で約5〜100倍である。軟らかい人
工雪を得たい場合は約5〜50倍とし、硬い人工雪を得た
い場合は約30〜100倍とするのが好ましい。
高吸水性樹脂の最大保水量以下に吸水させてあるの
で、それを凍結して造った人工雪は未だ吸水能力があ
り、外気温の上昇などにより人工雪が溶けて発生した液
体の水を吸収して目的条件の雪質が変化しないように維
持することができる。
で、それを凍結して造った人工雪は未だ吸水能力があ
り、外気温の上昇などにより人工雪が溶けて発生した液
体の水を吸収して目的条件の雪質が変化しないように維
持することができる。
例えば、硬くて重い雪質が得たい場合は粒径が小さく
(20〜150μm)、吸収倍率/吸収能の比率を大きく(3
0〜80%)する。
(20〜150μm)、吸収倍率/吸収能の比率を大きく(3
0〜80%)する。
反対に軟らかくて軽い雪を得たい場合は粒径大(150
から500μm)、吸水倍率/吸水能の比率を小さく(10
〜50%)すればよい。
から500μm)、吸水倍率/吸水能の比率を小さく(10
〜50%)すればよい。
高吸水性樹脂に吸水させる方法はどんな方法でもよ
く、例えば攪拌した水の中に粒子を投入し、吸水倍率に
もよるが数分間放置するだけでよい。水温により吸水速
度は影響を受け、低温であると吸水速度は遅く、高温に
なるほど早くなる傾向があるので、例えば水温が10℃以
下などの場合は適宜加熱して吸水させることが望まし
い。
く、例えば攪拌した水の中に粒子を投入し、吸水倍率に
もよるが数分間放置するだけでよい。水温により吸水速
度は影響を受け、低温であると吸水速度は遅く、高温に
なるほど早くなる傾向があるので、例えば水温が10℃以
下などの場合は適宜加熱して吸水させることが望まし
い。
吸水した高吸水性樹脂はそのまま室温に放置しても水
分を放出せず長時間安定に保つことができるので、凍結
して人工雪を造るまでに或る程度の期間があっても(例
えば、2か月以上)特に悪影響を受けることはない。
分を放出せず長時間安定に保つことができるので、凍結
して人工雪を造るまでに或る程度の期間があっても(例
えば、2か月以上)特に悪影響を受けることはない。
高級水性樹脂自体は吸水性であるので、保存する場合
は吸湿しないように例えば密閉容器に入れておくのが望
ましい。
は吸湿しないように例えば密閉容器に入れておくのが望
ましい。
吸水させた高吸水性樹脂球状体を凍結する方法は「さ
らさらした人工雪」を造る場合と、「落雁状の人工雪」
を造る場合とでは異なる。
らさらした人工雪」を造る場合と、「落雁状の人工雪」
を造る場合とでは異なる。
「さらさらした人工雪」を造る場合は、前記の人工降
雪機や人工造雪機等を用いてもよいが、好ましくはドラ
イアイス、液体窒素、液体空気等の冷却剤と直接接触下
に攪拌混合しながら急速に凍結する方法を用いる。さら
に好ましくはドライアイスの粉粒体を用いるほうほうで
ある。これらの冷却剤の量や混合時間などは特に限定さ
れない。凍結した人工雪の温度は約0〜−30℃となるよ
うにするのがよいが、各種の条件によって異なるで、適
宜選択するのがよい。ドライアイスの場合は大きさや攪
拌速度によって混合状態が変化するので、均一に急速に
冷凍が進行するようにすることが望ましい。
雪機や人工造雪機等を用いてもよいが、好ましくはドラ
イアイス、液体窒素、液体空気等の冷却剤と直接接触下
に攪拌混合しながら急速に凍結する方法を用いる。さら
に好ましくはドライアイスの粉粒体を用いるほうほうで
ある。これらの冷却剤の量や混合時間などは特に限定さ
れない。凍結した人工雪の温度は約0〜−30℃となるよ
うにするのがよいが、各種の条件によって異なるで、適
宜選択するのがよい。ドライアイスの場合は大きさや攪
拌速度によって混合状態が変化するので、均一に急速に
冷凍が進行するようにすることが望ましい。
「落雁状の人工雪」を造る場合には、冷却剤により冷
却されたパイプ、シート、床、板などの基盤上に吸水し
た高吸水性樹脂粒状体を載せて凍結させる。基盤の温度
は約−40℃以下がよく、低いほど固めのものが得られ
る。
却されたパイプ、シート、床、板などの基盤上に吸水し
た高吸水性樹脂粒状体を載せて凍結させる。基盤の温度
