JP3036368B2 - 超音波センサ - Google Patents
超音波センサInfo
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- JP3036368B2 JP3036368B2 JP6196910A JP19691094A JP3036368B2 JP 3036368 B2 JP3036368 B2 JP 3036368B2 JP 6196910 A JP6196910 A JP 6196910A JP 19691094 A JP19691094 A JP 19691094A JP 3036368 B2 JP3036368 B2 JP 3036368B2
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- Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
- Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波センサに関し、超
音波の送波又は送受波を行う超音波センサに関する。
音波の送波又は送受波を行う超音波センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より超音波を利用して物体の検知や
距離の測定を行う超音波センサがある。例えば、特開平
5−244692号公報には圧電素子と振動ケースと共
振体と基台及び防振体からなり、圧電素子により振動ケ
ースを駆動して超音波を送波する超音波センサが記載さ
れている。この公報のものは圧電素子の外周縁部に溝を
形成して圧電素子を振動ケースに接着する際の余分な接
着材を上記溝で吸収する構成として安定した出力を得る
ことを目的としている。
距離の測定を行う超音波センサがある。例えば、特開平
5−244692号公報には圧電素子と振動ケースと共
振体と基台及び防振体からなり、圧電素子により振動ケ
ースを駆動して超音波を送波する超音波センサが記載さ
れている。この公報のものは圧電素子の外周縁部に溝を
形成して圧電素子を振動ケースに接着する際の余分な接
着材を上記溝で吸収する構成として安定した出力を得る
ことを目的としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の超音波センサは
安定した出力音圧を得られるものの、車載等で使用する
ための更なる出力音圧の増強については開示がない。
安定した出力音圧を得られるものの、車載等で使用する
ための更なる出力音圧の増強については開示がない。
【0004】車両の対地速度や車高を測定する車載用の
超音波センサでは路面が濡れたアスファルト等の場合
は、路面による超音波の反射が小さくなるため、出力音
圧を大きくする必要があり、従来の超音波センサではま
だ出力音圧が不足であるという問題があった。
超音波センサでは路面が濡れたアスファルト等の場合
は、路面による超音波の反射が小さくなるため、出力音
圧を大きくする必要があり、従来の超音波センサではま
だ出力音圧が不足であるという問題があった。
【0005】本発明は上記の点に鑑みなさたもので、音
響整合層を加熱する等により、出力音圧を増大させる超
音波センサを提供することを目的とする。
響整合層を加熱する等により、出力音圧を増大させる超
音波センサを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ガラスバルーンを混合した樹脂からなる音響整合層
に圧電素子を固定した超音波センサにおいて、上記音響
整合層を加熱する加熱手段を設ける。
は、ガラスバルーンを混合した樹脂からなる音響整合層
に圧電素子を固定した超音波センサにおいて、上記音響
整合層を加熱する加熱手段を設ける。
【0007】請求項2に記載の発明は、樹脂からなる音
響整合層に圧電素子を固定した超音波センサにおいて、
上記音響整合層の放射面に沿う方向の力を放射面と直角
方向の力に変換するよう配向された繊維を上記音響整合
層に設ける。
響整合層に圧電素子を固定した超音波センサにおいて、
上記音響整合層の放射面に沿う方向の力を放射面と直角
方向の力に変換するよう配向された繊維を上記音響整合
層に設ける。
【0008】
【0009】請求項3に記載の発明は、ガラスバルーン
を混合した樹脂からなる音響整合層に圧電素子を固定し
た超音波センサにおいて、ガラスバルーンを上記音響整
合層の放射面で高密度となるよう分布させる。
を混合した樹脂からなる音響整合層に圧電素子を固定し
た超音波センサにおいて、ガラスバルーンを上記音響整
合層の放射面で高密度となるよう分布させる。
【0010】
【作用】請求項1に記載の発明においては、音響整合層
を加熱することにより、音響整合層の弾性率を最適な状
態として出力音圧を増大することができる。
を加熱することにより、音響整合層の弾性率を最適な状
態として出力音圧を増大することができる。
