JP3040971B2 - 鞍乗型四輪不整地走行車 - Google Patents

鞍乗型四輪不整地走行車

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JP3040971B2
JP3040971B2 JP10035941A JP3594198A JP3040971B2 JP 3040971 B2 JP3040971 B2 JP 3040971B2 JP 10035941 A JP10035941 A JP 10035941A JP 3594198 A JP3594198 A JP 3594198A JP 3040971 B2 JP3040971 B2 JP 3040971B2
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恭人 高野
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はベルト式自動変速機
を有する鞍乗型四輪不整地走行車(以下、単に不整地走
行車という)に関する。さらに詳しくは、前進、中立、
後進の切り換えと高低の変速段の切り換えとを好適に行
える不整地走行車に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、ベルト式の自動変速機を装備した不整地走行車は、
たとえば、前進・中立・後進を行うチェンジ装置によっ
て前進に切り換えて走行するに際し、走行速度の変化に
応じ、ベルト式変速機によって自動的に減速比が変更さ
れる。しかし、自動変速だけでは最高速度が低く抑えら
れたり、逆に高速になりすぎたりすることもあるため、
一般に上記チェンジ装置とは別に速度の高低を切り換え
るための切換装置が装備されている。
【0003】しかし、該高低段切換装置と上記チェンジ
装置とを別々に操作することは不便であるため。前進・
中立・後進の切り換えと高低段の切り換えを一本の変速
レバーによって操作する変速操作機構がたとえば特開平
8−337131号公報において提案されている。
【0004】この変速操作機構は車体の側方であって燃
料タンクカバーの下方に設けられたケーシングに変速レ
バーをガイドするとともに、位置決め用のガイドゲート
を設けている。これにより、一本の変速レバーをガイド
ゲートに沿って操作し、前進・中立・後進の切り換えと
高低段の切り換えとを行っている。この場合、ガイドゲ
ートは横方向(左右方向)の溝孔と縦方向(前後方向)
の溝孔とから構成されており、前進・中立・後進の切り
換えを横方向の溝孔に沿って行い、高低段の切り換えを
縦方向の溝孔に沿って行うようにしている。すなわち、
運転者は変速レバーのグリップを車両の左右方向に動か
すことによって高低段の切り換えを行い、車両の前後方
向に操作することによって前進・中立・後進の切り換え
を行うことになる。
【0005】一方、鞍乗型四輪不整地走行車両は一般に
小型である。とくに運転者がシートに跨り騎乗するた
め、操舵ハンドル以外の操作具の配設は場所的に制限さ
れる。さらに、運転者はシートに跨った状態で、また、
ハンドルを握ったまますばやく変速操作を行う場合があ
る。そのため、一本のレバーであっても変速レバーを縦
横に操作することは不便であり、レバーが運転者の手元
から離れた位置にあるとレバー操作が不便である。さら
に、変速位置がわかりにくいという欠点もある。また、
縦横の操作が不要なレバー操作機構であっても、車体外
部に露出した変速レバーの位置によっては、または、基
点を中心に大きく揺動させる場合には操作が不便であ
り、場合によっては運転者自身の足と干渉することもあ
る。
【0006】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたものであり、運転者が一本の変速レバーによって前
進・中立・後進の切り換えを容易に行うことができ、ま
た、変速位置の識別が容易な変速操作機構を有する鞍乗
型四輪不整地走行車両を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の鞍乗型四輪不整
地走行車は、鞍乗型シートの前方に燃料タンクを有し、
該燃料タンクの前方にバー式のハンドルを備えた鞍乗型
四輪不整地走行車において、燃料タンクの下方に垂直方
向の回転軸心を有する変速レバーを備えており、該変速
レバーが、上記回転軸心から水平方向に燃料タンクの外
方まで延びる第一アームと該第一アームから連続して燃
料タンクの側方を上方に延びる第二アームと該第二アー
