JP3037602B2 - 超音波モータのステータ - Google Patents

超音波モータのステータ

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JP3037602B2
JP3037602B2 JP7297124A JP29712495A JP3037602B2 JP 3037602 B2 JP3037602 B2 JP 3037602B2 JP 7297124 A JP7297124 A JP 7297124A JP 29712495 A JP29712495 A JP 29712495A JP 3037602 B2 JP3037602 B2 JP 3037602B2
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祥広 足立
俊昭 中村
昇 半田
隆由 鈴木
泰明 河合
鉅和 浅井
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Denso Corp
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Asmo Co Ltd
Denso Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波モータのス
テータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波モータはハウジングに固定
されるステータに対してロータが回転可能な状態で圧接
されている。そして、ステータ(振動体)は弾性体と、
該弾性体に取り付けられ進行波を発生させる圧電素子と
から構成されている。そのため、圧電素子の伸縮運動に
よって弾性体に進行波が発生し、このステータ進行波に
よってロータが進行波の進む方向と逆方向の摩擦力を受
けて回転する。
【0003】又、ロータが接触する振動体、即ち、振動
体の外周上面には所定間隔毎に突起体が形成されてい
る。圧電素子が伸縮運動すると突起体は縦振動及び横振
動を行う。そして、突起体によって縦及び横振幅が拡大
されるので、ロータの回転数やトルクが増加して出力特
性が向上する。
【0004】ところで、図36に示すように、一般に突
起体70は、振動体71の外周上面にフライス盤による
溝切り加工や旋盤による研削加工等を施すことにより形
成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、突起体
70を形成するための溝切り加工や研削加工に大変時間
がかかってしまうという問題がある。
【0006】又、ロータの回転数を上昇させる場合、突
起体70の横振動振幅を拡大すればよい。そのため、振
動板71の溝を深くして突起体70の高さを大きくす
る。すると、溝切り量や研削量が大きくなってしまい、
更に加工に時間がかかってしまうという問題がある。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その第1の目的は、加工工数及び加
工時間を削減して量産性を向上させることができる超音
波モータのステータを提供することにある。
【0008】又、第2の目的は、ステータの振動特性を
向上させることができる超音波モータのステータを提供
することにある。又、第3の目的は、振動振幅をロータ
に効率よく伝搬させることができる超音波モータのステ
ータを提供することにある。
【0009】又、第4の目的は、振動体の振動が確実に
生ずるようにした超音波モータのステータを提供するこ
とにある。又、第5の目的は、高い出力で駆動すること
ができる超音波モータのステータを提供する。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【課題を解決するための手段】 上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、圧電素子の伸縮運動によ
ってステータに進行波を発生させ、この進行波によりス
テータに圧接されるロータを回転させる超音波モータの
ステータにおいて、板材を円形状に形成して振動板を構
成し、前記振動板の円周にはスリット又は切欠き部を形
成して突出部を形成し、この突出部の一部又は全部を折
曲形成してロータが圧接される接触部を形成し、前記
動板を支持部、前記支持部の外周に配設される連結部、
前記連結部の外周に配設される接触部とから構成し、前
記連結部を斜状に形成して接触部を支持部よりも上方に
位置させ、連結部の両端のいずれか一方に振動抑制部を
形成した。
【0014】請求項に記載の発明は、圧電素子の伸縮
運動によってステータに進行波を発生させ、この進行波
によりステータに圧接されるロータを回転させる超音波
モータのステータにおいて、板材を円形状に形成して振
動板を構成し、前記振動板の円周にはスリット又は切欠
き部を形成して突出部を形成し、この突出部の一部又は
全部を折曲形成してロータが圧接される接触部を形成
し、前記振動板を支持部、前記支持部の外周に配設され
る連結部、前記連結部の外周に配設される接触部とから
階段状に形成し、前記支持部及び連結部、連結部及び接
触部をそれぞれ連結する接続部の厚さを支持部、連結部
及び接触部の厚さよりも薄くした。
【0015】請求項に記載の発明は、圧電素子の伸縮
運動によってステータに進行波を発生させ、この進行波
によりステータに圧接されるロータを回転させる超音波
モータのステータにおいて、板材を円形状に形成して振
動板を構成し、前記振動板の円周には放射状のスリット
を形成して弾性片を形成し、前記弾性片の先端面がロー
タと接触するように弾性片の先端を折曲形成し、前記先
端面の下方位置における弾性片にはベースリングを介し
て前記圧電素子を配設した。
【0016】請求項に記載の発明は、請求項に記載
の発明において、圧電素子とベースリングとを、ろう付
けにて接合した。請求項に記載の発明は、請求項
記載の発明において、弾性片とベースリングとを、ろう
付けにて接合した。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】従って、請求項1及び2に記載の発明によ
れば、板材が円形状に形成されて振動板が構成されてい
る。前記振動板の円周にはスリット又は切欠き部が形成
され、該振動板の円周には突出部が形成されている。こ
の突出部の一部又は全部を折曲形成され、ロータが圧接
される接触部が形成されている。従って、溝切り加工や
研削加工を行うことなく短時間でステータを簡単に製造
することが可能となり、量産性を向上させることが可能
となる。
【0027】特に、請求項に記載の発明によれば
結部の両端のいずれか一方に振動抑制部が形成され、こ
の振動抑制部によって振動が支持部側に伝搬しないよう
にすることが可能となる。従って、振動が連結部を介し
て支持部に伝搬されないようにし、ロータに効率よく振
動を伝達させることが可能となる。
【0028】特に、請求項に記載の発明によれば
続部は支持部、連結部及び接触部の厚さより薄く形成さ
れているため、接触部から支持部へ振動が伝達しないよ
うにすることが可能となる。従って、振動が連結部を介
して支持部に伝搬されないようにし、ロータに効率よく
振動を伝達させることが可能となる。
【0029】請求項に記載の発明によれば、板材が円
形状に形成されて振動板が構成されている。前記振動板
には複数のスリットが放射状に形成され、このスリット
により振動板には放射状の弾性片が形成されている。弾
性片の先端は該弾性片の先端面がロータと接触するよう
に折曲形成されている。従って、溝切り加工や研削加工
を行うことなく短時間でステータを簡単に製造すること
が可能となり、量産性を向上させることが可能となる。
