JP3040062U

JP3040062U - 油水分離装置

Info

Publication number: JP3040062U
Application number: JP1997000328U
Authority: JP
Inventors: シューシンイー
Original assignee: シューシンイー
Priority date: 1996-02-07
Filing date: 1997-01-30
Publication date: 1997-08-05
Anticipated expiration: 2003-01-30
Also published as: CN2250796Y

Abstract

(57)【要約】【課題】無駆動力で油水混合の汚水を流動状態で水と
油に分離する油水分離装置を提供する。【解決手段】装置本体１の前端上部に続水槽２を連結さ
せ、また続水槽２に接続して順流板６を設けている。そ
して順流板６と部分的に交差するように先端が下向きの
傾斜状渦巻き板７を設けている。順流板６の上方では遮
油板８を設けて第１集油区域を形成させ、仕切り板５の
中間近傍に遮油板１０を取り付け、その上方では第２の
集油区域を形成させている。また、遮油板１０の下方
に、高分子材料で製作された集油網１５を配置させ、そ
して蓄水区域では、油水分離面より低いところに汚水の
排水口１６を設けている。本考案の油水分離装置は、油
水混合の汚水を流動状態で処理することができ、しかも
エネルギーの消耗がなく、無駆動力で油水分離を行うこ
とができるようになる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、油が混ざった汚水を処理する装置に関し、特に重力分離法を利用し油水混合の汚水を水と油に分離する油水分離装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

国家の汚水排出標準によると、排水できる汚水中の油漬度はｌ０ｍｇ／ｌ以下でなければならない。したがって、油が混ざった汚水に対して、油水分離を行ってから排水するのが義務付けられている。

【０００３】重力式の分離方法は油水分離の基本方式であり、良く使われている分離設備は、水平流動式の油仕切り池（ＡＰＩ）、平板式の油仕切り池（ＰＰＩ）、波状傾斜式の油仕切り池（ＣＰＩ）などである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述した設備（池）は静水中において効率がよいが、汚水の排出量が多くなると、池の体積は大きくならなければならない。また、いくつかの油仕切り池を交替で使われることも必要となってくる。つまり、上記のような従来方式では、設備の使用に際して占地面積が大きかったり、建設費用も高かったり、構造も複雑である。そして、設備の点検や掃除なども困難となっているため、結局コストがあがる結果につながる。

【０００５】本考案は、上記した課題を解決すべくなされたもので、設備の占用面積が小さくて、建設および管理のコストがやすく、しかも流動状態のままで無駆動力で油水分離ができる箱型の分離装置を提供しようとしている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記した目的を達成するために本考案は、無駆動力で油水混合の汚水を流動状態で水と油に分離する油水分離装置であって、装置本体の前端上部に続水槽を連結させて、続水槽の下部に汚水の本体装置への流入口を形成させ、装置本体内の第１仕切り板と第２仕切り板によって、第１油水分離区域と第２油水分離区域及び蓄水区域を形成させ、続水槽の汚水流入口に接続して傾斜状の順流板を設けると共に、第１仕切り板の中間部に、先端が下向きの傾斜状渦巻き板７を設け、順流板および汚水流入口の上方に遮油板を取り付け、遮油板の末端側に、その上縁が油水分離面より高くなるように油層調節板を設けて、第１集油区域を形成させ、第２仕切り板の中間近傍に遮油板を取り付け、遮油板の末端に、その上縁が油水分離面より高くなるように油層調節板を取り付けて、第２の集油区域を形成させ、第１仕切り板の上部に、油水分離面より高いところに貫通孔あるいは透き間を形成させると共に、集油区域の本体側面に油の出口を設け、第２油水分離区域の遮油板の下方に、高分子材料で製作された集油網を配置させ、蓄水区域において、油水分離面より低いところに汚水の排水口を設けていること、を特徴とする。

【０００７】

【作用】

本考案の油水分離装置は、上記のような構成を有していることから、油水混合の汚水を流動状態で処理することができ、しかもエネルギーの消耗がなく、無駆動力で油水分離を行うことができるようになる。また、本考案の油水分離装置は小型に製造でき、装置の構造が簡単なので製造費も安くおさまる。さらに、装置の占用面積が小さいし油水分離の効率も良く、維持や修理もしやすいので、総合的なコストが大幅に削減される。

【０００８】

【実施例】

以下、図１を参照して本考案の実施例を説明する。図１は、本考案の油水分離装置の内部構造を示す斜視図である。

【０００９】図ｌにおいて、装置本体１の前端上部に続水槽２を連結させて、続水槽２の下部に汚水の本体装置への流入口３を形成させている。装置本体１内の第１仕切り板４と第２仕切り板５によって、第１油水分離区域と第２分離区域及び蓄水区域が形成されている。また、続水槽２の汚水流入口３に接続して傾斜状の順流板６を設けると共に、第１仕切り板４の中間部に、先端が下向きの傾斜状渦巻き板７を設けており、この渦巻き板７と上記の順流板６が部分的に交差している。

