JP3038853B2 - 高レベルのマージンが拡大したオーバーライト可能な光磁気記録媒体 - Google Patents

高レベルのマージンが拡大したオーバーライト可能な光磁気記録媒体

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JP3038853B2
JP3038853B2 JP2243339A JP24333990A JP3038853B2 JP 3038853 B2 JP3038853 B2 JP 3038853B2 JP 2243339 A JP2243339 A JP 2243339A JP 24333990 A JP24333990 A JP 24333990A JP 3038853 B2 JP3038853 B2 JP 3038853B2
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    • G11B11/105Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
    • G11B11/10582Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form
    • G11B11/10586Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form characterised by the selection of the material

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、記録磁界Hbの向き及び強度を変調せずに、
光ビームの強度を記録すべき2値化情報に従い変調する
だけでオーバーライト(over write)が可能な光磁気記
録媒体に関する。
〔従来の技術〕
最近、高密度、大容量、高いアクセス速度、並びに高
い記録及び再生速度を含めた種々の要求を満足する光学
的記録再生方法、それに使用される記録装置、再生装置
及び記録媒体を開発しようとする努力が成されている。
広範囲な光学的記録再生方法の中で、光磁気記録再生
方法は、情報を記録した後、消去することができ、再び
新たな情報を記録することが繰り返し何度も可能である
というユニークな利点のために、最も大きな魅力に満ち
ている。
この光磁気記録再生方法で使用される記録媒体は、記
録層として1層又は多層の垂直磁化膜(perpendicular
magnetic layer or layers)を有する。この磁化膜は、
例えばアモルファスのGdFeやGdCo、GdFeCo、TbFe、TbC
o、TbFeCoなどからなる。記録層は一般に同心円状又は
らせん状のトラックを成しており、このトラックの上に
情報が記録される。ここで、本明細書では、膜面に対し
「上向き(upward)」又は「下向き(downward)」の何
れか一方を、「A向き」、他方を「逆A向き」と定義す
る。記録すべき情報は、予め2値化されており、この情
報が「A向き」の磁化を有するビット(B1)と、「逆A
向き」の磁化を有するビット(B0)の2つの信号で記録
される。これらのビットB1,B0は、デジタル信号の1,0の
何れか一方と他方にそれぞれ相当する。しかし、一般に
は記録されるトラックの磁化は、記録前に強力な外部磁
場を印加することによって「逆A向き」に揃えられる。
その上でトラックに「A向き」の磁化を有するビット
(B1)を形成する。情報は、このビット(B1)の有無及
び/又はビット長によって表現される。尚、ビットは最
近マークと呼ばれることがある。
ビット形成の原理: ビットの形成に於いては、レーザーの特徴即ち空間的
時間的に素晴らしい凝集性(coherence)が有利に使用
され、レーザー光の波長によって決定される回折限界と
ほとんど同じ位に小さいスポットにビームが絞り込まれ
る。絞り込まれた光はトラック表面に照射され、記録層
に直径が1μm以下のビットを形成することにより情報
が記録される。光学的記録においては、理論的に約108
ビット/cm2までの記録密度を達成することができる。何
故ならば、レーザビームはその波長とほとんど同じ位に
小さい直径を有するスポットにまで凝縮(concentrat
e)することが出来るからである。
第2図に示すように、光磁気記録においては、レーザ
ービーム(L)を記録層(1)の上に絞りこみ、それを
加熱する。その間、初期化された向きとは反対の向きの
記録磁界(Hb)を加熱された部分に外部から印加する。
そうすると局部的に加熱された部分の保持力Hc(coersi
vity)は減少し記録磁界(Hb)より小さくなる。その結
果、その部分の磁化は、記録磁界(Hb)の向きに並ぶ。
こうして逆に磁化されたビットが形成される。
フェロ磁性材料とフェリ磁性材料では、磁化及びHcの
温度依存性が異なる。フェロ磁性材料はキュリー点付近
で減少するHcを有し、この現象に基づいて記録が実行さ
れる。従って、Tc書込み(キュリー点書込み)と引用さ
れる。
他方、フェリ磁性材料はキュリー点より低い補償温度
(compensation temperature)Tcomp.を有しており、
そこでは磁化(M)はゼロになる。逆にこの温度付近で
Hcが非常に大きくなり、その温度から外れるとHcが急激
に低下する。この低下したHcは、比較的弱い記録磁界
(Hb)によって打ち負かされる。つまり、記録が可能に
なる。この記録プロセスはTcomp.書込み(補償点書込
み)と呼ばれる。
もっとも、キュリー点又はその近辺、及び補償温度の
近辺にこだわる必要はない。要するに、室温より高い所
定の温度に於いて、低下したHcを有する磁性材料に対