は約−40℃以下がよく、低いほど固めのものが得られ
る。
本発明の人工雪はそのままゲレンデに使用することが
できる。単独で直接使用することにより人工スキー場を
手軽に造ることができる上、維持も容易となる。しか
し、天然雪、本発明以外の方法で造られた人工雪や氷雪
などと適宜配合して用いてもよい。配合割合は任意でよ
い。
できる。単独で直接使用することにより人工スキー場を
手軽に造ることができる上、維持も容易となる。しか
し、天然雪、本発明以外の方法で造られた人工雪や氷雪
などと適宜配合して用いてもよい。配合割合は任意でよ
い。
ゲレンデを造るとき、例えば、「落雁状の人工雪」を
下に敷き、その上に「さらさらした人工雪」を置いてそ
れぞれ適当な厚さで構成すれば、前記のように問題のな
いスキーに適したゲレンデを造ることができ、しかもス
トックが立たないなどの問題もなくなる。
下に敷き、その上に「さらさらした人工雪」を置いてそ
れぞれ適当な厚さで構成すれば、前記のように問題のな
いスキーに適したゲレンデを造ることができ、しかもス
トックが立たないなどの問題もなくなる。
本発明で用いる高吸水性樹脂粒状体は適当な方法によ
り分離回収し、乾燥するなどして再使用することができ
る。本発明で用いる高吸水性樹脂粒状体はそれ自体光崩
壊性、生分解性を有するので、使用後、廃棄しても問題
がないが、特に早期の光崩壊性や生分解性を望む場合
は、高吸水性樹脂に光崩壊、生分解用の公知促進剤、触
媒、添加剤等を配合、添加、含浸、塗布などしてもよ
い。高吸水性樹脂自体は人体に対しても安全なものであ
るから、これらの添加剤も安全性に配慮して選択するの
が好ましい。
り分離回収し、乾燥するなどして再使用することができ
る。本発明で用いる高吸水性樹脂粒状体はそれ自体光崩
壊性、生分解性を有するので、使用後、廃棄しても問題
がないが、特に早期の光崩壊性や生分解性を望む場合
は、高吸水性樹脂に光崩壊、生分解用の公知促進剤、触
媒、添加剤等を配合、添加、含浸、塗布などしてもよ
い。高吸水性樹脂自体は人体に対しても安全なものであ
るから、これらの添加剤も安全性に配慮して選択するの
が好ましい。
本発明の人工雪および/または本発明に用いる高吸水
性樹脂を顔料、染料などを用いる公知の方法で着色して
もよい。着色された人工雪は美しいので、新しい商業的
価値を付加することができる。例えば、上級者用ゲレン
デ、初級者用ゲレンデ等を色で区別することなどにも使
用することができ、スキーをより楽しいものとする。
性樹脂を顔料、染料などを用いる公知の方法で着色して
もよい。着色された人工雪は美しいので、新しい商業的
価値を付加することができる。例えば、上級者用ゲレン
デ、初級者用ゲレンデ等を色で区別することなどにも使
用することができ、スキーをより楽しいものとする。
本発明の人工雪および/または本発明に用いる高吸水
性樹脂に公知の香水、芳香剤、香料などを用いて賦香す
ることによりまた新しい商業的価値を付加することがで
きる。
性樹脂に公知の香水、芳香剤、香料などを用いて賦香す
ることによりまた新しい商業的価値を付加することがで
きる。
本発明に用いる高吸水性樹脂に酸化防止剤、紫外線吸
収剤、蛍光剤、核剤、増量剤、低摩擦係数を持つ物質、
その他添加剤などを本発明の主旨を損なわない範囲で添
加、配合、塗布、含浸などしてもよい。
収剤、蛍光剤、核剤、増量剤、低摩擦係数を持つ物質、
その他添加剤などを本発明の主旨を損なわない範囲で添
加、配合、塗布、含浸などしてもよい。
本発明の人工スキー場ゲレンデおよびその製法を図面
を用いて説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
を用いて説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
第1図は本発明の人工スキー場のゲレンデの断面図で
ある。外部と断熱するための発砲ポリスチレン等の断熱
材層(G)の上に、補強板(E)、凹凸断面を有する基
盤(D)、グレーティング(C)、根雪層(B)および
表皮層(A)からなる人工雪(1)が図のように配設さ
れており、該断熱材層(G)と該基盤(D)との間に形
成された凸部空間(H)にドライアイス等の冷却手段
