JP3039464U - 収納庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 物の出し入れが簡単にでき、かつ密閉性に優
れた収納庫を低コストで提供する。 【構成】 前面に開閉板で開閉される開口部を有する箱
形の収納庫であって、天板前端下面に開閉板上部を嵌合
する嵌合溝を形成し、開閉板背面位置に開閉板を開口部
閉鎖位置に担持する担持部材を設けると共に、開口部下
縁に開閉板を吸着固定する吸着手段を備え、開閉板上縁
を前記嵌合溝に下方から押し上げるように嵌め込んだ
後、開閉板下縁を前記吸着手段に吸着させて開口部を密
閉するようにしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、開閉板により開閉可能な開口部を有する収納庫に関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、開口部に扉あるいは蓋を有する収納庫として物置が知られており、 扉の形式には回動扉、スライド扉、シャッター等様々なものがある。物置は前面 が大きく開口するようになっているものが多く、大きな物も出し入れしやすいよ うになっている。

【０００３】 しかし、回動扉の場合、収納庫前面いっぱいの大きさに扉を作れば、大きなも のも簡単に出し入れする事ができるが、扉を大きくしなければならないため収納 庫の周囲に扉が回動するための空間が必要となり、また大きい分、十分な剛性を 持たさないと扉が歪んで密閉性が悪くなる。また、スライド扉の場合、回動扉の ような周囲の空間は必要としないが、扉を全開しても常に最低扉１枚分だけ開く ことができないので開口部を全開する事ができない。更に、扉をスライドさせる ためのレールを設ける必要があると共に密閉性に欠けるといった問題がある。そ して、シャッターの場合は、スライドレール等を必要とし構造が複雑でコストが 高くつき、また耐久性に欠ける難点がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決すべき課題は、物の出し入れが簡単にでき、かつ密閉性に優れた 収納庫を低コストで提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するために本考案は、前面に開閉板で開閉される開口部を有す る箱形の収納庫であって、天板前端下面に開閉板上部を嵌合する嵌合溝を形成し 、開閉板背面位置に開閉板を開口部閉鎖位置に担持する担持部材を設けると共に 、開口部下縁に開閉板を吸着固定する吸着手段を備え、開閉板上縁を前記嵌合溝 に下方から押し上げるように嵌め込んだ後、開閉板下縁を前記吸着手段に吸着さ せて開口部を密閉する収納庫を提供する。

【０００６】

【作用】

この考案では、収納庫の開口部を開閉板を嵌め込むことによって閉鎖し、開放 する時には開閉板の下部を手前に引いて吸着固定を解除してから開閉板を手前に 引き出すようにする。

【０００７】

【実施例】

以下、図面を基に本考案の実施例について説明する。

【０００８】 図１は、本考案の一実施例の収納庫の正面図であり、図２と図３は、それぞれ 図１のＡ−Ａ断面図およびＢ−Ｂ断面図である。図４は、本考案の一実施例の収 納庫の開放板を取り去った正面図である。収納庫１は、天板２、底板３および側 板４により構成される本体と本体前面全体を占める開口部を開閉する２枚の開閉 板５から成る。開閉板５にはそれぞれ把手６が設けられている。天板２前端下面 には開閉板５上部を嵌め込むための嵌合溝７が設けられ、この嵌合溝７に沿って 開口部閉鎖時に開閉板５と本体との隙間を埋めるためのパッキン８が取り付けら れている。天板２に対向する底板３は、前端部が図２に示すように段状になって おり、この段部９の垂直面に開閉板５下端を吸着固定する吸着手段である磁石１ ０が設けられている。１１は担持部材で、長さは開閉板５の横幅と略等しく、断 面形状がＬ字型をしており、垂直に延びる部分が開閉板５裏面に固着され、水平 に延びる部分が底板３の段部９の角にのることによって開閉板５を担持するもの である。１２は開口部中央に立設される支柱で、２枚の開閉板５の間の隙間を閉 塞すると共に収納庫本体の補強の役目を果たす。１３は開口部側部に当たる側板 ４の縁を開閉板５の形状に沿うように折り曲げた折返し部である。

【０００９】 次に、開口部の開閉について説明する。先ず、開口部を閉鎖するときには、１ 枚の開閉板５の把手６を持ち、上端が嵌合溝７に嵌まるように下方から押し上げ る。続いて開閉板５下部を押し込み、開閉板５を垂直に立てた状態のまま下にお ろす。こうして開閉板５は上部が嵌合溝７に嵌合され、下部は担持部材１１で下 方向の動きを規制されると共に磁石１０で収納庫本体に吸着固定され、開口部は 閉じられる。嵌合溝７の近傍にはパッキン８が設けられているので、開閉板５上 部はガタつくことなくしっかりと固定される。もう１枚の開閉板５も同様に開口 部に嵌め込む。

【００１０】 開口部を開放するときは、閉鎖時と同様に開閉板を１枚ずつ取り外す。先ず、 把手６を持って開閉板５下部を手前に引き、磁石１０による吸着固定を解除する 。そして、そのまま嵌合溝７から開閉板上部が外れるように開閉板５を下方へ引 き出すようにする。

【００１１】 本考案は上記実施例に限定されるものではなく、種々変形することができる。 例えば、開閉板の枚数を１枚あるいは複数枚設けたり、開口部の大きさを小さく してもよい。また、開閉板を２枚以上とした場合、開口部の支柱を取り外し可能 としてもよい。

【００１２】

【考案の効果】

本考案の収納庫は以上のように構成されるので、収納庫に対し開口部を面いっ ぱいに形成することが可能となり、収納物の出し入れが容易となる。また、開口 部の開閉時に、狭いスペースで簡単に開閉板を着脱することが可能となり、収納 庫周辺の空間を有効利用することができる。さらに、開閉板の裏面に取り付けら れた担持部材が開閉板自体の重量で底板上面に押しつけられることにより開閉板 と底板との隙間を埋め、またパッキンが開閉板と天板との隙間を埋め、さらに支 柱および側板の折返し部が開閉板と重なり合うので、密閉性に優れ収納庫内部へ のほこりや害虫等の侵入を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の収納庫の正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ断面図である。

【図４】本考案の一実施例の収納庫の開放板を取り去っ
た正面図である。

【符号の説明】

１ 収納庫 ２ 天板 ３ 底板 ４ 側板 ５ 開閉板 ６ 把手 ７ 嵌合溝 ８ パッキン ９ 段部 １０ 磁石 １１ 担持部材 １２ 支柱 １３ 折返し部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面に開閉板で開閉される開口部を有す
   る箱形の収納庫であって、天板前端下面に開閉板上部を
   嵌合する嵌合溝を形成し、開閉板背面位置に開閉板を開
   口部閉鎖位置に担持する担持部材を設けると共に、開口
   部下縁に開閉板を吸着固定する吸着手段を備え、開閉板
   上縁を前記嵌合溝に下方から押し上げるように嵌め込ん
   だ後、開閉板下縁を前記吸着手段に吸着させて開口部を
   密閉することを特徴とする収納庫。