し、その低下したHcを打ち負かせる記録磁界(Hb)を印
加すれば、記録は可能である。
再生の原理: 第3図は、光磁気効果に基づく情報再生の原理を示
す。光は、光路に垂直な平面上で全ての方向に通常は発
散している電磁場ベクトルを有する電磁波である。光が
直線偏光(Lp)に変換され、そして記録層(1)に照射
されたとき、光はその表面で反射されるか又は記録層
(1)を透過する。このとき、偏光面は磁化(M)の向
きに従って回転する。この回転する現象は、磁気カー
(Kerr)効果又は磁気ファラデー(Faraday)効果と呼
ばれる。
例えば、もし反射光の偏光面が「A向き」磁化に対し
てθk度回転するとすると、「逆A向き」磁化に対して
は−θk度回転する。従って、光アナライザー(偏光
子)の軸を−θk度傾けた面に垂直にセットしておく
と、「逆A向き」に磁化されたビット(B0)から反射さ
れた光はアナライザーを透過することができない。それ
に対して「A向き」に磁化されたビット(B1)から反射
された光は、(sin2θk)を乗じた分がアナライザー
を透過し、ディテクター(光電変換手段)に捕獲され
る。その結果、「A向き」に磁化されたビット(B1)は
「逆A向き」に磁化されたビット(B0)よりも明るく見
え、ディテクターに於いて強い電気信号を発生させる。
このディテクターからの電気信号は、記録された情報に
従って変調されるので、情報が再生されるのである。
ところで、記録ずみの媒体を再使用するには、(i)
媒体を再び初期化装置で初期化するか、又は(ii)記録
装置に記録ヘッドと同様な消去ヘッドを併設するか、又
は(iii)予め、前段処理として記録装置又は消去装置
を用いて記録ずみ情報を消去する必要がある。
従って、光磁気記録方式では、これまで、記録ずみ情
報の有無にかかわらず新たな情報をその場で記録できる
オーバーライトは、不可能とされていた。
もっとも、もし記録磁界Hbの向きを必要に応じて「A
向き」と「逆A向き」との間で自由に変調することがで
きれば、オーバーライトが可能になる。しかしながら、
記録磁界Hbの向きを高速度で変調することは不可能であ
る。例えば、記録磁界Hbが永久磁石である場合、磁石の
向きを機械的に反転させる必要がある。しかし、磁石の
向きを高速で反転させることは、無理である。記録磁界
Hbが電磁石である場合にも、大容量の電流の向きをその
ように高速で変調することは不可能である。
しかしながら、技術の進歩は著しく、記録磁界Hbの強
度(ON、OFFを含む)又は記録磁界Hbの向きを変調せず
に、照射する光ビームの強度を記録すべき2値化情報に
従い変調するだけで、オーバーライトが可能な光磁気記
録方法と、それに使用されるオーバーライト可能な光磁
気記録媒体と、同じくそれに使用されるオーバーライト
可能な記録装置が発明され、特許出願された(特開昭62
−175948号)。以下、この発明を「基本発明」と引用す
る。
〔基本発明の説明〕
基本発明では、「基本的に垂直磁化可能な磁性薄膜か
らなる記録再生層(本明細書では、以下、メモリー層又
はM層と言う)と、垂直磁化可能な磁性薄膜からなる記
録補助層(本明細書では、以下、『記録層』又はW層と
言う)とを含み、両層は交換結合しており、かつ、室温
でM層の磁化の向きは変えないでW層の磁化のみを所定
の向きに向けておくことができるオーバーライト可能な
多層光磁気記録媒体」を使用する。
そして、情報をM層(場合によりW層にも)における
「A向き」磁化を有するビットと「逆A向き」磁化を有
するビットで表現し、記録するのである。
この媒体は、W層が外部手段(例えば初期補助磁界Hi
ni.)によって、その磁化の向きを「A向き」に揃える
ことができ、しかも、そのとき、M層は、磁化の向きは
反転せず、更に、一旦「A向き」に揃えられたW層の磁
化の向きは、M層からの交換結合力を受けても反転せ
ず、逆にM層の磁化の向きは、「A向き」に揃えられた
W層からの交換結合力を受けても反転しない。
そして、W層は、M層に比べて低い保磁力HCと高いキ
ュリー点TCを持つ。
基本発明の記録方法によれば、記録媒体は、記録前ま
でに、外部手段によりW層の磁化の向きが「A向き」に
揃えられる。この行為を本明細書では特別に「初期化
(initialize)」と呼ぶ。この初期化はオーバーライト
可能な媒体に特有なことである。
その上で、2値化情報に従いパルス変調されたレーザ
ービームが媒体に照射される。レーザービームの強度
は、光レベルPHと低レベルPLがあり、これはパルスの高
レベルと低レベルに相当する。尚、この低レベルは、再
生時に媒体を照射する非常な低レベルPRよりも高い。
ビームが照射された部分の媒体に、向きも強度も変調
されない記録磁界Hbが作用する。Hbは、ビームの照射さ
れた部分(スポット領域)と同じ位の寸法に絞ることは
できず、Hbが作用する領域は、スポット領域に比べれ
ば、ずっと大きい。
低レベルのビームが照射されると、前のビットの磁化
の向きに無関係に、M層に「A向き」のビット(B1)又
は「逆A向き」のビット(B0)の一方が形成される。
そして、高レベルのビームが照射されると、前のビッ
トの磁化の向きに無関係に、M層に他方のビットが形成
される。
これでオーバーライトが完了する。
基本発明では、レーザービームは、記録すべき情報に
従いパルス状に変調される。しかし、このこと自身は、
従来の光磁気記録でも行われており、記録すべき2値化
情報に従いビーム強度をパルス状に変調する手段は既知
の手段である。例えば、THE BELL SYSTEM TECHNICAL
JOURNAL,Vol.62(1983),1923−1936に詳しく説明さ
れている。従って、ビーム強度の必要な高レベルと低レ
