JP3041652B2 - 孔版印刷用エマルジョンインキ - Google Patents

孔版印刷用エマルジョンインキ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は温度依存性、長期保存安
定性および定着性に優れた孔版印刷用エマルジョンイン
キに関かる。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷方式は、周知のように孔版印刷
原紙を用い、この原紙の穿孔部を介して原紙の一方の側
より他方の側へインキを移動させることにより、紙など
の被印刷面に印刷を行なうものである。近年、輪転孔版
印刷機にもマイクロコンピューター等による自動化が進
み、操作が簡単になってきており、これにともない、様
々な環境で印刷開始直後から良好な印刷物を入手できる
ことが要望されている。
【0003】従来、インキの保存安定性の向上や、イン
キの紙への定着性等の目的で樹脂が添加されている。こ
れらの樹脂としては、例えばフェノール樹脂、ゴム誘導
体樹脂が知られている。しかし、これらの樹脂では、粘
度が単に上昇する効果と粘度の温度依存性がやや低下す
る効果が得られるだけであった。よって、このエマルジ
ョンインキが孔版印刷機内に放置されると、エマルジョ
ンインキ中の水分だけが蒸発してしまうため、水と油と
のバランスが崩れ、油分の割合が増大する。その結果、
相対的に水分の割合が減少し、エマルジョンインキの粘
度が低下し、インキが軟化してしまう。
【0004】このようなインキが軟化する結果、放置後
の印刷開始時には、インキが版胴から必要以上に流れ出
し、用紙(被印刷物)に大量のインキが付着してしま
い、印刷濃度が通常の印刷濃度より高くなったり、また
印刷用紙が版胴に貼つくために紙の舞上がりや詰まりを
生じ、さらに紙に転写したインキが付着してインキの裏
移りが多くなるという現象を生じる。
【0005】また、充分に印刷がなされている場合で
も、季節によってインキ温度が変化し粘度が変化するこ
とによって、一定の画像濃度を得るのがかなり困難なば
かりでなく、特に、高温時には、放置時と同様に、イン
キが版胴から必要以上に流れ出し、用紙に大量のインキ
が付着してしまい、印刷濃度が通常の印刷濃度より高く
なったり、また印刷用紙が版胴に貼つくために紙の舞上
がりや詰まりを生じ、さらに用紙に転写したインキが付
着してインキの裏移りが多くなるという現象を生じる。
【0006】これらの欠点を解消するために、有機ベン
トナイトを用い孔版印刷用インキを増粘させるととも
に、ある程度のチキソトロピー性を付与させることが試
みられてきたり(特開昭54−23601号公報)、中
沸点溶剤とオキシカルボン酸系化合物とを組み合わせた
り(特開昭63−161064号公報)しているが、い
ずれも充分ではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の欠点を除去し、輪転孔版印刷機において、温
度依存性に優れ、放置後の印刷開始時の印刷濃度を高め
ず、紙の舞い上がりやインキの裏移りを生じない孔版印
刷用エマルジョンインキを提供するものである。
【0008】
【問題を解決するための手段】本発明は油相約10〜5
0重量%と水相約90〜50重量%とからなる油中水型
エマルジョン及び樹脂を主成分とした孔版印刷用エマル
ジョンインキにおいて、該油相中の油がシクロパラフィ
ン系の油を少なくとも20重量%含有し、かつ、該油相
中の前記樹脂が a)一般式
【化1】 〔(但し、Rは−Hまたは−CH3、Aは−COOCx
Hyまたは−OCxHy基(y=2x+1で、xは6〜
20の整数)を表す。〕で示されるモノマーと不飽和カ
ルボン酸またはグリシジル(メタ)アクリレートとを共
重合せしめる工程と、 b)この共重合体を、該共重合体の構成モノマーに不飽
和カルボン酸が含まれるときにはグリシジル(メタ)ア
クリレートで、また該共重合体にグリシジル(メタ)ア
クリレートが含まれるときには不飽和カルボン酸でそれ
ぞれエステル化する工程と、 c)得られたエステル化物をアクリル酸、メタアクリル
酸またはこれらの低級アルキルエステル、スチレン、メ
チルスチレン、ビニルトルエンおよび酢酸ビニルよりな