又、先端面の下方における弾性片に配設されたベースリ
ングが振動を増幅するので、弾性片が効率よく振動して
進行波を発生させることが可能となる。
【0030】請求項に記載の発明によれば、請求項
に記載の発明の作用に加えて、圧電素子とベースリング
との接合強度が著しく高くなる。又、圧電素子とベース
リングとが確実に導通される。
【0031】請求項に記載の発明によれば、請求項
に記載の発明の作用に加えて、弾性片とベースリングと
の接合強度が著しく高くなる。又、ベースリングと弾性
片とが確実に導通される。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【実施の形態】以下に第1〜第5の実施形態として示し
た超音波モータのステータの中には、本発明が具体化さ
れていないものも存在するため、具体化されているのか
否かを個々の実施形態の説明において明示した。 [第1の実施の形態] 以下、1の実施の形態を図に従って説明する。尚、本
実施の形態では本発明は具体化されていない。
【0038】図1に示すように、ステータ1は、振動板
2と、該振動板2の裏面に固着された圧電素子5とから
構成されている。前記振動板2はプレス用金属板材が円
形状にプレス打抜き成形されたものであり、その中央に
は貫通孔6が形成され、図示しないロータに設けられた
出力軸が挿通されるようになっている。振動板2は、該
振動板2を図示しないハウジングに固定する支持部7
と、該支持部7の外周に形成される連結部8と、連結部
8の外周に形成される接触部9とから構成されている。
【0039】連結部8には、振動板2の径方向に前記支
持部7の外周端から前記接触部9の内周端まで延びる貫
通孔8aが複数個等角度間隔で形成されている。この各
貫通孔8aは、プレス打抜き加工、レーザー加工等によ
り形成されている。
【0040】環状の接触部9の上面は接触面11とな
り、この接触面11にはロータが圧接されるようになっ
ている。又、接触部9の裏面には、薄い環状の圧電素子
5がろう付けにて接合されている。
【0041】そして、圧電素子5に高周波電圧が印加さ
れると圧電素子5が伸縮運動し、この伸縮運動により接
触部9に高周波振動が励起される。この高周波振動によ
り接触部9に進行波が生成され、この進行波により接触
面11に押圧保持されるロータが一方向に回転駆動され
るようになっている。又、接触部9に励起された高周波
振動は、連結部8に複数個形成される貫通孔8aより支
持部7側への伝搬が抑制されるようになっている。
【0042】本実施の形態では、圧電素子5と接触部9
とのろう付けを以下の方法で行っている。先ず、接触部
9の下面に予めメタライズ処理を行う。このメタライズ
処理は、従来の銀ペースト焼き付け、真空蒸着、スパッ
タ蒸着、無電解メッキ等の他に、特に、セラミックスと
金属の接合に適した処理方法である高融点金属法(テレ
フンケン法)、活性化金属法にて行うことができる。
【0043】次に、圧電素子5を接触部9の下面に当接
させた状態で、圧電素子5と接触部9との間の隙間に溶
融した銅、銀、ニッケル等のろう材を毛細管現象により
接合両面間に浸透させる。そして、浸透させたろう材に
より、振動板2の接触部9の下面に圧電素子5を接合し
ている。
【0044】尚、圧電素子5と接触部9とのろう付け方
法としては、上記方法の他に、接触部9又は圧電素子5
の接合面に、板状のろう材をプレスして付着させたもの
を、加熱炉に投入して板状のろう材の表面を溶融させる
方法がある。そして、両接合面間にろう材を挟んだ状態
で接触部9と圧電素子5とを接合することもできる。
又、別の方法として、箔状のろう材を接触部9と圧電素
子5の接合面間に挟み、同様に加熱炉に投入してろう材
を溶融させることにより接触部9と圧電素子5を直接接
合することもできる。
【0045】ところで、従来、圧電素子5に施す分極処
理は、振動板2に接合する前の圧電素子5に行ってい
る。この分極処理のためには、圧電素子5の一面に分極
用電極を励振周波数の1/2波長の長さで形成し、同じ
く他面には分極用電極の位置に合わせて共通電極を形成
する。従って、各分極用電極に対応する分極領域が同一
方向に分極される単位になる。電極は、銀ペーストを焼
き付けた後、スクリーン印刷法により各電極を形成す
る。
【0046】そして、各分極用電極と共通電極との間に
電圧を印加して、各分極領域をそれぞれ分極させる。こ
うして各分極領域が分極処理された圧電素子5を、分極
用電極が形成される側を接合面として接触部9に接合す
るようにしている。
【0047】ところで、上記のように圧電素子5を接触
部9にろう付けにより接合する場合には、圧電素子5に
予め分極処理を行っておくと、加熱時に作用する熱によ
り各分極領域の分極の強さが低下する。この圧電素子5
の分極の強さの低下を防止するため、本実施の形態では
以下のように圧電素子5の分極処理を行う。
【0048】先ず、圧電素子5の一側面に従来と同様に
分極用電極を形成し、他側面には共通電極を形成しない
でおく。そして、共通電極を形成していない他側面を接
合面として振動板2の接触部9にろう付けにより接合す
る。次に、振動板2を共通電極として各分極用電極との
間に電圧を印加して、各分極用電極に対応する分極領域
を分極処理する。しかるのち、圧電素子5の一側面の分
極用電極の上に新たに駆動用電極を形成する。
【0049】この分極処理方法によれば、分極用電極に
対応する共通電極の形成が不要になるため、圧電素子の
一方の側面に分極用電極を形成しただけで圧電素子を導
電性の振動板に接合することができる。そして、振動板
に接合した状態で振動板を共通電極として分極処理を行
うことができる。この結果、圧電素子の破損を極力防止
することができる。
【0050】次に、以上のように構成された超音波モー
タのステータ1の作用について説明する。本実施の形態
の振動板2は、プレス用板材をプレス打抜き加工するこ
とにより形成される。さらに、貫通孔8aもプレス打抜
き加工、レーザ加工等により形成される。又、従来の振
動板2のように、ロータを支持する多数の突起体を有し
ていないため、加工工数及び加工時間の増大につながる
フライス盤による溝切り加工又は旋盤による研削加工が
不要になる。その結果、加工時間が短いプレス打ち抜き
加工のみで振動板2を形成することができる。
【0051】又、従来の振動板2のように突起体にロー
タを圧接する構造でないため、接触面11の面積を大き
くすることができる。従って、ロータとの接触面積を大
きく確保することができる。
【0052】さて、圧電素子5に高周波電圧が印加され
ると、圧電素子5が伸縮運動して、振動板2の接触部9
に高周波振動が励起される。この高周波振動により進行
波が生成され、この進行波により接触面11に押圧保持
されているロータが回転駆動される。
【0053】接触部9に励起された高周波振動は、連結
部8に複数個形成された貫通孔8aの作用により、支持
部7側への伝搬が抑制される。この結果、接触部9に励
起された高周波振動が効率良くロータに伝達されるた
め、ロータが高い効率で回転駆動される。特に、各貫通
孔8aは連結部8において支持部7の外周端から接触部
9の内周端まで形成されるため、支持部7側への伝搬が
効率良く抑制され、接触部9が高い効率で励振される。
【0054】又、圧電素子5が接触部9にろう付けによ
り接合されているため、接触部9が高出力で駆動されて
も、圧電素子5が接触部9から剥がれることはない。以
上詳述した第1の実施の形態は、以下(イ)〜(ホ)の
特徴を有する。
【0055】(イ) 加工工数及び加工時間の増大につ
ながる溝切り加工又は切削加工を必要とする突起体を有
せず、プレス打抜き加工のみで形成することができるた
め、加工工数及び加工時間を最小限にして量産性を高め
ることができる。