ムの先端に配設された操作グリップとを有しており、
操作グリップ上記回転軸心を中心として、燃料タン
クの側方を、鞍乗型四輪不整地走行車の車体に対して水
平且つ一方向のみに回動させることによって低速前
高速前進・中立・後進に切り換えられるように構成さ
れ、上記各切り換え位置に対応する変速レバーの回動位
置に変速レバーをロックするためのロック装置およびロ
ック解除装置を備えており、該ロック装置が、第一アー
ムに形成されたロックピンと、第一アームの基部に配設
された、変速レバーの上記回転軸心となるボスと、該ボ
スが嵌合する貫通孔を有して変速レバーを保持するホル
ダと、該ホルダにおける上記貫通孔の外方に形成され
た、ロックピンを案内且つ係合するロックピンガイド
と、上記貫通孔およびロックピンガイドを外部からシー
ルするシールリングとを備えており、上記ロック解除装
置の操作部材が上記操作グリップ内に配設されており、
変速レバーを保持した上記ホルダが車体フレームに取り
付けられていることを特徴としている。
【0008】したがって、変速レバーの配設に場所的な
制限を受ける鞍乗型四輪不整地走行車にあっても、水平
に一方向に回動することによって低速前・高速前進
中立・後進の切り換えを行うようにした変速レバーのグ
リップを、運転者が操作しやすい燃料タンクの側方に近
接して、しかもハンドルに近い位置に配設でき、さら
に、変速レバーの操作ストロークも好適にできるので、
運転者が騎乗姿勢のままで容易に且つ迅速に変速操作を
行うことができる。
【0009】また、上記ロック装置を変速レバーの上記
回転軸心部に配設し、上記ロック解除装置の操作部材を
第二アームの上端に配設しているので、ロック機構をコ
ンパクトにL字状の変速レバー内に配設することがで
き、さらに、運転者は変速操作を行う手によって変速操
作と同時に変速レバーを切り換え位置にロックすること
ができる。
【0010】上記ロック解除装置の操作部材を燃料タン
ク側に傾斜させることにより、運転者による操作部材の
操作がより容易となる。
【0011】変速レバーの第一アームの回動方向に沿っ
て延び、且つ、水平な面を有する変速レバーカバーを燃
料タンクより外方位置に配設し、変速レバーの各切り換
え位置を表示するインジケータを、騎乗姿勢の運転者が
上方から目視しうるように上記面に配設することによ
り、運転者は変速位置を容易に視認することができる。
また、外観的にも優れたものにすることができる。
【0012】上記ロック解除装置を、変速レバーの第二
アームの長手方向に沿って移動可能に内嵌された第二ロ
ッドと、第一アームの長手方向に沿って移動可能に内嵌
され且つその先端が上記第二ロッドの下端にカム面を介
して弾力的に当接するように付勢された第一ロッドとか
ら構成し、上記ロックピンを第一ロッドに形成するのが
好ましい。
【0013】さらに、上記第二アームの上端部に第二ア
ーム軸線から第一アーム側に傾斜した操作グリップ部を
形成し、上記ロック解除装置に、第二アームの長手方向
に沿って移動可能に内嵌されたロック解除部材と、操作
グリップ部の長手方向に沿って移動可能に内嵌され且つ
その下端が上記ロック解除部材の上端にカム面を介して
当接する操作部材とを配備し、上記操作部材がその上端
方向に向けて弾力的に付勢されるように構成することに
より、すっきりとしたデザインで、操作も容易な鞍乗型
四輪不整地走行車に適したL字状の変速レバーが得られ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の鞍乗型四輪不整地走行車の実施形態を説明する。
【0015】図1は本発明の鞍乗型四輪不整地走行車の
一実施形態を示す側面図である。図2は図1の鞍乗型四
輪不整地走行車の平面図である。図3は図1の鞍乗型四
輪不整地走行車の燃料タンクを取り除いた状態における
変速操作機構の要部を示す部分拡大平面図である。図4
は図1の鞍乗型四輪不整地走行車における変速操作機構
の要部を示す図1のIV−IV線断面図である。図5は
図1および図2の鞍乗型四輪不整地走行車における変速
レバーカバーの取り付けを示す組立前斜視図である。図
6(a)は図1の鞍乗型四輪不整地走行車の変速レバーの
一例を示す断面図であり、図6(b)はロック解除ボタン
が押された状態を示す要部断面図である。
【0016】図1および図2に示す不整地走行車1はそ
の車体中央に燃料タンク2が装備され、燃料タンク2に
はその外面にタンクカバー2aが覆着されている。燃料
タンク2の前方(図中、矢印Fで示す)には前輪9を操
舵するためのバー式ハンドル3がほぼ水平面内に旋回し