る群から選ばれた重合性ビニルモノマーでグラフト化す
る工程とを、加熱した脂肪族炭化水素またはそのハロゲ
ン誘導体からなる非水溶液中で連続的に行うことにより
得られる非水系樹脂ラテックスであることを特徴として
いる。
【0009】本発明者らは、前記目的を達成するため、
種々研究の結果、油中水型エマルジョンインキの油相中
の油がシクロパラフィン系の油を少なくとも20重量%
含有し、かつ、該油相中に樹脂を含有する孔版印刷用エ
マルジョンインキにおいて、該樹脂が前記非水系樹脂ラ
テックスであると油相自身にチクソトロピー流体として
の性質がもたらされ、その結果エマルジョン中の水分が
蒸発しても低シェア域での見かけ粘度が低下しないまま
で、スプレッドメーターの値は大きくならず、軟化を防
止することが出来ることを見いだし、そのうえこれらの
樹脂がシクロパラフィン系油の中で温度変化によって流
体力学的容積を変化させて、油相の粘度の変化を著しく
抑え、そのことによってインキの温度依存性が殆ど無く
なる効果を持つことを見いだし、それに基づいて本発明
を完成するに至った。
【0010】前記油相は油成分、乳化剤、着色剤、樹脂
などまた前記水相は、水、水溶性樹脂、電解質、防黴
剤、酸化防止剤、水蒸発防止剤等から構成される。これ
らの構成成分は、エマルジョンの形成を阻害しない公知
のものが使用される。
【0011】また、本発明の孔版印刷用エマルジョンイ
ンキは、インキの温度依存性、保存安定性を向上させ、
インキの紙への固着性、印刷物の刷り上がりを良好にす
ると同時に、放置後の印刷開始時に印刷濃度を高めず、
紙の舞い上がりやインキの裏移りを生じさせない為に、
前記油相中の油がシンクパラフィン系の油を少なくとも
20重量%含有し、かつ、前記樹脂として非水系樹脂ラ
テックスを望ましくは油相全量に対し0.5重量%以
上、好ましくは1.5重量%以上含有せしめる。
【0012】この樹脂の構造は、3次元構造であり、直
鎖高分子とは基本的に異なり分子同志の絡まりが起こり
易いし、溶解することなしに膨潤している“ゲル”状態
でもあるので油相にチクソトロピー流体の性質を持たせ
ることが出来る。また、温度によって流体力学的容積が
変化する性質により、油の温度よる粘度変化を変えるこ
とが出来る。
【0013】本発明において油相を形成する溶剤分とし
ては、オリーブ油、落花生油、サラダ油、マシン油、ス
ピンドル油、灯油等の不乾性油、鉱油が用いられる。
【0014】また油中水型エマルジョンインキを構成す
るために用いられる乳化剤としては、非イオン系界面活
性剤が好ましく、ソルビタン高級脂肪酸エステル(例え
ばソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミレ
ート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリス
テアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタント
リオレエート、ソルビタンセスキオレート等)、脂肪酸
モノグリセド、及び高級アルコール、アルキルフェノー
ル、脂肪酸などの酸化エチレン付加物などがあげられ、
これらのHLB値の低いものと高いものとを2種以上組
合せ、HLB値を調整して安定性の高いエマルジョンと
するこどができる。
【0015】蒸発防止剤兼凍結防止剤としては、エチレ
ングリコール、ソルビトール、グリセリンなどの多価ア
ルコールや、ポリエチレングリコール等が用いられる。
【0016】着色剤としては、一般の無機・有機顔料を
用いることが出来るが、例えば、黒色の場合はファーネ
スブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック
などのいわゆるカーボンブラック、青色の場合はフタロ
シアニンブルー、赤色の場合はブリリアントファストス
カーレット等々の公知のものが用いられる。
【0017】防腐・防黴剤としては、例えば、芳香族ヒ
ドロキシ化合物およびその塩素化物、サリチル酸、フェ
ノール類、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息
香酸エチル等、ソルビン酸、デヒドロ酢酸等が用いられ
る。
【0018】本発明の孔版印刷用エマルジョンインキ