(F)が内蔵されており、この冷却手段(F)によって
人工雪(1)を冷却する。
ある。外部と断熱するための発砲ポリスチレン等の断熱
材層(G)の上に、補強板(E)、凹凸断面を有する基
盤(D)、グレーティング(C)、根雪層(B)および
表皮層(A)からなる人工雪(1)が図のように配設さ
れており、該断熱材層(G)と該基盤(D)との間に形
成された凸部空間(H)にドライアイス等の冷却手段
(F)が内蔵されており、この冷却手段(F)によって
人工雪(1)を冷却する。
外部と断熱するために発砲ポリスチレン等の断熱材層
(G)を用いているので、ドライアイス等の冷却手段
(F)による人工雪の冷却を効率よく行うことができ
る。
(G)を用いているので、ドライアイス等の冷却手段
(F)による人工雪の冷却を効率よく行うことができ
る。
断熱材層(G)の材質は特に限定されないが、独立気
泡を有するプラスチック発砲体が軽量でかつ断熱効果も
よいので好ましい。断熱材層(G)の厚さなどは人工ス
キー場に応じて設計されるものである。
泡を有するプラスチック発砲体が軽量でかつ断熱効果も
よいので好ましい。断熱材層(G)の厚さなどは人工ス
キー場に応じて設計されるものである。
凹凸断面を有する基盤(D)は、形成された凸部空間
(H)内蔵されている冷却手段(F)による人工雪の冷
却を助けると共に、ゲレンデの強度メンバーであるの
で、熱伝導率が大きくかつ強度のあるスチールなどの金
属材料で構成されるのが好ましい。基盤(D)の凹凸断
面の形状、寸法、肉厚なども熱伝導や強度に関係するの
で、ドライアイス等の冷却手段(F)を入れることがで
き、かつ熱伝導率を大きくし、強度も充分有するように
し、しかも人工雪がスロープからずり落ちないようなデ
ザインにするのが好ましい。
(H)内蔵されている冷却手段(F)による人工雪の冷
却を助けると共に、ゲレンデの強度メンバーであるの
で、熱伝導率が大きくかつ強度のあるスチールなどの金
属材料で構成されるのが好ましい。基盤(D)の凹凸断
面の形状、寸法、肉厚なども熱伝導や強度に関係するの
で、ドライアイス等の冷却手段(F)を入れることがで
き、かつ熱伝導率を大きくし、強度も充分有するように
し、しかも人工雪がスロープからずり落ちないようなデ
ザインにするのが好ましい。
また基盤(D)には多数の貫通小孔を全面に設けるこ
とが望ましい。この小孔を通して冷気を上昇させること
により人工雪の冷却を助けるために設けるのであるが、
冷却手段(F)が特にドライアイスである場合、気化し
た冷気がこの貫通小孔を通って矢印のように人工雪中を
通り、人工雪表面から外部に出ることにより、人工雪の
冷却が効果的に行われるとともに、人工雪表面に白煙が
湧き出るので視覚的効果も出すことができる。
とが望ましい。この小孔を通して冷気を上昇させること
により人工雪の冷却を助けるために設けるのであるが、
冷却手段(F)が特にドライアイスである場合、気化し
た冷気がこの貫通小孔を通って矢印のように人工雪中を
通り、人工雪表面から外部に出ることにより、人工雪の
冷却が効果的に行われるとともに、人工雪表面に白煙が
湧き出るので視覚的効果も出すことができる。
気化した炭酸ガスの冷気が人工雪を効果的に冷却する
ので、表皮層(A)の雪を−2℃位に保ち安く、外気温
などによる輻射や伝熱により融解し難くなる。従来の屋
内人工スキー場では室内温度を約10〜15℃またはそれ以
下に空調しないと表皮層(A)の雪を−2℃位に保つこ
とができないのに対し、本発明の方法によれば室内温度
が20℃位であっても大丈夫である。
ので、表皮層(A)の雪を−2℃位に保ち安く、外気温
などによる輻射や伝熱により融解し難くなる。従来の屋
内人工スキー場では室内温度を約10〜15℃またはそれ以
下に空調しないと表皮層(A)の雪を−2℃位に保つこ
とができないのに対し、本発明の方法によれば室内温度
が20℃位であっても大丈夫である。
貫通小孔の数や大きさは強度や冷却効果により適宜デ
ザインする。小孔を出た冷気はグレーティング(C)、
根雪層(B)および表皮層(A)を通って外部へ出るの
で、特に根雪層(B)がアイスバーンの場合は効果がな
い。根雪層(B)および表皮層(A)が本発明で好まし