うるように配設されている。燃料タンク2の後方には騎
乗型のシート4が配設されている。このシート4の下方
後部には後輪5が位置する。燃料タンク2の下方にはエ
ンジン6が配設されており、エンジン6の右側外方には
エンジンカバー7が覆設されている。後輪5の上方には
リヤフェンダー8が配設され、前輪9の上方にはフロン
トフェンダー10が配設されている。フロントフェンダ
ー10の上方には前部キャリヤ11が配設され、リヤフ
ェンダー8の上方には後部キャリヤ12が配設されてい
る。13はフットブレーキであり、14は運転者の足を
置くフットステップである。
【0017】燃料タンク2の右側でハンドル3の下方に
は変速レバー15が燃料タンクカバー2aに隣接して外
方へ突設されている。前記エンジンカバー7はこの変速
レバー15のカバー(変速レバーカバー)をも兼ねてい
る。
【0018】上記変速レバー15は、図4に示すように
その基部15aが燃料タンク2の下方の右寄りに配設さ
れた支持パイプ16にボルト16aおよびナット16b
によって固定された支持機構48によって回動可能に支
持されている。この支持パイプ16は車体の前後方向に
延びる車体フレーム17の下部に固着されたものであ
る。変速レバー15は全体にL字状を呈しており、その
第一アーム部18が燃料タンク2の下方を上記基部15
aから横方向に外方へ延び、そこから連続して燃料タン
ク2の外側面に沿って上方に燃料タンク2の上面近くの
高さまで第二アーム部19が延びている。そして、第二
アーム部19の上端には運転者が握って変速操作をする
ためのグリップ部20が形成されている。上記第一アー
ム部18は後述するように上記基部15aにおいて鉛直
方向の回転軸心C回りに回動させられるようにされてい
る。
【0019】上記のように構成された変速レバー15に
よると、運転者が握って操作を行うグリップ部20の操
作ストロークは回転軸心Cからグリップ部20までの水
平方向長さ(変速レバーの回転半径)によって決まる。
したがって、変速レバー15のグリップ部20の位置を
ハンドル3近くの上方に延ばしても操作ストロークが大
きくなることはないため、運転者が操作しやすいハンド
ル3に近い位置にグリップ部20を設けることができ
る。さらに、変速レバー15の第二アーム部19は燃料
タンクカバー2aの外側面に沿うように回動するため、
側方への突出量が少なく、コンパクトに配置することが
でき、運転者との干渉も防止できる。
【0020】上記グリップ部20は燃料タンク2側に若
干傾斜させられている。また、グリップ部20の先端に
は後述のロック解除装置(図6参照)のロック解除ボタ
ン41が配設されている。
【0021】運転者がグリップ部20を握って上記ロッ
ク解除ボタン41を押しておれば変速レバー15のロッ
クは解除された状態になり、そのまま変速レバー15を
車体前後方向に動かせば第一アーム部18が回転軸心C
回りに回動し、第二アーム部19が燃料タンク2の外側
面に沿って円弧を描きながら水平方向に前後動する。こ
のように変速レバー15を車体前後方向に動かすだけで
前進・中立・後進の各切り換えはもとより、低速・高速
の切り換えも行うことができる。そして、所望の切り換
え位置(以下、変速位置ともいう)においてロック解除
ボタン41の押圧を解除すれば変速レバー15はその変
速位置でロックされる。また、ロック解除ボタン41
は、前述のとおり燃料タンク2側に若干傾斜させられた
グリップ部20の先端に配設されており、車体内方に向
いて斜め上向きになっているため、操作が容易で、ま
た、運転者の手元と車体とが干渉することも避けること
ができる。
【0022】上記変速レバーカバー7はエンジン6の上
部から燃料タンク2とエンジン6との間にかけて、つま
り、変速レバー15の基部15aの配設部分の外側面を
覆うように構成されており、車両の側方のデザインを向
上せしめるとともに、車体外部から内部に泥や水が跳ね
込むことを防止している。
【0023】図3、図4および図5に示すように、上記
変速レバーの基部15aの外方には変速レバーカバー7
取り付け用の金属製の固定板21が固着されている。こ
の固着方法は、前記支持パイプ16の外側面に変速レバ
ー15の基部15aを固定する上記ボルト16aおよび
ナット16bにより、変速レバー15の支持機構48を
構成するホルダ50(図6参照)と共締めによって固定
するものである。
【0024】固定板21にはその下方に固定棒21aが
固着されており、一方、変速レバーカバー7の内面側に
