JP3035987U - 壁面形成ボードの接合構造とタイル張設構造 - Google Patents

壁面形成ボードの接合構造とタイル張設構造

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JP3035987U JP1996007663U JP766396U JP3035987U JP 3035987 U JP3035987 U JP 3035987U JP 1996007663 U JP1996007663 U JP 1996007663U JP 766396 U JP766396 U JP 766396U JP 3035987 U JP3035987 U JP 3035987U
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治夫 三品
光泰 伊藤
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株式会社ピーエスクニシロ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 壁面を形成するために複数配列される各壁面
形成ボード間のシーリング層の構造強化を図る。 【解決手段】 各壁面形成ボードP、Pの側端面が隣接
して対向する間に充填されるバックアップ材5と、バッ
クアップ材面上に付設されるシーリング層と、隣接する
壁面形成ボードP、Pの対向側端面に形成され、シーリ
ング層6とに強固な接着力を得るためにシーリング層6
との接触面を広く確保するシーリング層抱持部G1と、
を具えて構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、建造物の壁面を形成するために複数配列される各壁面形成ボード の接合構造および建造物の角部におけるタイルの乾式張設構造に関するものであ る。
【0002】
【従来の技術】
建造物の壁面を形成するにあたり立設した支柱に対して壁面形成ボードを複数 配列する方法が多くとられている。図5は、従来の壁面形成ボードにより形成さ れる壁面を示す図である。 図において1は支柱であり、この支柱1は図に示すように一定の間隔をおいて 複数本立設されている。そして3は、支柱1に固定される壁面形成ボードであり 、この壁面形成ボード3はセメント成形板からなり、複数のビスBによって支柱 1に固定されている。
【0003】 そして、この壁面形成ボード3の上端と下端には、連結部3bおよび3cがそ れぞれ形成されていて、上端の連結部3bは壁面形成ボード3の裏面側に設けら れる突出片からなり、下端の連結部3cは壁面形成ボード3の表面側に設けられ る突出片からなっていて、これら両連結部3b、3cは複数の壁面形成ボード3 を配列する際、互いに対向するようにして連結される。
【0004】 また、複数配列される壁面形成ボード3において、左右方向に隣接する各壁面 形成ボード3の間は、図6に示すように構成されている。 図6は図5に示した壁面のE−E線断面図であり、図6において4は介在部材 であり、この介在部材4は図に示すように断面コ字形状をなす突出部4aを具え て構成され、支柱1に固定されている。 そして、この介在部材4の突出部4aの両側部に対し壁面形成ボード3の側面 の一部が密着するようにして設置される。なお、5はバックアップ材であり、こ のバックアップ材5は突出部4aと同じ幅をなしていて、突出部4aに当接する ようにして、隣接する各壁面形成ボード3の間に設けられている。
【0005】 そして、図に示す6は隣接する各壁面形成ボード3の間に形成されるシーリン グ層であり、このシーリング層6の形成には、変性シリコーン、アクリル、ウレ タン等の材料が使用される。なお、これらのシーリング層6は複数配列された壁 面形成ボード3の側端面3aに対し接着性を向上させる液剤(プライマー)を塗 布した後に変性シリコーン、アクリル、ウレタン等を充填して形成される。