く用いる人工雪であれば、根雪層(B)は落雁状である
ので気化した冷気がよく通るし、表皮層(A)はさらさ
らした人工雪であるので問題はなく、貫通小孔の効果が
大きくなる。
ザインする。小孔を出た冷気はグレーティング(C)、
根雪層(B)および表皮層(A)を通って外部へ出るの
で、特に根雪層(B)がアイスバーンの場合は効果がな
い。根雪層(B)および表皮層(A)が本発明で好まし
く用いる人工雪であれば、根雪層(B)は落雁状である
ので気化した冷気がよく通るし、表皮層(A)はさらさ
らした人工雪であるので問題はなく、貫通小孔の効果が
大きくなる。
グレーティング(C)は人工雪(1)がスロープから
ずり落ちないように設けるものであり、材質は−80℃の
低温に耐えるような鋼、アルミニウムなどの金属やプラ
スチックが好ましい。格子の形状、寸法などは適宜して
よい。
ずり落ちないように設けるものであり、材質は−80℃の
低温に耐えるような鋼、アルミニウムなどの金属やプラ
スチックが好ましい。格子の形状、寸法などは適宜して
よい。
冷却手段(F)としては、氷と食塩、塩化カルシウム
などの塩を混合した寒剤やドライアイスなど、冷媒を通
したパイプやパネルなどを用いることができるが、低温
を容易に得られる、簡便に取り扱える、奇麗に使用でき
るので環境破壊問題がない、入手が容易で安価である、
白煙による美的効果があるなどからドライアイスが好ま
しい。しかしこれらの冷却手段を併用してもよい。ドラ
イアイスなどの冷却手段(F)の形状や大きさとしては
30〜40cm角のものが取り扱い易いが、取り扱い易さ、冷
却効率などを計算して人工スキー場ゲレンデに応じて設
計されるものである。
などの塩を混合した寒剤やドライアイスなど、冷媒を通
したパイプやパネルなどを用いることができるが、低温
を容易に得られる、簡便に取り扱える、奇麗に使用でき
るので環境破壊問題がない、入手が容易で安価である、
白煙による美的効果があるなどからドライアイスが好ま
しい。しかしこれらの冷却手段を併用してもよい。ドラ
イアイスなどの冷却手段(F)の形状や大きさとしては
30〜40cm角のものが取り扱い易いが、取り扱い易さ、冷
却効率などを計算して人工スキー場ゲレンデに応じて設
計されるものである。
補強板(E)は金属板など適宜適当なものを使用して
よく、場合によってはなくても差し支えない。
よく、場合によってはなくても差し支えない。
本発明の人工スキー場ゲレンデを造る時、前記の特性
を有する高吸水性樹脂粒状体に5〜100倍吸収させたも
のを該基盤(D)上に配置して、冷却手段(F)により
凍結させて落雁状人工雪〜なる根雪層(B)を作り、そ
の上にさらさらした人工雪の表層雪(A)を設けるのが
よい。
を有する高吸水性樹脂粒状体に5〜100倍吸収させたも
のを該基盤(D)上に配置して、冷却手段(F)により
凍結させて落雁状人工雪〜なる根雪層(B)を作り、そ
の上にさらさらした人工雪の表層雪(A)を設けるのが
よい。
さらに好ましくは、この根雪層(B)あるいは別に作
った根雪層(B)となる落雁状人工雪のブロック、板状
物を該基盤(D)上に配置した後、両者の間に水を流入
して凍結させることにより両者を強固に結合する。この
方法によれば、人工スキー場ゲレンデを容易に作ること
ができるので、工期を短縮できる、短時間でゲレンデを
補修できる、ゲレンデの維持が容易であるなどの効果が
でる。
った根雪層(B)となる落雁状人工雪のブロック、板状
物を該基盤(D)上に配置した後、両者の間に水を流入
して凍結させることにより両者を強固に結合する。この
方法によれば、人工スキー場ゲレンデを容易に作ること
ができるので、工期を短縮できる、短時間でゲレンデを
補修できる、ゲレンデの維持が容易であるなどの効果が
でる。
根雪層(B)および表皮層(Aの厚さ、硬さなどは上
級者ゲレンデ、初心者げれんでなどにより異なるので前
記のように適宜デザインするのが好ましく、特に限定さ
れない。
級者ゲレンデ、初心者げれんでなどにより異なるので前
記のように適宜デザインするのが好ましく、特に限定さ
れない。
[実施例] 次ぎに本発明を実施例によって具体的に説明するが、本
発明はこの実施例に限定されるものではない。
