JP3043258B2 - 流量制御弁及び空気調和機 - Google Patents

流量制御弁及び空気調和機

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JP3043258B2
JP3043258B2 JP7043839A JP4383995A JP3043258B2 JP 3043258 B2 JP3043258 B2 JP 3043258B2 JP 7043839 A JP7043839 A JP 7043839A JP 4383995 A JP4383995 A JP 4383995A JP 3043258 B2 JP3043258 B2 JP 3043258B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流量制御弁及びそれを備
えた空気調和機に係り、より詳しくは、所定の流体が流
通する管路の途中に配置され、該管路を流通する流体の
流量を制御するための流量制御弁、及びこの流量制御弁
を温水熱交換器を流通する温水の流量を制御するための
温水弁に適用した空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷媒で冷房を行い、温水で暖
房を行う空気調和機(温水空気調和機)が知られてい
る。この温水空気調和機では、温水の循環管路を被調和
室の床下等に配設しておき、暖房モードの運転時に該循
環管路に温水を流通させることにより、被調和室を床下
等から暖房していた。
【0003】ここでの循環管路に流通する温水の流量
は、該循環管路の途中に設置された所定の流量制御弁に
よって制御していた。この流量制御弁の開閉制御は、従
来高価なステッピングモータを用いた複雑な電気回路に
より電気的に行われていた。
【0004】そこで、上記流量制御弁の開閉制御を簡素
化し設備コストの低減を図ることを目的として、所定の
熱膨張部材の温度変化量と該熱膨張部材の膨張又は収縮
による体積変化量とが略比例するという特性を利用し
て、所定の熱膨張部材が膨張又は収縮することにより該
熱膨張部材の体積変化量に応じて開閉するような構成の
流量制御弁が提案されている。この流量制御弁では、比
較的簡素な構成で実行可能な該熱膨張部材の加熱ヒータ
への通電のデューティ制御を行うことにより、該熱膨張
部材の体積変化量、即ち弁の開閉量を制御することがで
きる。
【0005】ところで、上記提案では構成を簡素化する
ために、制御対象である弁の開閉量を求める方法とし
て、直接弁の開閉量を測定するのではなく、サーミスタ
等の温度検出手段により熱膨張部材の温度を検出し、そ
の検出温度の変化量に基づいて該熱膨張部材の体積変化
量、即ち弁の開閉量を算出する方法を採用していた。そ
のため、熱膨張部材の温度を検出するための温度検出手
段と、熱膨張部材を加熱するためのヒータ等の加熱手段
とは、共に該熱膨張部材の近傍に配設する必要があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような配設状況では、温度検出手段による熱膨張部材の
温度検出は、加熱手段から発せられた熱の影響を非常に
受けやすい状況にあり、温度検出手段により検出された
熱膨張部材の温度には、熱の影響による誤差が大きく、
これにより、安定した確実な流体の流量制御が実行しづ
らくなっていた。
【0007】本発明は上記事実を考慮し、周辺の熱の影
響を受けにくい安定した流体の流量制御を行うことので
きる流量制御弁及びそれを備えた空気調和機を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、所定の流体が流通する管路
の途中に配置され、前記管路の開閉度合を調節するため
の弁体と、所定の往復移動によって前記弁体を開閉方向
に作動させる作動部材と、温度変化に応じて膨張又は収
縮し、前記作動部材を変位させる熱膨張部材と、前記熱
膨張部材を加熱して前記作動部材を介して前記弁体を開
閉させる加熱手段と、前記作動部材の変位量を測定する
変位量測定手段と、前記流体の流量が目的とする流量に
なるように、前記変位量測定手段により測定された前記
作動部材の変位量に応じて前記加熱手段による加熱処理
をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】また、請求項2記載の発明は、温水を生成
すると共にこの温水を所定の管路を介して温水熱交換器
へ循環させる熱源機と、前記温水熱交換器を流通する温
