JP3040647B2 - 軸 受 - Google Patents
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- JP3040647B2 JP3040647B2 JP5353830A JP35383093A JP3040647B2 JP 3040647 B2 JP3040647 B2 JP 3040647B2 JP 5353830 A JP5353830 A JP 5353830A JP 35383093 A JP35383093 A JP 35383093A JP 3040647 B2 JP3040647 B2 JP 3040647B2
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- bearing
- thrust
- circumferential groove
- thrust collar
- groove
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- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Details Of Reciprocating Pumps (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種ポンプ、水車、タ
ービンなどの回転機械の回転軸を支承するための軸受に
関する。
ービンなどの回転機械の回転軸を支承するための軸受に
関する。
【0002】
【従来の技術】先ず、従来の軸受の構造を図8ないし図
10を参照して説明する。図8は、従来のポンプ用軸受
の縦断面図である。図8において、ポンプケーシング1
の内側に設けられた軸受ハウジング2に、弾性体3を介
してドーナツ状に形成された平行平板型のスラスト軸受
4が取付けられている。そして、このスラスト軸受4の
位置する軸受ハウジング2の側壁には貫通した導排水孔
5が穿設されている。また、スラスト軸受4の中空部を
貫通した回転軸(主軸)6に嵌合して、ナット7で固定
された中空円盤状のスラストカラー8が、スラスト軸受
4に支承されている。なお、スラストカラー8の斜視図
を図9に示してある。
10を参照して説明する。図8は、従来のポンプ用軸受
の縦断面図である。図8において、ポンプケーシング1
の内側に設けられた軸受ハウジング2に、弾性体3を介
してドーナツ状に形成された平行平板型のスラスト軸受
4が取付けられている。そして、このスラスト軸受4の
位置する軸受ハウジング2の側壁には貫通した導排水孔
5が穿設されている。また、スラスト軸受4の中空部を
貫通した回転軸(主軸)6に嵌合して、ナット7で固定
された中空円盤状のスラストカラー8が、スラスト軸受
4に支承されている。なお、スラストカラー8の斜視図
を図9に示してある。
【0003】さらに、図示していないが、回転軸6の下
部にはインペラが取付けられていて、スラストカラー8
やスラスト軸受4は水没状態で使用される。そして、作
動時にはインペラに推力が働くため、スラストカラー8
と回転軸6には荷重Wが作用し、この荷重Wをスラスト
軸受4で支承している。
部にはインペラが取付けられていて、スラストカラー8
やスラスト軸受4は水没状態で使用される。そして、作
動時にはインペラに推力が働くため、スラストカラー8
と回転軸6には荷重Wが作用し、この荷重Wをスラスト
軸受4で支承している。
【0004】そして、スラストカラー8とスラスト軸受
4との接触面(これを支承軸受面という)Sには、水9
が作用して動圧による厚さhの水膜が発生し、この水膜
によって支承軸受面Sでの固体同志の直接的な接触を防
止している。なお、支承軸受面Sに形成される水膜の厚
さhは、図10に示すように、回転数の上昇とともに厚
くなるが、荷重が一定のもとで定格回転数Noのとき
に、支承軸受面Sで固体同志が直接接触しない最低限の
水膜厚さhoを確保することが必要となる。
4との接触面(これを支承軸受面という)Sには、水9
が作用して動圧による厚さhの水膜が発生し、この水膜
によって支承軸受面Sでの固体同志の直接的な接触を防
止している。なお、支承軸受面Sに形成される水膜の厚
さhは、図10に示すように、回転数の上昇とともに厚
くなるが、荷重が一定のもとで定格回転数Noのとき
に、支承軸受面Sで固体同志が直接接触しない最低限の
水膜厚さhoを確保することが必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
のポンプ用軸受では、スラストカラー8のスラスト軸受
4との接触面が平坦な形状をしており、動圧が発生し難
くかった。そのため、形成される水膜の厚みは薄く、負
