JP3039919B2 - チタン成形体の成形・焼結方法 - Google Patents

チタン成形体の成形・焼結方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉末冶金法を用い
て、軽量、高強度かつ高耐食性を有するチタン部品を製
造する方法にかかわり、焼結に際して炉内雰囲気からの
酸素、窒素、炭素からなる不純物の侵入が少なく、機械
的特性に優れたチタン焼結体を得るためのチタン成形体
の成形・焼結方法に関する。
【0002】
【従来の技術】チタンは軽く、高い強度を有し、耐食性
にも優れているため、宇宙・航空機器材料、輸送機器材
料、化学プラント材料をはじめ建築材料、レジャー用
品、スポーツ用品、生体・医療材料等に利用されてい
る。また、耐食性、高比強度の他、耐熱性や超塑性機能
も有しているので、鉄系材料に代わる機能・構造用材料
として期待されている。一般に広く使用されている鉄系
材料、アルミ系材料等の製造方法は主に溶解鋳造法であ
るが、チタンのような活性な金属では高温における溶解
等の処理に技術的な問題点が多い。また、チタンは難加
工性材料であるため、機械加工による部品製造にも困難
が伴う。
【0003】このため、金属粉末射出成形法をはじめ様
々な粉末冶金法によりニアネット成形が試みられてい
る。これらの成形法により得られた成形体を焼結して部
品に製造する場合、チタン等の活性な金属は、10-2
aオーダーの高真空の焼結雰囲気中においても炉内から
の酸素のピックアップにより著しく延性が損なわれ、そ
のため破断伸びが極端に減少する。この酸素汚染の問題
を解決する方法として、焼結用ケース内にゲッター金属
を入れ、そのゲッター金属に酸素をピックアップさせて
被処理物を焼結する方法が開示されている(Tiまたは
Ti合金焼結体の製造方法;特開平6−33010
5)。
【0004】しかし、成形体の形状は、製品(部品)の
使用目的により平坦で単純な形状の他に複雑な形状もあ
り、焼結時における成形体の形崩れ等の形状変化を防止
するためには、成形体を耐熱性のある粉末等に埋め込ん
で成形体の形状を保持したまま焼結することが必要であ
る。ところが、チタン等の活性な金属焼結体を製造する
ためには、成形体を埋め込む粉末は耐熱性の他、成形体
との反応性のないこと及び成形体の酸素ピックアップを
できる限り妨げる効果がなければならないという問題が
あった。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】本発明は、具体的には安定な非酸化物系の
BN粉末で成形体を被覆して焼結することにより、炉内
雰囲気からの酸素の侵入を極力防止して、機械的特性に
優れ、しかも焼結変形の少ないチタン焼結体を製造する
方法の提供を目的とする。
【0006】以上の目的を達成する本発明は「チタン粉
末からなるチタン成形体を成形・焼結するにおいて、該
成形体を平均粒径30ミクロン以下のチタン粉末によっ
て成形し、しかるのち、該成形体を、10ミクロン〜5
0ミクロン粒径のBN(窒化ボロン)粉末に酸化物系粉
末を均一に添加混合した複合粉末に埋め込み、該酸化物
系粉末の添加量によって前記成形体の酸素含有量を調節
制御して真空雰囲気中で焼結することを特徴とするチタ
ン成形体の成形・焼結方法」になっている。即ち、本発
明のチタン成形体の成形・焼結方法は、粒径限定の微細
密度のチタン粉末によって成形し、しかるのち、同じく
粒径限定の微細密度のBN粉末と酸化物系粉末からなる
混合粉体に成形体を埋め込むことによって形状の保護を
すると共に炉内雰囲気と遮断状態にして、かつ、必要と
する酸素量のみを付加して焼結する方法が特徴である。
【0007】
【発明の実施の形態】焼結すべき成形体には、圧縮成形
法や金属粉末射出成形法のような粉末冶金法により原料
チタン粉末を成形したものを想定しているが、本発明の
実施においては、チタンをはじめとする活性金属の圧延
材や押出し材等の高温熱処理にも利用できる。
【0008】チタン成形体及びBN粉末を入れる容器
は、高温焼結において変形などを生じない程度の耐熱性
を有することが必要であり、具体的な材質のひとつにア
ルミナが挙げられる。
【0009】また、焼結雰囲気に関しては、成形体への
不必要な酸素の侵入を予め防止しておくためにも真空雰
囲気が望ましく、真空度は10-2Paオーダー以上の高
真空が好ましい。
【0010】本発明に用いるBN粉末は高温において安
定であり、しかも成形体表面を完全に被覆しているた
め、高温焼結時において成形体と反応することなく酸素