水の流量を制御するための温水弁を介して該温水熱交換
器を搭載する室内ユニットと、を備えた空気調和機であ
って、前記温水弁が、前記管路の開閉度合を調節するた
めの弁体と、所定の往復移動によって前記弁体を開閉方
向に作動させる作動部材と、温度変化に応じて膨張又は
収縮し、前記作動部材を変位させる熱膨張部材と、前記
熱膨張部材を加熱して前記作動部材を介して前記弁体を
開閉させる加熱手段と、前記作動部材の変位量を測定す
る変位量測定手段と、前記温水の流量が目的とする流量
になるように、前記変位量測定手段により測定された前
記作動部材の変位量に応じて前記加熱手段による加熱処
理をフィードバック制御するフィードバック制御手段
と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1記載の流量制御弁では、フィードバッ
ク制御手段が加熱手段による熱膨張部材の加熱処理を開
始すると、熱膨張部材の温度が上昇し、該熱膨張部材は
その温度変化に応じて膨張する。この膨張により、熱膨
張部材は作動部材を変位させる。この作動部材の変位に
より弁体が管路の所定の開閉方向、即ち開放方向又は閉
塞方向の何れか一方に作動することになる。これによ
り、当該管路を流通する流体の流量が増加又は減少す
る。一方、フィードバック制御手段が加熱手段による熱
膨張部材の加熱処理を停止すると、熱膨張部材の温度が
下降し、該熱膨張部材は徐々に収縮する。この収縮によ
り、熱膨張部材は上記の膨張時とは逆の方向に作動部材
を変位させる。この作動部材の変位により弁体が上記の
膨張時とは逆の方向に作動することになる。これによ
り、当該管路を流通する流体の流量が上記の膨張時とは
逆の方向に増減する。
【0011】ところで、請求項1記載の流量制御弁は、
作動部材の変位量を測定する変位量測定手段を備えてい
るので、上記のように作動部材の位置が変化(変位)し
ても、変位量測定手段により作動部材の変位量を周辺の
熱の影響を殆ど受けずに測定することができる。そして
フィードバック制御手段は、測定された作動部材の変位
量に基づき管路を流通する流体の流量を認識することが
できる。さらに、フィードバック制御手段は、流体の流
量が目的とする流量よりも少ない場合、流体の流量が増
加するように加熱処理を制御する(所定の強弱方向に加
減する)。また流体の流量が目的とする流量よりも多い
場合、流体の流量が減少するように加熱処理を制御す
る。その後も、フィードバック制御手段は、変位量測定
手段により測定された作動部材の変位量に基づき管路を
流通する流体の流量を認識し、該流体の流量と目的とす
る流量とを比較し、そして上記のような当該比較結果に
応じた加熱処理制御を行う。これにより、流体の流量は
目的とする流量の近傍で維持されることになる。
【0012】このようにして、周辺の熱の影響を殆ど受
けずに測定された作動部材の変位量に応じて、周辺の熱
の影響を受けにくい安定した流体の流量制御を行うこと
ができる。
【0013】請求項2記載の空気調和機では、フィード
バック制御手段が加熱手段による熱膨張部材の加熱処理
を開始すると、熱膨張部材の温度が上昇し、該熱膨張部
材はその温度変化に応じて膨張する。この膨張により、
熱膨張部材は作動部材を変位させる。この作動部材の変
位により弁体が管路の所定の開閉方向、即ち開放方向又
は閉塞方向の何れか一方に作動することになる。これに
より、当該管路を流通する温水の流量が増加又は減少す
る。一方、フィードバック制御手段が加熱手段による熱
膨張部材の加熱処理を停止すると、熱膨張部材の温度が
下降し、該熱膨張部材は徐々に収縮する。この収縮によ
り、熱膨張部材は上記の膨張時とは逆の方向に作動部材
を変位させる。この作動部材の変位により弁体が上記の
膨張時とは逆の方向に作動することになる。これによ
り、当該管路を流通する温水の流量が上記の膨張時とは
逆の方向に増減する。
【0014】ところで、請求項2記載の空気調和機は、
作動部材の変位量を測定する変位量測定手段を備えてい
るので、上記のように作動部材の位置が変化(変位)し
ても、変位量測定手段により作動部材の変位量を周辺の
熱の影響を殆ど受けずに測定することができる。そして
フィードバック制御手段は、測定された作動部材の変位
量に基づき管路を流通する温水の流量を認識することが
できる。さらに、フィードバック制御手段は、温水の流
量が目的とする流量よりも少ない場合、温水の流量が増
加するように加熱処理を制御する(所定の強弱方向に加
減する)。また温水の流量が目的とする流量よりも多い