【0011】請求項2に記載の発明においては、音響整
合層に設けた繊維によって圧電素子の駆動による放射面
に沿う方向の力が放射面と直角方向に変換されるため、
上記変換された分だけ出力音圧が増大する。
合層に設けた繊維によって圧電素子の駆動による放射面
に沿う方向の力が放射面と直角方向に変換されるため、
上記変換された分だけ出力音圧が増大する。
【0012】
【0013】請求項3に記載の発明においては、音響整
合層の放射面にガラスバルーンが高密度で分布している
ため、音響整合層の音響インピーダンスは放射面に向け
て徐々に小さくなり空気との整合性が向上し、損失が小
さくなるための出力音圧が増大し、また、ガラスバルー
ンを撥水処理することにより、放射面の撥水効果が大き
くなる。
合層の放射面にガラスバルーンが高密度で分布している
ため、音響整合層の音響インピーダンスは放射面に向け
て徐々に小さくなり空気との整合性が向上し、損失が小
さくなるための出力音圧が増大し、また、ガラスバルー
ンを撥水処理することにより、放射面の撥水効果が大き
くなる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の一実施例の構成図を示す。同
図中、超音波センサは基台部10、支持体11、圧電素
子14、音響整合層15より大略構成されている。支持
体11の一端は基台部10に固定され、支持体11の他
端に音響整合層15が固定されている。また、音響整合
層15の駆動面(下面)15aには圧電素子14が固着
されている。
図中、超音波センサは基台部10、支持体11、圧電素
子14、音響整合層15より大略構成されている。支持
体11の一端は基台部10に固定され、支持体11の他
端に音響整合層15が固定されている。また、音響整合
層15の駆動面(下面)15aには圧電素子14が固着
されている。
【0015】音響整合層15はエポキシ樹脂に直径十数
ミクロンで中空のガラスバルーンを混合して円盤状に形
成したものである。これは樹脂だけだと重量が重くなり
音響インピーダンスが空気に対して大きく、空気との音
響インピーダンスの整合がとれないので、ガラスバルー
ンを混合して重量を軽くして空気との音響インピーダン
スの整合性をとっている。
ミクロンで中空のガラスバルーンを混合して円盤状に形
成したものである。これは樹脂だけだと重量が重くなり
音響インピーダンスが空気に対して大きく、空気との音
響インピーダンスの整合がとれないので、ガラスバルー
ンを混合して重量を軽くして空気との音響インピーダン
スの整合性をとっている。
【0016】この音響整合層15の外周にはヒータ20
が配設されている。このヒータ20はヒータ制御回路2
2のオン・オフ制御により、オン時にヒータ電源23か
ら電源を供給されて音響整合層15を加熱する。
が配設されている。このヒータ20はヒータ制御回路2
2のオン・オフ制御により、オン時にヒータ電源23か
ら電源を供給されて音響整合層15を加熱する。
【0017】圧電素子14は例えばPZT(チタン酸ジ
ルコン酸鉛)系の圧電セラミックで円盤状に形成したも
のである。圧電素子14の両面に設けられた端子14
a,14bには信号源24から所定周波数の信号が供給
される。圧電素子14は上記信号の印加によって、主
に、径方向(矢印X方向)に伸縮して振動する。この圧
電素子14の振動によって音響整合層15が振動し、音
響整合層15の放射面(上面)15bから超音波が発せ
られる。
ルコン酸鉛)系の圧電セラミックで円盤状に形成したも
のである。圧電素子14の両面に設けられた端子14
a,14bには信号源24から所定周波数の信号が供給
される。圧電素子14は上記信号の印加によって、主
に、径方向(矢印X方向)に伸縮して振動する。この圧
電素子14の振動によって音響整合層15が振動し、音
響整合層15の放射面(上面)15bから超音波が発せ
られる。
【0018】なお、圧電素子14、音響整合層15夫々
には温度センサ25,26が夫々設けられており、温度
センサ25,26夫々の検出温度はヒータ制御回路22
に供給されている。
には温度センサ25,26が夫々設けられており、温度
センサ25,26夫々の検出温度はヒータ制御回路22
に供給されている。
【0019】ここで、音響整合層15は前述の如く音響
インピーダンスを小さくするためにガラスバルーンを混
合されている。このため音響整合層15は樹脂単体で形
成した場合よりも弾性率が大きく、つまり硬くなってい
る。圧電素子に信号源24から信号を供給してヒータ2
0に通電して音響整合層15を加熱すると、音響整合層
15の温度は図2の実線Iに示す如く上昇し、これと共
に超音波センサの出力する音圧は図2の実線IIに示す如
く、音響整合層15の温度がTbからTaの範囲でピー
クとなり、温度がTb(例えば40℃)以下、及びTa
(例えば60℃)以上で小さくなる。
インピーダンスを小さくするためにガラスバルーンを混
合されている。このため音響整合層15は樹脂単体で形