【0056】(ロ) 連結部8に複数個形成した貫通孔
8aにより、接触部9に励起された高周波振動の支持部
7側への伝搬を抑制することができる。従って、接触部
9に励起された高周波振動の分散を防ぎロータに効率良
く伝達することができるため、ロータを高い効率で駆動
することができる。特に、各貫通孔8aを連結部8にお
いて支持部7の外周端から接触部9の内周端まで形成し
たので、接触部9に励起された振動の支持部7側へ伝搬
を効率良く抑制することができる。
【0057】(ハ) 接触部9を板状に形成し、その上
面の接触面11にロータを押圧保持するようにした。従
って、ロータとの接触面積を大きく確保することができ
るため、高い効率でロータを駆動することができる。
【0058】(ニ) 圧電素子5を接触部9にろう付け
により接合したので、剥がれの発生を防止して信頼性を
向上させることができる。従って、接触部9を高出力駆
動することができるため、振動板2の外径(即ち、超音
波モータの外径)を大きくすることなく高い出力を得る
ことができる。
【0059】さらに、従来のように圧電素子5を接触部
9にエポキシ系接着材で接着する場合には、振動板2と
圧電素子5との導通を取るために、接着層の膜厚を適切
に管理する必要があったため、その管理が大変であっ
た。又、接着層の膜厚を管理する代わりに導電性接着材
を用いる方法もあるが、導電性接着材が高価であるた
め、製造原価が増大する問題があった。しかし、ろう付
けにより接合することにより、製造原価を増大すること
なく振動板2と圧電素子5との導通を容易かつ確実に取
ることができる。
【0060】(ホ) 接触部9との接合面と反対側の面
にのみ分極用電極を形成し、分極処理を施さない状態の
圧電素子5を接触部9にろう付けする。そして、圧電素
子5に導通する振動板2を共通電極として、各分極用電
極との間に分極用電圧を印加することにより各分極用電
極に対応する圧電素子5の各分極領域を分極するように
した。従って、ろう付け前に分極処理をする方法に比較
して、ろう付け時の熱による各分極領域の分極強さの低
下を防止することができる。
【0061】又、割れやすい圧電素子5の一方の側面に
のみ分極用電極を形成した後、分極処理を行う前に振動
板2に接合するようにしたので、他方の側面における分
極用電極形成時、さらに、分極処理時等における圧電素
子5の破損を防止することができる。
【0062】さらに、振動板2との接合前に分極処理を
行う場合は、接触部9との接合面に共通電極を形成する
必要があるが、振動板2を電極とするようにしたので、
接合面と反対側の面のみに設けるだけで済む。この結
果、高価な銀ペーストにより形成する電極の面積を最小
限にすることができる。
【0063】又、圧電素子5の両面に分極用電極を設け
る場合は、両分極用電極の位置を正確に合わせる必要が
あったが、片面にのみ分極用電極を形成するようにした
ので位置合わせ工程も不要とすることができる。
【0064】又、本実施の形態のステータを以下のよう
に構成することもできる。即ち、図3に示すように、連
結部8を、支持部7の外周縁から水平方向に延びるよう
に形成される水平部21と、水平部21の外周縁から斜
め上方に延出され接触部9の内周側に接続される斜状部
22とから構成する。水平部21と斜状部22には、振
動板2の径方向に支持部7の外周端から接触部9の内周
端まで延びる複数の貫通孔8aが等角度間隔で形成され
ている。本実施の形態では、水平部21及び斜状部22
により連結部8が構成されている。
【0065】この構成は、第1の実施の形態の特徴に加
えて以下(イ)、(ロ)の特徴を有する。 (イ) 接触部9に励起された高周波振動が、径方向に
支持部7の外周端から接触部9の内周端まで延びる複数
の貫通孔8aが形成される水平部21及び斜状部22の
作用により支持部7側への伝搬が抑制される。従って、
接触部9に励起された高周波振動を一層効率良くロータ
に伝達することができるため、ロータを一層高い効率で
回転駆動することができる。
【0066】(ロ) 接触部9を支持部7及び連結部8
よりも高い位置に形成したため、接触面11を振動板2
の最も外側に配置することができる。従って、ロータと
の接触状態を均一にするための平面研磨を接触面に容易
に施すことができる。
【0067】[第2の実施の形態] 次に、2の実施の形態を図4〜図7に従って説明す
る。尚、本実施の形態でも本発明は具体化されていな
い。 実施の形態は、前記第1の実施の形態の振動板2
の連結部8の形状を変更したことのみが異なる。従っ
て、第1の実施の形態と同じ構成については、符号を同
一にしてその説明を省略し、連結部8のみについて説明
する。
【0068】図4に示すように、本実施の形態の振動板
2は、第1の実施の形態と同様に、プレス用金属板材を
円形にプレス打抜き加工して形成されている。連結部8
には、振動板2の径方向に支持部7の外周端から接触部
9の内周端まで延びる複数個の貫通孔8aが等角度間隔
で打抜き加工により形成されている。連結部8は、その
厚さが支持部7及び接触部9よりも薄く形成される薄肉
部23として形成されている。
【0069】次に、連結部8を薄肉部23に加工する方
法を説明する。図5は、金属板材から打抜き加工にて形
成された振動板2を圧縮成形用金型にセットする様子を
示す模式断面図である。枠部60内の下金型61は振動
板2の下面に対応する型形状に、上金型62は同じく上
面に対応する型形状に形成されている。又、下金型61
には、貫通孔6に嵌挿する凸部63が形成されている。
下金型61において連結部8に対応する位置には、環状
の圧縮部64が下金型61に対して上下方向に移動可能
に配置されている。同様に、上金型62において連結部
8に対応する位置には、同じく環状の圧縮部65が上金
型62に対し上下方向に移動可能に配置されている。そ
して、圧縮部64が下金型61に、圧縮部65が上金型
62にそれぞれ収容された状態で、両金型61,62の
間に振動板2をセットする。
【0070】図6は、両金型61,62間にセットした
振動板2を両圧縮部64,65で加圧する様子を示す模
式断面図である。金型61,62間に振動板2を挟持し
た状態で、圧縮部64を上方に、圧縮部65を下方にそ
れぞれ駆動することにより、両圧縮部64,65間で連
結部8を圧縮成形する。
【0071】図7は、両圧縮部64,65により、連結
部8を圧縮成形した状態を示す模式断面図である。この
圧縮成形により、連結部8が支持部7及び接触部9より
も薄い所定の厚さまで圧縮成形され薄肉部23が形成さ
れる。尚、連結部8が加圧圧縮されると、連結部8が塑
性変形し、各貫通孔8aの周囲部分から余分な肉部が各
貫通孔8a内に流れ込む。その結果、連結部8が所定の
厚さに圧縮成形されて薄肉部23として形成される。以
上で振動板2の連結部8は薄肉部23として薄く成形加
工される。
【0072】次に、以上のように構成された超音波モー
タのステータ1の作用について説明する。本実施の形態
のステータの振動板2も、第1の実施の形態の振動板2
と同様に、金属板材をプレス打抜き加工することにより
形成される。又、貫通孔8aはプレス打抜き成形により
形成され、薄肉部23は圧縮成形によりそれぞれ形成さ
れる。そして、溝切り加工又は切削加工を必要とする突
起体を備えていない。その結果、加工時間が短いプレス
加工のみで振動板2を形成することができる。
【0073】又、突起体を備えていないため、接触面1
1の面積を大きくしてロータとの接触面積を大きく確保
することができる。さて、圧電素子5に電圧が印加され
ると、接触部9に高周波振動が励起される。本実施の形
態では、連結部8に径方向に支持部7の外周端から接触
部9の内周端まで延びる複数個の貫通孔8aが形成され
ている。又、連結部8は支持部7及び接触部9よりも薄