ベルが与えられれば、従来の変調手段を一部修正するだ
けで容易に入手できる。当業者にとって、そのような修
正は、ビーム強度の高レベルと低レベルが与えられれ
ば、容易であろう。
基本発明に於いて特徴的なことの1つは、ビーム強度
の高レベルと低レベルである。即ち、ビーム強度が高レ
ベルの時に、記録磁界Hbその他の外部手段によりW層の
「A向き」磁化を「逆A向き」に反転(reverse)さ
せ、このW層の「逆A向き」磁化によってM層に「逆A
向き」磁化〔又は「A向き」磁化〕を有するビットを形
成する。ビーム強度が低レベルの時は、W層の磁化の向
きは初期化状態と変わらず、そして、W層の作用(この
作用は交換結合力を通じてM層に伝わる)によってM層
に「A向き磁化」磁化〔又は「逆A向き」磁化〕を有す
るビットを形成する。
なお、本明細書で、 ○○○〔又は△△△〕という表現は先に〔 〕の外の○
○○を読んだときには、以下の○○○〔又は△△△〕の
ときにも、〔 〕の外の○○○を読むことにする。それ
に対して先に○○○を読まずに〔 〕内の△△△の方を
選択して読んだときには、以下の○○○〔又は△△△〕
のときにも○○○を読まずに〔 〕内の△△△を読むも
のとする。
基本発明で使用される媒体は、第1実施態様と第2実
施態様とに大別される。いずれの実施態様においても、
記録媒体は、M層とW層を含む多層構造を有する。
M層は、室温で保磁力が高く磁化反転温度が低い磁性
層である。W層はM層に比べ相対的に室温で保磁力が低
く磁化反転温度が高い磁性層である。なお、M層とW層
ともに、それ自体多層膜から構成されていてもよい。場
合によりM層とW層との間に第3の層(例えば、交換結
合力σwの調整層)が存在していてもよい。更にM層と
W層との間に明確な境界がなく、一方から徐々に他方に
変わってもよい。
第1実施態様では、M層の保磁力をHC1、W層のそれ
をHC2、M層のキュリー点をTC1、W層のそれをTC2、室
温をTR、低レベルPLのレーザービームを照射した時の記
録媒体の温度をTL、高レベルPHのレーザービームを照射
した時のそれをTH、M層が受ける結合磁界をHD1、W層
が受ける結合磁界をHD2とした場合、記録媒体は、下記
の式1を満足し、そして室温で式2〜5を満足するもの
である。
TR<TC1TL<TC2TH ……式1 HC1>HC2+|HD1HD2| ……式2 HC1>HD1 ……式3 HC2>HD2 ……式4 HC2+HD2<|Hini.|<HC1±HD1 ……式5 上記式中、符号「」は、等しいか又はほぼ等しい
(±20℃位)ことを表す。また上記式中、複合±,に
ついては、上段が後述するA(antiparallel)タイプの
媒体の場合であり、下段が後述するP(parallel)タイ
プの媒体の場合である。なおフェロ磁性体媒体はPタイ
プに属する。
つまり、保磁力と温度との関係をグラフで表すと、第
6図の如くなる。細線はM層のそれを、太線はW層のそ
れを表す。
従って、この記録媒体に室温で外部手段例えば初期補
助磁界(Hini.)を印加すると、式5によれば、M層の
磁化の向きは反転せずにW層の磁化のみが反転する。そ
こで、記録前に媒体に外部手段から作用(例えば、初期
補助磁界Hini.)を及ぼすと、W層のみを「A向き」−
ここでは「A向き」を便宜的に本明細書紙面において上
向きの矢で示し、「逆A向き」を下向きの矢で示す
−に磁化されることができる。そして、Hini.がゼロに
なっても、式4により、W層の磁化は再反転せずにそ
のまま保持される。
外部手段によりW層のみが、記録前までに「A向き」
に磁化されている状態を概念的に表すと、第7図にな
る。
第7図でM層における磁化の向きは、それまでに記
録されていた情報を表わす。以下の説明においては、向
きに関係がないので、これをXで示し簡略化すると、第
7図は、第8図の状態1で示せる。
ここにおいて、高レベルのレーザービームを照射して
媒体温度をTHに上昇させる。すると、THはキュリー点T
C1より高温度なのでM層の磁化は消失してしまう。更に
THはキュリー点TC2付近なのでW層の磁化も全く又はほ
ぼ消失する。ここで、媒体の種類に応じて「A向き」又
は「逆A向き」の記録磁界Hbを印加する。Hbは、媒体自
身からの浮遊磁界でもよい。説明を簡単にするために
「逆A向き」の記録磁界Hbを印加したとする。媒体は移
動しているので、照射された部分は、レーザービームか
ら直ぐに遠ざかり、冷却される。Hbの存在下で、媒体の
温度が低下すると、W層の磁化は、Hbに従い、反転され
て「逆A向き」の磁化となる(第8図状態2)。
そして、さらに放冷が進み、媒体温度がTC1より少し
下がると、再びM層の磁化が現れる。その場合、磁気的
結合(交換結合)力のために、M層の磁化の向きは、W
層の影響を受け所定の向きとなる。その結果、媒体の種
類に応じて「逆A向き」のビット(Pタイプの媒体の
場合)又は「A向き」のビット(Aタイプの媒体の場
合)がM層に形成される。この状態が第8図状態3(P
タイプ)又は状態4(Aタイプ)である。
この高レベルのレーザービームによる状態の変化をこ
こでは高温サイクルと呼ぶことにする。
次に、低レベルPLのレーザービームを照射して媒体温
度をTLに上昇させる。TLはキュリー点TC1付近なのでM
層の磁化は全く又はほぼ消失してしまうが、キュリー点
TC2よりは低温であるのでW層の磁化は消失しない。こ
の状態は第8図状態5で示される。ここでは、記録磁界
Hbは、不要であるが、高速度(短時間)でHbをON,OFFす
ることは不可能である。従って、止むを得ず高温サイク
ルのときのままになっている。
しかし、HC2はまだ大きいままなので、HbによってW
層の磁化が反転することはない。媒体は移動している