の侵入を抑制するとともに、成形体周辺の熱分布を均一
にする効果がある。
【0011】また、焼結体の密度向上を考慮すれば、原
料となるチタン粉末は微細な程効果があり、平均粒径3
0μm以下が好ましい。しかし、焼結すべきチタン成形
体を被覆するBN粉末は細かいほど酸素の遮断効果は大
きいが、微細すぎると成形体に入り込む可能性もあるた
め、10〜50μmの範囲とする。
【0012】一方、焼結体を含めたチタン材料は、材料
中の酸素含有量が増えると破断伸びが減少する反面、引
張強さ、0.2%耐力及びかたさの強度が増大するた
め、酸素含有量を制御することにより、使用目的に応じ
て伸びと強度の相反する両特性を適正に備えたチタン焼
結体製品を作製することができる。本発明における成形
体被覆材料のBNは粉末であるため、これに酸化物系の
アルミナ粉末等を均一に混合した複合粉末を用いて焼結
すれば、チタン焼結体の酸素含有量の制御は可能であ
り、また酸素量制御による傾斜機能材料へも応用でき
る。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面を用いて具体的に説明
する。図1は、本発明の焼結方法を示す概略図である。
【0014】(実施例1)原料に粒径45μm以下の純
チタン粉末(ガスアトマイズ粉末、平均粒径23μm)
を用いて作製した引張試験片形状の成形体を、図1に示
すように焼結用アルミナ容器の中に入れ、200℃/時
間の速度で昇温して表1に示す条件で真空度10-2Pa
オーダーの真空焼結を行った。
【0015】図1の焼結用容器の縦断面略図に、焼結に
際してのチタン成形体とBN粉末のセッティング方法を
示す。すなわち、耐熱性を有する焼結用アルミナ容器の
中にBN粉末を敷いた後、その表面を平らにし、その上
に焼結すべきチタン成形体を静かに置いた。次に、チタ
ン成形体のすべての面が完全に覆われるようにBN粉末
を追加してセットした。
【0016】以上の方法により得られたチタン焼結体の
酸素量及び常温での引張特性を表2に示す。表2から明
らかなように、実施例ではチタン焼結体に対するBN効
果により酸素の低減がはかられ、そのため伸びが著しく
向上して良好な引張特性を有するチタン焼結体が得られ
た。比較例では焼結等によく用いられているアルミナ粉
末を被覆粉末として使用しているため、焼結温度の上昇
と共に酸素量が増加している。その結果、チタン焼結体
は脆化して伸びが減少していることが明白である。ま
た、極端に脆化しない範囲においては、強度的には酸素
の侵入により引張強さ、0.2%耐力及びかたさの強度
が増大していることがわかる。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明のチタン成
形体の成形・焼結方法は、焼結炉内雰囲気からの該成形
体への酸素の侵入を防止すると共に、埋め込み材の混合
粉体によって該成形体の酸素含有量を意図的に調整し、
使用目的に整合させた「破断伸び・引張強さ・かたさ」
等の機械的性質を具備し、かつ、焼結による変形も少い
高品質チタン成形体を提供し、当該分野の一段の技術向
上と便宜向上を図る効果がある。
【0020】また、本発明は粉末冶金法における焼結の
みの使用に限らず、チタンあるいはチタン合金のような
活性な純金属や合金の酸素含有量を制御した熱処理にも
応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す焼結用容器の縦断面略
図である。
【符号の説明】
1 焼結用アルミナ容器 2 BN粉末 3 チタン成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22F 1/00 - 7/08 C22C 1/04 - 1/05

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン粉末からなるチタン成形体を成形
    ・焼結するにおいて、該成形体を平均粒径30ミクロン
    以下のチタン粉末によって成形し、しかるのち、該成形
    体を、10ミクロン〜50ミクロン粒径のBN(窒化ボ
    ロン)粉末に酸化物系粉末を均一に添加混合した複合粉
    末に埋め込み、該酸化物系粉末の添加量によって前記成
    形体の酸素含有量を調節制御して真空雰囲気中で焼結す
    ることを特徴とするチタン成形体の成形・焼結方法。
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