JP3035168B2 - ベルト式連続鋳造機の短辺鋳型支持装置 - Google Patents

ベルト式連続鋳造機の短辺鋳型支持装置

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JP3035168B2
JP3035168B2 JP6236036A JP23603694A JP3035168B2 JP 3035168 B2 JP3035168 B2 JP 3035168B2 JP 6236036 A JP6236036 A JP 6236036A JP 23603694 A JP23603694 A JP 23603694A JP 3035168 B2 JP3035168 B2 JP 3035168B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一対の短辺鋳型および
ベルトにより構成され、金属薄板を製造するベルト式連
続鋳造機の短辺鋳型支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、溶鋼等の溶融金属から最終形状に
近い数mm〜数十mm程度の厚みをもつ金属薄板を直接
的に製造する連続鋳造方法が注目を浴びている。この方
法によるとき、従来のような多段階にわたる圧延工程を
省略することができるため、工程および設備の簡略化が
図られる。
【0003】また、各工程間で素材を加工温度に加熱す
る工程が本質的に不要となるため、省エネルギー効果も
期待することができる。このような連続鋳造の一つに、
ツインベルト方式がある。
【0004】図3は、金属薄板を製造するツインベルト
式連続鋳造機の概略構造を示す正面図であり、この連続
鋳造機は、短辺ブロック22を連設して形成される一対
の短辺鋳型21を相対する一対のベルト23にて挟持
し、短辺鋳型21に取り付けた駆動用スプロケット24
にて短辺鋳型21を駆動し、ベルト23と短辺鋳型21
の摩擦力によりベルト23を同期させて回転駆動する。
【0005】そして一対の短辺鋳型21および一対のベ
ルト23にて形成された鋳型空間25に溶融金属を注入
し、ベルト23面はその裏面から冷却水によって抜熱
し、短辺鋳型21側は短辺ブロック22自身の熱容量に
よって溶融金属を抜熱凝固して金属薄板26を製造す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで鋳型空間25
に注入した溶融金属は、その冷却凝固過程において厚さ
方向はもとより、凝固シェル27の幅方向に大きく収縮
する。従って短辺鋳型21は、凝固シェル27の幅方向
の収縮に合致するように、短辺ブロックのガイドレール
28により一定の勾配δが付されている。
【0007】図4は収縮する凝固シェル27の収縮プロ
フィルの一例を示す図面であり、注入した溶融金属は、
メニスカスaとの交点を原点として凝固シェル27を形
成しながら凝固線bに沿ってほぼ直線的に収縮する。
【0008】しかしながら凝固が進行し、また凝固シェ
ル27の温度も降下してほぼ900℃前後の変態点cに
達すると、この点で凝固シェル27は一旦膨張し、この
c点を通過すると再び凝固線dに沿って凝固シェル27
は収縮する。
【0009】図5は鋳型空間25に注入した純鉄の場合
について、その溶融金属の鋳型内メニスカスからの距
離,温度,収縮率(収縮量)の関係を示し、先ず(a)
図のように1500℃にて注入された溶融金属は冷却凝
固して、約700〜800℃の金属薄板26として鋳型
下部より送出される。(b)図は温度と凝固シェルの収
縮率の関係を示し、この場合収縮する凝固シェルは90
0℃前後の変態点において一旦膨張し、その後再び収縮
を続ける。
【0010】(c)図は、(a)および(b)図より求
められるメニスカスaからの距離と収縮量の関係を示
し、メニスカスからの距離が約2.3m付近にて凝固シ
ェル温度は変態点cに達し、ここで凝固シェルは一旦膨
張しその後再び収縮を続ける。しかし鋳型下部より送出
される時点における凝固シェルの幅は、変態点c直前に
おける幅よりも若干大きくなる。
【0011】このような凝固シェル27の凝固態様に対
