JP3039351U - 水中ケーブル - Google Patents
水中ケーブルInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水底に布設して外観を良くするとともに、断
線が起こらない水中ケーブルを提供する。 【解決手段】 陸地に設置される電源設備から水面に設
置された噴水または循環流装置であるフローティング噴
水に送電するために水底に布設される水中ケーブル1で
あって、端部が陸地に固定されるワイヤロープWがケー
ブル5に沿って配設されており、複数位置において前記
ケーブル5とワイヤロープWが締結手段Aにより締め付
けられている。
線が起こらない水中ケーブルを提供する。 【解決手段】 陸地に設置される電源設備から水面に設
置された噴水または循環流装置であるフローティング噴
水に送電するために水底に布設される水中ケーブル1で
あって、端部が陸地に固定されるワイヤロープWがケー
ブル5に沿って配設されており、複数位置において前記
ケーブル5とワイヤロープWが締結手段Aにより締め付
けられている。
Description
【0001】
本考案は水中ケーブルに関する。さらに詳しくは、水面下の浅層または底部の 水を循環して富栄養化に伴うアオコの繁殖などを低下させたり、または溶存酸素 量を増加させたりするために、ダム貯水池や溜池の湖沼、河川または海の水面ま たは水中に設置される噴水または循環流装置に配線される水中ケーブルに関する 。
【0002】
従来より、たとえばダム貯水池の湖水に用いられる噴水または循環流装置とし て、図6に示すようなフローティング噴水装置100がある。該噴水装置100 には、陸地に設置される電源設備101からハンドホール102を経由して引き 出された送電用のケーブル103がフロート(浮体)104により水面または水 中に浮かされて配線されている。
【0003】
しかしながら、前記ケーブル103は、水面近くを配線されているため、強風 によりフロート104が流されてフロート同士がからみ付いたりする惧れがある 。また浮遊物がフロート104やケーブル103に滞留すると、フロート104 またはケーブル103を損傷する惧れがある。さらに、これらは外観上も良くな い。
【0004】 一方、ケーブル103を水底に布設することにより、からみ付きや損傷は解消 することができるが、水深が50m以上で、陸から急こう配に、たとえば約90 度に掘られたダムにおいては、水底までのケーブル103には、自重による引張 り荷重が掛かるため、ケーブル103が前記ハンドホール102から断線してし まう惧れがある。
【0005】 本考案は、叙上の事情に鑑み、水底に布設して外観を良くするとともに、断線 が起こらない水中ケーブルを提供することを目的とする。
【0006】
本考案の水中ケーブルは、陸地に設置される電源設備から水面または水中に設 置された噴水または循環流装置に送電するために水底に布設される水中ケーブル であって、端部が陸地に固定されるワイヤロープがケーブルに沿って配設されて おり、複数位置において前記ケーブルとワイヤロープが締結手段により締め付け られてなることを特徴としている。
【0007】 また本考案の水中ケーブルは、陸地に設置される電源設備から水面または水中 に設置された噴水または循環流装置に送電するために水底に布設される水中ケー ブルであって、保護管に挿通されるケーブルと、該保護管の挿通口に前記ケーブ ルの滑り止めをするために喰い込まされた滑り止め部材からなることを特徴とし ている。
【0008】
以下、添付図面に基づいて本考案の水中ケーブルを説明する。
【0009】 図1は第1の考案の水中ケーブルの一実施形態を示す部分切欠側面図、図2は I−I断面図、図3はワイヤロープと水中ケーブルの接続を示す説明図、図4は 第1の考案の水中ケーブルの使用例を示す説明図、図5は第2の考案の水中ケー ブルの一実施形態を示す部分平面図である。
【0010】 図1〜4に示すように、水中ケーブル1は、陸地に設置されるハンドホール2 から水面に設置された循環流装置であるフローティング噴水3に送電するために 水底4に布設される。なお、水中に設置される循環流装置としては、噴水装置、 水流発生装置、曝気装置、散気装置などがある。
【0011】 前記水中ケーブル1は、ケーブル5と、該ケーブル5に沿って配設され、端部 Waが陸地に固定されるワイヤロープWと、複数位置において前記ケーブル5お よびワイヤロープWを締め付ける締結手段Aとから構成されている。前記ワイヤ ロープWとしては、適当な強度をもった線径のステンレス鋼製、亜鉛メッキされ た鋼線または繊維ロープなどを用いることができる。なお、本実施態様では、1 本のワイヤロープWが3本のケーブル5のあいだに通すように配設されているが 、本考案においては、ワイヤロープWとケーブル5の数、およびワイヤロープW の配設の仕方は、とくに限定されるものではなく、たとえば6本のケーブルに2 本のワイヤロープを配設することができる。または状況に応じて、ワイヤーロー プWの強度を考慮するだけで複数の組合せが可能とすることもできる。
【0012】 前記締結手段Aとしては、一つ割りリング6と、該リング6の分割部をねじ7 により締め付けるねじ止め部8からなるものを用いることができるが、単にテー プを巻き付けるようにしてもよい。締結手段AのピッチPとしては、3〜6mと することができる。また前記締結手段Aの内面には、リング状のゴム製緩衝材9 が嵌め込まれており、締め付けによりケーブル5を傷めないようにされている。