ので、照射された部分は、レーザービームから直ぐに遠
ざかり、冷却される。冷却が進むと、再びM層に磁化が
現れる。現れる磁化の向きは、磁気的結合力のためにW
層の影響を受け所定の向きとなる。その結果、媒体の種
類に応じて「A向き」のビット(Pタイプの媒体の場
合)又は「逆A向き」のビット(Aタイプの媒体の場
合)がM層に形成される。この磁化は室温でも変わらな
い。この状態が第8図状態6(Pタイプ)又は状態7
(Aタイプ)である。
この低レベルのレーザービームによる状態の変化をこ
こでは低温サイクルと呼ぶことにする。
以上、説明したように、記録前のM層の磁化の向きが
どうであれ、高温サイクルと低温サイクルを選択するこ
とによって、「逆A向き」のビットと「A向き」の
ビットを自由に形成できる。つまり、レーザービームを
情報に従い高レベル(高温サイクル)と低レベル(低温
サイクル)との間でパルス状に変調することによりオー
バーライトが可能となる。第9図を参照されたい。第9
図の磁化の状態は、いずれも室温又は室温に戻ったとき
の結果として描いてある。
これまでの説明は、M層、W層ともに室温とキュリー
点との間に補償温度Tcomp.がない磁性体組成について
説明した。しかし、補償温度Tcomp.が存在する場合に
は、それを越えると磁化の向きが反転すること−実際
にはRE、TMの各副格子磁化の向きは変わらないが、その
大小関係が逆転するので、全体(合金)としての磁化の
向きが反転する−と、A、Pタイプが逆になるので、
説明はそれだけ複雑になる。この場合、記録磁界Hbの向
きも、室温で考えた場合、前頁の説明の向き↓と逆にな
る。つまり、初期化されたW層の磁化の向き↑と同じ向
きのHbを印加する。
記録媒体は一般にディスク状であり、記録時、媒体は
回転される。そのため、記録された部分(ビット)は、
記録後に再び外部手段例えばHini.の作用を受け、その
結果、W層の磁化は元の「A向き」に揃えられる。し
かし、室温では、W層の磁化の影響がM層に及ぶことは
なく、そのため記録された情報は保持される。
そこで、M層に直線偏光を照射すれば、その反射光に
は情報が含まれているので、従来の光磁気記録媒体と同
様に情報が再生される。
このようなM層及びW層を構成する垂直磁化膜は、
補償温度を有せずキュリー点を有するフェロ磁性体及び
フェリ磁性体、並びに補償温度、キュリー点の双方を
有するフェリ磁性体の非晶質或いは結晶質からなる群か
ら選択される。
以上の説明は、磁化反転温度としてキュリー点を利用
した第1実施態様の説明である。それに対して第2実施
態様はキュリー点より低い温度に於いて低下したHcを利
用するものである。第2実施態様は、第1実施態様に於
けるTC1の代わりにM層がW層に磁気結合される温度TS1
を使用し、TC2の代わりにW層がHbで反転する温度TS2
使用すれば、第1実施態様と同様に説明される。
第2実施態様では、M層の保磁力をHC1、W層のそれ
をHC2、M層がW層に磁気的に結合される温度をTs1
し、W層の磁化がHbで反転する温度をTS2、室温をTR
低レベルPLのレーザービームを照射した時の媒体の温度
をTL、高レベルPHのレーザービームを照射した時のそれ
をTH、M層が受ける結合磁界をHD1、W層が受ける結合
磁界をHD2とした場合、記憶媒体は、下記式6を満足
し、かつ室温で式7〜10を満足するものである。
TR<Ts1TL<Ts2TH ……式6 HC1>HC2+|HD1HD2| ……式7 HC1>HD1 ……式8 HC2>HD2 ……式9 HC2+HD2<|Hini.|<HC1±HD1 ……式10 上記式中、複合±,については、上段がA(antipa
rallel)タイプの媒体の場合であり、下段はP(parall
el)タイプの媒体の場合である。
第2実施態様では、高温THのとき、W層の磁化は消失
していないが、十分に弱く、M層の磁化は消失している
か、又は十分に弱い。M層、W層ともに十分に弱い磁化
を残留していても、記録磁界Hb↓が十分に大きいので、
Hb↓がW層及び場合によりM層の磁化の向きをHb↓に従
わせることができる。この状態が第10図状態2である。
この後、直ちに又はレーザービームの照射が無く
なって放冷が進み、媒体温度がTHより下がった時又は
Hbから遠ざかった時、W層がσを介してM層に影響を
及ぼしてM層の磁化の向きを安定な向きに従わせる。そ
の結果、第10図状態3(Pタイプ)又は状態4(Aタイ
プ)となる。
他方、低温TLのとき、W層はもちろんM層も磁化を消
失していない、しかし、M層のそれは比較的小さい。こ
の場合、ビットの状態には、Pタイプの場合、第10図状
態5と状態6の2種類あり、Aタイプの場合、第10図状
態7と状態8の2種類ある。状態6及び状態8では、M
層とW層との間に界面磁壁(−で示す)が生じており、
やや不安定(準安定)な状態である。この状態の媒体部
分が、レーザービームの照射位置に来る直前に、Hb↓の
印加を受ける。それでも、この状態6又は状態8は保持
される。何故ならば、W層は、室温で、十分な磁化を有
するので、磁化がHb↓によって反転することはない。ま
た、Hb↓と向きが反対の状態8のメモリー層は、Hb↓の
影響より大きなW層からの交換結合力σの影響を受
け、Pタイプ故にW層と同じ向きに、磁化の向きが保持
される。
その後、まもなく状態6又は状態8は低レベルのレー
ザービームの照射を受ける。そのため、媒体温度は上昇
する。それに伴い両層の保磁力は低下する。しかし、W
層は高いキュリー点を有するので、保磁力HC2の低下は
僅かであり、Hb↓に負けることがなく、初期化されたと
きの磁化の向き「A向き」が維持される。他方、M層
は低いキュリー点を有するものの、媒体温度は未だM層