場合、温水の流量が減少するように加熱処理を制御す
る。その後も、フィードバック制御手段は、変位量測定
手段により測定された作動部材の変位量に基づき管路を
流通する温水の流量を認識し、該温水の流量と目的とす
る流量とを比較し、そして上記のような当該比較結果に
応じた加熱処理制御を行う。これにより、温水の流量は
目的とする流量の近傍で維持されることになる。
【0015】このようにして、周辺の熱の影響を殆ど受
けずに測定された作動部材の変位量に応じて、周辺の熱
の影響を受けにくい安定した温水の流量制御を行うこと
ができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0017】まず、図1を用いて本実施例に係る空気調
和機(エアコン)の概略構成を説明する。本実施例の空
気調和機(エアコン)は、室内に設置された室内ユニッ
ト10、室外に設置された室外ユニット12、及び本発
明の熱源機に対応する給湯機92を備えている。なお、
以下に述べる実施例では温水循環路が、一般家庭用の給
湯機92により供給された温水が循環する給湯回路90
に接続され、該給湯回路90より温水が供給される例を
示す。但し、本発明の熱源機はこれに限定されるもので
はなく、該空気調和機専用の熱源機を設けても良い。
【0018】室内ユニット10は冷凍サイクルを構成す
る蒸発器16Bと温水の供給される放熱器16Aとを有
し、蒸発器16Bが放熱器16Aに対して風上になるよ
うに一体構成された室内熱交換器16が設けられてい
る。なお、この室内熱交換器16の近傍には、室内熱交
換器16を通過させて被調和室に送風するためのファン
17が設けられている。蒸発器16Bは配管18、34
を介して室外ユニット12内の室外熱交換器に接続され
ており、室内ユニット10と室外ユニット12との間で
冷媒が循環する冷媒循環路が形成されている。放熱器1
6Aは上述した給湯回路90に配管53、55を介して
接続されており、室内ユニット10と給湯機92との間
で温水が循環する温水循環路が形成されている。
【0019】次に、上記の温水循環路及び冷媒循環路に
ついて説明する。室内熱交換器16の蒸発器16Bは、
太管で構成された冷媒配管18を介して室外ユニット1
2のバルブ20に接続されている。バルブ20は、マフ
ラー22、アキュムレータ24、コンプレッサ26、室
外熱交換器28、及びキャピラリーチューブ30を介し
てバルブ32に接続されている。そして、バルブ32
が、細管で構成された配管34を介して室内熱交換器1
6の蒸発器16Bに接続されることにより、密閉された
冷媒循環路すなわち冷凍サイクルが形成されている。な
お、室外熱交換器28の近傍には、室外熱交換器28を
通過させて送風するためのファン29が設けられてい
る。
【0020】また、室内熱交換器16の放熱器16A
は、前述したように配管53、55を介して給湯回路9
0に接続されており、温水弁62を開くことにより、給
湯回路90を循環している温水を配管53、放熱器16
A、配管55の順に流通させる、即ち温水循環路を循環
させることができるように構成されている。なお、給湯
回路90には更に風呂用の給湯配管94及び台所用の給
湯配管96も接続されている。
【0021】次に室内ユニット10に備えられた温水弁
62の開閉を制御するための構成を図2を用いて説明す
る。
【0022】交流(AC)100ボルトの電源104
は、後述する熱膨張部材116(図3参照)を加熱する
ためのヒータ108を通電する。これらを接続する電気
回路にはフォトトライアック102が挿入されており、
このフォトトライアック102は出力端子100Aを介
してマイコン100に接続されている。また上記電源1
04はトランス106を含む整流回路107にも接続さ
れており、整流回路107は該整流回路107により全
波整流された整流波のゼロクロス点(電圧が「0」とな
る点)を検出するためのゼロクロス回路109を介して
マイコン100の入力端子100Cに接続されている。
【0023】このゼロクロス回路109では、全波整流
された波形に基づいてトランジスタ105をオン/オフ
させ、ゼロクロス点で入力端子100Cにパルス波が入
力されるように構成されている。このパルス波の立ち上
がりを基準として前記フォトトライアック102の通電
状態を制御している。また、温水の流通路の幅を検出す
るための可変抵抗器138が設置されており、この可変
抵抗器138を含む電気回路は入力端子100Bを介し
てマイコン100に接続されている。
【0024】上記ヒータ108及び可変抵抗器138