い薄肉部23として形成されている。その結果、貫通孔
8a及び薄肉部23の作用により、接触部9に励起され
た高周波振動の支持部7側への伝搬が効率良く抑制され
る。従って、接触部9に励起された高周波振動が高い効
率でロータに伝達される。
【0074】以上詳述した第2の実施の形態は、第1の
実施の形態の特徴に加えて以下(イ)の特徴を有する。 (イ) 連結部8には径方向に支持部7の外周端から接
触部9の内周端まで延びる複数の貫通孔8aを形成し
た。又、連結部8をその厚さが支持部7及び接触部9よ
りも薄い薄肉部23とした。その結果、各貫通孔8a及
び薄肉部23の作用により、接触部9に励起された高周
波振動の連結部8を介しての支持部7側への伝搬が効率
良く抑制される。従って、接触部9に励起された高周波
振動の分散を防ぎ一層効率良くロータに伝達することが
できるため、ロータを一層高い効率で回転駆動すること
ができる。
【0075】又、本実施の形態のステータ1を以下のよ
うに構成することもできる。即ち、図8に示すように、
連結部8を、支持部7の外周縁から水平方向に延びるよ
うに形成される薄肉水平部24と、薄肉水平部24の外
周縁から斜め上方に延出され接触部9の内周側に接続さ
れる薄肉斜状部25とから構成する。連結部8には、振
動板2の径方向に支持部7の外周端から接触部9の内周
端まで延びる複数の貫通孔8aが等角度間隔で形成され
ている。前記薄肉水平部24と薄肉斜状部25は、その
厚さが支持部7及び接触部9よりも薄く形成されてい
る。
【0076】この構成は、第2の実施の形態の特徴に加
えて以下(イ)の特徴を有する。 (イ) 連結部8には径方向に支持部7の外周端から接
触部9の内周端まで延びる複数の貫通孔8aを形成し
た。又、連結部8は、その厚さが支持部7及び接触部9
よりも薄く形成される薄肉水平部24と薄肉斜状部25
とから構成した。その結果、各貫通孔8a、薄肉水平部
24及び薄肉斜状部25の作用により、接触部9に励起
された高周波振動が連結部8を介して支持部7に伝搬す
ることが効率よく抑制される。従って、接触部9に励起
された高周波振動を一層効率良くロータに伝達すること
ができるため、ロータを一層高い効率で回転駆動するこ
とができる。
【0077】[第3の実施の形態] 次に、3の実施の形態を図9及び図10に従って説明
する。尚、図12〜図14に示した本実施の形態の別の
構成において本発明が具体化されている。 テータ1は
振動板2と、該振動板2の裏面に取り付けられた金属製
のベースリング3及び該ベースリング3の裏面に取り付
けられた圧電素子5とから構成されている。
【0078】前記振動板2はプレス用金属板材が円形状
にプレス打抜き成形されたものであり、その中央には貫
通孔6が形成され、図示しないロータに設けられた出力
軸が挿通されるようになっている。又、振動板2は、該
振動板2を図示しないハウジングに固定する支持部7
と、該支持部7の外周縁から斜め上方へ延出する連結部
としての斜状部8と、該斜状部8の外周縁から水平方向
に延出し、支持部7と平行となる接触部9とから構成さ
れている。
【0079】又、振動板2には該振動板2の中心から放
射状に所定間隔毎に複数のスリット10がプレス加工に
よる打ち抜きやレーザー加工による切断によって形成さ
れている。本実施の形態において、スリット10は接触
部9及び斜状部8に形成されている。このスリット10
が振動板2に形成されることにより、振動板2の外周に
は放射状に外方へ延びる突出部としての弾性片12が所
定間隔毎に複数形成されている。そして、接触部9にお
ける弾性片12の上面は接触面13となり、図示しない
ロータが接触するようになっている。又、接触部9にお
ける弾性片12の裏面外周には前記ベースリング3がろ
う付けにより接合されている。ベースリング3の裏面に
は前記圧電素子5がろう付けにより接合されている。
【0080】本実施の形態のステータ1の作用について
説明する。圧電素子5が伸縮運動すると、この振動をベ
ースリング3が増幅する。このベースリング3の振動に
より各弾性片12が振動して進行波が発生する。従っ
て、弾性片12における接触面13と接触する図示しな
いロータが進行波の進行方向とは逆方向に回転する。
【0081】ベースリング3は縦方向の振動を拡大させ
る。又、弾性片12は撓みやすいので、弾性片12は横
方向の振動を拡大させる。この結果、ロータの出力特性
が向上する。
【0082】又、ベースリング3及び弾性片12の振動
は、斜状部8の作用により支持部7側への伝搬が抑制さ
れる。この結果、振動の分散が防止され、振動がロータ
に効率よく伝達されるため、ロータの出力特性が向上す
る。
【0083】圧電素子5がベースリング3にろう付けに
て接合されるとともに、ベースリング3が弾性片12
ろう付けにて接合されるため、ベースリング3及び弾性
12が高出力で駆動されても、圧電素子5とベースリ
ング3とが、又、ベースリン3と弾性片12とが剥離
しない。
【0084】以上詳述した第3の実施の形態は、以下
(イ)〜(ト)の特徴を有する。 (イ) ロータに当接する弾性片12を振動板2に加工
工数及び加工時間が比較的短いプレス打抜き加工、レー
ザー加工等によりスリット10を設けることにより形成
した。従って、加工工数及び加工時間を削減して量産性
を向上することができる。
【0085】(ロ) ベースリング3が縦方向の振動を
拡大させ、弾性片12が横方向の振動を拡大させるた
め、ロータを高い効率で回転駆動することができる。 (ハ) 接触部9に励起された高周波振動が斜状部8の
作用により、支持部7側への伝搬が抑制される。その結
果、接触部9に励起された高周波振動をロータに効率良
く伝達することができる。
【0086】(ニ) 振動板2には、ロータと接触面1
3とが均一に接触するように、接触部9の接触面13を
研磨する。この際、接触部9を支持部7及び斜状部8よ
り高くなるように振動板2を構成しているので接触面1
3が最も外側に配置されているため、接触面13のみを
容易に平面研磨することができる。
【0087】(ホ) 従来のように、突起体を研削等に
より加工する場合と異なり、スリット10の幅を容易に
狭くすることができるため、接触面13の面積を大きく
取ることができる。従って、ロータとの接触面積を大き
くすることができるため、接触部9に励起される高周波
振動を効率良くロータに伝達することができる。
【0088】(ヘ) 圧電素子5をベースリング3にろ
う付けにて接合し、ベースリング3を弾性片12にろう
付けにて接合したので、ベースリング3及び弾性片12
が高出力で駆動されても、圧電素子5とベースリング3
とが、又、ベースリング3と弾性片12とが剥離しな
い。従って、高出力駆動することができるため、ステー
タ1の外径を大きくすることなく高い出力を得ることが
できる。
【0089】(ト) 本実施の形態においては、接触部
9の裏面にベースリング3を介して圧電素子5を設けて
いる。従って、圧電素子5への高周波電圧の印加を容易
に行うことができる。又、圧電素子5とベースリング3
との絶縁処理を容易に行うことができる。
【0090】又、本実施の形態のステータ1を以下のよ
うに構成することもできる。図11に示すように、連結
部8を、支持部7の外周縁から水平方向に延出するよう
に形成される薄肉水平部24と、薄肉水平部24の外周
縁から斜め上方に延出するように形成され接触部9の内
周縁に接続される薄肉斜状部25とから構成する。連結
部8及び接触部9には、複数のスリット10が放射状に
形成されている。この構成によれば、前記第3実施の形
態のステータ1と同様、接触部9から延びる複数のスリ
ット10が形成される薄肉水平部24及び薄肉斜状部2
5の作用により、接触部9に励起された高周波振動の支