のキュリー点Tc1より低いので、保磁力HC1は残存する。
しかし、それは小さいので、W層は、Hb↓の影響と
W層からの交換結合力σを介した影響(Pタイプの場
合、同じ向きを向かせようとする力)を受ける。この場
合、後者の方が強く、Pタイプの場合、 が同時に満足される。Aタイプの場合には、 が同時に満足される。これらの式が同時に満足される最
も低い温度をTLSと呼ぶ。換言すれば、状態6又は状態
8の磁壁が消滅する最低温度がTLSである。
その結果、状態6は状態9に移行し、状態8は状態10
に移行する。他方、磁壁がもともとない状態5は状態9
と同じであり、状態7は状態10と同じであるから、結
局、前の状態(Pタイプの場合、状態5か6か、Aタイ
プの場合、状態7か8か)に関係なく、低レベルのビー
ムの照射により状態9(Pタイプ)又は状態10(Aタイ
プ)のビットが形成される。
この状態は、その後ビットがレーザービームの照射が
止んだり又は照射位置から外れたりすることにより、媒
体温度が低下し、室温に戻った時にも、変わらない。こ
の第10図状態9(Pタイプ)又は状態10(Aタイプ)
は、第8図状態6(Pタイプ)又は状態7(Aタイプ)
と同一である。
これにより、M層のキュリー点TC1まで媒体温度を高
めることなく、低温サイクルが実施されることが理解さ
れよう。
実は低温サイクルをTC1以上で実施する場合にも、媒
体温度が室温からTC1に上昇する途中でTLSを通るので、
そのとき、Pタイプの場合、状態6から状態9への移行
が、Aタイプの場合、状態8から状態10への移行がそれ
ぞれ起こるのである。その後、TC1に至り、第8図状態
5となるのである。
以上の説明は、M層、W層ともに室温とキュリー点と
の間に補償温度Tcomp.がない磁性体組成について説明
した。しかし、補償温度Tcomp.が存在する場合には、
それを越えると磁化の向きが反転することとA、P
タイプが逆になるので、説明はそれだけ複雑になる。ま
た、記録磁界Hbの向きも、室温で考えた場合の向きと逆
になる。
第1、第2実施態様ともに、M層及びW層が遷移金属
(例えばFe,Co)−重希土類金属(例えばGd,Tb,Dyその
他)合金組成から選択された非晶質フェリ磁性体である
記録媒体が好ましい。
M層、W層の双方とも、遷移金属(transition meta
l)−重希土類金属(heavy rare earth metal)合金構
成から選択された場合には、各合金としての外部に現れ
る磁化の向き及び大きさは、合金内部の遷移金属原子
(TM)の副格子磁化の向き及び大きさと重希土類金属原
子(RE)の副格子磁化の向き及び大きさとの関係で決ま
る。例えばTMの副格子磁化の向き及び大きさを点線の矢
印で示すベクトルで表わし、REの副格子磁化のそれを
実線の矢↑で示すベクトルで表し、合金全体の磁化の向
き及び大きさを白抜きの矢で示すベクトルで表す。こ
のとき、白抜きの矢(ベクトル)は点線の矢(ベクト
ル)と実線の矢(ベクトル)との和として表わされる。
ただし、合金の中ではTMの副格子磁化とRE副格子磁化と
の相互作用のために点線の矢(ベクトル)と実線の矢
(ベクトル)とは、向きが必ず逆になっている。従っ
て、点線の矢(ベクトル)と実線の矢(ベクトル)との
和は、両者の強度が等しいとき、合金のベクトルはゼロ
(つまり、外部に現れる磁化の大きさはゼロ)になる。
このゼロになるときの合金組成は補償組成(compensati
on composition)と呼ばれる。それ以外の組成のときに
は、合金は両方の副格子磁化の強度差に等しい強度を有
し、いずれか大きい方のベクトルの向きに等しい向きを
有する白抜きの矢(ベクトル又は)を持つ。そこ
で、合金の磁化ベクトルを点線のベクトルと実線のベク
トルを隣接して書き、例えば第11図に示すように書き表
す。RE、TMの副格子磁化の状態は大別すると4通りあ
り、これらを第12図(1A)〜(4A)に示す。そして、各
状態における合金の磁化ベクトル(白抜きの矢又は
)を第12図(1B)〜(4B)に対応して示す。例えば、
副格子磁化の状態が(1A)で示される合金の磁化ベクト
ルは、(1B)に示される。
ある合金組成のTMベクトルとREベクトルの強度が、ど
ちらか一方が大きいとき、その合金組成は、強度の大き
い方の名をとって○○リッチ例えばREリッチであると呼
ばれる。
M層とW層の両方について、TMリッチな組成とREリッ
チな組成とに分けられる。従って、縦軸座標にM層の組
成を横軸座標にW層の組成をとると、基本発明の媒体全
体としては、種類を下記に示す4象限に分類することが
できる。
先に述べたPタイプはI象限とIII象限に属するもの
であり、AタイプはII象限とIV象限に属するものです。
一方、温度変化に対する保磁力の変化を見ると、キュ
リー点(保磁力ゼロの温度)に達する前に保磁力が一旦
無限大に増加してまた降下すると言う特性を持つ合成組
成がある。この無限大のときに相当する温度は補償温度
(Tcomp.)と呼ばれる。補償温度より低い温度ではRE
ベクトル(実線矢)の方がTMベクトル(点線矢)より大
きく、そのためTMリッチと言うことができ、補償温度よ
り高い温度ではその逆になる。従って、補償組成の合金
の補償温度は、室温にあると言うことができる。
逆に補償温度はTMリッチの合金組成においては、室温
からキュリー点の間には存在しない。室温より下にある
補償温度は、光磁気記録においては無意味であるので、
この明細書で補償温度とは室温からキュリー点の間に存
在するものを言うことにする。
M層とW層の補償温度の有無について分類すると、媒
体は4つのタイプに分類される。第I象限の媒体は、4
つ全部のタイプが含まれる。そこで、M層とW層の両方
についてREリッチかTMリッチかで分け、かつ補償温度を