【0013】 前記ケーブル5とワイヤロープWの束である水中ケーブル1は、保護管10に 挿通されている。これにより、水中ケーブル1を水底4に布設するときに、ケー ブル5に摺り傷が付かないようにすることができる。前記保護管9の形状として は、蛇腹形状、円筒形状または楕円形状など、とくに限定されるものではないが 、複雑な凹凸形状をしている崖壁や水底4に水中ケーブル1を布設するときに、 ある程度伸縮して設置できるように、蛇腹形状が好ましい。また保護管10の材 質としては、FEP(フロロエチレンプロピレン)、ステンレス鋼管、鋼管、塩 化ビニル管などを用いることができるが、作業性、耐久性、価格などが優れてい る点でFEPが好ましい。さらに保護管9の寸法、とくに内径寸法は、前記ケー ブル5とワイヤロープWの数および外径寸法により適宜選定することができ、た とえば50〜200mmとすることができる。
【0014】 前記ケーブル5とワイヤロープWが締め付けられた締結部11におけるワイヤ ロープWには、リング状のゴム製緩衝材12が嵌め込まれている。これにより、 締結手段Aを締め付けるときに、ケーブル5を傷めることがなくなる。なお、本 実施態様では、締結部におけるワイヤロープにリング状の緩衝材が嵌め込まれて いるが、本考案においては、これに限定されるものではなく、ケーブルと接触す るワイヤロープの部分に板状の緩衝材を嵌め込むようにしてもよい。また、前記 緩衝材9または12の材料としては、ウレタン、布テープ、ビニルテープなどで 適当な摩擦力をもち弾力性のあるものなどを用いることもできる。
【0015】 つぎに本実施態様の水中ケーブルの使用例を説明する。図1および図3〜4に 示すように、陸地に埋設されているハンドホール2からジョイントボックス13 を介して接続された水中ケーブル1は、ワイヤロープWの端部Waをコンクリー トアンカー14により陸地に固定したのち、保護管10に挿入されて水底4に布 設される。このとき、水中の崖壁が急激なばあいでも、ケーブル5は、締結手段 AによりワイヤロープWに締め付けられているため、締結部11間のケーブル5 の自重による引張り荷重はワイヤロープWが受けるようになる。このため、ケー ブル5がハンドホール2から断線されることがない。また水中ケーブル1は保護 管10に挿入されているため、布設作業の際、ケーブル5に摺り傷が付かない。 なお、ケーブル5を保護管10内に配設するばあい、ワイヤロープWを引っ張っ て保護管10内に挿入することができるので、ケーブル5には荷重が掛からない 。
【0016】 ついでフローティング噴水3の近くでは、水中ケーブル1はフロート15によ り水面近くまで浮き上げられてから、フローティング噴水3に配線される。強風 によりフロート15が流されても、水中ケーブル1にはワイヤロープWが入って いるため、ケーブル5に引張り力が生じない。このため、フローティング噴水3 に接続したケーブル5にも断線が生じない。また水面近くの水中ケーブル1は、 保護管21に挿入されているため、浮遊物の衝突による傷が防止される。
【0017】 つぎに第2の考案の水中ケーブルを説明する。図5に示すように、水中ケーブ ル21は、保護管22に挿通されるケーブル5と、該保護管22の挿通口に前記 ケーブル5の滑り止めをするために喰い込まされた滑り止め部材23から構成さ れ、陸地に埋設されているハンドホール2からジョイントボックス13に接続し たのち、該ジョイントボックス13から水底に布設される。前記滑り止め部材2 3としては、複数の金属片またはゴム片を先細に束ねられるくさび部材を用いる ことができる。かかる滑り止め部材23によりケーブルと保護管とを一体化する ことにより、ケーブルが受ける引張り力を保護管に分散させることができる。そ して、水中ケーブル21は、水底に布設するとき、保護管22の束がバラけない ように保護管22の両側に沿って配設され、端部がワイヤW1によりコンクリー トアンカー24に連結されたワイヤロープW2とともに支持ブラケット25で束 ねるようにしている。ワイヤロープW2と支持ブラケット25の固定は、支持ブ ラケット25のワイヤクリップ26により行なわれている。支持ブラケット25 としては、2枚の角材からなるものを用いることができる。
【0018】 なお、第2の考案にかかわる滑り止め部材と前述した第1の考案にかかわる締 結手段を併用することによって、より効果的にケーブル端部に作用する引張り力 を軽減させることができる。
【0019】
以上説明したとおり、第1および第2の考案によれば、噴水または循環流装置 の近くまでケーブルを水底に布設するため、水面に露出する部分がなくなり、強 風時、フロートがからみ付いたり、浮遊物がフロート付近に滞留してフロートや 噴水または循環流装置を損傷させることがない。またフロートのからみ付きや浮 遊物の滞留がなくなるため、外観も良くなる。
【0020】 また第1の考案では、ケーブルとワイヤロープの束を締め付けているため、ケ ーブルに自重による引張り荷重が掛からない。その結果、ケーブルは電源設備か ら断線しない。そして、ケーブルとワイヤロープの束を保護管に挿入させている ため、布設作業のとき、ケーブルに摺り傷が生じない。
【0021】 また第2の考案のように、ケーブルを保護管に直接滑り止めすることにより、 ケーブルに自重による引張り荷重が掛からないようにすることもできる。
【図1】第1の考案の水中ケーブルの一実施形態を示す
部分切欠側面図である。
部分切欠側面図である。
【図2】I−I断面図である。
【図3】ワイヤロープと水中ケーブルの接続を示す説明
図である。
図である。
【図4】第1の考案の水中ケーブルの使用例を示す説明
図である。
図である。