荷の小さなポンプ用にしか適用できず、負荷が大きくな
るとスラストカラー8とスラスト軸受4との支承軸受面
Sでの固体同志の直接的な接触が起こり、支承軸受面S
に焼付きや摩耗を生じるという問題があった。また、回
転軸6が流体推力により、下向きに作用するスラスト力
よりも大きな、上向きのスラスト力が発生した場合に
は、回転軸を支承することができないという問題もあっ
た。
のポンプ用軸受では、スラストカラー8のスラスト軸受
4との接触面が平坦な形状をしており、動圧が発生し難
くかった。そのため、形成される水膜の厚みは薄く、負
荷の小さなポンプ用にしか適用できず、負荷が大きくな
るとスラストカラー8とスラスト軸受4との支承軸受面
Sでの固体同志の直接的な接触が起こり、支承軸受面S
に焼付きや摩耗を生じるという問題があった。また、回
転軸6が流体推力により、下向きに作用するスラスト力
よりも大きな、上向きのスラスト力が発生した場合に
は、回転軸を支承することができないという問題もあっ
た。
【0006】本発明は、このような従来技術の課題を解
決するためになされたもので、スラストカラーとスラス
ト軸受との支承軸受面での負荷能力を高めることを目的
とする。
決するためになされたもので、スラストカラーとスラス
ト軸受との支承軸受面での負荷能力を高めることを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、回転軸の軸方向に作用する荷重を、該
回転軸に固着したスラストカラーと軸受ハウジングに設
けたスラスト軸受とによって支承するようにした軸受に
おいて、前記スラストカラーの前記スラスト軸受に接す
る面に、全周に亘って連続する全周溝を形成すると共
に、この全周溝とは別の軌跡上に分割して複数の分割溝
を形成し、かつこの各分割溝を前記全周溝に連通させる
連通溝を形成すると共に、前記全周溝から前記スラスト
カラーの他方の面へ貫通する貫通孔を穿設したものであ
る。
めに、本発明は、回転軸の軸方向に作用する荷重を、該
回転軸に固着したスラストカラーと軸受ハウジングに設
けたスラスト軸受とによって支承するようにした軸受に
おいて、前記スラストカラーの前記スラスト軸受に接す
る面に、全周に亘って連続する全周溝を形成すると共
に、この全周溝とは別の軌跡上に分割して複数の分割溝
を形成し、かつこの各分割溝を前記全周溝に連通させる
連通溝を形成すると共に、前記全周溝から前記スラスト
カラーの他方の面へ貫通する貫通孔を穿設したものであ
る。
【0008】
【作 用】上記の手段によれば、全周溝に吸入された水
が連通溝を介して分割溝へ導入され、分割溝内の水は回
転力によるせき止め効果によって、流体膜を発生させて
負荷能力を高めることができる。
が連通溝を介して分割溝へ導入され、分割溝内の水は回
転力によるせき止め効果によって、流体膜を発生させて
負荷能力を高めることができる。
【0009】
【実施例】以下本発明に係る軸受の実施例について、図
1ないし図7を参照して詳細に説明する。なお、これら
の図において、図8と同一部分には同一符号を付して示
してあるので、その部分の説明は省略する。
1ないし図7を参照して詳細に説明する。なお、これら
の図において、図8と同一部分には同一符号を付して示
してあるので、その部分の説明は省略する。
【0010】図1は、図8と同様にポンプに適用された
本発明の第1実施例に係る軸受の縦断面図であり、本発
明の特徴となるスラストカラーの一例の斜視図を図2に
示してある。
本発明の第1実施例に係る軸受の縦断面図であり、本発
明の特徴となるスラストカラーの一例の斜視図を図2に
示してある。
【0011】図1、図2に示すスラストカラー11は、
図8、図9に示した従来のスラストカラー8と同様に機
能するものであるが、その機能を向上させるために本発
明では次のように構成している。すなわち、スラストカ
ラー11のスラスト軸受4に接する面に、全周に亘って
連続するように全周溝12が形成されている。そして、
この全周溝12を間にして、外側と内側の別の軌跡上
に、複数に分割された分割溝13、14が形成されてい
る。この分割溝13、14は各軌跡上に例えば6つ所定
間隔を置いて設けられており、これらは千鳥状に配列さ
れている。
図8、図9に示した従来のスラストカラー8と同様に機
能するものであるが、その機能を向上させるために本発
明では次のように構成している。すなわち、スラストカ
ラー11のスラスト軸受4に接する面に、全周に亘って
連続するように全周溝12が形成されている。そして、
この全周溝12を間にして、外側と内側の別の軌跡上
に、複数に分割された分割溝13、14が形成されてい
る。この分割溝13、14は各軌跡上に例えば6つ所定
間隔を置いて設けられており、これらは千鳥状に配列さ