持つか持たないかで分けると、記録媒体は次の9クラス
に分類される。
以上の説明は、M層、W層の2層膜で説明したが、こ
のような2層膜を持っておれば、3層膜以上の多層膜を
含む媒体でもオーバーライトは可能となる。特に以上の
説明では、外部手段として初期補助磁界Hini.を用いて
説明したが、基本発明は、このような外部手段の具体例
は何でもよい。つまり、記録の前までにW層の磁化が所
定の向きを向いていればよいのである。
そのため、外部手段としてHini.に代えて初期化層か
らの交換結合力を用いたものが発明された(和文雑誌
“OPTRONICS"1990年No.4第227頁〜231頁参照)。以下、
この発明を選択発明という。次にこの選択発明について
説明する。
〔選択発明の説明〕
第13図にこの選択発明の媒体の構成を示す。この媒体
は基板とその上に成膜された磁性膜からなり、この磁性
膜は、垂直磁化可能な磁性薄膜からなるM層(第1層)
と、垂直磁化可能な磁性薄膜からなるW層(第2層)
と、場合により設けられる「垂直磁化可能な磁性薄膜か
らなるスイッチング層−先に示した雑誌“ORTRONICS"で
は制御層と呼ばれている−(第3層)」と、垂直磁化可
能な磁性薄膜からなる初期化層(第4層)とを順に積層
してなる3層又は4層膜構造を有し、第1層と第2層と
は交換結合しており、室温で第1層の磁化の向きは変え
ないで第2層の磁化のみを所定の向きに向けておくこと
ができ、しかも第2層と第4層とは第3層のキュリー点
以下の温度で第3層を介して交換結合している。
第4層は最も高いキュリー点を有し、高レベルのレー
ザービームの照射を受けても磁化を失わない。第4層は
常に所定の向きの磁化を保持しており、これが記録の都
度、次の記録に備えて第2層(W層)の初期化を繰り返
し行なう手段となる。そのため、第4層は初期化層と呼
ばれる。
しかしながら、高温サイクルの過程(例えば、TH
近)では、第2層の磁化反転が必ず起こらねばならず、
その場合には、第4層からの影響が無視できるように小
さくなければならない。温度が高くなると、第2層と第
4層との間の交換結合力σw24は小さくなるので、好都
合である。
しかし、THにおいても、十分なσw24が残っている場
合には、第2層と第4層との間に第3層が必要になる。
第3層は非磁性体であれば、σw24はゼロ又は非常に小
さくなる。しかし、THより低く室温までのどこかの温度
では、第2層の初期化のためにσw24は大きくなければ
ならない。そのとき、第3層は第2層と第4層との間に
見掛け上十分に大きな交換結合力を与えなければならな
い。それには第3層は磁性体である必要がある。従っ
て、第3層は、相対的に低い温度では、磁性体となって
第2層と第4層との間に見掛け上十分に大きな交換結合
力σw24を与え、相対的に高い温度では、非磁性体とな
って第2層と第4層との間に見掛け上ゼロ又は非常に小
さな交換結合力σw24を与えるものである。それ故、第
3層はスイッチング層 (S層)と呼ばれる。
次に第13図を用いて、4層膜オーバーライトの原理を
説明する。この説明は典型的な例であり、これ以外にも
例はある。白抜きの矢印は、各層の磁化の向きを示す。
記録前の状態は、状態1又は状態2のいずれかであ
る。M層1に着目すると、状態1は「A向き」のビット
(B1)であり、状態2は「逆A向き」のビット(B0)で
あり、M層とW層との間に界面磁壁(太線で示す)があ
り、やや不安定な状態(準安定)にある。
〔低温サイクル〕
状態1及び状態2のビットにレーザービームを照射し
て温度を上昇させると、最初にS層の磁化が消失する。
そのため、状態1は状態3に移行し、状態2は状態4に
移行する。
更に温度が上昇してTLSに対すると、M層の磁化は弱
くなり、W層からの交換結合力を介した作用が強くな
る。その結果、状態4のM層の磁化は反転すると同時に
層間の磁壁は消失する。これが状態5である。状態3の
ビットはもともと層間の磁壁はないので、そのまま状態
5に移行する。
ここで、レーザービームの照射が止むか又は照射位置
から遠ざかると、状態5のビットは温度が低下を始め、
やがて状態3を経て状態1になる。
これが低温サイクルである。
なお、状態5から更に温度が上昇しM層のキュリー点
を越えると、磁化が消失し状態6になる。ここで、レー
ザービームの照射が止むか又は照射位置から遠ざかる
と、状態6のビットは温度が低下を始め、やがてM層の
キュリー点を少し低い温度に至る。そうすると、M層に
磁化が現れる。この磁化の向きは、W層からの交換結合
力を介した作用を受け、W層の磁化の向きに対して安定
な向き(層間に磁壁が生じない向き)となる。ここでは
Pタイプであるので、状態5が再現する。温度は更に低
下し、それに従い、状態3が生じ、次いで状態1のビッ
トが形成される。このプロセスは低温サイクルの別の例
である。
〔高温サイクル〕
状態1及び状態2のビットにレーザービームを照射し
て温度を上昇させると、既述のように状態5を経て状態
6に至る。
更に温度が上昇すると、W層の保磁力は非常に低下す
る。そのため、記録磁界Hb↓によって磁化が反転する。
これが状態8である。
ここで、レーザービームの照射が止むか又は照射位置
から遠ざかると、媒体温度は低下を始める。やがて媒体
温度はM層のキュリー点より少し下になる。そうする
と、M層に磁化が現れる。この磁化の向きは、W層から
の交換結合力を介した作用を受け、W層の磁化の向きに
対して安定な向き(層間に磁壁が生じない向き)とな
る。ここではPタイプであるので、状態9が出現する。
温度が更に低下すると、S層に磁化が現れ、その結
果、W層とI層とは磁気的に(交換結合力で)結合され
る。その結果、W層の磁化の向きは、I層の磁化の向き
