JP3036216B2 - 複合材用補強基材の製造方法 - Google Patents

複合材用補強基材の製造方法

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JP3036216B2
JP3036216B2 JP4065158A JP6515892A JP3036216B2 JP 3036216 B2 JP3036216 B2 JP 3036216B2 JP 4065158 A JP4065158 A JP 4065158A JP 6515892 A JP6515892 A JP 6515892A JP 3036216 B2 JP3036216 B2 JP 3036216B2
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明司 穴原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は所定ピッチで配置した規
制部材間に糸を折り返し状に配列して形成した糸層を必
要数積層した後、前記規制部材を厚さ方向糸で置換して
各層を結合する複合材用補強基材の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】X,Y,Z方向の三成分の糸から成る直
交3軸の三次元織物あるいは直交3軸の他に長手方向に
対して斜めに配列される成分の糸を含む5軸の三次元織
物を骨格材とし、樹脂あるいは無機物をマトリックスと
した複合材はロケット、航空機、自動車、船舶及び建築
物の構造材として幅広い用途が期待されている。
【0003】特開昭63−42955号公報には、図1
0に示すように、ベースプレート31上に所定間隔で複
数本の糸条案内管32を立設配置し、各糸条案内管32
の間に板状のセパレータ33を平行に配置し、その上に
セパレータ33と直交する状態で板状のスペーサ34を
配置した状態で、第1の無端糸条Y1 をスペーサ34の
配列方向と直交方向に蛇行状に配置した後、それと直交
する方向に蛇行状に配置することを繰り返して所定層数
糸条を積層配置し、その後、糸条積層体の上にスペーサ
34を前記と同様に配置し、糸条積層体を上下方向から
スペーサ34により締付けた後、糸条案内管32を第2
の無端糸条Y2 と置換して複合材用補強基材(三次元織
物)を製造する方法が開示されている。
【0004】糸条案内管32と第2の無端糸条Y2 との
置換は、セパレータ33を順次取り外し、糸条案内管3
2を下方に位置するスペーサ34の近傍まで引き上げ、
第2の無端糸条Y2 をループ状に折り曲げて糸条ガイド
35に引っ掛け、このようにして形成されたループLを
糸条ガイド35に係止したまま、糸条案内管32内に挿
通する。次いで糸条案内管32を引き上げ、前記ループ
Lを第1の無端糸条Y1 によって形成された糸条積層体
の上面に引き出す。この状態で当該糸条案内管32を取
り外し、ループLに第3の無端糸条Y3 をかんぬき糸と
して挿通する。その後、第2の無端糸条Y2 を下方に引
き戻して糸条積層体を締付ける。以下、同様の操作を糸
条案内管32の本数分だけ繰り返すことにより、糸条案
内管32と第2の無端糸条Y2 との置換が完了して、複
合材用補強基材が製造される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の製造方法で
は糸条積層体を結合する第2の無端糸条Y2 と、そのル
ープLに挿通される第3の無端糸条Y3 との協同作用で
糸条積層体を締付ける。第2の無端糸条Y2 の糸条積層
体表面上の糸配列方向と、第3の無端糸条Y3 の配列方
向が同じため、糸条積層体は第2の無端糸条Y2 及び第
3の無端糸条Y3が互いに対向する位置で強く締付けら
れ、その間の部分が盛り上がり、畝状を呈する。従っ
て、厚みにばらつきができ、繊維充填度に周期的な変動
を生じるばかりでなく、複合材用補強基材の長さが畝す
なわち第3の無端糸条Y3 の配列方向と直角方向に短く
なり、設計値とのずれが発生し、所定の三次元組織体が
得られない。
【0006】そして、このような三次元組織体に樹脂含
浸を行う際、畝と直角方向に伸長しながらプレスしなけ
れば、上記のばらつきがそのまま複合材にもちこまれ、
均整な製品が得られないという問題がある。又、複合材
用補強基材として大型のものが必要な場合は糸条案内管
32の本数が数万本にも及ぶ場合がある。前記の方法で
は糸条案内管32を1本の第2の無端糸条Y2 により順
次置換する必要があるため、生産性が低くなるという問
題もある。
