JP3037929B2 - 地下空洞の充填方法 - Google Patents

地下空洞の充填方法

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JP3037929B2 JP10131559A JP13155998A JP3037929B2 JP 3037929 B2 JP3037929 B2 JP 3037929B2 JP 10131559 A JP10131559 A JP 10131559A JP 13155998 A JP13155998 A JP 13155998A JP 3037929 B2 JP3037929 B2 JP 3037929B2
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民夫 山岸
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日工建設株式会社
有限会社タム・テック
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、路面その他の構築
物などの地下に発生した地下空洞の充填方法に関し、特
に地下の埋設管の欠陥部等から地盤内の土砂等が流出す
るか、埋設物の周囲の充填土砂などの圧密にともなう移
動などにより発生した地下空洞を効率的に充填すると共
に、地盤を強化するための充填方法に関する。
【0002】
【従来の技術】道路下の地盤内には、上水道、下水道、
或いは都市ガス、電力、通信等の種々の管路が埋設され
ていることが多く、これらの管路に破損が発生したとき
は、その破損部分から地盤内の土砂が流出して、空洞が
発生することがある。このような地下空洞は、放置して
おくと規模が拡大して路面の陥没などにつながるばかり
でなく、交通の障害となるほか、各種の構築物や埋設物
等の破損を引き起こすことにもなる。
【0003】また近時は、地下管路の破損部分を管路の
内部から補修する方法、例えば、管内に満たした地盤凝
結剤などを欠陥部から地盤内に浸出させると共に凝固さ
せて、欠陥部の周囲を封止固定する方法、埋設管の内面
に耐水性塗料などを塗布して、欠陥部を封止するライニ
ングを形成する方法、埋設管内部に可撓性の合成樹脂管
を導入した後膨張硬化させて、管内面にライニングを形
成する方法などが開発され、地盤を掘削することなく、
効率的かつ経済的に管路を補修することができるように
なっている。しかし地下空洞が発生しているときには、
管路を補修するだけでは、路面陥没などが発生する危険
は防止できない。
【0004】そこで従来は、地下空洞が発生したことが
判明すると、各種の探査手段を利用して空洞の位置や大
きさ、形状等を測定し、地上から掘削して上部の土砂を
除去したのち、管路などの補修をすると共に空洞部分に
新たな土砂を充填することにより、復旧工事を行うのが
普通であった。しかしかかる地上からの掘削と土砂の充
填を行う工法は、大量の土砂を搬出し、更に埋め戻す必
要があるうえに工期が長くかかり、交通の障害となるほ
か、騒音や粉塵などによる環境汚染の問題もある。
【0005】そこで本発明者は、地盤内に空洞が発見さ
れたときに地上からの掘削を行うことなく、地下空洞の
頂部近傍に地上より小孔を穿設し、該小孔より土砂を送
入して該地下空洞の大部分を充填したのち、該小孔より
浮上性の軽質粒状骨材を含有する凝固性スラリーを送入
して該地下空洞の残り部分を充填し、その後養生して該
地下空洞の充填物を凝固安定化させることにより、安全
かつ経済的に地下空洞を充填する方法を提案し、特許出
願している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな新規な空洞充填方法を採用しても、地下空洞の形状
によっては空洞の上部に空隙が残り易く、残った空隙部
分を充填補修するに伴う再舗装工事等が必要となる場合
があり、かかる工事は短期間であっても騒音や粉塵など
の環境汚染、或いは交通の障害などを引き起こし兼ねな
い。そこで本発明は、このような問題を解決するために
なされたものであり、地盤を掘削することなく地下空洞
を充填するに当たって、安全かつ確実に工事を進め得る
と共に、環境汚染や交通障害などの発生を大幅に軽減で
きる地下空洞の充填方法を提供することを目的とした。
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、地下空洞の頂部近傍に地上より小径孔を穿設する
工程と、該小径孔より骨材及び凝結性スラリーを送入し