【0006】 一方、複数のタイルをモルタルにより接着しない、いわゆる乾式工法により形 成されるタイル壁面において、建造物の角部におけるタイル張設構造は図7に示 すようになっている。 図に示す17は支持ボードであり、この支持ボード17の表面にはタイルを保 持するための支持部17aが設けられている。そして支持部17aは、支持ボー ド17の一方端から他方端まで長手に形成された凸状部からなっていて支持ボー ド17の表面に一定の間隔をおいて水平に複数設けられている。 そして、この支持ボード17は、ビスBによって支柱1に固定されるが、建造 物の角部においては、隣接する左右の支持ボード17、17は図に示すように所 定の角度で設置されることになる。すなわち、建造物の角部は、所定角度で隣接 する左右一対の支持ボード17、17によって壁面の基礎部が形成される。
【0007】 また、2Lは建造物の角部に設置するために形成されたコーナータイルであり 、このコーナータイル2Lは建造物の角部に応じた所定の角度を有してL字状に 形成されていて、その裏面には前記支持ボード17に形成される支持部17aと 嵌合する凹状の係合部2aが一方端から他方端まで連続して形成されている。 そして、このコーナータイル2Lは所定の角度で隣接する左右の支持ボード7 の各支持部7aによって保持される。なお、支持ボード17の支持部17aには 接着剤が塗布され、支持ボート17とコーナータイル2Lはこの接着剤によって 固着される。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示した上記従来の壁面形成ボードの接合構造には次のよ うな問題がある。 複数の壁面形成ボード3の間に形成されるシーリング層6は、経年変化による 接着力の劣化対策として5年ないし10年のサイクルで打ち替えを行うが、この 打ち替えを行うまでの間に、建造物の揺動あるいは建材の伸縮等によってこのシ ーリング層6が壁面形成ボード3から剥離してしまうという問題がある。
【0009】 すなわち、建造物の揺動あるいは建材の伸縮等によって配列される各壁面形成 ボード3の側端面位置が微妙に変化した場合、これらの間に形成されるシーリン グ層6は各壁面形成ボードの間で適宜に伸縮を繰り返すが、各壁面形成ボード3 と、シーリング層6との接触面3aには、このシーリング層6の伸縮に十分に適 応する接着力が確保できず、遂には壁面形成ボード3からシーリング層6が剥離 してしまう。なお、上述のように壁面形成ボード3とシーリング層6との接触面 3aにはシーリング層6の接着性を向上させるための薬剤(プライマー)を塗布 するが壁面形成ボード3からのシーリング層6の剥離を完全に防止することはで きなかった。 そして、シーリング層6が壁面形成ボード3から剥離すると、これらの間から 雨水等が浸入し、建造物全体の耐久性を低下させる等の問題が生じる。
【0010】 一方、図7に示す上記従来の建造物の角部におけるタイル張設置構造にも次の ような問題がある。 すなわち、建造物の角部において所定の角度で隣接する各支持ボード17、1 7は、平坦な壁面形成部に隣接される左右の各支持ボードと比較して位置合わせ が困難であり、この角部における各支持ボード17、17は高さ方向における設 置位置に誤差が生じ易い。 図7は右側の支持ボード17が、左側の支持ボード17よりも高い位置に設置 された状態を示す。 このように左右の支持ボード17、17の高さ位置が異なると、おのずとコー ナータイル2Lを支持するための支持部17a、17aの高さも異なり、この高 さの異なる各支持部17a、17aに対してコーナータイル2Lを嵌合させると 、コーナータイル2Lが傾いた状態で支持され、各支持部17a、17aとコー ナータイル2Lとの間に十分な接触面(接着面)が確保できず、コーナータイル 2Lの剥落等の問題を生じる。そして、傾いた状態のコーナータイル2Lは、こ のタイルが意匠的仕上げ材料である事を考えると意匠上致命的な欠陥となる。
