JP3037628B2 - 健康補助食品用軟カプセルの製法 - Google Patents
健康補助食品用軟カプセルの製法Info
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Description
プセルの製法に係り、殊に光や酸化に対して不安定な栄
養素を保護して軟カプセル内に安定状態に維持する方法
に係る。
に封入する場合に、ゼラチンと可塑剤とを含有するカプ
セル被膜形成用基剤にカラメルや水溶性食用色素を添加
して遮光性をもたらすことが知られており、又酸化され
易い物質の場合にはビタミン E等の抗酸化剤を配合した
上で軟カプセル内に封入することが知られている。
助食品用の遮光性軟カプセルの調製にカラメルを用いる
ことは、カラメルが糖質であるために健康志向にマッチ
したものとは云えず、主として水溶性食用色素が用いら
れているが、これらの色素は一般に化学合成された食品
添加物であり、これも健康志向にマッチしないものであ
る。又、このような水溶性合成食用色素であると着色剤
としてのカラメルであるとを問わず、カプセル被膜形成
用基剤調合タンクに投入するのであるから、安定な物質
を封入した別の健康補助食品用透明軟カプセルを製造し
ようとする場合には上記の調合タンク及び関連ラインの
洗浄が必要となり、その作業に時間を要し、従ってコス
ト的にも不利である。尚、カラメルや水溶性合成食用色
素は封入すべき物質を酸化から保護する機能を有してい
ないので、酸化し易い物質 (栄養素) を封入しようとす
る場合には、当該物質に抗酸化剤を添加しなければなら
ない。
物を封入すべき物質に配合し、これによって遮光目的で
カプセル被膜形成基剤に色素や着色剤を配合する必要性
を廃し、以てカプセル被膜の性状を経験則や蓄積された
データから確実に判断し得るものとなし、更に酸化に対
して不安定な物質を封入する場合にも当該物質を保護す
ることができ、従って抗酸化剤の添加を省略でき、然も
健康志向にもマッチする健康補助食品用軟カプセルの製
法を提供することにある。
れば、上記の課題は、光や酸化に対して不安定な栄養素
を封入することにより健康補助食品用軟カプセルを調製
するに際して、上記の栄養素に藻類由来の親水性抽出カ
ロチノイドを配合し、該カロチノイドが軟カプセル被膜
内に浸透することにより該軟質カプセル被膜に着色を生
じさせることを特徴とする、健康補助食品用軟カプセル
の製法により解決されると共に、上記の目的が達成され
る。
類由来の親水性抽出カロチノイドとしては、単細胞緑藻
であるデュナリエラ (Dunaliella) 由来のものであるこ
とが好ましい。
セルに封入されるべき物質に対して0.5 -2 重量% が好
ましい。何故ならば、0.5 重量% 未満であると遮光性効
果や酸化抑制効果が充分ではなく、一方 2 重量% 以上
配合しても効果の向上は認められず、0.5 - 2 重量% の
範囲内で用量依存的な効果が認められたからである。
カロチノイドが使用される理由は、藻類が含有している
カロチノイドは主として親油性のβ-カロチン (プロビ
タミン A、即ち生体 内でビタミン A に変化する作用を
有している) であるが、水酸基を有する種々のカロチノ
イド (親水性カロチノイド) をも含有しており、これら
の親水性カロチノイド類が軟カプセル被膜の内側から被
膜内に浸透してカプセルに着色を生じさせるものであっ
て、このような現象は合成β-カロチンを用いる場合に
は認められないからであり、更に天然カロチノイドであ
るために健康志向にもマッチしているからである。尚、
本発明においてデュナリエラ属由来の親水性抽出カロチ
ノイドが選択された理由は、デュナリエラ属の藻類が親
水性カロチノイドを豊富に含有しているからである。
封入すべき物質に藻類由来の親水性抽出カロチノイドを
配合することにあり、軟カプセル化自体は慣用の方法に
より、即ち軟カプセル被膜形成用基剤を用いて常法によ
り軟カプセル被膜形成用溶液を調製し、該溶液と、封入
すべき物質に藻類由来の親水性抽出カロチノイドを配合
した溶液とを用い且つ汎用のロータリー式又は滴下式軟
カプセル製造装置を使用することにより実施することが
できる。
本発明を更に詳細に且つ具体的に説明する。実施例 軟カプセル被膜形成用溶液 (ゼラチン : グリセロール
: 水 = 45 : 22.5 :32.5 重量部) を常法により調製
し、一方、光にも酸化にも極めて不安定な海草タンニン
(ワカメ由来のフロロタンニン) を紫蘇油に 1 重量%
添加して混合し、更にデュナリエラ・サリーナ (Dunali
ella salina) 由来の親水性抽出カロチノイドを 1 重量
% 添加して混合することによりカプセル内に封入すべき
溶液を調製した。これらの溶液を用い且つロータリー式
軟カプセル製造装置により常法により軟カプセルを製造
した。
1 重量% 添加・混合して軟カプセル被膜形成用の使用
液とし、一方、海草タンニンを紫蘇油に 1 重量% 添加
して混合することによりカプセル内に封入すべき溶液を
調製した。これらの溶液を用い且つロータリー式軟カプ
セル製造装置により常法により軟カプセルを製造した。
調製し、一方、海草タンニンを紫蘇油に 1 重量% 添加
して混合し、更に抗酸化剤であるビタミン E を0.5 重
量% 添加して混合することによりカプセル内に封入すべ
き溶液を調製した。これらの溶液を用い且つロータリー
式軟カプセル製造装置により常法により軟カプセルを製
造した。
成用溶液を調製し、一方、海草タンニンを紫蘇油に 1
重量% 添加して混合し、更にビタミン E を 0.5重量%
添加して混合することによりカプセル内に封入すべき溶
