JP3038265U - 小型カード状物ホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価、軽量で、しかも、写真のような小型カ
ード状物を表裏両面から見えるように収納できる小型カ
ード状物ホルダーを提供する。 【解決手段】 透明合成樹脂材にて板状に形成されると
共に、片面に矩形の凹部２が設けられたホルダー本体１
と、透明合成樹脂材にて板状に形成されて凹部２に嵌合
可能となる蓋部４とで構成し、凹部２の上下の周縁部の
少なくとも一方、或いは左右の周縁部の少なくとも一方
には、凹部２に接して連なる適宜大きさの差し込み穴３
を形成し、蓋部４には、上下両端縁、或いは左右両端縁
の裏面側を適宜幅と深さで切欠いて切欠き部５を設け
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、写真裏面に接着剤層を設けて貼り付けられるように形成した所謂プ リントシールや写真等の小型カード状物を収納して吊下げておくための小型カー ド状物ホルダーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来ある、家族や恋人の写真を入れて携帯するのに使用するロケットは、蝶番 によって開閉する蓋を設けた金属製容器に細い鎖を取り付けたものであり、容器 内部に写真を嵌め込み、必要な時だけ蓋を開けて写真を見て、普段は蓋を閉じて 写真を保護し、鎖を首に懸けて携帯して使用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来のこの種のロケットは、金属製ということで高級感はあるが、蝶 番等の細工やその材料等のために安価に製造提供することはできず、また、その 材料と構造のために重量は軽くはなく、首に下げていると肩や首が凝ることがあ った。

【０００４】 そして、通常、ロケットには一つの写真を納めてこれを蓋が開閉する一面側か ら見るだけであるから、二つの写真を納めてこれら両方を見るということは不可 能であった。

【０００５】 そこで、本考案は、上述した不都合な点等に鑑み、安価に製造提供できる上、 軽量で使用感がよく、また、写真のような小型カード状物を二種類共に見えるよ うに収納可能にした小型カード状物ホルダーを提供することを課題として案出さ れたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 このため本考案は、透明合成樹脂材にて適宜厚さの板状に形成されると共に、 端部に吊下げ具が取り付けられ、且つ、片面に小型カード状物を収納可能な矩形 の凹部が設けられたホルダー本体と、透明合成樹脂材にて前記凹部に一致する外 形の板状に形成されて凹部に嵌合可能となる蓋部とからなり、前記凹部の上下の 周縁部の少なくとも一方、或いは左右の周縁部の少なくとも一方には、凹部に接 して連なる適宜大きさの差し込み穴を形成し、前記蓋部には、上下両端縁、或い は左右両端縁の裏面側を適宜幅と深さで切欠いて切欠き部を設けたことにより上 記課題を解決する。

【０００７】

【考案の実施の形態】 【実施例】

以下、図面を参照して本考案の実施例を説明すると次の通りである。 図において示す符号１は、ポリアクリルプラスチックにて厚さ６ミリ、縦２６ ミリ、横３３ミリの略矩形の板状に形成され、片面の中央に縦１９ミリ、横２１ ミリ、深さ２．８ミリの矩形の凹部２が設けられたホルダー本体である。ホルダ ー本体は、角部よりも中央部が肉厚に膨らんだ形状で、凹部２の底面と内周壁と のみフラットに形成されている。

【０００８】 凹部２の下側の周縁部には、略Ｕ字形の切り口で開放端側を凹部に接して凹部 ２と同じ深さに刻設され、凹部２に連なった差し込み穴３が設けられている。こ の差し込み穴３の凹部２との境目である両端縁３ａ間の寸法は、約２．５ミリに 形成されており、差し込み穴３にはボールペンのペン先Ｐ等が差し込み可能で、 且つ、差し込んだ状態で凹部２内に侵入させることが可能となっている。

【０００９】 前記凹部２には、ホルダー本体１と同じポリアクリルプラスチックにて厚さ２ ．４ミリ、縦１９ミリ、横２１ミリの外形矩形の板状に形成された蓋部４が嵌合 される。この蓋部４は、角部よりも中央部が肉厚に膨らんだ形状で、裏面と上下 左右の周端面とのみがフラットに形成されており、蓋部４裏面と凹部２底面との 間に０．４ミリの隙間を残して蓋部４を凹部２に嵌め込んだ際には、蓋部４の表 面は凹部２の周縁部と略同じ高さで滑らかに揃うようになっている。また、この 蓋部４には、上下両端縁の裏面側を幅１ミリ、深さ１．５ミリに切欠いて切欠き 部５を設けている。

【００１０】 また、ホルダー本体１の上縁中央には、連結孔７を有する連結片６を外側に張 り出した状態に形成しており、連結孔には、ホルダー本体１を吊下げる吊下げ具 ８として、環状に着脱連結可能なボールチェーンが取り付けられている。

【００１１】 しかして、ホルダー本体１の凹部２には、小型カード状物Ａとして、写真裏面 に接着剤層を設けてステッカーのように貼り付けできるように形成した所謂プリ ントシールを一コマ切り離した状態のものを収納し、その上で蓋部４を嵌め込む ことで小型カード状物Ａを脱落しないよう保持することができる。そして、ホル ダー本体１及び蓋部４は透明の合成樹脂材で成形されているので、収納した小型 カード状物Ａを表裏両面から見ることができ、これによって、二つのプリントシ ールを表と裏とからそれぞれ写真画像を見られるように収納しておくことが可能 になる。しかも、図示例では、蓋部４の表面と凹部２の周縁部とが略同じ高さで 滑らかに揃うように蓋部４を嵌め込んだ時に蓋部４裏面と凹部２底面との間に０ ．４ミリの隙間があくので、薄いプリントシールであれば、表裏両面から見える もの以外に数枚を収納することができる。