は上記固定棒21aに嵌着する係合切欠き23aが形成
された二個の固定用ブラケット23が一体に突設されて
いる。したがって、このブラケット23の係合切欠き2
3aに固定棒21aが嵌着されるように変速レバーカバ
ー7を固定板21に向けて押圧することによって変速レ
バーカバー7の下部が固定される。さらに、変速レバー
カバー7の上端縁に相互に離間して上方に突設された二
個の固定用突片24a、24bが形成されており、その
うちの一方の突片24a(図5参照)を、固定板21の
上端縁に突設された突片21bに設けられたナット21
dにねじ21eで締結することによって固定するととも
に、他方の突片24bを車体フレーム17に設けられた
ブラケット(図示しない)にボルト止めしている。
【0025】変速レバーカバー7には変速レバー15の
第一アーム部18が回動するための横長のスリット7a
が第一アーム部18の回動方向に沿って開口されてい
る。なお、前記固定板21には変速レバーカバー7のス
リット7aにほぼ対応する位置に、変速レバー15の第
一アーム部18が貫通して回動する開口部21cが形成
されている。
【0026】上記スリット7aの下部は図3、図4およ
び図5に示すように、変速レバー15の第一アーム部1
8の回動面とほぼ平行に実質的な水平部7bを形成しつ
つ外方へ膨出しており、この水平部7bに変速位置を示
すマーク25aが表示されたインジケータ25が配設さ
れている。このマーク25aは、変速ギヤの低速前進位
置を示すL、高速前進位置を示すH、中立一を示すN、
および後進位置を示すRなる記号により表記されてい
る。また、変速レバー15の第一アーム部18における
上記インジケータ25に対応する位置には、上記各マー
ク25aを指示するための指針26aが上方から目視で
きるように形成されている。
【0027】したがって、上記マーク25aと指針26
aとの一致点が上方から見えるため、運転者は騎乗姿勢
を保ったまま変速位置を容易に視認することができる。
【0028】また、前述のとおり、変速レバー15の操
作は一方向の回動のみであるため、変速レバーカバー7
単体で防塵防泥対策が容易になされるので、泥水中やダ
ストの多いところを走り回る騎乗型四輪不整地走行車に
適したものにすることが容易となる。
【0029】さらに、一方向回動のみのこの変速レバー
カバー7は複雑なガイド孔等は不要であり、直線的なス
リットを形成するだけでよいため、デザインの自由度が
大きくなって外観的に優れたものとなる。また、エンジ
ンカバーの一部を利用して変速レバーカバー7としうる
ので部品点数を節減することができる。
【0030】つぎに、図6を参照しつつ変速レバー15
の構造を詳細に説明する。
【0031】図示のごとく、変速レバー15はL字状を
呈し且つ中空のレバー本体32と、このレバー本体32
の上端に配設された中空の上記グリップ部20とで全体
にL字状を呈している。また、前述したように、変速レ
バー15はその基部15aから横方向(水平方向)に延
びる第一アーム部18と縦方向(鉛直方向)に延びる第
二アーム部19とから構成されている。そして、第一ア
ーム部18の空洞18a内には円筒状のカラー36が挿
通固定されており、このカラー36内に第一ロッド37
が自軸方向(横方向)に移動可能に装入されている。
【0032】第二アーム部19の空洞19a内にも円筒
状のカラー38が挿通固定されており、このカラー38
内には第二ロッド39が自軸方向(縦方向)に移動可能
に装入されている。
【0033】上記グリップ部20はレバー本体32の上
端に接続された部位から上方にかけて膨らみを持ってお
り、このグリップ部20には上記第二アームの空洞19
aに連続し且つこの空洞19aの中心軸に対して傾斜し
た(本実施形態では約45゜)空洞20aが先端から形
成されている。グリップ部20そのものも第二アーム部
19に対して前述と同様に傾斜している。上記傾斜空洞
20a内には円筒状のカラー40が挿通固定されてお
り、このカラー40内に、上記第二ロッド39を動作さ
せるためのロック解除ボタン(特許請求の範囲でいう操
作部材に該当する)41が内装されている。また、上記
第二アームの空洞19aのうちグリップ部20内の部分
には、上記カラー38の外周にカラー40と一体に形成
されたボス部40aが嵌挿されている。
【0034】第一ロッド37は、第一アーム部18の空
洞18a内に変速レバー15の基部15a側から第一ア
ーム部18と第二アーム部19とが連続している点(以
下、屈曲点という)26に向けて挿入されている。その