【0011】 この問題を解決するためには、建造物の角部においても左右に隣接する各支持 ボート17、17を正確に位置合わせした上で設置する必要があり、所定の角度 で隣接する各支持ボードを正確に位置合わせする作業は困難であり、また多くの 時間を要する等、作業能率上多くの問題が生じる。 また、この所定の角度で隣接する両支持ボード17、17の間においても防水 対策としてシーリング層を形成するが、これら両ボード17、17の間に形成さ れるシーリング層も、上述のように建造物の揺動あるいは建材の伸縮によって支 持ボードから剥離してしまうとう問題がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この考案に係る壁面形成ボードの接合構造と、タイル張設構造は、上記従来の 課題を解決するためになされたもので、壁面形成ボードの接合構造を、各壁面形 成ボードの側端面が隣接して対向する間に充填されるバックアップ材と、このバ ックアップ材面上に形成されるシーリング層と、隣接する壁面形成ボードの対向 側端面間に形成され前記シーリング層を保持するためのシーリング層抱持部と、 を具えて構成する。
【0013】 また、タイル張設構造は、建造物の角部におけるタイルの乾式張設構造を、複 数のタイルを支持するための凹部あるいは凸部からなる支持部を具えたタイル支 持部材と、このタイル支持部材の支持部に嵌合する凸部あるいは凹部からなる係 止部を裏面に具えた複数のタイルと、から構成し、前記タイル支持部材は、建造 物の角部に応じた所定の角度を有し、建造物の角部を境として建造物の二つの壁 面形成部に設置される一体に形成された一対の支持面を有した断面L字形状の支 持板部と、前記各支持面にそれぞれ複数形成される支持部と、を具え、前記タイ ルは、前記支持板部の一対の支持部に嵌合するL字状の係止部を具えてL字形状 に形成し、各支持面にそれぞれ形成される支持部は、各支持面における対応する 支持部が同一水平面上にあるように構成することで上記従来の課題を解決しよう とするものである。
【0014】
【実施の態様】
図面にもとづいてこの考案の実施例を説明する。図1ないし図3は、この考案 に係る壁面形成ボードの接合構造を示す図である。 図1は、本願の請求項2に係る考案の実施例を示す断面図である。 図1において、Pは壁面形成ボードとしてのタイル支持パネルであり、このタ イル支持パネルPは、互いに側端面を対向するようにして建造物の支柱に複数配 列され、建造物の壁面の基盤部を構成している。 また、5はバックアップ材であり、このバックアップ材5は各タイル支持パネ ルP、Pの対向する側端面間に充填されていて、両側面(図では上下面)を隣接 するタイル支持パネルP、Pに接するようにして設けられている。
【0015】 また、6はシーリング層であり、このシーリング層6は、前記バックアップ材 5の表側面(図では右側面)と、隣接するタイル支持パネルP、Pと、の間に形 成されている。 そして、G1はシーリング層6を保持するために設けられたシーリング層抱持 部であり、このシーリング層抱持部G1は、隣接するタイル支持パネルP、Pの 側端面に設けた凹陥部が対向して形成する囲繞部からなっている。図1および図 2にもとづいて、シーリング層抱持部G1を詳説する。
【0016】 図2はタイル支持パネルPの分解斜視図であり、図2において7はタイル支持 パネルPの基盤をなす石膏ボードである。なお、この実施例ではタイル支持パネ ルの基盤を石膏ボードで形成する例を示したが、タイル支持パネルの基盤をなす ボードは他の板状不燃材により形成されることがある。 また図に示す9は、石膏ボード7の両側部に設けられる連結部材で、この連結 部材9は、石膏ボード7の裏側面と表側面に接着される一対の翼部9a、9aと 、石膏ボード7の側面部に位置する固着部9bと、を具えていて、この固着部9 bの表側面である第1面C1aが、タイル支持パネルPの側端面となる。 そして、この連結部材9の固着部9bには、凹陥部C1が設けられている。こ の凹陥部C1は、前記第1面C1aから突出する凸状部Hにより構成されていて 、この凸状部Hは型打ち成型により連結部材9と一体に形成されている。 そして、この凸状部Hを形成する一方側の側面は連結部材9の裏側の翼部9a (図1において左側)から延長して形成されており、他方側の側面は、前記第1 面C1aと直交するように形成されていて、この側面部により第2面C1bが形 成されている。すなわち、凹陥部C1は、第1面C1aと、第2面C1bと、か らなる断面L字形状の切欠部により構成されている。