は、前述した配管53の内側に形成された管路を流通す
る温水の流量を制御する温水弁62の近傍に配設されて
いる。以下、図3を用いて温水弁62及びその近傍に配
置された機器の構成について説明する。
【0025】温水弁62には、リング状の弁122と、
弁122に当接し温水の流通を停止させる弁金具120
と、Oリング128を介して弁金具120を支持すると
共に温水弁62における温水の流通路を形成するボデー
130と、下端部において弁金具120に固定されOリ
ング132及び留め輪134を介して支持部材126に
より支持された細長い円柱状の軸112とが、設けられ
ている。軸112は、その上部が円筒状の筐体111の
中に挿入されており、該軸112の上端には円板状の上
板118が固定されている。筐体111内における上板
118よりも上部には、熱膨張部材116が、筐体11
1の内壁及び上板118の各々との間に隙間が生じない
ように配置されており、該熱膨張部材116の配設位置
の直上にはヒータ108が設置されている。なお、熱膨
張部材116はその温度の上昇に伴って膨張する性質を
有しており、該膨張量は若干のヒステリシスを有するも
のの温度の上昇量に略比例している。また、ヒータ10
8の外壁部にはヒータ108が発する熱を放散するため
の放熱フィン136が設けられている。
【0026】なお、軸112には、支持部材126に一
体的に設置されたつるまきバネ124の弾性力が図3に
おいて上方向(矢印Aと逆方向)に働いている。これに
より、軸112の下端部に固定された弁金具120は、
上方向に付勢されている。ここで、温水弁62を通過す
る温水の流量に対応する、弁金具120と弁122との
間隔を弁の開度と称する。
【0027】ところで、軸112は、支持部材126に
固定されているわけではなく、上記のようにOリング1
32及び留め輪134を介して支持部材126により支
持されているだけなので、図3において下方向(矢印A
方向)の力を外部から受ければ下方向に移動しうるよう
に構成されている。この軸112の下方向への移動量を
測定するために、軸112における筐体111内に挿入
された部分に可変抵抗器138が設置されている。この
可変抵抗器138は、軸112の表層部に設置されたカ
ーボン製の抵抗部138Cと、抵抗部138Cの一方の
端部138Dに接続された端子138Aと、抵抗部13
8Cとの接触点138Eが軸112(即ち抵抗部138
C)の下方移動に伴い抵抗部138Cにおいて上方に移
動するように構成された端子138Bと、を備えてい
る。また、この可変抵抗器138は、軸112(即ち抵
抗部138C)が下方に移動することにより、端部13
8Dと接触点138Eとの間隔が狭まり、端子138A
と端子138Bとの間の抵抗値が軸112の移動量に応
じて減少するように構成されている。
【0028】なお、本実施例において弁金具120と弁
122との間隔としての弁の開度は、熱膨張部材116
の非加熱状態における弁金具120と弁122との間隔
に軸112の下方向への移動量を加算して(又は軸11
2の上方向への移動量を減算して)、弁の全開から全閉
までの5つの段階に対応させることにより求められる値
であり、弁の開度と軸112の移動量とは一定の関係を
有する。そこで、可変抵抗器138の抵抗値、軸112
の移動量、及び弁の開度の対応を示すテーブルTBLが
マイコン100に内蔵されたROMに予め記憶されてい
る。
【0029】次に、本実施例の作用を図面を用いて説明
する。配管53に流通させるべき温水の設定流量Pと温
水弁62による流量制御の開始指示とが、図示しない所
定の入力手段を介してマイコン100に対して入力され
ると、図4に示す制御ルーチンがマイコン100によっ
て実行開始される。
【0030】ステップ150では入力された温水の設定
流量Pを取り込み、次のステップ152では取り込んだ
設定流量Pに応じて温水弁62の目標開度Q1を設定す
る。ここでの開度Q1は、全開から全閉までを5つの段
階に分けて定めた開度を用いる。次のステップ158で
は、可変抵抗器138の端子138Aと端子138Bと
の間の抵抗値Rを検出し、上述したテーブルTBLを参
照することにより、上記抵抗値Rに対応する弁の開度Q
2を検出する。
【0031】次のステップ160では現状の開度Q2が
目標開度Q1よりも小さいか否かを判定する。最初は開
度Q2が目標開度Q1よりも小さいため肯定され、ステ
ップ162で、開度Q2を目標開度Q1とするためのフ
ォトトライアック通電時間S1を算出する。