て該地下空洞の大部分を充填する工程と、該小径孔より
骨材及び発泡凝結性スラリーを送入して該地下空洞の残
りの部分を充填する工程と、養生して該地下空洞内の充
填物を安定化させると共に前記発泡凝結性スラリーを多
孔質凝結体に転化する工程とを順次含むことを特徴とす
る地下空洞の充填方法である。
【0009】請求項2に記載された発明は、地下空洞の
頂部近傍に地上より小径孔を穿設する工程と、該小径孔
より骨材と流動化剤を含む流動性充填材を送入して該地
下空洞の少なくとも一部を充填する工程と、該小径孔よ
り骨材及び凝結性スラリーを送入して該地下空洞の残り
の大部分を充填する工程と、該小径孔より骨材及び発泡
凝結性スラリーを送入して該地下空洞の残りの部分を充
填する工程と、養生して該地下空洞内の充填物を安定化
させると共に前記発泡凝結性スラリーを多孔質凝結体に
転化する工程とを順次含むことを特徴とする地下空洞の
充填方法である。
【0010】請求項3に記載された発明は、請求項2
記載された発明において、流動化剤が、水、水性液、及
び水性スラリーから選ばれた少なくともいずれかである
ことを特徴とするものである。
【0011】請求項4に記載された発明は、請求項1乃
至3のいずれかに記載の発明において、発泡凝結性スラ
リーがアルミニウム粉末を含有するセメントミルクであ
ることを特徴とするものである。
【0012】請求項5に記載された発明は、請求項1乃
至4のいずれかに記載の発明において、凝結性スラリー
がセメントミルクであることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の地下空洞の充填方法を、
図1〜3によって説明する。本発明の方法の実施対象と
なる地下空洞1は、例えば舗装道路の下に埋設された下
水管路2等の部分的な破損などを原因として、その破損
部2a周辺の土砂が地下水などと共に下水管路2等に流
入し、運び去られるなどの事情によって発生する。こう
した地下空洞1は、発達するまで地表からは異状が発見
されず、地表の舗装体3にひび割れなどの変形が認めら
れたときには、地下空洞1の頂部が舗装体3の直ぐ下ま
で達していることが多い。このような場合には、超音波
や超高周波電波などによる地下構造探査などを行うまで
もなく、地下空洞1の頂部と推定される位置に小径孔4
を穿ち、例えばファイバースコープやテレビカメラ等を
挿入して地下空洞1の存在を確認し、その形状や容積等
を測定する。
【0014】次いで、それらの測定データ及び地下空洞
1周辺の土質の観測データなどから、地下空洞1内に充
填すべき土砂の性状や必要量などを計算し、土砂や凝固
剤その他の資材及び機材の準備をする。そして資材や機
材の準備が整ったのち、小径孔4から土砂送入管5など
を介して、土砂などの骨材と水などの流動化剤との混合
物6a、或いは骨材とセメントミルクなどの凝結性スラ
リーとの混合物6bを送入する。この場合、最初から骨
材と凝結性スラリーとの混合物6bを送入してもよい
が、初めには骨材と流動化剤との混合物6aを送入し、
次いで骨材と凝結性スラリーとの混合物6bを送入する
ように、逐次に充填を進めるようにしてもよい。
【0015】この際の凝結性スラリーとしては、例えば
ポルトランドセメントや高炉セメント等を水に混合した
セメントミルクや、粘土と石灰を水に混合した凝固性泥
漿などが用いられるが、中でもセメントミルクが好まし
いく用いられる。しかし必ずしもセメントミルクなどに
限定されるものではなく、これらと同様な凝固作用を有
するものであれば、適宜の液状材料を使用することがで
きる。またかかる凝結性スラリーの濃度が高過ぎると経
済的でないばかりでなく、将来地下を掘削する必要が生
じたときに、凝結後の強度が高過ぎて掘削作業に支障が
起こる恐れがあり、逆に濃度が低過ぎると、充填物の凝
結後の強度が低いために地盤安定効果が弱く、再び空洞
の発生する危険があり、いずれも好ましくない。従って
凝結性スラリーの濃度は、凝結後に地盤内の土砂と同程
度の圧縮強度を発現できる程度の凝結性を示すように、
調整することが望ましい。
【0016】このようにして地下空洞1の下部から順に
骨材を含む混合物を送入し、地下空洞1の大部分が充填
されるに至ったのち、小径孔4から骨材と共に発泡凝結
性スラリーの送入を開始する。ここで発泡凝結性スラリ
ーは、気泡を発生して多孔質凝固体を生成すると共に、
骨材などの結合剤として働くもので、例えばポルトラン
ドセメントや高炉セメント等を水に混合したセメントミ