れている。
【0012】さらに、各分割溝13、14は連通溝15
によって個別に全周溝12に連通されている。この連通
溝15の各分割溝13、14への取付け位置は、スラス
トカラー11の回転方向(矢印Aで示す)に対して前側
となっている。そして、全周溝12から垂直方向へ幾つ
かの貫通孔16が穿設されている。従って、この貫通孔
16は、スラストカラー11のスラスト軸受4に接する
面側から他方の面へ貫通しており、導水孔としての役割
を果たすことになる。
によって個別に全周溝12に連通されている。この連通
溝15の各分割溝13、14への取付け位置は、スラス
トカラー11の回転方向(矢印Aで示す)に対して前側
となっている。そして、全周溝12から垂直方向へ幾つ
かの貫通孔16が穿設されている。従って、この貫通孔
16は、スラストカラー11のスラスト軸受4に接する
面側から他方の面へ貫通しており、導水孔としての役割
を果たすことになる。
【0013】次に、このように構成された本発明の軸受
の作用を説明する。回転軸6が回転することによりスラ
ストカラー11も回転し、貫通孔16を通して全周溝1
2へ水9が導入される。この水は、全周溝12から連通
溝15を介して各分割溝13、14へ導かれ、各分割溝
13、14内の水は、回転力によるせき止め効果によっ
て厚い水膜を形成することとなり、負荷能力を高める。
従って、スラストカラー11とスラスト軸受4との支承
軸受面での固体同志の直接的な接触を防止することがで
きる。
の作用を説明する。回転軸6が回転することによりスラ
ストカラー11も回転し、貫通孔16を通して全周溝1
2へ水9が導入される。この水は、全周溝12から連通
溝15を介して各分割溝13、14へ導かれ、各分割溝
13、14内の水は、回転力によるせき止め効果によっ
て厚い水膜を形成することとなり、負荷能力を高める。
従って、スラストカラー11とスラスト軸受4との支承
軸受面での固体同志の直接的な接触を防止することがで
きる。
【0014】なお、回転軸6とスラストカラー11に作
用する荷重Wdを一定とすると、図3に符号aで示す特
性線のように、回転数Nにより発生する水膜の厚みhは
極めて厚いものとなり、従来最小水膜厚さhoを確保す
るのがやっとだったものに比べると、極めて厚い水膜を
形成できることが分かる。上述の実施例では、全周溝1
2を間にして、外側の軌跡上に分割溝13を、さらに内
側の軌跡上に分割溝14を別々に設けたが、全周溝12
の内側に分割溝14を設けただけでも、図3に特性線b
で示すように、かなり厚い水膜を形成できることが分か
る。
用する荷重Wdを一定とすると、図3に符号aで示す特
性線のように、回転数Nにより発生する水膜の厚みhは
極めて厚いものとなり、従来最小水膜厚さhoを確保す
るのがやっとだったものに比べると、極めて厚い水膜を
形成できることが分かる。上述の実施例では、全周溝1
2を間にして、外側の軌跡上に分割溝13を、さらに内
側の軌跡上に分割溝14を別々に設けたが、全周溝12
の内側に分割溝14を設けただけでも、図3に特性線b
で示すように、かなり厚い水膜を形成できることが分か
る。
【0015】次に、図4は本発明の第2実施例を示す。
この実施例は、スラストカラーを軸方向に2段にしてス
ラストカラーに作用する荷重を2分の1に軽減したもの
である。すなわち、図1に示したものに対して、軸受ハ
ウジング2の上方に追加の軸受ハウジング2aを載置し
てボルト21で固定し、この追加の軸受ハウジング2a
にも弾性体3を介してスラスト軸受4を取付け、ここに
第2のスラストカラー11aを支承させたものである。
そのために、スラストカラー11と11aとの間に位置
するように、回転軸6にスリーブ22が装着されてい
る。スラストカラー11aの構成は、図2に基づき説明
したスラストカラー11と同様であり、その他も図1に
示したものと同様なので、同一部分には同一符号を付し
てその部分の説明は省略する。
この実施例は、スラストカラーを軸方向に2段にしてス
ラストカラーに作用する荷重を2分の1に軽減したもの
である。すなわち、図1に示したものに対して、軸受ハ
ウジング2の上方に追加の軸受ハウジング2aを載置し
てボルト21で固定し、この追加の軸受ハウジング2a
にも弾性体3を介してスラスト軸受4を取付け、ここに
第2のスラストカラー11aを支承させたものである。
そのために、スラストカラー11と11aとの間に位置
するように、回転軸6にスリーブ22が装着されてい
る。スラストカラー11aの構成は、図2に基づき説明
したスラストカラー11と同様であり、その他も図1に
示したものと同様なので、同一部分には同一符号を付し
てその部分の説明は省略する。
【0016】この実施例でも、スラストカラー11と1