うえで、コイルばね42が予備圧縮されて挿入され、レ
バー本体32にボルト43aによって固定された閉止板
43で閉止されることによって第一ロッド37は上記屈
曲点26方向に付勢されている。
【0035】この第一ロッド37は棒部材37aとこの
棒部材37aの先端に固着されたカム部材37bと基端
側に突設されたロックピン37cとから構成されてい
る。カム部材37bの先端には図示のごとく、ロック部
材37の中心軸に対して45゜傾斜した斜面からなるカ
ム面37dが形成されている。また、ロックピン37c
は第一アーム部18の上面に形成された開口部34bを
通して上方へ突出している。
【0036】第二ロッド39は、第二アーム部19の先
端(以下、レバー本体の先端部ともいう)から下方の上
記屈曲点26に向けて挿入されている。この第二ロッド
39は棒部材39aとこの棒部材39aの上端および下
端それぞれに固着された当接部材39b、39cとから
構成されている。当接部材39b、39cの先端はそれ
ぞれ半球状を呈している(以下、球面部39dとい
う)。下端側の当接部材39cの球面部39dは上記カ
ム部材37bのカム面37dに当接している。なお、上
記第一ロッド37の先端に球面部を有する当接部材を配
設し、第二ロッド39の下端に45゜傾斜した斜面から
なるカム面を形成してもよい。
【0037】上記傾斜空洞20aの奥端に形成されたば
ね穴33cには、ロック解除ボタン41を上端方向に付
勢するために、予備圧縮されたコイルばね44が配設さ
れている。そして、上記ロック解除ボタン41はこのコ
イルばね44のばね力に抗して傾斜空洞20a内に挿入
されており、その上端を被覆するように弾性材料からな
るキャップ45が上記カラー40に取り付けられてい
る。
【0038】また、ロック解除ボタン41の中間部には
上記第二ロッド39の長手方向に垂直な面(以下、カム
面41bともいう)を有する段部41aが形成されてい
る。このカム面41bには第二ロッド39の上端側当接
部材39bの球面部39dが当接している。
【0039】したがって、図6(a)に示すキャップ4
5の上からコイルばね44のばね力に抗してロック解除
ボタン41の先端を押せば、図6(b)に示すように、
第二ロッド39はその上端側当接部材39b球面部39
dがロック解除ボタン41のカム面41bに当接摺動し
つつ下方に押し下げられる(図6(a)中にも二点鎖線
で示す)。その結果、第二ロッド39の下端側の球面部
39dが第一ロッド37先端のカム面37dを押し、第
一ロッド37はコイルばね42の付勢力に抗してその基
端方向に押される。それによって上記ロックピン37c
が第一ロッド37の長手方向基端側に移動することにな
る。
【0040】変速レバー15の基部15a、すなわちレ
バー本体32における第一アーム部18の基端部には連
結アーム46が形成されている。この連結アーム46の
先端には、図示しない変速機等の変速部材に連結される
ロッドとロッドエンドPが接続されている。また、変速
レバー15の基部15aには、鉛直方向の回転軸心Cを
有して水平方向の回転中心となるボス部47が上方に向
けて形成されている。したがって、第一アーム部18に
おける上記基部15aから上記屈曲点26までの長さと
連結アーム46の長さとの比率(鉛直方向の回転軸心C
を基点とした両側水平部分の長さの比率)を変えること
により、変速レバー15の操作ストロークを変更するこ
とができる。
【0041】上記変速レバー15の基部15aは以下の
ごとく支軸機構48によって回動可能に支持されてい
る。
【0042】この支軸機構48は、その中央に貫通孔4
9が穿孔され且つ車体に固定される円盤状のホルダ50
と、上記貫通孔49に下から貫入する上記第一アーム部
18のボス部47の上端に螺着される止めボルト51と
から構成されている。そして、この支軸機構48は、そ
のボス50aが車体フレーム17の支持パイプ16にボ
ルト16aおよびナット16bによって固定板21とと
もに固定されるるとともに、上記ボス50aがボルト2
2によって固定板21に固定されることによって取り付
けられている(図3および図4参照)。
【0043】上記止めボルト51はばね座金51aとス
トップワッシャー51bとスペーサ51cとを介して、
第一アーム部18のボス部47の中央部に形成されたね
じ穴47aに螺着されている。ホルダ50上面とストッ
プワッシャー51bとの間、およびホルダ50の下面と
第一アーム部18上面との間には、それぞれシールリン
グ52、52aが介装されている。
【0044】この構成により、上記ストップワッシャー