は、例えば前記油成分に、着色剤および乳化剤を加えて
混合した後、水相の溶液を添加して乳化させることによ
り製造できる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明について実施例および比較例
により更に詳細に説明する。なお、ここでの部は重量基
準である。
【0020】実施例1 (着色剤) チャンネルブラック 6部 (溶剤) #50モーターオイル(シクロパラフィン系オイル) 28部 (樹脂) ラウリルメタクリレート/グリシジルメタクリレート /メタクリル酸/メチルメタクリレート共重合物 2部 (乳化剤1)ソルビタンセスキオレエート 4部 (乳化剤2)ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート 2部 を3本ロールミルで分散し、油相とし (水) イオン交換水 54部 (凍結防止剤)エチレングリコール 4部 (防腐防黴剤)P−オキシ安息香酸エチル 0.2部 の混合溶液を、上記油相に滴下しながら乳化し、孔版印
刷用インキを得た。このインキを用い、感熱孔版印刷機
((株)リコー製、プリポートSS955)で、充分印
刷を行なってインキを印刷機内にいきわたらせ、24時
間放置後のその印刷濃度(マクベス濃度計RD−914
で測定)、裏移り状態、フロー値を調べた。
【0021】実施例2、比較例1及び2 表1の処方通りに行ない、実施例1と同様の評価を行な
った。その結果をまとめて表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明の孔版印刷用エマルジョンインキ
は、数日の放置後でもインキ粘度の低下が生じない、よ
って本発明のインキを用いて輪転孔版印刷を行なった場
合、放置後の印刷開始時においても、インキの過剰流出
による印刷濃度の増大、紙の舞い上がり、つまり、イン
キの裏移りなどを生じる事なく迅速に通常運転の状態に
することができる。また、季節によってインキ温度が変
化しても粘度変化が殆ど無いばかりでなく、特に高温時
には、放置時と同様に、インキの過剰流出による印刷濃
度の増大、紙の舞い上がり、つまり、インキの裏移りな
どを生じないインキを得ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日下田 茂 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特許2895246(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油相約10〜50重量%と水相約90〜
    50重量%とからなる油中水型エマルジョン及び樹脂を
    主成分とした孔版印刷用エマルジョンインキにおいて、
    該油相中の油がシクロパラフィン系の油を少なくとも2
    0重量%含有し、かつ、該油相中の前記樹脂が a)一般式 【化1】 〔(但し、Rは−Hまたは−CH3、Aは−COOCx
    Hyまたは−OCxHy基(y=2x+1で、xは6〜
    20の整数)を表す。〕で示されるモノマーと不飽和カ
    ルボン酸またはグリシジル(メタ)アクリレートとを共
    重合せしめる工程と、 b)この共重合体を、該共重合体の構成モノマーに不飽
    和カルボン酸が含まれるときにはグリシジル(メタ)ア
    クリレートで、また該共重合体にグリシジル(メタ)ア
    クリレートが含まれるときには不飽和カルボン酸でそれ
    ぞれエステル化する工程と、 c)得られたエステル化物をアクリル酸、メタアクリル
    酸またはこれらの低級アルキルエステル、スチレン、メ
    チルスチレン、ビニルトルエンおよび酢酸ビニルよりな
    る群から選ばれた重合性ビニルモノマーでグラフト化す
    る工程とを、加熱した脂肪族炭化水素またはそのハロゲ
    ン誘導体からなる非水溶液中で連続的に行うことにより
    得られる非水系樹脂ラテックスであり、その含有率油量
    に対して0.5重量%以上であることを特徴とする孔版
    印刷用エマルジョンインキ。
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