【００１２】 また、蓋部４を外す際は、差し込み穴３にボールペンのペン先Ｐ等を差し込ん でボールペンの基端を外側に倒すように傾ければよい。すなわち、差し込み穴３ にボールペンのペン先Ｐ等を差し込んでボールペンの基端を外側に倒すように傾 けると、ペン先Ｐが蓋部４の切欠き部５に当接すると共に、ボールペンのペン先 よりも上の部分が差し込み穴３の開口縁に当接した状態とになり、梃の原理によ って、わずかな力で蓋部４は外れるのである。しかも、蓋部４は上下両端縁に切 欠き部５を設けているので、１８０度逆さにしても嵌め込み可能であり、嵌め込 み時に上下の向きを確認する必要がない。

【００１３】 更に、小型カード状物Ａとしてプリントシールを収納したホルダー本体１は、 吊下げ具８によって、いろいろな場所に取り付けることができるので、使用者は これをカバンに下げたり、ネックレスやブレスレットとして身に付けて、自分の 気に入った写真のプリントシールをいつも携行することが可能である。小型カー ド状物Ａとしては、プリントシール以外に、小さな写真や雑誌のアイドルの切抜 き、自分で書いたイラスト等、凹部２に収納できる大きさのものであれば何でも よい。

【００１４】 尚、前述した実施例では、蓋部４の上下両端縁に切欠き部５を設ける一方、凹 部２の下側の周縁部に差し込み穴３を設けているが、何等これに限定されるもの ではなく、蓋部の上下両端縁に切欠き部を設けた場合には凹部の上下周縁部の少 なくとも一方に差し込み穴を設け、或いは、蓋部の左右両端縁に切欠き部を設け た場合には凹部の左右周縁部の少なくとも一方に差し込み穴を設ければ、蓋部は １８０度向き間違えても嵌め込んで外すことができ、更には、凹部が正方形の場 合には蓋部の上下左右端縁に切欠き部を設けて凹部の上下左右周縁部の少なくと も一カ所に差し込み穴を設ければ、蓋部は９０度又は１８０度向き間違えても嵌 め込んで外すことができる。

【００１５】 また、ホルダー本体及び蓋部の材質は、透明ＡＢＳ樹脂、ポリカーボネイト樹 脂の他、透明な合成樹脂であればいずれを採用してもよく、更にホルダー本体及 び蓋部の寸法、形状、構成、差し込み穴の寸法、形状、切欠き部の寸法、形状、 構成等は、前述した実施例に限定されないことは言うまでもない。

【００１６】

【考案の効果】

従って、前述のごとく構成した本考案の小型カード状物ホルダーによれば、写 真や写真裏面に接着剤層を設けて貼り付けられるように形成した所謂プリントシ ール等の小型カード状物Ａを小型カード状物ホルダーの表裏両面から見える状態 で収納可能であり、画像の異なる二種類の小型カード状物Ａを収納しておくこと ができるようになった。

【００１７】 また、蓋部４は凹部２と一致する外形に形成されて凹部３に嵌合可能となって いるので、蓋部４と凹部２とは密に嵌合して衝突等でも外れることなく閉塞状態 を保持できる上、凹部２の上下の周縁部の少なくとも一方、或いは左右の周縁部 の少なくとも一方に形成した差し込み穴３を形成すると共に、蓋部４の上下両端 縁、或いは左右両端縁の裏面側に切欠き部５を設けたことにより、蓋部４は必要 時には梃の原理を利用して簡単に開けることができる。

【００１８】 従って、蓋部４の開閉して小型カード状物Ａを差し替えることも容易となるか ら、写真やプリントシールを入れ替えて楽しんだり、小さなカレンダーを入れて 月毎に差し替えて使用したりもできる。

【００１９】 更に、ホルダー本体１の端部には吊下げ具８を取り付けたので、気にいった写 真やプリントシールを入れた小型カード状物ホルダーをかばん等に吊り下げたり 、キーホルダーやアクセサリー等として利用することができる。

【００２０】 以上説明したように、本考案によれば、写真やプリントシールを表裏両面から 見えるように収納でき、しかも軽量で携帯が楽であり、更に構成が簡単で安価に 製造、提供できる等実用上極めて有益な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に小型カード状物を収納した状
態を示す分解斜視図である。

【図２】実施例の正面図である。

【図３】差し込み穴にペン先を差し込んだ状態を示す要
部断面図である。

【符号の説明】

１ ホルダー本体 ２ 凹部 ３ 差
し込み穴 ３ａ 端縁 ４ 蓋部 ５
切欠き部 ６ 連結片 ７ 連結孔 ８ 吊
下げ具 Ａ 小型カード状物 Ｐ ペン先

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 透明合成樹脂材にて適宜厚さの板状に形
   成されると共に、端部に吊下げ具が取り付けられ、且
   つ、片面に小型カード状物を収納可能な矩形の凹部が設
   けられたホルダー本体と、透明合成樹脂材にて前記凹部
   に一致する外形の板状に形成されて凹部に嵌合可能とな
   る蓋部とからなり、前記凹部の上下の周縁部の少なくと
   も一方、或いは左右の周縁部の少なくとも一方には、凹
   部に接して連なる適宜大きさの差し込み穴を形成し、前
   記蓋部には、上下両端縁、或いは左右両端縁の裏面側を
   適宜幅と深さで切欠いて切欠き部を設けたことを特徴と
   する小型カード状物ホルダー。