JP3036150B2 - ダイバシティ送受信装置 - Google Patents

ダイバシティ送受信装置

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JP3036150B2
JP3036150B2 JP3241024A JP24102491A JP3036150B2 JP 3036150 B2 JP3036150 B2 JP 3036150B2 JP 3241024 A JP3241024 A JP 3241024A JP 24102491 A JP24102491 A JP 24102491A JP 3036150 B2 JP3036150 B2 JP 3036150B2
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英明 石川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放送局、ホテル宴会場等
で使用される、主にワイヤレスインターカムの基地局で
用いられるダイバシテイ送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の装置としては図2に示され
るものが知られている。この装置はα系アンテナ1に接
続される送受信系とβ系アンテナ12に接続される送受
信系から構成されている。α系アンテナ1で受信された
電波は混合器2、受信フィルタ3、受信増幅器4、ミキ
サー5、中間増幅器6を介して復調器7で復調される。
一方β系アンテナ12によって受信された電波は混合器
13、受信フィルタ14、受信増幅器15、ミキサー1
6、中間増幅器17を介して復調器18で復調される。
このとき各復調器7,18によって各アンテナ1,12
の電界強度に比例した中間増幅器の整流後の値である成
分(以降、IFDC成分とする)が取り出され、コンパ
レータ21でそのレベルが比較される。そして電界強度
の強い方の受信電波による音声信号がアナログスイッチ
22で選択されるようになっている。
【0003】一方、送信系は、ドライブアンプ11によ
って送信信号が増幅されると、この信号は分配器10に
よってα系の送信信号とβ系の送信号に同位相で分配さ
れ、α系の送信信号は送信電力増幅器9、送信フィルタ
8、混合器2を介してα系アンテナ1から送信され、β
系送信信号は送信増幅器20、送信フィルタ19、混合
器13を介してβ系アンテナ12から送信される。
【0004】このように、従来の送受信装置においては
送受信信号の周波数差が大きく、受信フィルタ3,1
4、送信フィルタ8,19のQを高くすると、受信感度
を犠牲にすることなく送受信を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
送受信装置では、送受信信号の周波数差が5%以内のシ
ステムに用いた場合、送受信フィルタにQの高いものを
用いなければならず装置を小型することができない。ま
た送信電波は各アンテナ1,12から同位相で輻射され
るため、狭い室内では、反射によるデッドポイントが増
加する。
【0006】本発明はこのような従来の問題点を解決す
るものであり、送受信信号の周波数差が僅かであっても
送受信フィルタを大型化することなく送受信を行うこと
ができるダイバシテイ送受信装置を提供することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、一対となす第1、第2の送受信用アンテナ
と、この第1の送受信用アンテナによって受信される電
波を増幅して復調する第1の受信系と、送信信号を増幅
して上記第1の送受信用アンテナから送信する第1の送
信系と、上記第2の送受信用アンテナによって受信され
る電波を増幅して復調する第2の受信系と、送信信号を
増幅して上記第2の送受信用アンテナから送信する第2
の送信系と、伝送指令信号を受けて上記第1の送信系の
伝送路を開き、それ以外のときには上記第1の伝送系の
伝送路を閉じる第1の伝送制御手段と、伝送指令信号を
受けて上記第2の送信系の伝送路を開き、それ以外のと
きには上記第2の伝送系の伝送路を閉じる第2の伝送制
御手段と、上記第1の受信系と上記第2の受信系の受信
電波のレベルを比較して受信レベルの高い受信系の方の
受信信号を選択する選択手段と、この選択手段により選
択されなかった受信系に対応するこれらの第1、第2の
伝送制御手段のいずれか一方に対して上記伝送指令信号
を出力する伝送指令信号発生手段とから構成したもので
ある。
【0008】
【作用】したがって本発明によれば、2系統の送受信系
のうち受信電波の電界強度の強い系が選択されたときに
は、この受信系の受信による電波が復調され、この系と
は異なる系の送信系にのみ伝送指令信号が出力される。
すなわち、一方の受信系が選択されたときにはこの受信
系と対をなす送信系が遮断され、一本のアンテナで送受
信が同時に行われることがないため、送受信フィルタを
構成するデュープレクサのアイソレーションを低く設定
することができ、装置の小型化に寄与することができ
る。また送信電波は一方のアンテナより輻射されるた
め、狭い室内でのデッドポイントを低減することができ
る。
【0009】
【実施例】図1は本発明の一実施例の構成を示すもので
ある。図1において、ダイバシテイ送受信装置は2系統
の送受信系から構成されており、α送受信系がα系アン
テナ31に接続され、β送受信系がβ系アンテナ61に
接続されている。α送受信系は受信フィルタ32、受信
増幅器33、ミキサー34、中間増幅器35、復調器3
6、送信アッテネータ回路37、送信フィルタ38、送
信増幅器39、マッチング回路40、送信入力アッテネ
ータ回路41から構成されており、β送受信系は受信フ
ィルタ62、受信増幅器63、ミキサー64、中間増幅
器65、復調器66、送信アッテネータ回路67、送信
フィルタ68、送信増幅器69、マッチング回路70、
送信入力アッテネータ回路71から構成されている。そ
して各復調器36,66の出力がコンパレータ57に接
続されていると共にアナログスイッチ58に接続されて
いる。またコンパレータ57の出力は送信制御回路59
に接続されており、送信制御回路59の出力端子A,B
はそれぞれ各送信系の端子A、Bに接続されている。