成した場合よりも弾性率が大きく、つまり硬くなってい
る。圧電素子に信号源24から信号を供給してヒータ2
0に通電して音響整合層15を加熱すると、音響整合層
15の温度は図2の実線Iに示す如く上昇し、これと共
に超音波センサの出力する音圧は図2の実線IIに示す如
く、音響整合層15の温度がTbからTaの範囲でピー
クとなり、温度がTb(例えば40℃)以下、及びTa
(例えば60℃)以上で小さくなる。
【0020】また、音響整合層15の温度・弾性率特性
は図3の実線のようになる。ここで0℃近傍の音響整合
層15の弾性率をAとすると、温度Tbの弾性率は略
0.9A、温度Taの弾性率は略0.7Aに相当する。
は図3の実線のようになる。ここで0℃近傍の音響整合
層15の弾性率をAとすると、温度Tbの弾性率は略
0.9A、温度Taの弾性率は略0.7Aに相当する。
【0021】ヒータ制御回路22では温度センサ26の
検出温度がTb以下のときヒータ電源23をオンとし、
検出温度がTa以上のときヒータ電源23をオフとする
制御を行う。また、圧電素子14の温度が上昇すると共
振周波数がずれる。このため、ヒータ制御回路22で
は、圧電素子14の共振周波数が1KHz以上ずれる温
度Tcと温度センサ25の検出温度とを比較してこの検
出温度がTc以上となるとヒータ電源23を強制的にオ
フとし共振周波数のずれを抑止している。
検出温度がTb以下のときヒータ電源23をオンとし、
検出温度がTa以上のときヒータ電源23をオフとする
制御を行う。また、圧電素子14の温度が上昇すると共
振周波数がずれる。このため、ヒータ制御回路22で
は、圧電素子14の共振周波数が1KHz以上ずれる温
度Tcと温度センサ25の検出温度とを比較してこの検
出温度がTc以上となるとヒータ電源23を強制的にオ
フとし共振周波数のずれを抑止している。
【0022】これにより、図4の実線III に示す従来の
超音波センサの周波数・音圧特性に対して、上記実施例
の周波数・音圧特性は実線IVに示す如く向上する。
超音波センサの周波数・音圧特性に対して、上記実施例
の周波数・音圧特性は実線IVに示す如く向上する。
【0023】ところで、圧電素子14は主に径方向(図
1の矢印X方向)に振動し、これによって音響整合層1
5が曲げ応力が発生して音響整合層15が上下方向(矢
印Y方向)に振動し超音波が発せられ、その出力音圧は
音響整合層15の上下方向の振幅に比例する。
1の矢印X方向)に振動し、これによって音響整合層1
5が曲げ応力が発生して音響整合層15が上下方向(矢
印Y方向)に振動し超音波が発せられ、その出力音圧は
音響整合層15の上下方向の振幅に比例する。
【0024】このため、圧電素子14の径方向振動を音
響整合層15の上下方向振動に効率良く変換するように
音響整合層15に図5(A),(B)に示す如く非伸縮
繊維30を埋設し、音響整合層15に異方性を付与す
る。この非伸縮繊維30としてはSiC等のガラス繊維
を用い、2次元的には図5(A)に示し、3次元的には
図5(B)に示す如く、非伸縮繊維30を駆動面15a
の中心に集中させ、放射面15bで周縁方向に拡げ、円
錐状に配向させる。製造時には非伸縮繊維30を上記の
如く円錐状に配列させて型に入れ、ガラスバルーンを混
合したエポキシ樹脂を型に流し込んで形成する。図6に
その斜視図を示す。
響整合層15の上下方向振動に効率良く変換するように
音響整合層15に図5(A),(B)に示す如く非伸縮
繊維30を埋設し、音響整合層15に異方性を付与す
る。この非伸縮繊維30としてはSiC等のガラス繊維
を用い、2次元的には図5(A)に示し、3次元的には
図5(B)に示す如く、非伸縮繊維30を駆動面15a
の中心に集中させ、放射面15bで周縁方向に拡げ、円
錐状に配向させる。製造時には非伸縮繊維30を上記の
如く円錐状に配列させて型に入れ、ガラスバルーンを混
合したエポキシ樹脂を型に流し込んで形成する。図6に
その斜視図を示す。
【0025】圧電素子14の振動によって音響整合層1
5が径方向に振動し非伸縮繊維30に図5(A)に示す
如くベクトルaが加わると、ベクトルaは繊維30の長
手方向の成分bと、これと直交する方向の成分cとに分
解され、繊維30は非伸縮性であるために成分cが残
り、音響整合層15は成分cによって上下方向に振動す
る。
5が径方向に振動し非伸縮繊維30に図5(A)に示す
如くベクトルaが加わると、ベクトルaは繊維30の長
手方向の成分bと、これと直交する方向の成分cとに分
解され、繊維30は非伸縮性であるために成分cが残
り、音響整合層15は成分cによって上下方向に振動す
る。
【0026】これによって音響整合層15の上下方向の
振動の振幅が増大し、出力音圧が増大する。
振動の振幅が増大し、出力音圧が増大する。
【0027】また、図1の如く、音響整合層15が支持
体11に固定されていると、音響整合層15の振動は制
限され、振幅が小さくなる。このため、図7に示す如