発明はこの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例における吸水能、流
動性、凍結後の人工雪の密度および強度は次の操作によ
り求められる。
動性、凍結後の人工雪の密度および強度は次の操作によ
り求められる。
(イオン交換水に対する吸水能) 乾燥ポリマー0.5gを1のイオン交換水に分散し、24
時間静置後、60メッシュの金網で濾過し得られた水膨潤
体重量(W)を測定し、この値を初めの乾燥ポリマー
(W0)で割って得られた値である。
時間静置後、60メッシュの金網で濾過し得られた水膨潤
体重量(W)を測定し、この値を初めの乾燥ポリマー
(W0)で割って得られた値である。
(吸水後の流動性) 乾燥ポリマー1.0gにイオン交換水50cc加えて吸水し切
った後、動かしながら水膨潤体を観察し、○、×、△で
示した。
った後、動かしながら水膨潤体を観察し、○、×、△で
示した。
安息角を測定した。
(凍結後の人工雪の密度) 体積のわかった雪を取りだし、秤量し、重量を体積で
割って求める。単位はg/cm3。雪が軟らかいときは、薄
いステンレス製の内容積のわかった箱を積雪に差し込め
ば、体積のわかった雪が取れる。硬い雪の場合は、鋸で
四角に雪を切りだし、寸法を物差しで計って体積を計算
する。
割って求める。単位はg/cm3。雪が軟らかいときは、薄
いステンレス製の内容積のわかった箱を積雪に差し込め
ば、体積のわかった雪が取れる。硬い雪の場合は、鋸で
四角に雪を切りだし、寸法を物差しで計って体積を計算
する。
(凍結後の人工雪の強度) 木下式硬度計で、人工雪におもりを落下させ、落下強
度を測定する。単位はkg/cm2。円板の人工雪への沈みが
7〜30mmに入るようアダプターを交換し、換算表から強
度を求める。
度を測定する。単位はkg/cm2。円板の人工雪への沈みが
7〜30mmに入るようアダプターを交換し、換算表から強
度を求める。
(高吸水性樹脂球状体の合成例) 攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度計および窒素ガ
ス導入管を付した500mlセパラブルフラスコにイオン交
換水150gを仕込み、分散剤として部分ケン化ポリビニル
アルコール(日本合成化学(株)GH−23)0.2gを添加
し、加熱溶融させた後、窒素置換した。
ス導入管を付した500mlセパラブルフラスコにイオン交
換水150gを仕込み、分散剤として部分ケン化ポリビニル
アルコール(日本合成化学(株)GH−23)0.2gを添加
し、加熱溶融させた後、窒素置換した。
一方、あらかじめ、三角フラスコ中でアクリル酸ラウ
リル、トリデシル混合エステル(大阪有機化学(株)製
LTA)22.5g、メタクリル酸ヒドロキシエチル10.0g、メ
タクリル酸メチル17.5gにアゾビスジメチルバレロニト
リル1.0gを加えて溶解し、上記のセパラブルフラスコに
窒素パブリング下に1時間かけて滴下した。65℃で5時
間保持し、反応を終了させ、冷却後固形物を濾過し、水
洗した後、減圧乾燥してビーズ状の分散剤を得た。
リル、トリデシル混合エステル(大阪有機化学(株)製
LTA)22.5g、メタクリル酸ヒドロキシエチル10.0g、メ
タクリル酸メチル17.5gにアゾビスジメチルバレロニト
リル1.0gを加えて溶解し、上記のセパラブルフラスコに
窒素パブリング下に1時間かけて滴下した。65℃で5時
間保持し、反応を終了させ、冷却後固形物を濾過し、水
洗した後、減圧乾燥してビーズ状の分散剤を得た。
攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度計および窒素ガ
ス導入管を付した1000mlセパラブルフラスコにn−ヘキ
サン360.7g、上記分散剤4.32gを仕込み、50℃まで昇温
し分散溶解した後、窒素置換した。
ス導入管を付した1000mlセパラブルフラスコにn−ヘキ
サン360.7g、上記分散剤4.32gを仕込み、50℃まで昇温
し分散溶解した後、窒素置換した。
一方、あらかじめ、三角フラスコ中でアクリル酸72.0
gをイオン交換水103.6gに溶解した水酸化ナトリウム32.