【0010】コンパレータ57は各復調器36,66の
IFDC成分を入力し、これらの成分に応じた比較信号
を出力するようになっている。すなわちα受信系の受信
レベルがβ受信系の受信レベルより高いときにはマイナ
スの信号を、逆のときにはプラスの信号を出力するよう
になっている。そしてアナログ信号58はコンパレータ
57の出力信号に従って、受信レベルの高い系の音声信
号を選択するようになっている。一方、送信制御回路5
9は、アナログスイッチ58によってα受信系が選択さ
れたときには端子Bを選択し、逆にアナログスイッチ5
8によってβ受信系が選択されたときには端子Aを選択
し、選択した端子に伝送指令信号を出力するようになっ
ている。
【0011】各送信系は端子A又はBに伝送指令信号が
入力されたときにのみ送信信号を送信できるようになっ
ている。すなわち、送信アッテネータ回路37は抵抗4
2、ダイオード43、コイル44、コンデンサ45、抵
抗46から構成されて、送信増幅器39はトランジスタ
47、コンデンサ48、抵抗49、トランジスタ50、
抵抗51から構成され、送信入力アッテネータ回路41
は抵抗52、ダイオード53、コイル54、コンデンサ
55、抵抗56から構成されている。また送信アッテネ
ータ回路67は抵抗72、ダイオード73、コイル7
4、コンデンサ75、抵抗76から構成され、送信増幅
器69はトランジスタ77、コンデンサ78、抵抗7
9、トランジスタ80、抵抗81から構成され、送信ア
ッテネータ回路71は抵抗82、ダイオード83、コイ
ル84、コンデンサ85、抵抗86から構成されてい
る。そして端子Aに送信指令信号が入力されたときにの
みダイオード43、ダイオード53がONになると共に
トランジスタ47,50がONとなって、α送信系が形
成されるようになっている。また端子Bに伝送指令信号
が入力されたときにはダイオード73,83がONにな
ると共にトランジスタ77,80がONとなって、β送
信系が形成されるようになっている。一方各端子A、B
に伝送指令信号が入力されないときにはダイオード4
3,53,73,83がカットOFFになると共にトラ
ンジスタ47,50,77,80がOFFとなり、各送
信系が遮断されることになる。
【0012】次に上記実施例の動作について説明する。
先ず各アンテナ31,61によって電波が受信され、各
系の電波が音声信号に復調されたとき、α受信系の電界
強度がβ受信系の電界強度よりも強い場合には、コンパ
レータ57の出力にしたがってアナログスイッチ58が
作動し、復調器36の出力によるα系音声信号が出力さ
れる。このときコンパレータ57の出力にしたがって送
信制御回路59が作動すると端子Bが選択され、送信系
の端子Bに選択指令信号が出力される。このときα送信
系のダイオード43,53が共にカットOFF状態にあ
ると共にトランジスタ47,50がOFF状態にあり、
α送信系は遮断された状態にある。
【0013】一方、β送信系はダイオード73,84が
ONになると共にトランジスタ77,80がONとな
り、β送信系の伝送路が形成されることになる。これに
よりβ送信系を介してβ系アンテナ61から電波が輻射
される。
【0014】このように、本実施例によれば、2系統の
送受信系のうち、各系の送受信系は同時に動作しないた
め、受信フィルタ32,62、送信フィルタ38,68
によるデュープレスサのアイソレーションを低く設定す
ることができ、これら送受信フィルタを大型化すること
なく一方の受信系で電波を受信し、他方の送信系で電波
を送信することができる。また上記実施例によれば、一
方のアンテナからのみ電波が輻射されるため、狭い室内
でのデッドポイントを低減することができる。
【0015】
【発明の効果】本発明は上記実施例より明らかなよう
に、以下に示すような効果を有する。 (1)各送受信系が同時に送受信を行わないため、送受
信フィルタによるデュープレクサのアイソレーションを
低く設定することができ、装置の小型化に寄与すること
ができる。 (2)送受信フィルタを大型化することなく受信感度を
高めることができる。 (3)一方のアンテナからのみ電波が輻射されるため、
狭い室内での反射によるデッドポイントの低減を計るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すダイバシテイ送受信装
置の構成図
【図2】従来例の構成図
【符号の説明】
31 α系アンテナ 32,62 受信フィルタ 34,64 ミキサー 36,66 復調器 37,67 送信アッテネータ回路 38,68 送信フィルタ 39,69 送信増幅器 40,70 マッチング回路 41,71 送信入力アッテネータ回路 57 コンパレータ 58 アナログスイッチ 59 送信制御回路 61 β系アンテナ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対となす第1、第2の送受信用アンテナ
    と、この第1の送受信用アンテナによって受信される電
    波を増幅して復調する第1の受信系と、送信信号を増幅
    して上記第1の送受信用アンテナから送信する第1の送
    信系と、上記第2の送受信用アンテナによって受信され
    る電波を増幅して復調する第2の受信系と、送信信号を
    増幅して上記第2の送受信用アンテナから送信する第2
    の送信系と、伝送指令信号を受けて上記第1の送信系の
    伝送路を開き、それ以外のときには上記第1の伝送系の
    伝送路を閉じる第1の伝送制御手段と、伝送指令信号を
    受けて上記第2の送信系の伝送路を開き、それ以外のと
    きには上記第2の伝送系の伝送路を閉じる第2の伝送制
    御手段と、上記第1の受信系と上記第2の受信系の受信
    電波のレベルを比較して受信レベルの高い受信系の方の
    受信信号を選択する選択手段と、この選択手段により選
    択されなかった受信系に対応するこれらの第1、第2の
    伝送制御手段のいずれか一方に対して上記伝送指令信号
    を出力する伝送指令信号発生手段とを備えるダイバシテ
    イ送受信装置。
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