に対して安定な向き(層間に磁壁が生じない向き)とな
る。ここではPタイプであるので、W層の磁化は「A向
き」に反転し、その結果、M層とW層との間には界面磁
壁が生じる。この状態が室温でも維持され、状態2のビ
ットが生成する。
これが高温サイクルである。
なお、記録磁界Hb↓によって状態8が出現した後、更
に温度が上昇すると、やがて温度はW層のキュリー点を
越える。そうすると、状態7が出現する。
ここで、レーザービームの照射が止むか又は照射位置
から遠ざかると、媒体温度は低下を始める。やがて媒体
温度はW層のキュリー点より少し下になる。そうする
と、W層に磁化が現れる。この磁化の向きは、記録磁界
Hb↓の向きに従う。その結果、状態8が出現する。
更に温度が低下すると、状態9を経て状態2のビット
が形成される。このプロセスは高温サイクルの別の例で
ある。
以上の通り、前の記録状態に無関係に、低温サイクル
で状態1のビットが形成され、高温サイクルで状態2の
ビットが形成される。従って、オーバーライトが可能と
なる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者は、この選択発明にかかる「初期化層を有す
る3又は4層膜構造のオーバーライト可能な光磁気記録
媒体」を試作し、特性特に高レベルPHの許容範囲(マー
ジン)を調査した。
PHのマージンを徐々に変えてオーバーライトを行い、
その都度再生してC/N比を測定すると、第1図(2)に
示すように、所定のPH以外ではC/N比が低下する。C/N比
はできるだけ高いことが望ましく、従って、低下しない
C/N比を示す範囲が、PHのマージンとなる。
ところが、追試した媒体は、PHマージンが狭く、実用
上は不満足であることが判明した。本発明が解決しよう
とする課題は、この狭いPHマージンにある。
狭いPHマージンは、次のように2次的問題を引き起こ
す。現在のところ、光源に使用する半導体レーザーの
設定精度は±10%程度であり、また、製造時にレーザー
個体間に±10%程度のバラツキがあり、また時間の経過
と共に±10%程度変動する。経時変化や周囲の環境の
変化で設定精度が±10%程度変動する。ゴミやほこり
の影響で光学系を通って媒体に到達するレーザービーム
の強度が、時間の経過と共に±10%程度変動する。光
学系の製造時に個体間に±10%程度のバラツキがあり、
媒体に到達するレーザービームの強度が、±10%程度バ
ラついている。これらのバラツキ又は変動により、PH
マージンが狭いと、記録装置の良品質が低下したり、PH
マージンを越えた強度で記録される結果、C/N比が低下
する。
本発明の目的は、PHマージンを拡大することにある。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者は鋭意研究した結果、偶然にも第4
層(I層)に隣接して直接に又は保護層を介して熱拡散
層例えばCu層を設けることにより、PHマージンを拡大す
ることができることを見出し、本発明をなすに至った。
よって、本発明は、磁化可能な磁性薄膜からなる記録
層(第2層)と、垂直磁化可能な磁性薄膜からなる磁性
薄膜からなるスイッチング層(第3層)と、垂直磁化可
能な初期化層(第4層)とを順に積層してなり、第1層
と第2層は交換結合しており、室温で第1層の磁化の向
きは変えないで第2層の磁化のみを所定の向きに向けて
おくことができ、しかも第2層と第4層とは第3層のキ
ュリー点以下の温度で第3層を介して交換結合している
オーバーライト可能な多層光磁気記録媒体において、第
4層に隣接して直接または保護層を介して熱拡散層を設
けたことを特徴とするオーバーライト可能な多層光磁気
記録媒体を提供する。
さらに、前記オーバーライト可能な多層光磁気記録媒
体の第1層と第2層との間に、交換結合力を調整するた
めの垂直磁化可能な磁性薄膜からなる調整層を設けたこ
とを特徴とするオーバーライト可能な多層光磁気記録媒
体を提供する。
〔作用〕
熱拡散層としては、熱伝導率の高い材料例えばCu、A
l、Au、Ag等の非磁性金属が使用される。
熱拡散層の厚さは1000Å以下が好ましい。
第4層の腐食防止のため、熱拡散層と第4層との間に
厚さ1000Å以下の誘電体からなる保護層を設けてもよ
い。このような誘電体としては、できるだけ熱伝導率の
高い材料例えば窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チ
タン、窒化クロムなどを使用することが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
〔実施例〕
RFマグネトロン・スパッタリング装置を用いて、直径
200mmのガラス基板上に、順に 第1層(M層):Tb22Fe73Co5 ・膜厚400Å 第2層(W層):Dy28Fe40Co32・膜厚800Å 第3層(S層):Tb23Fe76Co1 ・膜厚200Å 第4層(I層):Tb29Co71 ・膜厚400Å を積層した後、続いて真空を破らずに熱拡散層5として
膜厚500Åのアルミニウム層を積層し、本実施例のオー
バーライト可能な光磁気記録媒体を製造した。
〔比較例〕
熱拡散層を形成しない外は実施例と全く同様にしてオ
ーバーライト可能な光磁気記録媒体を製造した。
〔評価試験〕
実施例と比較例の媒体について、まず10kOeの外部磁
界を印加することにより、第4層(I層)の磁化の向き
を「A向き」に揃えた。
次いで、各媒体を10m/秒の線速度で回転させ、これに
「A向き」の記録磁界Hb=300Oeを印加しながら、その
個所にレーザービームを照射して基準情報をオーバーラ
イト記録した。このとき、レーザービームの強度は、高