2gで部分中和し、さらに室温下で過硫酸カリウム0.24g
を溶解した。この単量体水溶液を上記のセパラブルフラ
スコに300rpmの撹拌速度で窒素気流バブリング下に1時
間かけて滴下し、2時間還流後、30%過酸化水素水0.1g
を添加し、さらに還流を1時間続け重合を完結させた。
その後、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.73
gを添加し、共沸脱水を行い濾過後、減圧乾燥して白色
の高吸水性樹脂球状体を得た。
gをイオン交換水103.6gに溶解した水酸化ナトリウム32.
2gで部分中和し、さらに室温下で過硫酸カリウム0.24g
を溶解した。この単量体水溶液を上記のセパラブルフラ
スコに300rpmの撹拌速度で窒素気流バブリング下に1時
間かけて滴下し、2時間還流後、30%過酸化水素水0.1g
を添加し、さらに還流を1時間続け重合を完結させた。
その後、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.73
gを添加し、共沸脱水を行い濾過後、減圧乾燥して白色
の高吸水性樹脂球状体を得た。
(実施例1) 上記の高吸水性樹脂球状体は、平均粒径が100μmで
あり優れた流動性を示す。
あり優れた流動性を示す。
常温の水中で撹拌しながら19秒吸水させると50倍吸水
して膨潤し、その平均粒径は0.4mmとなり、これも優れ
た流動性を示した。50倍吸水させ膨潤した高吸水性樹脂
球状体を室温で60日以上放置したが、放水することなく
安定に保持することができた。
して膨潤し、その平均粒径は0.4mmとなり、これも優れ
た流動性を示した。50倍吸水させ膨潤した高吸水性樹脂
球状体を室温で60日以上放置したが、放水することなく
安定に保持することができた。
イオン交換水に対する吸水能は100倍であった。
高吸水性樹脂球状体の製造法、粒径、吸水能などを変
えた例を表−1に示す。
えた例を表−1に示す。
(実施例2):人工雪の製造例1 厚さ1mmのアルミニウム板の下にドライアイスを置
き、−40℃以下に冷却した後、板上に50倍吸水させ膨潤
した高吸水性樹球状体(温度約19℃)を載せて(10cm×
10cm)、−8.3℃の室温下に約1〜2時間凍結させた。
その結果を表−2に示す。
き、−40℃以下に冷却した後、板上に50倍吸水させ膨潤
した高吸水性樹球状体(温度約19℃)を載せて(10cm×
10cm)、−8.3℃の室温下に約1〜2時間凍結させた。
その結果を表−2に示す。
得られた落雁状の人工雪とアルミニウム板の間に少量
の水を流入すると水は凍結して、人工雪とアルミニウム
板は強固に接合した。
の水を流入すると水は凍結して、人工雪とアルミニウム
板は強固に接合した。
この人工雪を−1℃に保存して、経時変化を調べた
が、1か月後でも今だ製造直後の状態を持続していた。
が、1か月後でも今だ製造直後の状態を持続していた。
(実施例3):人工雪の製造例2 50倍吸水させ膨潤した高吸水性樹脂球状体100重量部
と粒状のドライアイス60重量部以上とを、−8.3℃の室
温下に家庭用ハンドミキサー(日立ハンドミキサーHF−
330)を用いて約5分間混合して凍結させ、人工雪を造
った。その結果を表−3に示す。
と粒状のドライアイス60重量部以上とを、−8.3℃の室
温下に家庭用ハンドミキサー(日立ハンドミキサーHF−
330)を用いて約5分間混合して凍結させ、人工雪を造
った。その結果を表−3に示す。
得られた人工雪を−1℃に保存して、経時変化を調べ
たが、1か月後でも今だ製造直後の状態を持続してい
た。
たが、1か月後でも今だ製造直後の状態を持続してい
た。
(実施例4)人工スキー場ゲレンデの製造例 第1図に示した人工スキー場のゲレンデににおいて、
厚さ5mm、径0.1mmの小孔を全面に有するアルミニウム波
板(波の凸部は巾約40cm、高さ約40cm)からなる基盤
(D)、厚さ20cmの発泡ポリスチレンの断熱材層
(G)、冷却手段としてドライアイス(巾と厚さが約30
cm、長さ約40cm)を用いた。別に、該アルミニウム波板
を−40℃以下に冷却した後、板上に50倍吸水させ膨潤し
た高吸水性樹脂球状体(温度約19℃)を載せて、−8.3
℃の室温下に約1〜2時間凍結させて、厚さ約15cmの落
雁状の人工雪のブロックを作り、これをゲレンデのアル
ミニウム波板の上に敷き詰めた。
厚さ5mm、径0.1mmの小孔を全面に有するアルミニウム波
板(波の凸部は巾約40cm、高さ約40cm)からなる基盤
(D)、厚さ20cmの発泡ポリスチレンの断熱材層
(G)、冷却手段としてドライアイス(巾と厚さが約30