して、凝固シェルの膨張時における短辺鋳型21に対す
る荷重を避けるために、図4において短辺鋳型の勾配を
変態点c通過後の凝固シェルが膨張した点を基準として
勾配29のようにすると、短辺ブロック22に対する凝
固シェルの膨張荷重は避けられるが、凝固線bにおいて
短辺鋳型21と凝固シェル27の接触が弱くなり、また
この間にエアギャップが生じて凝固シェルの形成がおく
れ、またシェルの隅部に割れが発生し、さらには鋳型出
口でシェルが破れてブレークアウトを引き起こす原因と
もなる。
【0012】さらに上記例は、凝固シェルの鋳型におけ
る距離,温度,収縮量等は純鉄の場合について示した
が、この態様は金属の種類,鋳造速度等により大きく変
化し、実際の鋳造に際してはさらにその態様は複雑とな
る。
【0013】このような問題を避けるために、短辺鋳型
の勾配を変態点c通過前の凝固シェルが膨張する直前の
点を基準として勾配30のようにすると、変態点c通過
後の凝固シェルの膨張力により、凝固線dの凝固過程に
おいて短辺ブロック22に局部的に過大な荷重が加わ
り、凝固シェル27の変形や、時にはこの反力により短
辺ブロック22に許容荷重の数倍の荷重がかかり、ブロ
ックを破壊するに至らしめる。
【0014】このような課題に対して、短辺ブロック2
2に過大な荷重が加わった場合、例えばガイドレール2
8の勾配を適宜かえて短辺ブロック全体を退避させる構
造とした手段も提案されているが、短辺ブロック22列
に局部的に加わる過大な荷重を完全に解消できる方法で
はない。
【0015】また特開昭62−259643号公報に
は、ツインベルトキャスターの鋳片短辺側支持装置とし
て、短辺ブロックのキャスター内のダムブロック・サイ
ドガイド間に湾曲可能なサイドプレートを配置し、サイ
ドプレート間に圧縮バネを設けてサイドプレートをダム
ブロック側に押し付け支持するようにして短辺ブロック
すなわちダムブロックを鋳片に均一接触させるようにし
ているが、この構造は斜方向の連続鋳造機にのみ適用す
る構造とされ、また構造が複雑となり、製作費が高価に
なるとともに保守維持にも手数が掛かり、垂直型の連続
鋳造機に適用するにはなお問題がある。
【0016】本発明は上記課題に鑑みなされたもので、
短辺ブロックを緩衝材を介して凝固シェルに押圧し、ま
た凝固シェル荷重を検知して、安定した支持力で凝固シ
ェルを案内するベルト式連続鋳造機の短辺鋳型支持装置
を提供する。
【0017】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、短辺ブ
ロックを連設して形成される一対の短辺鋳型を相対する
一対のベルトにて挟持し、該ベルトおよび短辺鋳型を同
期して回転移動させながら、形成される空間に溶融金属
を注入し、ベルトおよび短辺鋳型により溶融金属を抜熱
凝固させて金属薄板を製造するベルト式連続鋳造機の短
辺鋳型支持装置において、前記短辺ブロックとこれを支
持するブラケットとの間に、弾性材にて形成された緩衝
部材を挟着し、次いでブラケット側より締結ボルトを挿
通し、該締結ボルトには前記緩衝部材に一定のプレロー
ドを与え、且つ短辺ブロックの位置を規定する長さを有
する押圧環を嵌入して該ボルトにより短辺ブロックを締
着し、押圧環には前記緩衝部材に与えられる第2段の圧
縮力により前記ブラケットに当接する段部を設けて構成
した短辺ブロック緩衝装置を備えたことを特徴とするベ
ルト式連続鋳造機の短辺鋳型支持装置である。
【0018】第2の本発明は、短辺ブロックを連設して
形成される一対の短辺鋳型を相対する一対のベルトにて
挟持し、該ベルトおよび短辺鋳型を同期して回転移動さ
せながら、形成される空間に溶融金属を注入し、ベルト
および短辺鋳型により溶融金属を抜熱凝固させて金属薄
板を製造するベルト式連続鋳造機の短辺鋳型支持装置に
おいて、前記短辺ブロックとこれを支持するブラケット
との間には、弾性材にて形成された緩衝部材を挟着し、
次いでブラケット側より締結ボルトを挿通し、該締結ボ
ルトには前記緩衝部材に一定のプレロードを与え、且つ
短辺ブロックの位置を規定する長さを有する押圧環を嵌
入して該ボルトにより短辺ブロックを締着し、押圧環に
