JP3036225U - 簡易水洗便器の吐水口構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄効果の高い旋回洗浄方式でありながら洗
浄残しがない簡易水洗便器の吐水口構造を提供するこ
と。 【解決手段】 １リットル以下の洗浄水量でボール面を
洗浄する簡易水洗便器の吐水口構造において、ボール面
２,13 に向けてその便口11,20 回りを旋回するように吐
水可能に形成してある主流水ａ用の主吐水口８,18,21
と、この主流水ａの不旋回流域に向けて吐水可能に形成
してある補流水ｂ用の副吐水口９,19,22を有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はボール面を旋回流で洗浄するタイプにおける和式または洋式の簡易水 洗便器の吐水口構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

洋式の水洗便器には、多量の洗浄水を使用する本水洗、１リットル以下の少水 量ですませる簡易水洗を問わず、ボール面を旋回流で洗浄するタイプが数多く見 受けられる。 また、和式水洗便器においても、ボール面を旋回流で洗浄するようにすること が可能である。 ところで、洗浄効果の面から旋回流による洗浄が好ましいものの、洗浄水量が １リットル以下である簡易水洗タイプでは、洗浄される旋回流域に対して洗浄水 が旋回しない不旋回流域が発生し、洗浄されない面が残る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

解決しようとする課題は、洗浄効果の高い旋回洗浄方式でありながら洗浄残し がない簡易水洗便器の吐水口構造を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記した課題を達成するため、１リットル以下の洗浄水量でボール面 を洗浄する簡易水洗便器の吐水口構造において、ボール面に向けてその便口回り を旋回するように吐水可能に形成してある主流水用主吐水口と、この主流水の不 旋回流域に向けて吐水可能に形成してある補流水用副吐水口を有する構成にした ことを特徴とする。 また本考案では、前記主吐水口と副吐水口が、便器本体の所定位置に備えた別 体のノズルに形成されていることを特徴とする。 また本考案では、前記主吐水口と副吐水口が便器本体に同一体に形成されてい ることを特徴とする。 また本考案では、前記主吐水口と副吐水口の吐水量比が、主流水７５％、副流 水２５％になる関係にしてあることを特徴とする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図１乃至図３には本考案の簡易水洗便器の吐水口構造の実施の１形態を例示し ており、和式タイプの簡易水洗便器１は、ボール面２における前方の金隠し部３ の垂直面部４内面にノズル５を着脱可能に配設してある。 このノズル５は垂直面部４内面の左側に寄せて配設してあると共に、その給水 口６には給水管10が接続している。 そして、ノズル５は後面部5aに給水口６を有する中空状に形成してあり、前面 部5bの左下隅には内部の流水空間７と連通状の主吐水口８を開口すると共に、右 下コーナーの角部における右側面部5c部分および底面部5d部分には副吐水口９を 開口していて、給水管10から流水空間７に流入した洗浄水が主吐水口８と副吐水 口９の双方からボール面２に吐水して旋回し、洗浄後に便口11より下流側へ流れ るようにしてある。

【０００６】 主吐水口８は、主流水ａをボール面２における左側に沿い吐水して、主流水ａ がボール面２の後側を経て右側そして左側に旋回して流れるようにしてあり、副 吐水口９は、補流水ｂをボール面２における垂直面部４内面および同内面に連続 する面部分に沿い吐水して、補流水ｂがボール面２の垂直面部４と右側に流れる ようにしていて、主流水ａがボール面２を旋回して同面の大部を洗浄し、補流水 ｂが主流水ａの不旋回流域を洗浄するようにしてある。 この主吐水口８は丸口状に形成していて、主流水ａを勢い良く吐水し得るよう にしてある。また、副吐水口９はスリット状に形成していて、この副吐水口９と 、同口よりも上位の右側面部5c部分に開口してある小孔状第２副吐水口9aとから 補流水ｂを扇状に吐水して不旋回流域を効率良く洗浄し得るようにしてある。 さらに、主吐水口８と副吐水口９の吐水量比は、主流水ａが７５％、副流水ｂ が２５％になる関係に形成してあり、主流水ａと補流水ｂでボール面２全体をく まなく且つ効率良く洗浄し得るようにしてある。

【０００７】 図４乃至図６には本考案の簡易水洗便器の吐水口構造の実施の他の１形態を例 示しており、洋式タイプの簡易水洗便器12は、ボール面13における後方の垂直面 部14内面にノズル15を着脱可能に配設してある。 このノズル15は垂直面部14内面の中央に配設してあると共に、その給水口16に は給水管10が接続している。 そして、ノズル15は後面部15a に給水口16を有する中空状に形成してあり、右 側面部15b の下側には内部の流水空間17と連通状の主吐水口18を開口すると共に 、左下コーナーの角部における左側面部15c 部分および底面部15d 部分には副吐 水口19を開口していて、給水管10から流水空間17に流入した洗浄水が主吐水口18 と副吐水口19の双方からボール面13に吐水して旋回し、洗浄後に便口20より下流 側へ流れるようにしてある。