レベル時:PH=第1図(2)の横軸に記載の値(単位mW
=on disk)とし、低レベル時:PL=5.0mWとし、両者の
間で1MHzの周波数(基準情報)でパルス変調した。念の
ため、このオーバーライト記録は3回繰り返した。
その後、再生強度PR=1.0mW(on disk)のレーザー
ビームで再生を行ない、C/N比を測定した。
以上の実験を、PHを8〜20mWの間で1mW間隔で変えて
繰り返すことにより、C/N比の変化を求めた。この結果
を第1図(2)に示す。実線のグラフは実施例の媒体
で、点線のグラフは比較例の媒体である。
これにより、比較例の媒体では、PHが15mWを越える
と、オーバーライトが良好に行われずにノイズが上昇す
ることが判る。この原因は、何回かオーバーライトをす
るうちに第4層の磁化の向きが乱れてしまったことにあ
るものと推定される。
それに対して、実施例では少なくとも20mWまで高めて
もC/N比が低下しなかった。
この結果、実施例では、PHマージンが少なくとも8〜
20mW=12mWと広いのに対して、比較例のそれは、8〜15
mW=7mWと狭いことが判る。
〔発明の効果〕
以上の通り、本発明は、初期化層を設けたオーバーラ
イト可能な光磁気記録媒体に対し、初めて熱拡散層を設
けたもので、それにより高温サイクルを実施する高レベ
ルのPHのレーザービームの強度のマージンを拡大するこ
とができる。
そのため、〔発明の解決しようとする課題〕の項に説
明した2次的問題も発生しなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図(1)は、本発明にかかるオーバーライト可能な
光磁気記録媒体の縦断面を示す概念図である。 第1図(2)は、実施例の媒体と熱拡散層を有しない比
較例の媒体について、PHを変えてオーバーライトした情
報を再生したときのC/N比のグラフである。実線は実施
例の媒体のグラフで、点線は比較例のそれである。これ
により、PHマージンが知れる。 第2図は、光磁気記録方式の記録原理を説明する概念図
である。 第3図は、光磁気記録方式の再生原理を説明する概念図
である。 第4図は、基本発明に従いオーバーライトする場合のレ
ーザービームの波形図である。 第5図は、基本発明に従い2本のビームでオーバーライ
トする場合のレーザービームの波形図である。 第6図は、オーバーライト可能な光磁気記録媒体の第1
層、第2層について保磁力と温度との関係を示すグラフ
である。 第7図は、第1層と第2層の磁化の向きを示す概念図で
ある。 第8図は、第1層と第2層の磁化の向きの変化を示す説
明図である。 第9図は、Pタイプ媒体、Aタイプ媒体について、低温
サイクル、高温サイクルの結果、第1層と第2層の磁化
の向きがどう変化するかを示す説明図である。いずれも
室温での状態を示す。 第10図は、第1層と第2層の磁化の向きの変化を示す説
明図である。 第11図は、希土類(RE)原子の副格子磁化を示すベクト
ル(実線の矢)と遷移金属(TM)原子の副格子磁化を示
すベクトル(点線の矢)とを比較するための説明図であ
る。 第12図は、副格子磁化のベクトルと合金の磁化の向きを
示す矢との関係を示す説明図である。 第13図は、本発明の典型的な媒体について、各層の磁化
の向きの温度変化を説明する説明図である。 〔主要部分の符号の説明〕 L……レーザービーム Lp……直線偏光 B1……「A向き」磁化を有するビット B0……「逆A向き」磁化を有するビット S……基板 1……メモリー層(M層・第1層) 2……『記録層』(W層・第2層) 3……スイッチング層(S層・第3層) 4……初期化層(I層・第4層) 5……熱拡散層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−241051(JP,A) 特開 昭63−249951(JP,A) 特開 平2−152050(JP,A) 特開 平2−105352(JP,A) 特開 昭63−237238(JP,A) 特開 昭62−175948(JP,A) 特開 平3−119540(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 11/105 516 G11B 11/105 526 G11B 11/105 546 G11B 11/105 586

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に垂直磁化可能な磁性薄膜から
    なるメモリー層(第1層)と、垂直磁化可能な磁性薄膜
    からなる記録層(第2層)と、垂直磁化可能な磁性薄膜
    からなる磁性薄膜からなるスイッチング層(第3層)
    と、垂直磁化可能な初期化層(第4層)とを順に積層し
    てなり、第1層と第2層は交換結合しており、室温で第
    1層の磁化の向きは変えないで第2層の磁化のみを所定
    の向きに向けておくことができ、しかも第2層と第4層
    とは第3層のキュリー点以下の温度で第3層を介して交
    換結合しているオーバーライト可能な多層光磁気記録媒
    体において、第4層に隣接して直接または保護層を介し
    て熱拡散層を設けたことを特徴とするオーバーライト可
    能な多層光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】前記第1層と前記第2層との間に、交換結
    合力を調整するための垂直磁化可能な磁性薄膜からなる
    調整層を設けたことを特徴とする請求項1に記載のオー
    バーライト可能な多層光磁気記録媒体。
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