1aとに形成された分割溝13、14内の水のせき止め
効果によって、厚い水膜を形成して負荷能力を高め、さ
らに、各スラストカラー11、11aがそれぞれスラス
ト軸受4に支承されるので、この支承される荷重が2分
の1となり、耐荷重性が向上する。
1aとに形成された分割溝13、14内の水のせき止め
効果によって、厚い水膜を形成して負荷能力を高め、さ
らに、各スラストカラー11、11aがそれぞれスラス
ト軸受4に支承されるので、この支承される荷重が2分
の1となり、耐荷重性が向上する。
【0017】次に、図5は本発明の第3実施例を示す。
この実施例でも、2段のスラストカラーを備えている
が、1つのスラストカラー11bは両面に、図2に基づ
き説明したスラストカラー11と同様の全周溝12と分
割溝13、14が形成され、これらを連通溝15で個別
に連通させたものである。
この実施例でも、2段のスラストカラーを備えている
が、1つのスラストカラー11bは両面に、図2に基づ
き説明したスラストカラー11と同様の全周溝12と分
割溝13、14が形成され、これらを連通溝15で個別
に連通させたものである。
【0018】すなわち、ポンプケーシング1に固定され
た軸受ハウジング2内に、弾性体3を介して取付けられ
ている平行平板型のスラスト軸受4の上方に、軸方向に
もう1段スラスト軸受4aを積上げ、ボルト23で固定
している。そして、このスラスト軸受4aに、図1、図
4に示したのと同様のスラストカラー11が支承される
とともに、スラスト軸受4にこの実施例の特徴であるス
ラストカラー11bが支承されている。また、スラスト
カラー11と11bの間に位置するように、回転軸6に
スリーブ24が装着されていて、軸方向に所定の間隔を
保つようにしており、スラストカラー11bの上面とス
ラスト軸受4aの下面との間に隙間25が形成されて、
水の流路となっている。
た軸受ハウジング2内に、弾性体3を介して取付けられ
ている平行平板型のスラスト軸受4の上方に、軸方向に
もう1段スラスト軸受4aを積上げ、ボルト23で固定
している。そして、このスラスト軸受4aに、図1、図
4に示したのと同様のスラストカラー11が支承される
とともに、スラスト軸受4にこの実施例の特徴であるス
ラストカラー11bが支承されている。また、スラスト
カラー11と11bの間に位置するように、回転軸6に
スリーブ24が装着されていて、軸方向に所定の間隔を
保つようにしており、スラストカラー11bの上面とス
ラスト軸受4aの下面との間に隙間25が形成されて、
水の流路となっている。
【0019】なお、スラストカラー11bの一方の面か
ら他方の面へ貫通する貫通孔16は、両面に形成した全
周溝12同志を結ぶように穿設されている。また、スラ
スト軸受4aの側壁には、軸受ハウジング2の側壁を貫
通した導排水孔5に対応して、貫通した導排水孔26が
穿設されている。その他の構成は上記第2実施例と同様
であり、同一部分には同一符号を付してあるのでその説
明は省略する。
ら他方の面へ貫通する貫通孔16は、両面に形成した全
周溝12同志を結ぶように穿設されている。また、スラ
スト軸受4aの側壁には、軸受ハウジング2の側壁を貫
通した導排水孔5に対応して、貫通した導排水孔26が
穿設されている。その他の構成は上記第2実施例と同様
であり、同一部分には同一符号を付してあるのでその説
明は省略する。
【0020】さて、このように構成された第3実施例に
あって、スラストカラー11の作用は第1、第2の実施
例と同様であり、スラストカラー11bについても基本
的には同様である。そして、スラスト軸受4、4aとス
ラストカラー11、11b間への水の給排水は、導排水
孔5、26と隙間25を介して行われ、導水孔16から
全周溝12を経て分割溝13、14へ供給された水の分
割溝13、14内でのせき止め効果によって、厚い水膜
を形成して負荷能力が高められる。
あって、スラストカラー11の作用は第1、第2の実施
例と同様であり、スラストカラー11bについても基本
的には同様である。そして、スラスト軸受4、4aとス
ラストカラー11、11b間への水の給排水は、導排水
孔5、26と隙間25を介して行われ、導水孔16から
全周溝12を経て分割溝13、14へ供給された水の分
割溝13、14内でのせき止め効果によって、厚い水膜
を形成して負荷能力が高められる。
【0021】さらに、スラストカラー11はスラスト軸
受4に、スラストカラー11bはスラスト軸受4aにそ
れぞれ支承されるので、下向きに作用する荷重Wdは2
分の1ずつ支承されることになり、荷重分担が軽減され
る。
受4に、スラストカラー11bはスラスト軸受4aにそ
れぞれ支承されるので、下向きに作用する荷重Wdは2
分の1ずつ支承されることになり、荷重分担が軽減され