cm、長さ約40cm)を用いた。別に、該アルミニウム波板
を−40℃以下に冷却した後、板上に50倍吸水させ膨潤し
た高吸水性樹脂球状体(温度約19℃)を載せて、−8.3
℃の室温下に約1〜2時間凍結させて、厚さ約15cmの落
雁状の人工雪のブロックを作り、これをゲレンデのアル
ミニウム波板の上に敷き詰めた。
落雁状の人工雪とアルミニウム板の間に少量の水を流
入すると水は凍結して、人工雪とアルミニウム波板は強
固に接合した。
入すると水は凍結して、人工雪とアルミニウム波板は強
固に接合した。
別に50倍吸水させ膨潤した高吸水性樹脂球状体100重
量部と粒状のドライアイス60重量部以上とを、−8.3℃
室温下にミキサーを用いて約5分間混合して凍結させ、
さらさらな人工雪としたものを、上記の落雁状人工雪の
上に厚さ約5cm敷き詰めてゲレンデを作った。
量部と粒状のドライアイス60重量部以上とを、−8.3℃
室温下にミキサーを用いて約5分間混合して凍結させ、
さらさらな人工雪としたものを、上記の落雁状人工雪の
上に厚さ約5cm敷き詰めてゲレンデを作った。
室内温度20℃で1か月このゲレンデをスキーに適する
ように維持することができた。
ように維持することができた。
ドライアイスの冷気は該小孔を通って人工雪の表面に
白煙を作り、美しい雰囲気となった。
白煙を作り、美しい雰囲気となった。
[発明の効果] 本発明は、特に屋内スキー場に適したゲレンデおよび
その製法を提供する。従来の天然雪や人工雪などの持つ
欠点を改良した優れた人工雪、特に屋内スキー場のゲレ
ンデに適した人工雪を使用し、また冷凍機などを使用せ
ずに冷凍したり冷却するような屋内スキー場に適したゲ
レンデの構成とすることにより、圧雪しなくてもよく、
雪質の経時変化が少ないのでスキーヤーに好まれるゲレ
ンデのコンディションを保ち易くすることができ、しか
も建設費や維持費が易く、しかも環境破壊や環境汚染な
どの問題がないなどの特徴を有する人工スキー場ゲレン
デを提供することができる。
その製法を提供する。従来の天然雪や人工雪などの持つ
欠点を改良した優れた人工雪、特に屋内スキー場のゲレ
ンデに適した人工雪を使用し、また冷凍機などを使用せ
ずに冷凍したり冷却するような屋内スキー場に適したゲ
レンデの構成とすることにより、圧雪しなくてもよく、
雪質の経時変化が少ないのでスキーヤーに好まれるゲレ
ンデのコンディションを保ち易くすることができ、しか
も建設費や維持費が易く、しかも環境破壊や環境汚染な
どの問題がないなどの特徴を有する人工スキー場ゲレン
デを提供することができる。
第1図は本発明の人工スキー場ゲレンデの断面図の例を
示す。第2図は従来の人工スキー場のゲレンデの断面図
の例を示す。 1:人工雪 2:冷凍パイプ 3:砂 4:ラスメタル A:表層雪あるいは表皮層 B:凍結層あるいは根雪層 C:グレーティング D:デッキプレート E:補強板 F:ドライアイス G:断熱材 H:凸部空間
示す。第2図は従来の人工スキー場のゲレンデの断面図
の例を示す。 1:人工雪 2:冷凍パイプ 3:砂 4:ラスメタル A:表層雪あるいは表皮層 B:凍結層あるいは根雪層 C:グレーティング D:デッキプレート E:補強板 F:ドライアイス G:断熱材 H:凸部空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 政尚 群馬県邑楽郡大泉町上小泉2191―1 (72)発明者 永井 俊剛 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−295914(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A63C 19/10
Claims (11)
- 【請求項1】断熱材層の上に凹凸断面を有する基盤を配
置し、その上に人工雪および/または天然雪を配設した
人工スキー場ゲレンデにおいて、該断熱材層と該基盤と
の間に凸部空間を形成し、その凸部空間に冷却手段が内
蔵されていることを特徴とする人工スキー場ゲレンデ。 - 【請求項2】該基盤の上にグレーティングを置き、その
上に人工雪および/または天然雪を配設することを特徴
とする請求項(1)記載の人工スキー場ゲレンデ。 - 【請求項3】冷却手段かドライアイスであることを特徴
とする請求項(1)記載の人工スキー場ゲレンデ。 - 【請求項4】多数の貫通小孔を有する基盤を用いること
を特徴とする請求項(1)記載の人工スキー場ゲレン
デ。 - 【請求項5】人工雪および/または天然雪が落雁状の根
雪層とさらさらした表層雪からなることを特徴とする請
求項(1)記載の人工スキー場ゲレンデ。 - 【請求項6】人工雪が、下記の特性を有する高吸収性樹