【0017】 このように形成された凹陥部C1は、互いに対向してシーリング層抱持部G1 を構成している。すなわち、図1に示すように隣接するタイル支持パネルP、P の端面間では前記凹陥部C1、C1が互いに対向して方形状のシーリング層抱持 部G1となる囲繞空間が形成されることになる。 そして、このシーリング層抱持部G1にシーリング層6が形成されると、シー リング層6は、各凹陥部C1の第1面C1aと第2面C1bとに接することにな る。すなわち、シーリング層6は、これら各凹陥部C1によってその層の両側面 (図1では上下面)と、内側面(図1では左側面)の一部と、を覆われるように してシーリング層抱持部G1に抱持される。
【0018】 そして、このシーリング層抱持部G1に抱持されるシーリング層6は、隣接す る各タイル支持パネルP、Pにそれぞれ接着してこれら両者を連結するとともに 、各タイル支持パネルP、P間を密閉してこれら両者間からの雨水等の浸入を防 止することができる。
【0019】 ところで、このシーリング層抱持部G1を具えた壁面形成ボードの接合構造は 、従来の壁面形成ボードの接合構造と比較して次のような利点がある。 すなわち、図6に示す従来の壁面形成ボードの接合構造において、壁面形成ボ ード3とシーリング層6との接触面は、シーリング層6の両側面と接触する面3 a、3aのみである。これに対してシーリング層抱持部G1を具えた本案のタイ ル支持パネルPとシーリング層6との接触面は、シーリング層6の両側面と接す る第1面C1a、C1aに加え、シーリング層6の内側面の一部と接する第2面 C1b、C1bを具えている。 換言すればシーリング層抱持部G1を有してなる本案の壁面形成ボードの接合 構造は、シーリング層6との間に広い接着面を確保することができ、これによっ てシーリング層6との間に強い接着力を得ることができる。従って、建造物の揺 動あるいは建材の伸縮等があっても各タイル支持パネルPからのシーリング層6 の剥離を防止し、各タイル支持パネルPの間からの雨水等の浸入を阻止すること ができる。
【0020】 ところで、このシーリング層抱持部G1とシーリング層6との接着面は、第2 面C1bの形成幅を変化させることで調節可能である。すなわち、第2面C1b の形成幅をより広く形成すれば、シーリング層6との接着面を更に広く確保する ことができる。 なお、シーリング層6は、シーリング抱持部G1の各接着面C1a、C1bに 対してシーリング層6との接着性を向上させる薬剤(プライマー)を塗布した後 に充填される。
【0021】 一方、図3は、シーリング層抱持部の他の実施例を示す断面図である。 図3(a)は、この考案の請求の範囲の第3項に係る考案の一実施例を示す図 である。この実施例では、タイル支持パネルPの側端面(固着面9b)に、断面 コ字形状の凹陥部C2が形成されている。 そして、シーリング層抱持部G2は、前記凹陥部C2が互いに対向して形成す る囲繞部(空間)により構成されている。
【0022】 このシーリング層抱持部G2にシーリング層6が形成されると、シーリング層 6は凹陥部C2の各面、すなわち、石膏ボード7の表面と平行する第1内側面C 2aおよび第2内側面C2b、石膏ボード7の表面と直交し前記各内側接着面の 間に形成される底面C2c、石膏ボードの表面と直交し前記第2内側面C2bか ら延長して形成される頂部面C2d、の各面と接することになる。そして、シー リング層6は、上述の各面が対向して形成するシーリング層抱持部G2によって 覆われるようにしてシーリング層抱持部G2に抱持される。
【0023】 そして、このシーリング層抱持部G2は、従来の壁面形成ボード3とシーリン グ層6との接触面3a、3aよりも広い接触面を確保することができる。 すなわち、従来の壁面形成ボード3とシーリング層6との接触面3aは、この シーリング層抱持部G2における底面C2bと、頂部面C2dとの和に等しく、 シーリング層抱持部G2は、これらの接触面の他に更に第1および第2内側面C 2a、C2bを具えているので、この第1および第2内側面C2a、C2b分、 シーリング層6との間に広い接触面を確保することができる。 そして、タイル支持パネルPと間に広い接触面が確保されたシーリング層6は 、タイル支持パネルPに強固に接着することができ、これによってタイル支持パ ネルPからの剥離が防止され、各タイル支持パネル間からの雨水等の浸入は阻止 される。