【0032】次のステップ166では、フォトトライア
ック通電時間S1に基づくデューティ制御を以下のよう
に実行する。即ち、入力端子100Cを介して入力され
たゼロクロス回路109の出力電圧の立ち上がりを検出
することにより、図5に示すような波形を有する供給電
圧Eのゼロクロス点Aを認識すると、フォトトライアッ
ク102に通電し、その後フォトトライアック通電時間
S1だけ経過した時点TAでフォトトライアック102
への通電を停止する。
【0033】上記の通電中においては、熱膨張部材11
6がヒータ108により加熱され、該熱膨張部材116
が膨張することになる。熱膨張部材116が膨張する
と、図3において矢印A方向に軸112が移動するた
め、軸112に固定された弁金具120も矢印A方向に
移動し、弁金具120と弁122との間に隙間が拡大す
ることになる。これにより、図3において矢印Bに示す
流通方向に所定の圧力を受け領域53Aに滞留していた
温水が弁金具120と弁122との間をより多く通過す
るようになり、以後該温水は弁金具120の内部(領域
53B)を通過して、領域53Cに至り、矢印B方向に
流通するようになる。
【0034】一方、通電停止時においては、ヒータ10
8による熱膨張部材116の加熱が停止され、該熱膨張
部材116が収縮することになる。熱膨張部材116が
収縮すると、図3において矢印Aと反対方向に軸112
が移動するため、軸112に固定された弁金具120も
矢印Aと反対方向に移動し、弁金具120と弁122と
の間に隙間が狭まることになる。これにより、配管53
の温水の流量が減少することになる。
【0035】次のステップ168では設定流量Pがオペ
レータにより再設定されたか否かを判定し、設定流量P
がオペレータにより再設定されていない場合は、ステッ
プ158へ戻り、改めて弁の開度Q2を検出し、検出さ
れた開度Q2に基づいてステップ160〜166を実行
する。一方、設定流量Pがオペレータにより再設定され
た場合は、ステップ150へ戻り、再設定された設定流
量Pを取り込み、該設定流量Pに基づいてステップ15
2〜166を実行する。
【0036】以後、ステップ166のフォトトライアッ
ク通電時間S1に基づくデューティ制御が繰り返し実行
されると、弁の開度Q2が大きくなる。そして、開度Q
2が目標開度Q1以上になると、ステップ160で否定
されステップ164へ進む。この開度Q2が目標開度Q
1以上になった時点では、フォトトライアック102に
通電する必要は無いので、ステップ164ではフォトト
ライアック通電時間S1に「0」を設定し、次のステッ
プ166のデューティ制御ではフォトトライアック10
2には通電しないことになる。これにより、ヒータ10
8には通電されず、熱膨張部材116が収縮し、弁の開
度Q2が小さくなることになる。
【0037】以後再び開度Q2が目標開度Q1よりも小
さくなると、ステップ160で肯定されステップ16
2、166が再び実行されることになる。
【0038】以上の処理を継続することにより、開度Q
2が目標開度Q1近傍に維持することができ、これによ
り、温水の流量を設定流量P近傍に維持することができ
る。
【0039】本実施例によれば、軸112の移動量を直
接測定することにより、弁の開度Q2を検出している。
この軸112の移動量の測定は、周辺の熱の影響を殆ど
受けないので、弁の開度Q2は熱の影響による誤差を殆
ど含まない。この開度Q2を用いて、該開度Q2が目標
開度Q1近傍で維持されるようにフォトトライアック1
02への通電のデューティ制御を行うので、周辺の熱の
影響を受けにくい安定した温水の流量制御を行うことが
できる。
【0040】さらに本実施例では、ヒータ108の外壁
に設置された放熱フィン136により、ヒータ108か
ら発せられた熱に対し放熱効果を有するので、フォトト
ライアック102への通電を停止しヒータ108による
加熱を停止した後に残留する余熱を大幅に削減すること
ができ、温水の流量制御の安定性が増す。
【0041】なお、上記実施例では、軸112の移動量
を、可変抵抗器138の抵抗値の変化量から求める例を
示したが、本発明の変位測定手段はこれに限定されるも
のではなく、他の機械的手段、電気的手段、光学的手
段、磁気的手段の何れの手段を用いても良い。
【0042】例えば光学的手段としては、図6に示すよ
うに、上記実施例における軸112に予め定められた微
小な間隔のバーコードを軸112の移動方向に対し垂直
に付し、発光素子140から発した光Bが当該軸112
のバーコードの付された部分で反射し受光素子142に