脂球状体に5〜100倍吸水させ、それを凍結させたもの
であることを特徴とする請求項(1)記載の人工スキー
場ゲレンデ。 吸水しても球状を保ち互いに非粘着性であり、 イオン交換水に対する吸水能が約30〜500倍、 吸水前の粒径が約20〜500μm、 吸水後の粒径が約0.05〜5mm。 - 【請求項7】人工雪が、下記の特性を有する高吸収性樹
脂を含む人工雪であることを特徴とする請求項(1)記
載の人工スキー場ゲレンデ。 球状を保ち、 粒径が粒径が約0.05〜2mm、 氷/高吸水性樹脂の重量比が約5〜100。 - 【請求項8】断熱材層の上に凹凸断面を有する基盤を配
置し、その上に人工雪および/または天然雪を配設し、
該断熱材層と該基盤との間に凸部空間を形成し、その凸
部空間に冷却手段が内蔵されている人工スキー場ゲレン
デを造る時、下記の特性を有する高吸収性樹脂球状体に
5〜100倍吸水させたものを該基盤上に配置して、該冷
却手段により凍結させて落雁状人工雪からなる根雪層と
し、その上にさらさらした人工雪の表層雪を設けること
を特徴とする人工スキー場ゲレンデの製法。 吸水しても球状を保ち互いに非粘着性であり、 イオン交換水に対する吸水能が約30〜500倍、 吸水前の粒径が約20〜500μm、 吸水後の粒径が約0.05〜5mm。 - 【請求項9】多数の貫通小孔を有する基盤および冷却手
段としてドライアイスを用いることを特徴とする請求項
(8)記載の人工スキー場ゲレンデの製法。 - 【請求項10】断熱材層の上に凹凸断面を有する基盤を
配置し、その上に人工雪および/または天然雪を配設
し、該断熱材層と該基盤との間に凸部空間を形成し、そ
の凸部空間に冷却手段が内蔵されている人工スキー場ゲ
レンデを造る時、下記の特性を有する高吸収性樹脂球状
体に5〜100倍吸水させたものを凍結して造った落雁状
人工雪のブロックあるいは板状物を該基盤上に配置し、
次いで該基盤と該落雁状人工雪との間に水を流入して凍
結せしめ、該落雁状人工雪と該基盤とを強固に接合する
ことを特徴とする人工スキー場ゲレンデの製法。 吸水しても球状を保ち互いに非粘着性であり、 イオン交換水に対する吸水能が約30〜500倍、 吸水前の粒径が約20〜500μm、 吸水後の粒径が約0.05〜5mm。 - 【請求項11】多数の貫通小孔を有する基盤および冷却
手段としてドライアイスを用いることを特徴とする請求
項(10)記載の人工スキー場ゲレンデの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15073190A JP2938148B2 (ja) | 1990-06-09 | 1990-06-09 | 人工スキー場ゲレンデおよびその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15073190A JP2938148B2 (ja) | 1990-06-09 | 1990-06-09 | 人工スキー場ゲレンデおよびその製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0444781A JPH0444781A (ja) | 1992-02-14 |
JP2938148B2 true JP2938148B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=15503184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15073190A Expired - Fee Related JP2938148B2 (ja) | 1990-06-09 | 1990-06-09 | 人工スキー場ゲレンデおよびその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2938148B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0767496B2 (ja) * | 1990-11-09 | 1995-07-26 | 東京ガス・エンジニアリング株式会社 | 人工スキー場 |
-
1990
- 1990-06-09 JP JP15073190A patent/JP2938148B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0444781A (ja) | 1992-02-14 |
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