【0024】 なお、このシーリング層抱持部G2は、第1および第2内側面C2a、C2b の形成幅を広くすることによってシーリング剤6との接触面をより広く確保する ことができる。 ところで、このシーリング層抱持部G2は、断面コ字形状をなす凹陥部C2が 対向して形成する囲繞部により構成する例を示したが、凹陥部C2を断面C字形 状に形成し、これらが対向して形成する囲繞部によりシーリング層抱持部G2を 構成しても良い。
【0025】 一方、図3(b)は、この考案の請求の範囲の第4項に係る考案の一実施例を 示す図である。この実施例では、タイル支持パネルPの側端面(固着面9b)に 二つの凹部と、二つの凸部と、を有した凹凸面からなる凹陥部C3が形成されて いる。 そして、シーリング層抱持部G3は、前記凹陥部C3が互いに対向して形成す る囲繞部(空間)により構成されている。 このシーリング層抱持部G3にシーリング層6が形成されると、シーリング層 6は、凹陥部C3の各面、すなわち、石膏ボード7の表面と直交する、二つの凸 状部の頂部面C3aおよびC3b、二つの凹状部の底面3Ccおよび3Cd、石 膏ボード7と平行する二つの凹状部の各内側面3Ce、3Cf、3Cg、3Ch 、の各面と接することになる。そして、シーリング層6は、上述の各面が対向し て形成されるシーリング層抱持部G3によって覆われるようにしてシーリング層 抱持部G3に抱持される。
【0026】 このシーリング層抱持部G3も、従来の壁面形成ボード3とシーリング層6と の接触面3aよりも広い接触面を確保することができる。 すなわち、従来の壁面形成ボード3とシーリング層6との接触面3a、3aは 、このシーリング層抱持部G3における二つの凸状部の頂部面C3aおよびC3 bと、二つの凹状部の底面3Ccおよび3Cdと、の和に等しく、シーリング層 抱持部G3は、これらの接触面の他に更に二つの凹状部の各内側接着面3Ce、 3Cf、3Cg、3Chを具えているので、これらの接触面分、シーリング層6 との間に接触面を広く確保することができる。 そして、タイル支持パネルPとの間に広い接触面を確保したシーリング層6は 、上述のようにタイル支持パネルからの剥離が防止され、各タイル支持パネル間 から雨水等の浸入を阻止することができる。
【0027】 なお、このシーリング層抱持部G3は、前記の各内側面3Ce、3Cf、3C g、3Chの形成幅によってシーリング層6との接触面を変化することができる 。すなわち、これらの形成幅を広くすれば、シーリング層6との接着面をより広 く確保することができる。 ところで、この実施例では凹陥部C3を構成する凹部と凸部とからなる凹凸面 を、タイル支持パネルの側端面に横方向に交互に、すなわち図において左右方向 に交互に形成する例を示したが、タイル支持パネルPの側端面に縦方向に向けて 凹部と凸部を交互に形成するようにして凹陥部C3を構成し、この凹陥部3Cが 対向して形成される囲繞部によってシーリング層6を保持するためのシーリング 層抱持部G3を構成しても良い。 また、この実施例では、凹陥部C3を凹凸面で構成する例を示したが、凹陥部 C3を、いわゆる波形面により構成し、これらが対向して形成する囲繞部により シーリング層抱持部Gを形成するようにしても良い。
【0028】 また、図3(c)は、この考案の請求の範囲の第5項に係る考案の一実施例を 示す図である。この実施例では、タイル支持パネルPの側端面(固着面9b)に 、それぞれ傾斜面C4、C4が形成されている。 そして、シーリング層抱持部G4は、傾斜面C4、C4が互いに対向して形成 する台形状の囲繞部(空間)により構成されている。 傾斜面C4、C4は、バックアップ材5に近づくにしたがい、互いにその距離 が短くなる傾斜をなして形成されており、この傾斜面C4、C4が対向して形成 されるシーリング層抱持部G4は、これらの間に充填されるシーリング層6の両 側面を覆うようにしてシーリング層6を抱持することができる。 そして、このシーリング層抱持部G4は、隣接する各タイル支持パネルの各側 端面が平行に対向する従来の壁面形成ボード3の接着面3aと比較して接着面を 広く確保することができる。