【0007】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その第1の目的は積層糸群を表裏両面から
押える役割を果たす糸が、積層糸群に周期的な膨らみが
生じるのを抑制することができ、繊維充填率を高めると
ともに面方向の形態安定性を確保できる複合材用補強基
材の製造方法を提供することにある。又、第2の目的は
前記の作用効果に加えて生産性を高めることができる複
合材用補強基材の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため請求項1に記載の発明においては、基板上に所定
ピッチで配置された規制部材間に糸を折り返し状に配列
した糸層により少なくとも2軸配向となる積層糸群を形
成した後、前記規制部材を厚さ方向糸で置換して各糸層
を結合する複合材用補強基材の製造方法において、基板
の幅方向に配列された複数の規制部材を折り返し状に挿
入されるそれぞれ別の厚さ方向糸で順次置換し、折り返
し状に挿入された厚さ方向糸の折り返しループに、基板
の幅方向に配列される抜け止め糸を挿通するようにし
た。
【0009】又、第2の目的を達成するため請求項2に
記載の発明においては、基板上に所定ピッチで配置され
た規制部材間に糸を折り返し状に配列した糸層により少
なくとも2軸配向となる積層糸群を形成した後、前記規
制部材を厚さ方向糸で置換して各糸層を結合する複合材
用補強基材の製造方法において、基板の幅方向に配列さ
れた複数の規制部材と対応する数の厚さ方向糸挿入部材
に厚さ方向糸を保持させた状態で厚さ方向糸挿入部材を
規制部材と置換して一斉にかつ厚さ方向糸の保持部が積
層糸群の外側に出るまで挿通し、厚さ方向糸挿入部材に
保持された各厚さ方向糸の折り返しループに抜け止め糸
を厚さ方向糸挿入部材の配列方向に沿って挿通した後、
厚さ方向糸挿入部材を元の位置まで引き戻すようにし
た。
【0010】
【作用】本発明では基板上に所定ピッチで配置された規
制部材間に、糸が折り返し状に配列された糸層により少
なくとも2軸配向となる積層糸群が形成された後、前記
規制部材が厚さ方向糸で置換されて各糸層が結合され
る。基板の幅方向に配列された複数の規制部材が折り返
し状に挿入されるそれぞれ別の厚さ方向糸で順次置換さ
れる。折り返し状に挿入された厚さ方向糸の折り返しル
ープには、厚さ方向糸の挿入側と反対側において抜け止
め糸が挿通され、厚さ方向糸が抜け止めされる。
【0011】抜け止め糸は基板の幅方向に配列された複
数の規制部材の配列方向に沿って配列される。一方、厚
さ方向糸の積層糸群表面上での配列方向は前記複数の規
制部材の配列方向と直交する方向となる。従って、厚さ
方向糸と抜け止め糸は、積層糸群をその表裏両面から互
いに直交する方向で押えるように作用する。その結果、
積層糸群の表裏両面に周期的な膨らみが同期して生じる
のが抑制される。
【0012】又、請求項2に記載の発明では、基板の幅
方向に配列された複数の規制部材と対応する数の厚さ方
向糸挿入部材に厚さ方向糸が保持された状態で、厚さ方
向糸挿入部材が規制部材と置換して一斉に挿通される。
そして、厚さ方向糸挿入部材に保持された各厚さ方向糸
の折り返しループに、抜け止め糸が厚さ方向糸挿入部材
の配列方向に沿って挿通された後、厚さ方向糸挿入部材
が元の位置まで引き戻される。すなわち、同時に複数の
規制部材と厚さ方向糸との置換が行われるため、生産性
が向上する。
【0013】
【実施例】以下、本発明を平板状の複合材用補強基材を
製造する場合に具体化した一実施例を図1〜図9に従っ
て説明する。
【0014】複合材用補強基材を製造する場合には、図
2に示すように平板状の基板1が使用される。基板1の
表面には糸の配列を規制する規制部材としての多数のピ
ン2が所定ピッチで着脱可能に立設されている。そし
て、基板1のピン2間に支持プレート3が配置された状
態で、第1の面内配列糸x、第2の面内配列糸y及びバ
イアス糸B1 ,B2 がそれぞれ基板1の端部に配置され
たピン2と係合する状態で折り返すとともにピン2の間
を縫うようにして配列され、x糸層、y糸層及びバイア
ス糸層が順次積層形成される。第1の面内配列糸xは図
4(b)に示すように、基板1の幅方向に沿って平行に
延びる状態で折り返すように配列される。第2の面内配
列糸yは図4(a)に示すように、基板1の長手方向に
沿って平行に延びる状態で折り返すように配列される。
2層一組のバイアス糸層の一方を構成するバイアス糸B
1 は、図4(c)に示すように基板1の長手方向に対し
て+45°の角度をなす状態で折り返すように配列され
る。2層一組のバイアス糸層の他方を構成するバイアス
糸B2 は、図4(d)に示すように基板1の長手方向に