【０００８】 主吐水口18は、主流水ａをボール面13における右側に沿い吐水して、主流水ａ がボール面13の前側を経て左側そして右側に旋回して流れるようにしてあり、副 吐水口19は、補流水ｂをボール面13における垂直面部14内面および同内面に連続 する面部分に沿い吐水して、補流水ｂがボール面13の垂直面部14と左側に流れる ようにしていて、主流水ａがボール面13を旋回して同面の大部を洗浄し、補流水 ｂが主流水ａの不旋回流域を洗浄するようにしてある。 この主吐水口18は丸口状に形成していて、主流水ａを勢い良く吐水し得るよう にしてある。また、副吐水口19はスリット状に形成していて、補流水ｂを扇状に 吐水して不旋回流域を効率良く洗浄し得るようにしてある。 さらに、主吐水口18と副吐水口19の吐水量比は、主流水ａが７５％、副流水ｂ が２５％になる関係に形成してあり、主流水ａと補流水ｂでボール面13全体をく まなく且つ効率良く洗浄し得るようにしてある。

【０００９】 図７および図８には本考案の簡易水洗便器の吐水口構造の実施の他の１形態を 例示しており、和式タイプの簡易水洗便器21は、ボール面22における前方の金隠 し部23に主吐水口26と副吐水口27を同一体に形成してある。 主吐水口26は垂直面部24内面の左側に寄って開口しており、この主吐水口26に 接続している給水管10を通して流入する主流水ａをボール面２における左側に沿 い吐水して、主流水ａがボール面22の後側を経て右側そして左側に旋回して流れ て同面の大部を洗浄するようにしてある。

【００１０】 副吐水口27は金隠し部23内面に並列状に開口しており、給水管10から金隠し部 23内の袋部25に流入した洗浄水が補流水ｂとして各副吐水口27より垂直面部24を 伝って流下して洗浄し、主流水ａの不旋回流域を洗浄するようにしてある。 この主吐水口26は丸口状に形成していて、主流水ａを勢い良く吐水し得るよう にしてある。また、各副吐水口27は小孔状に形成していて、補流水ｂをシャワー 状に吐水して不旋回流域を効率良く洗浄し得るようにしてある。 さらに、主吐水口26と各副吐水口27の吐水量比は、主流水ａが７５％、副流水 ｂが２５％になる関係に形成してあり、主流水ａと補流水ｂでボール面22全体を くまなく且つ効率良く洗浄し得るようにしてある。

【００１１】

【考案の効果】

Ａ．請求項１により、１リットル以下の洗浄水量でボール面を洗浄する簡易水 洗便器の吐水口構造において、ボール面に向けてその便口回りを旋回するように 吐水可能に形成してある主流水用主吐水口と、この主流水の不旋回流域に向けて 吐水可能に形成してある補流水用副吐水口を有しているため、ボール面の大部を 主流水による旋回流で洗浄できると共に、この主流水の不旋回流域を補流水で洗 浄でき、主副流水による洗浄効果の高い旋回洗浄方式でありながら洗浄残しがな い。 Ｂ．請求項２により、主吐水口と副吐水口が、便器本体の所定位置に備えた別 体のノズルに形成されているため、ノズル自体の着脱交換が可能である。 Ｃ．請求項３により、主吐水口と副吐水口が便器本体に同一体に形成されてい るため、ボール面内がスッキリとしている。 Ｄ．請求項４により、主吐水口と副吐水口の吐水量比が、主流水７５％、副流 水２５％になる関係にしてあるため、ボール面全体をくまなく効率良く洗浄する ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の簡易水洗便器の吐水口構造の実施の
１形態を例示している縦断面図。

【図２】 図１の（２）−（２）横断面図。

【図３】 分解して示す部分拡大斜視図。

【図４】 本考案の簡易水洗便器の吐水口構造の実施の
他の１形態を例示している側面図で一部切欠している。

【図５】 平面図。

【図６】 分解して示す部分拡大斜視図。

【図７】 本考案の簡易水洗便器の吐水口構造の実施の
他の１形態を例示している部分拡大縦断面図。

【図８】 部分拡大平面図で一部切欠している。

【符号の説明】

１,12,21 水洗便器 ２,13,22 ボール面 ３,23 金隠し部 ４,14,24 垂直面部 ５,15 ノズル 5a,15a 後面部 5b 前面部 5c,15b 右側面部 5d,15d 底面部 15c 左側面部 ６,16 給水口 ７,17 流水空間 ８,18,26 主吐水口 ９,19,27 副吐水口 9a 第２副吐水口 10 給水管 11,20 便口 25 袋部 ａ 主流水 ｂ 補流水

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【手続補正書】

【提出日】平成８年１１月２７日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項２

【補正方法】変更

【補正内容】

【請求項２】 前記主吐水口と副吐水口が、便器本体の
所定位置に備えた別体の ノズルに形成されていることを特徴とする請求項１記載
の簡易水洗便器の吐水口 構造。 ─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成８年１１月２７日

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項３

【補正方法】変更

【補正内容】

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項４

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 １リットル以下の洗浄水量でボール面を
   洗浄する簡易水洗便器の吐水口構造において、ボール面
   に向けてその便口回りを旋回するように吐水可能に形成
   してある主流水用主吐水口と、この主流水の不旋回流域
   に向けて吐水可能に形成してある補流水用副吐水口を有
   する水洗便器の吐水口構造。
2. 【請求項２】 前記主吐水口と副吐水口が、便器本体の
   所定位置に備えた別体のノズルに形成されている水洗便
   器の吐水口構造。
3. 【請求項３】 前記主吐水口と副吐水口が便器本体に同
   一体に形成されている水洗便器の吐水口構造。
4. 【請求項４】 前記主吐水口と副吐水口の吐水量比が、
   主流水７５％、副流水２５％になる関係にしてある水洗
   便器の吐水口構造。