JP3041479U - 棒状野菜皮むき具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】棒状野菜の表皮を、一定厚みで均一に剥くこと
ができ、しかも、刃先が突出しないため安全に皮むき作
業ができる棒状野菜皮むき具を提供する。 【解決手段】基板１において棒状野菜ｂへの当接面１ａ
を進退方向に対して上向きで所定円弧に湾曲させて、こ
の基板１へ多数の切削孔２を穿設させると共に、基板１
の一側に把手３を付設させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、牛蒡や人参，大根等の棒状野菜の皮むきに用いる器具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、牛蒡等の皮むきを行なう場合は、包丁の背等のような金属製の板材を用 いたり、ピューラー等の専用の皮むき道具を使用して、牛蒡の表皮をしごくよう に擦ったりすることで皮むき加工を行なっていた。

【０００３】 しかしながら、これらの道具による皮むきは、牛蒡等の表皮をしごくように擦 るので、表皮の削り量が一定とならず、削り残しを生じたりあるいは厚く削った りして歩留りが悪かった。

【０００４】 また、包丁による場合は、誤って鋭利な刃先が指等に当たって、思わぬけがを することがあって危険であった。 等の様々な問題点を有するものであった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は前記した問題点を解決するためになされたもので、基板において棒状 野菜への当接面を進退方向に対して上向きで所定円弧に湾曲させて、この基板へ 切削孔を穿設させると共に、基板の一側に把手を付設させることにより、棒状野 菜の表皮を、一定厚みで均一に剥くことができ、しかも、刃先が突出しないため 安全に皮むき作業ができる棒状野菜皮むき具を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記した目的を達成するための本考案の手段は、 棒状野菜への当接面を、進退方向に対して上向きで所定円弧に湾曲させた基板 と、該基板へ貫通するように穿設させて、前記当接面において周端縁に刃先を形 成させた切削孔と、前記基板の一側に付設させた把手と、 を備えさせた棒状野菜皮むき具の構成にある。

【０００７】 また、 棒状野菜への当接面を進退方向に対して、上向きで所定円弧に湾曲させた基板 と、該基板へ貫通するように穿設させて、前記当接面において周端縁に刃先を形 成させた切削孔と、前記基板の一側に付設させた把手と、前記基板においてその 両側に設けたガイド片と、 を備えさせた棒状野菜皮むき具の構成にある。

【０００８】

【実施例】

次に、本考案に関する棒状野菜皮むき具の実施の一例を図面に基づいて説明す る。

【０００９】 図１および図４〜図７においてＡは、牛蒡や人参，大根等の棒状野菜ｂの表皮 を一律に切削する棒状野菜皮むき具で、基板１と、切削孔２と、把手３とにより 基本的に構成される。

【００１０】 そして、前記した基板１は、所定厚の金属または合成樹脂等により板状に形成 してあって、棒状野菜ｂへの当接面１ａを進退方向に対して上向きとなるように 所定円弧に湾曲させてあるもので、後記する切削孔２が棒状野菜ｂに対して点状 または線状に当接するようにしてある。

【００１１】 前記した切削孔２は、基板１へ多数または一個を穿設させてあって、当接面１ ａ側の周端縁を刃先２ａとなる鋭角状に形成してあるもので、基板１が金属製の 場合は、そのまま所定の孔を開けることで形成されるものであり、また、合成樹 脂等比較的刃先２ａが形成しにくい場合の基板１は、図７（ａ）に仮想線で示す ように、周端縁に刃先２ａを形成させた金属製等の付刃４を基板１に開けた取付 孔へ嵌着することもある。

【００１２】 更に、図２において拡大して示すように、刃先２ａがつぼまるテーパ状として あるもので、この刃先２ａ上方の切削孔２が切削屑の排出孔となるもので、外側 に広がるように形成してあるため、その排出が容易となる。

【００１３】 なお、この切削孔２は、その刃先２ａを進退方向において一側方向のみでもよ いが、切削効率を向上さえるために、図１および図２に示すように、進退方向に おいて両側に設けるもので、この場合は、図３に示すように、棒状野菜ｂに対し て往復切削される。

【００１４】 また、この切削孔２は、図１に示すように、円形状に形成したり、図４に示す ように、楕円形あるいは長孔状に形成されるもので、この孔２の大きさ（進退方 向に対しての孔間隔。）により切削される棒状野菜ｂ表皮の厚さおよび切削巾が 調整できる。

【００１５】 この基板１に穿設した切削孔２は、前記したように、図１および図４〜図６に 示すように、基板１へ多数を散在させる（それぞれの孔の大きさを異ならせる場 合もある。）場合と、図７（ｂ），（ｃ）に示すように、基板１へ二個程度設け る場合、更には、図７（ａ）に示すように、一個を設ける場合等任意に設定でき る。