対して−45°の角度をなす状態で折り返すように配列
される。なお、各糸を構成する繊維の材質としてはカー
ボン繊維、ガラス繊維等種々のものが使用される。
【0015】基板1上に前記各層が所定の順序で積層さ
れて積層糸群4が形成された後、図3に示すように積層
糸群4の上側にプレッシャープレート5を支持プレート
3と平行に配置する。そして、積層糸群の繊維密度を高
めるとともに厚さを調整するため、支持プレート3及び
プレッシャープレート5で積層糸群4を圧縮する。この
圧縮操作は面内配列糸x,y及びバイアス糸B1 ,B2
の配列が全て完了した時のみならず、糸の配列段階の途
中で小刻みに行う方が繊維層配列密度のばらつきも少な
く、密度レベルも大きくできるため好ましい。その後、
基板1上から積層糸群4がピン2とともに取り外され
る。このとき基板1と積層糸群4との間に支持プレート
3が存在するため、基板1からのピン2及び積層糸群4
の取り外しが容易となる。なお、面内配列糸x,y及び
バイアス糸B1 ,B2 は、複合材用補強基材の樹脂含浸
後にそりが発生するのを防止するため、積層糸群4の厚
さ方向の中央面を対称面とした鏡面対称となるように配
置するのが好ましい。
【0016】次に、基板1から取り外された積層糸群4
に挿通されているピン2が厚さ方向糸zと置換され、積
層糸群4が厚さ方向糸zにより結合される。ピン2と厚
さ方向糸zとの置換は、従来と異なり基板1すなわち積
層糸群4の幅方向に配列された1列分のピン2に対して
一斉に行われる。図1に示すように厚さ方向糸挿入部材
としての針6は積層糸群4の幅方向に配列された1列分
のピン2と同数、同一ピッチで配置されている。針6は
図示しない昇降機構により一斉に上下動可能となってい
る。厚さ方向糸zは図示しない厚さ方向糸供給部から繰
り出される。厚さ方向糸供給部と針6との間には厚さ方
向糸zの弛みを吸収するとともに、厚さ方向糸zに張力
を加える張力調整部7が設けられている。
【0017】積層糸群4は支持プレート3及びプレッシ
ャープレート5に挟持された状態で、図示しない支持装
置により針6の移動方向と直交する状態に支持される。
そして、積層糸群4の幅方向に配列された1列のピン2
と厚さ方向糸zとが置換されるに従って、順次次の列の
ピン2が針6と対向する状態となるように図1の矢印方
向に移動されるようになっている。
【0018】次にピン2と厚さ方向糸zとの置換手順を
図5〜図9に従ってより詳しく説明する。なお、便宜上
ピン2及び針6の本数等は図1の場合よりも少なく描い
てある。又、支持プレート3及びプレッシャープレート
5も省略してある。
【0019】図5(a)は2列分のピン2と厚さ方向糸
zとが置換された状態を示している。この状態から針6
が一斉に下降し、下降途中で針6の先端がピン2の頂部
に当接する(図5(b)の状態)。この状態からさらに
針6が下降し、厚さ方向糸zの保持部としての針穴6a
が積層糸群4の下方に出るまで針6が積層糸群4に挿通
される(図6(a)及び図8(a)の状態)。この結
果、針6と対応するピン2が積層糸群4から離脱し、ピ
ン2が挿通されていた位置に厚さ方向糸zが折り返し状
に挿通される。
【0020】次に抜け止め糸用針8が前回挿通された抜
け止め糸Pのループ部LP を通って針6の配列方向に沿
って前進する(図6(b)の状態)。抜け止め糸用針8
の先端が各針6に保持された各厚さ方向糸zの折り返し
ループL内を次々に通過し、積層糸群4の端部まで到達
した時点で停止する。このとき、図8(b)に示すよう
に抜け止め糸供給部に連なる抜け止め糸Pが、抜け止め
糸用針8の先端に係止される。
【0021】次に抜け止め糸用針8が引き戻され、図8
(c)に示すように抜け止め糸Pが厚さ方向糸zの折り
返しループL内に折り返し状に挿通される。又、抜け止
め糸Pのループ部LP は前回挿入された抜け止め糸Pの
ループ部LP に挿通された状態に保持される(図7
(a)の状態)。その後、針6が元の位置まで上昇して
積層糸群4から離脱し、張力調整部7の作用により厚さ
方向糸zが引き戻されて、積層糸群4内に挿入された厚
さ方向糸zが抜け止め糸Pにより抜け止めされた状態で
締付けられる。
【0022】そして、次の列のピン2が針6と対応する
位置まで積層糸群4が移動され、一組の支持プレート3
及びプレッシャープレート5が取り外された後、前記と
同様な操作が繰り返される。以下、同様にして順次ピン
2が1列ずつ厚さ方向糸zと置換される。その結果、積
層糸群4を構成する各糸層が厚さ方向糸zにより連結さ
れて複合材用補強基材が製造される。
【0023】前記のように抜け止め糸Pは積層糸群4の