【００１０】汚水流入口３の上方に、遮油板８が取り付けてある。また、遮油板８の末端側に、その上縁が油水分離面より高くなるように油層調節板９を設けている。それにより、第１集油区域が形成される。そして、第２仕切り板５の中間近傍にも、遮油板１０が取り付けてあって、上記と同じように遮油板１０の末端側にも、その上縁が油水分離面より高くなるように油層調節板１１を取り付けている。それにより、第２の集油区域が形成される。

【００１１】第１仕切り板４の上部に、油水分離面より高いところに貫通孔あるいは透き間１２を形成させている。また、集油区域の本体側面に油の出口１３を設けている。

【００１２】そして、第２仕切り板５の下部に金属製網棚１４を取り付けており、高分子材料で製作された集油網１５を金属製網棚１４の中に配置させ、あるいは遮油板１０の下に吊持させている。

【００１３】蓄水区域においては、油水分離面より低いところに汚水の排水口１６を設けている。また、装置本体１の底には、バルブでコントロールされる残留物の出口が形成されている。

【００１４】本考案の油水分離装置を小型にすることができる。また、装置本体の底に車輪を付ければ、移動することもできるようになる。

【００１５】使用に際して、大顆粒の浮遊物をグリル（図示せず）で取り除いてから、油水混合の汚水を続水槽２に流入させる。汚水流入口３を通った汚水は第一油水分離区域を通過しながら、順流板６と渦巻き板７の作用によって、油が液体面に浮きあがり、油水分離層ができて、油層が第１の集油区域に集まる。その際、下層の水は第一油水分離区域から第二油水分離区域に流れ、含まれている小さな油滴は、更に集油網に集り大きな油滴に形成され、第２の集油区域の表層に浮かぶ。集油区域の油量が多くなると油が出口１３から排出される。こうして二回にわたる油水分離によって、汚水中の油の含有量が国家標準に達し、このような汚水が排水口１６より排出される。

【００１６】ちなみに、装置本体１の内部に土砂などが溜まった場合、本体底部の排出口（図示せず）から排出できるようになっている。

【００１７】

【考案の効果】

本考案の油水分離装置によれば、下記のような効果が得られる。（１）油が含まれる汚水を流動状態で処理することができる。流動状態で処理することは、汚水を排する実際操作および後処理にとって好都合である。（２）本装置はエネルギーの消耗がなく、無駆動力で処理することができる。（３）本装置は汚水を処理するとき、汚水の停滞時間が短く、約３０ｓ〜４０ｓで、水平流速が７０ｍｍ／ｓ〜８０ｍｍ／ｓまたはそれ以上である。（４）本装置を小型にすれば、便利で使いやすく、特にレストランなどの汚水処理に適用される。（５）本装置の構造が簡単で製造しやすく、製造費が安くおさまる。その上、装置の占用面積が小さいし油水分離の効率も良く、維持や修理もしやすいので、総合的なコストが大幅に削減される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の油水分離装置の内部構造を示す斜視図
である。

【符号の説明】

１分離装置の本体２続水槽３汚水流入口４第１仕切り板５第２仕切り板６順流板７渦巻き板８遮油板９調節板１０遮油板１１調節板１２貫通孔あるいは透き間１３排油口１４金属製網棚１５集油網１６排水口

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】無駆動力で油水混合の汚水を流動状態で水
と油に分離する油水分離装置であって、装置本体（１）の前端上部に続水槽（２）を連結させ
て、続水槽（２）の下部に汚水の本体装置への流入口
（３）を形成させ、装置本体（１）内の第１仕切り板（４）と第２仕切り板
（５）によって、第１油水分離区域と第２油水分離区域
及び蓄水区域を形成させ、続水槽（２）の汚水流入口（３）に接続して傾斜状の順
流板（６）を設けると共に、第１仕切り板（４）の中間
部に、先端が下向きの傾斜状渦巻き板７を設け、順流板
（６）および汚水流入口（３）の上方に遮油板（８）を
取り付け、遮油板（８）の末端側に、その上縁が油水分
離面より高くなるように油層調節板（９）を設けて、第
１集油区域を形成させ、第２仕切り板（５）の中間近傍に遮油板（１０）を取り
付け、遮油板（１０）の末端に、その上縁が油水分離面
より高くなるように油層調節板（１１）を取り付けて、
第２の集油区域を形成させ、第１仕切り板（４）の上部に、油水分離面より高いとこ
ろに貫通孔あるいは透き間（１２）を形成させると共
に、集油区域の本体側面に油の出口（１３）を設け、第２油水分離区域の遮油板（１０）の下方に、高分子材
料で製作された集油網（１５）を配置させ、蓄水区域において、油水分離面より低いところに汚水の
排水口（１６）を設けていること、を特徴とする油水分離装置。
【請求項２】第２仕切り板（５）の下部に金属製網棚
（１４）を取り付けて、高分子材料で製作された集油網
（１５）を金属製網棚１４の中に配置させていることを
特徴とする請求項１記載の油水分離装置。
【請求項３】集油網（１５）を遮油板（１０）の下面
に吊持させていることを特徴とする請求項１記載の油水
分離装置。
【請求項４】装置本体（１）の底部に、バルブでコン
トロールされる残留物排出口を設けていることを特徴と
する請求項１記載の油水分離装置。