持部7への伝搬が抑制される。又、支持部7及び接触部
9よりも薄く形成されるとともに、接触部9から延びる
複数のスリット10が形成される薄肉水平部24及び薄
肉斜状部25の作用によっても、高周波振動の支持部7
への伝搬が抑制される。従って、接触部9に励起された
高周波振動を一層効率良くロータに伝達することができ
るため、ロータを一層高い効率で回転駆動することがで
きる。
【0091】又、本実施の形態のステータ1を以下のよ
うに構成することもできる。図12に示すように、振動
板2に、複数のスリット10を支持部7まで延びるよう
に形成する。そして、接触部9と斜状部8との境界及び
斜状部8と支持部7との境界における弾性片12の上下
両面に円形状となる凹部14を形成する。
【0092】この凹部14は、振動板2をプレス加工し
て支持部7、斜状部8及び接触部9を折曲形成する前に
プレスの打ち込み加工により形成する。その後、プレス
加工により振動板2を折曲形成して支持部7、斜状部8
及び接触部9を形成する。この結果、接触部9と斜状部
8との境界及び斜状部8と支持部7との境界に凹部14
が形成されているので、弾性片12を容易に折り曲げる
ことができる。凹部14は斜状部8の上下両端に形成し
たが、必要に応じて斜状部8の上下両端のいずれか一箇
所に凹部14を形成するようにしてもよい。
【0093】この構成によれば、斜状部8の作用に加え
て凹部14の作用によりベースリング3及び弾性片12
における接触部9の振動を斜状部8や支持部7へより一
層伝達しないように抑制することができるため、ロータ
の出力特性を一層向上させることができる。
【0094】さらに、本実施の形態のステータ1を以下
のように構成することもできる。即ち、図13に示すよ
うに、振動板2を支持部7と、該支持部7の外周上部に
配設される連結部16と、該連結部16の外周上部に配
設される接触部9とにより階段状に形成する。この場
合、支持部7、連結部16及び接触部9の厚さtaは等
しくなっている。又、支持部7及び連結部16、連結部
16及び接触部9を接続部17によって接続する。そし
て、支持部7、連結部16及び接触部9の厚さtaより
接続部17の厚さtbを薄くする。
【0095】これは、弾性片12を階段状に形成した
後、図14に示す上及び下金型19a,19bのプレス
加工によって接続部17の厚さtbを厚さtaより薄く
する。尚、接続部17の下面には、該接続部17の厚さ
tbを薄くしたときに形成される突出部17aである。
そして、下金型19bには突出部17aとの干渉を回避
する逃がし部20が形成されている。
【0096】この構成によれば、接続部17が薄く形成
されているので、ベースリング3や接触部9における弾
性片12が振動しても、その振動が連結部16や支持部
7に伝搬されないように抑制することができる。この結
果、ロータに振動を効率よく伝達することができ、回転
効率等の出力特性を向上させることができる。
【0097】[第4の実施の形態] 以下、4の実施の形態を図15〜図18に従って説明
する。本実施の形態において、前記第1の実施の形態と
同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説
明を省略する。尚、本実施の形態では本発明が具体化さ
れている。
【0098】図15〜図17に示すように、振動板2は
第1の実施の形態と同様、プレス用金属板材が円形状に
形成されたものである。振動板2の円周には放射状のス
リット10が複数形成されている。そのため、振動板2
の円周には弾性片12が複数形成されている。この弾性
片12は撓みやすくなっている。又、弾性片12より内
側となる振動板2は剛性が高く撓みにくくなっている。
【0099】又、弾性片12の先端部12aは接触部と
しての先端面12bが上方に向きロータRと接触するよ
うにプレス加工によって折曲形成されている。そして、
弾性片12の先端面12bにロータRが載置され、ロー
タRと先端面12bとが面接触するようになっている。
そして、先端面12bの下方に位置する弾性片12の裏
面にはベースリング3がろう付けにて接合され、ベース
リング3の下面には圧電素子5がろう付けにて接合され
ている。図15に示すステータ1では、先端部12a
は、ベースリング3のほぼ中央部に配置され、図16に
示すステータ1では、先端部12aは、ベースリング3
の外周縁に配置されている。
【0100】次に、以上のように構成されたステータ1
の作用について説明する。本実施の形態によれば、スリ
ット10はレーザー加工やプレス加工によって形成され
るとともに、先端部12aはプレス加工により折曲形成
されている。この結果、加工時間を要する溝切り加工、
切削加工を行う必要がない。
【0101】更に、第3の実施の形態に比較して弾性片
12の先端部12aのみを折曲形成すればよいだけなの
で、振動板2の加工を簡単にすることができる。圧電素
子5に電圧を印加して伸縮運動を行わせて振動を発生さ
せると、ベースリング3がその振動を増幅する。ベース
リング3の振動によって弾性片12が振動して進行波が
発生し、この進行波の進行方向と反対方向にロータRが
回転する。このとき、図15に示すステータ1では、先
端部12aの真下にベースリング3が配置されているた
め、高周波振動による各先端部12aの振幅は小さくな
りロータRの回転数は下がるが、トルクは大きくなる。
反対に、図16に示すステータ1では、各先端部12a
の真下から外れた位置にベースリング3が配置されてい
るため、各先端部12aの振幅は大きくなりロータRの
回転数は上がるが、トルクは小さくなる。
【0102】本実施の形態においては、弾性片12の先
端部12aをプレス加工によって折曲形成し、先端面1
2bがロータRと面接触するようにしている。そのた
め、ベースリング3は縦方向の振動を増幅させる。そし
て、先端部12aは横方向の振動を増幅させる。この結
果、ロータRと先端面12bとの接触面積は第3の実施
の形態に比べて小さいが、先端部12aにより横方向の
振動を増幅するので、図18に示すように、ロータRの
高速回転、高出力を得ることができる。
【0103】又、第3の実施の形態と同様に、ベースリ
ング3及び弾性片12が高出力で駆動されても、ろう付
け接合により圧電素子5又はベースリング3が剥がれる
ことはない。
【0104】以上詳述した第4の実施の形態のステータ
1は、以下(イ)〜(ハ)の特徴を有する。 (イ) レーザー加工やプレス打抜き加工により、スリ
ット10を形成することで弾性片12を形成するように
した。従って、溝切り加工や切削加工を必要としないた
め、加工工数及び加工時間を削減することができる。
【0105】(ロ) 弾性片12の先端部12aを折り
曲げ成形するだけで振動板2を構成することができるた
め、第3の実施の形態の振動板2に比較して加工工数及
び加工時間を削減することができる。
【0106】(ハ) 圧電素子5をベースリング3に、
ベースリング3を振動板2にそれぞれろう付け接合した
ので、それぞれの剥がれを防止することができる。その
結果、高出力で駆動することができ、又、高い信頼性を
得ることができる。従って、ステータ1を大型化するこ
となく、高出力化を図ることができる。
【0107】又、本実施の形態のステータ1を以下のよ
うに構成することもできる。図19に示すように、弾性
片12の先端部12aをプレス加工により折曲形成す
る。このとき、先端面12bは平坦にはならず、斜状に
なったりする。そのため、ロータRと先端面12bとは
面接触しない。従って、先端面12bをラップ(研磨)
して平坦にし、ロータRと先端面12bとを面接触させ
る。この場合においても、各先端部12aの真下にベー
スリング3を配置することにより、大きなトルクを得る
ことができる。
【0108】さらに、以下のように構成することもでき