液を調製した。これらの溶液を用い且つロータリー式軟
カプセル製造装置により常法により軟カプセルを製造し
た。
補助食品軟カプセルを室温において且つ 12 時間照明状
態 (蛍光灯下) - 12 時間消灯状態のサイクルで保存
し、これらの一部を経時的に採取して軟カプセル内の海
草タンニンの含有量を測定し、その安定性を調べた結果
は下記の表 1 に示されている通りであった (この表
は、カプセル製造時における海草タンニンの含有量を 1
00 とし、経時後の残存率を % 値で示している)。
1 による軟カプセル (カプセル被膜部に遮光剤として
のカラメルを含有) においては、海草タンニンが酸化さ
れ易いために海草タンニンの残存量が経時的に減少し、
比較実施例 2 による軟カプセル (カプセルの内容物に
抗酸化剤としてのビタミン E を含有) においては、海
草タンニンが光により分解され易いために海草タンニン
の残存量が経時的に減少するが、比較実施例 3 による
軟カプセル (カプセル被膜部に遮光剤としてのカラメル
を含有し且つカプセルの内容物に抗酸化剤としてのビタ
ミン E を含有)及び実施例による軟カプセル (カプセル
の内容物に藻類由来の親水性抽出カロチノイドを含有)
においては製造から 12 ケ 月経過後においても海草タン
ニンの含有量に変化は認められなかった。このことは、
藻類由来の親水性抽出カロチノイドが光や酸化に対して
不安定な物質を保護する上で極めて有効であることを示
している。
セルを調製する際に、栄養素に藻類由来の親水性抽出カ
ロチノイドを配合することにより当該栄養素を光による
分解や酸化による変質から保護することができ、従って
軟カプセルの保存性が良好となり、又配合物は天然カロ
チノイドであるために健康志向にもマッチする。
Claims (3)
- 【請求項１】 光や酸化に対して不安定な栄養素を封入
することにより健康補助食品用軟カプセルを調製するに
際して、上記の栄養素に藻類由来の親水性抽出カロチノ
イドを配合し、該カロチノイドが軟カプセル被膜内に浸
透することにより該軟質カプセル被膜に着色を生じさせ
ることを特徴とする、健康補助食品用軟カプセルの製
法。 - 【請求項２】 親水性抽出カロチノイドが単細胞緑藻で
あるデュナリエラ(Dunaliella) 由来のものであること
を特徴とする、請求項 1 に記載の健康補助食品用軟カ
プセルの製法。 - 【請求項３】 親水性抽出カロチノイドの配合量が軟カ
プセルに封入されるべき物質に対して 0.5 - 2 重量%
であることを特徴とする、請求項 1 又は 2に記載 の健
康補助食品用軟カプセルの製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9051431A JP3037628B2 (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 健康補助食品用軟カプセルの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9051431A JP3037628B2 (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 健康補助食品用軟カプセルの製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10248526A JPH10248526A (ja) | 1998-09-22 |
| JP3037628B2 true JP3037628B2 (ja) | 2000-04-24 |
Family
ID=12886751
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9051431A Expired - Lifetime JP3037628B2 (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 健康補助食品用軟カプセルの製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3037628B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7264813B2 (en) * | 2003-09-24 | 2007-09-04 | Nikken Sohonsha Corporation | Therapeutic uses of Dunaliella powder |
| JP3549522B1 (ja) * | 2003-10-24 | 2004-08-04 | 日清ファルマ株式会社 | コエンザイムｑ１０含有カプセル剤 |
| JP2006299188A (ja) * | 2005-04-25 | 2006-11-02 | Kochi Univ | 水溶性抗酸化物質、デュナリエラ水抽出物、飲食物、化粧料及び医薬部外品 |
| JP2008074833A (ja) * | 2006-08-25 | 2008-04-03 | Sunnyhealth Co Ltd | ヒドロキシルラジカル消去剤、ならびにこれを含む食品、薬品および化粧料 |
-
1997
- 1997-03-06 JP JP9051431A patent/JP3037628B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10248526A (ja) | 1998-09-22 |
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