は前記緩衝部材に与えられる第2段の圧縮力により前記
ブラケットに当接する段部を設けて構成した短辺ブロッ
ク緩衝装置を設け、さらに前記短辺ブロックの走行を誘
導するガイドレールの鋳造側には、鋳造方向に適宜間隔
をおいて配設され、短辺ブロック車輪通過時の圧力を検
出する複数個の歪ゲージ式荷重検出器を、前記ガイドレ
ールの背面側には、適宜間隔をおいてガイドレールを押
圧支持する調整シリンダーを取り付け、前記荷重検出器
と調整シリンダー間には、荷重検出器の荷重信号により
調整シリンダーを駆動制御する制御器を設けて構成した
短辺ブロックガイドレール支持力調整装置を備えたこと
を特徴とするベルト式連続鋳造機の短辺鋳型支持装置で
ある。
【0019】
【作用】第1の本発明は、短辺ブロックとブラケットと
の間に挟着した緩衝部材により一定のプレロードを与え
て短辺ブロックを締着固定し、さらに緩衝部材に第2段
の圧縮を与ながら短辺ブロックを一定距離後退させる余
地を持たせる。
【0020】この際短辺ブロックに掛かる荷重を緩和す
るために、ブロックとブラケット間に緩衝材として、弾
性材例えば硬質ゴムで成形した緩衝部材を鋏さみ、締結
ボルトによりプレロードを掛けておく。
【0021】ここで短辺ブロックに荷重が作用し、この
荷重がプレロードを越えると、短辺ブロックは後退しな
がら緩衝部材に第2段の圧縮を与えることにより、荷重
が直接ブラケットに掛かる事を防止し、しかも凝固シェ
ルに対して一定値以上の押し付け力を確保できる。
【0022】この荷重を受けた短辺ブロックに押し込み
が生じると、荷重が前後の短辺ブロックにも波及し、ブ
ラケットを支えるガイドレールの押し戻す力が大きくな
り、ガイドレール全体を押圧している例えば調整シリン
ダーを押し戻す事によって短辺鋳型全体にかかる過負荷
を回避することができる。
【0023】このように構成することにより、前記図4
に示す変態点c通過前の凝固シェル収縮曲線の谷の点で
接触する勾配30のように短辺鋳型の勾配を付しておけ
ば、短辺鋳型内の全長において凝固シェルとの接触が保
たれる。
【0024】また他方、鋳型空間への溶融金属注入時
に、湯の流れの不均一等によって縦方向の割れが生じる
が、巾方向の収縮がベルトとの摩擦によって阻害されて
シェルの弱い部分に応力が集中するために、これらの縦
割れはさらに拡大する。しかし短辺ブロックにによっ
て、凝固シェルを鋳型長手方向に亘りほぼ均一に押し込
むので、縦割れの拡大を防止する効果が発生する。
【0025】このようにして、凝固シェルの熱収縮の非
直線性,凝固変態に伴う収縮,膨脹によって発生する鋳
片端部軌跡の変動に追従して、短辺ブロックと適度の接
触を保たせることにより、シェルの破壊によるブレーク
アウト等を防止し、また抜熱を適正に保ってシェル成長
の健全化を図り、割れの無い良質の鋳片を得るととも
に、限られた個所の短辺ブロックに荷重が集中してこれ
を破損する事を、短辺ブロックの後退によって防止する
ものである。
【0026】第2の本発明は、前記第1の発明と同様の
短辺ブロックとブラケットとの間に挟着した緩衝部材に
より、一定のプレロードを与えて短辺ブロックを締着固
定し、さらに緩衝部材に第2段の圧縮を与ながら短辺ブ
ロックを一定距離後退させる余地を持たせた短辺ブロッ
ク緩衝装置を設ける。
【0027】さらに鋳造側の短辺ブロックを誘導走行す
るガイドレールに、短辺ブロック車輪の圧力を検出する
歪ゲージ式荷重検出器と、ガイドレールの背面側にはガ
イドレールを押圧支持する調整シリンダーを取り付け、
荷重検出器と調整シリンダー間には調整シリンダーを駆
動制御する制御器を設けたガイドレール支持力調整装置
を設ける。
【0028】この場合の具体的な荷重の検出法として
は、ガイドレールの走行面裏側に歪ゲージを貼って車輪
通過時に発生するモーメントを測定し、短辺ブロックに
かかる荷重すなわち短辺ブロックと凝固シェルとの接触
圧力を検出する。歪ゲージは鋳型内走行方向の必要な位
置で最低3箇所,厚み方向の両面,及び両短辺ブロック
に対し、合計12箇所以上取り付ければよい。
【0029】押し付け力の制御器としては、各歪ゲージ
を取り付けた位置の目標荷重を設定し、歪ゲージ式荷重