る。即ち、上記別例における弾性片12の先端面12b
を次のように処理する。図20に示すように、上金型2
6と下金型27とによって弾性片12及び先端部12a
を挟み込む。このとき、上金型26の角部26aは曲率
半径をできるだけ小さく形成している。又、下金型27
には直角に形成された角部27aが形成されている。そ
して、角部27aの上部には先端部12aよりも若干高
さが低い円弧状の受け部28が形成されている。更に、
先端面12bは加圧金型31によって上方から加圧され
る。
【0109】前記上金型26と下金型27との加圧によ
って弾性12が加圧されると、角部26aが弾性片1
2と先端部12aとの間における上面内周部30aを押
圧し、該上面内周部30aの曲率半径を小さく加工す
る。又、上面内周30aが押圧されることにより、下
面外周縁部30bは角部27aによって変形し、下面外
周縁部30bの曲率半径もできるだけ小さく形成され
る。
【0110】この状態で、加圧金型31が先端面12b
を上方から加圧すると、該先端面12bは加圧金型31
によって平坦状に形成される。又、先端部12aの側部
は受け部28に沿って変形し、曲面状の変形部32が形
成される。変形部32によって先端面12bの面積は若
干大きく形成される。
【0111】従って、下面外周縁部30bの曲率半径を
できるだけ小さくすることにより、ベースリング3と下
面外周縁部30bとの間に形成される隙間をできるだけ
小さくすることができる。つまり、図19に示すステー
タ1では、下面外周縁部30bの曲率半径が比較的大き
いため、ベースリング3から先端部12aに効率よく振
動を伝達することができなくなる。
【0112】しかし、この別例においては、図21に示
すように、ベースリング3と下面外周縁部30bとの間
に形成される隙間が小さくなるため、ベースリング3の
振動を先端部12aを介してロータRに効率よく伝達す
ることができる。
【0113】この構成は、以下(イ)〜(ハ)の特徴を
有する。 (イ) 先端面12bを平坦状に形成することができる
ため、場合によってはラップをする必要が無かったり、
簡単なラップによって平面度を出すことができる。
【0114】(ロ) 下面外周縁部30bとベースリン
グ3との間に形成される隙間を小さくするため、下面外
周縁部30bを直角に加工し、面取り成形することも考
えられる。しかし、この方法では、面取り工程が増加し
てしまうため、製造コストが上昇する。しかし、この別
例においては、プレス加工によって簡単にしかも短時間
で下面外周縁部30bの加工処理を行うので、製造コス
トの上昇を回避することができる。
【0115】(ハ) 変形部32によって先端面12b
の面積を若干大きくしているため、ロータRとの接触面
積を大きくすることができる。従って、ロータRの負荷
トルクが大きくなってもロータRのすべりを発生しない
ように抑制することができる。
【0116】又、本実施の形態のステータを以下のよう
に構成することもできる。即ち、図22に示すように、
弾性片12の先端部12aをクランク状にプレス加工に
より折曲形成する。つまり、弾性片12の先端部12a
は立上がり部35と、該立上がり部35の先端から外側
に突出された突出部36とから構成されている。そし
て、突出部36にはロータRが接触する接触部としての
接触面39が形成されている。ベースリング3は、各立
上がり部35の真下に配置する。
【0117】さらに、図23に示すように、上金型40
及び下金型41の加圧によって上面内周部30a及び下
面外周縁部30bの曲率半径をできるだけ小さく加工す
る。又、上金型40及び下金型41の加圧によって接触
面39を平坦状に加工する。その後、図24に破線にて
示すように、突出部36の先端部を切断し、ロータRと
接触面39とが接触する面積を調整する。下面外周縁部
30bの曲率半径を小さくしたので、ベースリング3と
の間の隙間が小さくなる。その結果、ベースリング3の
振動を先端部12aを介してロータRに効率よく伝達す
ることができる。
【0118】この構成によれば、突出部36の折り曲げ
量を調整した後、その先端部の切断量を調整することに
より、容易にロータRと接触面39との接触量を調整す
ることができる。
【0119】[第5の実施の形態] 次に、5の実施の形態を図25〜図27に従って説明
する。本実施の形態において、前記第1の実施の形態と
同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説
明を省略する。尚、本実施の形態では本発明は具体化さ
れていない。
【0120】図25〜図27に示すように、振動板2は
第1の実施の形態と同様、プレス用金属板材が円形状に
形成されたものである。振動板2の外周にはプレス加工
又はレーザー加工により切欠き部45が複数形成されて
いる。そして、切欠き部45の基端には基端面45aが
形成されている。又、切欠き部45の形成によって振動
板2の外周には突出片46が複数形成されている。
【0121】突出片46はプレス加工により先端面46
aが上方を向くように折曲形成されている。このとき、
切欠き部45の基端面45aが上方を向いてロータRと
対向するように突出片46が折曲形成されている。その
ため、振動板2の上面に突出片46が所定間隔毎に形成
されたのと同じ状態となっている。そして、先端面46
aとロータRとが面接触するようになっている。又、折
曲形成された突出片46の内側における振動板2には長
孔48が放射状に複数打ち抜き形成されている。
【0122】そして、突出片46と長孔48と間におけ
る振動板2の裏面には圧電素子5が直接ろう付けにより
接合されている。前記各長孔48は、圧電素子5の内周
縁に相対向する位置まで形成されている。そして、圧電
素子5の一部が突出片46の先端面46aの下方位置に
配設されている。
【0123】次に、本実施の形態のステータ1の作用に
ついて説明する。本実施の形態においても、プレス用金
属板材を円形にプレス打抜き加工したものに、プレス打
ち抜き加工又はレーザー加工により切欠き部45が形成
され、プレス曲げ加工により突出片46が折り曲げ形成
される。従って、加工工数及び加工時間の増大につなが
る溝切り加工及び切削加工が不要になる。
【0124】圧電素子5に電圧が印加されると、長孔4
8よりも外周の振動板2が縦方向の振動を増幅する。
又、突出片46は横方向の振動を増幅させる。そして、
ロータRはこれらの振動によって発生した進行波の進行
方向とは逆方向に回転する。
【0125】又、切欠き部45の基端面45aがロータ
Rと対向するように突出片46を折曲形成している。従
って、振動板2の上面に突出片46が形成されたのと同
じになるため、圧電素子5の伸縮運動による振動が突出
片46に効率よく伝達される。
【0126】更に、振動板2に貫通形成された長孔48
により、長孔48よりも外周側の振動板2に励起された
振動の振動板2の中心部への伝搬が抑制される。特に、
各長孔48は、圧電素子5の内周縁に相対向する位置ま
で形成されるため、振動の伝搬が効率良く抑制される。
その結果、長孔48よりも外周側の振動板2に励起され
た振動が、ロータRに効率良く伝達される。
【0127】又、圧電素子5と振動板2とがろう付けに
て接合されるため、振動板2が高出力駆動されても、剥
がれが発生しない。本実施の形態のステータは以下
(イ)〜(ニ)の特徴を有する。
【0128】(イ) プレス用金属板材を円形にプレス
打抜き加工したものに、プレス打ち抜き加工又はレーザ
ー加工にて切欠き部45を形成し、プレス曲げ加工によ
り突出片46を折り曲げ形成したので、溝切り加工又は
切削加工が不要になり、加工工数及び加工時間の増大を
防止して量産性を向上することができる。
【0129】(ロ) 圧電素子5が直接振動板2の下面