51bと第一アーム部18とでホルダ50を挟んだ状態
で変速レバー15がホルダ50に支持されている。ここ
で、ストップワッシャー51bと第一アーム部18とで
ホルダ50を挟圧する力は、上記スペーサ51cの厚さ
の調整により、上記シールリング52、52aの機能を
活かしつつ変速レバー15が回動しうる程度にされてい
る。
【0045】また、上記ホルダ50の下面には、上記ロ
ックピン37cが貫入し且つこのロックピン37cの移
動を案内する案内溝(以下、ロックピンガイドという)
53が形成されている。このロックピンガイド53の平
面視形状は図2に示すように、変速レバー15を支軸機
構48の軸心C回りに回動させることによるロックピン
37cの移動を案内するための支軸機構48の軸心C回
りの円弧状溝54と、変速レバーを所定の位置に保持す
るためにロックピン37cを保持するとともに上記ロッ
ク解除ボタン41の操作によってロックピン37cを支
軸機構48の中心Cへ向かって半径方向移動を案内する
ための複数本の放射状溝55とからなっている。本実施
形態では、放射状溝55のうち55aは低速前進ロック
位置を示し、55bは高速前進ロック位置を示し、55
cは中立ロック位置を示し、55dは後進ロック位置を
示す。
【0046】如上の構成により、運転者がロック解除ボ
タン41を押してロックピン37cを放射状溝55から
円弧状溝54へ移動させ、変速レバー15を支軸機構4
8の軸心C回りに水平面内回動させると、上記ロッドと
ロッドエンドPを介して、図示しない変速装置のシフト
フォークを操作し、変速ギヤを切り換えることができ
る。また、所定の変速位置でロック解除ボタン41の操
作をやめるとロックピン37cが放射状溝55にはまり
合い、操作レバー15が固定される。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、変速レバーを水平に一
方向に回動して前進・中立・後進および高速・低速の切
り換えを行うようにした変速レバーのグリップを燃料タ
ンクの側方に近接しているので、ハンドルに近くで運転
者が操作しやすい位置に配設されることとなり、変速レ
バーの操作ストロークが好適で、変速位置の確認も容易
で、さらに変速レバーのロック操作も容易に行うことが
できる。したがって、場所的に制約の多い鞍乗型四輪不
整地走行車の好適な変速操作が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鞍乗型四輪不整地走行車の一実施形態
を示す側面図である。
【図2】図1の鞍乗型四輪不整地走行車の平面図であ
る。
【図3】図1の鞍乗型四輪不整地走行車の燃料タンクを
取り除いた状態における変速操作機構の要部を示す部分
拡大平面図である。
【図4】図1の鞍乗型四輪不整地走行車における変速操
作機構の要部を示す図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1および図2の鞍乗型四輪不整地走行車にお
ける変速レバーカバーの取り付けを示す組立前斜視図で
ある。
【図6】図6(a)は図1の鞍乗型四輪不整地走行車の変
速レバーの一例を示す断面図であり、図6(b)はロック
解除ボタンが押された状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1・・・・不整地走行車 2・・・・燃料タンク 2a・・・タンクカバー 3・・・・ハンドル 4・・・・シート 5・・・・後輪 6・・・・エンジン 7・・・・変速レバーカバー 7a・・・スリット 7b・・・水平部 8・・・・リヤフェンダー 9・・・・前輪 10・・・・フロントフェンダー 11・・・・前部キャリヤ 12・・・・後部キャリヤ 13・・・・フットブレーキ 14・・・・フットステップ 15・・・・変速レバー 15a・・・基部 16・・・・支持パイプ 16a・・・ボルト・ナット 17・・・・車体フレーム 18・・・・第一アーム部 19・・・・第二アーム部 20・・・・グリップ部 21・・・・固定板 21a・・・固定棒 21b・・・突片 21c・・・開口部 22・・・・ボルト 23・・・・ブラケット 23a・・・係合切欠き 24a、24b・・・固定用突片 25・・・・インジケータ 25a・・・マーク 26・・・・屈曲点 26a・・・指針 32・・・・レバー本体 33・・・・グリップ部材 36・・・・カラー 37・・・・第一ロッド 37a・・・棒部材 37b・・・カム部材 37c・・・ロックピン 37d・・・カム面 38・・・・カラー 