く、支持体10の代りにボデー部を支持体16及び枠体
17で形成する。支持体16の一端を基台部10に固定
する。次に、圧電素子14を固着した音響整合層15を
支持体16上に載置し、支持体16の他端に環状の枠体
17を固定する。枠体17は鍔部17aを有しており、
これによって、音響整合層15の周縁部は支持体16及
び枠体17によって挟み込んだ構造となるが、支持体1
6から鍔部17aまでの高さは音響整合層15の高さよ
り数十〜数百ミクロンだけ大とされ、かつ枠体17の内
径は音響整合層15の外径より数十〜数百ミクロンだけ
大とされている。
体11に固定されていると、音響整合層15の振動は制
限され、振幅が小さくなる。このため、図7に示す如
く、支持体10の代りにボデー部を支持体16及び枠体
17で形成する。支持体16の一端を基台部10に固定
する。次に、圧電素子14を固着した音響整合層15を
支持体16上に載置し、支持体16の他端に環状の枠体
17を固定する。枠体17は鍔部17aを有しており、
これによって、音響整合層15の周縁部は支持体16及
び枠体17によって挟み込んだ構造となるが、支持体1
6から鍔部17aまでの高さは音響整合層15の高さよ
り数十〜数百ミクロンだけ大とされ、かつ枠体17の内
径は音響整合層15の外径より数十〜数百ミクロンだけ
大とされている。
【0028】このため、音響整合層15の振動が制限さ
れることがなくなり、出力音圧が増大する。
れることがなくなり、出力音圧が増大する。
【0029】車高計測,対地速度計測等の車載用として
超音波センサを用いる場合、音響整合層15に油、ド
ロ、水等が付着すると超音波の反射や拡散が生じ、出力
音圧及び感度が減少する。このため車載用では音響整合
層15の撥水処理は不可欠である。撥水処理は例えばフ
ロオロアルキルシラン0.1+テトラエトキシラン0.
9の溶液を浸した後、300℃程度に加熱して行う。し
かし、音響整合層15は図8に示す如く、ガラスバルー
ン35をエポキシ樹脂36に均一に混合して形成されて
おり、母材としてエポキシ樹脂を用いているために加熱
処理を行うと変形が生じるので上記撥水処理を行うこと
はできない。
超音波センサを用いる場合、音響整合層15に油、ド
ロ、水等が付着すると超音波の反射や拡散が生じ、出力
音圧及び感度が減少する。このため車載用では音響整合
層15の撥水処理は不可欠である。撥水処理は例えばフ
ロオロアルキルシラン0.1+テトラエトキシラン0.
9の溶液を浸した後、300℃程度に加熱して行う。し
かし、音響整合層15は図8に示す如く、ガラスバルー
ン35をエポキシ樹脂36に均一に混合して形成されて
おり、母材としてエポキシ樹脂を用いているために加熱
処理を行うと変形が生じるので上記撥水処理を行うこと
はできない。
【0030】このため、本実施例では、まず、ガラスバ
ルーン35に撥水処理を施す。ガラスバルーンは材料が
ガラスであるので撥水処理は可能である。この後、ガラ
スバルーン35をエポキシ樹脂36に混合し、遠心分離
等によって図9に示す如くガラスバルーン35が放射面
15bで高密度となり、駆動面15aで低密度となるよ
うに不均一に分布させて固化させる。
ルーン35に撥水処理を施す。ガラスバルーンは材料が
ガラスであるので撥水処理は可能である。この後、ガラ
スバルーン35をエポキシ樹脂36に混合し、遠心分離
等によって図9に示す如くガラスバルーン35が放射面
15bで高密度となり、駆動面15aで低密度となるよ
うに不均一に分布させて固化させる。
【0031】これによって、音響整合層15の放射面1
5bには撥水処理されたガラスバルーン35が高密度に
存在するため、音響整合層15の放射面15bの撥水効
果が大となり、油、ドロ、水等の付着による出力音圧及
び感度の低下を防止できる。ところで、ガラスバルーン
35に撥水処理を施さない場合であっても、音響整合層
15のガラスバルーン密度を駆動面15aから放射面1
5bに向けて高密度となるように傾斜させることによ
り、音響整合層15の音響インピーダンスは放射面に向
けて徐々に小さくなり空気との整合性が向上し、損失が
小さくなるための出力音圧が増大する。
5bには撥水処理されたガラスバルーン35が高密度に
存在するため、音響整合層15の放射面15bの撥水効
果が大となり、油、ドロ、水等の付着による出力音圧及
び感度の低下を防止できる。ところで、ガラスバルーン
35に撥水処理を施さない場合であっても、音響整合層
15のガラスバルーン密度を駆動面15aから放射面1
5bに向けて高密度となるように傾斜させることによ
り、音響整合層15の音響インピーダンスは放射面に向
けて徐々に小さくなり空気との整合性が向上し、損失が
小さくなるための出力音圧が増大する。
【0032】
【発明の効果】上述の如く、請求項1に記載の発明によ
れば、音響整合層を加熱することにより、音響整合層の
弾性率を最適な状態として出力音圧を増大することがで
きる。また、請求項2に記載の発明によれば、音響整合