【0029】 なお、このシーリング層抱持部G4の各傾斜面C4、C4は、石膏ボード7の 表面と平行となる方向に傾けるにしがたい、接着面を広く確保することができる 。また、この実施例では、台形状に形成されるシーリング層抱持部G4の上底が バックアップ材5側となるような傾斜面C4を構成する例を示したが、この傾斜 とは逆方向、すなわち、バックアップ材5側に下底が位置する台形を形成するよ うに傾斜面C4を形成しても良い。 また、傾斜面C4のを湾曲面で形成し、これら湾曲面が対向して形成する囲繞 部によってシーリング層6を抱持するシーリング層抱持部G4を構成するように しても良い。
【0030】 なお、上述の各実施例は、それぞれ石膏ボード7の側端面に固着される連結部 材9に対して凹陥部あるいは傾斜面を形成する例を示したが、石膏ボード7の側 面に直接凹陥部あるいは傾斜面を形成しても良い。
【0031】 ところで、タイル支持パネルPにおいて、上下方向に隣接する各タイル支持パ ネルは次のように接合される。 図1において8は、一枚の金属板から形成される支持板であり、その表側面に は、タイル(不図示)を保持することが可能な支持部8aが金属板を折り返すこ とによって複数形成されている。 そして、この支持板8の上端部には金属板を折り返して形成した立ち上り部8 aが設けられていて、この立ち上り部8aは、複数のタイル支持パネルを配列す る際、このタイル支持パネルPの上方に設置される他のタイル支持パネルP(点 線で示す)の裏面と接するようにして連結される。 そして、10は支持板8の立ち上り部8aに設けられた防水部材であり、この 防水部材10は、ゴム状に硬化する薬剤を塗布して形成するもので、上下方向に 隣接する各タイル支持パネルPの間に介在してこれらの両者間からの雨水等の浸 入を防止することができる。
【0032】 一方、図4は、この考案に係るタイル張設構造の一実施例を示す図である。 図4は、建造物の角部におけるタイルの乾式張設構造を示す分解斜視図であり 、このタイル張設構造はL字形状に構成されるタイル、すなわちコーナータイル 2Lと、このコーナータイル2Lを支持するタイル支持部材PLと、から構成さ れている。
【0033】 そして、前記タイル支持部材PLは、接着剤Dによって建造物の角部に応じた 角度で連結され断面L字形状をなす石膏ボード7a、7aと、コーナータイル2 Lを支持するための支持部11aを具え、断面L字形状の石膏ボード7a、7a の表面を被覆す支持板11と、からなっている。 そして、前記支持板11は一枚の金属板から形成されていて、この支持板11 は、平坦な金属板を折り返すことで支持部11aを所定の間隔をおいて複数形成 し、次いでこの支持部11aの中央部に切れ目11a1を入れ、この切れ目11 a1を中心にして縦方向に屈曲部Fを形成することで支持部11aを二分割する ようにして形成している。 すなわち、この支持板11の表側面には、屈曲部Fを境として一対の支持部が 複数形成され、この一対の支持部は同一水平面上に形成されることになる。
【0034】 この支持部材PLによれば、屈曲部Fを境にして同一水平面上に形成される一 対の支持部11aによってコーナータイル2Lを支持することができるので、図 7に示す従来の建造物の角部におけるタイル張設構造のようにコーナータイル2 Lが傾いた状態で設置されてしまうことはなく、コーナータイル2Lを水平に支 持することが可能である。
【0035】 また、この支持部材PLは、建造物の角部に応じて形成され、ビスBにより支 柱1に固定する構造であるので、図7に示すように従来技術の建造物のタイル壁 面のように、所定角度で隣接する左右の支持ボード17、17との間に防水部材 としてのシーリング層を形成する必要はなく、また、シーリング層の剥離により 生じる雨水等の浸入の虞もない。
【0036】
【考案の効果】