検出器からの荷重信号に基づき調整シリンダーを制御し
て、凝固シェルに対する反力を制御する。
【0030】また歪ゲージを鋳型内走行方向に複数個取
り付けることにより、凝固シェルの収縮挙動を解析する
ことが可能であり、より的確なガイドレールの支持力調
整が可能となる。
【0031】この場合調整シリンダーに与える反力すな
わち目標荷重の条件としては、一箇所の荷重が短辺ブロ
ックの強度を越えないこと、反力を制御する短辺鋳型の
全部の箇所で反力が正となること、および鋳片の品質か
ら適正な圧着力を設定することが必要である。
【0032】このようにして、凝固シェルの熱収縮の非
直線性,凝固変態に伴う収縮,膨脹によって発生する鋳
片端部軌跡の変動に追従して、短辺ブロックならびに短
辺鋳型と適度の接触を保たせることにより、短辺ブロッ
ク緩衝装置によりシェルの破壊によるブレークアウト等
を防止し、短辺ブロックの後退によって限られた個所の
短辺ブロックに荷重が集中してこれを破損する事を防止
するとともに、ガイドレール支持力調整装置により鋳型
内の長手方向にレールに発生する反力を計測して、鋳片
に生じる割れの原因や、短辺に生じる割れの原因とテー
パーの適正化を図り、より抜熱を適正に保ってシェル成
長の健全化を図り、割れの無い良質の鋳片を得る。
【0033】
【実施例】以下本発明の実施例を、図面に基づいて説明
する。
【0034】図1(a)〜(c)は本発明の第1の実施
例を示し、ツインベルト式連続鋳造機の概略構造を示す
前記図3に図示した短辺ブロックにおいて、緩衝装置を
備えた短辺鋳型支持装置の短辺ブロックを、それを支持
するブラケットに締結する手順を示す図面である。
【0035】図1(a)において1は銅または銅合金製
の短辺ブロック,2は短辺ブロック1を支持するブラケ
ットであり、この短辺ブロック1とブラケットとの間に
例えば硬質ゴムで成形した緩衝部材3を挟着する。
【0036】次いでブラケット2側より締結ボルト4を
挿通し、同時にこの締結ボルト4には押圧環5を嵌入し
て短辺ブロック1を締着する。この場合押圧環5の長さ
Lは、締結ボルト4の締結により緩衝部材3に一定のプ
レロードを与えるように締め代Δ1だけ短くし、図1
(b)に示すように、締結ボルト4を締め込んだ場合
に、押圧環5の長さLにより短辺ブロック1の位置を規
定する。
【0037】さらに押圧環5には、ブラケット2より後
退代Δ2の位置に緩衝部材3の第2段の圧縮によりブラ
ケット2に当接する段部6を設け、短辺ブロック1に加
わる押し込み力が先に与えたプレロードの値を越える
と、図1(c)に示すように短辺ブロック1は緩衝部材
3をさらに圧縮しながら段部6がブラケット2に当接す
る後退代Δ2だけ後退する。
【0038】このようにして、凝固シェルの端部軌跡の
変動に追従して、短辺ブロック1に後退代Δ2とともに
緩衝部材3により適度の押圧力を与えることにより、凝
固シェルと適度の接触を保たせてシェルの破壊によるブ
レークアウト等を防止し、また短辺ブロック1の後退に
よって、短辺ブロック1に荷重が集中してこれを破損す
る事を防止するものである。
【0039】図2(a),(b)は本発明の第2の実施
例を示し、前記ツインベルト式連続鋳造機を示す図面の
一対の短辺鋳型の一方側の短辺鋳型を示し、この短辺鋳
型に本発明のガイドレール支持力調整装置を適用した例
を示す図面である。
【0040】図2(a)において、短辺ブロックのガイ
ドレール支持力調整装置は、短辺ブロック11を誘導走
行するガイドレール12の鋳造側に、鋳造方向に適宜間
隔をおいて短辺ブロック車輪通過時の圧力を検出する複
数個例えば3個の歪ゲージ式荷重検出器13a〜13c
を取り付ける。
【0041】またガイドレール12の背面側には、適宜
間隔にてガイドレールを押圧支持する2組の調整シリン
ダー14a,14bを取り付け、荷重検出器13a〜1
3cと調整シリンダー14a,14b間には荷重検出器
の荷重信号により調整シリンダーを駆動制御する制御器
15を設けて構成する。
【0042】図2(b)は荷重検出器13の取り付け詳
細を示す図面であり、各歪ゲージ式荷重検出器13は、
ガイドレール12に設けた案内溝16の後面側に対にし