る。
【0022】さらに、回転軸6の回転により上向きに移
動する力(推力Wu)が作用する場合でも、スラストカ
ラー11bの上面とスラスト軸受4aの下面によって支
承されることになる。このとき、スラストカラー11b
に形成された分割溝13、14内の水のせき止め効果に
よって、厚い水膜を形成して負荷能力が高められること
は、下向きの荷重Wdを支承する場合と同様である。
動する力(推力Wu)が作用する場合でも、スラストカ
ラー11bの上面とスラスト軸受4aの下面によって支
承されることになる。このとき、スラストカラー11b
に形成された分割溝13、14内の水のせき止め効果に
よって、厚い水膜を形成して負荷能力が高められること
は、下向きの荷重Wdを支承する場合と同様である。
【0023】次に、図6、図7は図1に示した本発明の
第1実施例の応用例を示す。すなわち、この応用例で
は、スラスト軸受4に相当するスラスト軸受4bを段状
に形成して、その上面部を軸受ハウジング2の外周壁ま
で延出させ、スラストカラー11に相当するスラストカ
ラー11cをスラスト軸受4bの上面形状に合わせた凸
状に形成したものである。このスラストカラー11cに
は、段差部を境として分割溝13、14が形成されてお
り、段差部の近くの分割溝13側に貫通孔16が形成さ
れている。そして、スラストカラー11cとスラスト軸
受4bとを対向させて接触させたとき、段差部にできる
隙間27を全周溝としている。
第1実施例の応用例を示す。すなわち、この応用例で
は、スラスト軸受4に相当するスラスト軸受4bを段状
に形成して、その上面部を軸受ハウジング2の外周壁ま
で延出させ、スラストカラー11に相当するスラストカ
ラー11cをスラスト軸受4bの上面形状に合わせた凸
状に形成したものである。このスラストカラー11cに
は、段差部を境として分割溝13、14が形成されてお
り、段差部の近くの分割溝13側に貫通孔16が形成さ
れている。そして、スラストカラー11cとスラスト軸
受4bとを対向させて接触させたとき、段差部にできる
隙間27を全周溝としている。
【0024】このように構成することにより、スラスト
カラー11cとスラスト軸受4bとの接触面が広がり、
受圧面積を大きくしてスラスト荷重Wdによる軸受面圧
を軽減させることができる。さらに、スラストカラー1
1cとスラスト軸受4bが段差を持つので、軸受面が2
ヶ所となって長寿命化させることができる。
カラー11cとスラスト軸受4bとの接触面が広がり、
受圧面積を大きくしてスラスト荷重Wdによる軸受面圧
を軽減させることができる。さらに、スラストカラー1
1cとスラスト軸受4bが段差を持つので、軸受面が2
ヶ所となって長寿命化させることができる。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
スラストカラーのスラスト軸受に接する面に、全周に亘
って連続するように形成した全周溝に吸入された水が、
全周溝とは別の軌跡上に分割して形成した複数の分割溝
へ連通溝を介して導入され、分割溝内の水の回転力によ
るせき止め効果によって流体膜を発生させるので、スラ
ストカラーとスラスト軸受との支承軸受面での固体同志
の直接的な接触を防止するとともに負荷能力が高められ
る。さらに、軸方向に2重の軸受面を形成することによ
り、負荷能力を大幅に向上することができる。
スラストカラーのスラスト軸受に接する面に、全周に亘
って連続するように形成した全周溝に吸入された水が、
全周溝とは別の軌跡上に分割して形成した複数の分割溝
へ連通溝を介して導入され、分割溝内の水の回転力によ
るせき止め効果によって流体膜を発生させるので、スラ
ストカラーとスラスト軸受との支承軸受面での固体同志
の直接的な接触を防止するとともに負荷能力が高められ
る。さらに、軸方向に2重の軸受面を形成することによ
り、負荷能力を大幅に向上することができる。
【図1】本発明の第1実施例に係る軸受を説明するため
に示す、ポンプ用軸受の要部の縦断面図である。
に示す、ポンプ用軸受の要部の縦断面図である。
【図2】本発明で使用されるスラストカラーの一例を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図3】本発明の作用を説明するために示す特性図であ
る。
る。
【図4】本発明の第2実施例を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す縦断面図である。
【図6】図1に示した第1実施例の応用例を示す縦断面
図である。
図である。
【図7】図6の応用例で使用されるスラストカラーの斜
視図である。
視図である。
【図8】従来のポンプ用軸受の要部を示す縦断面図であ
る。
る。