に取付固定されるため、ベースリング3を不要とするこ
とができ、部品点数を減らすことができる。 (ハ) 切欠き部45の基端面45aがロータRと対向
するように突出片46を折り曲げ形成した。従って、圧
電素子5の伸縮運動による振動を突出片46に効率良く
伝達することができ、ロータRを効率良く回転駆動する
ことができる。
【0130】(ニ) 振動板2に貫通形成した長孔48
により、長孔48よりも外周側の振動板2に励起された
振動の振動板2中心部への伝搬が抑制されるため、この
振動がロータRに効率良く伝達され、ロータRを高い効
率で回転駆動することができる。
【0131】又、本実施の形態のステータを以下のよう
に構成することもできる。図28に示すように、振動板
2の長孔48が形成される部分の厚さを他の部分よりも
薄く形成する。この加工は、振動板2のプレス打抜き加
工後に長孔48が形成される部分を圧縮成形することに
より行う。
【0132】この構成によれば、長孔48よりも外周側
の振動板2に励起された振動の振動板2の中心部への伝
搬が長孔48の作用に相まって薄く形成された部分の作
用により一層抑制されるため、この振動がロータRに一
層効率良く伝達される。従って、ロータRを一層高い効
率で回転駆動することができる。
【0133】さらに、本実施の形態のステータを以下の
ように構成することもできる。即ち、第5の実施の形態
においては、圧電素子5を長孔48よりも外周となる振
動板2の裏面に設けた。これを、図29に示すように、
突出片46よりも内側における振動板2の上面に圧電素
子5を設けることもできる。又、図30に示すように、
圧電素子5を長孔48の外周となる振動板2の上下両面
に設けるように構成することも可能である。
【0134】更に、第5の実施の形態では、振動板2に
は長孔48を形成して圧電素子5による振動が振動板2
の中心側に伝達しないようにした。これを、図31に示
すように、長孔48に代えて、プレスの打ち込みによる
抑制凹部50を振動板2の上下両面に設けてもよい。こ
の場合、振動板2の上下両面に設けられた抑制凹部50
によって振動板2に厚さの薄い肉薄部51が2箇所形成
され、この肉薄部51によって振動が振動板2の中心部
側に伝達されないように防止することができる。尚、肉
薄部51は振動板2に1箇所以上あればよい。又、長孔
48の部分全てをパンチ溝にしても良い。
【0135】又、本第5の実施の形態においては、切欠
き部45の基端面45aをロータRと対向するように突
出片46を折曲形成した。この他に、図32に示すよう
に、基端面45aがロータRに対して斜めに対向するよ
うに突出片46を折曲形成することもできる。又、図3
3に示すように、基端面45aがロータRに対して直交
するように突出片46を折曲形成したりすることもでき
る。これらの各構成によれば、突出片46の基部を折り
曲げることになるので、突出片46の折り曲げ加工を容
易に行うことができる。
【0136】さらに、本実施の形態を以下(イ)、
(ロ)のように構成することもできる。 (イ) 振動板2の下面外周縁部30bの曲率半径を第
2の実施の形態にて利用した上金型26及び下金型27
によってできるだけ小さくするようにしてもよい。この
場合、圧電素子5を突出片46の先端面46aのできる
だけ下方に位置させることができるため、圧電素子5の
振動を各突出片46に効率良く伝達することができる。
【0137】(ロ) 突出片46の先端面46aを第2
の実施の形態にて利用した加圧金型31によって加圧す
る。そして、突出片46の先端外周に変形部32を形成
して先端面46aの面積を大きくしてもよい。この構成
によれば、ロータRと先端面46aとの接触面積が大き
くなるので、ロータRのトルク特性を向上させることが
できる。
【0138】尚、本発明は上記各実施の形態に限定され
るものではなく、以下のように構成することもできる。 (1) 各実施の形態では、圧電素子5として環状に形
成されたものを用いたが、図34に示すように、1/2
波長又は1/4波長の大きさに分割された圧電素子5
a,5bにて構成するようにすることもできる。この場
合、圧電素子5の径が大きくなると形成が困難になり単
価が高くなるが、形成が容易な1/2波長又は1/4波
長の大きさに分割された複数の圧電素子5a,5bにて
構成することにより安価にすることができる。
【0139】(2) 図35に示すように、円形状の振
動板2の外周に放射状のスリット10を複数形成して複
数の弾性片12を形成し、各弾性片12の先端部12a
をその先端面12cが振動板2の中心に向くように折り
曲げ加工してもよい。即ち、振動板2に対して各弾性片
12がはぜ折りされて、側面がU字形状になるように折
り曲げ加工する。この場合、各弾性片12の先端部12
aの上面12dはロータRと接触する面であり、研磨し
ておくことが好ましい。
【0140】又、このとき、各弾性片12の先端部12
aの下面12eがベースリング3と接触した弾性片12
の上面12fに当接するように折り曲げ加工し、先端部
12aの下面12eと弾性片12の上面12fとの間に
隙間12gが形成されないように構成してもよい。さら
に、先端部12aの先端面12cを弾性片12の上面1
2fにろう付けにより接合し、下面12eと上面12f
との間に隙間12gが残るように構成してもよい。
【0141】(3) 連結部8を薄肉部23に形成した
が、連結部8の内周側領域のみを薄肉部23としてもよ
い。又、連結部8を薄肉水平部24及び薄肉斜状部25
で構成したが、薄肉斜状部25を薄肉化しない構成でも
よい。この各構成によっても、接触部9に励起された弾
性振動の支持部7側への伝搬を抑制することができる。
【0142】(4) 板材を折曲形成(加工)する手段
としては、上記実施例のようにプレス曲げ加工が代表例
であるが、その他、任意の各種公知加工手段も利用する
ことができる。
【0143】(5) 圧電素子5をエポキシ系接着材等
で振動板2に接着するようにしたステータ1において、
接着後に分極用電極と振動板2との間に分極用電圧を印
加して分極処理を行ってもよい。
【0144】(6) 圧電素子5に分極電極及び共通電
極を形成して分極処理した後、エポキシ系接着材等で振
動板2に接合するようにしてもよい。 (7) 本各実施の形態におけるプレス用金属板材とし
ては、炭素工具鋼、熱間圧延鋼、冷間圧延鋼板、りん青
銅、タフピッチ銅、黄銅等を使用することが可能であ
る。
【0145】前記各実施の形態から把握できる請求項以
外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載
する。 (1) 請求項1に記載の超音波モータのステータにお
いて、圧電素子5を1/2波長又は1/4波長の大きさ
に分割された圧電素子5a,5bにて構成する。この構
成によれば、形成が困難な大径の圧電素子5が不要にな
るため、単価を低減することができる。
【0146】
【0147】
【0148】
【0149】
【0150】
【発明の効果】 以上詳述したように、請求項1及び2に
記載の発明によれば、加工工数及び加工時間を要する溝
切り加工や研削加工を必要としないため、量産性を向上
させることができる。加えて、 スリット又は切欠き部の
幅を容易に小さくすることができるため、ロータとの接
触面積を大きくすることができる。その結果、ロータへ
の伝達効率を容易に高くすることができる。又、各接触
部が突出部に対して中心軸線方向にせりだすため、ロー
タとの接触面の研磨加工が容易になる。その結果、ロー
タへの伝達効率を一層高めることができる。
【0151】特に、請求項記載の発明によれば連結
部の両端のいずれか一方に形成された振動抑制部によっ
て圧電素子による振動が支持部側に伝搬されない。この