より受光されるような構成が考えられる。この構成で
は、光Bがバーコードの白色部分に照射された場合、そ
の反射光の光量は多くなるため、受光素子142による
受光量は多くなる。一方、光Bがバーコードの黒色部分
に照射された場合、その反射光の光量は少なくなるた
め、受光素子142による受光量は少なくなる。このた
め、軸112が矢印A方向に移動すると、バーコードも
矢印A方向に移動するため、光Bが照射される点におい
てバーコードの黒色部分と白色部分とが交互に入れ替わ
ることになり、受光素子142による受光量の増減が繰
り返されることになる。しかも、軸112の移動量M1
と、受光素子142による受光量の増減回数Fとは、所
定の比例関係を有するため、当該受光量の増減回数Fを
検出することにより、軸112の移動量M1を求めるこ
とができる。
【0043】また、上記のように熱膨張部材の膨張/収
縮を利用して開閉操作を制御する弁は、本実施例のよう
に温水空気調和機の温水弁に適用する以外にも、所定管
路を流通する冷水や油等の他の流体の流通量を制御する
弁にも適用することができる。
【0044】また、本実施例では本発明の膨張部材とし
て熱膨張部材を用いた例を示したが、膨張部材は熱膨張
部材に限定されるものではなく、温度上昇量と膨張量と
に所定の関係を有する他の部材、物質等を用いることが
できる。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、周辺の熱
の影響を受けにくい安定した流体の流量制御を行うこと
ができる、という効果が得られる。
【0046】また、請求項2記載の発明によれば、周辺
の熱の影響を受けにくい安定した温水の流量制御を行う
ことができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る空気調和機の概略構成図であ
る。
【図2】温水弁の開閉制御に係る電気回路の概略図であ
る。
【図3】温水弁の開閉制御に係る構成の概略図である。
【図4】温水弁の開閉制御に係る制御ルーチンを示す流
図である。
【図5】フォトトライアック切替時間に関する説明図で
ある。
【図6】軸の移動量を検出するための他の実施態様を示
す概略図である。
【符号の説明】
10 室内ユニット 12 室外ユニット 53 管路 55 管路 62 温水弁 92 給湯機(熱源機) 100 マイコン 102 フォトトライアック 108 ヒータ(加熱手段) 112 軸 116 熱膨張部材 118 上板 120 弁金具 122 弁

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の流体が流通する管路の途中に配置
    され、 前記管路の開閉度合を調節するための弁体と、 所定の往復移動によって前記弁体を開閉方向に作動させ
    る作動部材と、 温度変化に応じて膨張又は収縮し、前記作動部材を変位
    させる熱膨張部材と、 前記熱膨張部材を加熱して前記作動部材を介して前記弁
    体を開閉させる加熱手段と、 前記作動部材の変位量を測定する変位量測定手段と、 前記流体の流量が目的とする流量になるように、前記変
    位量測定手段により測定された前記作動部材の変位量に
    応じて前記加熱手段による加熱処理をフィードバック制
    御するフィードバック制御手段と、 を備えたことを特徴とする流量制御弁。
  2. 【請求項2】 温水を生成すると共にこの温水を所定の
    管路を介して温水熱交換器へ循環させる熱源機と、前記
    温水熱交換器を流通する温水の流量を制御するための温
    水弁を介して該温水熱交換器を搭載する室内ユニット
    と、を備えた空気調和機であって、 前記温水弁が、 前記管路の開閉度合を調節するための弁体と、 所定の往復移動によって前記弁体を開閉方向に作動させ
    る作動部材と、 温度変化に応じて膨張又は収縮し、前記作動部材を変位
    させる熱膨張部材と、 前記熱膨張部材を加熱して前記作動部材を介して前記弁
    体を開閉させる加熱手段と、 前記作動部材の変位量を測定する変位量測定手段と、 前記温水の流量が目的とする流量になるように、前記変
    位量測定手段により測定された前記作動部材の変位量に
    応じて前記加熱手段による加熱処理をフィードバック制
    御するフィードバック制御手段と、 を備えている、 ことを特徴とする空気調和機。
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