【図9】従来のポンプ用軸受に使用されているスラスト
カラーの斜視図である。
カラーの斜視図である。
【図10】従来のポンプ用軸受の作用を説明するために
示す特性図である。
示す特性図である。
1 ポンプケーシング 2、2a 軸受ハウジング 3 弾性体 4、4a、4b スラスト軸受 5 導排水孔 6 回転軸 7 ナット 9 水 11、11a、11b、11c スラストカラー 12 全周溝 13 分割溝 14 分割溝 15 連通溝 16 貫通孔 21 ボルト 22 スリーブ 23 ボルト 24 スリーブ 25 隙間 26 導排水孔 27 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 17/04 F16C 33/10
Claims (5)
- 【請求項1】回転軸の軸方向に作用する荷重を、該回転
軸に固着したスラストカラーと軸受ハウジングに設けた
スラスト軸受とによって支承するようにした軸受におい
て、前記スラストカラーの前記スラスト軸受に接する面
に、全周に亘って連続する全周溝を形成すると共に、こ
の全周溝とは別の軌跡上に分割して複数の分割溝を形成
し、かつこの各分割溝を前記全周溝に連通させる連通溝
を形成すると共に、前記全周溝から前記スラストカラー
の他方の面へ貫通する貫通孔を穿設したことを特徴とす
る軸受。 - 【請求項2】回転軸の軸方向に作用する荷重を、該回転
軸に固着したスラストカラーと軸受ハウジングに設けた
スラスト軸受とによって支承するようにした軸受におい
て、前記スラストカラーと前記スラスト軸受とを複数段
設け、各段のスラストカラーのスラスト軸受に接する面
に、全周に亘って連続する全周溝を形成すると共に、こ
の全周溝とは別の軌跡上に分割して複数の分割溝を形成
し、かつこの各分割溝を前記全周溝に連通させる連通溝
を形成すると共に、前記全周溝から前記スラストカラー
の他方の面へ貫通する貫通孔を穿設したことを特徴とす
る軸受。 - 【請求項3】回転軸の軸方向に作用する荷重を、該回転
軸に固着したスラストカラーと軸受ハウジングに設けた
スラスト軸受とによって支承するようにした軸受におい
て、前記スラスト軸受を前記スラストカラーの両面側に
設け、前記スラストカラーの両面に、全周に亘って連続
する全周溝を形成すると共に、この全周溝とは別の軌跡
上に分割して複数の分割溝を形成し、かつこの各分割溝
を前記全周溝に連通させる連通溝を形成すると共に、前
記スラストカラーの両面に形成した前記全周溝へ貫通す
る貫通孔を穿設したことを特徴とする軸受。 - 【請求項4】請求項1ないし3記載の軸受において、分
割溝が前記全周溝を間にして別の軌跡上にそれぞれ形成
されている軸受。 - 【請求項5】請求項4記載の軸受において、前記全周溝
を間にして別の軌跡上にそれぞれ形成した分割溝が千鳥
状に配列されている軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5353830A JP3040647B2 (ja) | 1993-12-29 | 1993-12-29 | 軸 受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5353830A JP3040647B2 (ja) | 1993-12-29 | 1993-12-29 | 軸 受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07197932A JPH07197932A (ja) | 1995-08-01 |
JP3040647B2 true JP3040647B2 (ja) | 2000-05-15 |
Family
ID=18433509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5353830A Expired - Lifetime JP3040647B2 (ja) | 1993-12-29 | 1993-12-29 | 軸 受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3040647B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-29 JP JP5353830A patent/JP3040647B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07197932A (ja) | 1995-08-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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