【図5】第2の考案の水中ケーブルの一実施形態を示す
部分切欠側面図である。
部分切欠側面図である。
【図6】従来のケーブルを示す説明図である。
1、21 水中ケーブル 2 ハンドホール(電源設備) 3 フローティング噴水(循環流装置) 4 水底 5 ケーブル 9、12 緩衝材 10、22 保護管 A 締結手段 W、W1、W2 ワイヤロープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 伊藤 忠男 大阪府河内長野市日東町5−18 (72)考案者 岩村 政信 奈良市芝辻町3−6−37
Claims (9)
- 【請求項1】 陸地に設置される電源設備から水面また
は水中に設置された噴水または循環流装置に送電するた
めに水底に布設される水中ケーブルであって、端部が陸
地に固定されるワイヤロープがケーブルに沿って配設さ
れており、複数位置において前記ケーブルとワイヤロー
プが締結手段により締め付けられてなることを特徴とす
る水中ケーブル。 - 【請求項2】 保護管に挿通されてなる請求項1記載の
水中ケーブル。 - 【請求項3】 前記保護管が蛇腹形状を呈してなる請求
項2記載の水中ケーブル。 - 【請求項4】 前記ケーブルとワイヤロープが締め付け
られた締結部において、ケーブルとワイヤロープとのあ
いだに緩衝材が嵌め込まれている請求項1、2または3
記載の水中ケーブル。 - 【請求項5】 前記締結手段とケーブルとのあいだに緩
衝材が介在されてなる請求項1、2、3または4記載の
水中ケーブル。 - 【請求項6】 前記締結手段が、一つ割りリングと、該
リングの分割部を締め付けるねじ止め部からなる請求項
1、2、3、4または5記載の水中ケーブル。 - 【請求項7】 前記締結手段がテープからなる請求項
1、2、3、4または5記載の水中ケーブル。 - 【請求項8】 陸地に設置される電源設備から水面また
は水中に設置された噴水または循環流装置に送電するた
めに水底に布設される水中ケーブルであって、保護管に
挿通されるケーブルと、該保護管の挿通口に前記ケーブ
ルの滑り止めをするために喰い込まされた滑り止め部材
からなることを特徴とする水中ケーブル。 - 【請求項9】 前記滑り止め部材がくさび部材である請
求項8記載の水中ケーブル。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1997000026U JP3039351U (ja) | 1997-01-07 | 1997-01-07 | 水中ケーブル |
JP1997001125U JP3043614U (ja) | 1997-01-07 | 1997-02-27 | 水中ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1997000026U JP3039351U (ja) | 1997-01-07 | 1997-01-07 | 水中ケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3039351U true JP3039351U (ja) | 1997-07-15 |
Family
ID=43173989
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1997000026U Expired - Lifetime JP3039351U (ja) | 1997-01-07 | 1997-01-07 | 水中ケーブル |
JP1997001125U Expired - Lifetime JP3043614U (ja) | 1997-01-07 | 1997-02-27 | 水中ケーブル |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1997001125U Expired - Lifetime JP3043614U (ja) | 1997-01-07 | 1997-02-27 | 水中ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP3039351U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107994533A (zh) * | 2017-11-07 | 2018-05-04 | 中国能源建设集团安徽省电力设计院有限公司 | 一种用于水上光伏电站的s形电缆敷设组件 |
-
1997
- 1997-01-07 JP JP1997000026U patent/JP3039351U/ja not_active Expired - Lifetime
- 1997-02-27 JP JP1997001125U patent/JP3043614U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107994533A (zh) * | 2017-11-07 | 2018-05-04 | 中国能源建设集团安徽省电力设计院有限公司 | 一种用于水上光伏电站的s形电缆敷设组件 |
CN107994533B (zh) * | 2017-11-07 | 2024-02-09 | 中国能源建设集团安徽省电力设计院有限公司 | 一种用于水上光伏电站的s形电缆敷设组件 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3043614U (ja) | 1997-11-28 |
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