【００１６】 この図７に示す場合の切削孔２は、比較的大きく穿設するもので、例えば、８ 〜１５φ程度に設けることもある。

【００１７】 前記した把手３は、基板１の一側において突出するように付設させて、皮むき 時に、手で全体を支えつつ棒状野菜ｂに対して進退させるものであって、図１（ ａ）に示すように、基板１と一体的に成形する。

【００１８】 なお、この把手３は、皮むきの操作がしやすいように、図１（ｃ）に示すよう に、所定太さの柄３ａを取り付けることもある。

【００１９】 したがって、前記のように構成される本考案実施例の棒状野菜皮むき具Ａは、 把手３を持って、牛蒡等の棒状野菜ｂの長さ方向に対して当てると、円弧状に形 成された基板１の当接面１ａの一部が点接触または線接触の状態で当接する。

【００２０】 そして、図３（ａ）に示すように、引いたり、あるいは、図３（ｂ）に示すよ うに、押したりすると、切削孔２が設けられない当接面１ａが棒状野菜ｂに対し て移動案内となり、切削孔２の一側部に形成された刃先２ａが棒状野菜ｂの表皮 に食い込む。

【００２１】 また、切削孔２の他側部が刃口金の役目をすると共に、該切削孔２の孔間隔が 刃口を形成して所定の切削厚と切削巾が得られる。

【００２２】 そのため、切り込み過ぎたり削り残しを生じたりしない、均一でかつきれいに 皮むきが行なえる。

【００２３】 特に、この皮むき具Ａを棒状野菜ｂ上において往復運動させることで、速くて 簡単に剥くことができるものであって、更に、図３（ａ）において矢印ｐに示す ように、一方向あるいは両方向へ回転させながら行なうと、一層効率よくきれい に剥ける。

【００２４】 なお、図５および図６において５は、基板１においてその両側に設けたガイド 片で、牛蒡や人参等の比較的小径のものの皮むきに際して、切削中に器具Ａの移 動途中において、側方へ外れようとしたとき、このガイド片５が棒状野菜ｂの側 部に当たって、該棒状野菜ｂからの外れを防止する。

【００２５】 そして、その構成は、基板１を両側に延設させてこの延設部を下方へ、すなわ ち、基板１の当接面１ａ側へ折曲させる。

【００２６】

【考案の効果】

前述したように本考案の棒状野菜皮むき具は、棒状野菜への当接面を、進退方 向に対して上向きで所定円弧に湾曲させた基板と、この基板へ穿設させた多数の 切削孔と、前記基板の一側に付設させた把手とを備えさせたことにより、棒状野 菜上を基板の当接面を移動させるだけで、簡単かつきれいで迅速に行なえるもの で、高歩留りな皮むきを高品質に行なえて、皮むき棒状野菜が短時間に大量が得 られる。

【００２７】 特に、基板の当接面からは刃先が突出していないので、作業中に誤って手等に 当たったり、これにより擦ったりしても切損事故が起こらず安全である。

【００２８】 基板においてその両側に設けたガイド片により、皮むき中に器具が棒状野菜か ら外れることなく円滑に皮むきを行なえる。 等の格別な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に関する棒状野菜皮むき具の実施の一例
を示すもので、（ａ）は斜視図を、（ｂ）は断面図を、
（ｃ）は把手の変形例を示す斜視図である。

【図２】図１における切削孔を拡大して示す断面図であ
る。

【図３】図１における棒状野菜皮むき具の使用状態を示
す各説明図である。

【図４】図１における棒状野菜皮むき具の切削孔の他の
例を示す斜視図である。

【図５】本考案に関する棒状野菜皮むき具の他の実施例
を示す斜視図である。

【図６】図５における棒状野菜皮むき具の使用状態を示
す説明図である。

【図７】図１における棒状野菜皮むき具の切削孔の更に
他の例を示すもので、（ａ）は切削孔が一個の場合の斜
視図を、（ｂ）は切削孔が二個の場合の斜視図を、
（ｃ）は（ｂ）における要部の断面図をそれぞれ示す。

【符号の説明】

ｂ 棒状野菜 １ 基板 ２ 切削孔 ３ 把手 ５ ガイド片

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 棒状野菜への当接面を、進退方向に対し
   て上向きで所定円弧に湾曲させた基板と、この基板へ貫
   通するように穿設させて前記当接面において周端縁に刃
   先を形成させた切削孔と、前記基板の一側に付設させた
   把手とを備えさせたことを特徴とする棒状野菜皮むき
   具。
2. 【請求項２】 棒状野菜への当接面を、進退方向に対し
   て上向きで所定円弧に湾曲させた基板と、この基板へ貫
   通するように穿設させて前記当接面において周端縁に刃
   先を形成させた切削孔と、前記基板の一側に付設させた
   把手と、前記基板においてその両側に設けたガイド片と
   を備えさせたことを特徴とする棒状野菜皮むき具。