幅方向に沿って配列され、一方、厚さ方向糸zの積層糸
群4表面上での配列方向は抜け止め糸Pの配列方向と直
交する方向となる。従って、厚さ方向糸zと抜け止め糸
Pは、積層糸群4をその表裏両面から互いに直交する方
向で押えるように作用する。その結果、厚さ方向糸zと
抜け止め糸Pとが同方向に配列された場合と異なり、積
層糸群4の表裏両面に畝状の周期的な膨らみが同期して
生じるのが抑制される。その結果、繊維充填率が均一と
なり、充填率も高められる。又、積層糸群4の面方向の
形態安定性を確保できる。従って、製造された複合材用
補強基材に樹脂を含浸させる際、複合材用補強基材を伸
長しながらプレスしなくとも、均整な製品が得られる。
【0024】なお、積層糸群4の表面における厚さ方向
糸zの配列方向と、抜け止め糸Pの配列方向とが異なる
ため、図9に示すように複合材用補強基材9は厚さ方向
の中央面を対称面とした鏡面対称にはならない。しか
し、通常、厚さ方向糸zと抜け止め糸Pの量は、厚さ方
向の部分を含めても、複合材用補強基材を構成する全繊
維量の10%程度以下である。従って、厚さ方向糸z及
び抜け止め糸Pの糸配列の非対称性が、樹脂含浸後に
「そり」の原因となることはない。
【0025】又、この実施例ではピン2と厚さ方向糸z
との置換が、従来と異なり積層糸群4の幅方向に配列さ
れた1列分のピン2に対して一斉に行われるため、複合
材用補強基材の生産速度が速くなる。
【0026】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、例えば、規制部材としてパイプあるいは一
端に凹部を形成したピンを用いたり、ピン2あるいはパ
イプを積層糸群4から除去した後、針6をその跡に挿通
して厚さ方向糸zを積層糸群4にループ状に挿入しても
よい。又、針6を一斉に積層糸群4に挿通せずに、針6
を複数のグループに分けてグループ毎に、あるいは1本
ずつ順に積層糸群4内への厚さ方向糸zの挿入、抜け止
め糸Pの挿入、厚さ方向糸zの引き戻しを行ってもよ
い。更に、幅方向に配列された複数の規制部材より少な
い数の針6により、規制部材の一部分ずつを厚さ方向糸
zで置換するようにしてもよい。
【0027】又、針6を用いずに、規制部材に厚さ方向
糸zを保持した状態で規制部材を積層糸群4から引き抜
き、規制部材の引き抜きと同時に厚さ方向糸zを積層糸
群4に挿通してもよい。この方法としては、先端に係止
部を有するピン2を用い、係止部に厚さ方向糸zを係止
させた状態でピン2を積層糸群4から引き抜く方法や、
規制部材としてパイプを用いるとともに、パイプの一端
から吸引気流を作用させ、他端近傍に保持された厚さ方
向糸zをパイプ内に吸引・保持し、この状態でパイプを
積層糸群4から引き抜く方法がある。いずれの場合も厚
さ方向糸zが折り返し状で積層糸群4に挿通され、先端
ループが積層糸群4の外側に突出した状態となる。
【0028】又、抜け止め糸Pのループ部LP を前回挿
通された抜け止め糸Pのループ部LP に順次挿通してル
ープ部の抜け止めを行う代わりに、単に厚さ方向糸zの
締付けにより抜け止め糸Pの抜け止めを行ってもよい。
又、抜け止め糸Pを積層糸群4の一方からのみ折り返し
状に挿通する代わりに、針穴に抜け止め糸が挿通された
針を用いて抜け止め糸Pを蛇行状態で配列してもよい。
【0029】又、積層糸群4を構成するバイアス糸
1 ,B2 の傾斜角度を45°以外にしたり、5軸配向
とする代わりにバイアス糸B1 ,B2 をなくして3軸配
向としたり、一対のバイアス糸層を構成する各バイアス
糸B1 ,B2 を第2の面内配列糸yに対して60°の傾
斜角度をなすように配列するとともに第1の面内配列糸
xをなくして4軸配向としたり、更に、面内配列糸x,
y、バイアス糸B1 ,B2それぞれの配列を任意に設定
し、樹脂含浸,成形後にそりが発生しないよう、含浸・
成形技術で対応してもよい。又、各糸層を構成する面内
配列糸x,y及びバイアス糸B1 ,B2 をそれぞれ連続
した1本の糸で構成する代わりに複数本の糸で構成して
もよい。又、複合材用補強基材は平板状に限らず、L字
状、U字状等の他の形状のものに適用してもよい。この
ような複合材用補強基材も対応する形状の基板に多数の
ピン又はパイプが装着されたものを使用して、前記複合
材用補強基材の場合とほぼ同様にして製造することがで
きる。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、積
層糸群を表裏両面から押える役割を果たす糸が、積層糸
群の表裏両面において互いに直交する方向に配列されて
いるため、積層糸群に表裏面で同期した畝状の周期的な