て2カ所に取り付けられる。なお17は短辺ブロック1
1側の車輪,18は短辺ブロック11の挟持材,また1
1aは短辺ブロックの鋳造面である。
【0043】この場合の具体的な荷重の検出法として
は、ガイドレールの走行面裏側に歪ゲージを貼って車輪
通過時に発生するモーメントを測定し、短辺ブロックに
かかる荷重すなわち短辺ブロックと凝固シェルとの接触
圧力を検出する。この荷重検出器13は、上下に3カ所
とした場合、厚み方向の両面,及び両短辺鋳型に対し、
合計12カ所取り付ければよい。
【0044】押し付け力の制御器15としては、各歪ゲ
ージを取り付けた位置の目標荷重を設定し、歪ゲージ式
荷重検出器13からの荷重信号に基づき調整シリンダー
14a,14bを制御して、凝固シェルに対する反力を
制御する。
【0045】この場合歪ゲージを鋳型内走行方向に複数
個取り付けることにより、鋳造方向の凝固シェルの収縮
挙動を解析することが可能であり、より的確なガイドレ
ール12の支持力調整が可能となる。
【0046】本発明においては、前記第1の実施例の短
辺ブロック緩衝装置と、第2の実施例の短辺ブロックガ
イドレール支持力調整装置とを併せ備えることにより、
凝固シェルの熱収縮の非直線性,凝固変態に伴う収縮,
膨脹によって発生する鋳片端部軌跡の変動に追従して、
短辺ブロックならびに短辺鋳型と適度の接触を保たせる
ことにより、短辺ブロック緩衝装置によりシェルの破壊
によるブレークアウト等を防止し、短辺ブロックの後退
によって限られた個所の短辺ブロックに荷重が集中して
これを破損する事を防止する。
【0047】さらにガイドレール支持力調整装置により
鋳型内の長手方向にガイドレールに発生する反力を計測
して、鋳片に生じる割れの原因や、短辺に生じる割れの
原因とテーパーの適正化を図り、より抜熱を適正に保っ
てシェル成長の健全化を図り、割れの無い良質の鋳片を
得ることが可能となるものである。
【0048】
【発明の効果】以上説明した如く本発明のベルト式連続
鋳造機の短辺鋳型支持装置は、先ず短辺ブロック緩衝装
置により凝固シェルの熱収縮の非直線性,凝固変態に伴
う収縮,膨脹によって発生する鋳片端部軌跡の変動に追
従して、短辺鋳型の全域において凝固シェルとの接触を
確保して冷却を確実にし、シェルの生成を促進する事に
よってシェルの破壊によるブレークアウト等を防止し、
さらに押し込み力によって縦割れの拡大を防止する効果
も得られるとともに、限られた個所の短辺ブロックに荷
重が集中してこれを破損する事を防止するものである。
【0049】また短辺ブロックのガイドレール支持力調
整装置は、短辺ブロックに加わる荷重に合わせて短辺鋳
型全体を調整し、全域において接触を確保し冷却を確実
にし、シェルの生成を促進するとともに、ガイドレール
に掛かる荷重を検出してレールの押しつけ力を制御する
事で適正な接触を得られ、且つ短辺ブロックやガイドレ
ールの破損を防止できる。
【0050】さらに本発明においては、短辺ブロック緩
衝装置と短辺ブロックのガイドレール支持力調整装置と
を併せ備えることにより、短辺ブロックならびに短辺鋳
型と適度の接触を保たせることにより、短辺ブロック緩
衝装置によりシェルの破壊によるブレークアウト等を防
止し、短辺ブロックの後退によって限られた個所の短辺
ブロックに荷重が集中してこれを破損する事を防止し、
ガイドレール支持力調整装置により鋳型内の長手方向に
ガイドレールに発生する反力を計測して、鋳片に生じる
割れの原因や、短辺に生じる割れの原因とテーパーの適
正化を図り、より抜熱を適正に保ってシェル成長の健全
化を図り、割れの無い良質の鋳片を得ることが可能とな
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施例を示し、(a)〜
(c)図は短辺鋳型支持装置の短辺ブロックをブラケッ
トに締結する手順を示す図面である。
【図2】図2は本発明の第2の実施例を示し、(a)図
はツインベルト式連鋳機の一方側の短辺鋳型、(b)図
は荷重検出器の取り付け詳細を示す図面である。
【図3】金属薄板を製造するツインベルト式連続鋳造機
の一例を示す正面図である。
【図4】収縮する凝固シェルの収縮プロフィルと短辺鋳