39・・・・第二ロッド 39a・・・棒部材 39b、39c・・・当接部材 39d・・・球面部 40・・・・カラー 40a・・・ボス部 41・・・・ロック解除ボタン 42・・・・コイルばね 43・・・・プラグ 44・・・・コイルばね 45・・・・キャップ 46・・・・連結アーム 47・・・・ボス部 48・・・・支軸機構 49・・・・貫通孔 50・・・・ホルダ 50a・・・ボス 50b・・・ボルト・ナット 51・・・・止めボルト 51a・・・ばね座金 51b・・・ストップワッシャー 51c・・・スペーサ 52、52a・・・シールリング 53・・・・ゲート 54・・・・円弧状溝 55・・・・放射状溝 C・・・・回転軸心
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 20/00 - 20/08 F16H 59/00 - 59/12 G05G 1/00 - 25/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鞍乗型シートの前方に燃料タンクを有
    し、該燃料タンクの前方にバー式のハンドルを備えた鞍
    乗型四輪不整地走行車において、 燃料タンクの下方に垂直方向の回転軸心を有する変速レ
    バーを備えており、 該変速レバーが、上記回転軸心から水平方向に燃料タン
    クの外方まで延びる第一アームと該第一アームから連続
    して燃料タンクの側方を上方に延びる第二アームと該第
    二アームの先端に配設された操作グリップとを有してお
    り、該操作グリップ上記回転軸心を中心として、燃料タ
    ンクの側方を、鞍乗型四輪不整地走行車の車体に対して
    水平且つ一方向のみに回動させることによって低速前
    ・高速前進・中立・後進に切り換えられるように構成さ
    れ、 上記各切り換え位置に対応する変速レバーの回動位置に
    変速レバーをロックするためのロック装置およびロック
    解除装置を備えており、 該ロック装置が、第一アームに形成されたロックピン
    と、第一アームの基部に配設された、変速レバーの上記
    回転軸心となるボスと、該ボスが嵌合する貫通孔を有し
    て変速レバーを保持するホルダと、該ホルダにおける上
    記貫通孔の外方に形成された、ロックピンを案内且つ係
    合するロックピンガイドと、上記貫通孔およびロックピ
    ンガイドを外部からシールするシールリングとを備えて
    おり、 上記ロック解除装置の操作部材が上記操作グリップ内
    配設されており、変速レバーを保持した上記ホルダが車体フレームに取り
    付けられて いることを特徴とする鞍乗型四輪不整地走行
    車。
  2. 【請求項2】 上記ロック解除装置の操作部材が燃料タ
    ンク側に傾斜してなる請求項1記載の鞍乗型四輪不整地
    走行車。
  3. 【請求項3】 変速レバーの第一アームの回動方向に沿
    って延び、且つ、水平な面を有する変速レバーカバーが
    燃料タンクより外方位置に配設されており、変速レバー
    の各切り換え位置を表示するインジケータが、騎乗姿勢
    の運転者が上方から目視しうるように上記面に配設され
    てなる請求項1または2記載の鞍乗型四輪不整地走行
    車。
  4. 【請求項4】 上記ロック解除装置が、変速レバーの第
    二アームの長手方向に沿って移動可能に内嵌された第二
    ロッドと、第一アームの長手方向に沿って移動可能に内
    嵌され且つその先端が上記第二ロッドの下端にカム面を
    介して弾力的に当接するように付勢された第一ロッドと
    からなり、 上記ロックピンが第一ロッドに形成されてなる請求項1
    から3のうちのいずれか一の項に記載の鞍乗型四輪不整
    地走行車。
  5. 【請求項5】 上記第二アームの上端部に第二アーム軸
    線から第一アーム側に傾斜した操作グリップ部が形成さ
    れており、 上記ロック解除装置が、第二アームの長手方向に沿って
    移動可能に内嵌された上記第二ロッドと、操作グリップ
    部の長手方向に沿って移動可能に内嵌され且つその下端
    が上記第二ロッドの上端にカム面を介して当接する操作
    部材とを備えており、 上記操作部材がその上端方向に向けて弾力的に付勢され
    てなる請求項4記載の鞍乗型四輪不整地走行車。
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