膨らみが生じるのが抑制され、繊維充填率を高めるとと
もに面方向の形態安定性を確保できる。
【0031】又、請求項2に記載の発明によれば、規制
部材と厚さ方向糸との置換が複数ずつ同時に行われるた
め、前記の効果に加えて、生産性を高めることができる
という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピンと厚さ方向糸とを置換する際の積層糸群、
針等の位置関係を示す概略斜視図である。
【図2】複合材用補強基材の製造に使用する基板を示す
概略斜視図である。
【図3】基板上に配置された支持プレート、積層糸群、
プレッシャープレートの状態を示す概略斜視図である。
【図4】面内配列糸及びバイアス糸の配列状態を示す概
略図である。
【図5】(a)は針がピンと対応する位置に配置された
状態を示す概略斜視図、(b)は針がピンに当接する位
置まで移動した状態を示す概略斜視図である。
【図6】(a)は針が積層糸群に挿通された状態を示す
概略斜視図、(b)は抜け止め糸用針が厚さ方向糸のル
ープに挿通された状態を示す概略斜視図である。
【図7】(a)は抜け止め糸が厚さ方向糸zのループに
挿通された状態を示す概略斜視図、(b)は針が元の位
置に引き戻された状態を示す概略斜視図である。
【図8】(a)は図6(a)に相当する概略底面図、
(b)は図6(b)に相当する概略底面図、(c)は図
7(a)に相当する概略底面図である。
【図9】複合材用補強基材の模式断面図である。
【図10】従来方法における糸条案内管と無端糸条との
置換手順を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…規制部材としてのピン、3…支持プレー
ト、4…積層糸群、5…プレッシャープレート、6…厚
さ方向糸挿入部材としての針、6a…保持部としての針
穴、8…抜け止め糸用針、9…複合材用補強基材、x…
第1の面内配列糸、y…第2の面内配列糸、z…厚さ方
向糸、B1 ,B2 …バイアス糸、P…抜け止め糸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 純治 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社 豊田自動織機製作所 内 (56)参考文献 特開 昭63−42955(JP,A) 特開 平2−221438(JP,A) 特開 平5−59636(JP,A) 特開 昭62−133170(JP,A) 特公 昭54−38673(JP,B2) 特公 昭52−39473(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D03D 41/00 D03D 25/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に所定ピッチで配置された規制部
    材間に糸を折り返し状に配列した糸層により少なくとも
    2軸配向となる積層糸群を形成した後、前記規制部材を
    厚さ方向糸で置換して各糸層を結合する複合材用補強基
    材の製造方法において、基板の幅方向に配列された複数
    の規制部材を折り返し状に挿入されるそれぞれ別の厚さ
    方向糸で順次置換し、折り返し状に挿入された厚さ方向
    糸の折り返しループに、基板の幅方向に配列される抜け
    止め糸を挿通する複合材用補強基材の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板上に所定ピッチで配置された規制部
    材間に糸を折り返し状に配列した糸層により少なくとも
    2軸配向となる積層糸群を形成した後、前記規制部材を
    厚さ方向糸で置換して各糸層を結合する複合材用補強基
    材の製造方法において、基板の幅方向に配列された複数
    の規制部材と対応する数の厚さ方向糸挿入部材に厚さ方
    向糸を保持させた状態で厚さ方向糸挿入部材を規制部材
    と置換して一斉にかつ厚さ方向糸の保持部が積層糸群の
    外側に出るまで挿通し、厚さ方向糸挿入部材に保持され
    た各厚さ方向糸の折り返しループに抜け止め糸を厚さ方
    向糸挿入部材の配列方向に沿って挿通した後、厚さ方向
    糸挿入部材を元の位置まで引き戻す複合材用補強基材の
    製造方法。
JP4065158A 1992-03-23 1992-03-23 複合材用補強基材の製造方法 Expired - Lifetime JP3036216B2 (ja)

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