結果、振動を接触部を介してロータに効率よく伝達する
ことができる。
【0152】特に、請求項記載の発明によれば接続
部を支持部、連結部及び接触部の厚さより薄くすること
により、接触部から支持部へ振動が伝達されないように
抑制される。この結果、振動は接触部を介してロータに
効率よく伝達することができる。
【0153】請求項記載の発明によれば、加工工数及
び加工時間を要する溝切り加工や研削加工を必要としな
いため、量産性を向上させることができる。加えて、
性片が折曲形成された先端面の下方における弾性片に配
設されたベースリングが圧電素子の振動を増幅するの
で、弾性片が効率よく振動して進行波を発生させること
ができ、ロータを効率よく回転させることができる。
【0154】請求項に記載の発明によれば、請求項
に記載の発明の効果に加えて、圧電素子とベースリング
との接合強度が高く剥がれが発生しないため、ステータ
を高い出力で駆動することができる。又、圧電素子の接
合面の導通を確実に取ることができる。
【0155】請求項に記載の発明によれば、請求項
に記載の発明の効果に加えて、ベースリングと弾性片と
の接合強度が著しく高くなり剥がれが発生しないため、
ステータを高い出力で駆動することができる。その結
果、ステータの外径を大型化することなく、高い出力を
得ることができる。
【0156】
【0157】
【0158】
【0159】
【0160】
【0161】
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態のステータの断面化した斜
視図。
【図2】 ステータの平面図。
【図3】 別例となる振動板の部分斜視図。
【図4】 第2の実施の形態のステータの部分断面図。
【図5】 圧縮成形工程を示す模式断面図。
【図6】 同じく模式断面図。
【図7】 同じく模式断面図。
【図8】 別例となる振動板の部分断面図。
【図9】 第3の実施の形態のステータの断面化した斜
視図。
【図10】 振動板の平面図。
【図11】 別例のステータの部分断面図。
【図12】 同じく部分断面図。
【図13】 同じく部分断面図。
【図14】 振動板の圧縮成形工程を示す模式断面図。
【図15】 第4の実施の形態のステータの部分断面
図。
【図16】 同じくステータの部分断面図。
【図17】 振動板の平面図。
【図18】 ステータの負荷トルク−回転数特性を示す
グラフ。
【図19】 弾性片の先端面の形状を示す部分断面図。
【図20】 弾性片の圧縮成形工程を示す模式断面図。
【図21】 振動板に圧電素子を設けた状態を示す部分
断面図。
【図22】 クランク状に折り曲げ成形された弾性片の
部分断面図。
【図23】 弾性片の折り曲げ加工工程を示す模式断面
図。
【図24】 振動板に圧電素子を設けた状態を示す部分
断面図。
【図25】 第5の実施の形態のステータの平面図。
【図26】 (a)はステータの断面図、(b)はステ
ータの側面図。
【図27】 振動板の部分平面図。
【図28】 別例のステータの部分斜視図。
【図29】 同じくステータの部分斜視図。
【図30】 同じくステータの部分斜視図。
【図31】 同じくステータの部分斜視図。
【図32】 同じくステータの部分斜視図。
【図33】 同じくステータの部分斜視図。
【図34】 分割された圧電素子を設けたステータの平
面図。
【図35】 別例のステータの部分断面図。
【図36】 従来例のステータの斜視図。
【符号の説明】
1…ステータ、2…振動板、3…ベースリング、5…圧
電素子、7…支持部、8…連結部、…接触部、10…
スリット、12…突出部としての弾性片、12b…接触
部としての先端面、13…接触部としての接触面、14
…振動抑制部としての凹部、16…連結部、17…接続
部、39…接触部、R…ロータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 俊昭 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株 式会社 内 (72)発明者 半田 昇 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株 式会社 内 (72)発明者 鈴木 隆由 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株 式会社 内 (72)発明者 河合 泰明 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1株式会社 豊田中央研究所 内 (72)発明者 浅井 鉅和 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1株式会社 豊田中央研究所 内 (56)参考文献 特開 平7−87759(JP,A) 実開 平4−2986(JP,U) 実開 昭64−9490(JP,U) 実開 平3−45093(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/10 - 2/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子の伸縮運動によってステータに
    進行波を発生させ、この進行波によりステータに圧接さ
    れるロータを回転させる超音波モータのステータにおい
    て、 板材を円形状に形成して振動板を構成し、前記振動板の
    円周にはスリット又は切欠き部を形成して突出部を形成
    し、この突出部の一部又は全部を折曲形成してロータが
    圧接される接触部を形成し、前記振動板を支持部、前記
    支持部の外周に配設される連結部、前記連結部の外周に
    配設される接触部とから構成し、前記連結部を斜状に形
    成して接触部を支持部よりも上方に位置させ、連結部の
    両端のいずれか一方に振動抑制部を形成した超音波モー
    タのステータ。
  2. 【請求項2】 圧電素子の伸縮運動によってステータに
    進行波を発生させ、この進行波によりステータに圧接さ
    れるロータを回転させる超音波モータのステータにおい
    て、 板材を円形状に形成して振動板を構成し、前記振動板の
    円周にはスリット又は切欠き部を形成して突出部を形成
    し、この突出部の一部又は全部を折曲形成してロータが
    圧接される接触部を形成し、前記振動板を支持部、前記
    支持部の外周に配設される連結部、前記連結部の外周に
    配設される接触部とから階段状に形成し、前記支持部及
    び連結部、連結部及び接触部をそれぞれ連結する接続部
    の厚さを支持部、連結部及び接触部の厚さよりも薄くし
    た超音波モータのステータ。
  3. 【請求項3】 圧電素子の伸縮運動によってステータに
    進行波を発生させ、この進行波によりステータに圧接さ
    れるロータを回転させる超音波モータのステータにおい
    て、 板材を円形状に形成して振動板を構成し、前記振動板の
    円周には放射状のスリットを形成して弾性片を形成し、
    前記弾性片の先端面がロータと接触するように弾性片の
    先端を折曲形成し、前記先端面の下方位置における弾性
    片にはベースリングを介して前記圧電素子が配設されて
    いることを特徴とする超音波モータのステータ。
  4. 【請求項4】 圧電素子とベースリングとは、ろう付け
    にて接合されている請求項3に記載の超音波モータのス
    テータ。
  5. 【請求項5】 弾性片とベースリングとは、ろう付けに
    て接合されている請求項3に記載の超音波モータのステ
    ータ
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