層に設けた繊維によって圧電素子の駆動による放射面に
沿う方向の力が放射面と直角方向に変換されるため、上
記変換された分だけ出力音圧が増大する。
れば、音響整合層を加熱することにより、音響整合層の
弾性率を最適な状態として出力音圧を増大することがで
きる。また、請求項2に記載の発明によれば、音響整合
層に設けた繊維によって圧電素子の駆動による放射面に
沿う方向の力が放射面と直角方向に変換されるため、上
記変換された分だけ出力音圧が増大する。
【0033】
【0034】また、請求項3に記載の発明によれば、音
響整合層の放射面にガラスバルーンが高密度で分布して
いるため、音響整合層の音響インピーダンスは放射面に
向けて徐々に小さくなり空気との整合性が向上し、損失
が小さくなるための出力音圧が増大し、また、ガラスバ
ルーンを撥水処理することにより、放射面の撥水効果が
大きくなり、実用上きわめて有用である。
響整合層の放射面にガラスバルーンが高密度で分布して
いるため、音響整合層の音響インピーダンスは放射面に
向けて徐々に小さくなり空気との整合性が向上し、損失
が小さくなるための出力音圧が増大し、また、ガラスバ
ルーンを撥水処理することにより、放射面の撥水効果が
大きくなり、実用上きわめて有用である。
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】音響整合層の音度を出力音圧の関係を示す図で
ある。
ある。
【図3】音響整合層の温度・弾性率特性を示す図であ
る。
る。
【図4】音響整合層の周波数・音圧特性を示す図であ
る。
る。
【図5】音響整合層の構造を説明するための図である。
【図6】音響整合層の構造を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施例の構成図である。
【図8】音響整合層の構造を説明するための図である。
【図9】音響整合層の構造を説明するための図である。
10 基台部 11 支持体 14 圧電素子 15 音響整合層 15b 放射面 20 ヒータ 22 ヒータ制御回路 23 ヒータ電源 24 信号源 25,26 温度センサ 30 非伸縮繊維 35 ガラスバルーン 36 樹脂
Claims (3)
- 【請求項1】 ガラスバルーンを混合した樹脂からなる
音響整合層に圧電素子を固定した超音波センサにおい
て、 上記音響整合層を加熱する加熱手段を設けたことを特徴
とする超音波センサ。 - 【請求項2】 樹脂からなる音響整合層に圧電素子を固
定した超音波センサにおいて、 上記音響整合層の放射面に沿う方向の力を放射面と直角
方向の力に変換するよう配向された繊維を上記音響整合
層に設けたことを特徴とする超音波センサ。 - 【請求項3】 ガラスバルーンを混合した樹脂からなる
音響整合層に圧電素子を固定した超音波センサにおい
て、 撥水処理したガラスバルーンを上記音響整合層の放射面
で高密度となるよう分布させたことを特徴とする超音波
センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6196910A JP3036368B2 (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 超音波センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6196910A JP3036368B2 (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 超音波センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0865795A JPH0865795A (ja) | 1996-03-08 |
JP3036368B2 true JP3036368B2 (ja) | 2000-04-24 |
Family
ID=16365695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6196910A Expired - Fee Related JP3036368B2 (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 超音波センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3036368B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3933350A1 (en) * | 2020-07-03 | 2022-01-05 | Huba Control Ag | Sensor assembly |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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