この考案に係る壁面形成ボードの接合構造は、以上説明したように複数配列さ れる壁面形成ボードの側端面に、複数の壁面形成ボード間に形成させるシーリン グ層を保持することが可能なシーリング層抱持部を具えて構成したので、壁面形 成ボードとシーリング層との接着力をより強固にすることができ、各壁面形成ボ ード間のシーリング層の構造強化を図ることができる。 また、この考案に係るタイル張設構造は、コーナータイルを支持するためのタ イル支持部材を、建造物の角部に応じた所定の角度を有し一体に形成された一対 の支持面を具えてなる断面L字形状の支持板部と、この各支持面にそれぞれ複数 形成される支持部と、により構成し、各支持面にそれぞれ形成される支持部を、 各支持面における対応する支持部が同一水平上にあるよう形成したので、この支 持部と、コーナータイルに設けられる係止部との係合状態は常に適正に維持する ことが可能であり、施工においても従来のように煩雑な作業を要しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る壁面形成ボードの接合構造の一
実施例を示す断面図である。
【図2】この考案に係るタイル支持パネルの要部斜視図
である。
【図3】図3(a)、(b)、(c)は、それぞれ、壁
面形成ボードの接合構造の他の実施例を示す断面図であ
る。
【図4】この考案に係るタイル張設構造の一実施例を示
す一部切欠分解斜視図である。
【図5】壁面形成ボードにより形成される壁面を示す斜
視図である。
【図6】壁面形成ボードの従来の接合構造を示す断面図
である。
【図7】従来のタイル張設構造を示す一部切欠分解斜視
図である。
【符号の説明】
5 バックアップ材 6 シーリング層 G1 シーリング層抱持部 G2 シーリング層抱持部 G3 シーリング層抱持部 G4 シーリング層抱持部 PL タイル支持部材 2L タイル(コーナータイル)
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月16日
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁面を形成するために複数配列される各
    壁面形成ボード間の接合構造であって、 各壁面形成ボードの側端面が隣接して対向する間に充填
    されるバックアップ材と、 このバックアップ材面上に付設されるシーリング層と、 隣接する壁面形成ボードの対向側端面間に形成され前記
    シーリング層を保持するためのシーリング層抱持部と、 を具えて構成したことを特徴とする壁面形成ボードの接
    合構造。
  2. 【請求項2】 前記シーリング層抱持部は、 壁面形成ボードの側端面に設けた断面ほぼL字形状の凹
    陥部が対向して形成する断面方形状の囲繞部により構成
    したことを特徴とする請求項1記載の壁面形成ボードの
    接合構造。
  3. 【請求項3】 前記シーリング層抱持部は、 壁面形成ボードの側端面に設けた断面ほぼコ字形状の凹
    陥部が対向して形成する断面方形状の囲繞部により構成
    したことを特徴とする請求項1記載の壁面形成ボードの
    接合構造。
  4. 【請求項4】 前記シーリング層抱持部は、 壁面形成ボードの側端面に設けた凹凸面が対向して形成
    する囲繞部により構成したことを特徴とする請求項1記
    載の壁面形成ボードの接合構造。
  5. 【請求項5】 前記シーリング層抱持部は、 壁面形成ボードの側端面に設けた傾斜面が対向して形成
    する断面台形状の囲繞部により構成したことを特徴とす
    る請求項1記載の壁面形成ボードの接合構造。
  6. 【請求項6】 建造物の角部におけるタイルの乾式張設
    構造であって、 複数のタイルを支持するための凹部あるいは凸部からな
    る支持部を具えたタイル支持部材と、 このタイル支持部材の支持部に嵌合する凸部あるいは凹
    部からなる係止部を裏面に具えた複数のタイルと、から
    なり、 前記タイル支持部材は、 建造物の角部に応じた所定の角度を有し、建造物の角部
    を境として建造物の二つの壁面形成部に設置される一体
    に形成された一対の支持面を有した断面L字形状の支持
    板部と、前記各支持面にそれぞれ複数形成される支持部
    と、 を具え、 前記タイルは、 前記支持板部の一対の支持部に嵌合するL字状の係止部
    を具えてL字形状に形成し、 各支持面にそれぞれ形成される支持部は、各支持面にお
    ける対応する支持部が同一水平面上にあるように構成し
    たことを特徴とするタイル張設構造。
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