型の関係を示す図面である。
【図5】鋳型空間に注入した溶融金属について、(a)
図は鋳型内メニスカスからの距離と温度の関係,(b)
図は温度と凝固シェルの収縮率の関係,(c)図はメニ
スカスからの距離と収縮量の関係を示す図面である。
【符号の説明】
1 短辺ブロック 2 ブラケット 3 緩衝部材 4 締結ボルト 5 押圧環 6 段部 11 短辺ブロック 11a 鋳造面 13,13a〜13c 歪ゲージ式荷重検出器 14a,14b 調整シリンダー 15 制御器 16 案内溝 17 車輪 18 挟持材 21 短辺鋳型 22 短辺ブロック 23 ベルト 24 スプロケット 25 鋳型空間 26 金属薄板 27 凝固シェル 28 ガイドレール 29,30 短辺鋳型の勾配 a メニスカス b,d 凝固シェルの凝固線 c 変態点 δ 短辺鋳型の勾配角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−259643(JP,A) 特開 平1−130855(JP,A) 特開 昭64−99753(JP,A) 実開 昭63−184649(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/06 340

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 短辺ブロックを連設して形成される一対
    の短辺鋳型を相対する一対のベルトにて挟持し、該ベル
    トおよび短辺鋳型を同期して回転移動させながら、形成
    される空間に溶融金属を注入し、ベルトおよび短辺鋳型
    により溶融金属を抜熱凝固させて金属薄板を製造するベ
    ルト式連続鋳造機の短辺鋳型支持装置において、前記短
    辺ブロックとこれを支持するブラケットとの間に、弾性
    材にて形成された緩衝部材を挟着し、次いでブラケット
    側より締結ボルトを挿通し、該締結ボルトには前記緩衝
    部材に一定のプレロードを与え、且つ短辺ブロックの位
    置を規定する長さを有する押圧環を嵌入して該ボルトに
    より短辺ブロックを締着し、押圧環には前記緩衝部材に
    与えられる第2段の圧縮力により前記ブラケットに当接
    する段部を設けて構成した短辺ブロック緩衝装置を備え
    たことを特徴とするベルト式連続鋳造機の短辺鋳型支持
    装置。
  2. 【請求項2】 短辺ブロックを連設して形成される一対
    の短辺鋳型を相対する一対のベルトにて挟持し、該ベル
    トおよび短辺鋳型を同期して回転移動させながら、形成
    される空間に溶融金属を注入し、ベルトおよび短辺鋳型
    により溶融金属を抜熱凝固させて金属薄板を製造するベ
    ルト式連続鋳造機の短辺鋳型支持装置において、前記短
    辺ブロックとこれを支持するブラケットとの間には、弾
    性材にて形成された緩衝部材を挟着し、次いでブラケッ
    ト側より締結ボルトを挿通し、該締結ボルトには前記緩
    衝部材に一定のプレロードを与え、且つ短辺ブロックの
    位置を規定する長さを有する押圧環を嵌入して該ボルト
    により短辺ブロックを締着し、押圧環には前記緩衝部材
    に与えられる第2段の圧縮力により前記ブラケットに当
    接する段部を設けて構成した短辺ブロック緩衝装置を設
    け、さらに前記短辺ブロックの走行を誘導するガイドレ
    ールの鋳造側には、鋳造方向に間隔をおいて配設され、
    短辺ブロック車輪通過時の圧力を検出する複数個の歪ゲ
    ージ式荷重検出器を、前記ガイドレールの背面側には、
    間隔をおいてガイドレールを押圧支持する調整シリンダ
    ーを取り付け、前記荷重検出器と調整シリンダー間に
    は、荷重検出器の荷重信号により調整シリンダーを駆動
    制御する制御器を設けて構成した短辺ブロックガイドレ
    ール支持力調整装置を備えたことを特徴とするベルト式
    連続鋳造機の短辺鋳型支持装置。
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