ルクや、粘土と石灰を水に混合した凝固性泥漿などの、
アルカリ性のスラリーに、アルミニウム粉末などを配合
して気泡生成性を付与したものが好ましく用いられる。
しかし必ずしもこのような配合物に限定されるものでは
なく、これらと同様な気泡生成作用があり、また同時に
骨材を結合する凝結作用を示すものであれば、適宜のス
ラリー性の材料を使用することができる。
【0017】こうして骨材と発泡凝結性スラリーとの混
合物6cで地下空洞1の残り部分が充填されたのちに、
これらの充填物を凝固させるために、必要な時間の養生
を行って地下空洞1内の充填物全体を凝固し、かつ安定
化させる。そうすると、最後に送入された発泡凝結性ス
ラリーを含む混合物6cは、徐々に発泡して膨張すると
同時に多孔質の凝結体に転化するので、地下空洞1の頂
部に残った僅かな空間までも多孔質の凝結体により充填
されることになり、地上の舗装体の下側に補強された路
盤下地が形成される。その後、地上の舗装体3に残され
た小径孔4を封止し、必要に応じ補修工事などを行っ
て、地下空洞1の充填工事を完了する。
【0018】
【発明の効果】本発明の地下空洞の充填方法を実施する
ことによって、地下空洞内部には頂部まで隙間なく充填
物が詰まることになるので、補修部分を含む地盤の強度
は充分に高くなる。そして舗装を破壊して土砂を掘削す
るなどの大掛かりな工事を行う必要がないため、工数が
少なく且つ工期も短くて済み、工事終了後は直ちに路面
の使用ができる。従って交通を阻害する時間が少なく、
また工事による環境汚染の恐れも殆どなく、しかも工事
費用も削減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地下空洞の充填方法における第1工程
の、地上より小径孔を穿設した状態の説明図である。
【図2】本発明の地下空洞の充填方法における充填用混
合物を送入する状態の説明図である。
【図3】本発明の地下空洞の充填方法における充填後の
状態の説明図である。
【符号の説明】
1 地下空洞 2 下水管路 2a 破損部 3 舗装体 4 小径孔 5 土砂送入管 6a 骨材と流動化剤との混合物 6b 骨材と凝結性スラリーとの混合物 6c 骨材と発泡凝結性スラリーとの混合物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 3/12 E02D 15/08 E02C 23/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下空洞の頂部近傍に地上より小径孔を
    穿設する工程と、該小径孔より骨材及び凝結性スラリー
    を送入して該地下空洞の大部分を充填する工程と、該小
    径孔より骨材及び発泡凝結性スラリーを送入して該地下
    空洞の残りの部分を充填する工程と、養生して該地下空
    洞内の充填物を安定化させると共に前記発泡凝結性スラ
    リーを多孔質凝結体に転化する工程とを順次含むことを
    特徴とする地下空洞の充填方法。
  2. 【請求項2】 地下空洞の頂部近傍に地上より小径孔を
    穿設する工程と、該小径孔より骨材と流動化剤を含む流
    動性充填材を送入して該地下空洞の少なくとも一部を充
    填する工程と、該小径孔より骨材及び凝結性スラリーを
    送入して該地下空洞の残りの大部分を充填する工程と、
    該小径孔より骨材及び発泡凝結性スラリーを送入して該
    地下空洞の残りの部分を充填する工程と、養生して該地
    下空洞内の充填物を安定化させると共に前記発泡凝結性
    スラリーを多孔質凝結体に転化する工程とを順次含むこ
    とを特徴とする地下空洞の充填方法。
  3. 【請求項3】 前記流動化剤が、水、水性液、及び水性
    スラリーから選ばれた少なくともいずれかであることを
    特徴とする請求項2に記載の地下空洞の充填方法。
  4. 【請求項4】 前記発泡凝結性スラリーがアルミニウム
    粉末を含有するセメントミルクであることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載の地下空洞の充填方
    法。
  5. 【請求項5】 前記凝結性スラリーがセメントミルクで
    あることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載
    の地下空洞の充填方法。
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